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2008 07,06 18:00 |
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読売新聞 2008年7月6日 潮目変化 OLも生活防衛 海外の高級ブランド品や輸入車など高額商品の売れ行きが鈍ってきた。食品やガソリンなど生活必需品の値上げラッシュに対して〈値下げ〉の動きもある。諸物価の値上げに、米国発のサブプライムローン問題を受けた株価下落による個人資産の目減りなどが重なり、生活防衛の意識が強まったためだ。企業収益や地価動向で鮮明になった「潮目の変化」が、デフレ局面でも好調だった高級品市場に波及してきた。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
フランスの女優で歌手のジェーン・バーキンのために作ったとされ、1個が100万~300万円というエルメスの高級バッグ「バーキン」。一般客は予約できず「VIP客でも2~3年待ちがざら」の人気商品だが、大阪市内のブランド店では6月の数日間、陳列されたまま売れ残った。 6月にイタリアのサルヴァトーレ・フェラガモは、1992年に日本に進出して初めて、バッグや靴など42品目を7~10%引き下げた。フランスのシャネルも1日から約1か月の予定で、衣類から雑貨までを対象にした「異例」(大手百貨店)のバーゲンを実施中だ。
海外高級ブランド品は、ここ2、3年で平均価格が約20%上昇していた。高島屋大阪店は「サブプライムローン問題などが出てきた07年秋以降、売り上げが落ち始めた」という。 大阪市内のある百貨店では、07年度の海外ブランド7種類の売上高が合計で前年度比9%減となり、4分の3に激減したブランドもある。日本百貨店協会によると「美術・宝飾・貴金属」の売上高は、5月まで15か月連続で前年同月比でマイナスか横ばいとなった。 その一方で、手持ちの貴金属や高級ブランド品を売る動きが目立ち、中古品買い取り・販売のコメ兵(本社・名古屋市)では07年度の中古品仕入れ高が前年度比で15%増となった。 「給料は上がらない。食費も切り詰めている状態で、高価なブランド品を買う気にはならない」(大阪府守口市の27歳のOL) 日本人女性の4割がフランスのルイ・ヴィトンの商品を持つとされ“ブランド神話”を支えてきた。経済ジャーナリストの荻原博子さんは「20歳代は不況下で育ったので貯蓄を優先する。30、40歳代は夫の給料が上がらない中で教育費負担が重く、高齢者も先行きの不安が大きい」とみる。
一方、1~6月の輸入車(外国メーカー製)の新規登録台数は前年同期比8・8%減と、国内全体の減少率(0・9%減)を大きく上回った。不動産経済研究所によると、近畿圏の5月の新築マンションの契約率は56・3%で、好不調の指標とされる70%を5か月連続で割り込んでいる。 1台800万円もの「超高級車」や「億ション」の売れ行きは底堅く、富裕層に支えられている。ただ、りそな総合研究所は「株式で資産運用していた中小企業経営者や新規上場益を得た若手経営者ら『新興富裕層』の臨時収入がなくなった」と指摘する。 りそな総研の荒木秀之・主任専門研究員は「株価低迷が続き、企業の業績悪化で賃金も増えない。食品などの値上げも進みそうで、財布のひもはますます固くなる」とみている。 PR |
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