2024 11,23 19:37 |
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2009 04,25 19:00 |
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5月危機 会計監査が鍵 株下落、信用不安拡大も 企業の二〇〇九年三月期決算発表が本格化してきた。決済集中により資金繰りが厳しさを増す年度末は何とか乗り切った企業だが、決算発表が集中する五月に業績悪化が表面化し、株価の下落や信用不安拡大につながる“五月危機”の可能性を指摘する声が上がっている。 (須藤恵里) 五月危機のカギを握ると市場や企業が注目しているのが、〇九年三月期決算を確定する作業の過程で監査法人が下す判断だ。 厳格化が進む会計監査で、決算確定に必要な監査法人からの“お墨付き”となる承認をもらえなかったり、疑義がついたりして、信用不安から破綻(はたん)の引き金となるケースが出る恐れがあるからだ。 大幅な売り上げ減少や債務返済の滞りなどで企業存続に疑問が生じた場合、決算後に企業が提出する有価証券報告書には、監査法人が「企業会計の継続可能性に関する注記」を付ける。昨年十二月時点でこの注記の対象となった企業は、約二百三十社にも上った。 業績悪化は加速しており、「三月末期ではさらに増えることは間違いない。これまでに例がないほどの破綻が出る可能性は十分にある」(帝国データバンク)状態だ。 これに対して、信用不安拡大を恐れる金融庁は今月九日、基準を緩和し、企業が資金調達などの対策を打ち出せば注記を不要とする措置を発表したが、帝国データバンクの江口一樹情報部長は、「市場の信頼を失わせる。企業の実態が見えにくくなり、逆に投資家の疑念が拡大する結果になる可能性がある」と指摘する。 さらに、監査法人からお墨付きがもらえたとしても、業績悪化により銀行による取引先の見直し(債務者区分の見直し)により、融資を引き揚げられる懸念は残る。 東京商工リサーチの友田信男情報部統括部長は「緊急保証制度で守られる中小零細企業と、政府の資金注入を受けられる大手企業との中間にある中堅企業の倒産が出てくるリスクが最も高い」と警戒している。 PR |
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