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2009 04,27 09:00 |
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ボックス圏、国内企業決算や米ストレステストで様子見 今週の東京株式市場は、ボックス圏での動きが予想されている。買い戻しのエネルギーは引き続き強く、下値は底堅い半面、国内企業決算発表の前半のピークを迎えて今期見通しへの慎重な見方が強く、上値を追う展開は期待できないという。 米国では大手銀行19行を対象としたストレステスト(健全性審査)の結果公表が5月4日に控えているほか、自動車大手のクライスラー[CBS.UL]の経営問題の行方も不透明。週末にはメキシコなどで豚インフルエンザの人への感染が明らかとなった。地域や感染人数が限定的ではあるものの、これを含めて、見極めたい材料が多い一週間となりそうだ。 日経平均株価の予想レンジは8400円─9200円。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
市場では「下げそうで下げない相場が続く」(国内証券)との声が少なくない。空売りを続けてきた海外ファンドなどによる買い戻しエネルギーが、まだ残っているためだという。大和住銀投信投資顧問チーフストラテジストの門司総一郎氏は「押し目買い意欲は依然、強い。指数が上昇すれば、海外ファンドなどによる踏み上げ的な買いも期待できる」とみている。 半面、欧米などの金融セクターの問題や実体経済の先行きにはいまだ不透明感が強く、上値を追う状況ではないという。立花証券執行役員の平野憲一氏は、当面の日経平均動向について、25日移動平均線がベンチマークとみる。平野氏は「25日移動平均線は徐々に切り上がってきているので、この水準を1回割れることも想定できる。下回れば深押しとなるだろうが、逆に下振れなければ、9000円を抜ける場面もあるだろう」とみている。 東京市場では国内企業決算が最大の材料となりそうだ。決算は28日と30日に前半のピークを迎え、市場では「決算発表を受けて、個別に反応する場面が増えそうだ」(国内証券)との声が出ている。ただ、どのように反応するかはやや見方が分かれる。みずほフィナンシャルグループ(8411.T: 株価, ニュース, レポート)が23日、2009年3月期業績予想を下方修正し、連結当期損益が5800億円の赤字になると発表するなど、国内大手銀行が相次いで赤字転落見通しを出したことを受け、材料出尽くし感から銀行株は買われた。ただ、「みずほはチャートがよかったということもあり、決算発表ですべての銘柄が材料出尽くしで反発することはない」(国内証券)との声が出ている。 一方、大和住銀投信投資顧問の門司総一郎氏は「一部の主力製造業など見通しを上方修正した企業もあることから、株式市場にとってプラスの材料が出てくるかもしれない。特に、想定為替レートで1ドル=85円─90円程度で設定している企業は、上振れやすいのではないか」と述べ、決算を受けて株価が上昇する可能性を指摘した。
国内では経済指標発表が集中する月末となり、市場関係者は30日に発表される3月の鉱工業生産に注目している。市場では「自動車の減産が緩和され始めたこともあり、3月の生産がプラスに転換すれば、株式市場にとって大きな材料となる」(新光証券エクイティ情報部マーケットアナリストの高橋幸男氏)との声がある一方、「経済指標の数字は2月以降、底打ちを示すものが散見され、3月もその傾向が続くかに注目している。ただ、底打ちから回復にシフトするか再び悪化に転じるかはまだ分からない」(立花証券の平野氏)と慎重な見方も出ている。 ロイターがまとめた3月鉱工業生産の民間調査機関の予測中央値は、前月比0.8%の上昇となった。2008年に10月に前月比低下に転じて以来、半年ぶりに上昇に転じる見通しだが、前年比では34.6%の低下と、3割を超える減産幅が続くとみられる。1─3月は、10─12月を超える減産となる可能性が高いとみられている。4─6月は予測指数からみて増産に転じる見通しも出てきたが、内外での需要の本格回復が見えないなか、生産は小幅上昇にとどまるとみられている。
米国動向については、4月のISM製造業景気指数の発表や米連邦公開市場委員会(FOMC)など注目材料が目白押しだ。28日と29日に開催されるFOMCは、30日開催の日銀金融政策決定会合と共に、現行の金融政策を据え置くとみられている。 米銀19行を対象とするストレステストについては、米政府は5月4日にその結果を公表する見通しとなっている。市場では「5月4日の結果公表までは市場心理の重しとなりやすい。日本では連休中の結果発表となるので、様子見姿勢が強まる公算が大きい」(国内投信)との声が聞かれた。「テストの目的や、結果を受けた政府の対応もいまひとつ明確でないこともあり、市場は静観の構え」(同投信)という。ロイターのコラムニスト、ジェームズ・サフトは「19行すべてに合格点を与える自己欺瞞的な試験になるのか、それとも米政府がこの機を利用して資本不足の銀行にメスを入れるのかという点がはっきりしていない」と指摘する。 週末にワシントンで開催された7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)では、世界経済の急激な悪化が、ここにきてやや緩和しつつあることを声明に盛り込んだ。新光証券エクイティストラテジストの瀬川剛氏は、「各国相応の財政出動を維持し、金融機関を徹底的にケアしていこうということで各国が一致することは予想されていたことで、意外感はない。世界経済にとって今後の数カ月が最も大事だという認識は各国当局者からの発言からもうかがえるため、財政出動規模の縮小といった懸念はない」と延べ、G7自体の株式マーケットへの影響は限定的との見方を示している。 PR |
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