デイトレード―マーケットで勝ち続けるための発想術　オリバー ベレスOliver Velez (著), グレッグ カプラGreg Capra (著),　林 康史 (翻訳), 藤野 隆太 (翻訳)
http://kat.cc/15c3b6　（圧縮URL）
『デイトレード』マーケットで勝ち続けるための発想術

　本書では繰り返し、繰り返しロス・カットのことが出てくる。
本当に･････もう鬱陶しいくらいに･････
でもまぁ～それくらい多くの人にとってロス・カットっていうのは
難しいものだということだろうと思います。

　まぁ～殆どが精神論ばかりなのだが、割といい事を言っている部分を
参考までに抜粋してみましたので、宜しければ

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■「まず知識を求めよ、利益はその次である」

　利益が大方の関心事であろうが、知識の方が圧倒的に重要である。利益は一旦確定してしまえば、終わりである。しかし、何故利益がでたかを知ることは、継続的に利益を出しつづける事を可能にする。これは中国の有名な故事にうまく言い表されている。「ある男に魚を与えれば、彼はその日の食料を得る事ができる。しかし、その男に釣りを教えれば、彼は一生食料を得つづけることができる」

■「個々のトレードの結果に一喜一憂しない」

　プロの投資家は、個別の取引が適切に執行される事（待ちの時間、ポジションを取るタイミング、余資の管理、手仕舞いなど）に集中している限り、自然と勝ちはついてくることを理解している。ある取引の結果をもって特定のトレーディング手法が健全かどうかは判断せず、少なくとも１０回の取引をもって判断するべきだろう。ポジションを取る前に、これが「生涯に渡るトレーニングの一つに過ぎない」ということを認識すべきだ。今回勝って、次回負けようが、大きな枠組みの中では大差ないということである。個別の取引の結果にいちいち悩んでいるのなら、この認識によってトレーダーは精神的に救われるだろう。

■「大衆は長期にわたって勝ちつづけることはできない」

　トレーディングというゲームは、少数派と多数派の、優れた者と無知な者の、そして持てる者と持たざる者の間の恒常的な戦いである。殆どの場合、持てる者、少数派、そして知識のある者が勝つということを十分に理解しなければ、ならない。マーケットはそのように作られている。成功するためには、勝ち組みに入らなければ、ならない。しかし、現実には、多数を占める敗者のグループから少数派の勝ち組みに鞍替えできる者は殆どいない。

■「大多数が恐れをなして踏み込まないところにチャンスが潜んでいる」

　ポジションを取る事が困難な取引ほど、その上昇幅が大きい事に気づいたことがあるだろうか？それは、利益を得るチャンスが、大多数が躊躇するところに隠されているからだろう。
トレーダーの躊躇の根源には、行動を起こす前に確信を持ちたいという欲求がある。ポジションを取る前に、それが利益を生むものであると分かっておきたいのであり、その取引がうまくいくという確信を得たいのである。
しかし、確実は幻想である。確実は人生一般においても存在しないし、マーケットにおいても存在しない。それはあまりにも多くのマーケット参加者が追いかけている夢であり、幻想である。トレーダーは未知から利益を得なければならない。取引を実行する前に全ての事実を知ろうとする者は、ことごとくチャンスを逃す事になる。富は未知の影を捕らえる者に用意されている。富は、人が歩いた事の無い道に隠されている。アクティブなトレーダーは、誰も行こうとしない場所に最大のチャンスが隠されている事を発見する。取ったばかりのポジションがうまくいくかどうかは誰にも分からない。トレーダーは確率を適切に評価することはできる。しかし、全ての取引は失望をもたらす可能性を秘めており、失敗する可能性がある。
向上心のあるトレーダーは、この事実を受け入れ、確信を得る前に行動する事を学ばなければならない。何故ならば、確信を得る頃には、利益を得るチャンスは消えてなくなっているからである。

■「空に雲ひとつ無い時は警戒せよ」

　トラブルの兆候が何も無い時、全てがばら色に見え、何の問題もないような時にこそ、警戒感を強めなければならない。
稼ぐ事が容易で、「平均的な」トレーダーが自分は優れた人間であると思うようになり始めたら、優れたトレーダーは心配し始める。何故か？マーケットは「平均的な」人々に長期にわたって報酬をもたらすことは滅多に無いからである。
凡庸な人々が自分にも運が向いてきたと思い始めたら、ゲームは変容し始める。こうした重要なポイントでは、常に反対の発想を持つことによって彼らと一線を画すことができる。群集心理から我が身を守らなければならない。将来を予見することはできないが、可能性に対して備える事はできる。状況が良すぎる場合、逃げる事である。

■「トレーダーの成功を測る真の尺度」

　頻繁に損失を被り、失敗しつづけている最中に、前に進みつづけることが非常に困難であることは、ごく自然なことである。こうした損失の真っ只中に、水面下ではトレーダーとしての進歩や成長が生じていると認めることは更に難しい事である。しかし、地上に花を咲かせる前に植物が地価に根を伸ばしているように、トレーダーはまず内面から成長するのである。その時は、取り巻く環境や損益が悲惨な状況にあるように見えるかもしれないが、水面下で確実に進歩している。この困難な時期に適切に対処するトレーダーにのみ、進歩があることを認識しなければならない。失敗するたびに這い上がる決意があり、困難が生じる度に更に不屈の闘志を持って立ち向かうトレーダーにしか進歩はない。これを学び実行することができれば、後に回顧して、全ての敗北が次への準備であったことに気づくのである。
ノックアウトと思えるような状況でも、倒れる度に立ち上がれば、それはノックダウンに過ぎず、人間が行なう事のできる最も偉大な行為なのだ。

■「何もしないことがベストの選択である場合」

　時に応じて小休止することは、もっとも生産的な行動である。自らのバランスに気づくのは、あまり行動をしていない時である事が多い。精神が明晰さを取り戻すのは、バイアスのない傍観者である時が多い。トレーダーとして、こういった時期をもつことの必要性を認識すべきである。

■「大負けを軽蔑することを学ぶ」

　小額の損失はプロのトレーダーの証である。それが逆境から即座に抜け出す能力と手段を有していることを示す。ミスを小さなものにに留めるという意味で望ましいものである。大きく勝つ技術にばかり注力している者は、損失が避けられない時期にどのように感じ、行動すべきかがわからないのである。損失を小額にとどめる技術を身に付けた者は、勝つことを確実にするための時間を十分に確保できる。正しく負けることを学べば、損失を小額に留めることができ、生き残る事ができる。トレーディングでは、まず生き残ることを学ばない限り、勝つことを望むことはできない。小さく負けることで、それが可能になる。

■「己の失敗から学ぶ」

　トレーダーにとって最も価値のあるツールは、巧みなマーケット指標でも魅力的なトレーディング手法でもない。簡素ではあるが、効果の大きい損失を記録した日誌である。全ての損失の記録をつけることによって、損失の傾向や頻繁に生じる損失が見つけ易くなるのである。失敗を詳細に検証することによって、多くの素晴らしい発見がある。失敗を記録する日誌は、自分が誰であるか、どこにいるかを明らかにしてくれる。
　正しく負ける方法さえ学びさえすれば、夢が現実となるのを待つばかりなのである。
Taro's より抜粋