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2009 05,23 10:00 |
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【日本株週間展望】高値もみ合い、景気期待強い-GMと円高は懸念 5月第4週(25-29日)の日本株相場は、日経平均株価が9000円台前半でもみ合う展開が予想される。米国をはじめとする世界の経済指標が下げ止まりつつあり、景気回復を株価が織り込んできた。しかし、一段の上昇には実体経済の改善を確認する必要があり、足元で進む円高による収益懸念と合わせ、上値を追いにくい。 ちばぎんアセットマネジメントの大越秀行運用部長は、「低金利政策がカンフル剤となって足元の景気は落ち着いているが、そのまま実体ベースでの回復に向かうかは見方が分かれる。米ゼネラル・モーターズ(GM)問題の不透明感も強まり、いまは上値を追うには材料不足」とみている。 第3週の日本株相場は、日経平均が週間で0.4%下落。小幅ながら前の週の1.8%安に続き2週連続の下げで、相場は方向感を失っている。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
世界の機関投資家は弱気を修正 米証券大手のメリルリンチが20日に公表したファンドマネジャー調査(5月)によると、今後1年間に日本株を最もアンダーウエートにしたいとの意見が4月の18%から7%に低下した。メリルリンチ日本証券の菊地正俊株式ストラテジストは、最も強気にみられているのが新興市場であることを挙げ、「アジアと日本経済は一体化が進んでおり、世界景気に対する敏感株として日本株もアジア株同様に評価されるべき」と話している。 同調査では、日本経済への見方(強くなる-弱くなる)も17%から49%へと大幅に改善し、2004年前半以来の楽観見通しになった。こうした経済に対する楽観見通しが、株価に対する弱気な見方の修正につながっている。日本銀行は22日に開いた金融政策決定会合で、景気の現状判断をこれまでの「大幅に悪化している」から「悪化を続けている」に上方修正した。上方修正は2年10カ月ぶり。 1-3月期に年率マイナス15.2%(1次速報値)という戦後最大の落ち込みを記録した国内総生産(GDP)についても、同期を底に改善に向かうとの見方が大勢だ。「中国向けの持ち直しで輸出が下げ止まり、景気対策効果で個人消費や公共投資が増加に転じ、4-6月期は「5四半期ぶりにプラス成長となる」(伊藤忠商事調査情報部長の三輪裕範部長、20日付リポート)との見方も出ている。 ただ、足元では機関投資家は株式について売りスタンスで臨んでいる。東京証券取引所が発表する投資主体別売買動向では、海外投資家は5月の第2週(11-15日)に東証、大証、名証の3市場で1147億円の売り越しに転じた。国内勢も金融機関が1095億円の売り越しを継続している。連休明けからの相場上昇を背景とした内外機関投資家からの売り圧力をどうこなすかが焦点になる。
世界の株式相場にとって、喉に刺さる魚の骨のような存在がGMの再建問題だ。経営危機に陥っている同社に対し、米政府はリストラ計画の提出期限を6月1日と定めており、GMは全米自動車労組(UAW)と労使協約の修正などでの合意を目指している。仮に米連邦破産法の適用申請となっても、サプライズにはならず、むしろあく抜け感が広がる可能性もある。ただ、「その影響は中長期にわたって実体経済に出てくるもの」(ちばぎんアセットの大越氏)で、慎重に影響を見極めなくてはならない。 一方、3月期決算企業の業績見通しが出そろって間もないが、早くも円高でこの見通しが楽観的と評されつつある。22日の東京外国為替市場では、ドル・円レートは一時93円87銭と、約2カ月ぶりのドル安・円高水準を付けた。輸出企業の多くは、トヨタ自動車のように1ドル=95円を前提に業績計画を立てており、さらに円高が進めば収益下ぶれ懸念が高まりかねない。 シティバンクの通貨ストラテジストであるトッド・エルマー氏(ニューヨーク在勤)は、ドル軟調について「米政府の危機対策で、財政持続性への懸念が深まっていることを反映している」(21日付リポート)と指摘。また、債券ファンド最大手の米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の共同投資責任者、ビル・グロス氏は21日、ブルームバーグのインタビューで、米国はいずれは最上級格付けを失うだろうとの見方を示しており、格下げ警戒からドル売り圧力は強い状況だ。
今後の景気をみるうえで市場関係者が注目するのが、26日に米国で発表される3月のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格指数。全米主要20都市を対象とした同指数は、ブルームバーグ・ニュースが金融・調査機関を対象に実施した調査では前年同月比18.4%の低下と、2月の同マイナス18.6%と同水準が見込まれている。 5月のNAHB住宅市場指数が昨年9月来の水準に戻した一方、4月の住宅着工件数が予想外に減少と、第3週に発表された米住宅関連指標は強弱まちまちで、住宅価格指数のマイナス幅が想定通りにとどまるか、注視される。また、27日には4月の中古住宅販売件数、28 日には4月の新築住宅販売件数と耐久財新規受注も発表される。 国内では29日に4月の鉱工業生産指数や消費者物価指数、家計調査、完全失業率、住宅着工統計などが発表予定。バークレイズ・キャピタル証券の森田京平チーフエコノミストは22日付のリポートで、鉱工業生産指数を前月比2.5%増と予想。生産者在庫の水準は3月まで3カ月連続低下し、「削減スピードは戦後最も速い。残るは需要の復元だが、この点は中国など海外に頼らざるを得ない」とみている。 世界の最終需要見通しに依然慎重な見方が多く、円高もあって輸出関連株は手掛けにくい。このため、中国など新興国の景気回復が相対的に早いとの見方を背景に、同国のインフラに関連する銘柄に投資資金が向かいそうだ。原油や金といった商品市況の戻りが順調なため、「非鉄金属や資源・エネルギー関連株も投資家の関心を集めそう」(SBI証券株式部・鈴木英之部長)。 PR |
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