4/28『株価材料』PART Ⅲ

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■株価材料

△06年度の四輪車輸出、16％増・18年ぶり600万台突破
日本自動車工業会（自工会、張富士夫会長）は27日、2006年度の国内自動車生産・輸出台数を発表した。四輪車輸出台数は、前年度比16.6％増の 613万421台と18年ぶりに600万台を突破した。前年度を上回るのは5年連続。最大の輸出先である北米をはじめ、アジアを除く全地域で台数が増え、生産に占める輸出比率も5割を超えた。車種別では普通乗用車の輸出台数が18.4％増の544万2918台と年度としての過去最高を更新。トラックやバスも輸出台数を伸ばした。

□三菱電<6503>の前期、営業益48％増・17年ぶり過去最高
三菱電機が27日発表した2007年3月期の連結決算（米国会計基準）は営業利益が前の期比48％増の2330億円と17年ぶりに過去最高を更新した。設備投資関連のファクトリーオートメーション（ＦＡ）機器、エアコンの好調が寄与した。08年3月期は薄型テレビの設備投資減速でＦＡが伸び悩み、営業利益は前期比14％減る見通し。前期の売上高は7％増の3兆8557億円。ＦＡを含む産業メカトロニクス、情報通信システムなど六つの部門すべてが増収となった。売上高営業利益率は6.0％と中期目標の5％を超えた。独禁法関連費用421億円を営業外費用に計上したが、税引き前利益は1847億円と21％増えた。費用の対象はＤＲＡＭ（記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリー）と、送電・遮断の調節に使うガス絶縁開閉装置の2分野。三菱電はエレベーターでも欧州委員会から価格カルテルを結んだとし制裁金支払いを求められていたが、会見した佐藤行弘副社長は「制裁金は円換算で2億8000万円。弁護士費用を考えると応じるのが合理的」とし、1カ月以内に命令に応じる考えを示した。

△ＪＴ<2914>の前期、純利益が過去最高・海外たばこがけん引
日本たばこ産業（ＪＴ）が27日発表した2007年3月期の連結純利益は前の期比5％増の2107億円となり、過去最高益を更新した。国内たばこは増税などに伴う販売数量の落ち込みを単価上昇とコスト削減で吸収。海外たばこはロシアを中心に収益が拡大した。売上高は3％増の4兆7693億円、営業利益は8％増の3319億円だった。国内たばこの販売数量は７％減の1749億本。「数量減のうち半分は増税の影響」（木村宏社長）という。増税幅を上回る値上げ効果と製造原価の低減が寄与し、部門別営業利益は12％増えた。海外たばこは主力商品が好調で、部門別営業利益が14％伸びた。英たばこ会社ガラハーの買収に伴い費用が発生し、経常利益は3120億円と5％増にとどまった。ガラハーの買収効果は8月をメドに公表する予定。ガラハー分を除く、08年3月期の連結業績は、売上高で前期比3％増の4兆8900億円、純利益は12％減の1860億円を見込む。年間配当は前期比400円増の4400円にする。

△双日<2768>、サイゴン証券と提携・現地企業向け投資銀業務
双日は27日、ベトナムの大手証券会社、サイゴン証券と投資銀行業務で提携した。サイゴン証券がベトナム企業を対象にした投資銀行業務に本格的に乗り出すのに合わせ、双日はサイゴン証券への投資先の選定に関する助言や、投資先への経営指南を担当する。双日はベトナムを対象にした日本のファンドを通じてサイゴン証券に投資している。サイゴン証券はこれらの資金を使い、5年間で最大50億ドル（約5950億円）を投じる計画だ。

△村田製<6981>の前期、税引き前利益29％増・電子部品がけん引
村田製作所が27日発表した2007年３月期連結決算（米国会計基準）は、税引き前利益が前の期比29％増の1180億円だった。携帯電話やパソコン向けにコンデンサーなど電子部品が伸びた。円安効果や原価低減で価格下落を吸収した。売上高は15％増の5668億円。薄型テレビや新型ゲーム機向け部品も好調、1台当たりの搭載数が伸び、数量増につながった。高周波部品やモジュール製品も伸びた。08年３月期の連結売上高は前期比９％増の6150億円と過去最高の見通し。薄型テレビ中心に部品が伸びる。生産能力増強による減価償却費の増加を吸収し税引き前利益は８％増の1270億円となる見込み。年間配当は10円増やし100円とする。

■ＮＴＴドコモ<9437>の前期、連結営業利益７％減・端末機器の原価増
ＮＴＴドコモが27日発表した2007年３月期の連結決算（米国会計基準）は、営業利益が前の期比７％減の7735億円だった。第三世代携帯電話「ＦＯＭＡ」販売の比率が伸び、端末機器の原価が上昇したほか人件費も増え収益を圧迫した。期末配当は前の期並みの2000円を実施する方針。売上高は微増の４兆7880億円だった。各種割引料金の導入などを背景に、パケット通信収入が伸びたものの音声収入が減少し売上高全体は微増にとどまった。前の期に海外投資先の株式を売却したことによる営業外利益などがなくなり、税引き前利益は19％減の7729億円。純利益は25％減の4572億円となった。08年３月期の通期見通しは、連結売上高が前期比１％減の４兆7280億円、営業利益は１％増7800億円、純利益は４％増の4760億円を見込む。配当は4800円（前期は4000円）を実施する方針。

▼中部電<9502>の前期、経常益19％減
中部電力が27日発表した2007年3月期の連結決算は経常利益が前の期比19％減の1786億円だった。浜岡原子力発電所5号機のタービン事故の影響で、採算が悪い火力発電所の発電比率が高まり利益を圧迫した。送電施設など修繕費圧縮などコスト削減に努めたが追い付かなかった。売上高は3％増の2兆 2137億円、純利益は24％減の905億円だった。2008年3月期の連結経常利益は前期比5％減の1700億円、売上高は7％増の2兆3600億円になる見通し。英投資ファンドの増配要求を機に配当性向を40％に設定したが、年間配当は60円と前期並みになる。

△松下<6752>の前期、営業益11％増・デジタル機器好調
松下電器産業が27日発表した2007年３月期の連結決算（米国会計基準）は、営業利益が4595億円となり、前の期比11％増加した。デジタルＡＶ（音響・映像）製品の販売増加が寄与した。連結売上高は同２％増の９兆1081億円だった。08年３月期も２％の増収を見込む。営業利益は前期比９％増の 5000億円となる見通し。前期末の配当は１株当たり15円とし、年間では30円（前の期は20円）とする。今期は年間で35円を予定。

▼関西電<9503>の前期、経常益６％減・電気料金引き下げ響く
関西電力が27日に発表した2007年３月期の連結決算は、経常利益が前の期比６％減の2316億円だった。２年連続で電気料金を引き下げたことに加え、原油高に伴う火力発電燃料費の増加が利益圧迫要因となった。総販売電力量は1472億5700万キロワット時と前の期に比べ0.1％増え、３年連続で前の期を上回った。売上高は１％増の２兆5963億円だった。料金引き下げによる単価減を販売電力量の増加や情報通信事業の伸びなどで補い増収を確保した。営業利益は17％減の2716億円。採算の良い原子力発電利用率は高まったが、火力発電燃料費などの増加分を吸収しきれなかった。純利益は８％減の1479億円だった。配当は年間60円で据え置く。08年３月期の総販売電力量は前期比0.6％増の1482億キロワット時を想定。連結売上高は前期比１％増の２兆6300億円、経常利益は18％減の1900億円、純利益は21％減の1170億円を見込む。年間配当は60円で変更しない。

△新日鉄<5401>の前期、連結経常益９％増・過去最高
新日本製鉄が27日発表した2007年３月期の連結決算は、経常利益が前の期比９％増の5976億円と３期連続で過去最高を更新した。自動車向けなどの高級鋼が伸びたうえ、造船や機械向けも好調だった。鉄鋼価格の上昇で採算も上向いた。売上高は10％増の４兆3021億円、純利益は２％増の3511億円だった。期末６円配を実施する方針で、年間配当は10円となる。08年３月期の連結業績は、売上高が前期比11％増の４兆7600億円を予想。経常利益は微増の6000億円、純利益は微減の3500億円をそれぞれ見込む。

△ヤマハ<7951>の前期、楽器好調で経常益21％増
ヤマハが27日発表した2007年3月期の連結決算は、経常利益が前の期比21％増の426億円だった。楽器販売が好調だったほか、ヤマハ発動機に関する持ち分法投資利益も寄与した。売上高は3％増の5503億円。管楽器や設備音響楽器の販売が伸びた。固定資産の減損損失を計上し純利益は1％減の278億円だったが、株主への利益配分を強化。年間配当は2.5円増の22.5円とする。08年3月期の連結売上高は前期比横ばいの5510億円、経常利益は1％増の430億円を予想。リゾート施設運営事業の採算改善を見込む。年間配当は30円と前期より7.5円増やす方針。
（NIKKEI NET）

△スズキ<7269>、08年3月期は国内販売減を海外の拡販が上回る見通し
スズキは２７日、２００８年３月期の連結営業利益を前年比０．８％増の１３４０億円とする通期業績見通しを発表した。国内販売は減少すると見るが、海外で拡販を図る。ロイターエスティメーツがまとめた主要アナリスト１６人による事前予測値１５１７億円を下回った。売上高予想は同１．１％増の３兆２０００億円。四輪車の国内販売は同２．３％減の６７万５０００台を見込むが、海外販売は同１３．０％増の１７３万台を計画する。経常利益は同０．６％増の１４００億円、当期純利益は同１．３％増の７６０億円と予想している。

□ＴＢＳ<9401>、楽天<4755>の提案で企業価値評価委に検討を要請
ＴＢＳは２７日、楽天の株式追加取得の提案を受けて、買収防衛策の発動の是非を評価する「企業価値評価特別委員会」を召集し、対応措置の勧告に関する検討を要請したと発表した。特別委は、楽天に対して提示した質問の回答などを踏まえ、十分な情報が得られたと判断した時点から９０日間以内に判断を下すことになる。

△住信<8403>が東海東京証<8616>と富裕層向けコンサルで提携、中京圏テコ入れ
住友信託と東海東京証券は、富裕層向けコンサルティング業務について業務提携すると発表した。中京圏に顧客基盤を持つ東海東京証券が名古屋に設立する「東海東京ＳＷＰコンサルティング」に、住友信託グループも出資などで参画する。２００７年度上期の営業開始を目指す。住友信託グループも富裕層向けコンサルティング業務を手掛けているが、地域的に中京圏は手薄だった。また、提供できる金融サービスも住友信託の扱うものが中心となるため、証券サービスを提供する東海東京証券グループと組むことで、地域・サービスの補完をねらう。

△ＮＴＴドコモ<9437>、100万株・2000億円上限の自己株取得へ
ＮＴＴドコモは２７日、１００万株・２０００億円を上限とする自己株取得を６月１９日開催の定時株主総会に付議すると発表した。取得期間は定時株主総会の翌日から１年間。

□ＮＴＴドコモ<9437>、前年度の電池パック破裂事故で三菱電<6503>に22億円を請求
ＮＴＴドコモは、前年度に三菱電機製端末に搭載された電池パックが破裂した問題で、電池の交換費用など２２億円を三菱電機に請求する。２７日にドコモと三菱電機の間で合意した。ドコモ関係者が明らかにした。ドコモは昨年１２月、三菱電機製の「Ｄ９０２ｉ」に対応した電池パックに異常発熱や破裂の恐れがあると発表。１３０万個を対象に電池パックの交換を進めていた。

▼トラステックスＨＤ<9374>、投資ファンドなどに約51億円の第三者割当増資
トラステックスホールディングスは、仏クレディ・アグリコール銀行関連の投資ファンドであるＣＬＳＡサンライズ・キャピタルＬＰなどに対して、６００２万３５４０株、約５１億円の第三者割当増資を実施すると発表した。払い込み日は５月１１日。これによって、ＣＬＳＡサンライズ・キャピタルは発行済み株式の６８．０７％を保有する筆頭株主になる。

▼三井住友ＦＧ<8316>が07年3月期予想を下方修正、プロミス<8574>の赤字が響く
三井住友フィナンシャルグループは２７日、２００７年３月期連結業績予想を下方修正した。当期純利益は従来予想の５７００億円から４４００億円に引き下げる。傘下のプロミスの最終赤字が拡大したことを受け、投資損失引当金を積みますことなどが響く。経常収益予想は従来予想の３兆７０００億円から３兆９０００億円に引き上げるが、経常利益は同９５００億円から８０００億円に引き下げる。傘下の三井住友銀行の業務純益は従来予想の８４５０億円から７４００億円に、経常利益は同７６００億円から５７００億円に、当期利益は同４６００億円から３１５０億円に減少する。業務純益のマイナスは、国債などの債権の含み損処理を行ったのが主因。経常ベースでは、関連会社のプロミスに対する投資損失引当金を０６年９月中間期より８００億円積み増したほか、保有株式の損失が響いた。

△松下<6752>、発行株の2％にあたる5000万株・1000億円上限に自己株取得
松下電器産業は２７日、発行済み株式の２％にあたる５０００万株・１０００億円を上限に自己株を取得すると発表した。取得期間は、５月１日から２００８年３月下旬まで。

△佐伯建<1889>と国土総合建設<1781>、08年4月1日に経営統合
佐伯建設工業と国土総合建設は、２００８年４月１日に経営統合する、と発表した。両社はともに海上土木工事を手掛けており、統合による経営合理化と規模拡大で、公共事業の減少などで縮小を続ける建設市場に対応する。統合方式や経営陣などは今後決定する。

▼大和証券Ｇ<8601>、07年3月期は33％減益
大和証券グループ本社が２７日発表した２００７年３月期連結決算は、純利益が前年同期比３３．７％減の９２７億２４００万円だった。ロイターエスティメーツによる主要アナリスト５人の予測平均値（９８６億円）を下回った。０７年３月期配当見通しは年間２８円で、前年から６円の減配となる。ただ、配当性向は前年の３２％から４１％に上昇する。大和は０８年３月期の業績予想を開示していないが、アナリストの純利益の予測平均値は１１２５億円（前年予測比１４％増）となっている。０７年３月期は、前年に比べて株式市場が低迷し株の委託手数料収入が振るわなかったほか、トレーディング損益が前年同期比で３０％減（１５７３億円）となったことが業績の重荷となった。リテールの大和証券の純利益は、前年同期比２５．３％減の４３４億円、ホールセール（法人）部門の大和証券ＳＭＢＣの連結純利益は同４３．５％減の５１９億円になった。グループ連結の株主資本利益率（ＲＯＥ）は１９．４％から１０．８％に低下した。２６日に決算を発表した野村ホールディングス<8604> も業績が鈍化している。野村はサブプライムモーゲージ（信用度の低い借り手への住宅融資）市場の混乱を受け、証券化ビジネスで大幅な評価損を計上。米国拠点で１─３月期に３９３億円の赤字を計上するなど海外ビジネスが低迷し、グループ連結の純利益は４２％減の２２２３億円、ＲＯＥは前年の１５．５％から８．３％に低下していた。

△大和証券<8601>Ｇが米独立系投資銀に出資、Ｍ＆Ａ助言で業務提携
大和証券グループ本社は２７日、企業の合併・買収（Ｍ＆Ａ）の助言を専門とする独立系投資銀行と業務・資本提携すると発表した。大和証券ＳＭＢＣと連携し、国境を越えたＭ＆Ａの助言案件の獲得を目指す。提携するのはセージェント・アドバイザーズ（本社ニューヨーク）。大和は約６２億円（５２００万ドル）でセージェントの増資に応じ、発行済み株式の２０％強を取得する。グループの米現地法人のＭ＆Ａチーム（現行９人）をセージェントに移籍させ、北米のＭ＆Ａアドバイザリー業務をセージェントに集約する。

△住信<8403>が東海東京証<8616>と富裕層向けコンサルで提携、中京圏テコ入れ
住友信託と東海東京証券は、富裕層向けコンサルティング業務について業務提携すると発表した。中京圏に顧客基盤を持つ東海東京証券が名古屋に設立する「東海東京ＳＷＰコンサルティング」に、住友信託グループも出資などで参画する。２００７年度上期の営業開始を目指す。住友信託グループも富裕層向けコンサルティング業務を手掛けているが、地域的に中京圏は手薄だった。また、提供できる金融サービスも住友信託の扱うものが中心となるため、証券サービスを提供する東海東京証券グループと組むことで、地域・サービスの補完をねらう。

□信越化学<4063>、08年3月期経常益は＋11.3％
信越化学工業は２７日、２００８年３月通期の業績予想について、経常利益が前年比１１．３％増の２７５０億円になるとの見通しを発表した。ロイターエスティメーツによる主要アナリスト１８人の予測平均値２８２３億円を下回った。売上高は同５．０％増の１兆３７００億円、当期利益は同１１．７％増の１７２０億円を見込む。０７年３月通期業績は、売上高が前年比１５．７％増の１兆３０４６億円、営業利益が同３０．１％増の２４１０億円、経常利益が同３３．５％増の２４７０億円、当期利益が同３３．９％増の１５４０億円だった。
（ロイター）

▼Ｊ－ＲＥＰ<8992> 一時ストップ安。
成長ペースの大幅な鈍化を受け、失望売りがかさんでいるようだ。07年3月期実績は2度の上方修正を経て、経常利益で前期比4.5倍の24.03億円となった。一方、08年3月期は経常利益で26.55億円にとどまる見通し。前日までは好決算を期待しての先回り的な動きもみられていたため、失望感は強いとみられる。

△アクセル<6730> 活況。
計画達成がサプライズとして捉えられているようだ。07年3月期実績は経常増益並びに最終利益が従来予想から若干上振れ、経常利益で前期比4.3％増の39.36億円となった。第3四半期時点では累計ベースでの経常利益が前年同期比21.2％減の23.33億円にとどまっていた経緯から、通期での計画達成がサプライズとして受け止められているもよう。また、08年3月期の年間配当1万円（前期7600円）に加え、自社株買いも支援材料とみられる。

□野村<8604>---ＣＳでは悪材料出尽くしと
しっかり。クレディ・スイスでは目標株価2600円、投資評価「OUTPERFORM」を継続したようだ。第4四半期業績は冴えない結果に終わったが、これはあくまでも一過性の問題であって、寧ろ悪材料出尽くしと捉えているようだ。

△日本精蝋<5010>---一時ストップ高、大幅上方修正好感で
一時ストップ高と急騰。前日に第一四半期の決算を発表、経常利益は前年同期比32％増益の7億円となった。つれて、中間期予想は8.2億円から12.4億円に、通期予想は15億円から23.8億円にそれぞれ上方修正。修正幅の大きさがサプライズを誘う形に。需給逼迫に伴う重油市況の上昇が背景となっているもよう。
（フィスコ）

△ＥＰＳ<4282>が新高値、今期連結利益予想の上方修正を好感
イーピーエスが続騰。一時、４万円高の３８万４０００円まで買われ、２月８日の年初来高値３５万３０００円を更新した。終値でも東証１部値上がり率６位。同社は臨床試験受託業（ＣＲＯ）が主力の医療ベンチャー。２６日引け後に発表した業績予想の修正が好感された。今０７年９月期の３月中間期業績推定値は上方修正。連結経常利益推定値は７億２９００万円→１３億５２００万円（前年同期比約２．１倍）、最終利益推定値は３億７１００万円→６億３０００万円（同８９．２％増）へ増額した。主力のモニタリング業務およびデータマネジメント業務が好調に推移した。通期見通しも修正し、連結ベースでは利益見通しを増額修正した。通期の連結経常利益予想は２４億円→２６億５０００万円（前期比３３．９％増）、最終利益予想は１２億６７００万円→１３億３１００万円（同２３．４％増）へ増額した。

△ＡＢＣマート<2670>が続伸、ゴールドマン証は投資判断を引き上げ
エービーシー・マートが１９０円高の２７４０円まで買われ続伸。ゴールドマン・サックス証券は２７日付サマリーで、同社の投資判断を「中立」→「買い推奨」に引き上げた。目標株価２７００円→３２００円。同証券では２５日の社長取材を通じ、（１）各社の値下げ競争が一服し客単価も足元上昇（２）在庫水準は前年比５０％増だが一過性要因などを確認、業績見通しの確度が高まったという。また、保守的な期初計画を組む傾向から今０８年２月期計画は上ブレの可能性が高いとしている。同証券では来期以降の業績予想を上方修正。目標株価は来期同証券予想ＰＥＲ２０倍の水準。

△三光薬<8126>がストップ高、エーザイ<4523>が完全子会社化、株式交換比率にサヤ寄せ
三光純薬（監理ポスト）が８０円ストップ高の４３３円で比例配分。エーザイは２６日引け後、１０月１日付で三光薬を株式交換により完全子会社化すると発表、株式交換比率にサヤ寄せする動きとなった。株式の交換比率はエーザイ１に対し三光薬が０．０８５。三光薬の１株に対し、エーザイの０．０８５株を割り当てる。エーザイの２６日終値５６９０円を基準として交換比率を考慮すると、妥当値は４８３円となっていた。２７日のエーザイの終値は１０円高の５７００円。なお、株式交換に伴い三光薬は９月２５日付で上場廃止となる予定。

△化工機<6331>が続伸、高値に迫る、前期業績推定値を大幅上方修正、配当も１円増配し年２．５円に
三菱化工機が続伸、一時３６円高の４３２円まであり、９日の年初来高値４４０円に迫った。２６日の引け後に前０７年３月期業績推定値を大幅に上方修正、復配幅も１円増配し年２．５円とする意向を明らかにしたことが好感された。前期業績推定値の上方修正は工事採算の改善によるもので、単体のみならず連結子会社の工事採算も好転したという。この結果、連結売上高は４１４億３８００万円（従来予想比０．１％減、前々期比５．５％増）となるものの、経常利益は２１億３５００万円（同５２．５％増、同２．１倍）、純利益も１１億９３００万円（同４５．５％増、同２．０倍）が確保できたもよう。

▼ショーワ<7274>が年初来安値更新、今期減収減益予想に失望感
ショーワが一時２２３円安の１４２１円まで売られ、２５日の年初来安値１６２９円を更新。２６日に発表した今０８年３月期連結業績予想が売上高２５８０億円（前期比１．５％減）、営業利益１５０億円（同１５．２％減）と減収減益を見込んだことで失望感が台頭した。国内での二輪車用部品の販売減少や海外拠点拡充など諸施策推進に伴う費用増加、為替前提の変化（通期平均で１ドル＝１１２円、１ユーロ＝１４１円）などを考慮したという。

△因幡電産<9934>が４連騰、スティールの増配要求に「取締役会までに対策を検討していく」
因幡電産が一時１４０円高の４２６０円まで買われ４日続伸。スティール・パートナーズ・ジャパンは２６日、同社に対し前０７年３月期年間配当を連結配当性向約１００％の２４４円（会社計画１０９円）にするよう要求。同社はこの要求に対し、「５月１８日の決算役員会までに対応を決めたい。ただ配当は固定的なものではなく、状況に応じて見直しは必要と思っている」（広報ＩＲ）と話す。一方スティール側は、「発表したこと以上のことはない」（広報）としている。スティールは同社株の７％（０７年３月末時点）を保有する大株主。

▼王子紙<3861>が新安値、今期連結は２ケタの営業、経常減益見通し
王子製紙が反落。一時１５円安の６０５円まで売られ、今月３日の年初来安値６０７円を更新した。２７日午後、前０７年３月期決算を発表。今期の連結営業、経常利益が２ケタの減益になるとの見通しを示しており、嫌気された。今期の連結営業利益は前期比２８．８％減の４５０億円、経常利益は同３４．５％減の４２０億円。依然として原燃料価格が高水準で推移し収益圧迫要因となる。前期の連結営業利益は前々期比１４．５％減の６３１億８６００万円、経常利益は同９．３％減の６４１億１０００万円。

▼ビクター<6792>が反落、３期連続で最終赤字、今期予想未開示を嫌気
日本ビクターが反落。一時２０円安の５１８円まで売られ、２月２日の年初来安値５１２円に迫る場面があった。２６日に前０７年３月期の連結決算を発表、最終赤字７８億９１００万円と３期連続の赤字で着地した。液晶テレビやオーディオ機器の販売不振に加え、繰延税金資産を取り崩したことなどが響いた。また、今期の業績予想を未開示としたことも嫌気されている。会社側によれば米国ディスプレー事業をはじめ、他の不振事業について抜本的な見直しが必要で検討を進めているといい、５月下旬に業績予想を開示する方針。
（株式新聞ダイジェスト）