2024 11,24 14:45 |
|
2008 11,01 08:00 |
|
9000円挟んだ動き、国内企業決算や米経済指標を見つつ値固め 来週の東京株式市場では、不安定な動きが続くものの、国内企業決算や米国の経済指標などの結果をみながら値固めに入るとみられている。市場関係者の間では9000円を挟んだ展開が予想されている。 各国政府の協調利下げ姿勢や金融安定化策などの対応を受けて、株価はいったん底を打ったとみられている。半面、国内外の企業業績や景気減速などのファンダメンタルズ悪化への懸念から、上値を追うエネルギーには乏しい一週間となりそうだ。 来週の日経平均株価の予想レンジは、8500円─9800円。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
<株価の不安定な動きは続く> 日経平均は27日に2003年4月につけたバブル後安値(7603円)を割り込み、1982年10月以来の安値水準となった後、28日には7000円割れを記録した。ただ、その後は空売り規制強化が前倒しされたほか、景気対策の取りまとめが加速するなど株安に歯止めをかけようという政府の姿勢が鮮明に打ち出されたことを受け、日経平均は3日間で2000円戻した。 金融問題への対応は出揃いつつあり、市場で一定の評価を得ている半面、ファンダメンタルズについてはこれから悪化が鮮明になるとの見方が大勢であるにもかかわらず、景気対策は遅れ気味。日本政府は30日、財政支出を伴う国費が5兆円程度、事業規模26.9兆円程度の追加経済対策を発表したが、景気に対する市場の関心は国内よりも米国にある。市場では「米大統領選挙後でないと景気対策の全体像が見えてこない。米国のファンダメンタルズについては手付かずの状態が当面続くことから、株価もまだ波乱含み」(国内投信)との声が出ている。 来週、株式市場で鍵となるのは、国内企業決算と米国など経済指標によるファンダメンタルズ。米国では3日に10月米ISM製造業景気指数、5日に10月米ISM非製造業景気指数、7日に10月米雇用統計が発表される。特にISM製造業景気指数は9月の数字が予想以上に悪かっただけに、10月の企業景況感の一段の悪化が懸念されている。 国内企業業績は発表のピークを越えたが、引き続き主力銘柄の決算を受けた市場の反応に注目が集まる。「今のところ今期見通しの下方修正は、市場はある程度織り込んでいるようだ」(国内証券)という一方、立花証券執行役員の平野憲一氏は来期見通しへの懸念を示している。平野氏は「市場のすう勢は、来期も減益方向という見方にやや傾いているようだ。日経平均は7000円で底を打ったとの見方が広がる半面、底値もみあい圏を脱するには、まだ時間がかかる可能性がある」と指摘する。
ユーロの急落をきっかけに始まった円の独歩高は、いったん落ち着きを取り戻している。輸出依存度の高い国内企業にとって、想定外の円高は業績を直撃するため、国内株式市場は為替動向に敏感に反応する。ただ、先行きの日米金利差の縮小期待から、さらなる円高が進むことはないとの声が多い。 米連邦準備理事会(FRB)は29日の連邦公開市場委員会(FOMC)で0.5%ポイントの利下げを決定したが、FOMC後の声明で景気悪化見通しが示されたことを受け、市場では12月のFOMCで政策金利であるフェデラル・ファンド(FF)金利が0.75%に引き下げられる可能性を織り込んだ。「日銀が利下げし政策金利が0.3%となった。米国での追加利下げで日米金利差が0.4%に縮小することを織り込みに行けば、極端にドル安/円高が進むことはないだろう。国内株式にとってプラス材料」(国内証券)になるとの見方だ。 新光証券エクイティ情報部マーケットアナリストの高橋幸男氏は、為替安定のためには、来週4日の豪中銀理事会および、6日の英中銀金融政策委員会と欧州中銀(ECB)理事会で協調利下げが行われることが前提条件と指摘する。「利下げ自体は市場にとってニュートラルだが、各国の協調利下げ姿勢は、絶対条件」(高橋氏)という。 4日には米大統領選が行われる。各種世論調査では民主党のオバマ候補の優位が伝えられており、市場関係者も概ね好意的にみているようだ。「世論調査通りとなっても、材料としてはニュートラル」(立花証券の平野氏)との見方が大勢である一方、「足元の景気悪化局面では、伝統的にリベラルで大きな政府志向の民主党候補が大統領となることは、経済対策が期待できるので、中長期的にみて株式にとってはプラス」(国内投信投資調査部)との声もあがっている。
国内株式はこの1カ月間、ヘッジファンドや投信など海外投資家による換金売りが加速する一方、国内機関投資家など実需筋の様子見で買い手不在のなか、需給の悪化が著しかった。「決算時期のため、ヘッジファンドの解約売りは11月に入っても続きそうだ」(楽天証券経済研究所チーフストラテジストの大島和隆氏)といい、ファンダメンタルズや株価のテクニカルとは無関係に売られる可能性はまだ残っている。 半面、ネット証券を中心に個人投資家の口座開設や口座再稼動の急増がみられるなど、「余裕のある長期スタンスの個人投資家の一部に動きが出ている」(楽天証券の大島氏)という。一方、今週は公的年金の買いが観測され「下値を買う国内機関投資家が出始めた」(国内証券)との指摘がある。「需給は徐々にではあるが、改善の方向に向かう」(同国内証券)と期待する声が少なくない。 PR |
|
コメント |
コメント投稿 |
|
忍者ブログ [PR] |