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2008 03,02 20:53 |
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米預金保険公社総裁、バーナンキFRB議長の銀行破たん発言に反論 Klug 2008/03/02 -米住宅ローン関連証券損失、約42兆円の見通し=エコノミスト調査- 先週末(2月29日)、預金者の普通預金や当座預金など保護するFDIC(米連邦預金保険公社)の幹部は、ベン・バーナンキ米FRB(連邦準備制度理事会)議長の銀行破たん発言の火消しに躍起となっている。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
ただ、同議長は、すぐその後に、「大手行の自己資本比率は依然、健全だ。金融システムの大部分を構成する、国際金融業務を行っているような大手銀行は、その種の深刻な問題に陥るとは考えていない」と述べ、金融不安の可能性を否定したのだが、金融市場の混乱が続いて市場がこの種の話に敏感になっている中でのFRBのトップの発言だけに、市場にかなりのショックが走った。 むしろ、同議長が言いたかったのは、クレジット市場の混乱が続いていることへの強い懸念だ。議長は、クレジット市場の混乱による金融機関の融資抑制が、経済成長を減速させ、クレジット市場の一段の悪化という悪循環の構図ができつつあることを憂慮している。それだけに、同議長は「FRBは、2001年のリセッション(景気失速)のときよりも難しい問題に直面している」とし、「クレジット市場がより一層、正常化してくれれば、ずっと安心できるのだが・・」と苦境に立たされていることを示している。 ドル、対ユーロで過去最安値を何度も更新 このバーナンキ議長発言や先週末に発表された米1月個人支出・所得統計で、消費支出の実質の伸びが止まったことから、28日から翌29日のロンドンやニューヨークの外為市場では、ドルは、一段安となっている。 ドルはユーロに対し、何度も過去最安値を更新し、先週末の取引では一時、1.5240ドルまで急落している。また、NY株式市場でダウ工業株30種平均が急落したことから、リスク投資を回避する動きが強まり、円キャリー取引(低金利の円で資金調達し、高金利の他国通貨に投資する手法)の巻き戻し(円買い)が起こり、ドルは円に対しても、一時、3年ぶり安値103.83円を付けるなど、急速にドル安が進んだ。 ベアーFDIC総裁、全銀行の99%は安全=問題金融機関は76行でも バーナンキ議長の銀行破たん発言を重く見たFDICのシェイラ・ベアー総裁は2月29日、各メディアからのインタビューに対し、「FDICの問題がある金融機関リストに名前が載っているのは76行だが、それらの総資産はわずか2200億ドル(約23兆円)で、全金融機関の資産規模から見れば、大海の一滴に過ぎない」とし、さらに「全銀行の99%は、自己資本が十分あり、全く安全である」と述べ、市場に平静を取り戻すよう呼びかけている。 また、FDICのアンドリュー・グレー広報局長も「問題のある金融機関は76行だが、1990年当時は1500行近くもあったのと比べると少ない。また、問題リストに載っている銀行の数だけ、経営破たんになるケースはどの年にも見られていない」と金融システムの健全性に問題が生じないことを強調している。実際、1980年代後半から1990年代初めにかけて起こったS&L(貯蓄貸付組合)危機で、米国経済がリセッションとなった1990-1992年に経営破たんしたのは800行余りとなっている。 FDICが掌握している経営破たん銀行の最近のリストを見ると、2003年は3件で、2004年は4件、2005年と2006年はゼロで、2007年は2月のメトロポリタン貯蓄銀行(資産総額1580万ドル)と、9月のインターネット銀行の老舗的存在だったネットバンク(同25億ドル)、10月のマイアミ・バレー銀行(同8670万ドル)の計3件だった。 2008年はまだ、1月のダグラス・ナショナル銀行(5850万ドル)だけの1件となっている。アナリストは、最近の破綻はほとんどが地方銀行で、資産規模も14年ぶりの大手行の破綻とされたネットバンクを除いては3億ドル(約300億円)以下と小さく、金融システムへの影響はないと見ている。ネットバンクはサブプライム住宅ローン関連証券投資への経営の多角化が裏目に出たといわれている。 ただ、銀行経営が厳しさを増しているのは間違いない。最近の四半期決算でも、米金融最大手のシティグループが赤字決算に追いやられている。シティグループが1月16日に発表した昨年第4四半期(10-12月)決算では、サブプライム・ローン関連証券の評価損として約180億ドル(約1兆9000億円)が計上され、最終的には過去最高の98億ドル(約1兆円)の純損失に転落している。ちなみに前年同期は51億ドル(約5300億円)の黒字だったので、損失のすさまじさが分かる。 米金融機関の昨年10-12月期利益、前年比83%減で16年ぶり低水準=FDIC また、2月26日にFDICが発表した2007年第4四半期(10-12月)の銀行と貯蓄金融機関の決算状況によると、最終利益は、自己勘定によるトレーディング収益が大幅減となったことや不良債権に対する貸倒引当金の積み増し増で、前年比83%減の58億2000万ドル(約6000億円)と、1991年以来16年ぶりの低水準となった。また、2007年全体でも、前年比27.4%減の1055億ドル(約1兆円)となっている。2007年のトレーディング収益は前年比78.1%減の41億ドル(約4300億円)、また、貸倒引当金は前年比2倍増の682億ドル(約7兆1000億円)となっている。 ベアー総裁は、「評価損と貸倒引当金は2008年も高水準で推移するだろう」としているものの、「銀行と貯蓄金融機関は6年連続で、1000億ドル(約10兆4000億円)の最終利益を計上しており、全体としては、絶頂期は過ぎたものの、圧倒的多数の金融機関は、損失に対応するために、第4四半期だけで290億ドル(約3兆円)の資金を調達しており、依然、十分、資金を保有している。また、利益体質が続いている」とし、金融不安を否定している。同報告書によると、全体の99%は2007年末で資金は十分あり、また、全体の約90%は、2007年は黒字決算となっているとしている。 米経済通信社ブルームバーグが2月22日付で明らかにした世界大手銀行30行以上のサブプライム関連証券の評価損とクレジット欠損金は、2007年初めからこれまでで、計1630億ドル(約17兆円、うち評価損は1362億ドル=約14兆2000億円)となっている。 金融機関の住宅ローン関連損失、約41兆6000億円の見通し また、住宅ローン市場危機とクレジット市場収縮(金融逼迫)による米国経済への影響について、ゴールドマン・サックス証券などの民間金融機関やシカゴ大学などの著名なエコノミストやFRB(米連邦準備制度理事会)の一部の地区連銀総裁も加わって策定されたエコノミスト調査が先週末、ニューヨークで開かれた金融政策フォーラムで発表されている。 それによると、米国と米国以外の銀行・証券などの金融機関を打撃する住宅ローン関連損失額は4000億ドル(約41兆6000億円)になるだろうと予想されている。これは昨年8月の調査時点での1500億ドル(約15兆6000億円)の予想を大幅に上回るものだ。このうち、半分の2000億ドル(約20兆8000億円)が米国のレバレッジの高い業務を行う金融機関(HLI、普通銀行や貯蓄金融機関、協同組合金融機関、証券会社、政府系住宅ローン会社などでノンバンクは除く。外国銀行の米現地法人も含む)の帳簿に計上されるという。 この結果、今後1年間で、米国内では、金融機関による貸出額が1兆1300億ドル(約117兆5000億円)縮小するとし、貸し出し減少で、米国のGDP成長率は今後1年間で1.3%ポイント押し下げられると予想している。 また、今年1月末までに、銀行や証券会社は1210億ドル(約12兆6000億円)の評価損に対し、750億ドル(約7兆8000億円)の資金を新たに調達したとしている。 さらに、同調査では、住宅ローンを抱えている米国の持ち家世帯数は5000万世帯だが、もし、住宅価格が平均で15%下落すれば、全体の21%(約1050万世帯)がネガティブ・エクイティ(購入価格を下回りマイナスの純資産額になることで破たん予備軍といわれる)となり、1世帯当たりの住宅ローンが25万ドル(約2600万円)とすれば、計2兆6000億ドル(約270兆円)の住宅ローンが不良債権化すると予想している。 PR |
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コメント |
CyberBizKiz様が倒れる前に言っていた金融関係の破綻ってこのことをさしています?
それにしてもバーナンキが言わなくても・・・と思ったのは私だけ?? おかげで株価は300ドル以上の爆下げ、周りがあわてふためいてフォロー・・・ まぁ私もニュースとかを見てるとわかりますけどね。 大手は救済されるだろうけど、中小とかクレジット会社は逝ってしまうということ・・・ Re:もしかしてこのこと???
かずひこ様、今晩は、CyberBizKizです。
正確に言うと、子会社がもうすぐ・・・って事ですね。 それと、ワタシが書いたときに判ったと思いますが、27日が天井で、 金曜日に今回の爆弾を落とすだろうなぁ~・・・と思って27日早朝に書きました。 下げさすのも、騰げさすのも、実は理由なんてどうでもよいんです。 理由は後付けですから・・・。ただ、それっぽい内容であれば・・・ なので今回、金融関係であれば、それをネタに下げてくるだろうと思って・・・ 株式相場の騰げ下げは、その時の理由とタイミングが合わさった結果です。 理由=金融関係、タイミング=(カラ)売り時"騰落レシオ" CyberBizKiz, |
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