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2008 06,29 17:00 |
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∞「道中日記」増刷3回 ●戦国時代に活躍 米沢で晩年 6月は「花の慶次」こと米沢で没したとされる加賀藩出身の武士・前田慶次の祥月。慶次が上杉藩仕官のため、京都から米沢までの道中を描いた日記が売れている。米沢図書館が再版したところ注文が殺到、あっという間に在庫はわずか。慶次が主役のパチンコ台も大人気で、メーカーがヒット御礼に米沢の供養塔を参った。盟友・直江兼続が主人公の09年のNHK大河ドラマにも慶次は登場予定といい、米沢市も観光資源にと期待している。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
破天荒な振る舞いで「傾奇者(かぶ・き・もの)」と呼ばれる一方、天下無双の武勇を誇った前田慶次は、親交を結んだ上杉景勝の家臣、直江兼続との縁で山形・長谷堂の戦いに参戦。撤退戦をしのぎきったことで知られる。関ケ原の合戦後は上杉藩に仕官し、晩年を米沢で過ごした。その生き様が小説や少年誌で描かれて90年代初め、爆発的人気を博した。 「前田慶次道中日記」は、慶次が京都から米沢・上杉藩へ下った26日間を描いた。原本を所蔵する市立米沢図書館が01年から3回、計2千部出版したが、昨年7月に完売。以降、同図書館に「もう売っていないのか」「再版してほしい」といった声が多く寄せられ、今月5日、3回目の増刷に踏み切った。 発売前、市内の書店で告知したところ、700部増刷に対し予約だけで200部の注文があった。発売後も「問い合わせの電話が鳴りやまない日もあった」といい、あっという間に約650部が売れた。「まさかここまで売れるとは……」と同図書館の担当者も驚きを隠さない。 道中日記は、市内に残る慶次ゆかりの地6カ所を紹介した地図付きだ。担当者は「まんがやパチンコ台の影響が大きいが、慶次の自由な生き様にあこがれ、特に30歳代半ばとみられる男性が本を買っているようです」と話す。 兼続が09年のNHK大河ドラマの主人公に決まり、熱心にPRしている米沢市商工観光課も「慶次が着たとされる甲冑(かっ・ちゅう)が米沢市に残るなどしているので、こちらもPRしていきたい」としている。
主人公の兼続を妻夫木聡さんが演じる09年のNHK大河ドラマ「天地人」にも慶次は登場しそうだ。NHKは3日、主君の上杉景勝は北村一輝さん、兼続の妻お船は常盤貴子さんなど12人の配役を発表した。慶次の名前は無かったが、NHKは「何らかの形で登場する」と約束する。順次、発表していく予定という。02年の大河ドラマ「利家とまつ」では、及川光博さんが演じている。
前田慶次:史料が乏しく諸説あるが、天文10(1541)年、武将・滝川益氏の子として生まれ、加賀・前田家へ養子に入った。後に出奔し、後年は上杉家に仕えた。自由奔放、破天荒な振る舞いで知られ、豊臣秀吉から「天下御免の傾奇者」を許されたという逸話も残る。慶長17(1612)年、70歳前後で生涯を閉じ、米沢市の一花院に葬られたとされる。その生涯は、隆慶一郎の小説「一夢庵風流記」(新潮社)、原哲夫の漫画「花の慶次―雲のかなたに―」(集英社)に描かれた。 【関連記事】 PR |
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