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2009 08,08 09:00 |
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【日本株週間展望】高値もみ合い、業績底入れ期待一服-経済指標注視 8月第2週(10-14日)の日本株相場は高値もみ合いが予想される。国内企業の決算発表が一巡し、コスト削減による業績底入れ期待が相場を押し上げる展開は終了しそう。今後は売上高の回復を占ううえで経済指標を見極める局面になりそうだ。 ビスタマックス・ファンド・アドバイザーズの藤原正邦CEOは今後の相場について、「4-6月期の企業業績をひとまず織り込み、生産や消費などのマクロ指標の動向に注目が集まりそうだ。当面は横ばいとみている」と話していた。 新光総合研究所によると、継続して財務データが取得可能な東証1部上場企業1204社(金融除く)のうち、6日までに4-6月期決算を開示した企業は896社。時価総額ベースの開示率は91%に達し、主要企業の発表はほぼ終了した。4-6月期は製造業が直前四半期(1-3月)に比べて赤字幅を大幅に縮小するなど、業績底入れが鮮明になっている。 同総研のまとめでは、4-6月期の経常利益の総額は1兆8080億円と、過去最悪の水準に落ち込んだ1-3月期(約3兆円の赤字)から大きく改善し、黒字に転換した。うち製造業の赤字は3130億円で、直前四半期の約4兆4260億円の赤字から急回復した。 大和総研投資戦略部の村井良慶氏は、「自動車など製造業を中心に固定費の削減が大きく進み、利益の回復が思った以上に早い」と指摘する。全産業の売上高が前年同期と比べて24%減と依然として低迷するなか、コスト削減で利益を大きく伸ばした格好だ。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
業績改善を受け、投資家のリスク許容度は好転している。第1週はトヨタ自動車やホンダ、東芝といった日本を代表する銘柄が次々と年初来高値を更新。7日の日経平均株価終値は1万412円と、昨年10月6日以来約10カ月ぶりの高値を付けた。 特に買い姿勢を強めているのが外国人投資家だ。東京証券取引所が6日に発表した7月最終週の外国人の買越額は4452億円と今年最高を記録した。7月月間では1兆101億円と、1年2カ月ぶりの高水準になった。SMBCフレンド証券の中西文行ストラテジストは「世界的に景気底入れが高まるなか、景気敏感株中心に外国人から買いが入っているようだ」と話す。 もっとも、市場エネルギーは盛り上がっていない。7月1日から8月7日までの東証1部の1日平均売買代金は1兆4190億円と、昨年1年間の平均2兆1748億円を大きく下回る。いちよし投資顧問の秋野充成運用部長は、「上昇は先物主導による部分が大きく、本腰を入れて買ってきているとは思えない。相場は好材料をすでに織り込んでおり、そろそろ一服しそうだ」とみる。 日経平均は7月13日に付けた直近安値から1362円、率にして15%上昇しており、急ピッチの上げに対する警戒感は強い。相場の勢いを示すRSI(相対力指数)は7日現在69%。同指数は経験則から70%を超えると「買われ過ぎ」とされるため、いちよし投資顧問の秋野氏は「きっかけ次第で利益確定売りが増えるだろう」と予想する。
今後の課題は企業収益の売り上げが伸びること。コスト削減だけでは損益改善に限界がある。決算発表が一巡し、投資家は生産動向などを見極めるべく、マクロの経済指標に関心を移している。ビスタマックスの藤原氏は「景気対策というクスリも効いているため、7-9月期の業績も問題ないだろう。ただその先の米国景気が不透明」と懸念を示す。 日本の輸出産業の買い手である欧米で雇用や消費動向が回復しない限り、従来の水準までの生産の回復は期待できない。大和総研の村井氏は「中国やインドなど元気な新興国に支えられているが、やはり欧米の正常化を待たなくてはいけない」と指摘する。 第2週は米国で13日に小売売上高、14日には鉱工業生産指数とロイター・ミシガン大学消費者マインド指数が発表される予定。消費や生産動向を確認するうえで、注目されそうだ。また、11-12日にはFOMC(連邦公開市場委員会)が開催される。長期国債の買い取りについて議論される予定で、長期金利への影響が懸念される。国内では10日に機械受注と景気ウォッチャー調査が発表予定だ。 PR |
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