2024 11,24 12:00 |
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2009 01,10 09:00 |
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【来週の日本株】堅調、オバマ氏期待で売りにくさ-急激な円高も一服 週初が成人の日の祝日で、通常より1営業日少ない来週(13日-16日)の東京株式相場は堅調に推移しそう。20日に就任式を控えたバラク・オバマ次期米大統領が大規模な景気刺激策を打つ意向を示しているほか、急激な円高進行の一服で企業業績の悪化懸念もひとまず和らいでおり、新たな売り注文は出しにくいとの声が多い。 RBCインベストメントの武田洋二ファンドマネジャー(香港在住)は、「悪いニュースはある程度織り込まれたため、この水準からどんどん下がるという感じはない。当面はディフェンシブ・セクターを重視していく」と話す。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
オバマ次期米大統領は8日、バージニア州で演説し、自らの政権の最優先課題と位置付ける景気対策の骨子を発表した。2年間で7750億ドル(約71兆円)規模の景気刺激策を提案、約300万人の雇用創出を目指すほか、米国の競争力強化に向けて環境・エネルギー、教育、医療などの分野に重点的に投資する構え。また、総額約3000億ドルの減税案のうち、年収20万ドル以下の中・低所得者世帯には1人当たり500ドルの所得税減税を行う方針も示された。 USAAインベストメント・マネジメントのバイスプレジデント、ロン・スウィート氏は「消費者の支出が拡大するため、短期的には減税は効果をもたらす。政府は、景気が冷え込むのをただ見過ごすわけではないことが示され、市場参加者に安心感を与えた」との認識だ。ブルームバーグ・ニュースがまとめたストラテジスト11人の2009年の米国株相場予測によると、10人がS&P 500種株価指数の上昇を見込み、予想上昇率は平均で17%。最も強気なUBSのデービッド・ビアンコ氏は、「政府の景気刺激策と原油価格の下落が『悲観論のバブル』をはじけさせる可能性がある」と指摘する。 今週末のTOPIX終値は855.02ポイントで、08年12月30日の大納会終値から0.5%下落した。日経平均株価は8836円80銭と、0.3%の下落。主要指数は若干のマイナスとなったが、週前半にかけシャープやキヤノン、ダイキン工業など海外投資家の保有比率が高く、これまで売り込まれてきた輸出関連銘柄が見直されて急伸。ドル・円相場が7日に1ドル=94円台に入るなど、昨年末までのドル安・円高の流れが年初からやや是正されたことが安心感を誘った。週末にかけてドル反発の勢いは鈍り、輸出関連も売りに押されたが、一方でディフェンシブ関連が再度買われて全般を下支えした。 くすぶるヘッジファンドの3月危機説 「われわれはいまの上昇相場をまったく信じていない」――。こう話すのは、バークレーズ・キャピタル証券の宮島秀直チーフ・ストラテジストだ。同氏は、「オバマラリー」と「中国の春節(旧正月)ラリー」が組み合わさった今回の上げ相場は、エマージング投資を主力とするヘッジファンドやグローバルにロング・ショート戦略をとる米系投資家が主導していると分析。2月中旬の春節を過ぎれば、再び世界の株式相場が悲観論に包まれ、日経平均は7500 円に下落すると予測する。 「こうしたヘッジファンドは、顧客からの解約指示に備えてキャッシュ・ポジションを高めていくため、早ければ1月末から2月初旬に戻りのピークを付ける」と、宮島氏は言う。金融資産1億円以上の個人会員向けにソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を運営するアブラハム・グループ・ホールディングスの高岡壮一郎社長は、09年のヘッジファンド業界について「過去20年間、レバレッジの拡大で膨張していた過剰流動性が08年に逆回転を始めたため、運用資産は縮小せざるを得ない」との見解だ。 ヘッジファンドに資金調達などのアドバイスを行うIGSグループは、世界中で約1万本とされるヘッジファンドの「3分の1近くが姿を消す」(ジョン・ゴッデン最高経営責任者)と予想。米モルガン・スタンレーによると、ヘッジファンド業界の運用資産は08年12月に1兆1000億ドルと、ピークを付けた同年6月(1兆9000億ドル)時から約4割減っている。 ロシア株は中長期で買い ロシアは1日、天然ガス供給をめぐり対立を深めていたウクライナ向けのガス供給を停止した。これを受けてウクライナは7日、欧州向けの天然ガス輸出を停止、東欧を中心とする欧州17カ国に悪影響が及んだ。欧州で利用される天然ガスの約2割は、ウクライナ領内のパイプラインを経由するロシア産ガスのため、欧州では今回の事態を「ロシアのエネルギー帝国主義の象徴」(ドイツ外交関係評議会のアレクサンダー・ラール氏)と非難、警戒感を強める。 ロシア経済の屋台骨は資源・エネルギー産業。丸紅経済研究所の榎本裕洋シニア・エコノミストは、「ロシアにとって原油は前菜、メインディッシュは天然ガスだ」と料理にたとえ、地球上のガス埋蔵量の4分の1と言われる天然ガスこそが今後の同国をけん引する戦略的資源と語る。同経研では、ロシアの実質GDP成長率を09年はプラス3.8%、10年はプラス4.9%と試算。欧米の金融システムに組み込まれていなかったことが今回の金融危機で再確認でき、地方の成長継続で国としてプラス成長を果たすとみる。 榎本氏によれば、先進国の多くがマイナス成長に転じる中で5%程度のプラス成長が見込めるロシアは魅力的な投資先で、「どこの会社もロシアで仕事をしたいと思っている。いま仕事をしているところは止められない」という。 企業業績焦点 来週は、日米双方で注目企業の業績開示が相次ぐ。米国では12日にアルミ生産大手のアルコアと証券大手のチャールズシュワブ、13日に金融サービス大手のステート・ストリート、14日に銀行大手のウェルズ・ファーゴ、15日に半導体世界最大手のインテル、16日に証券大手のJPモルガンチェースが予定。金融危機に絡む損失なども明らかになりそうだ。 日本の開示予定は13日に種子大手のサカタのタネ、マヨネーズ大手のキユーピー、東洋炭素、14日に専門店大手の良品計画、アパレル大手のサンエーインターナショナル、東宝、15日に外食大手のドトール日レスホールディングス、ドラッグストア大手のスギホールディングス、16日に工具大手のユニオンツールなど。このほかマクロ経済統計では、日本で13日に昨年12月の企業倒産と景気ウォッチャー調査、15日に11月の機械受注が発表予定。米国では14 日に12月の小売売上高、16日に12月の鉱工業生産と消費者物価指数がある。 PR |
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