2/25 朝の『株価材料』PART Ⅴ

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■株価材料

△三菱重工<7011>、「Ｈ２Ａ」商業衛星初受注へ・米韓企業と交渉
三菱重工業は2008年度に、国産ロケット「Ｈ２Ａ」を使った商業衛星の打ち上げを始めることを明らかにした。米国と韓国の通信関連企業と最終交渉に入っており、3月にも打ち上げ業務を受注する見通し。Ｈ２Ａは23日に14号機の打ち上げに成功したが、従来はすべて観測目的など政府系衛星用。昨春に国からＨ２Ａ事業を引き継いだ同社はコスト削減などをテコに、海外のロケット大手が独占してきた民間利用目的の衛星用の市場に参入する。三菱重工の佃和夫社長が日本経済新聞記者に対し、14号機の成功を受け「Ｈ２Ａロケットの技術の信頼性が強まり、世界市場で競争できる製品力が高まった」と述べた。同時に、来月中に商業衛星用を受注し、09年2月までに打ち上げる見通しを明らかにした。交渉相手の企業名は明らかにしていないが、Ｈ２Ａを使って通信衛星を打ち上げ、映像など各種データ通信に利用するもよう。

△リコー<7752>、海老名に新棟・開発を集約
リコーは2010年8月までに、主力の複写機やプリンターの開発機能を神奈川県海老名市に持つ拠点に集約する。リコーテクノロジーセンター（ＲＴＣ）に 240億円を投じて新棟を建設。分散しているトナーやソフトウエア分野も集めた一貫体制を構築して製品の開発期間を約3割短縮、
キヤノン<7751>などとの激しいシェア争いに対応する。
年間の研究開発費も、現行の約2割に相当する300億円を削減する。海老名市のＲＴＣ敷地内に23階建ての新棟を建設する。完成後のＲＴＣの人員は現在から2000人増えて、5000人になる。

△富士通<6702>、サーバーを米で拡販・卸最大手と提携
富士通は米国の情報機器卸の最大手と販売提携し、サーバーを拡販する。米国市場の開拓が遅れ、現地のサーバー販売シェアは5％程度にとどまっている。有力販売チャネルを確保し、主に中堅・中小企業に小型機を売り込む。米州全体のサーバー売上高を2010年度に約1600億円と、07年度見込みの2倍に引き上げる考えだ。米国子会社の富士通コンピューターシステム（ＦＣＳ、カリフォルニア州）が、情報機器卸のテックデータ（フロリダ州）と販売提携を結び、今月からテック経由で販売を始めた。対象はパソコンサーバーと呼ばれる小型機で、中堅中小企業の経理計算や電子メール管理などに使う。市場のすそ野が広いため、全米に販売網を持つ有力企業と手を組む。大企業の基幹業務に使う高性能サーバーは、引き続きＦＣＳが直接販売していく。

△ＳＭＥレコーズ、携帯サイトで歌詞募集・採用なら印税
ソニー<6758>・ミュージックエンタテインメント子会社のＳＭＥレコーズ（ＳＭＥＲ、東京・千代田）は、カラオケ事業のエクシング（名古屋市）と組み、利用者参加型の音楽制作を始める。携帯電話サイトを通じて自作の歌詞を投稿してもらい、楽曲に使われた場合は売り上げに応じて印税を支払う。音楽制作で利用者のアイデアを取り入れる例はあるが、実際に作詞家として採用するのはめずらしい。25日からエクシングが運営する携帯電話サイトで歌詞の投稿を受け付ける。優秀作品はＳＭＥＲに所属する音楽グループ「ライムライト」がメロディーをつけて新曲に仕上げる。

△みずほ<8411>コーポ銀、中国で環境事業強化
みずほコーポレート銀行（ＣＢ）は中国で環境ビジネスや省エネルギー事業を強化する。現地の金融機関向けに環境に配慮した融資基準の作成を支援するほか、クリーン開発メカニズム（ＣＤＭ）プロジェクトで発生する排出権の仲介業務などを手がける。環境を中国ビジネスの核に据え、顧客基盤の拡大につなげる。このほど、中国の環境・省エネ関連の特命チームを立ち上げた。国際協力銀行、中国輸出入銀行、中信銀行などと投融資業務で協力する。

△ＩＨＩ<7013>が内部管理体制強化、社外取締役と監査役の人事固める
ＩＨＩは24日までに、社外取締役にＮＴＴデータの浜口友一取締役相談役（63）、社外監査役に桐蔭横浜大学法科大学院の郷原信郎教授（52）を迎える人事を固めた。ＩＨＩはプラント工事の原価管理がずさんで、2007年3月期決算を大幅に訂正した。内部管理体制強化に向けコンプライアンス（法令順守）などに詳しい外部人材を起用し、再建を急ぐ。両者とも6月末までに就任する。浜口氏は07年6月までＮＴＴデータの社長を務めた。内部統制確立の重要なカギを握る情報システムに詳しく、ＩＴ（情報技術）の知識も生かして管理体制の再構築を助言する。郷原氏は検事出身で、現在は同大学のコンプライアンス研究センター長。消費期限切れ原料使用が発覚した不二家の信頼回復対策会議議長などを経験し、今は中国電力のアドバイザリーボードの委員長も務める。

△社員証一体型カードのポイント、期限切れ分を寄付・サイモンズ
業種を超えた共通ポイントサービスを運営するサイモンズ（東京・中央）は企業が社員証と一体型のポイントカードを活用して、有効期限切れのポイント分に相当する金額を指定した団体などに寄付できるようにする新サービスを始める。寄付が可能なポイントサービスはあるが、社員証の利用は初めて。
まず、エイベックス・グループ・ホールディングス<7860>が採用を決めた。
サイモンズは同社の加盟店で、社員証一体型カードを利用した顧客が100円分の買い物をするごとに1ポイント（1円相当）与える。最長2年間の期限が切れたポイントをサイモンズが現金化し、カード発行企業が指定する福祉団体などに寄付する。エイベックスは5月に新カード「エイベックスＰＳＲカード（仮称）」を発行。グループの社員・契約社員などに1500―2000枚程度配布する。
（NIKKEI NET）

△富士通<6702>、ブレード型サーバー、４カ所に検証施設

△三菱電機<6503>、「エコキュート」を拡販

△積水化学工業<4204>、住宅再生　受注３倍に

△切り替え“一発”黒子が活力源
無人に近い工場で轟音（ごうおん）と共に黄色のドリンクが瓶に注がれる――。大正製薬<4535>の大宮工場（さいたま市）の製剤２号棟は、国内シェア４割を握る同社のドリンク剤の最新工場。１分間に最大１２００本作る世界最速充てん機を核に、一ラインで２５種類のドリンク剤を作り分ける。健康食品などに押され気味の「冬の時代」のドリンク剤工場は、注入量やラベル張りを微調整する技術や、稼働率を上げる黒子の総力戦で効率生産に挑んでいる。

△電子マネー決済、事前入金不要に――ウェブマネー<2167>・スルガ銀<8358>
インターネット決済型電子マネーを運営するウェブマネーは4月、スルガ銀行と組みキャッシュカード機能付きのデビット（即時決済）カードを発行する。同社の電子マネー「ウェブマネー」を利用する場合に、支払いと同時にスルガ銀の普通預金口座から引き落としができる。これまではコンビニエンスストアなどでの事前入金が必要だったが、使い勝手を改善する。「ウェブマネー」はオンラインゲームや電子商取引などネットサービスで利用される。発行する「Ｄｅｂｉｔ＠カード」はＶＩＳＡのデビット機能を利用する。「ウェブマネー」を利用可能なサイトで決済する場合にＤｅｂｉｔ＠のＩＤ、パスワードを入力すれば口座から支払額が引き落とされる。

△ソニー<6758>・ピクチャーズ、ヤフー<4689>と映画配信契約
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント（ＳＰＥＪ、東京・港、宗方謙社長）はヤフーと映画配信に関する契約を締結した。ＳＰＥＪが権利を保有する映画作品をヤフーの映画サイトを通じてパソコンで楽しめるようにする。年間100タイトル近くを、定額で見放題のビデオ・オン・デマンド（ＶＯＤ）として提供し、ネット配信事業を強化する。22日から「ヤフー！映画」内のオンラインシアターを通じて配信を始めた。まずは「メン・イン・ブラック」や「めぐり逢えたら」などを提供。月額997円を払えば、すべての対象作品が見放題となる。

△神奈川トヨタ<7203>、グループで連携を強化・店舗や人材配置を横断的に
トヨタ自動車系の地場資本ディーラーである神奈川トヨタ自動車（横浜市、大塚輝一社長）はグループ内の連携を強化する。本体で手掛ける「トヨタ」系のほか、「ネッツ」や「カローラ」の販売会社などを含むグループ全体で店舗配置の見直しや間接業務の集約を進める。新車市場が縮小して経営環境が厳しくなるなか、経営効率を高める狙い。神奈川トヨタのほかトヨタカローラ横浜（同）、ネッツトヨタ横浜（同）やレンタカー、リース、情報システム会社など18社を総合的に運用する。これまで各会社の間では資本関係はあったが、人事や事業面での横のつながりはほとんどなかった。

△アルカリ乾電池、放電時間２割向上・ＦＤＫ<6955>
ＦＤＫは4月1日にアルカリ乾電池「Ｇ―ＰＬＵＳ」の新製品を発売する。電極材料の量を増やし、放電時間を単三型では約2割、単四型では15％向上させたほか、対応する出力電流の範囲も2割広がった。リモコンや時計など小電流用途から大電流が必要なデジタルカメラ、電動歯ブラシといった機器での使用を見込む。新製品では電極材料を従来と同じ形状の中により多く詰め込めるよう、ショートが起こりにくい構造を採用することで、電極間のセパレーターを従来品の3分の二に薄くした。負極に使用する亜鉛粒子を丸みを帯びた形状にすることで、セパレーターを薄くしても、傷つきにくくした。価格はオープンだが、店頭想定価格は四本パックが460円前後。

△ピアノをイメージした黒色・ケンウッド<6765>、新型スピーカー
ケンウッドは「黒色のピアノ」をイメージした新型スピーカー「ＬＳ―Ｋ１０００―Ｂ」を近く発売する。スピーカー表面を鏡面仕上げにして高級感を高めるとともに、音の響きの良さを向上したのが特徴。高級感を打ち出しながらも希望小売価格は5万5650円と値ごろ感を出した。団塊ジュニア世代の需要を狙う。新製品は形状を工夫することで音質を上げた。スピーカー上部のツィーター（高音域）が位置する部分にカーブを付けて、ウーファー（中低音域）から出る音との到達時間を合わせ、ライブハウスで音楽を聴いているような臨場感のある、原音に近い形の音質を再現したという。高剛性で響きの良いＭＤＦ（中密度木質繊維板）材を採用し、材質からこだわった。

△カシオ<6952>、Ｇ―ＳＨＯＣＫ発売２５周年記念モデル
カシオ計算機は衝撃に強い腕時計「Ｇ―ＳＨＯＣＫ」の発売25周年記念モデルの第四弾として、歴代の代表的なモデルのデザインを採用し、ケースとバンドには透けたグレー色のプラスチックを使った3機種を3月14日に発売する。「Ｇ―ＳＨＯＣＫ」ヒットのきっかけになった1996年のモデルが、透けたグレーの樹脂を採用したことに基づいているという。価格は1万5500―2万8500円で、合計1万2000個を生産する。

△セイコー<8050>プレシジョン、勤怠ソフト付属のタイムレコーダー
セイコー子会社でシステム構築などを手掛けるセイコープレシジョン（千葉県習志野市）は22日、勤怠管理機能を組み込んだタイムレコーダーを発売すると発表した。レコーダーからＵＳＢメモリーを使って勤怠データを取り出してパソコン上で表示し、給与計算ができる。他社製の給与管理ソフトとデータ連携する機能も備えた。勤怠ソフト付きタイムレコーダー「ＥＳＴ―７５５０」を3月6日に発売する。事業所の入り口付近に設置して、従業員の勤務管理に役立てる。価格は9万9750円。
アスクル<2678>や大塚商会<4768>など事務機器通販の大手経由で売り込み、発売から1年間で3000台の販売を目指す。

△カーメイト<7297>、女性向けカー用品
カーメイトは女性向けのカー用品「キビッツ」シリーズを発売した。20―30歳代の女性に聞き取り調査し、需要がありそうな３商品を女性社員グループが開発した。カー用品の国内需要が伸び悩み始めており、これまで開拓しきれていなかった女性客向けの商品を拡充する。サイコロの形をした芳香剤「サイエンジェル」やルームミラーなどにぶら下げる香り付きのアクセサリー「フレグランスチャーム」、動物などをかたどったダッシュボード用「すべり止めシート」の3種類を販売する。包装も独自にデザインした。カー用品店のほか、今後は雑貨店や通信販売でも販売することを検討している。
（日経産業新聞）

▼携帯電話株：「値下げ合戦」が加速、市場は体力低下を懸念
ＫＤＤＩ<9433>やソフトバンク<9984>など携帯電話関連会社に価格競争激化による収益圧迫懸念が強まっている。「値下げ合戦」で企業体力が低下する可能性があるという。ＫＤＤＩは２１日、同社の携帯電話加入者の家族に適用される「家族割」と、２年間の契約継続で基本料が半額になる「誰でも割」の双方に加入しているユーザーの家族間通話を対象に、現行の３０％割引を３月から２４時間無料にすると発表。市場では「このプランの導入だけでは収益の影響は大きくないのかもしれないが、今後も価格引き下げ競争が続くとマーケットは懸念している」（国内証券投資情報部）との声が出ていた。２２日のＫＤＤＩ株は７万３０００円安の６５万円と安値引け。下落率は１０．１％と東証１部値下がり率でトップだった。さらにＫＤＤＩが、法人を対象にした同様の料金プラン「法人割」でも家族割と同様に２４時間の通話無料プランを打ち出したことを受け、ソフトバンクの子会社ソフトバンクモバイルは２２日、企業など法人の従業員間の通話を２４時間定額にする料金プラン「ホワイト法人２４」の受付を３月１日から開始すると発表した。携帯電話の加入者数が１年で最も多い春商戦において、料金の引き下げを通じた顧客囲い込みの動きが加速する一方で、過剰競争による悪影響も懸念されている。

△中国投資有限責任公司、国際帝石<1605>など日本株投資を検討＝英紙
中国の政府系ファンド（ＳＷＦ）である中国投資有限責任公司は、１００億ドル規模の日本株式を取得する計画で、国際石油開発帝石ホールディングス株式の大量取得を検討する可能性がある。英紙タイムズ（電子版）が２３日、渡辺喜美金融担当相に近い匿名の関係筋の話として伝えた。それによると、中国投資は「かなりの量の」国際帝石株式を含め、複数の東京証券取引所上場銘柄に投資する可能性があるという。中国投資は、当面は東京市場の上場銘柄を中心に投資し、いずれは不動産などへの直接投資にも移行する方針。今月末までに、東京での投資を担当するファンドマネジャーについて発表する見通しだという。
（ロイター）

△ダイワボウ情報システム<9912>
筆頭株主のエフィッシモ・キャピタル・マネジメント（シンガポール）が同社株式を買い増し、発行済み株式の42.68％まで追加取得したことが大量保有報告書で明らかになった。
（ブルームバーグ）

□ＳＭＣ<6273>、メリル日本証は投資判断「中立」を据え置く
メリルリンチ日本証券は２１日付で、ＳＭＣについて「踊り場からの脱却を見極めたい」とし、投資判断「中立」を据え置いた。空気圧機器での国際競争力、強固な収益体質、財務体質は評価できるものの、収益モメンタムに力強さがないことや、株価バリュエーションが妥当圏にあることが背景としている。一方、長期的な視点として、（１）空気圧機器の世界市場は年率で４％程度の成長が見込めること（２）同社の空気圧機器での高い国際競争力（世界シェア約２６％でトップ）（３）豊富なキャシュを生み出す事業モデルなど、が注目される局面もありそうだとも指摘している。

□日本土建<1998>、中間期経常益１８．１％増、建設、開発、放送通信の各事業とも堅調
建設・開発の日本土建は２２日午前１１時半に今０８年６月期の１２月中間期連結決算を発表した。売上高は前年同期比１０．６減の１１９億５７００万円だったが、経常利益は同１８．１％増の６億５１００万円となった。建設、開発、放送通信の各事業とも堅調に推移。新規顧客の開拓や収益力の強化も奏功した。通期業績予想は変えていない。経常利益は、前期比１８．７％増の１６億円。

▼赤城水産<2878>、第３四半期経常赤字２億４９００万円
水産物加工の赤城水産は２２日午前１１時に今０８年３月期第３四半期（０７年４～１２月）の非連結決算を発表した。経常赤字は２億４９００万円（前年同期は１億４４００万円の赤字）。食品の偽装問題や原材料の高騰など外部環境の悪化による売上の低迷が響いた。

■まんだらけ<2652>、第１四半期の経常益５８．０％減、人件費増が負担に
漫画古書販売のまんだらけは２２日午後零時に今０８年９月期第１四半期（０７年１０～１２月）非連結決算を発表した。経常利益は前年同期比５８．０％減の５０００万円となった。売上高は伸びたものの、大型新店舗開店に向けた人員増加による人件費の増加が利益面の重しとなった。通期業績予想は変更していない。経常利益は前期比３６．９％減の１億６１００万円。

■住生活Ｇ<5938>、三菱ＵＦＪ証はレーティング「３」でカバー開始
三菱ＵＦＪ証券は２２日付で、住生活グループについて「マクロ環境の悪化を背景に今０８年３月期、来期と減益決算が続く見通し」とし、レーティング「３」でカバーを開始した。今期は改正建築基準法施行に伴う住宅着工の落ち込みで連結営業利益は２ケタ減益になる見通しで、この影響は来期も残ると考えられると指摘。同社の収益をみるうえでのポイントとして、（１）新設住宅着工動向（２）商品のプロダクトミックス（３）原材料価格の動き、などを挙げており、住宅市場を取り巻くマクロ環境の改善こそが収益のドライバーであるとしている。株価については、今・来期減益見通しであることを勘案すると、現状程度の株価で推移すると考えているという。
（株式新聞ダイジェスト）

▼神奈川いすゞ<7202>　不正車検－ブレーキ分解整備せず
（読売新聞）

△自動旋盤各社、資本・業務提携を加速－アジアメーカーに対抗
自動旋盤メーカーの資本・業務提携が加速している。
シチズン<7762>マシナリー（長野県御代田町）とミヤノ<6162>は開発分野で協業を始めた。
ツガミ<6101>とスイスのトルノスは業務提携を決め、近く協業内容を協議する委員会を設置する。活況の工作機械業界の中で自動旋盤は低調。アジアメーカーの追い上げも始まっている。協業が生き残りへのカギとなりそうだ。
シチズンマシナリーはミヤノに複数の工具を連続して動かす重畳制御技術の供与を始めた。ミヤノは同技術を採用した２機種を開発する。またミヤノは０８―２０１０年度の中期経営計画中に海外生産でも協業に踏み込む。シチズンマシナリーは主軸台移動型、ミヤノは主軸台固定型の自動旋盤メーカー。製品が重複しない利点を生かし、海外代理店の相互活用も始めた。ツガミとトルノスは開発、調達などで相乗効果を創出するための業務提携委員会を設立する。

△総務省、ＮＴＴ<9432>のＮＧＮ活用業務を新制通りに認可
総務省はＮＴＴが申請していた次世代ネットワーク（ＮＧＮ）事業化に伴う活用業務（用語参照）を申請通りに認可する。その上で認可条件として他事業者を公平に扱うことや、インターネット・プロトコル（ＩＰ）電話の同番号移行制度導入を検討するなど８項目を付けた。２５日にＮＴＴ東西地域会社に通知する。総務省の認可が出ることで、ＮＴＴは３月末に計画するＮＧＮ商用化への準備を正式にスタートする。

△ワークスアプリ<4329>、ＥＲＰの勤怠管理機能を拡充
ワークスアプリケーションズは自社製統合業務パッケージ（ＥＲＰ）の勤怠管理機能を拡充し、人材派遣業など管理方法が複雑な企業向け需要の開拓に乗り出す。ＥＲＰ「カンパニー」に光学式文字読み取り装置（ＯＣＲ）機能を組み合わせたシステムの導入を提案。複数の拠点で働く正社員やアルバイトの勤怠管理が一元化でき、管理コストの削減が実現する。新たな需要の創出により、カンパニーの売り上げを０８年６月期に前年度比１５％増となる８４億円に伸ばす。提供するシステムはカンパニーとＯＣＲシステムを連携する。管理の枠組みは、担当者が各拠点における従業員のタイムカードをＯＣＲを用いて汎用性の高いＣＳＶデータに変換。その後、本社へＣＳＶデータを送信することで１カ所のデータベース（ＤＢ）へ蓄積する。

□ＳＢＭ、携帯間通話が２４時間無料の法人割引を来月開始
ソフトバンク<9984>モバイル（ＳＢＭ）は同一法人名義の携帯電話利用者間の通話を２４時間無料とする新たな法人割引「ホワイト法人２４」を３月１日に始める。ＫＤＤＩが３月１日に同様のプランを始めることを表明したことから対抗する。これまで同一法人名義で最大１０回線までの携帯電話間の通話を１―２１時の間、月額９８０円の基本料だけで通話無料としてきた。今回はこの時間制限を撤廃し、２４時間無料とする。

△富士通フロンテック<6945>、韓国でＡＴＭ貸し出し
富士通フロンテックは中国で現金自動預払機（ＡＴＭ）の基幹部品を５月から現地メーカーに販売、韓国では０８年度中にもＡＴＭの貸し出しサービスを始める。中国、韓国では金融機関での入金業務が増加し、これまで主流だった現金自動出金機（ＣＤ）からＡＴＭへ需要が移行しつつあり、金融システム関連事業の海外展開を加速する。２０１０年度の海外売上高は０７年度比８７％増の４５０億円を目指す。中国市場では従来、紙幣の出し入れを行う基幹ユニット（ＢＲＵ）をＣＤの世界最大手、米ＮＣＲだけに供給していたが、契約が切れる５月から中国の地元ＡＴＭセットメーカーへもＢＲＵの販売を始める。すでに上海の販売子会社でＣＤ用基幹ユニットを販売しており、そのチャンネルを生かしてＢＲＵを拡販する。中国でのＢＲＵの販売台数は３年間で５０００台を目指す。

△シャープ<6753>、コンビナート構想加速－ソニー<6758>にも液晶パネル供給へ
シャープが液晶事業でのパートナーづくりを進めている。０９年度に堺市堺区の新工場が稼働すると巨大な液晶パネル生産能力を持つ。
これを最大限収益に結びつけるためパイオニア<6773>、東芝<6502>と供給先を確保した。この動きを片山幹雄社長は「パネルの外販ではなく事業モデルへの賛同」と位置づける。ソニーもシャープからのパネル調達を検討しており、「企業集団で競争する時代」（片山社長）を勝ち抜く体制の整備が進む。シャープは亀山第２工場（三重県亀山市）の生産能力を１・５倍に引き上げる７月以降、東芝、パイオニアに加えソニーにも供給する見込みだ。すでに０７年度後半から第２工場の一部製造ラインを４０型以上から外販用途の多い３２型中心に切り替えている。当面、外部には３２型中心に供給するが、０９年度稼働の堺工場の稼働から４０型以上も本格供給する見通しだ。

△バンテック<9382>、ハイブリッド駆動装置開発
バンテックは、燃料電池とキャパシターを組み合わせた駆動装置「ＰＭＳ」を開発した。同装置を搭載したカートは重さ２００キログラムで時速３０キロメートル、４時間程度走行できる。燃料電池の弱点である瞬時に大きな力が出にくいことをキャパシターを二次電池がわりに使って補い、重量物を持ち上げたり急に発進や加速したりできる。娯楽施設のカートや物流現場の運搬リフトなどへの採用を提案する。開発した同装置の標準モデルは、出力５００ワットの燃料電池に電圧７０ボルトのキャパシターを組み合わせ、独自の設計回路により三相交流モーターの出力を制御する。カートのほか、電動車いすなど用途に応じて燃料電池やキャパシターの容量を設定できる。

△新コスモス電<6824>、燃料電池車向け水素センサー開発
新コスモス電機は起動や応答速度が速い水素センサーを開発、近くサンプル出荷を始める。ガスに反応する感応部を小型化することで、起動時間や水素への応答時間を１秒以下に短縮した。燃料電池車（ＦＣＶ）などのわずかな水素の漏れを検出するセンサーとして実用化をめざす。センサー単体のほか車載用モジュールとしても供給し、ＦＣＶで５０％以上のシェア獲得を目指す。ガスが触媒反応で燃焼して温度が上昇するのを検知する「接触燃焼式」を採用した。ヒーターを兼ねた白金線コイルに、貴金属触媒を加えたアルミナ系セラミックスを球状に塗布して焼結させた構造。水素の触媒燃焼に伴う反応熱を電気抵抗値の変化としてとらえる。

△極東開発<7226>、環境事業の規模縮小－メンテナンスに軸足
極東開発工業は０８年度からリサイクルプラザの建設など環境事業部門の新規受注活動を抑制する。同事業部門が営業赤字に陥っている現状を踏まえ、２―３年の間で段階的に事業規模を縮小する方針。縮小後はメンテナンスなど利益率の高い事業内容に特化する。営業赤字に落ち込んでいる環境事業部門のてこ入れにより、数年内に同部門の黒字転換を目指す。受注活動は同社の技術を生かせるリサイクルプラザの関連に絞り込む。焼却炉など熱処理プラントなどの受注は順次縮小する。環境事業の人員については４月に予定する組織改革に伴い、同事業部門の営業担当者の特装車部門への配置転換などを予定している。環境事業部門の０８年３月期は売上高１２８億円、営業損益７億６０００万円の赤字を見込む。受注抑制で０９年３月期の売上高は前年度比で半分程度となる見通し。

△旭化成<3407>ケミカルズ、樹脂混練製品の試作ラインを千葉工場に導入
旭化成ケミカルズは、千葉工場（千葉県袖ケ浦市）内に、樹脂コンパウンド（混練）製品の量産が可能な試作ラインを導入する。新設する開発施設内に同ラインを設置、１０月に稼働予定。ここで新規開発品の量産技術を確立、そのノウハウを海外を含む生産拠点に展開する。これにより生産立ち上げの迅速化を狙う。同施設を含む投資額は数億円規模と見られる。新施設では、ナイロン６６や変性ポリフェニレンエーテルなど高機能樹脂（エンジニアリングプラスチック）のコンパウンド品を開発する。そのうえで試作ラインを活用し、加工条件といった新製品の量産に必要なデータを収集する。その情報を量産を行う生産拠点に提供する考えだ。従来、開発段階での生産はパイロット設備にとどまるケースが多く、生産立ち上げ時に、あらためて工場の量産設備でデータを取るなどの作業が必要となった。新施設ではこうした手間を省き、製品開発から生産開始までの期間短縮を狙う。

△鹿島<1812>、米国南東部の建設事業を強化－現地公共事業も視野
鹿島は米国南東部の建設事業を強化する。現地法人のカジマＵＳＡ（ＫＵＳＡ）を通じて、米国南東部を地盤とする建設会社のバトソン・クックを買収した。ＫＵＳＡは主に米国に進出した日系企業からの受注が中心だが、地元企業を傘下に入れることで、米国企業の顧客開拓に加え、公共事業にも手を広げる考え。バドソン・クックはジョージア州ウエストポイントに本社を置き、アトランタ、フロリダ州２市に拠点を持つ。事務所、住宅、ホテル、病院、商業施設の施工や、発注者に代わって設計・発注・施工関連業務を行うコンストラクション・マネジメント（ＣＭ）を手がける。売上高は０７年度見込みで４億８０００万ドル。鹿島ではＫＵＳＡグループ各社との技術交流など協働を進め、バトソン・クックの建設事業拡充を目指す。鹿島は０５年に産業施設の設計・施工を手がけるオースチンを買収。企業の合併・買収（Ｍ＆Ａ）などで米国事業を拡大している。

△ＰＳＳ<7707>、ＤＮＡ抽出装置向け試薬とチップをセット販売
プレシジョン・システム・サイエンス（ＰＳＳ）はデオキシリボ核酸（ＤＮＡ）抽出装置などで使う試薬と、消耗品のチップのセット販売に乗り出した。将来は試薬の商品ラインを拡充、年間３０億円規模の事業に育てる。ＰＳＳがベンチャーキャピタルを通じて出資したジェネテイン（東京都千代田区）が試薬の量産体制を整備し、ＰＳＳが開発する試薬を独占的に製造する。ＰＳＳはＤＮＡやウイルスなどを検出、分析する自動装置を扱っており、使う試薬を変えることでさまざまな検査に対応できる。ＰＳＳ製の装置を持つ研究機関やＯＥＭ（相手先ブランド）先などを対象に、ニーズに合った試薬を提案販売する。
（日刊工業新聞）

△ハイブリッド車、企業の導入進む
企業が、営業などで日常的に使用する車両をハイブリッド車に切り替える動きが目立っている。ガソリンエンジンと電気モーターを併用することで燃費効率を高めたハイブリッド車の導入により、二酸化炭素（ＣＯ２）排出量を少しでも減らそうというものだ。
ヤクルト<2267>本社は、医薬品事業部門の営業車をハイブリッド車に切り替えることを決定した。
２０１２までにトヨタ自動車<7203>の「プリウス」を営業車として約１６０台を導入する計画だ。
現在、医薬品事業では約１８０台の営業車を保有し、各地で医療機関などへの訪問活動を行っている。営業車の走行距離は、合計で地球約９０周分にあたる年間約３５１万キロにも及ぶという。このため排出される二酸化炭素（ＣＯ２）が地球温暖化に及ぼす影響を考慮し、四輪駆動（４ＷＤ）車を使用している北海道と東北地区の約２０台を除くすべてをハイブリッド車に切り替える。導入を予定している東京や名古屋、大阪、広島、福岡などの各医薬支店では、それぞれ１台をすでに導入済み。今後、各支店に順次、導入していく。
アステラス製薬<4503>もは４月から、ＭＲ（医薬情報担当者）が使う営業用のリース車両２０００台を、ハイブリッド車にする。アステラスは、これまでも低公害車の導入に積極的に取り組んできた。これをさらに促進するために、ＭＲが医療機関を訪問するのに用いるリース車両をハイブリッド車に切り替えることを決定し、
オリックス<8591>自動車とリース契約を結んだ。オリックス自動車はハイブリッドの供給にとどまらず車両管理に関する環境支援サービスも提供。するなどし、共同で環境関連の課題を解決していく方針だ。
医薬品業界では万有製薬が０６年１０月から、やはり営業車をハイブリッド車に取り組みをスタートさせている。
このほか京セラ<6971>が営業活動や工場間の移動などで使用している一般社有車１９４台をすべてハイブリット車に置き換える計画を打ち出している。これが完了すると、従来に比べＣＯ２排出量を年間２０４トン削減できるとの試算だ。
各企業が自主的に取り組むＣＯ２排出量削減計画の確実な達成のほか、ガソリン価格が高止まりしていることも追い風になり、ハイブリッド車の導入が加速していくことになりそうだ。
（FujiSankei Business i）