社債保有リスクが上昇、ＨＳＢＣ不良債権拡大やＵＢＳ損失見通しで

Bloomberg　2008/03/03 23:23 JST
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003009&sid=alfmaAuNlQE0&refer=jp_home

　３月３日のクレジット・デフォルト・スワップ（ＣＤＳ）市場では、企業の社債保証コストが過去最高に達した。英ＨＳＢＣホールディングスが2007年の不良債権が172億ドル（約１兆7746億円）と 62％増加したことを明らかにし、スイスの大手銀ＵＢＳの評価損が拡大するとのアナリストリポートが発表されたことが背景にある。

ＪＰモルガンチェースによれば、マークイットｉＴｒａｘｘ欧州指数は一時、前週末比12.5ベーシスポイント（ｂｐ、１ｂｐ＝0.01％）上昇の139 となった。ロンドン時間午後零時15分現在では135で推移している。ＨＳＢＣのＣＤＳスプレッドは５ｂｐ上昇の105。ＵＢＳも５ｂｐ上昇の155。フェニックス・パートナーズ・グループによると、北米の投資適格企業125社で構成するＣＤＸ北米投資適格指数は2.5ｂｐ上昇の168となった。

　　ＨＳＢＣが３日発表した2007年７－12月（下期）決算は、純利益が前年同期比17％増加した。新興市場での融資の伸びが、米サブプライム（信用力の低い個人向け）住宅ローン関連での損失を相殺した。同行は資産担保証券（ＡＢＳ）やレバレッジド・ローンのほか、金融保証会社（モノライン）が保証した証券などで21億ドル（約2166億円）の評価損を計上している。

　　クレディ・スイス・グループのアナリスト、ダニエル・デービス氏は３日付のリポートで、ＵＢＳの損失が155億スイス・フラン（約１兆5402億円）に上るとの見通しを示した。

原題：Company Bond Risk Rises on HSBC Bad Loans, UBS Loss Forecast （抜粋） {NXTW NSN JX5M980D9L36 <GO>}
千葉 茂 Shigeru Chiba

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