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2009 04,11 08:00 |
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静かな展開、米金融機関の決算見極めで手控え=来週の東京株式市場 来週の東京株式市場は静かな展開となる見通しだ。米金融機関の決算内容を見極めたいとのムードが強くなり積極的な売買は手控えられそうだという。買い戻し中心で積極的に上値を追う買い主体が出ているわけではない一方、マクロ指標に改善の兆しがわずかながらもみえていることで下も攻めにくくなっている。需給的にそれほど重い状況ではないが、強弱感が交錯するなかこう着感が強まりそうだとの見方が多い。 来週の日経平均株価の予想レンジは8700円─9200円。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
ウェルズ・ファーゴが第1・四半期に30億ドルの利益を計上するとの見通しを示したことで9日の米市場では金融機関への不安が幾分薄らいだが、今後本格化する米金融機関の決算に慎重な見方も多い。「ウェルズ・ファーゴが業績好調な要因は住宅ローンなど。米金融緩和の効果で住宅ローン金利が低下、住宅価格も相当下がってきていることで一部の個人が購入に動いているのが背景だ。他の金融機関もトップ発言通り本業は好調である可能性が大きいが、証券化商品をあまり扱ってこなかったウェルズ・ファーゴと違い、他の金融機関は不良資産の問題が残っている」(新光証券エクイティストラテジストの瀬川剛氏)という。 1─3月期から適用が可能になった時価会計の緩和で損失額は圧縮される可能性があるが、それをマーケットが素直に好感するかは不透明だ。「ボーナスなどを批判されるくらいなら公的資金を早く返してしまおうと経営陣が思っても不思議ではない。緩和された時価会計を使って損失を少なく計上するインセンティブが働く可能性がある」(準大手証券ストラテジスト)と市場は決算の中身を見抜こうとしている。 決算発表予定はゴールドマン・サックスが14日、JPモルガンが16日に予定されているが、市場が最も注目しているシティグループは17日であり、来週の東京市場では織り込むことが出来ない。GSやJPモルガンが堅調な業績を発表したとしても、ウェルズ・ファーゴの業績見通しを受けて米金融株は先取る形で上昇しているため、大きな反応は望めないとの見方もあった。 ユナイテッド投信投資顧問シニアファンドマネージャーの高塚孝一氏は「本当の勝負はストレステスト(健全性審査)と、その後の不良資産買い取り、公的資金注入。それをどこまでしっかりやれるかが今後のカギを握る」とみる。 米財務省は、ストレステストを受けている主要銀行に対し、第1・四半期決算の中でそれに言及しないよう求めているとされ、結果の公表は各行の第1・四半期決算が出揃う4月末になる見通しだ。それまで株価はレンジの範囲内での動きになると高塚氏は予想しているという。
3月安値から日本の株価を大きく押し上げた買い主体は前半は公的資金、後半は証券会社の自己売買部門による裁定買いだった。だが両者とも買いの勢いは鈍っている。4月第1週(3月30日―4月3日)の3市場投資主体別売買内容調査によると自己は138億円の売り越しだった。 大和総研・投資戦略部ストラテジストの土屋貴裕氏によれば「裁定買い残は一時(ピークの6兆円程度から)3000億円程度にまで減少したが、過去平均の裁定買い残高は東証1部時価総額の0.5%程度、売買代金の2倍程度。これでみれば、1.7兆から2.9兆円程度まで裁定買い残が増えても不思議ではない」という。ただ裁定買いは先物高・現物安という裁定機会があるのが前提で、確実にあてにできるわけではないと土屋氏は指摘している。 今週後半目立っていたのは欧州系資金による主力銘柄への買いだったが、「リバランスが中心であり上値を追っていく感じではない」(大手証券トレーダー)とされるほか、来週初め13日の欧州主要市場はイースターマンデーで休場だ。 ここ2年の株価下落で大きな損失を出した国内機関投資家は依然として「リスクを取りにいく姿勢がみえない」(国内投信ファンドマネージャー)という。 「価格帯別累積出来高の大きさを踏まえると、最も抜くのが難しいフシは日経平均8800円前後の水準だった」(大和総研チーフテクニカルアナリストの木野内栄治氏)とされ、9000円付近の戻り売りや利益確定売りも徐々にこなしていることから需給的には軽くなっているとみられている。ただ「ストレステストなどイベントを前にレンジを超えてまでリスクを取る向きは少なそうだ」(準大手証券トレーダー)とされ、「嵐の前の静かさ」といった展開になる可能性が大きいという。
米国の経済指標では、14日は3月小売売上高と3月卸売物価指数(PPI)、15日は3月消費者物価指数(CPI)、米住宅ローン・借換え申請指数、4月NY州製造業業況指数、3月米実質所得、2月対米証券投資、3月米鉱工業生産、4月米住宅建設業者指数の発表が予定されている。 週後半には、16日に週間新規失業保険申請件数と3月住宅着工件数、4月フィラデルフィア地区連銀業況指数が発表となる。 PR |
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