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2011 09,03 10:00 |
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【日本株週間展望】小康状態、景気懸念と政策期待交錯-中小型狙い 9月1週(5-9日)の日本株は、日経平均株価が9000円を挟んだもみ合いとなりそう。景気減速懸念や米国債格下げなどのショックで、世界的株安に見舞われた8月中旬までの動きからは出直ってきたが、底流にある各種不安要素の払拭(ふっしょく)には至らず、ここからの反発力は限られる。 三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘投資情報部長は、足元の相場を「8月急落後の小康状態。ジャクソン・ホールでのバーナンキFRB(米連邦準備制度理事会)議長の発言をきっかけにした米金融緩和期待の効果から、空売り勢の買い戻しが入った」と分析。ただ、売買が少ない中での先物主導の戻りであり、「実需の買いが入っているわけではなく、リスクを内包している」と言う。 ブルームバーグ・データによると、世界主要93の株価指数は8月にベネズエラ、ベトナム、ジャマイカなど7指数を除き下落。独DAX指数が19%安、イタリアが16%安など、債務・金融システム問題に揺れるユーロ圏の落ち込みが厳しい。下旬に反発基調を強めたとはいえ、米ダウ工業株30種平均も4.4%、日経平均も8.9%下げた。9月2日の日経平均終値は8950円74銭。 米資産管理サービス会社のステート・ストリートがまとめる世界の投資家信頼感指数は、8月に89.6と前月の102.5から急落。同指数開発者のハーバード大学教授のケネス・フルート氏は、「経済成長期待の減退、米国債格下げ、解決のめどが立たない欧州財政問題を嫌気し、機関投資家はリスク資産に対する配分を引き下げている」とみる。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
海外勢の累計売り越し1兆円超 こうした世界の投資家行動は、日本株の需給にも大きな影響を与えている。東京証券取引所が1日に公表した8月4週(22-26日)の投資部門別売買動向では、海外投資家は2222億円を売り越し、5週連続売り越し期間中の売越額合計が1兆円を超えた。三菱Uモルガン証の藤戸氏は、昨年1-4月に海外勢が3兆円強買い越し、ギリシャ問題に端を発した景気懸念で5、6月に約1兆6000億円売り越した状況に言及、「だいたい買った分の半分は売ってくる。昨秋から7月までに約6兆円買い越しており、まだ売り余地がある」と指摘した。 年金資金や企業の自社株買いの動きを反映する信託銀行のほか、個人など国内の純投資家は海外勢とは対照的に買い越し基調を継続している。ただ、国内勢は下値を買う姿勢が徹底されており、相場水準の押し上げ役としては力不足。腰の引けた海外勢の影響で、8月の1日当たりの東証1部売買代金は1兆3041億円と、1-7月の平均より約8%少ない。 足元で発表されている国内外の経済統計は、景気の先行き不安を払しょくする状況にはないようだ。米供給管理協会(ISM)が1日に発表した8月の製造業景況指数は50.6と、ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値48.5ほど悪化しなかったが、前月の50.9から低下し、水準は2009年7月以来の低さだった。 日本の7月の鉱工業生産指数は、前月比0.6%上昇と4カ月連続のプラスながら、エコノミスト予想の中央値(1.4%上昇)には届かず。大和総研エコノミストの長内智氏は、震災で甚大な被害を受けた国内の生産がほぼ正常化したことを確認できたとする半面、「復元が終盤に入ったことや海外経済減速を受け、そのペースは緩やかなものとなろう」と予測する。メリルリンチ日本証券の菊地正俊株式ストラテジストも、「景気敏感業種の先行きにネガティブな内容」との見解だ。 米大統領は雇用対策提案へ、日銀会合 市場の不安心理を和らげようと、米国のオバマ大統領は8日に雇用と米経済に関して上下両院合同会議で演説する。日本では6、7両日に日本銀行が金融政策決定会合を開催予定。追加金融緩和への期待は膨らむが、先進諸国は深刻な財政悪化問題に直面、すでに超低金利状態にあり、切れるカードには自ずと限界がある。 バークレイズ・キャピタル証券の山川哲史調査部長によれば、1990年代後半以降に日本で起こった負債圧縮や信用創造の停滞、資産価格調整、金融緩和効果の低下といった「日本化」が欧米でも起こるとの懸念が、再び市場で台頭してきているという。当時は日本単独の「日本化」だったが、「仮に欧米主要国が『日本化』する場合、背景が家計・企業による負債圧縮であれ、財政縮小であれ、多くの国・地域で同時並行的に進行するため、世界経済の下振れリスクはその分増幅する」と同氏は懸念する。 このほか、9月1週の日本株に影響を与えそうな材料は、国内では8日に8月の景気ウオッチャー調査や7月の機械受注が発表予定。海外では、6日に米国でISM非製造業景況指数、9日には中国で8月の消費者物価や鉱工業生産の公表がある。米国は、週初の5日は祝日休場だが、週央にかけバーナンキ議長をはじめ、各連銀総裁の講演が相次ぎ、金融緩和の方向性を探る布石にもなりそうだ。 こうした中、SMBC日興証券・国際市場分析部次長の西尾浩一郎氏は「海外要因の影響を受けにくく、業績が好調な中小型株が志向される」と予想。不振の8月相場の渦中でも、TOPIXスモール指数は3.4%安、東証マザーズ指数は0.5%安と下値硬直性を発揮した。同証がTOPIXスモール構成銘柄のうち、今期の会社予想売上高が4期前と比較し20%以上、同経常利益が10%以上伸び、株主資本利益率(ROE)が高い企業を抽出したところ、上位5社はグリー、リソー教育、カカクコム、ドクターシーラボ、エムスリーとなった。 【市場関係者の見方】
●野村証券投資情報部の品田民治課長
●トヨタアセットマネジメントの浜崎優シニアストラテジスト
●SBI証券投資情報部の鈴木英之部長
記事:東京 院去信太郎 Shintaro Inkyo ■□━━━━・・・・・‥‥‥……………………………… ・底流にある各種不安要素の払拭(ふっしょく)には至らず、ここからの反発力は限られる。 ・「実需の買いが入っているわけではなく、リスクを内包している」 ・昨年1-4月に海外勢が3兆円強買い越し、ギリシャ問題に端を発した景気懸念で5、6月に約1兆6000億円売り越した状況に言及、「だいたい買った分の半分は売ってくる。昨秋から7月までに約6兆円買い越しており、まだ売り余地がある」
・・・とまぁ~ネガティブ材料ばかりを並べて申し訳ないんだけれども、 毎年この時期、911を目指して悲観売りが出やすいからねぇ~・・・・・ PR |
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