3/3『株価材料』PART Ⅵ

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■株価材料

△富士通<6702>、ＫＤＤＩ<9433>に次世代無線通信の基幹システムを納入
富士通は、2009年に日本での商用化が予定される次世代高速無線通信「ＷｉＭＡＸ（ワイマックス）」の基幹システムをＫＤＤＩグループに納入する。携帯端末やパソコンに無線データを送受信するのに使うシステムで、富士通は世界最小サイズを開発したことが評価された。ワイマックスは今後世界で普及が見込まれ、富士通は今回の実績をテコに海外でも販売拡大を狙う。富士通は米通信機器大手「エアースパン・ネットワークス」（フロリダ州）と組んで、ＫＤＤＩがワイマックス通信に使う無線基地局の入札に応募し、受注に成功した。受注額は100億円以上とみられる。富士通陣営以外に韓国サムスン電子などもＫＤＤＩから受注したもようだ。

△ニフティ<3828>、自社コンテンツを表示・雑誌記事も配信
ニフティは総合ニュースサイトを6年ぶりに全面刷新する。ニュース記事に関連する株価や天気予報などニフティの各種コンテンツを画面に表示するほか、検索サービスと記事を連携させる。雑誌７誌の記事を新たに配信。利用者がサイトを回遊しやすいデザインにし、利便性を高めつつ、閲覧回数の増加を狙う。「＠ニフティ　ニュース」の名称で3日に刷新する。ネット上で話題のキーワードを自動抽出して一覧できる「瞬！コレ」と、リアルタイムで検索されているキーワードをランキング表示する「瞬！ワード」など、ニフティの検索関連サービスに連動する。具体的には検索キーワードに関連するニュースが表示され、利用者は多様な情報を得られるようになる。

△アクアキャスト、携帯向けにワンセグ並みの高画質動画配信
動画配信技術を手がけるアクアキャスト（東京・港）は携帯電話向けの動画配信を、ワンセグ放送と同程度に高画質・高解像度にできる技術を開発した。携帯電話を横向きにしてフル画面で動画を見られるようになる。ワンセグ放送の普及で、パケット通信を使う動画配信サービスは押され気味。映画の全編配信などができる利点をアピールし、携帯向け動画配信会社等に売り込む。開発したのは「メディアキャストムービー」。
まずＮＴＴドコモ<9437>とソフトバンク<9984>の携帯電話向けに販売を始める。
アクア社は日立製作所<6501>などと共同でベクター方式と呼ばれる動画像圧縮技術を開発、特許を保有する。新技術はこれに国際標準の圧縮技術であるＪＰＥＧ方式の利点を組み合わせ、圧縮効率を高めた。
携帯を横にした状態の320×240画素（ＱＶＧＡ）の画面でワンセグ放送と同程度の毎秒14フレームの動画が配信できる。高精細になったためコンサートやスポーツの同時中継も可能という。

■国内勢、光ディスク事業縮小・アジア企業、安値攻勢
ＤＶＤや新世代ＤＶＤなどの光ディスクを手掛ける国内有力メーカーが相次いで自社生産の撤退や縮小に動き始めた。
ブランド別で世界4位の日立マクセル<6810>は 3月末をメドに自社生産から完全撤退、
同最大手の三菱化学（三菱ケミカルＨＤ<4188>）も新世代ＤＶＤ生産の外部委託を始める。日本発の技術であるＤＶＤは機器、記憶媒体ともアジア新興勢の低価格攻勢に押されており、デジタル家電での成長を狙う日本企業の戦略は転機を迎えている。
ＤＶＤは東芝<6502>や松下電器産業<6752>、ソニー<6758>などが規格を策定した技術だが、機器分野でも中国勢などの攻勢が激化。日本の家電各社もアジア企業への生産委託を拡大している。テレビの開発で先行しながら生産を低コストの日本企業に委ね、最終的に主導権を日本に奪われたかつての米国勢と似た状況になりつつある。

△伊藤忠<8001>、オーディオブックを海外向けに配信
伊藤忠商事は書籍などの朗読をネットで配信する「オーディオブック」事業を海外向けに始める。国内の文学作品や童話などを英語に翻訳。米アップルの音楽配信サービス「ｉチューンズ・ストア」を通じ、英米など22カ国に配信する。携帯型音楽プレーヤーの普及で米国を中心にオーディオブックの人気が高いことから進出を決めた。第一弾として3月5日から、ＳＦ作家・星新一氏の「きまぐれロボット」に収録されている六作品を配信する。翻訳は星氏の次女、マリナ氏が担当する。1作品は5―7分で構成し、価格は日本円換算で300円前後に設定する。

▼武富士<8564>、損失最大300億円・仕組み債取引清算、サブプライム余波
武富士が欧米企業の信用リスクを扱う金融派生商品関連の金融取引で、最大300億円の損失を計上することが、2日明らかになった。メリルリンチ日本証券が組成した仕組み債による取引で、信用力の低い個人向け住宅融資（サブプライムローン）に絡む信用収縮が響いて取引の清算に追い込まれる。サブプライム問題の余波が銀行、証券、保険に加えて消費者金融にも及んできた。武富士は3日にも発表する。2008年3月期の予想連結純利益（433億円）を下方修正する公算が大きい。社債の実質的な期限前償還を目的とした仕組み債による取引が清算となり、損失が発生する。

△ＡＤＫ<9747>、ドバイに事務所開設――中東に本格展開
アサツーディ・ケイ（ＡＤＫ）は中東で広告事業を本格展開する。このほどアラブ首長国連邦（ＵＡＥ）のドバイに駐在員事務所を開設したほか、現地広告会社と資本提携交渉に入った。ドバイには日系企業の進出が相次いでいる。現地企業との提携をテコに中東各国で日系企業の広告需要を掘り起こす。ドバイの広告会社、アラビアン・ガルフ・エージェンシー（ＡＧＡ）と資本提携交渉に入った。ＡＧＡが近く設立する持ち株会社に数％出資する方向で最終調整している。出資額は20万ドル程度になるもよう。ＡＤＫはすでにＡＧＡと現地の広告媒体の確保や広告制作などで業務提携している。出資でさらに関係を緊密にする。

△オムロン<6645>、監視カメラで客層分析――顔認証技術利用
オムロンは独自の顔認証技術を使い、カメラに写った顧客の性別や世代を分析するシステムを開発した。商業施設などにある監視カメラで撮影した画像から客層データを自動分析し、効果的な集客策を実施できるようにする。独自技術「ＯＫＡＯビジョン」を応用したシステムを小型端末に組み込み、監視カメラと連携させる。カメラに写った複数の人の顔画像から性別や世代を判定したり、店内でどう動いたかなどを調べたりしてデータ化する。例えば商業施設ではイベント開催時に性別、世代ごとの人の動きを調べ、対象を絞った広告宣伝活動を展開できる。ただ、顧客を特定するサービスは個人情報を使うことになるため、事前に本人の了解を得るなどの配慮を顧客企業に促す。新設した専門組織に約50人を配置。システム子会社と連携して新たな活用方法を提案し、2011年3月期に機器やシステムで100億円の売り上げをめざす。
（NIKKEI NET）

△ソニー<6758>を創る＞携帯でメジャーへ“脱皮”

△ＮＥＣ<6701>、メモリーやＬＳＩ、積み重ね　基板面積半分に

△ＫＹＢ<7242>、緩衝器、欧州で生産再編

△ジョイント・コーポレーション<8874>、団塊向けマンション販売

△ケンウッド<6765>、紙地図で目的地指定できるカーナビ開発

△日本化薬<4272>、液晶パネル用輝度向上フィルム向け樹脂開発・臭素含まず

△加賀電子<8154>、ハイビジョン映像転送する無線ＬＡＮ用ＩＣを販売

△コベルコ建機（神戸製鋼所<5406>）、インドネシアの油圧ショベル工場を移転・拡張

△シナネン<8132>、バイオ燃料を本格供給――都内のごみ収集車に採用

△日本電工<5563>、フェロマンガン増産――徳島工場に20億円投資

△ヤフー<4689>、音楽探しやすく・携帯向けサイトで検索機能拡充
ヤフーはソフトバンクモバイルの携帯電話向けポータル（玄関）サイト「ヤフー！ケータイ」の検索サービスを拡充した。音楽やゲームなどのコンテンツが従来より探しやすくなるよう、新たな検索結果の表示方法を追加した。検索結果の表示画面に「おすすめコンテンツ」の枠を新たに用意し、「着うたフル」や「ゲーム」「コミック」などの分野を一覧表示する。各分野では、検索キーワードに関連したコンテンツ名や作者名などを並べ、これらを選ぶことで望みのコンテンツにたどり着ける。

△バンダイ<7832>、全身２５カ所可動する「ガンプラ」発売
バンダイは8日、アニメ「機動戦士ガンダム」のプラモデルで、組み立てと塗装を済ませた「Ｓ―ＨＣＭ　Ｐｒｏ　ＭＳ―０６Ｓ　シャア専用ザク」を発売する。敵役の人気キャラクターであるシャア専用ザクを再現しており、全身25カ所が可動する。大きさはアニメの設定の144分の1に当たる12.5センチ。胸の開閉ができるほか、関節の動きを大きくする機構を採用し、片ひざをつけるようにした。塗装では、100カ所以上に細かな模様をつけている。価格は7140円。20―30歳代のガンダムファンを中心に、来年3月までに10万個の販売を目指す。

△川重<7012>、250ccクラスに「ニンジャ」投入・国内初
川崎重工業は高性能スポーツ２輪車「ニンジャ２５０Ｒ」を4月5日に発売する。排気量248ccの水冷式並列２気筒エンジンを搭載し、車体前面をカウル（風よけ）で覆い空力性能も高めた。川重の２輪車の中では小排気量の250cc級に、本格スポーツ車の旗艦ブランド「ニンジャ」の名を冠して国内で販売するのは初めて。電子制御式の燃料噴射装置（ＦＩ）の搭載で燃費性能を高めた。排気管に触媒を配置し、国内の新排ガス規制にも対応した。初心者や女性でも乗りやすいように地面からシートまでの高さを77.5センチと他の車種に比べ低くした。車体色は緑、黒、青の３色。価格は49万8000円で、年3000台の販売を目標にしている。

△トステム（住生活グループ<5938>）、全開口できる引き戸を発売
トステムは扉を壁のラインまで引き込める住宅用の引き戸「ガゼリアＮ」を、1日に発売した。扉をスライドさせたとき、従来製品では84％だった開口率を100％にまで高めた。扉を支える下枠の強度を高めたため、壁側の縦枠を設けない構造を実現。室内の景観を妨げないで引き戸を取り付けられる。開閉しやすい大型の取っ手やカードキーシステムも導入可能だ。アルミタイプのほか、アルミと樹脂を複合した断熱性の高いタイプを用意。幅78センチ、高さ2メートル3センチの場合、アルミタイプが9万8175円から、複合タイプが14万7840円から。発売から1年間で約10億円の売り上げを目指す。

△クリナップ<7955>、インテリアにこだわったシステムキッチン「ラクエラ」
クリナップはインテリア性を高めたシステムキッチン「ラクエラ」を、3月31日に発売する。食器洗い乾燥機を内蔵した場合でも引き出しの扉の高さが統一され、水平のラインを崩さないようにしたほか、木目調など計23の豊富な色合いをそろえた。引き出しの中には、子どもが簡単に包丁を取り出せないロック機能が付いた包丁差しのほか、ふきんを収納しやすいパーツを標準搭載。足元の収納の高さを増やし、徳用の天ぷら油やボトルに入ったパスタを立てて置ける空間を確保した。足元の収納の取っ手も床から高い位置にあり、腰をかがめず開閉ができる。価格は幅2メートル55センチの場合で63万5040円以上と、同社の商品では普及価格帯となる。デザインや機能性に優れた商品の投入で同価格帯の商品の販売を強化する。2008年度に2万4000セットの販売を目指す。
（日経産業新聞）

△日本新薬<4516>：スイスに本社を置くアクテリオンとの間で、新規肺高血圧症治療剤「NS－304」に関する基本契約を締結。
同契約は、アクテリオン社が日本を除く全世界で「NS－304」の開発・販売を行い、日本では２社が共同開発、販売を行うことを規定する。

△カブドットコム証券<8703>：Ｊリーグ、浦和レッドダイヤモンズのトップパートナーを2008年シーズンも継続。
選手やスタッフの練習ウェアやスタジアムでの電光掲示看板などでロゴが掲出される。

△クオール<3034>：調剤薬局を直営展開。
08年３月期末の配当を、従来計画の１株当たり750円から1000円に上積みする。すでに実施した750円の中間配当と合わせて年間配当は1750円に。前期は、株式分割を考慮した実質ベースで年間1500円配。

△チップワンストップ<3343>：インフィニオンテクノロジーズジャパンと提携、インフィニオンがチップワンの運営する半導体・電子部品のネット通販サイトを利用した販売活動を行なう。
08年12月期業績に与える影響は軽微ながら、中長期的な業容拡大に資すると会社側では説明。

▼名村造船所<7041>：株主数、売買高の減少傾向を受けて流動性の向上を図るため、株主のセグラグループコーポレーションが保有していた784万2000 株を売り出す。
また、オーバーアロットメントによる売出し分39万2000株も準備。

▼シンニッタン<6319>：米系資産運用会社のセーフ・ハーバー・マスター・ファンドがシンニタン株式を一部売却し、保有比率を1.81％まで引き下げたことが関東財務局に提出された変更報告書（大量保有報告書）で分かった。
従来の比率は7.01％。

■日本和装ホールディングス<2499>：着物業界に過量販売問題の影響が残るほか、企業イメージ向上やブランド確立のために有名俳優を起用した広告宣伝活動に注力しており、第３四半期累計（07年５月－08年１月）の単独営業利益は前年同期比28％減の４億4800万円。
08年４月通期の計画値９億7000 万円（前期比2.8％減）は据え置き。

□全日本空輸<9202>：29日から個人投資家を対象とした国内普通社債（ＳＢ）300億円の販売を開始した。
同社が社債を発行するのは、2005年11月の起債（200億円、３年債）以来、２年３カ月ぶり。
（ブルームバーグ）

□「トリニトロン」テレビの歴史に幕＝ブラウン管、今月末で生産終了－ソニー<6758>
1990年代後半から平面ブラウン管テレビ「ベガ」を大ヒットさせたソニーが、3月末で同社独自のブラウン管「トリニトロン」の生産を終了する。国内では既に停止しているが、一定の需要が見込まれる海外向けにシンガポールで生産を続けてきた。「ベガ」のヒットが逆に薄型テレビへのシフトを遅らせたとされるだけに、今後は液晶テレビや次世代商品に集中して「テレビのソニー」復活を期す。トリニトロンはソニーが67年に独自開発したブラウン管で、68年にカラーテレビとして製品化。ピークの2000年には、トリニトロンを搭載したテレビやパソコン用モニターの出荷は2000万台に達し、これまでに全世界で2億8000万台を販売した。　
（時事通信）

■三菱電機<6503>、携帯電話端末の開発・生産から撤退
三菱電機は２日、携帯電話端末の開発・生産から撤退する方針を明らかにした。３日午後にも発表する。契約数が１億件を突破した国内の携帯電話市場は飽和状態に入り、端末の売り上げは伸び悩み、端末メーカーの多くは採算の悪化に苦しんでいる。三菱電機は低収益部門から撤退し、経営資源をより収益力の高い部門に集中する。国内の大手電機メーカーでは、
１月に三洋電機が携帯端末事業を京セラ<6971>に売却することを決めたが、他社に売却せず完全撤退するのは初めてだ。
三菱電機は現在、ＮＴＴドコモ<9437>にだけ端末を納入しており、１月に発売した携帯電話端末「ＦＯＭＡ　Ｄ７０５ｉ」を最後の製品とし、５月にも予定していた次期機種・Ｄ９０６ｉの発売は取りやめる。携帯電話端末は、地上波デジタル放送「ワンセグ」の視聴や音楽、ゲームなど、高機能化で開発費が高騰する一方、製品のサイクルは短く、採算悪化に苦しんでいる電機メーカーは多い。三菱電機が他社への事業売却ではなく、開発・生産の中止による撤退を決めたのは、携帯電話の技術者をカーナビゲーションなど成長分野に投入するためだ。三菱電機の携帯電話端末の国内出荷台数は２００６年度で約３００万台。国内シェア（占有率）は下位に位置している。三菱の撤退をきっかけに今後、携帯電話端末メーカーの再編がさらに進む可能性もある。民間調査会社、ＭＭ総研（東京・港区）によると、国内の携帯電話端末の販売台数は０７年度で４９８０万台。２０１０年度には４２００万台まで減少する見通しだ。電機メーカーは、ＮＴＴドコモなど携帯電話事業者の経営戦略に沿って端末を生産し、納入した端末は携帯電話事業者が販売している。一般の家電製品と異なり、新製品の発売時期や仕様、新技術の採用などは基本的に携帯電話事業者が決め、電機メーカーは納入業者という位置づけだ。
（読売新聞）