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2008 08,03 10:00 |
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株式日記と経済展望 2008年8月2日 土曜日 ◆構造カイカク路線を転換し、極右を取り込んだ福田改造内閣 麻生太郎を幹事長に起用し、挙党体制作りか、と思っていたところに驚いたのが野田聖子の入閣だった。これを知って、やっと福田首相や自民党首脳の意図がわかった。 これは、自民党の「コイズミカイカク路線」からの転換の意思表示なのだ。朝日新聞(大阪本社発行14版▲)の1面まん中あたりにも、「構造改革の転換 鮮明」という見出しがついている。 しかし、同じ朝日新聞の社説はそのことを指摘していない。朝日新聞は、日経新聞とともにもっとも強烈にコイズミカイカクを応援した新聞で、こと経済政策に関しては「最右派」だと私は考えているが、その朝日が構造改革からの転換を、社論としてはスルーしている。朝日だけではなく、毎日も読売も産経もスルーしている(これを書いている時間には、日経と東京の社説は、ネットではまだ2日付に更新されていない)。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
おそらく、大新聞社は世論の風を見極めようとしているのだと思う。3年前、国民はコイズミカイカクを熱狂的に支持した。しかし現在は、各地で『資本論』の勉強会が立ち上がり、小林多喜二の『蟹工船』がベストセラーになるご時世だ。なんとも極端から反対側の極端に振れるのが日本人の心性で、1977年に社会党を揺るがした路線闘争の報道に接して江田三郎のシンパになって以来、ずっと中道左派を貫いてきた当ブログ管理人としては苦々しい思いを禁じ得ないが、結局のところ過激な新自由主義を支持する主張とそれに反対する主張のどちらにより強力な支持があるのか大新聞各社は判断しきれず、下手にどちらかに肩入れして読者を失いたくないから、社論を明確にしないのではなかろうか。もっとも、産経が左寄りの論調になることだけはあり得ないと思うが。 しかし、ネットの掲示板はいち早く反応した。3年前の郵政総選挙でコイズミを熱狂的に支持した連中は、今回の内閣改造に怒り狂っていたのだ。特に、野田聖子の入閣に対するネオリベ連中の反発にはすさまじいものがあった。一方、ネオコン連中からは、こんな政権で幹事長をさせられるなんて、と麻生太郎に同情する声が目立った。 そう、極右勢力を自民党にとどめておくことが、今回の内閣改造のもう一つの狙いだ。「HANAの会」と呼ばれる平沼赳夫、麻生太郎、中川昭一、安倍晋三連合のうち、麻生太郎が自民党幹事長に就任したことによって、平沼赳夫や安倍晋三は動きにくくなった。平沼一派と民主党の提携話は、これでなくなるのではないか。これは、今回の改造で個人的にはもっともポイントが高かったことであり、極右の麻生太郎が内閣に取り込まれたことで政権批判がやりやすくなった。これまでは、福田内閣が倒れたら次に麻生内閣が出てくるかと思うと、政権批判の矛先がどうしても鈍ってしまっていた。 もちろん、一部でささやかれている総選挙前の福田から麻生への禅譲の可能性もあるのだろうが、果たしてそこまで麻生に国民的人気があるだろうか。マスコミがあれだけ持ち上げた安倍晋三にしても、そのコクミンテキニンキは虚像に過ぎなかった。福田から麻生に代わって総選挙になっても、自民党が勝つ可能性などほとんどないだろう。それなら、一度下野を覚悟し、福田首相、麻生幹事長のまま解散総選挙を迎えよう、麻生はそう腹をくくったのではなかろうか。 構造カイカク路線からの転換に話を戻すと、自民党が公明党の要求する新自由主義路線の見直しを受け入れるには、この布陣しかなかったのだろうと思う。しかし、顔ぶれを見て思うのは、これでは旧保守の政官業癒着構造温存内閣だなということだ。一方、中川秀直やコイズミチルドレンは今回の政局で完全な敗北を喫した。テレビを見ていたら、竹中平蔵が「これはカイカクをやりたくない、そういう内閣だ」と言っていたが、今後新自由主義勢力による政権批判が一気に高まっていくことだろう。 野党第一党である民主党に求めたいのは、そういう竹中ら「経済右派」による政権批判に決して同調しないでほしいということだ。今回の内閣改造は、自民党内の「経済左派」の政治的勝利であり、閣僚には右翼掲示板投稿者のいうところの「リベラル」がずらりと並んだ(もちろん、当ブログは彼らが「リベラル」であるなどとは全く考えていない)。朝日新聞社説は、 と書き、普段から同紙が主張している消費税増税支持を改めて示した。 しかし、当ブログは現時点での消費税増税には反対だ。最終的には日本も高負担高福祉を目指すべきだと考えており、相当先の段階では消費税増税は避けられないと考えるが、それ以前に、中曽根からコイズミ・安倍・福田に至るまでの歴代内閣による新自由主義政策によって拡大した格差や貧困を是正してからでなければ、逆進性の強い消費税増税は国民生活を痛めつけるだけだ。財源は、民主党などが主張する無駄の削減もあるが、基本的にはこれまで軽減してきた法人税と所得税の累進性緩和路を元に戻すことだろう。今回「増税派」に敗れた「上げ潮派」の主張の最大のポイントは法人税のさらなる減税であり、もっとも過激な新自由主義政策なのだ。民主党はそんな勢力とは断じて協調してはならない。 それより、今回の内閣改造ではっきりしたのは、自民党が「旧保守」と「新自由主義カイカク勢力」にはっきり二分され、3年前とは逆に前者が政権を握り、後者が「抵抗勢力」と攻守ところを変えたことだが、その一方で「社会民主主義あるいは修正資本主義による福祉国家指向の勢力」は自民党の中にはないことが示された。加藤紘一あたりの本音は、あるいはそこらへんにあるのかもしれないが、彼はやはり「加藤の乱」で終わった政治家なのだろう。今回彼は、あっさり「旧保守」の側にとどまった。 それならば、民主党が党勢を伸ばすためには、社会民主主義あるいは修正資本主義の路線をとるのが、損得勘定からいえばベストだろう。 実は私は、民主党の政治家の多くは、損得勘定によって新自由主義にも修正資本主義にも振れる人たちだと考えており、基本的にあまり信用していないのだが、政治は結果がすべてだ。彼らが損得勘定によってであれ、修正資本主義的な政策をとってくれるのであれば、大いに歓迎したいと思う。
1日の内閣改造に合わせた自民党役員人事で、衆院佐賀3区選出の保利耕輔氏(73)が政調会長に選ばれた。党県連によると、県内からの党三役入りは、総務会長と幹事長を歴任した父・茂氏(故人)以来で、親子2代での党三役就任。政権与党における政策立案の要となるポストだけに、地元関係者からは期待と注文の声が上がった。 2005年の前回衆院選に郵政造反組として無所属で出馬し、当選後に復党した保利氏。「一度は離党までしたのに、党のど真ん中に戻って来ることができた」。保利氏の後援会「一誠会」代表世話人の熊本大成・唐津市議長は、保利氏の党内での復権を確信した。 とはいえ、保利氏自身が就任会見で「難しい仕事」と胸の内を明かしたように課題は山積。後期高齢者医療制度(長寿医療制度)の導入をめぐる混乱や物価高騰への不満などから、内閣支持率は一向に上がらず、保利氏の手腕が問われる。
テレビでは中川秀直元幹事長が内閣から外れて「上げ潮派」が排除されたと解説していましたが、「新自由主義派」が排除されたと言うべきだ。福田総理自身の記者会見でも経済対策を重点においており「上げ潮派」的な発言をしていたから、あくまでも小泉路線の修正だ。 安倍内閣でも郵政民営化で造反議員を自民に復帰させたりと小泉路線の修正を試みましたが、新自由主義を支持する中川秀直とマスコミの総反撃を食らって退陣してしまった。あとを継いだ福田内閣はどうするのかはっきりしませんでしたが、今回の内閣改造ではっきりと新自由主義路線とは決別したと見るべきだろう。 それは野田聖子や保利耕輔議員の政権復帰に見るように、小泉路線をはっきりと否定してマスコミから言わせれば抵抗勢力とか守旧派路線に戻ったともいえる。それは民主党が参院選で「生活が第一」とやって大勝利しましたが、国民はその時点で小泉路線から離れてしまっていたのだ。 もし小泉構造改革が成功して経済が飛躍的に回復したと言うのならば新自由主義経済は支持されただろう。しかし景気が回復したのは減税と非正規雇用を増やした大企業だけだ。現在でも消費者の年間所得は低下を続けている。これでは国民は悲鳴を上げて「生活が第一」の民主党に票が流れてしまった。 マスコミはなぜ新自由主義経済を支持し続けるのだろうか? 先週の日曜日のサンデープロジェクトでも竹中・木村コンビを出して我々は間違ってはいないと気勢を上げていましたが、新自由主義経済の本家のアメリカが火の手が上がっている。いまやみずほ銀行がシティに買収される時代ではなくなって、シティがみずほ銀行に買収される時代が来ているのだ。 「きまぐれな日々」のブログによれば朝日新聞も日経新聞も熱烈に小泉改革を支持してきたが、その他の新聞もコイズミ改革を支持していくべきか迷っているようだ。これからもコイズミ改革を支持し続けていけば新聞の売上げは落ちていく一方だろう。 国民の世論は極端から極端にぶれるのが常ですが、「株式日記」は一貫して小泉内閣の経済政策を批判してきた。外交では支持できる部分はありますが経済は非常にまずい結果を生んでいる。あのこと熱烈に小泉改革を支持してきた小泉信者のブログはどうなっているのだろう。ワーキングプアや非正規雇用の若者は小泉改革の犠牲者なのだ。 このような状況では小泉元首相も中川秀直元幹事長もしばらくは表に出てくる状況ではないだろう。それではなぜ新自由主義経済が上手く行かなかったかというと大企業しか景気が良くならなかったからだ。経済財政諮問委員会のメンバーは大企業と御用学者の集まりでありそこで決定されたことを閣議決定して国会では強行採決して構造改革を実行してきましたが、これでは上手く行くわけがない。 自民党は結果的に地盤であった地方を切り捨てて大企業のための政党に成ってしまった。トヨタやキヤノンはいまや業績は絶好調だ。そして非正規雇用は半数にもなって人件費を削りすぎて車が売れなくなるほどだ。トヨタの奥田会長はバカとしか言いようがないのですが、若者の年収が200万円では車が買える訳がない。 「株式日記」のホームページを見ていただければ分かるように、経済政策のスタンスははっきりしている。そこにはこのように書いているのですが問題の根源は税制を改悪してしまったから景気は回復しないのだ。
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ここにきてやっと"ネオリベ連中"の反発・・・とか、
ある意味、ある力に対して従順なんですね。 今回は非常に"公明党"を高く評価しているワタシですが、 要は潮目が完全に変わったのですよ。"公明党"は、確りと理解して
さて、なぜでしょう。経済方面では逸(いち)早く7011 三菱重工業などが 上記写真の連中もヤバイですねぇ~・・・って元々、TVに出る事自体、 ・・・って事で、意味不明な内容でゴメンなさい。 PR |
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