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2009 06,20 17:00 |
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【日本株週間展望】為替など外部環境にらみ一進一退、需給は良好 6月第4週(22-26日)の日本株相場は一進一退が予想される。世界的な景気回復期待を追い風とした相場上昇が一服するなか、外国為替相場など外部環境に左右されやすい展開となりそう。合計すると相場全体の売買シェアで8割超を占める外国人投資家と個人投資家の買い意欲は健在で、株式需給面は良好だ。 フォルティス・アセットマネジメントの清川鉉徳シニア・ファンド・マネジャーは、大型財政支出を支援材料に世界各国で景気は底打ち感を強めているが、「民需の立ち上がりによる自律的な回復につながることを今秋以降に確認できるまでは、現状の株価水準から積極的には買い進めない」と話した。 19日の日経平均株価は前の週末に比べて350円(3.6%)安い9786 円と、節目の1万円を割り込んで終えた。6月のニューヨーク連銀製造業景気指数が市場予想を下回るなど、米国景気の早期回復期待が後退したほか、欧州で金融不安が再燃し、電機や自動車などの輸出関連株が売られた。証券など金融株も軟調な展開を強いられた。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
日本の相対的優位が逆風にも、円高進行を警戒 日本政府は17日発表した6月の月例経済報告で、景気の基調判断を2カ月連続で上方修正した。与謝野馨経済財政担当相は、生産や輸出の動向などから「明らかに1-3月期が底であったのではないか」と述べたうえで、現状については「傾向としては輸出や生産が上を向き始めたので、底を打ったと強く推定している」と語り、主要先進国の中で最も早く景気底打ち宣言をした格好だ。 一方、欧州中央銀行(ECB)が15日に発表した報告書によると、ユーロ圏内の商業銀行は来年末までに2830億ドル(約27兆6000億円)の追加損失を計上する可能性がある。またドイツ商工会議所(DIHK)が国内企業を対象に行った調査では、「与信環境が悪化した」と回答した企業の数が初夏の時点で23%と、年初の20%から増加。不良債権問題への懸念から、ユーロ圏経済の先行き不透明がにわかに広がっている。 米国ではNY連銀景気指数など直近の経済指標が総じて振るわない。 17日発表された5月の消費者物価指数(CPI)は前月比0.1%上昇と、エコノミスト予想の中央値(0.3%上昇)を下回った。 このように日米欧の実体経済面を比較すると、日本の優位が際立ち、日本株への資金流入を促す要因になり得る。ただ、東洋証券の児玉克彦シニア・ストラテジストは「日米欧の経済金融環境を総合的に分析すると、外為相場で円が買われやすく、一段の円高進行が懸念材料」と指摘。大半の輸出企業の今期想定レートである1ドル=95円の節目を割り込む円高・ドル安となれば、「採算悪化懸念で輸出株への売りが止まらなくなる可能性もある」と児玉氏は警戒する。
米証券のバンク・オブ・アメリカ-メリルリンチが17日発表した6月のファンドマネジャー調査では、日本株のネット・アンダーウエイト(オーバーウエートからアンダーウエートを引く)は6月にマイナス23 となり、5月のマイナス31から8ポイントマイナス幅が縮小した。世界の投資家の日本株に対する弱気の程度が低下した。 メリルリンチ日本証券の菊地正俊チーフ株式ストラテジストは、東京証券取引所の投資主体別売買統計で、外国人投資家が日本株を08年9月から09年3月にかけて約6兆円売却した後、09年4月と5月の2カ月間で昨年9月以降の売却分の10分の1程度しか買い戻していないことに着目。「今回の調査結果と合わせて考えると、海外勢が日本株を買い戻す余地は依然大きい」とみる。 実際、東証が18日発表した6月第2週の投資主体別売買動向によると、外国人は3週連続で買い越し、買越額は2563億円と、前の週(880 億円)を大きく上回った。米欧株の堅調推移を前提条件に、「アジア株の中で出遅れていることに着目したグローバル運用の資金流入が見込める状況は続く」(フォルテティスの清川氏)との声が聞かれる。 一方、相場の下落局面では、逆張りの傾向がある個人投資家の買いが下支え役となりそうだ。18日には日経平均が値を切り下げ、25日移動平均線に急接近したが、その後買い戻されたのは、個人が下値を拾う動きを活発化したためとの見方が多い。水戸証券の吉井豊投資情報部長は「信用評価損益率の改善傾向が続き、短期売買を選好する信用取引を中心に個人の買い意欲はおう盛」と話す。 吉井氏によると、6月中旬から下旬にかけては、決算発表を終えた会社への取材を経て、各社のアナリストがリポートの発行や投資判断の変更を行う。「短期値幅取りを狙う個人や証券ディーラーは、投資判断の変更などを材料にこぞって売買する」(同氏)といい、アナリストによるレーティング変更などへの注目度が高まっている。第3週も一部のアナリストによる投資判断の引き上げを受けて、住宅関連株や不動産株が買いを集める場面があった。
第4週は、23-24日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されるなど、米国で注目材料を多く抱える。23日に5月の中古住宅販売、米連邦住宅金融局(FHFA)による5月の住宅価格指数、24日には5月の新築住宅販売と、住宅関連指標の発表も相次ぐ。このほか、24日に5月の耐久財受注、25日に1-3月期の国内総生産(GDP)確定値などがある。欧州では、22日に独Ifo経済研究所による5月の企業景況感指数の発表が予定されている。 国内統計で注目度が高いのは、22日に発表される4-6月の法人企業景気予測調査。日本銀行が7月1日に発表する6月の企業短期経済観測調査(短観)を占う指標と位置づけられている。3月発表の1-3月期の同調査では、大企業全産業の景況判断指数が2004年の調査開始以来の最低水準を更新したものの、同指数の先行き見通しは4-6月期、7-9月期とマイナス幅が徐々に縮小していた。国内景況感の改善傾向が確認できれば、日本株にプラスに働く可能性もある。 このほか相場に影響を与えそうな国内の材料は、22日に発表される5月の全国スーパー売上高、5月のコンビニエンスストア売上高、24日の5月貿易収支、26日の5月消費者物価など。 PR |
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