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2008 05,25 12:00 |
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橋爪大三郎「炭素会計」入門 さて、先程は米国が仕掛けている"原子力ビジネス"についての話 先に答えを言いますと、今は想像できない・・・って言うか、 「金 = 機軸通貨」・・・だったのが今や「$ドル = 機軸通貨」に・・・ ・・・って言うか、そのように仕掛けているようです。 ただ、日本の現状の「インテリジェンス」は下記の通りです。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
ジャパン・ハンドラーズと国際金融情報 小室直樹の弟子の一人である橋爪大三郎・東京工業大学教授が、今話題の「炭素会計」(カーボン・アカウンティング)についての本を出した。橋爪は、この本の元になった小論文を、朝日新聞の『論座』やPHP研究所の『VOICE』に発表しており、今回の本はそれの採録と詳しい橋爪の解説で成り立っている。 橋爪の立論の柱は三つあって、一つ目は排出権取引やCDMなどの「京都メカニズム」を有効活用し、日本が中国との環境協定を結び、日本の国際ビジネスにつなげるべきだというもの、二つ目は、日本企業は環境技術に特化すべきという国家戦略(グリーン・イニシアチブ)、そして最後に3つ目は、財源となる炭素税の導入である。 最初の二つの提言は、まことに理に適っている。「日本の先端技術を海外に輸出することで、日本が炭素を削減したことにできてしまう」という京都メカニズムの制度上の優位性を有効に活用せよという彼の指摘、それから、環境先端企業を育成して日本経済の原動力にせよという彼の「産業政策」についての提言は、かつての日本の発展を促してきた「発展的国家」(デヴェロップメンタル・ステイト)の思想を21世紀に行かすものであり、評価できる。 ただし、最後の炭素税の扱いには注意を要する。実現可能な政策として、橋爪が提案する、「炭素税をいきなり10%課税する」という政策は、国民の反発を招きかねず、著しい困難を伴う。私は、低炭素社会というのは一種のスローガンで、本当に二酸化炭素のせいで破滅的な状況に地球が追い込まれるとは考えていない。単なる、イノヴェーションのための「呼び水」であると考えている。だから、最終的には少ない資源、エネルギーを消費しても同レベルの生活を維持できる経済の実現が、この低炭素社会の非金融面における目的であると考える。 その点を考慮すると橋爪のいうような、消費税のような逆進性のある「一律10%課税」は、応能負担の観点からすると誤っていると言わざるを得ない。政策的には、累進制の高い税制にすべきである。(投機的な原油価格上昇で負担をしているのは、一般消費者であり、消費者から金融業者への富の移転が行われている。富裕層は、ヘッジファンドを通じて商品投資を行っているので、間接的に原油高騰から利益を得ている 注1) また、金融面で考えると、ヘッジファンドや投資ファンド、銀行は、トレーディングの結果、原油価格を投機的につり上げている責任があるので、(注2)これに懲罰的な意味での負担を求める必要がある。炭素本位制は、金融面から見れば、炭素という元素を通貨とする体制である。橋爪は金融面の視点に欠けているのが決定的な問題である。 したがって、産業政策としての環境補助金ないし基金は、財源を赤字国債か、今までのガソリン税に求めるべきである。法人税の一部を、環境基金にプールするというやり方でも良いが、逆進性の高い大衆課税となる炭素税は導入すべきではない。 また、橋爪の意見は過激に走り、時に「環境ファシズム」と見まごう点があり、読者はその点を注意してよむべきである。例えば、彼は、本書の185ページで、「(炭素を排出する証券を獲得できない国にたいして、)課徴金を取る。それでも払わず、知らん顔をしていると、アメリカ軍が出て行って戦争を仕掛ける」という提案を行っているが、これは国連軍がグローバルなアジェンダに従わない国を懲罰するという、ジョージ・オーウェルの「1984」やH・G・ウェルズの「オープン・コンスピラシー」に書かれた世界集産体制」(統制国家)の思想に繋がるものであり、断固否定すべき思想である。 ========== (注1) たとえば、日経の2008年5月23日夕刊の記事のように、ファンドの投機が商品先物価格の上昇に繋がっている。これは大いに問題である。実物の価格が先物というゴーストに左右されている経済の問題は、グローバル・エリートの金融面における大いなる問題であるといえよう。 ========== 先物分散投資が急拡大・ファンド残高、5年で4倍 【ロンドン=田村篤士】先物を使って世界中の株式や通貨、商品など多様な市場に分散投資する「先物分散投資ファンド」が急拡大している。3月末時点の世界の運用残高は約2100億ドル(21兆8000億円)と、最近5年間で4倍に膨らんだ。値上がりが見込める市場に機動的に資金を配分するのが特徴。大手ファンドは原油や穀物に資金を重点配分し、これが一段の商品相場の高騰を呼ぶ要因になっている。 こうしたファンドは「マネージド・フューチャーズ」と呼ばれ、投資先は上場商品全般に及ぶ。米調査会社バークレイヘッジによると、3月末時点の世界全体の運用残高は2172億ドル。昨年末に比べ119億ドル(約5.7%)増えた。原油や穀物の急騰を受け、残高は2007年に2割増となり、今年も高い伸びが見込まれている。 (16:00) 日経(2008年5月23日 夕刊一面) 英字紙「IHT」で定期的にコラムを書いている、ウィリアム・フアフは、リアリスト的な外交論を展開することで知られるが、投機行為に対して最近は批判を強めている。先物取引を行う「大学出たての若手トレーダー」のことを錬金術師(アルケミスト)と呼び、「純粋たる金融商品先物は、規制を加えないと、実際の経済において利になる役割を何も果たしていない」と強く批判している。 The alchemists PR |
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