2/26 お昼の『株価材料』PART Ⅱ

お昼の『株価材料』PART Ⅱは、"つづきはこちらです"をクリック！

[0回]

■株価材料

△Ｈ形鋼が最高値、１トン９万円台・原料高が流通に浸透
ビルや工場、マンションに使う代表的な建設用鋼材のＨ形鋼が急騰した。卸間の取引価格は25日、初めて1トン9万円台に乗せ、最高値を更新した。鉄スクラップや鉄鉱石といった原料価格の上昇を受けたメーカーの値上げが流通段階に浸透した。需要が住宅向けを中心に盛り上がりに欠けるなかで原材料コストの上昇圧力が強まってきた。東京での取引価格は9万6000円で、先週末から8500円（10％）上昇した。大阪では8000円（9％）高の9万7000円。前年同期比ではそれぞれ27％、29％高い。1月から値上がり傾向が続き、2月に入り第２次石油危機の1980年3月に付けた過去最高値（8万5750円）を超えている。

△最優秀賞に富士ゼロックス、日経ＢＰ広告賞
日経ＢＰ社は2008年（第14回）「日経ＢＰ広告賞」の最優秀広告賞に、富士ゼロックスを選定した。
優秀広告賞には三越<2779>とシャープ<6753>の２作品を選んだ。今回の審査委員特別賞にはファイザーの作品を選んだ。このほか日本ＩＢＭ、マイクロソフト、ヤマハリビングテック（浜松市）など37社、42点が受賞した。贈賞式は4月16日に行う。

■エスエス製薬<4537>、製品数を半減・2012年めど
エスエス製薬は2012年をめどに、取り扱う製品数を約250に半減させる。生産や研究開発の効率を引き上げるのが狙いで、併せて広告宣伝費は主力ブランドに集中させる。同社はドラッグストアなどへの依存度が大きい大衆薬に事業の中心を絞っており、消費者の認知度向上を含め商品競争力をさらに強化する。販売中の約500製品を主力の「コアブランド」、それに次ぐ「サテライトブランド」、「その他」の３つに分類し、主にその他に当たるものを段階的に生産中止にしていく計画だ。プライベートブランド（ＰＢ）製品も縮小する。

△金型業界、Ｍ＆Ａ「実施・検討」増加・日経アンケート調査
日本経済新聞社が実施した第6回「金型業界に関するアンケート」によると、中小企業の多い金型業界で、Ｍ＆Ａ（合併・買収）を実施・検討する企業が増えたことがわかった。一方、主力顧客の自動車・携帯電話メーカーなどからの受注量が減少。売上高は減り、営業損益は悪化する傾向にある。金型の技術力を取り込みたい機械メーカーは多く、他の業界も含めた資本提携につながる可能性もある。調査は金型メーカー506社にアンケートを実施、205社から回答を得た。

▼三菱製紙<3864>、91年から再生紙偽装・工場損紙も古紙扱い
再生紙の偽装問題をめぐり、三菱製紙が工場の製紙工程で発生する「損紙」も古紙と解釈し、本来の配合率とは異なる数値を経済産業省などに報告していたことが25日明らかになった。経産省によると損紙は古紙として扱えない。損紙を除くと、2000年以前は偽装がなかったと報告している印刷用紙も1991年から配合率の条件を満たしていなかったことになる。三菱製紙は20日発表の報告書で、印刷用紙は01年から偽装が始まり、コピー用紙も02年から配合率が基準を満たせなくなったとしている。ただ、この内容は損紙も古紙に含めて配合率を算出している。経産省によると、再生資源利用促進法の施行に伴い、91年に通産省（当時）が工場内の損紙は古紙として扱わないと日本製紙連合会に通達した。製紙連は「環境保全委員会を通じて各社に周知徹底した」としている。

□信金中金<8421>、システム復旧と発表・原因はソフト不具合
信金中央金庫は26日朝、銀行など他の金融機関との決済に使う「全国信用金庫データ通信システム」が復旧したと発表した。昨日のシステム障害で未処理になっている74万件の振り込みなどについては午前８時30分より優先的に処理を開始、「約２時間で終了する」としている。昨日の時点で不明だったシステム障害の原因は、制御ソフトの不具合だとわかった。

△野村<8604>、ヘッジファンド指数連動商品を販売
野村証券は4月から独自に設けた「ヘッジファンド指数」に連動する運用商品を地方銀行や年金基金に販売する。指数は数千のヘッジファンドの運用成績をならしたもので、これと連動するように外国為替や株価指数の先物取引などで資金を運用する。運用手数料が個別のヘッジファンドに比べて1％程度安いのが特徴で、1年間で数百億円の資金を集めたい考えだ。野村は金融工学研究センターを中心に独自指数を開発した。指数の2007年の利回りは11.6％。年間の運用手数料は一般的なヘッジファンドが運用額の 2％分に加えて値上がり益の20％をとるのに対して、新商品は「運用額の1％前後にする」（金融工学研究センターの大庭昭彦主任研究員）。

□スパークス<8739>が朝高後さえない　日本株投信設定と伝わる
小動き。朝方は高い場面も見られたが、その後はさえず、現在は前日終値（５万400円）を挟んで推移している。日経平均株価が朝方から上昇したことを受け日経ジャスダック平均株価も上げて始まったが、その後下げに転じている。中小型株投資に強いとされるスパークスも、日経ジャスダック平均に歩調を合わせる値動きとなっている。26日付の日本経済新聞朝刊は「３月18日に日本株投資信託を新規設定する」と報道。投信名は「スパークス・新・国際優良日本株ファンド」で、マネックス証券が３月12日から募集を開始するという。しかし世界の株式市場のなかでの日本株の弱さが目立つことや、最近の投信全体の運用成績が低迷していることから、投信の新規設定という話題が将来の業績寄与を連想させる地合いとはなっておらず、株価への影響は限定的となっている。

■イオン<8267>など小売株が軟調――２月決算銘柄は権利落ち
イオンや高島屋<8233>などの２月期決算銘柄が多い小売株が軟調。イオンは一時、前日比60円（4.3％）安の1334円まで下げた。きょう26日は２月期決算銘柄の権利落ち日。配当取り狙いの買いが減少する一方で、権利を確保した投資家がいったん換金売りを出していることが影響しているという。国内消費が盛り上がらない中、日用品や食品の値上げが続いていることも、消費関連株全般には重しとなっている。

△東京製鉄<5423>が大幅続伸――野村が判断上げ、Ｈ型鋼最高値
大幅に続伸。前日比106円高の1390円まで上昇する場面があった。野村証券が25日付のリポートで、投資判断を５段階評価の下から２番目から真ん中に１段階引き上げたことが手掛かり。また、マンションに使う代表的な建設用鋼材のＨ形鋼について「卸間の取引価格は25日、初めて１トン９万円台に乗せ、最高値を更新した」（26日付の日本経済新聞朝刊）と伝わったことも支援材料となっている。担当アナリストの大川将氏はリポートで、「2009年３月期は競合する高炉会社が大幅な鋼材値上げを行い、また海外鋼材市況が上昇しているため、当社（東京製鉄）の鋼材価格も従来の予想以上に上昇する見込みになった」と分析。同期の単独経常利益の独自予想を08年３月期予想比３％減から同74％増に上方修正した。一方で、2009年に愛知県で新製鉄所が稼働することで「（鉄）スクラップ使用量が大きく増加するため、スクラップ価格を上げてしまう」などとして、10年３月期については減益を予想している。

△ソニー<6758>が堅調――先高観や外国人買いへの期待も追い風
続伸。前日比140円高の5280円まで上昇し、１月23日以来、約１カ月ぶりの高い水準を付けた。前日に伝わったシャープ（6753）からのテレビ用液晶パネルの調達について、26日付の日本経済新聞朝刊は「シャープが堺市に建設中の新工場の運営会社に、ソニーが1000億円超を投資する見通しで、きょう午後に正式発表する」と報じている。市場ではおおむね好意的に受け止める声が多く、前日に続いてこれを材料視した買いも入っているようだ。市場では「相場全体の地合い改善も大きい」（準大手証券のストラテジスト）との声も多い。日経平均株価が一時１万4000円台に乗せるなど、徐々に先高期待が広がりつつあり、日本を代表する銘柄との位置付けから見直し買いが入り始めているという。特にソニーについては、海外の政府系ファンドなどによる買い期待が強いことも、今後の需給改善への思惑を生んでいるようだ。

▼エノテカ<3049>が反落――東証２部上場も公募で希薄化懸念
反落。一時は前日比9000円安の27万4000円まで下げた。ワインの専門商社。東京証券取引所が25日、２部への上場承認を発表。エノテカは上場に際し発行済み株式数（24日時点、２万2225株）の11％にあたる2500株の公募増資を実施する。東証２部上場による認知度向上などの効果を期待する投資家もいるとみられるが、現時点では増資による株式価値の希薄化懸念を嫌気した売りが優勢となっている。エノテカは25日、期末配当を2000円（前期は無配）にすると発表したが、株価を押し上げるには至っていないようだ。

△任天堂<7974>が４日続伸　海外機関投資家からの見直し買いで
４日続伸。前日比1600円高となる５万7700円まで上げる場面があった。米国株の続伸を受けて海外機関投資家の投資心理が改善。保有株式数を減らしていた同銘柄への見直し買いが続いているという。2009年３月期の市場予想（ＱＵＩＣＫコンセンサス、21社）は16％の営業増益を見込むなど、業績面での期待感も根強い。市場では「世界的な株式の下落リスクが低下したとみる動きが広がっており、６万円台を回復するかどうかが心理的な節目になりそう」（大手証券）との声が聞かれた。

▼ピジョン<7956>が反落――08年１月期連結純利益を下方修正
反落。一時は前日比54円安の1668円まで下げ、その後も安い水準で推移している。25日に、2008年１月期の連結純利益が前の期比23％減の14億 7000万円になり、従来予想を２億3000万円下回ったようだと発表した。純利益の下方修正を嫌気した売りが膨らんでいる。介護用品などを手掛ける連結子会社のピジョンタヒラが業績不振で、同社ののれん代の減損損失として約４億円計上したことが響いた。赤ちゃん用品を主に取り扱う。東海東京調査センターの高野芳行シニアアナリストは、「国内販売の状況は厳しいが、中国を中心に海外の伸びは強い」と指摘。株価は09年１月期に向けて「ピジョンタヒラの収益改善など新しい話が聞こえてくれば見直し買いも入りやすい水準」と話していた。

▼菱洋エレク<8068>が急反落――半導体利益率が低下で下方修正
急反落。一時は前日比83円（6.9％）安の1125円まで下げ、１月22日に付けた昨年来安値（1117円）に接近した。25日に2008年１月期の連結純利益は前の期比82％増の15億6000万円にとどまったと発表。従来予想を５億4000万円下回り、失望売りが出た。半導体集積回路で2007年11 月―08年１月期に顧客の値引き要請に応じ、利益率が低下したことが主因。ただ、同社では「値引きは一時的なもので、今期への影響はない」（広報室）と話している。

▼ハーバー<4925>研が大幅続落――原料高で通期経常減益見通し
大幅続落。一時は前日比160円（6.5％）安の2290円まで下げた。自然派化粧品の製造・販売を手掛ける。25日、2008年３月期の連結経常利益が前期比 40％減の６億8500万円になりそうだと発表。従来予想を11億3900万円下回り、一転して減益見通しになったことで投資家心理が弱気に傾いた。原料高や生産設備の大幅増強などが響くとしている。

△Ｍスター<4765>がストップ高――株式新聞社を吸収合併
続伸。一時は値幅制限の上限（ストップ高）となる前日比5000円高の５万8200円まで上げた。現在は同水準の買い気配。金融商品の評価を手掛ける。25日、子会社の株式新聞社（東京・中央）を吸収合併すると発表。情報の相互補完の強化などを通じ相乗効果を目指すなどとしている。「株式新聞社は業績が低迷していたが、事業運営を一体化することで営業や管理部門の重複を省き、コスト管理を徹底する」（26日付の日本経済新聞朝刊）ことも狙いとみられ、好感した投資家の買いが優勢となっている。

△損保ジャパン<8755>など保険株に買い――モノライン不安一服で
損保ジャパンなどの保険株に買いが先行。損保ジャパンは前日比18円高の992円で寄り付いた。25日の米株式市場で米金融保証会社（モノライン）の経営不安が一服したことを受け、前日に続き買い戻しが入った。日本の損害保険会社は、一部がモノライン向け再保険を引き受けているほか、米国の信用力の低い個人向け住宅融資（サブプライムローン）関連の証券化商品による損失計上も相次いでいる。ただ前日は、モノライン問題の打開策浮上をきっかけに、大きく買い戻されていた。モノライン大手のＭＢＩＡは25日夕に公開した株主向け書簡で、５年以内に地方債などの保証と証券化商品などの保証に事業分割することを明らかにした。
モノラインへの与信がある三井住友ＦＧ<8316>など大手銀行株にも買いが先行している。
（NIKKEI NET）

△1月ショッピングセンター既存店売上高、2カ月ぶり増加
日本ショッピングセンター（ＳＣ）協会が２５日に発表した１月のＳＣ既存店売上高は前年比０．０２％増と、２カ月ぶりのプラスとなった。同協会によると、月前半は昨年同様、暖冬の影響から冬物商品の動きが鈍かったが、初売り、改装閉店セールなどのイベントが好調で全体としては微増となった。ＳＣのうち百貨店などのキーテナントの売り上げは前年比０．５％減と２カ月連続のマイナス、その他のテナントの売り上げは０．３％増と２カ月ぶりのプラスとなった。　同調査は、２００６年１２月末現在の全２７５９ＳＣの中から１０００ＳＣをサンプル抽出して行った。

△ホンダ<7267>、1月世界生産は前年比＋7.7％・国内生産は同‐3.7％
ホンダが２６日発表した１月の世界生産実績は、前年比７．７％増の３４万０７６２台だった。国内生産は同３．７％減の１０万０３３０台、輸出は同８．２％減の６万１２９３台だった。

△マツダ<7261>、1月世界生産は前年比＋10.7％・国内生産は同＋20.3％
マツダが２６日発表した１月の世界生産実績は、前年比１０．７％増の１２万２１７５台だった。国内生産は同２０．３％増の９万１９８０台、輸出は同５．４％増の７万２３２４台だった。

△富士重<7270>、1月世界生産は前年比＋7.7％・国内生産は同＋7.3％
富士重工業が２６日発表した１月の世界生産実績は、前年比７．７％増の４万６７５９台だった。国内生産は同７．３％増の３万８３４２台、輸出は同３９．７％増の２万２０７７台だった。

△スズキ<7269>、1月世界生産は前年比＋6.3％・国内生産は同＋6.1％
スズキが２６日発表した１月の世界生産実績は、前年比６．３％増の２２万１８２０台だった。国内生産は同６．１％増の１０万０１４３台、輸出は同２７．７％増の３万９２９９台だった。

△ヨネックス<7906>がしっかり、発行済株式6.41％の自社株買い
ヨネックスがしっかり。同社は２５日の引け後、発行済み株式総数の６．４１％に相当する１５０万株を上限に、２５日の終値８０７円で自己株式立会外買付取引で取得すると発表した。

▼日本パーキング<8997>売り気配、7割減益と報道
日本パーキングが売り気配。２６日付日経新聞朝刊で、同社の２００８年２月期の連結業績で経常利益が３億円前後と前期比７割減となりそうだと報道された。２００７年９月に下方修正した予想（５億３０００万円）をさらに下回る。ガソリン価格上昇による車利用の手控えなどを背景に、駐車場の稼働率が低下していると報道では伝えている。

△スタンレー<6923>が買い先行、250万株上限に自己株取得へ
スタンレー電気が買い先行となっている。同社は２５日、発行済み株式総数の１．３８％に相当する２５０万株を上限に自己株を取得すると発表した。取得総額上限は５０億円。取得期間は２月２６日から５月３０日まで。足元の需給改善を期待した買いが先行している。

▼不動テトラ<1813>軟調、通期の業績予想を下方修正
不動テトラが軟調。同社は２５日の引け後、２００８年３月期通期の業績予想の下方修正を発表した。連結最終損益予想はこれまでの３６億円の赤字から５３億円の赤字に赤字幅が拡大した。行政処分の影響で工事の受注時期がずれ込んだこと等から売上高が計画を下回る見込みの一方、落札率の低下などで工事粗利益率が低下する見通しと同社では説明している。

△ＺＯＡ<3375>が大幅高、発行株2.61％・600株上限に自己株取得へ
ＺＯＡが大幅高。２５日に発行済み株式総数の２．６１％に相当する６００株を上限に自己株を取得すると発表したことを好感している。取得総額上限は７０００万円。取得期間は３月３日から２００９年２月２７日まで。

△東海東京証<8616>買い気配、300万株上限に自己株取得
東海東京証券が買い気配。同社は２５日、発行済み株式総数の１．１３％に相当する３００万株を上限に自己株を取得すると発表した。取得総額上限は３０億円。取得期間は２月２６日から２００８年３月の定時取締役会開催日まで。
（ロイター）

▼不動テトラ<1813>株が反落、受注減と採算悪化で赤字拡大－指名停止処分響く
土木工事や地盤改良工事を手掛ける不動テトラの株価が反落。指名停止処分に伴い受注が振るわず、競争激化による工事利益率の低下も響き、今期（2008年３月期）の業績予想を下方修正した。赤字幅が拡大する見通しとなり、収益悪化を嫌気した売りに押され、午前終値は前日比５円（4.5％）安の107円とこの日の安値引け。
08年３月期通期の連結最終赤字は53億円の赤字と、赤字幅が従来予想から 17億円拡大する見通し。過去に受注した防衛施設庁発注工事や、新潟県の下水道工事の入札に関連した談合事件で、「指名停止や営業停止の行政処分を受けたため、工事の受注時期がずれ込み売り上げが落ち込む」（同社管理本部の坂中繁仁秘書・広報課長）ためだ。このほか、新入札制度の導入に伴う落札率低下や材料費高騰などにより、「工事粗利益率が13％と、前期に比べ２ポイント悪化する見通し」（同氏）という点も重し。坂中氏によると、昨年から導入された公共工事の新入札制度により、従来は90％強あった入札率が一時は70％弱まで落ち込んだ。ただ、「地盤改良技術やブロック技術が徐々に評価され始めており、入札率は足元で80％台まで戻してきている」という。

△板硝子<5202>株が続伸、出資会社の売却報道で選別姿勢評価－業績見極め必要
日本板硝子の株価が続伸。米大手買収ファンドが、板硝子とＨＯＹＡが折半出資する液晶テレビ用ガラス基板会社を買収すると一部で報じられた。板硝子は持ち分をすべて売却するという。市場占有率の低い液晶テレビ用ガラス基板事業から撤退し、事業選別が進展するとの期待が広がる半面、今後の業績推移を見極める必要性や、足元の収益水準に対して時価は割高との指摘も出て、上げ幅は限定的だ。午前終値は17円（3.3％）高の528円。岡三証券企業調査部の吉田正夫アナリストによると、「前期の欧州ガラス市場が好調だったことから、今期（08年３月期）はピークを迎えそうだ」というのが、現在の板硝子に対する業績評価だ。その上で、「液晶ガラス会社を売却し、有利子負債を返却したとしても、収益モメンタムを考えると株価はやや高めで、上値を買い進めない」との見方を示していた。26日付の日本経済新聞朝刊によると、米大手買収ファンドのカーライル・グループによる折半出資会社の買収総額は、負債を含め1000－1400億円程度となる見通し。板硝子は持ち分をすべて売却するが、ＨＯＹＡは持ち分の大半を保有するという。報道を受け、板硝子は「機関決定した事実はない」とコメントしている。板硝子は06年６月に英国の板ガラスメーカー、ピルキントン社を買収した。この買収で有利子負債が膨らんだため、市場占有率の低い液晶テレビ用ガラス基板事業の撤退を決定、持ち分の売却先を探していた。一方、ＨＯＹＡは同事業を成長分野と位置付けている。ＨＯＹＡ株の午前終値は10円（0.4％）安の2810 円。メリルリンチ日本証券が投資判断を従来の買いから中立に引き下げる動きがあった。

▼ＫＤＤＩ<9433>が昨年来安値、家族間通話無料で競争激化－野村証など格下げ
携帯電話国内２位のＫＤＤＩの株価が反落。一時前日比２万9000円（4.5％）安の62万2000円まで下げ、昨年来安値を更新した。同社が21日に発表した、２年間の継続利用などを条件とした家族間通話の無料サービスが、業界の競争激化につながるとの警戒が強い。アナリストの間で投資判断を引き下げる動きが相次いでいることも、安値模索につながっている。野村証券金融経済研究所は26日付でＫＤＤＩ株式の投資判断を強い買いにあたる「１」から、買いの「２」に引き下げた。企業調査部の増野大作情報通信産業調査室長は同日付のリポートで、「大手携帯３社間で料金競争の一巡が最終的に確認されるまではＰＥＲ（株価収益率）のプレミアム付与は難しい」と述べ、妥当株価を95万円から83万円まで引き下げた。
野村証はまた、ＮＴＴドコモ<9437>も料金値下げの形で家族間通話無料の対抗策を打ち出さざるを得ないと指摘し、ドコモ株の投資判断も「２」から中立にあたる「３」へ引き下げた。ドコモ株は一時同2000円（1.3％）安の15万1000 円まで下落した。
またみずほインベスターズ証券も25日、ＫＤＤＩ株式の投資判断を買いの「２＋」から中立の「２」に引き下げた。調査部の須山弘之アナリストは同日付のリポートで、携帯電話事業では競争が激しさを増していることや、固定通信事業でもＦＴＴＨ（光ファイバー）事業の苦戦が目立つことから、「以前よりも具体的な成長イメージを描きがたい局面にある」との考えを示す。ＫＤＤＩの発表によると、同社の携帯電話利用者に対して、割引プランの組み合わせ次第で家族間通話が完全無料になるサービスを３月１日から開始する。中小企業向けの携帯サービスでも社員間の通話に関して、契約形態によっては同じく終日無料とする。

▼インボイス<9448>株が反落、子会社ダイナシティ<8901>の不動産事業不振－業績減額
インボイスの株価が反落。マンション分譲を手掛ける子会社ダイナシティの販売不振により、2008年３月通期の業績予想を下方修正すると25日に発表した。消費者のマンション購買意欲が低下するなか、早期の事業立て直しは難しいとの見方が広がった。インボイスの株価は午前９時50分現在、前日比90円（3.6％）安の2410円。一方、ダイナシティは同500円安の3060円とストップ安（制限値幅いっぱいの下落）売り気配となっている。業績予想修正の主因はダイナシティ。不動産分譲物件の中心は需要が高い１人暮らし向けのコンパクトマンション。「値崩れしにくいうえ、投資のニーズもある」（インボイス・小築由美ＩＲ室長）と見込んでいた。しかし、景気の先行き不安や、土地の価格上昇によるマンションの販売価格の高騰で消費者の購買意欲が減退。一部物件で販売時期を08年４月以降にずらすことで、収益が見込みよりも減少することとなった。不動産ソリューション事業の不振も業績悪化要因となった。一方、通信事業を手掛ける日本テレコムインボイスは、ソフトバンク系の割安固定電話「おとくライン」が安定的に契約数を伸ばしたことで業績は順調に推移した。新しい08年３月期連結純利益予想は32億円で、従来予想を33％減額した。前期は53億円の赤字だった。インボイスは不動産業界を取り巻く環境が厳しいと判断。グループ全体の企業価値向上に向けて、業績好調な日本テレコムインボイスが行なう通信事業に経営資源を集中させる一方、ダイナシティは主力事業のコンパクトマンションに特化し、不動産市況の影響を受けやすい不動産ソリューション事業から撤退することにした。
リテラ・クレア証券の井原翼理事・情報部長は、「マンション販売全体が落ち込んでいるため、ダイナシティの業績悪化は仕方がないこと」と述べた。ただ、コンパクトマンションに特化することで「経営がすっきりしてくる」ことは評価している。日本テレコムインボイスの業績が拡大傾向にあることから、「株価下落は限定的になるだろう」（井原氏）とみていた。

△ＩＨＩ<7013>が急騰、懸案のセメントプラント事業を売却へ－東証には報告書
特設注意市場銘柄のＩＨＩ株が２日続けての大幅高で、この日は一時21円（9.6％）高の240円まで上げ幅を拡大した。
25 日に、懸案だったセメント事業の売却先を川崎重工業<7012>と決め、人事も刷新することを明らかにした。また東京証券取引所に対しては、巨額赤字発生の原因とその防止策を盛り込んだ「改善報告書」を提出しており、構造改革進展を評価した買いが集まっている。ＩＨＩは25日、巨額赤字の一因となったセメントプラント事業を国内重工業２位の川崎重工業グループに売却すると発表。サウジアラビアでの欠陥工事などによる採算悪化で、130億円の営業赤字が発生する見込みと発表していた事業であり、これを川崎重の100％子会社、カワサキプラントシステムズ(神戸市)に４月１日付で事業譲渡することにした。川崎重側は、特許などの技術情報や顧客リストなどの営業情報だけを引き継ぐ。ＩＨＩは、事業譲渡に伴う利益や損失を特別損益に計上する予定だが、ＩＨＩ広報室の坂本恵一課長代理は、昨年９月に発表した巨額赤字に関して「会計上処理済なので、これ以上の損失は発生しない」としている。ＩＨＩでは今後、プラント事業はＬＮＧ貯蔵設備などに集中する。
（ブルームバーグ）

△シマノ<7309>---年初来高値更新、日興シティが目標株価上げ
大幅続伸で年初来高値を更新。日興シティでは投資評価「１Ｍ」を継続、目標株価を4700円から5100円に引上げ。新製品モデルサイクルの好転、販売価格引き上げ、各種費用の抑制などを背景に、今12月期、来12月期と増益局面が続くと予想へ。また、今期営業利益は360億円予想に引上げ。

△ステラケミ<4109>---マド埋め完了で仕切り直し
急騰後上げ幅縮めるも、マド埋め完了で仕切り直し。前日急騰の流れに加え、シャープと大和ハウスが提携してリチウムイオン型の住宅用蓄電池を開発すると報じられており、リチウムイオン電池関連として思惑買い強まる。

△ユビキタス<3858> 短期値幅取り狙いの資金シフト。
日経平均は14000円手前レベルでの膠着をみせており、ここ数日みられていたインデックス買いも一服している。指数が膠着感を強めてくると中小型株での値幅取り狙いに向かいやすい面も。

△大平金<5541> 反発で戻り高値更新。
昨日は9営業日ぶりに反落となっていたが、上昇する5日線をサポートとして意識したリバウンド基調は持続。配当利回りは依然4％を超えているほか、PER6倍台と手掛けやすく。

▼エリアリンク<8914> 続落。
22日の決算発表での今期の大幅減益見通しに加え、減配見通しを嫌気した売りが続いている。なお、前日は日興シティが投資判断を「1H」から「3H」、目標株価を9万7500円から7000円にまで引き下げていたが、本日はいちよし証券による格下げが観測されている。従来の成長イメージがはく落、投資判断を「2-A-MR」から「2-B-MR」に引き下げ、フェアバリューを1万188円としたようだ。

△古電池<6937>---利食いも出易いが、思惑買いも根強い
荒い動きに。短期値幅取り資金中心で一時ストップ高を付けている。連日ストップ高で利食いも出易く、その後は上げ幅を縮めているが思惑買いも根強い。自動車用新型電池を手掛かりにしているが、シャープとハウスとの提携など、次世代電池関連に対する物色意欲は強い。

□新日鉄<5401>---伸び悩む、マッコーリーは「アンダーＰ」に
伸び悩む。全般的に、国内機関投資家と見られる戻り売りに伸び悩む主力株が目立ってきている。同社に関しては、マッコーリーが投資判断を「ニュートラル」から「アンダーパフォーム」に格下げとの観測も。目標株価も640円から460円に引き下げのようだ。原料価格上昇によるマージンの悪化などで、今期の営業益横バイに続き、来期は9％減益を予想している模様。

△サイバーコム<3852> 大幅続伸。
ＮＧＮ関連として人気化しているようだ。ＮＴＴがＮＧＮの事業認可を取得したことから、ＮＧＮ関連の一角として物色意欲が高まっているとみられる。
新興市場では、ネクストジェン<3842>とともに人気化する格好に。

△シャープ<6753>---利食い一巡後に期待も
続伸で昨年10月以来の水準を回復。大和ハウスとの住宅用蓄電池開発など、連日材料が出されており、直近戻り高値を更新している。ただ、個人主導というよりは機関投資家中心であり、買い一巡後の全体の鈍い流れの中では買いも入れづらい。ただ、1倍を下回る信用倍率など需給妙味は大きく、利食い一巡後に期待も。

△第一精工<6640> ストップ高買い気配。
四半期決算の内容が好感されている。第3四半期までの業績は営業利益が前年同期比4.5％増の39.87億円、08年3月期予想に対する進ちょく率では78.2％となった。一方、四半期ベースでの営業利益は同32.9％増となっており、足元での拡大が評価されているようだ。なお、みずほ証券では投資判断「2」を継続、粗利益率の予想以上の改善を受けて業績予想を上方修正している。

△三洋電機<6764>---4日続伸、モルガンが「イコールＷ」格上げ
4日続伸で昨年12月の戻り高値水準に急接近。モルガンが投資判断を「アンダーウェイト」から「イコールウェイト」に格上げと伝わっている。今年度業績は会社修正計画を上回る勢いなど、業績は再成長軌道に入ったと判断。事業構造改革もスムーズな進捗を見せるようになったことなども評価と。ＣＳの格上げに続き、徐々にアナリスト評価高まる格好に。

△みずほ<8411> 続伸で上値抵抗線として意識されていた25日線を突破してきている。
Ｓ＆Ｐによるモノライン大手ＭＢＩＡの格付け据え置きが伝えられ、金融不安が後退した格好。ただ、救済策は発表されていないほか、今晩の米国市場では住宅関連指数の発表や小売企業の決算も控えており、総強気とは行かないようだ。1月末の戻り過程でも25日線はキープできておらず、終値でサポートできるかが注目されよう。

▼Ｍ－ＮＰＣ<6255> 売り先行。
株券流通で売り圧力が強まっているようだ。1月末に80万株の公募増資と40万株の売り出しを発表していたが、本日からその株券が市場に流通している。連日で株式分割考慮後の最高値を更新しているため、利食い売りが出やすいものの、先高観から大きく値を崩す状況には至っていない。

△三菱地所<8802>---大幅続伸、大和が2段階格上げで5000円目標
大幅続伸。大和では先週末の中期計画を受けて、投資判断を「３」から「１」に２段階格上げ、買い材料につながっている。目標株価は5000円としており、前日終値の約2倍の水準となっている。同社株の上昇をきっかけに、本日は大手不動産の上昇が目立っている。

△アルゼ<6425> 買い気配から。
業績並びに配当の上振れが好感されている。第3四半期の決算発表と併せて08年3月期の業績予想を上方修正、経常利益については従来予想の100億円から207億円に増額された。パチスロ機でヒットが相次いだほか、持ち分法適用会社の米ウィン・リゾーツの収益改善などを理由に挙げており、期末配当についても同20円から60円（前期末50円）にまで引き上げている。

△東京製鐵<5423>---買い優勢、野村では来期予想大幅上方修正
買い優勢。Ｈ形鋼が急騰、1トン＝9万円台に乗せて最高値を更新したと報じられている。マージン改善が進んでいるとの見方から、来期業績動向に対する期待感も高まる格好へ。野村では投資判断を「４」から「３」へ格上げ、09.3期の営業利益予想は145億円の減益予想から、一転して82％増益の255億円に上方修正。

▼ＫＤＤＩ<9433>---軟調、野村では投資判断を格下げ
軟調。引き続き、携帯料金の引き下げ競争などが警戒材料視される展開。野村では投資判断を「１」から「２」へ格下げ、妥当株価も95万円から83万円に引き下げている。今後のドコモの対抗策などは織り込んでいると判断も、大手３社間での料金競争の一巡が確認されるまで、ＰＥＲのプレミアム付与は難しいと判断。

△あいおい損保<8761>---買い気配、ＪＰＭでは投資判断を格上げ
買い気配スタート。先週末の業績下方修正にもかかわらず、昨日は悪材料出尽くし感から株価急騰、本日も上値追いの動きが続く格好に。ＪＰモルガンでは投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウェイト」に格上げ、目標株価を760円としている。来年度以降のＣＤＯ関連損失拡大リスクは極めて低くなったことを格上げの背景に。
（フィスコ）