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もみあい、米国の政策待ちの中で下値模索の場面も ロイターNEWS 2008年 03月 7日 17:02 JST 来週の東京株式市場は、もみあいとなる見通し。引き続き外部要因に振らされやすい展開が見込まれており、信用収縮・金融システム懸念が再度強まる米国で当局による政策が出るかが最大の焦点となりそうだ。 市場では米国の追加緊急利下げの噂が出始めた。利下げが実施されれば市場には一定の安心感が広がる半面、今週1ドル/102円台まで進んだドル安・円高がさらに進む可能性もあり、国内輸出企業の業績悪化への警戒感も強まりそうだ。一方、破たんの恐れのある金融機関への救済に公的資金注入が決定されるのではないかとの観測もあり、来週はそれらの政策待ちでもみあいの中、下値を模索する場面もあるとみられている。 国内材料としては日銀総裁・副総裁人事が関心事となりそうだ。政府提示案を野党民主党が不同意の場合、空席となる可能性もあり、海外投資家の信認が失墜しかねない。
米国では6日、住宅ローン会社2社のデフォルト(債務不履行)が明らかになり、サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)問題に端を発した金融システムリスクへの警戒感が強まった。米住宅ローン会社ソーンバーグ・モーゲージ(TMA.N: 株価, 企業情報, レポート)が、債権者からの追加担保差し入れ要求に応じず、デフォルトとなった。プライベートエクイティのカーライル・グループの系列企業でオランダの企業も、追加担保差し入れ要求に一部応じることができずデフォルトを通告されたと明らかにした。 一方、3月中旬からはゴールドマン・サックスなどを皮切りに米大手金融機関の決算発表が始まる。1─3月期の決算でサブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)絡みの損失拡大の公算が大きいとの見方も出ており、信用収縮・金融システム関連の悪材料の噴出がピークを迎えつつあるという。 世界的に株価が急落する中、市場では「バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が議会証言で示唆したような金融機関の破たんが起こり始めていると市場が認識してきたようだ。これまではサブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)問題に端を発した金融の混乱および懸念という段階だったが、金融機関の破たんという次の段階に移行しようとしている」(三菱UFJ証券 投資情報部長 藤戸 則弘氏)との声がきかれた。 半面、米国当局による公的資金注入が近いとの見方が出てきた。第一生命経済研究所 主席エコノミスト、嶌峰義清氏は「悪材料の噴出は逆に言えば、米国での公的資金注入が視野に入ってきたとみることができる。5日に出た米下院民主党が住宅市場支援法案を策定しており、質の悪化した住宅ローンを政府が買い取る案を協議しているとの報道は、それが近いことを裏付けているのではないか」と述べている。
政府は7日、議院運営委員会の両院合同代表者会議に新日銀総裁の候補として武藤敏郎・日銀副総裁を昇格させ、2人の副総裁の候補として白川方明・京大大学院教授(元日銀理事)と伊藤隆敏・東大大学院教授(経済財政諮問会議議員)を充てる人事案を国会に提示した。これを受け、国会は11日に候補者の所信を聴取し、来週中に同意か不同意の判断を下す予定。同意人事は衆参の権限が対等で、野党が過半数を握る参院で不同意の結論が出た場合、今回の人事案は白紙に戻ることになる。福井俊彦日銀総裁の任期は3月19日で満了となるため、不同意の場合は、日銀総裁がしばらく空席になる可能性もあり、今後は民主党の対応が最大の焦点となる。 民主党の渡辺周税調副会長は7日午後、ロイターの取材に対し、政府が国会に対して福井俊彦日銀総裁の後任候補として武藤敏郎副総裁の昇格案を提示したことに関連し、あくまで同意しない考えを強調した。 これを受けて市場では「日銀総裁人事を政治における駆け引きの手段にするという構図が明確。海外投資家の日本に対する信認失墜を招く恐れがある。株式市場にとってもちろん悪材料だ」(カブドットコム証券マーケットアナリスト 山田勉氏)と懸念する声が少なくない。 来週の米国経済指標は、12日に米住宅ローン・借換え申請指数、13日に2月米小売売上高と新規失業保険申請件数、14日に2月米消費者物価指数、3月米ミシガン大消費者信頼感指数速報値などが予定されている。また、14日はバーナンキ米FRB議長がワシントンで講演する。 見極め材料が目白押しの来週だが、米国での対策などが明らかになれば株価が反転するきっかけとなりうる。「基本的に様子見姿勢が強い。一方で、米国当局の対策への期待感などから直近の安値となった1月22日(終値で1万2573円05銭)の水準が抵抗線として意識されるのではないか。下値模索となった場合でも、1万2500円台では買い戻しが入るとみている」(国内証券ディーリング部)との声がきかれた。 PR |
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