2024 11,24 09:57 |
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2008 12,01 15:00 |
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雇用契約を更新されなかったり、契約途中で打ち切られたりする、いわゆる「派遣切り」などで失業した非正規労働者が10月以降、来年3月までの実施予定も含め、全国で3万人に達することが28日、厚生労働省のまとめで分かった。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
多分、みなさんも既にご存知のニュースとは思いますが、 ◆「派遣切り」で3万人失業へ=10月から半年間に-厚労省調べ 11月28日 時事通信 (「株式日記と経済展望」さんのコメント) 水口洋介氏のブログにもあるように、新自由主義を望む人は6%程度に過ぎず、ほとんどが北欧型の福祉政策や終身雇用を重視した日本型社会を望んでいる。つまり小泉型の新自由主義政策はほとんど支持されない政策だったのですが、どうして小泉内閣の支持率は高かったのだろう? 民主主義国家では独裁的権限を掌握する為には、マスコミを買収して国民を扇動して人気を高める事が重要だ。そして選挙で勝てば政権基盤は万全であり、逆らうものがいれば郵政選挙の時のように除名して刺客を送り込んで選挙で落とせば良い。しかしいつかは政策の歪みが出るから小泉首相は5年半で辞任して政界からも引退するようだ。 ボロが出るまでに一時的にしろ、小泉内閣の支持率が高かったのは事実だ。テレビのワイドショーでもB層向けの女性の刺客候補を重点的に取り扱って、ホリエモンなどのタレントを動員した選挙戦法は非常に効果的だった。郵政の民営化に反対した議員は悪役として扱われて多くの議員が落選した。 しかしB層の国民にとっては郵政の民営化の意味がどのようなものであるのかを理解するには難しかった。しかし地方の郵便局が次々整理統合されていくに連れて弊害が分かり始めた。しかし後を継いだ安倍内閣も福田内閣も小泉政治を全面的にひっくり返す事はできなかった。 新自由主義経済では、派遣労働者の規制緩和が製造業にまで認められて一気に派遣労働者が拡大した。しかしB層の若者にとっては規制の緩和といっても政治に無関心だから何のことかも分からず選挙にも行かない。B層の若者は知的なホワイトカラーの仕事など出来ないから製造業などの派遣労働者になるしかない。 このような体制にしてしまったのも規制緩和を進めた小泉内閣なのですが、渋川裕子氏の書評にもあるように、経済財政諮問会議が政策を決定して、それが閣議決定されて小泉政権の政策として実施されるようになった。自民党の総務会も多数決で押し切られるようになって小泉独裁政権が誕生した。 「労働再規制」という新書本は私はまだ読んではいないのですが、経済財政諮問会議は民間人5人と閣僚5人の議員で政策が決定されて、そこには労働者の代表はいなかった。いわば日本の支配層の代表だけで政策が決定されて実施される独裁政権が誕生してしまった。その政権基盤となったのが国民の高い支持率だ。 B層の若者にとっては小泉首相は単にかっこいい首相であり、歯切れの良い演説で人気を保ち続けた。安倍総理も福田総理もコイズミ的やり方を真似しようとしたのでしょうが、肝心な政策のボロが出てきて参院選挙では自民党は大敗してしまった。麻生総理もコイズミ的やり方を真似していますが、失言が多くてそのたびに訂正している。小泉総理は失言しても「人生いろいろ」とはぐらかし方が上手かった。 一番悪いのは政治に無関心なB層の若者にあるのですが、彼らは知的レベルも低く社交性もなく孤立しがちだ。しかし秋葉原で無差別殺人を犯した「加藤」のように知的レベルは低くても学力は優秀であり、両親も教育熱心な家庭だった。しかし不況が長引く日本では彼らを正社員として雇うところは限られていた。 B層の若者は学力は高くても、自分で考えて判断する能力は低く政治に無関心であり、これではいくら学力が高くても現代社会では知的能力が無くて使い物にならない。知的能力とは考える力であり学力の事ではない。「加藤」」のように学力は優秀だが孤立しがちな性格の持ち主であり、携帯などでも無視された事が犯行にいたった原因のようだ。 このような若者が増えた事は家庭や教育にも問題があるのですが、学力はあっても政治的白痴では社会の役に立つはずがない。ネットのサイトやブログを見ても政治や経済を論じたものはわずかだ。ましてや自分の政治的意見を述べたものは非常に少ない。あったとしてもテレビのワイドショーレベルの知識しかない。 しかしその彼らにも小泉改革の弊害が及んできた為に、彼らは「加藤」のような無差別殺人を行なうようになった。今年だけでも8件も無差別殺傷事件は起きている。いずれは政治家や官僚を狙ったテロが起きるようになるだろうとも書いた。そして恐れていたように「小泉毅」は元厚生事務次官を殺害するようになった。「株式日記」の恐れていた事が起きたのだ。 日本にテロの時代をもたらした小泉内閣の責任は重い。ニュースでも派遣労働者が10月から3万人も首が切られた事を報じている。彼らの中から「加藤」や「小泉毅」が出てくる可能性は非常に高い。しかし政治家達は、彼らに命が狙われるようなほど恨まれている事の自覚はない。 PR |
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