2/22 お昼の『株価材料』PART Ⅰ

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■株価材料

△三井海洋<6269>は３連騰、業績伸び悩みも海洋石油開発好環境
三井海洋開発は、１５円高の２８１５円と３日続伸している。前日２１日に油田権益の減損損失精査のために１日延ばしていた２００７年１２月決算を発表、２０日の再上方修正通りに大幅増収増益・連続過去最高純益更新で着地、今期業績はやや伸び悩みを予想したが、原油先物（ＷＴＩ）価格が、１バーレル＝１００ドル台乗せの最高値をつけたことから、同社の浮体式海洋石油・ガス生産設備に好環境が続くとしたことが引き続き買い物を集めている。同社の前期業績は、前々期比４５％増収、６７％経常増益、３６％純益増益と大きく伸びた。メキシコ、ベトナム、インドネシア、オーストラリアなどの海洋油田向けに浮体式海洋石油・ガス生産設備の建造やチャータープロジェクト、オペレーションサービスプロジェクトを受注、提供したことが寄与した。昨年１２月に１２月期純利益を下方修正する要因となったインドネシアの油田権益の償却損失も２０億６４００万円で確定、２１日の再増額通り減額幅を上回る増益となった。今期業績は、前期比２％減収、１７％経常減益、２％純益増益の伸び悩みを予想しているが、配当は１７．５円（前期実績１５円）と連続増配する。業績環境としては、原油価格高騰により石油開発会社の海洋探鉱・開発が深海域にシフトし良好展開するとしている。株不足で逆日歩もつく信用好需給もサポートし上値追いに拍車がかかろう。

△メガネトップ<7541>は減益率縮小・黒字転換業績に投資判断アップで続伸
メガネトップは、１５円高の１２３５円と続伸し、１月１６日につけた上場来安値７２１円からの上放れ、上昇トレンド入りを鮮明化している。２月１５日に発表した今３月期第３四半期（３Ｑ）業績が減益着地したが、中間期より経常減益率を縮小し、純利益が黒字転換したことから悪材料出尽くし感が強まり、国内大手経研が投資判断を最上位に引き上げたことも追い風に、下げ過ぎ修正買いが加速している。フィデリティ投信の保有株が増加していることも思惑を高めている。同社の３Ｑ業績は、前年同期比２６％増収、２０％経常減益、６９％純益減益と増収減益となった。３Ｑまでにオールインワンプライスショップ「眼鏡市場」への業態・店舗転換を終了し、テレビＣＭによる認知度向上により来店客が増加し増収となったが、業態転換に伴う閉店セールなどによる費用負担などから減益業績が続いた。同社の今期業績は、昨年１０月に中間期・通期とも下方修正されたが、この減額値を据え置き純利益は１２億８０００万円（前期比２６％増）を見込んでいる。株価は、昨年６月末割り当ての１対２の株式分割の権利を落としたあと業績下方修正も響き下値を探った。２００６年の年間上昇ランキングでトップとなった急騰習性の発揮が予想される。

■三越<2779>は下げ渋る、業績予想の下方修正を織り込み統合効果に期待感
三越は、９円安の４２２円と反落している。前日２１日に２００８年２月期連結業績予想の修正と併せて新設する持ち株会社「三越伊勢丹ホールディングス」の組織体制などを発表、通期業績予想の下方修正を織り込み、統合効果の期待感から下げ渋る動きとなっている。通期の売上高は、１１月１１日の予想を１５３億円下回る７７３８億円（前期比３．８％減）、経常利益は同４０億円下回る１２１億円（同２８．９％減）、純利益は６２億円下回る４３億円（同６６．８％減）に下方修正、従来予想より減収減益幅が拡大する見込みとなった。日本橋本店（東京・中央）や名古屋栄店（名古屋市）など主に基幹店で、紳士服や婦人服衣料販売などが下振れ、サブプライム問題を端に発して美術品や高額品の不振なども響いた。また固定資産譲渡に伴い売却益約４３億円を特別利益に計上する一方、従来から見込んでいた統合関連費用のほか、武蔵村山店（東京都武蔵村山市）など不振店に対する減損損失約５８億円を特別損失に見込みとなったことなどにより修正した。４月１日の経営統合に先がけて、伊勢丹(８２３８)の役員２人が三越の商品担当役員を兼務する。持ち株会社に傘下事業会社の商品政策や店舗戦略などを一括して立案する部署も設け、品ぞろえや改装などのノウハウを共有し、早期効率化を図る。株価は、統合効果と信用売り長の好需給を支えに４００円台での下値固め動きとなろう。

△シーシーエス<6669>は１Ｑ増収減益業績織り込み割安修正で続伸
シーシーエスは、９０００円高の２８万円と３日続伸している。昨年１２月に発表した今７月期第１四半期（１Ｑ）業績の減益着地で、２０万円台を割り上場来安値１７万５０００円を窺ったが、下げ過ぎとしてリバウンド幅を拡大しており下値に割安株買いが続いている。同社の１Ｑ業績は、前年同期比５％増収、１１％経常減益、８％純益減益と前期に続き伸び悩んだ。ＬＥＤ照明器具の専業メーカーとして、液晶関係は伸び悩んだが、食品、医薬品、化粧品業界向けの新製品「ＬＦＸシリーズ」は順調に推移しており、人員増員、即戦力確保のための人件費の増加やオリジナルＬＥＤ開発・生産体制確立へむけたプロジェクト立ち上げ負担、仙台のテスティングルーム開設費用などが利益を抑制した。このため今期業績は、中間期までは増収減益が続くが、通期業績は増収増益転換し、純利益は４億７０００万円（前期比９％増）を予想している。株価は、ＰＥＲ１１倍台と割安でＬＥＤ照明に省エネ・環境関連人気も底流することから、一段のリバウンド幅拡大が有力となる。

△東邦鉛<5707>は３Ｑ高進捗業績見直し下げ過ぎ訂正で続伸
東邦亜鉛は、３０円高の５９１円と続伸している。国際資源価格が再び強調展開となってきたことから、２月７日に発表した今３月期第３四半期（３Ｑ）の高進捗率業績を見直し、下げ過ぎ・割安訂正期待の買い物が続いており、信用買い残の整理も進んでいることが上値を軽くしている。同社の３Ｑ業績は、前年同期比２３％増収、２％経常減益、０．８％純益増益と増減マチマチの推移となったが、売り上げは昨年１１月に上方修正された通期予想業績に対して７６％、経常利益、純利益は各９６－９７％の進捗率となった。製錬事業部門は、鉛金属価格の上昇と旺盛な需要により増収率を伸ばしたが、亜鉛価格下落による在庫評価益減少と買鉱条件悪化で減益となり、電子部材事業部門も諸資材価格アップの悪環境が続いたことが増益率を押し下げた。同社の今期決算は、中間期決算公表時の昨年１１月に売り上げのみ上方修正し利益は期初予想を据え置いたが、３Ｑ決算発表時も同予想に変更はなく、純利益は９５億円（前期比５％減）と前期の過去最高からの小幅減益を見込んでいる。ただ一時下ぶれた非鉄金属価格は、懸念された米国景気後退不安がやや薄れて再び強含みとなっており、この動向次第では同社業績の上ぶれの期待も高まる。ＰＥＲは７倍台、１３週移動平均線からのマイナスかい離も１３％超と下げ過ぎとなっており、信用買い残がピーク２００万株減と荷もたれ感も弱まってきたことから一段の戻りを試そう。

▼エイブル<8872>はまたも３Ｑ純益赤字着地の悪業績が響き反落
エイブルは、１０円安の１３６０円と反落している。前日２１日に今３月期第３四半期（３Ｑ）決算を発表、経常利益は黒字転換したものの純益は赤字継続となっており、昨年１１月の９月中間期の下方修正に次ぎ業績信頼性が低いとして売り先行となっている。同社の３Ｑ業績は、売り上げが２４９億１８００万円（前期比４％増）と伸び、経常利益が２億９８００万円（前年同期は２億７６００万円の赤字）と黒字転換したが、純利益は４１００万円の赤字（同５億５８１００万円の赤字）と低迷した。マンション・アパート賃貸仲介の専業大手として、各営業店舗の収益性向上を目的にスクラップ・アンド・ビルドを含め直営拠点の充実、コスト削減を進めて経常利益は黒字転換したが、純利益は店舗退店による除却損や法人住民税負担で赤字継続となった。３月通期業績は期初予想を据え置き、純利益は１５億９０００万円（前期比２．７倍）を予想しているが、３Ｑ進捗率は低水準にとどまっている。株価は、中間期業績減額で悪材料出尽くし感からいったん戻したものの後続がなく、今年１月に昨年来安値１２８０円まで売られた。再度、下値確認が想定される。

■アルコニクス<3036>は東証２部上場、増配と新株発行が綱引きし反落
アルコニックスは、１００円安の５４５０円と反落している。前日２１日に東証から３月１４日付けで東証２部上場を承認され、期末配当の大幅増配も発表したが、上場に際して１４万７０００株の公募増資と３万６０００株の第３者割当増資、オーバーアロットメントも含め最大２１万７０００株の株式売り出しも同時に実施することから希薄化・需給悪化懸念が強まり売り先行となっている。期末配当の増配は、同社の今３月期業績が、昨年９月には中間期業績、１１月には通期業績を各上方修正するなど順調に推移していることに対応するもので前期実績・期初予想の６５円を８５円に引き上げる。新株発行は、金属製錬や金属加工分野の海外合弁事業などの投融資、海外拠点の拡充などの資金調達を目的にしており、合計手取り調達額は約１３億円となる。株価は、アルミ価格高騰でつけた昨年７月の上場来高値１万５５０円から相次ぐ業績増額にも反応薄で２月１３日の５２１０円まで半値調整となった。ＰＥＲは１０倍台と下げ過ぎ示唆となっており、好悪材料綱引きのなか下値を試そう。

△北陸電<9505>は電力株稀有の業績再上方修正見直し続伸
北陸電力は、１５円高の２３７５円と続伸している。業績下方修正が相次いだ電力株のなかで、同社が今３月期第３四半期（３Ｑ）決算ととも１月３０日に発表した今期通期業績の再上方修正、減益幅の小幅修正が見直されており、期末接近とともに配当取りの動きも誘っている。同社の今期業績は、もともと志賀原発の運転休止や燃料費負担の増加などから減収大幅減益が予想されていた。ただ、昨年１０月に中間期決算を踏まえて３月通期売り上げを期初予想より２億円引き上げたのに続き、３Ｑ決算発表時に売り上げ、営業利益、経常利益をやはり小幅ながら上方修正した。売り上げは１０月増額値をさらに２０億円引き上げ、営業利益、経常利益は期初予想を各２０億円アップさせ、純利益は据え置きとした。販売電力量を、産業用が堅調に推移していることから期初予想の２８７億キロワットアワーから２８９億キロワットアワーに上方修正し、出水率の低下や燃料費増加をカバーするもので、純利益は原発の廃止措置費用の過年度対応額を特別損失として計上することから、２０億円（前期比８８％減）の期初予想据え置きと見込んでいる。株価は、１月の業績再増額で３００円幅の上値評価に進んだ。大幅減益で投資採算は大きく割高となるが、信用取組は株不足、逆日歩もついており、電力株全般とは逆行高する素地も整っている。
（東洋経済新報社）

▼三越<2779>が反落、今期経常利益を２８．９％減の１２１億円に減額修正
三越が反落。一時下げ渋りの展開となったが、再び売り物に押されている。２１日大引け後に今０８年２月期連結業績予想の下方修正を発表、経常利益を従来計画の１６１億円→１２１億円（前期比２８．９％減）に減額修正した。紳士服や婦人服などの売上不振や減損損失５８億円を計上したことが要因。衣料品売上は０８年１月で前年比１．４％減となっており不調が続いている。同社は４月に伊勢丹 <8238> と経営統合し、収益面での立て直しを図る方針。

▼建設技研<9621>、今期は連結経常益２ケタ減益見通し
大手建設コンサルタントの建設技術研究所は２１日前引け後に前０７年１２月期連結業績を発表した。売上高は３０６億１３００万円（前々期比５．６％増）、経常利益１６億１４００万円（同１８．１％増）だった。今期業績は純利益ベースで増益を見込むが、経常利益では１４億円（前期比１３．３％減）と２ケタ減益の予想を立てている。品質確保と技術競争力強化のための人員増、先行投資としての研究調査費が利益を押し下げる。一方、大阪本社ビル移転の補償金の受け取りが純利益での増益要因となる。配当は年間１６円配を維持する方針。
（株式新聞ダイジェスト）

△住友鉱<5713>ほか非鉄株の堅調続く、金相場上値追い
前日の急騰した住友金属鉱山が全般の軟地合いにもかかわらずこの日も堅調に推移しているほか、
大平洋金属<5541>や東邦亜鉛<5707>、三菱マテリアル<5711>、ＤＯＷＡホールディングス<5714>など非鉄株にしっかりした値動きのものが目立つ。
また、松田産業<7456>やアサヒプリテック<5855>といった貴金属の回収・リサイクル事業を手がける銘柄も逆行高している。２１日のニューヨーク商品取引所（ＣＯＭＥＸ）において金の先物取引の中心である４月物が一時９５８．４ドルまで上昇し、連日で過去最高値を更新したのが手がかり材料。銅や亜鉛、ニッケルなど非鉄金属の相場も堅調な状況が続いており、「非鉄関連銘柄を物色する流れはしばらく続く可能性がある」（準大手証券）という声が聞かれている。

△日本医療<9652>に買い物、増配・株式分割で
日本医療事務センターが買い気配で始まった。同社が前日に増配と株式分割を発表したことが手がかり材料。０８年３月期の年間配当は前回予想に比べ４円増配の２４円とする。また、３月末割り当てで１対２の株式分割を実施する。
（ラジオNIKKEI）

△昭和電工<4004>、溶剤系など石化部門の新規事業にめど
昭和電工が進める石油化学部門の新規事業に道筋が見えてきた。同社では０４年にプロジェクトチームを設置しテーマを絞り込んできたが、ここにきてアセチル系新規製品の事業化にめどを得たほか、第２、第３の製品についても技術面をクリア、サンプル出荷を待つだけという。「１～２年内には複数事業体にする」（宮崎孝取締役執行役員・石油化学事業部門長）計画だ。一方で大分コンビナートで連携を深める九州石油との共同プロジェクトも進展、今年からＦＳを開始する。

△東ソー<4042>、たん白分野のＨＰＬＣ用カラム・充てん剤拡大
東ソーは、たん白質分離・精製分野の高速液体クロマトグラフィー（ＨＰＬＣ）用カラム・充填剤事業を拡大する。医薬・食品分野などで世界的に需要が伸びていることへの対応。この一環として、高速高感度のキャピラリーカラムや、抗体精製用充填剤などの新製品投入を相次いで図っていく。新規投入するキャピラリーカラムは「ＳＰ－ＮＰＲ」。たん白質分離に使用するもので、粒子径２．５マイクロメートルの「ノンポーラスレジン」（ＮＰＲ）を、内径０．３ミリメートル、長さ５センチメートルの極小カラムに詰めた。

△バンドー化学<5195>、難燃性のウレタンコンベヤーベルト開発
バンドー化学はこのほど、難燃性ウレタンコンベヤーベルトを開発、販売を開始した。空港など火災による延焼防止が高く要求される分野向けを中心に展開していく考えで、０８年度に約３０００万円、１０年度に約３億円の売り上げを目指す。市場に投入したのは、サンラインベルトＦＭＳシリーズの新タイプ「ＳＬ－Ｓ７８３１（製品名）」。ハロゲンフリー材料を使用した難燃性ウレタンコンベヤーベルトで、ＩＳＯ３４０難燃規格に合格した。

△日清紡<3105>、インライン型の太陽電池製造用検査装置開発
日清紡は２１日、太陽電池の製造工程でセルに発生するクラックを可視化するインライン（生産ライン組み込み）型のＥＬ（エレクトロルミネッセンス）検査装置を開発したと発表した。昨春に発売したライン外タイプに続くもので、初年度６０台、１５億円の販売を目指す。太陽電池セルにクラックが発生すると発電効率が低下するため、製造上の課題となっている。これまでもセルやモジュールの状態で発電効率を測定する装置はあったが、発電効率低下の原因であるクラックを発見する装置はなかった。

△旭化成<3407>ケミカルズ、川崎でＳ－ＳＢＲを１万トン増強
旭化成ケミカルズは、川崎製造所で溶液重合スチレンブタジエンゴム（Ｓ－ＳＢＲ）を増強する。０９年４月完成の予定で能力を年１万トン引き上げる。これにより同社の合成ゴム・エラストマーの総能力は大分の製造拠点と合わせ同２３万トンに拡大する。Ｓ－ＳＢＲは、シリカ配合の高性能タイヤ向けの需要が急拡大している。このため同社でも安定供給を目的に川崎と大分で矢継ぎ早の増強を進めており、今回の増強もこの一環。Ｓ－ＳＢＲの生産体制を再編し全体最適化するほか、一部ボトルネック解消を図るなどの対応を０９年春の定修時に川崎で実施する。この結果、川崎の合成ゴム・エラストマーの能力は年１５万８０００トンから同１６万８０００トンに増加する。川崎では０６年にも同１万トンの増強を図ったばかり。一方、大分の関連企業の日本エラストマーでも増強を進めている。今年４月には、能力が同５万２０００トンから同６万２０００トンと同１万トン増える。川崎と大分を合わせた総能力は０９年春には同２３万トンとなる。
（化学工業日報）

△三菱マテ<5711>、ヘッジファンドの攻勢強まる
三菱マテリアルが安寄り後盛り返し、前引けは４９９円と１円高で、９日連続高となった。商品投資顧問が成績不振から株式先物などで仕掛け的な商いを行なっているが、株式では非鉄株集中買いの動きを強めているとされる。

△ミツミ<6767>が続伸
２２日付本紙１面で推奨のミツミ電機が続伸。コントローラーなどゲーム関連が好調で出直りの機をうかがうとしている。

▼住友不<8830>、東建物が昨年来安値
住友不動産、東京建物<8804>が昨年来安値を更新するなど大手不動産株が軒並み安。世界的に信用収縮が起きている状況で、「外国人持ち株比率が高い不動産株はまだ調整が続きそう」（クレディ・スイス証券の大谷洋司アナリスト）という見方が強まっているようだ。
三井不動産<8801>、三菱地所<8802>も大幅安。

△トヨカネツ<6369>　今期は１９９５年３月期以来、１３期ぶりに最高益更新へ。

△コジマ<7513>　今３月期の減額、証券会社のレーティング下げなど悪材料をすべて織り込む。
配当利回りは３％台。

△ハルテック<5916>　１月中旬以来の安値圏に到達。
橋梁中心に受注拡大し来期業績回復に期待。

△住友鉱<5713>など切り返す、東邦亜鉛<5707>は大幅続伸
住友金属鉱山、大平洋金属<5541>など非鉄株が朝安のあと切り返している。前日のＬＭＥ（ロンドン金属取引所）でニッケルが急伸したほか、ＮＹ市場で金も最高値を付けるなど非鉄価格の高騰を受けて押し目買いが入っている。
東邦亜鉛は大幅続伸。

△エムティーアイ<9438>が高い
エムティーアイが高い。３月３１日の株主を対象に、１株を２株に株式分割を実施する。株式の流動性向上と、投資家層の拡大を図るのが目的。同社は携帯電話向けなどに、コンテンツ配信を手がける。
（株式市場新聞）

△電気化学工業<4061>は深押し。目先、配当取り後、中期で値上がり益を狙う
電気化学工業は続落。１４円安の３３０円まで売られている。２０日につけた昨年来安値３３６円を更新した。昨年１２月に、同社と子会社のデンカケミカルズ（本社・独デュッセルドルフ）は欧州委員会から競争制限行為があったとして、４７００万ユーロ（約７６億円）の課徴金賦課の決定通知を受けた。２社は欧州第一審裁判所に提訴し、争う予定ではあるが、上記金額を特別損失として引当計上。今年１月に、今期２００８年３月期業績予想を下方修正した。もともと同社株価は続落トレンドで来ていたが、さらに深押しとなっている。しかし特損計上は今期だけのため、次期２００９年３月期には増収増益見込み。現在の株価でＰＥＲは９倍台と、かなりの割安になっている。また、今期配当金は９月中間と３月期末でそれぞれ５円、年間計１０円予想。現在の株価で、３月期末だけでも利回り１．５％となる。大口株主には信託、生損保などが並んでおり、堅い優良銘柄だ。底値の拾い時と見る。中期で５５０円ライン奪回を目指す。

△アドミラルシステム<2351>はリバウンド局面。次期業績回復へ向け仕込み時。高め配当も魅力
アドミラルシステムは続伸。１１００円高の３万０３５０円まで買われている。東証マザーズ市場値上がり率上位にランクインしている。今月に入って、２００８年３月期業績予想を下方修正するなどで、株価も底這い。１４日に上場来安値２万５０００円をつけてから、ようやくリバウンド局面となっている。同社はネットのサーバーホスティング事業を行なっている。プロ野球と提携したオンライン野球ゲームなど、新事業も育成中だ。今期の下方修正は、子会社ネオスの業績悪化、保有持株の売却による投資有価証券売却損の計上によるもの。株式売却はほぼ完了しており、ネオスについても、次期２００９年３月期に黒字化へ向け、事業モデルの建て直しを進めている。また、自社事業では、２００９年３月期はコンテンツ拡大などにより、増収増益と見られている。筆頭株主は丸山治昭社長だが、ほかの大口株主には都銀なども入っている。９月中間末で実質無借金の好財務。また、今３月通期末（年間）配当金は６００円予想。現在の株価で利回り約２．０％と高めだ。現在の株価でＰＥＲは９倍台と割安でもある。中期で仕込み場と見る。まずは前のフシ４万円ライン奪回を目指す。
（証券日刊新聞）

△フォーサイド<2330> 上方修正
フォーサイドは、07年12月通期連結予想の党基準理系を3億円（前予想1億円）に上方修正を発表した。繰り延べ税金負債の取り崩しによる法人税の戻し入れ等により上方修正となる。
（証券新報）

△民生用電気機器の出荷が３・６％増加　１月は洗濯機が牽引
日本電機工業会（ＪＥＭＡ）が２１日発表した民生用電気機器の１月の国内出荷実績は、前年同月比３・６％増の９７２億円と２カ月ぶりに増加した。大型・高機能機種が伸びていることから、金額ベースの前年比が台数べースの前年比を上回る品目が多かった。牽引（けんいん）役となったのは電気洗濯機で、台数ベースで３・６％増。洗濯乾燥機の中で容量８キロ以上の機種が１１・２％増。全体の金額ベースは６・５％増だった。電気冷蔵庫は台数ベースで前年比７・６％減だが、容量４５１リットル以上は２２・１％増となり、全体の金額ベースは３・４％増だった。ジャー炊飯器は台数ベースで２・６％減で６カ月連続の減少だが、ＩＨ式は２カ月ぶりに前年を上回り１・５％増。全体の金額ベースは０・９％増となった。また、クッキングヒーターは金額ベースで３・０％増。昨年６月の建築基準法改正で建築確認審査の厳格化を受けて新設住宅着工戸数は２けたの減少が続いていたが、持ち家の着工戸数が持ち直し５カ月ぶりのプラスとなった。

△ＤｅＮＡ<2432>　不要品買収サイト　ケータイ版を一新
携帯電話向けゲームやＳＮＳ（ソーシャル・ネットワーキング・サービス）サイト「モバゲータウン」を運営するディー・エヌ・エー（ＤｅＮＡ、東京都渋谷区）は２１日、同社が運営する携帯電話版不要品買取サイト「おいくら」を大幅にリニューアルしたと発表した。携帯版の利便性を向上させることで、利用者の増加を目指す。これまでの携帯版サイトではサイトに登録された店舗の検索しかできなかった。このため、不要品の一連の取引にかかる見積もり依頼や見積もり結果の比較、実際の買取依頼は、パソコンで作業する二重手間だった。しかし、今回のリニューアルで、携帯電話でも見積もり依頼から買取依頼までワンストップで利用できるように改善した。また、地図や位置情報を利用して最寄りの店舗を検索できる機能も搭載。利用者は携帯電話があればいつでもどこでも不要品の見積もり依頼などが出せるようになる。「おいくら」は、２００１年２月に開設したサイトで、全国のリサイクルショップや質屋などの登録店舗に不要品の見積もり依頼を出し、販売店での引き取り価格や条件を比較してもらう。登録店舗数は現在、約１９００店舗にものぼり、国内最大の不要品買取ネットワークに成長している。

△「経営」「ＩＴ」とも精通した人材育成　ウルシステムズ<3798>が事業開始
ＩＴ（情報技術）コンサルティングのウルシステムズ（東京都中央区）は２１日、システム開発の発注側となるユーザー企業に、情報システム人材育成プログラムの提供を始めると発表した。経済の急速なグローバル化に伴い、いかにＩＴを活用してビジネスを変革（イノベーション）できるかが重要になっている。ただ、改革を実現するには、ＩＴシステムを外注するだけではなく、企業内で経営管理とＩＴ技術の両方に精通した人材を早期に育成し、技術を使いこなす必要がある。ウルシステムズは、これまでも企業の側に立ったシステム開発を通じて、経営側とＩＴ部門のギャップを埋めるためのノウハウや知識を、蓄積し書籍や雑誌記事などに発表してきており、人材育成プログラムは、ＩＴによる企業統治を徹底させたいユーザー企業の要請に応えた。トレーニング内容は、情報システム部門が経営層やユーザー部門、開発ベンダーなどと利害を調整するのに必要な「論理的思考」「業務分析」「プロジェクト管理」などのスキル。講師は、ウルシステムズのトップコンサルタントが務め、具体的な事例を中心に参加型セッションで実施する。有料だが、３月１４日には特別に無料の実践形式トレーニングプログラムを事前登録制で開催する。

△産総研など　潤滑油使わずプレス加工　マグネシウム合金板材
産業技術総合研究所（産総研）と東京都立産業技術研究センター、工作機械メーカーの不二越<6474>は２１日、ダイヤモンドコーティング金型を使って、マグネシウム合金板材を潤滑油を使わずにプレス加工する新技術を開発した、と発表した。マグネシウム合金板材は、軽量で耐久性が高いことから自動車部品材料などに期待されている。従来は、高温で加工するための特殊な潤滑油開発がネックだったが、課題を解決できるという。今後、ダイヤモンドコーティング金型を実用化し普及させるため、コーティング膜の耐久性を高めると同時に、コスト削減を目指す。研究グループでは「コスト面が改善されれば、自動車部材へのマグネシウム合金の活用が進み、車体軽量化によって燃費が向上する」と、環境対策にも貢献できるとしている。開発したのは、マグネシウム合金板材の熱間ドライプレス加工技術。研磨したダイヤモンド表面の摩擦係数が非常に小さいという性質を利用することで、潤滑油不要のプレス加工を実現した。具体的には、プレス金型の加工面にＣＶＤ（化学的気相成長）によってダイヤモンドコーティング膜を成長させる、成膜技術とその研磨技術を開発した。鉄などのプレス加工では一般的に潤滑油が必要だが、研磨したダイヤモンドコーティング金型を使うことで、潤滑油が不要になり、加工品の表面性状も良好になる。電子機器や自動車などの産業機械分野では、原材料が高騰する鉄鋼やプラスチックに代わって、資源量が豊富でリサイクル性にも優れるマグネシウム合金への期待が高まっている。しかし、室温で加工がしにくいことから現在は鋳造が中心で、低コストでのプレス加工技術が求められられていた。２８０～３００度の高温加工を必要とするケースもあり、高温に耐える特殊な潤滑油の開発や、潤滑油使用によるメンテナンスや廃油処理などの環境対策も課題となっていた。
（FujiSankei Business i）