4/20朝の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

△キヤノン<7751>の今期、純利益5200億円・８期連続最高益
キヤノンの収益拡大が続いている。2007年12月期の連結純利益（米国会計基準）は前期比14％増の5200億円前後と８期連続で過去最高を更新する見通しだ。従来予想を約250億円上回り、初めて5000億円を超える。複写機やデジタルカメラなどの販売が好調なため。純利益が5000億円以上の国内企業（05年度実績、金融機関を除く）は、トヨタ自動車<7203>、ＮＴＴドコモ<9437>、ホンダ<7267>、日産自動車<7201>の4社にとどまっている。売上高は9％増の4兆5500億円前後と従来予想を約1000億円上回るもよう。カラー複合機が2割強の増収となるほか、レーザープリンター、デジカメも２ケタ増。営業利益は14％増の8100億円前後と、従来予想を400億―500億円上回りそうだ。原価低減に加えトナーなど採算の良い商品の販売が増える。

△トヨタ<7203>の前期、営業利益２兆2500億円・７期連続最高更新
トヨタ自動車の2007年3月期の連結業績（米国会計基準）は、本業のもうけを示す営業利益が前の期に比べ2割増の2兆2500億円前後となり、７期連続で過去最高を更新したもようだ。北米中心に海外販売が好調で、円安も利益を押し上げた。08年3月期は原材料の値上がりが逆風となりそうだが、拡販を支えに増益を確保する見通しだ。売上高は約1割増の24兆円弱になったもようだ。国内や、インドネシアなどアジアの一部で販売が低迷したものの、主力の米欧市場で販売が好調だった。

□パソコン電池、高速充電「禁止」・発火事故受け業界団体が指針
電子情報技術産業協会（ＪＥＩＴＡ）と電池工業会は、パソコン用電池に対する高速充電方式を実質禁止する安全指針を決めた。昨年起きたパソコン向けソニー<6758>製リチウムイオン電池の発火事故が、電池の不具合と高速充電方式が重なった時に起きる可能性が高いことがわかったことを踏まえた対応。拘束力はないが、国内関連メーカーは同指針に従う見通し。デルなどは現行方式で問題ないとの立場で、安全面の規格をめぐる調整が難航する可能性もある。

△日東電工<6988>、初の欧州拠点・チェコ工場、液晶フィルム量産
液晶用光学フィルム世界最大手の日東電工はチェコに新工場を建設し、2008年3月をメドに量産を始める。初期投資額は約30億円。世界最大の液晶テレビ市場である欧州に初めて製造拠点を開設。日系企業をはじめ現地に工場を持つテレビ、パネルメーカーへの供給体制を強化する。液晶フィルムは価格下げ圧力が強まっているが、日東電工は現地生産を進めてコスト競争力を上げ、事業拡大を目指す。チェコ東部のブルノ市の工業団地に新工場を建設する。主に画面サイズが40インチ以上の大型液晶パネル向けフィルムを生産できる最新鋭の加工・検査設備を導入。第１期分として08年春に従業員80人で操業を始め、需要動向を見ながら順次設備を増強していく。初年度240億円の売り上げを見込む。

△アデランス<8170>、買収防衛策を見直し・米系ファンドに対抗
米系ファンドのスティール・パートナーズから買収防衛策廃止の提案を受けたアデランスは、防衛策の一部見直しや株主還元強化などを盛り込んだ企業価値向上策をまとめた。対抗措置発動の可否を検討する独立委員会に社外取締役を加えて透明性を高め、純利益の大半を配当や自社株買いに回す。株主重視の姿勢を強調することで、防衛策導入に否定的な外国人株主に理解を求める。独立委員会に5月の総会で選任予定の社外取締役を追加、従来よりも1人多い4人構成とする。対抗策の発動を最終決定する取締役会は社内取締役を2人減らし、代わりに社外取締役を入れる。取締役の任期も2年から1年に変更する。

▼アルク<2496>、今期無配に・通信教育不振で
語学教材出版のアルクは19日、2007年5月期の配当を無配（前期は無配）にすると発表した。期末に300円の配当を実施する計画だったが、今期の連結最終損益が1億2900万円の赤字（前期は2億7500万円の黒字）に転落する見通しとなったため。アルクは主力の通信教育が失速し採算が悪化、13日に業績見通しを下方修正した。連結経常損益は1億800万円の赤字（前期は5億2500万円の黒字）になる見通し。英会話教室や同業他社との競争が激化し、新規の顧客獲得が苦戦している。

▼カイノス<4556>、前期単独経常益46％減・インフルエンザ薬不振
検査試薬製造のカイノスは19日、2007年3月期の単独経常利益が前の期比46％減の7600万円になったと発表した。従来予想は8500万円だった。暖冬の影響でインフルエンザ診断薬が伸び悩んだほか、昨年4月の診療報酬引き下げが響いた。売上高は11％減の40億9900万円で、従来予想を6100万円下回った。06年10月にインフルエンザ試薬で精度の高い改良品を投入したが、冬季の患者数が少なく低迷した。05年に輸血検査用の試薬事業を分離したことも影響した。税引き利益は93％減の1500万円と従来予想の半分にとどまった。

△トヨタ<7203>４年連続首位、ブランド・ジャパン調査
企業人のブランド評価はトヨタ自動車が4年連続首位――。日経ＢＰコンサルティングが実施した「ブランド・ジャパン２００７」調査は、上位に日本を代表する製造業が並んだ。500の企業ブランドを対象にイメージを調査。「時代を切りひらいている」など25の項目に当てはまるものを選んでもらい、ブランド力を指数化して順位付けした。サントリー、任天堂<7974>、キリンビール<2503>がベストテン入り。調査はインターネットを通じて昨年11月8日―12月1日に実施。計5万6174人から回答を得た。
（NIKKEI NET）

△東芝<6502>、ビスタ搭載ノートＰＣ７機種
東芝は20日、ノートパソコンの新製品７機種を発売する。全機種でウィンドウズ・ビスタの「ホームプレミアム」を搭載した。内蔵するハードディスク駆動装置（ＨＤＤ）とメモリーの性能を高めた。想定価格は15万5000円前後―20万5000円前後。

△ＫＤＤＩ<9433>、ａｕの動画配信サービスにゲーム専門番組
ＫＤＤＩ（ａｕ）とゲーム専門誌発行のエンターブレインは19日、動画配信サービス「ＥＺチャンネル」にゲーム専門番組「ファミ通ゲームチャンネル」を追加すると発表した。「ＥＺチャンネル」でゲーム専門番組を配信するのは初めてで、携帯電話用ゲームの購入につなげたい考え。約７分間の番組で５月11日から毎週金曜日に配信する。情報は無料だが別途通信料が必要。家庭用や携帯用の商品を紹介し、ゲーム配信サイトにもリンクしている。

△ＣＡＴＶ130社、次世代無線高速通信実現へ専門組織
ケーブルテレビ（ＣＡＴＶ）会社130社は19日、光回線に近い速度が可能な次世代無線通信サービスの事業化に共同で取り組むと発表した。専門組織「ケーブルテレビ無線利活用促進協議会」を同日立ち上げ、総務省に免許取得を働きかける。放送と通信の融合が進む中、経営規模が小さいＣＡＴＶは連合を形成し、ＮＴＴ<9432>など通信大手に対抗する。総務省は今夏に無線サービスに使う新しい周波数帯を3社程度に割り当てる方針。ＣＡＴＶ連合は次世代無線通信の規格「ＷｉＭＡＸ（ワイマックス）」を採用して免許獲得を目指す。ワイマックスは光回線に近い速度を実現でき、移動中でも動画などを楽しむことができる。協議会には、ジュピターテレコム<4817>などＣＡＴＶ会社130社が参加し、長野市など地方自治体も加わる。免許獲得に向けた活動を行い、免許取得後はＣＡＴＶ各社が提供する無線サービスの統一化をまとめる。

△シーフォーテクノロジー<2355>、電子透かし技術をテレ朝<9409>が採用
東証マザース上場で、情報セキュリティー対策サービスのシーフォーテクノロジーは19日、同社の電子透かし技術がテレビ朝日の番組宣伝支援システム「パブえもん」に採用されたと発表した。インターネットで配信する画像などに電子透かしを埋め込むため、不正利用防止につながるという。テレビ朝日は放送番組を宣伝するために、番組に登場するシーンの写真や番組表などを雑誌などの媒体向けに配信している。必要に応じて、資料をダウンロードすることもできる。電子透かしを採用したため、画像の流出による不正使用などを防ぐことができ、出演者の肖像権保護などにつながるという。

△ＧＭＯ<9449>子会社、ブログにオリジナル絵文字機能追加
ＧＭＯインターネットの子会社でレンタルサーバー運営のペーパーボーイアンドコーは、ブログサービスに絵文字作成機能を追加した。縦横16ドット、128色表示の絵文字を100個まで登録できる。会員の大部分を占める女性向けサービスを充実させて会員数を伸ばす考え。無料レンタルブログサービス「ＪＵＧＥＭ（ジュゲム）」で新サービス「ＰＩＣＴＯ（ピクト）」を開始した。閲覧ソフト上で各ドットの色を指定して絵文字を作ることができる。

△ＮＥＣ<6701>、基盤ソフト群を拡充――新ブランドで３年間５００億円目標
ＮＥＣは19日、基盤ソフトの製品群を拡充したと発表した。情報サービス構築支援ソフト「ＷｅｂＯＴＸ」と情報管理ソフト「ＩｎｆｏＦｒａｍｅ」の２ブランドを新たに用意。次世代ネットワーク（ＮＧＮ）の普及をにらみ、システムの効率化を支援する。２ブランドで今後３年間に500億円の売上高を目指す。ＷｅｂＯＴＸは映像・音声通信やＩＣタグ（荷札）システム管理など、ネットワーク技術と融合したシステム運用を支える基盤ソフト群。ＩＰ（インターネットプロトコル）電話を制御する「ＳＩＰサーバー」用ソフト（税別価格で450万円から）や、データ転送速度を従来比で最大３倍に高めたソフト（同350万円から）などを用意した。

△三菱電機<6503>とトヨタ<7203>ＩＴ、事故情報を後続車に迅速伝達

△オリジン電気<6513>の合成塗料、無害な有機溶剤使用

△三井住友建設<1821>、新事業立案の専門部署――不動産開発など
（日経産業新聞）

△日立ツール<5963>：環境負荷を低減する積極的な新商品の投入と生産性の向上から、07年３月期の経常利益は3.2％増の52億7100万円に。
日刊工業新聞社主催の「モノづくり部品大賞」では、第１回から今年３月の４回まで連続受賞。 08年３月期は、超潤滑性ＪＸコーティングを市場投入したことなどから、前期比4.3％増の55億円を見込む。

△古野電気<6814>：07年２月期の連結業績は６％増収、
経常利益は14％増の51億5800万円に。
海上荷動きの拡大から海外を中心に舶用電子機器が伸びたほか、産業用電子機器では大型生化学分析装置など医療用機器の好調が寄与した。研究開発費は増加したものの、営業利益率は5.8％と前期比1.3ポイントの改善。 08年２月期は、舶用電子機器などにおける競争激化を想定し、経常利益を前期比0.8％増の52億円と見込む。

△パソナテック<2396>：派遣契約の継続率が高まっており、派遣稼動人数が想定を上回ったことから、07年３月期の売上高を従来計画から１％増額し104 億1500万円（前期比7.2％増）、純利益を22％増額して１億9500万円（9.7％減）にそれぞれ上方修正。
ＩＴ人材の良好な需要や、キャリアカウンセリングなどスタッフサポート体制の強化を図ったことが奏功している。
（ブルームバーグ）

▼カイノス<4556>が１９日の午後２時、前３月期業績推定値を下方修正
臨床検査薬メーカーのカイノスが１９日午後２時、前０７年３月期の業績推定値（非連結）を下方修正した。修正した業績推定値は、売上高４１億６０００万円→４０億９９００万円（前々期は４５億８９００万円）、経常利益８５００万円→７６００万円（同１億４２００万円）、税引利益３０００万円→１５００万円（同２億３０００万円）。暖冬でインフルエンザ診断薬の需要が落ち込んだことが影響した。なお、決算発表は２４日に予定している。

△ＩＴＦＯＲ<4743>には増益の観測報道、防犯関連としても注目高まる
選挙活動中の長崎市長が銃撃されるなど、近年は物騒な話題が絶えない。今後は国民の防犯意識も一層高まってくるだろう。アイティフォー（ＩＴＦＯＲ）は主力事業の金融システム開発などが好調で、増益の観測報道が流されたが、防犯システムの販売も行っている。同社によれば「イスラエルの映像解析システムを日本で販売している。空港や鉄道など人が多い場所での使用を想定。テロ対策など防犯のほか、工場での事故を未然に防ぐといった、防災面での活用も考えられる」（広報担当）という。業績への貢献はわずかだというが、今後「防犯」が材料になる可能性もありそうだ。防犯関連銘柄としては、セコム <9735> 、綜合警備保障 <2331> のほか、防犯センサーのオプテックス <6914> など。

△キョーリン<4569>が過活動膀胱治療剤の製造承認を取得、
日本の潜在患者数は約８１０万人
キョーリンが１８日引け後、子会社の杏林製薬が１８日付で厚生労働省から過活動膀胱（ぼうこう）治療剤「ウリトス錠０．１ｍｇ」（一般名：イミダフェナシン）の製造承認を取得したと発表した。この薬は杏林製薬を起源として小野薬品工業<4528>と共同開発したもので、１日１回の投与で過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿および切迫性尿失禁を改善する上に、膀胱選択性が高く口渇（口内乾燥）が少ないという特色がある。杏林製薬は呼吸器内科、耳鼻科、泌尿器科を重点領域に位置付けており、小野薬と共同販売していく方針。日本排尿機能学会の疫学調査によると、日本における４０歳以上の男女全体の１２．４％、約８１０万人が過活動膀胱の潜在患者であると推定されている。
（株式新聞ダイジェスト）

△アロカ<7704>には欧州での売上高比率の高さが刺激材料との見方
アロカは売上高全体に占める海外売上高比率が５割超と高く、中でも西ヨーロッパ地域での売上高の比率が高い。このため、直近のユーロ高によるメリットを期待した買いが向かっているとの見方が市場には浮上している。会社側によると、「海外事業活動は売上の大半が円建て取引決済を基本としている。このためユーロ高による為替差益はそれ程はない。ただ、円安になると、（欧州の）販社の仕入れがしやすくなり価格競争力が上がることから受注が増えるという好循環はある」という。前０７年３月期第３四半期までの累計ベースで見ると、西ヨーロッパ地域の売上高は前年同期比１８％増と好調。「第４四半期以降も順調に推移している」（会社側）という。なお、前期決算発表は５月１４日に予定している。

△日本勢が2部門制覇＝サントリーとアサヒ<2502>―英ウイスキー賞
サントリーとアサヒビールは19日、英国の著名な国際ウイスキーコンテスト「ザ・ベスト・オブ・ベスト」を引き継いだ「ワールド・ウイスキー・アワード（WWA）」の第1回大会で、それぞれが最高賞を受賞したと発表した。
（時事通信）

△ＨＯＹＡ<7741>執行部、対ペンタックス<7750>ＴＯＢ提案へ
光学ガラス大手ＨＯＹＡの鈴木洋最高経営責任者（ＣＥＯ）ら執行部は１９日、精密機器大手のペンタックスに対する株式公開買い付け（ＴＯＢ）の実施を２３日の取締役会で提案する方向で最終調整に入った。ペンタックスの経営陣にはＨＯＹＡとの経営統合に反対する意見が多いとみられるが、ペンタックスの株主からは理解を得られると判断した。ただ、ＨＯＹＡの取締役会（８人）の過半数を占める社外取締役（５人）に、ＴＯＢ実施に慎重意見が残っており、提案が可決されるかどうか流動的な面もある。ＨＯＹＡ首脳は提案に踏み切る理由について、株主の支持を見込んでいるほか、「ペンタックスの企業価値を損なわず、敵対的ＴＯＢとは言えない」としている。さらに、ペンタックスにより合併は白紙撤回されたものの「昨年１２月以降の社員レベルでの統合準備では、うまくやっていこうという雰囲気が出ている」として、両社の融和も可能との見方を示した。ペンタックスの筆頭株主の投信・投資顧問会社スパークス・グループもＴＯＢを支持する姿勢を明らかにしている。
（読売新聞）

△ペンタックス<7750>　みずほ<8411>と関係強化　ＴＯＢ防衛に狙い
ＨＯＹＡ<7741>とペンタックスの経営統合問題で、ペンタックスは１９日、合併・提携交渉などで助言を受けるフィナンシャル・アドバイザー（ＦＡ）にみずほ証券の起用を決めた。２０日にも正式契約する。メーンバンクのみずほコーポレート銀行と同系列にすることで、主要株主である他の金融機関などからも支持を得られる見込みだという。これで「ＨＯＹＡが２３日の取締役会で敵対的ＴＯＢ（株式の公開買い付け）を決めても、成立の可能性は低くなった」（ペンタックス関係者）とみている。同社の浦野文男前社長らが昨年、ＨＯＹＡと合併交渉を進めた際は、米国系のモルガン・スタンレー証券がＦＡを務めていた。しかし、今月１０日に浦野社長らを解職に追い込み合併断念を決めた現経営陣は、みずほの名を前面に出すことでＨＯＹＡの出方をけん制する狙いがあると見られる。
（毎日新聞）

△昨年度粗鋼生産、歴代２位の１億１７７４万トン
日本鉄鋼連盟（馬田一会長＝ＪＦＥスチール社長）によると、０６年度（０６年４月―０７年３月）の国内粗鋼生産量は前年度比４・５％増の１億１７７４万６０００トンとなり、７３年度に次ぐ過去２番目の高水準となった。中国をはじめ新興経済国の経済成長に加え、自動車・造船やエネルギー、建機、産業機械、建材など幅広い市場で需要が拡大。７年連続で１億トンを超えるとともに、７３年度の１億２００１万７０００トンにあと一歩と迫った。０７年度は４月下旬以降、新日本製鉄<5401>や住友金属工業<5405>、神戸製鋼所<5406>が相次ぎ、主力製鉄所で高炉の炉内容積の増強工事を終え、稼働を始めることから、転炉鋼の鉄源能力が増加する。鉄鋼の需給は依然、逼迫しており、０６年度を上回るのは確実。２％成長で７３年度実績を上回るため、過去最高を更新する可能性が高い。

△三洋電<6764>、電解水除菌システムを事業化－映画館・病院など照準
三洋電機は１０月をめどに、電気分解した水道水で商業施設や工場のセントラル（全館）空調用の空気を除菌する「電解水除菌システム」を事業化し受注をはじめる。ワーナー・マイカル（東京都千代田区、ミラード・Ｌ・オゥクス社長）が運営する一部の映画館で、０６年度から同システムを試験導入し効果測定とシステム改良を行ってきた。上期中に空調機への同システムの組み込み方法を確立し、初年度に２億円、０９年度に４億円の受注高を目指す。

△デンソー<6902>、０８年めど北海道に部品工場－投資額は１００億円規模
デンソーは０８年をめどに、北海道に自動車部品用の新工場を建設する。自動車向け電子部品の生産が有力視されている。千歳市内の工業団地内に約２０万平方メートルの用地を取得し、新工場を建設する。投資額は１００億円規模に上ると見られる。

△ＮＥＣ<6701>、次世代ネット向け実行基盤と基盤ソフトの２種発売
ＮＥＣは１９日、次世代ネットワーク（ＮＧＮ）向けサービス実行基盤と、次世代情報管理を担うミドルウエア（基盤ソフト）２種を発売したと発表した。価格は１０万５０００円から。３年間で５００億円の販売を見込む。

△富士通<6702>、ＩＡサーバのＯＳにレッドハットの「リナックス５」を追加
富士通は１９日、基幹インテルアーキテクチャー（ＩＡ）サーバ「プライムクエスト」の適用基本ソフト（ＯＳ）として、米レッドハットのオープンソース（無償公開・利用改変自由）の「エンタープライズ・リナックス５」を追加したと発表した。同ＯＳに含まれる仮想化ソフトをベースとした「仮想マシン機能」を新たに搭載。併せてマイクロソフトのサーバＯＳ「ウィンドウズサーバ」の仮想マシンの運用性を向上するツールなども開発した。

△日本オラクル<4716>、新機能を２００種搭載したＢＩソフトの最新版発売
日本オラクルは１９日、企業内のデータを分析し意思決定に活用するためのビジネス・インテリジェンス（ＢＩ）ソフトの新製品を発売したと発表した。同社の基盤ソフト「フュージョン・ミドルウエア」を構成する「ビジネス・インテリジェンス・スイートＥＥ」の最新版（リリース３）。次世代の統合アプリケーション「フュージョン・アプリケーションズ」のＢＩ基盤となる。価格は１プロセッサー当たり約２９５３万円。ユーザーライセンスの場合は５０ユーザーで約１９万円から。

△日立造船<7004>、ＣＮＴキャパシターを開発－電気自動車の走行に成功
日立造船は１９日、カーボンナノチューブ（ＣＮＴ）を使って電気を蓄えるキャパシターを開発し、電池との組み合わせて電気自動車を走行させる実験に成功したと発表した。ＣＮＴキャパシターで自動車を動かしたのは初めてという。利昌工業（大阪市北区）、地球環境産業技術研究機構（ＲＩＴＥ）と共同で開発した。２０１１年の商品化をめざす。

△松下<6752>、ＣＤ・ＤＶＤ向け２波長レーザーを月産１０００万台に増産
松下電器産業は１９日、ＣＤとＤＶＤの両方にデータを書き込み・読み出せる２波長半導体レーザーを０７年度中に現在の２倍以上の月産１０００万台に増やすと発表した。２波長レーザーの採用で光ピックアップの構造を単純にでき、周辺の部品点数を減らせる。同社は従来２波長レーザーをドライブ（駆動装置）の上位モデル向けに供給してきたが、０７年度から海外生産の普及機種にも搭載増を見込み、増産する。

△日本精工<6471>、１軸アクチュエーター６０品目の納期を２週間に短縮
日本精工は工作機械や各種産業機械に組み込む直動製品の納期を、３週間から２週間に短縮した。ボールネジとリニアガイドを一体化した１軸アクチュエーターの売れ筋６０品目が対象。メーンターゲットとなる半導体製造装置業界が、家電製品の開発スピードアップにともない装置開発のサイクルも短期化している。短納期化によりユーザーのリードタイム短縮支援と自社の生産平準化を進める。

△トヨタ<7203>、ボディー系ソフトの標準化推進－ＥＣＵの統合加速
トヨタ自動車はボディー系の制御システムで使うマイコンのソフトウエアの標準化を推進する。メーターやドアなどのボディー系部品は高機能化し、調達先も多岐にわたる。同社は「パーワートレーン」、「安全制御」、「マルチメディア」、「ボディー」の四つの機能群ごとにＥＣＵ（電子制御ユニット）の統合化戦略を打ち出している。このため、まず比較的システム規模が小さなボディー系を優先する。一方、これまで“ソフト資産”を競争領域としてきた半導体や電装のメーカーの選別も進みそうだ。

△東海ゴム<5191>、来年８月めど愛知・小牧市に技術研究所を新設
東海ゴム工業は０８年８月をめどに、愛知県小牧市に技術研究所を新設する。新素材や要素技術、新商品開発など次世代の技術開発を一カ所に集約し、強化する。生産技術の革新に関する研究開発も進める。投資額は３０億円。同社は、現在策定中の中期経営計画で技術開発の強化を打ち出す方針。その象徴的な施策として、最先端の設備を備えた研究所を整備する。

△シスメックス<6869>、検体検査用機器や試薬を欧州４カ国で直販
シスメックスは１９日、欧州市場で検体検査用機器や試薬の販売・サービス体制を強化するため、０７年度中にオーストリア、ハンガリーなど４カ国で自社販売に乗り出すと発表した。これまで現地の販売代理店を活用していたが、提案営業の推進や事業拡大を加速するため、自販に切り替える。

△住江織物<3501>再生ポリエステル長繊維の年産能力６７％増３０００トンに
住江織物は使用済みペットボトルを原料とした再生ポリエステル長繊維「スミトロン」の生産能力を現在の約６７％増の年３０００トンに引き上げる。同繊維の生産拠点である滋賀事業所（滋賀県甲賀市）に６億円を投資し、年産能力１２００トンのプラントを新設した。３月に完成しており、５月から本格稼働に切り替え、同繊維の需要拡大に対応する。スミトロンはカーペットを中心としたインテリア内装材の素材として使用する。

△日本特殊陶業<5334>、熱伝導式で燃料電池用小型水素センサーの劣化防止
日本特殊陶業は１９日、燃料電池用の超小型水素センサー「ＭＥＭＳ熱伝導式水素センサー」を開発したと発表した。空気中の水素量を温度変化で検出し、従来の触媒方式で課題だった劣化の問題を解決した。検査素子は厚さ約１マイクロメートルと従来の１０００分の１以下、起動時間は１秒弱と１０分の１。濃度が０・２％程度の空気中の水素を検出できる。まず定置用に用途開発し、将来は燃料電池自動車への展開も図る。

△宇部興産<4208>、自社・外販向けナイロン６原料の増産を検討
宇部興産はナイロン６原料のカプロラクタムの生産能力を増強する方向で検討を始めた。同社は０９年９月に年産能力５万トンのナイロン６の新規生産ラインをタイで稼働する計画で、自社消費量の増加に対応してカプロラクタムの生産能力を増強。外部ユーザーへの供給量確保と外販市場でのシェアを維持するのが狙い。子会社のタイ・カプロラクタム・パブリックの年産能力を２万―３万トン増強するのを軸に検討する。具体化すれば３０億―４０億円の投資規模となる見通しで、早期に事業化の可否を判断する。

△昭和電工<4004>、大口径黒鉛電極の生産能力を６７％増強
昭和電工は１９日、電炉鋼の生産に使われる３０インチと３２インチの大口径黒鉛電極の生産能力を約６７％増強すると発表した。大町事業所（長野県大町市）と米国の昭和電工カーボン社（サウスカロライナ州）の年産能力合計を、現在の１万５０００トンから２０１０年に２万５０００トンに引き上げる。アジアを中心とした旺盛な需要を取り込むのが狙い。投資額は１０億円強。

△鹿島<1812>とドリルマシン、圧縮空気利用した削孔工法を開発
鹿島は１９日、ドリルマシン（東京都荒川区）と共同で、空気の力を利用した削孔工法「ウォルディス」を開発したと発表した。トンネル構築の際に切羽前方や脚部を補強するために地盤を削孔する作業で水によって地山の劣化や予定以上の孔を空けてしまう従来工法の課題を解決した。

△キリン<2503>ビバレッジ、新ブランドを積極投入－付加価値を提供
キリンビバレッジは１９日、清涼飲料の新ブランドを相次ぎ市場投入すると発表した。５月８日から順次、発売する。従来、商品化されていない素材などを採用することで付加価値を高め、価格も従来より１０円以上高く設定する。

△東海運<9380>、独自の国際輸送ネットワークを構築－複合一貫体制を拡大
東海運は世界約６０カ国・１８０都市を結ぶ独自の国際輸送ネットワーク「タンデム・グローバル・ロジスティクス」を構築し、同輸送網を活用したサービスを５月から始める。自ら輸送手段を持たない代わりに、外航海運などを活用する複合運送業者（ＮＶＯＣＣ）として独自のネットワークを構築する。０７年度中に中国で大連、広州、深セン、厦門の４都市に拠点を開設する計画。０８年度以降、国際複合一貫輸送で年間１０―２０％の売り上げ増を目指す。

△日通<9062>、ＩＣタグ利用のトランクルームを完成
日本通運は１９日、ＩＣタグを使って家財などを保管する「品川トランクルーム」（東京都品川区）を完成、２３日から営業を始めると発表した。荷物の入出庫、保管状況をＩＣタグシステムで一括管理する。海外の転勤先からインターネットを使って、日本で預けた荷物を確認することもできる。同社がＩＣタグシステムをトランクルームに導入したのは初めて。また同社で初めて、地震時の荷崩れを防ぐ免震構造を採用した。

△野村<8604>証券、ＩＰ電話を５月中に全支店に導入
野村証券は支店の営業体制を強化する一環として導入を進めているインターネット・プロトコル（ＩＰ）電話について、５月の連休明けに１１５支店に拡大、５月中に全１５４支店で導入を完了する。これにより導入するＩＰ電話の総数は約１万３０００台となる。ＩＰ電話の導入はコスト削減以上に、ＩＰ電話とパソコンを連携させることで支店での業務の効率化を狙っており、顧客サービスの拡大につながると期待されている。

△三井住友<8316>銀、中小企業の事業承継支援を加速
三井住友銀行は中小企業の事業承継支援を本格化する。法人取引を中心とした事業承継の専門部隊を拡充、０６年度１７人だった人員を２倍の３４人に増やし、そのうち１４人を経験が豊富な部長級とした。全国に１８５カ所ある法人営業部と共同で、中小企業からの事業承継にかかわる相談に対し、無料のアドバイスを行っていく。０６年度は５００社に対し、事業承継にかかわる無料提案を実施したが、０７年度は１０００社を超える提案を目指す。
（日刊工業新聞）

△共和電業<6853>　米国デトロイトに支店開設
応用計測器でトップの共和電業は、１９日に米国デトロイトに支店を開設したことを発表。昨年山形工場の一角に自動車関連試験棟を建設し、一段と自動車関連の計測環境を充実させ、自動車メーカーの信頼に応えている同社は、米国に進出している日系メーカーの多くが現地で開発拠点を設けていることから、米国市場でのニーズが高まったとしてミシガン州のデトロイト市に支店を開設し、２０日より業務を開始する。今後、企業のニーズによりスピーディに対応する環境が整ったことから、米国市場での需要開拓が見込める。また、応用計測器では世界のトップクラスであることから、日系企業のみならず米国企業との取引が期待される。
（証券日刊新聞）

△トヨタ<7203>　営業利益従来予想上回る　日経
トヨタの07年3月期の連結営業利益が2兆2500億円（従来予想500億円増）となり過去最高を更新との業績観測記事をこの日の日本経済新聞が報じている。

△ＫＤＤＩ<9433>　前期営業利益予想上回る　日経
ＫＤＤＩの07年3月通期連結が売上高3兆3500億円、営業利益3500億円（従来予想比3420億円）となる観測記事をこの日の日本経済新聞が報じている。

△キヤノン<7751>　前期純利益が予想上回る　日経
キヤノンの07年3月通期連結予想が、売上高4兆5500億円前後（前予想比1000億円）、営業利益8100億円前後（同 400～500億円増）、当期純利益5200億円前後（同250億円増）となる観測記事を日本経済新聞が報じている。
（証券新報）

△渋谷にミスタードーナツの新業態店オープン　「大人のミスド」　価格、強気の２倍
ダスキン<4665>が展開するドーナツ店「ミスタードーナツ」の新業態「アンドナンド」が２０日、東京・渋谷にオープンする。利用頻度の少ない２０～４０歳代を新ターゲットに据え、高級感や落ち着いた雰囲気を前面に押し出した。ドーナツ１個の価格は、既存店の２倍程度となる。ドーナツは、厳選した小麦粉を使用した「プレミアムドーナツ」（２５０円）、伝統的な製法を用いた「クラシックドーナツ」（１８０円）などを用意。メープルやシナモン、黒ごまなど１３種類の味が楽しめる。総菜パイ（３００円）などもそろえる。当初は１７６０万円の売り上げを目指す。

△東邦ガス<9533>、地域冷暖房を一体運用　名古屋駅前　年８％の省エネ
東邦ガスは１９日、名古屋駅前地域で異なる事業者が運営している２つの地域冷暖房システムを一体運用すると発表した。２つのシステムを導管で連系して効率運用する構想で、一部は来年３月に完成する予定。事業主体が違うシステムの一体運用は全国でも初めてという。東邦ガスは名古屋駅前の「名駅南地区」で名古屋鉄道本社ビルや名鉄百貨店、名鉄名古屋駅などに冷暖房用の冷水や蒸気を供給している。また、東邦ガスも出資している地域冷暖房会社のＤＨＣ名古屋は、「名駅東地区」で超高層ビルのミッドランドスクエアのほか、来年２月完成予定のモード学園スパイラルタワーズなどにも冷水や蒸気を供給する。今回の一体運用はこの２つのシステムが対象となる。
（FujiSankei Business i）