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2009 06,27 09:00 |
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【日本株週間展望】短観次第で再度1万円も、下期入り海外勢に注目 7月第1週(6月29日-7月3日)の日本株相場は、戻りをうかがう展開となりそう。世界的な低金利と経済対策の発動が、景気の立ち直りを後押しすると期待されている。日銀短観など重要統計で景気の底打ち期待が強まれば、日経平均株価は再度1万円に乗せる場面もある。 東海東京調査センターの隅谷俊夫投資調査部長は、相場の戻りは早いものの、「歴史的な大底を起点にしていることを考えれば、まだ戻り足りない。各国の金融緩和によって過剰流動性が続いており、月が替わって機関投資家などが動きやすくなったところで良い経済指標が出れば、買い足りなさが修正される可能性がある」とみている。 6月4週(22-26日)の日経平均株価は、世界銀行がことしの世界の経済成長予想をマイナス2.9%に下方修正したことなどから、週前半に9500円割れ目前まで下落。しかし、商品市況高や為替の円高修正などを理由に後半戻し、結局0.9%高の9877円で終えた。 6月12日に付けた直近高値1万135円は、3月10日の安値 7054円(いずれも終値)から44%上昇した水準。これに対し1992 年、95年、98年、2003年の安値からの上昇率はすべて30%台だった。また、東証1部の日々の値上がり、値下がり銘柄数の割合を示す騰落レシオ(25日移動平均)は過熱とされる120%を依然上回る。相場は第3週以降にやや調整したが、「過熱感の解消に物足りなさがある」(SBI証券株式部・鈴木英之部長)のも事実だ。 それでも、相場がこのまま調整を続けるとの見方は少ない。米連邦準備制度理事会(FRB)は24日、フェデラルファンド金利の誘導目標を0-0.25%の範囲に据え置き、米国債や住宅ローン関連証券の買い取り目標1兆7500億ドルを維持した。「FRBは、早期利上げはないことを明確にしようとしている」(ワコビアのチーフエコノミスト、ジョン・シルビア氏)との声も出て、低金利継続は景気回復を後押しするとみられている。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
総悲観からの脱却 企業業績に対する総悲観論が修正されつつあることも、株価の下落不安を後退させそうだ。世界最大のタイヤメーカー、ブリヂストンは25日、1-6月期の連結純損益予想を460億円の赤字に修正した。原材料価格の低下やコスト削減効果で、従来予想の620億円の赤字から上方修正になる。世界の自動車販売が大きく落ち込む厳しい収益環境下での上ぶれとして、市場関係者の間で注目された。 3月期決算の企業が業績計画を策定した4-5月と比べると、状況は悪くない。ドイツ証券のリサーチアナリスト、サンガー・カート氏は世界の自動車生産について「少なくとも減産幅は縮小傾向にある」と指摘。在庫削減が終わりに近づくに伴い、「6月の減産幅も世界小売販売の減少率を上回るだろう」と予想する 世界の株価は戻り歩調を強め、投資家のリスク許容度は上昇。これを反映する形で為替市場では高金利通貨に対する需要が高まり、再度円やドルに売り圧力が強まっている。円は対ユーロで1ユーロ= 135円付近と、10円程度円が下落した。円は対ドルでも大方の企業が想定する1ドル=95円付近でこう着しており、企業業績の押し下げ要因になるとの懸念は薄まりつつある。
世界景気が回復に向かうとすれば、日本株の見直し余地は大きい。クレディ・スイス証券は26日、世界株式の地域別配分における日本株の比率を、従来のニュートラルから15%オーバーウエートへ引き上げた。日本株がオーバーウエートとされたのは2年ぶり。 丸山俊株式ストラテジストらは投資リポートのなかで、「日本市場は景気循環株の比率が60%と世界平均38%を上回り、経済は高コストで柔軟性が低く、営業レバレッジが高い」点などを挙げ、「明らかに経済活動が上向く際に最も大きな恩恵を受ける」との見解を示す。 また同氏は、1990年以降で日本株がアウトパフォームするときは、7カ月以上の期間で37%に及ぶと指摘。理由として、「多くの投資家がアンダーウエートである」ことを挙げている。英金融グループのHSBCによるファンドマネジャー調査によると、世界の大手資産運用会社12社は日本に対し弱気になっている。2009年第2四半期に日本株をアンダーウエートするとの回答割合は70%と、前四半期の33%から急上昇し、12の資産分類のなかで最も高かった。 日本株比率の低さは、今後高める余地が大きいことの裏返しでもある。海外投資家は7月から下期に入るため、これを機に日本株を見直す可能性もある。セゾン投信運用部・瀬下哲雄課長によれば、「確かに短期的には様子見が有効だろうが、中期的に日本株は割安との見方は変えておらず、少しずつ買っている」という。
7月1週は住宅関連など経済指標の発表が相次ぐ。米国では30 日に6月の消費者信頼感指数やシカゴ購買部協会景気指数、1日に5月の中古住宅販売成約指数、6月の自動車販売台数、2日は6月の雇用統計や5月の製造業受注など。欧州では30日に6月のユーロ圏消費者物価指数の速報値、2日に5月のユーロ圏失業率と生産者物価指数が発表される。 国内では、30日に5月の完全失業率や家計調査、住宅着工統計が発表予定。1日には日本銀行の企業短期経済観測調査(日銀短観、6月調査)、6月の新車販売台数の公表を控える。日銀短観では、大企業製造業DIはマイナス43と、前回のマイナス58からは改善が見込まれている。景気が最悪期を脱しつつあることが確認できれば、投資家のリスク資産に対する見方を強くさせそうだ。 PR |
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