7/29 株式オープニングコメント
Fisco Gate　2009年07月29日08時19分
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■全般はこう着、決算と需給妙味のある材料株などへ

　28日のＮＹ市場はまちまち。ダウ平均は11.79ドル安の9096.72、ナスダックは7.62ポイント高の1975.51で取引を終了した。
企業買収の報道が相次いだほか、5月S&Pケース・シラー住宅指数が2006年7月以来の上昇に転じたことが好感された。一方、バイアコム、オフィスデポなど冴えない主要企業決算や原油価格の下落が嫌気され、終日もみ合う展開となった。
セクター別では、ヘルスケア機器・サービスや小売が上昇する一方で、公益事業や運輸が軟調。
シカゴ225先物清算値はドル建てが大証比15円安の10065円、円建ては同60円安の10020円。ＡＤＲの日本株は富士フイルム、旭硝子、パナソニック、デンソー、ホンダ、任天堂、三井住友など対東証比較（1ドル94.53円換算）で全般小安い。

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　米住宅指数は好感されるものの、円相場は1ドル94円台半ばで推移していることもあり、日経平均は1万円を挟んだこう着となりそうである。
米国同様、決算発表を手掛りとした物色に向かいやすく、ザラバに発表が予定されている日産化、協和キリン、新日鉄、日新鋼、住生活Ｇ、酵母工などの動向が注目されよう。
特に新日鉄は昨日のＪＦＥの流れもあり、鉄鋼セクター全体への業績底入れ感につながるかが注目されるところであろう。また、テーマ銘柄では明電舎の決算が予定されている。
信用残高が売り買いともに積み上がっている状況でもあり、決算を前に思惑的な商いが活発化しそうである。この2日間の決算では、悪い内容で売られても下に加速する流れにはならず、一方でポジティブに評価される動きが目立つ。
次第に「決算発表＝アク抜け意識」につながるようだと、相場全体の先高観を強めてきそうである。

そのほかは相対的に出遅れ感のあるハイテクや銀行セクターの動向が注目されるほか、需給妙味のある材料株の一角に短期資金が集中しやすい。

千葉県市原市の私立高校で生徒57人の新型インフルエンザの集団感染が確認されていることもあり、ダイワボウなどインフル関連への短期値幅取り狙いの動きもありそうだ。
（村瀬智一）