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不動産・建設セクター信用力への警戒再燃、 ロイターNEWS 2008年 08月 14日 17:31 JST クレジット市場では、上場企業の経営破たんが短期間に相次いだことで、格付けの低い不動産、建設セクターの信用力に対する警戒が再燃している。アーバンコーポレイション(8868.T)の民事再生法の申請を受け、同社発行の国内普通社債(SB)が13日、デフォルト(債務不履行)に陥った。直近のSBのデフォルトは6月のスルガコーポレーション、7月のゼファー(8882.T)に続いて3件目となる。アーバンは転換社債型新株予約権付社債(CB)も発行しているだけに、スルガやゼファーが経営破たんした時よりもマーケットに大きな衝撃を与えている。 複数の市場関係者によると、アーバン第1回SB(償還2009年12月)に35円ビッド、45円オファーと額面100円を大きく下回る気配が14日観測された。13日には20円ビッド、45円オファーが出ていた。 アーバンは、2月にドイツ銀行AGロンドンを単独ブックランナーとして海外市場で総額270億円の2011年満期ユーロ円建てCBを、7月に全額をBNPパリバに割り当てる300億円の2010年満期円貨建てCBを発行した。2011年満期ユーロ円建てCBの株式への転換は全く進んでいない。2010年満期CBについては株式転換が進み、残存額面総額は約150億円となっている。CBの取り扱いについて、アーバンは「裁判所の判断を仰ぐため、確定的なことは決まっていない」と述べた。2011年満期ユーロ円建てCBのマーケット気配は14日、額面100円に対して29円程度(仲値)と、8日から21円程度下落した。ある銀行系証券の起債関係者によると、経営破たんによってビッドが入りにくい状況になっている。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
東証1部の不動産会社「アーバンコーポレイション」(房園博行社長 )は13日、民事再生法を申請し破綻したが、その〝ドサクサ〟に紛れて同社は驚くべき事実を公表していた。左に掲げたリリースがそれで、同社が6月26日に発行を決めたCB300億円に絡んで、割当先のBNPパリバS.A.との間で「スワップ契約」を締結していたというのだ。その結果、CBにより調達された300億円はBNPパリバ側に一旦戻され、同契約に基づく所定の方法で計算された額が、各営業日ごとにアーバンに支払われていた。つまり、アーバンにはちびちびと金が振り込まれていただけで、実際には300億円は入っていなかったわけである。このスワップ契約を同社は破綻するまで隠していた。 今回のスワップ契約は、VWAP(出来高加重平均価格)に連動してヘッジ比率や対象株数などが算出されるため、アーバンへの支払額は日々変動する。そして、この契約の最大の問題点は、「下限価格」が設定されており、それを下回った取引は計算から除外される仕組みになっていることだ。つまり、下限価格未満で一営業日の取引が終日続いた場合、アーバン側への支払はゼロになるということである。 同契約はアーバンの破綻により終了している。では、破綻する8月13日までにBNPパリバ側から支払われた額はどのくらいだったのか。今回公表された資料には、その肝心な点が記されていない。そのため本誌はアーバンに問い合わせてみたところ、「正確な数字は分からないが、受け取ったのは約90億円だった」との回答を得た。 同資料によると、下限価格は次のように設定されていた。 そこでアーバンの株価時系列データーを見ていただきたい。まず赤で「X」印を付けた営業日はVWAPを計算するまでもなく、設定された下限価格を下回っていた。つまり、アーバンへの支払はゼロだったことが確実な営業日である。一方、下限価格を確実に上回っていた営業日は7月11日、14日の両日のみ。その他の4営業日は下限価格未満の株数が出来高の中に含まれている。一日の「変動支払額」は次のような計算式によって算出されていた。 いずれにしても、BNPパリバ側は300億円を大幅に下回る90億円しかアーバンに支払っていなかった。その一方で、BNPパリバ側は7月11日に約8720万株の権利行使権を手に入れ、同月14日には約4000万株を株式に転換していた。そのうち、約3600万株を11日、14日両日に市場で処分していたわけである。残りの400万株は5月から空売りしていた玉の戻しにでも使うのであろうか。 BNPパリバ側の実際のコストは、全株転換していた場合は103円前後にまでダウンする計算で、表面上の行使価格344円を大幅に下回ることになる。転換株数が約4000万株のみだったとしてもコストは225円前後という計算になる。 このような重要な契約を隠し、あたかも300億円の資金を調達したかのようにIRを〝偽装〟したアーバンの経営責任は非常に重いと言わざるを得ない。
「アーバン破綻」で株式市場に広がる〝不信感〟 負債総額2558億円と今年最大の倒産になった「アーバンコーポレイション」(房園博行社長)。あるベテラン証券業界紙記者は次のような感想を洩らす。 今回の「アーバン破綻」は早くも様々な悪影響を市場に及ぼしているが、それを象徴するようなリリース(=左写真)が14日に出ていた。東証マザーズ上場の不動産会社「アルデプロ」(久保玲士社長)のもので、ありていに言えば、〝ウチのCBに限ってアーバンのようなスワップ契約は絶対にございません〟という内容。 アルデプロは6日にCB100億円(割当先ゴールドマン・サックス関連会社)の発行を決めていた。ちなみに、同CBの払い込み期日は27日で、転換価格は3850円(ただし、発行要領によれば、転換価格は今後調整される可能性を残している)。ところが、アルデプロは08年7月期連結決算を大幅に下方修正したため株価が急落。同社株の時価は2255円(14日終値)で、転換価格との乖離が1500円以上もあるのだ。 まさに、アーバンのCB300億円と似た状況なのである。それでもアルデプロ側は今回のCBは「予定どおり発行される見通し」とリリースしている。しかし、その割当先は、アーバン株をBNPパリバの陰に隠れてこっそりと空売りしていたゴールドマン・サックスである。こんな〝大甘の条件〟を本当に飲むのか、注目と言えよう。 PR |
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