2/22 朝の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

△スズキ<7269>、インド西部に専用港・年20万台輸出に備え
スズキはインド西部に輸出向け四輪車の積み出し専用拠点を設けることで現地民間港湾会社と合意した。最大約9500台を収容できる駐車スペースを併設し、年内に運用を始める。2010年までにインドからの完成車輸出を現在の4倍の年20万台に増やすのに向け、独自に港を確保する。拠点を設けるのはグジャラート州ムンドラ。スズキの現地子会社であるマルチ・スズキが港湾経営のアダニグループと合意書を交わした。同グループが6億ルピー（約16億円）を投資して専用ターミナルを整備し、マルチは4億ルピー（約11億円）を投じて車両検査施設を建設する。マルチは従来ムンバイ港から年5万台程度を輸出してきたが、拡大余地は乏しかった。スズキは今秋からマルチで量産する1000ccの新小型車「Ａスター（仮称）」を欧州などに輸出する計画で、積み出し施設の確保が課題になっていた。

□ダルトン<7432>の10―12月、経常赤字１億8000万円
科学研究施設を製造するダルトンが21日発表した2007年10―12月期の連結業績は、経常損益が1億8000万円の赤字（前年同期は3億4800万円の赤字）だった。新製品の拡販や生産コスト削減により赤字幅が縮小した。売上高は前年同期比21％増の37億6800万円。うち科学研究施設部門は43％増の22億8800万円。昨年4月に東北ダルトンを子会社化したことが大きい。粉体機械部門は2％減の14億7900万円だった。
売上高を前期比6％増の194億円、経常利益を54％増の4億5000万円とする2008年9月期の業績予想は変更しなかった。

▼ハマイ<6497>の前期、経常益36％減
ＬＰガス用バルブ製造のハマイが21日発表した2007年12月期の連結決算は、経常利益が前の期比36％減の6億500万円だった。主力商品の高圧ガスバルブの販売が減少したのが響いた。バルブの原料となる銅価格の上昇を製品価格に転嫁しきれなかった。売上高は7％減の90億6200万円。設備投資が増加した影響で配管用バルブは堅調だったが、ガスバルブとガス関連設備機器の販売数量が減少した。

▼西川計測<7500>の12月中間、経常赤字1500万円
制御・計測機器販売の西川計測が21日発表した2007年12月中間期の単独決算は、経常損益が1500万円の赤字（前年同期は3200万円の黒字）だった。販管費を抑制したが、受注案件の売り上げ計上が下期にずれ込んだことが響いた。売上高は5％減の100億円。半導体装置向けの計測器や食品・薬品業界向けの分析機器の販売が落ち込んだ。最終損益は1900万円の赤字（同800万円の黒字）だった。

▼三越<2779>、今期連結経常益29％減へ下方修正――婦人衣料が不振
三越は21日、2008年２月期の連結経常利益が前期比29％減の121億円になりそうだと発表した。前回予想の161億円から下方修正した。主力の婦人衣料販売が、旗艦店の日本橋本店や名古屋栄店などで振るわない。営業利益は33％減の85億円（前回予想は120億円）、売上高は４％減の7738億円（同7891億円）となる見通し。閉鎖した新宿配送所の固定資産売却益約43億円を特別利益に計上する一方、郊外型小型店舗の減損損失約58億円が発生し、純利益は67％減の43億円（同105億円）となりそうだ。

△ドンキホーテ<7532>、07年12月中間期の連結経常益16％増
ドン・キホーテが21日発表した2007年12月中間期の連結決算は、経常利益が前年同期比16％増の100億円だった。日用雑貨やスポーツ・レジャー用品などの販売が好調。利益率の高い商品の扱いが増えたことも寄与した。売上高は23％増の1855億円。日用雑貨の売り上げは前年同期比７％増。時計・ファッション用品も５％増と堅調に推移した。新たに連結に加えたドイトや、07年10月に買収した中堅スーパーの長崎屋（千葉県市川市）も売り上げを押し上げた。営業利益は23％増の93億円、純利益は４％増の67億円。前年同期にあった固定資産売却益がなくなったことに加えて、和解金や店舗撤退に伴う損失などの特別損失が発生したことが響いた。
併せて2008年６月期の連結業績見通しを修正した。売上高は前期比36％増の4100億円と、従来予想より600億円増加。一方、経常利益は５％増の165億円と従来予想（181億円）を下回る。営業費用の増加や、長崎屋などの改装費用が発生することが響く。

△ヤマトＨＤ<9064>、11年３月期の連結営業益1000億円に・中期経営計画
ヤマトホールディングスは21日、2009年３月期から11年３月期までの中期経営計画を発表した。11年３月期の連結営業利益は、07年３月期比49％増の1000億円を計画している。総投資額は環境対応投資の600億円を含め合計で3200億円を予定する。11年３月期の連結売上高は25％増の１兆4500億円、宅急便個数は17％増の13億7500万個を目指す。一方、年間の二酸化炭素排出量は１％削減する。

△トヨタ<7203>子会社と宮城県、工場の立地協定に調印
トヨタ自動車の生産子会社、セントラル自動車と宮城県や同県大衡村は21日午前、2010年に同村で稼働させる本社工場の立地協定に調印した。セントラルは仙台市近郊の工業団地に約40ヘクタールの土地を取得、小型車「ラウム」など年間12万台を組み立てる。セントラルの石井完治社長は宮城県庁での調印式後、「投資額は490億円。東北6県で数百人規模の雇用をする」と明かした。トヨタグループが国内に車両工場を新設するのは、関東自動車工業が岩手県で工場を稼働させて以来、17年ぶり。村井嘉浩知事は様々な関連企業から工場用地の引き合いが高まっていることを明らかにし、「自動車関連産業のすそ野の広さを実感している」と述べた。石井社長は「生産の増減や車種の変動に柔軟に対応できるコスト競争力ある工場にする」と説明した。

△エディオン<2730>が反発――ＨＤ―ＤＶＤをブルーレイに交換
反発。後場寄り付きに前日比68円高の1100円まで上昇した。その後も高い水準で推移している。14時にはＱＵＩＣＫ端末などを通じて、エディオンのグループ家電量販店で販売したＨＤ―ＤＶＤの製品について「『ブルーレイ・ディスク（ＢＤ）』製品に交換することを決めた」との日経ニュースが伝わった。その後、株価はやや伸び悩んでいるが、上昇率は依然として５％を超えている。顧客サービスの拡充と交換に伴うコスト負担について消化難となっている。

△パイオニア<6773>が急反発――７％超上昇・投資判断上げも材料
急反発。午前は一時、前日比105円（9.6％）高の1195円まで上昇する場面があった。午後に入ってからも高く、株価の上昇率は７％を超えている。クレディ・スイス証券は20日付のリポートで、パイオニア株の投資判断を３段階評価の最上位に１段階引き上げたことが支援材料。カーオーディオ事業はインドのほか、新興国での需要拡大に注目、と指摘している。リポートはホームエレクトロニクスの黒字化を条件に、「2010年３月期には３％の利益率が目指せる可能性も残っている」と言及している。

△新日鉄<5401>が反発　「取引先持ち株会」には閉鎖的との指摘も
反発。前場に一時前日比23円高の587円まで上昇し、後場も高い水準で推移している。前日20日は全体の地合いに引きずられて大きく下げていたことから、買い戻しが入っている。21日付日本経済新聞朝刊が「新日鉄は『取引先持ち株会』を立ち上げた。安定株主づくりの一環とみられる」と報じた。記事によると「購入規模は月額１億円未満を予定しており、時価総額約４兆円の新日鉄株に与える影響は少ない」と伝えている。ただ、「日本を代表する銘柄であり、閉鎖的な姿勢を見せたのは日本株にとってもネガティブな印象」（しんきんアセットマネジメントの藤原直樹運用部投信グループ長）という指摘もある。三菱ＵＦＪ証券の藤戸則弘投資情報部長は「世界最大手のアルセロール・ミタル（ルクセンブルク）に対するＭ＆Ａ（合併・買収）防衛策でしかない」と指摘する。経営効率を上げようと世界的規模で再編が進む鉄鋼業界で安定株主作りに乗り出すことは「逆行している」（藤戸氏）と見ていた。

△シマノ<7309>が反発――円相場の下落基調も買い安心感誘う
反発。後場も一時は前場高値と同じ前日比140円高の4390円まで上げている。国内外の機関投資家とみられる買いが優勢だ。相場全体の地合いの良さを追い風に、「好業績銘柄を物色する流れに乗っており、円相場がこの日、下げ基調で推移しているのも買い安心感につながっている」（岩井証券・イワイ・リサーチセンター）という。主力の自転車部品事業の伸びなどを背景に業績は好調で、2008年12月期の連結経常利益は前期比16％増の350億円の見通し。前週末15日時点の信用売り残は53万株強あり、信用倍率は0.04倍で取り組み妙味もある。株価は14日に昨年来高値の4510円を付けた後、利益確定売りが出やすく4400円に近づくと売られる展開となっている。しかし、押し目買い意欲も強く、18日に4120円まで売られた後は下値を着実に切り上げており、「次の上げに向けてエネルギーを蓄積している段階ではないか」とする声が市場では聞かれた。

▼夢真ＨＤ<2362>が高値更新後に急落――過熱感で利益確定売り
朝高後に急落。前場は前日比40円（24.0％）高の207円まで上昇し、2007年２月26日に付けた昨年来高値（203円）を約１年ぶりに更新したが、その後は下落に転じ、49円（29.3％）安の118円まで売られる場面があった。現在は新興市場の値下がり率ランキングで首位となっている。18 日、投資子会社の夢真キャピタル（東京・港）を経営コンサルタントのＢＢＨ（ジャスダック、3719）に売却すると発表したことが手掛かりとなり、同日終値からきょうの高値まで株価は２倍以上に急騰。過熱感が生じていたため、昨年来高値を更新したことをきっかけに利益確定売りの動きが広がっている。夢真キャピタルは2007年９月末に売却される予定だったが、売却予定先の個人からの入金が確認できず、いったん売却が中止されていた。

△森精機<6141>が大幅反発――「営業・サービス拠点増設」も評価
大幅に反発。国内外の機関投資家とみられる買いで、後場に上げ幅を広げている。一時は前日比152円高の1912円まで上げ、６日以来の高値を付けた。相場全体の地合いが良好な中で、「これまで売られ過ぎてきた銘柄を見直す動き」（大手証券）という。株価は12日に1551円の直近安値を付けた後、戻り歩調をたどっており、日足チャート上で「Ｗ底」を形成しつつあり、下値は固めたとの見方が強まっている。それでも昨年来高値の4130円からみるとまだ５割以上は安く、日経平均株価の下落率（きょう14時時点と昨年来高値との比較）約25％からみると大きく売り込まれている。21 日付の日本経済新聞朝刊は「森精機は向こう３年間で国内外の営業・サービス拠点を23カ所増設する」と報じた。市場では「顧客を囲い込み、新規開拓もはかれるとして評価している」（大手証券）との声も聞かれた。連結予想ＰＥＲ（株価収益率）は11倍台前半にとどまっており、配当利回りは2.6％強あることで、「指標面からみてまだ上げ余地はある」（同）との指摘もあった。

△住友鉱<5713>が15％超上昇――UBSが投資判断引き上げ
大幅反発。後場に入り一時前日比299円高の2185円を付け、上昇率は15％を超えた。海外で金価格が連日上昇していることやこのところの銅市況の高騰、ニッケル市況の底入れなど商品市況の堅調な動きが株価を押し上げている。加えて、ＵＢＳ証券が投資判断を引き上げたことも好感された。東証１部の値上がり率ランキングの３位に入っている。ＵＢＳ証券では20日付で投資判断をこれまでの「中立（ニュートラル）」から1段階引き上げ、３段階評価で1番上の「買い（バイ）」にした。リポートでは「第４四半期の金属市況は会社予想以上で推移しており、会社は近いうちに（業績の）上方修正を行う」としている。リポートを執筆した同社アナリストの山口敦氏は「金属市況の動向に対して同社株は出遅れている。自社鉱の比率は国内他社に比べ高く、銅精錬マージンの悪影響も少ない」と指摘。さらに「世界的に見て同業他社に比べ割安感もある」と話す。
（NIKKEI NET）

■ＪＡＬ<9205>、カード子会社の売却を08年度以降に延期＝関係筋
日本航空（ＪＡＬ）は２１日、カード子会社であるＪＡＬカード（東京都品川区）の株式売却を２００８年度以降に延期する方針を固めたことが明らかになった。関係筋がロイターに語った。本業での業績回復や資本増強にめどがついたことなどを受け、売却後の提携効果を慎重に判断することにした。ＪＡＬは、ＪＡＬカード売却で得る資金を有利子負債の返済や、燃費に優れる航空機の導入、財務体質の改善などに充てる方向で、０７年度中に株式売却の契約を締結すべく昨年秋から売却先候補と交渉を進めていた。三菱東京ＵＦＪ銀行などを軸に売却先候補を絞り込んで交渉を進めているが、まだ最終決定に至っていない。一方、国際線での客足の戻りやリストラ効果などで０７年４─１２月期の営業損益が黒字に転換するなど、業績は回復基調にある。主力行を中心に最大１５００億円規模の資本増強にもめどがついた。このため、本業である航空事業との連携など、ＪＡＬカード株式売却後の提携効果をより重視することにした。

■デンソー<6902>、韓国メーカーとの資本関係を解消
デンソーは２１日、韓国第２位のカーエアコンメーカー、斗源空調（忠清南道牙山市）との資本関係を解消すると発表した。ウォン高の進行に加え、韓国の自動車市場が頭打ちになってきたため。デンソーは２００２年１０月、斗源の株式３３．４％を約１６億円で取得した。保有する株式は約２０億円で斗源に譲渡する。

□イー・アクセス<9427>がアッカ<3764>への株主提案取り下げ、首脳人事を評価
イー・アクセスは２１日、アッカ・ネットワークスに求めていた取締役選任などの株主提案を取り下げると発表した。アッカが同日発表した取締役人事が、イー・アクセスにとって評価できるものだったため。アッカの株主に対して進めていた委任状勧誘は中止する。ただし、アッカが２００８年１２月期に減収減益としている業績見通しは受け入れられないとし、中間決算までに事業計画を見直すよう求めている。また、今後の経営状況により新たな対応に乗り出す可能性もあるという。イー・アクセスは１３．１％（１月１１日時点）の株式を保有するアッカの筆頭株主。３月末のアッカ株主総会に向け、アッカの取締役３人の不再任と、イー・アクセスが選ぶ取締役の選任を求めていた。アッカはイー・アクセスの株主提案取り下げにさきだち、木村正治社長など取締役３人が退任するとともに、須山勇執行役員が社長に昇格するなどの人事を発表した。

△高千穂電気<2715>が60万株を上限に自己株取得へ、発行済み株式の3.19％
高千穂電気は２１日、発行済み株式総数の３．１９％に相当する６０万株を上限に自己株を取得すると発表した。取得総額上限は１０億円。取得期間は２月２２日から８月２９日まで。

△アルコニックス<3036>、14.7万株の公募増資と17万株の売り出しへ

△ドン・キホーテ<7532>が300万株を上限に自己株取得へ、発行済み株式の4.17％
ドン・キホーテは２１日、発行済み株式総数の４．１７％に相当する３００万株を上限に自己株を取得すると発表した。取得総額上限は５０億円。取得期間は２月２５日から４月２４日まで。

△トヨタ自動車<7203>、18─20日に952万8000株の自己株を取得
トヨタ自動車は２１日、東証で信託方式による市場買い付けで１８日─２０日に９５２万８０００株の自己株を取得したと発表した。取得総額は５９９億９８８３万３０００円。同社は５日に、発行済み株式総数の０．３８％にあたる１２００万株、６００億円をそれぞれ上限に自己株式取得を決議していた。

■ホソカワミクロン<6277>と栗本鉄工所<5602>、業務・資本提携を見直し
ホソカワミクロンと栗本鉄工所は２１日、２００４年９月６日付で締結していた業務・資本関係について見直すと発表した。両社によると、資本関係は解消するものの、業務提携については基本的にこれまでの提携関係を継続する。ナノ技術領域を含む粉体技術に関する共同研究、開発を中心とした技術提携、相互の粉体機器装置の非独占販売権の供与による販売提携を進めるために、新たに業務提携に関する基本契約書を締結した。今回の資本提携解消により、両社は相互に３００万株ずつ保有していた株式を売却する。

△米カーライル、日本で高齢者向け住宅を取得しＲＥＩＴ組成する方針
米投資ファンドのカーライル・グループは、日本で高齢者向け住宅で構成する１０億ドル程度のポートフォリオを構築し、２年以内に不動産投資信託（ＲＥＩＴ）に分離して上場させたい、との考えを示した。カーライルは２００４年に日本の不動産市場に参入したが、オフィスビルを重視している他の海外投資家とは異なり、高齢者向け住宅や工場および商業ビルに焦点を当てている。カーライル・ジャパン・リアルエステートの責任者、リオ・ミナミ氏は、ロイターの電話インタビューに対し、同社は今後２―３年に２０件から３０件の高齢者向け住宅を建設もしくは取得し、保有資産の額を現在の約２億５０００万ドルから１０億ドル程度に引き上げたいと表明した。ミナミ氏は「われわれはこのセクターで先駆者だ。高齢者住宅の供給は需要を満たしておらず、有望な分野となっている」と述べた。
カーライルは、高齢者向け住宅を運営しているミレアホールディングス<8766>傘下の東京海上日動と提携している。
先月には、グッドウィル・グループ<4723>から約１億３６００万ドルで高齢者向け住宅を取得している。
（ロイター）

△野村ＨＤ<8604>：不動産向けローンや証券化ビジネス強化－外資は撤退の動き
野村ホールディングス（ＨＤ）は、日本での不動産関連融資や、それを証券化するビジネスを強化する方針だ。外資系証券が日本で同業務からの撤退や縮小を進める中、逆に野村はビジネスチャンスととらえて収益機会の拡大を目指す。野村証券の丸山明専務執行役が21日、都内で開催した戦略説明会で明らかにした。強化するのは、野村が自ら貸手となって提供するノンリコースローン（賃貸収入などを裏付けとした融資）を証券化してＣＭＢＳ（商業用不動産担保証券）として投資家に販売する業務など。米サブプライム（信用力の低い個人向け）住宅ローン問題の影響もあり、日本でも証券化のコストが上昇しているが、丸山専務は「我々のローン提供機会が出てくる」と前向きだ。日本の不動産金融ビジネスをめぐっては、米証券大手モルガン・スタンレーが証券化業務を縮小するほか、メリルリンチ日本証券も関連部門の閉鎖を迫られている。野村は2007年にサブプライム関連で約1450億円の損失を計上し、米国での事業縮小を進める一方で日本を含むアジアでの業務拡大に取り組んでいる。
（ブルームバーグ）

△ＵＳＪ<2142> 三菱ＵＦＪ証券では、投資判断を新規に「3」としている。
優れた経営ノウハウや高いキャッシュフロー創出力などから、税負担の変動を除けば中期的に安定的な利益成長が期待できると。一方、予想ＰＥＲやEV/EBITDA 倍率などから総合的に判断すると、ほぼ妥当な水準としている。

△オムロン<6645>---大幅反発、燃料電池関連製品への期待も
大幅反発。ハイテク株高が支援となって押し目買いの動きが強まる格好。また、燃料電池システムの高効率運転に最適なフローセンサ新商品を4月から発売と前日に発表していることをはやす声も。原油市況上昇ピッチが速まる中で、代替燃料に対する期待感は再度高まりつつもある模様。

■ベストＢ<2418> 失速。
朝方は決算内容が好感されたが、次第に利食い売りが優勢となっている。前日に発表した07年12月期実績は営業利益が前期比31.6％増の48.05億円、08年12月期の見通しについては営業利益で同16.5％増の56億円となった。上方修正を発表した13日以降、株価は堅調に推移していたことから、材料出尽くしの動きが広がっているようだ。
（フィスコ）

▼大和冷機<6459>が続落、今期業績の慎重な見通しを嫌気
大和冷機工業が続落。２０日引け後に、前０７年１２月期の連結決算を発表。経常利益８０億２７００万円（前々期比６．６％増）、純利益５６億９８００万円（同２．７％減）だった。今期の連結業績予想は、経常利益７７億７０００万円（前期比３．２％減）、純利益５４億２０００万円（同４．９％減）と慎重な見通しを示していることから、嫌気売りが出ている。

△ミネベア<6479>が反発、ＵＢＳ証は「Ｂｕｙ」継続
ミネベアが反発。１月２３日に昨年来安値５１６円を付けた後は戻りを意識する足どりとなっている。ＵＢＳ証券では２０日付で「相対的に魅力が高まる」とし、投資判断「Ｂｕｙ」（買い）、目標株価については８５０円（従来９００円）に設定している。同証券では、このなかで、来０９年３月期業績の不透明感が高まっている電子部品セクター内で相対的に優位と考えるなどとし、「不採算事業の構造改革はほぼ終了。来期以降、リソースを有効活用して新製品や新市場開拓を強化していくフェーズだ。有利子負債削減がここ数年で進展、成長機会に応じてキャッシュフローを投入できる状況にある。売上加速が確認されれば、グロースとしての期待値が出てこよう」と指摘している。

△信越化<4063>が反発、大和総研はレーティング「１」継続
信越化学工業が反発。大和総研では２０日付で「厳しい事業環境を経営力で跳ね返す強い意欲を示す」とし、レーティング「１」を継続、目標株価は９７００円に設定するとしている。このなかで、先行きの事業環境に不透明感は漂うものの、機動的な「攻め」と「守り」の施策が奏功し、０８、０９年度と２ケタ営業増益が予想されること、０８年度予想ＰＥＲは１１倍台とヒストリカルに見て低位に位置していることなどを鑑みれば、現状の株価水準には投資妙味が大きいと考えられるなどと指摘している。

▼ＵＳＪ<2142>が続落、三菱ＵＦＪ証は「３」でカバー開始
ユー・エス・ジェイ（ＵＳＪ）が小安い展開。株価は週足で中段もみ合いを継続する格好となっている。三菱ＵＦＪ証券では２１日付で、レーティングを新規「３」でカバーを開始している。同証券では今後の連結予想１株利益を今０８年３月期２７６４．２円、０９年３月期３７０８．７円、１０年３月期２８８４．５円、１１年３月期３２３１．８円、１２年３月期３５６０．５円になると試算し、税負担の変動を除けば中期的に安定的な利益成長が期待できるとしている。株価については、予想連結ＰＥＲ、ＥＶ／ＥＢＩＴＤＡ倍率（簡易買収倍率）、安定利益成長期待などを総合的に判断すると、ほぼ妥当な水準としている。

▼ビーマップ<4316>が続落、不採算事業と特損が業績を圧迫
モバイルコンテンツなどを手掛けるビーマップが続落。２０日引け後、今０８年３月期の連結業績予想の修正を発表。経常損益を従来の１０００万円の黒字から２億１６００万円の赤字に下方修正した。新規事業のタレント関連の物販・データ提供事業が収益を圧迫するほか、位置情報・モバイルウェブ事業も低迷。収益力強化のためのリストラ実施に伴い、連結ベースで２億２０００万円の特別損失も計上する。「特損も痛手だが新規事業の低迷が大きい。事業の見直しを進め、来期は黒字回復する見込み」（経営企画部）としている。

△渋谷工<6340>が反発、悪材料出尽くし感から買われる
渋谷工業が反発。２０日引け後に、今０８年６月期の１２月中間期連結決算を発表。経常損益が２１００万円の赤字（前年同期は９億４５００万円の黒字）、最終損益が３億２００万円の赤字（同４億１３００万円の黒字）となった。建築基準法改正に伴い客先の工場建設が遅れ、同社が納入する大型プラント納入が下期にずれ込み、売上高が減少したことが響いた。２月６日に発表した通期の業績予想は変更していない。株価は、１５日に８０９円まで値を戻していたが、戻り売りに押され１９日には７００円まで売られた。中間決算発表終了を機に、悪材料出尽くし感から買われているようだ。連結ベースでの１株当たり純資産が１１０８円（前期実績）あり、低ＰＢＲ銘柄として注目する向きもある。

△フュートレック<2468>が反発、音声認識ソフトウエアがドコモ<9437>に採用
フュートレックが急反発。２０日にＮＴＴドコモの携帯電話の新機種「７０５ｉシリーズ」に音声認識ソフトウエアが採用されたと発表した。同ソフトウエアはＮＴＴドコモの携帯電話「９０５ｉシリーズ」で既に採用されており、端末販売が好調なことからロイヤルティー収入が伸びている。今回の「７０５ｉシリーズ」は今０８年３月期から来期にかけてメーカーが相次いでリリース予定。「９０５ｉシリーズ」とともにＮＴＴドコモの戦略機種だけに売上への期待は大きい。「同社へのロイヤルティーは生産ベースで計上されるため、今期中から寄与する見込み」（ＩＲ担当者）。

△ウィーヴ<2360>がストップ高比例配分、今期の最終黒字化予想を好感
アニメ企画・プロデュースのウィーヴがストップ高比例配分となった。２０日に前１２月期決算を発表し、今期の連結最終損益予想が５．５５億円の黒字（前期１．３５億円の赤字）と、黒字化することが好感された。ただ、この黒字化は関連会社の株式を一部売却することによるもので、業績面では苦戦が続く見通しだ。前期は同社プロデュースのテレビ放送枠が減少し、出版事業も不振だったことから、大幅減収・赤字転落となった。今期についても、大幅減収、営業・経常損益の赤字継続を見込む。「今期は新キャラクター開発、コンテンツ獲得などに取り組み、来期以降の業績回復に向け準備を進める」（会社側）という。一方、１月末の時価総額が５億円未満となり、上場廃止の懸念も出ている（４月末までにジャスダックに改善報告書を提出する予定）。この日の株価は上げたものの、目先は軟調な展開が続きそうだとの見方が出ている。
（株式新聞ダイジェスト）

△東芝<6502>が反発、ドイツ証券が「買い」で新規に投資判断を設定
東芝が一時、前日比27円（3.40％）高の822円まで上昇して反発となった。同社が19日付けでＨＤ－ＤＶＤ事業から撤退することを正式に発表したことを受けて、前日20日には撤退費用が重しとなり、下落する展開となった同銘柄となるが、この発表を受ける形で、大和総研が「２」の投資判断を継続。また、ドイツ証券は新規に「バイ（買い）」でカバレッジをスタートさせたことが、投資家の間に買い安心感を与える形となったようだ。ドイツ証券では目標株価を1100円と設定。今回のＨＤ－ＤＶＤ事業から撤退に関しても「東芝は多方面に積極的な投資を展開すると同時に非中核事業の売却を断行している」と述べてマイナス面ではなく、プラス面の評価している。

■そーせいグループ<4565>が下落、臨床試験の行方を冷静に見極める向きが拡大
そーせいグループが朝方の寄り付き直後にかけて一時、前日比1万3000円（10.24％）高の14万円まで上昇する展開となったが、その後は急速に上げ渋る展開となり、後場に入ってからは下落に転じた。前日20日に発表した開発中の舌下噴霧製剤「ＡＤ９２３」と緊急避妊薬「ＳＯＨ－０７５」に関して第三相臨床試験を開始すると発表したことが買い材料視された結果、朝方には大幅高の展開になったが、創薬事業はとにかく時間がかかるため、この２つの新薬が事業収益に結びつくまでにはまだ時間がかかるのでは、といった臨床試験の行方を冷静に見極める向きが広がったことが、後場に入ってから下落に転じる要因となったようだ。
（テクノバーン）