2/19 朝の『株価材料』PART Ⅲ

朝の『株価材料』PART Ⅲは、"つづきはこちらです"をクリック！

[0回]

■株価材料

△商品価格連動のコモディティ投信　株価下落で人気
年初からの株価低迷と対照的に、エネルギー、農産物、非鉄金属などの商品を投資対象とする投資信託に注目が集まっている。米国の低所得者向け高金利型住宅ローン（サブプライムローン）問題などで世界の株式市場の先行きに不透明感が増している。大手証券は、株価が下がっても、利ザヤが得られる商品投信の販売に力を入れており、損失リスク分散のために、投資家のニーズも高まりそうだ。日興コーディアル証券は２５日から中長期的に価格上昇が期待されるエネルギーや金属、農産物に実質的に投資できる「日興・シュローダー・コモディティ・ファンド」の募集を始める。商品先物や関連株式を投資対象とし、投信会社の投資分析に基づいて運用する。市況に合わせて、商品の組み入れ比率を変更することで投資成果を追求する。
大和証券<8601>は５日、豪ドル建ての「ダイワ・オルタナティブファンド・シリーズ－ソフトコモディティ条件付元本確保型ファンド」を設定した。運用するのは、小麦、トウモロコシ、大豆、砂糖など農産物の先物価格に一定の比率で連動した農産物価格連動債。すでに募集は終えているが、預かり資産残高は約１５６億円に上った。石油や金属、農産物などの商品は、中国やインドなど新興国の経済成長や人口増加に伴い需要が急増。一方で、供給の増加は見込みにくく、商品の価格の上昇が続くことが予想されている。世界的な株安を受け、株や債券に頼らない商品投信は「リスク分散のための新しい資産の形」（日興コーディアル証券の坂本昌史アセットマネジメント・マーケティング部長）として、証券会社は販売に力を入れていく方針で、投資家の人気を引きつけそうだ。
（産経新聞）

△三菱ＵＦＪリース<8593>　三菱商事<8058>の出資率倍に
三菱商事は１８日、東証１部上場でリース業界第２位の三菱ＵＦＪリースへの出資比率を、年度内にも現在の１０．７％から２０％超まで引き上げる方針を固めた。
同リースに対しては、三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ<8306>（ＦＧ）も関連会社や親密取引先の持ち株を集約する形で、出資比率を既に３割弱に引き上げており、商事と三菱ＵＦＪ（ＦＧ）の両社で発行済み株式の過半を占める体制にする。
成長が見込めるリース事業の基盤強化を図り、三菱グループで連携して首位のオリックス<8591>を追撃する体制を整える。三菱商事とＦＧは今回の資本関係強化に合わせ、国内外の顧客ネットワークなどを積極的に三菱ＵＦＪリースに提供するなど強力に支援する。同リースはこれをテコに船舶など大型リース事業に本格進出するほか、アジアなど海外でのリース事業を拡大。１１年３月期には連結最終（当期）利益を、０７年３月期比２．２倍の４８０億円まで向上させる方針だ。
成長分野のリース事業をめぐっては、三井住友ＦＧ<8316>と住友商事<8053>が傘下のリース会社を統合するなど、旧財閥グループを中心に規模のメリットを目指す動きが加速している。
（毎日新聞）

△オートバックス<9832>、山陰地区のFC店を買収
オートバックスセブンは、18日付で、オートバックスフランチャイズチェン加盟法人で、鳥取、島根でオートバックス店舗4店舗を運営するタニムラの全株式を取得し、買収したと発表した。タニムラの買収は、山陰エリアでのエリアドミナント戦略の一環として実施するもの。経営体制を強化し、競争力を高めることで、エリア内シェア、収益の向上を図っていく。また、トータルカーライフサービス業としてカー用品だけでなく、車検整備や車両販売に積極的に取り組んでいく方針だ。

△バンドー化学<5195>4-12月期決算…増収増益　主力製品好調で
バンドー化学が発表した2007年4 - 12月期の連結決算は、当期純利益が前年同期比64.1％増の42億0900万円となり、大幅増益となった。売上高は同4.8％増の737億5300万円となり増収だった。自動車用伝動製品は日系自動車メーカーの海外現地生産台数が増加するなかで、主力製品であるリブエースなどをはじめとする補機駆動用ベルトやオートテンショナ、一方向クラッチ内蔵プーリなどの補機駆動用のシステム製品の販売が伸長した。営業利益は同2.4％増の57億7200万円、経常利益が同12.5％増の64億7900万円と増益となった。一方、通期業績見通しは原材料価格の高騰から収益を下方修正し、売上高は同4.0％増の990億円、営業利益が同11.5％減の71億円、経常利益が同4.9％減の77億円、当期純利益が同20.5％増の48億円となる見通し。

▼パトライト<6825>4-12月期決算…減収減益　海外不振などで
パトライトが発表した2007年4 - 12月期の連結決算は、当期純利益が前年同期比46.2％減の9億8600万円となり、大幅減益となった。売上高は動12.8％減の76億6800万円と、2ケタの減収となった。車輌機器事業は、車輌搭載用LED表示ボード製品が計画通りの売上高を確保できなかったものの、散光式警光灯や車載用電子サイレンアンプ類について官公庁向けの更新需要を例年通り確保できたことに加えて、新製品の照明製品や自主防犯活動向け青色防犯製品などが順調に推移した。しかし、海外市場で中国を除くアジアや米国で受注が伸び悩んだ。収益面でも減収をカバーできずに営業利益は同14.9％減の10億7800万円と大幅減益となった。経常利益は同9.4％減の11億7300万円だった。通期業績見通しは前回発表したものを据え置いた。

△中央発條<5992>、業績見通しを上方修正…トルコ合弁事業解消で
中央発條は、トルコの合弁事業を解消するのに伴って、2008年3月期の連結・単独決算の業績見通しを修正した。トルコの子会社ロズマス・チュウオウ・オートモーティブの保有全株式を合弁相手であるロズマスメタルに売却することから、特別利益を連結で5億円、単独で3億円が発生する見通し。このため、2008年3月期決算の最終利益について連結が16億円、単独が10億5000万円にそれぞれ上方修正した。

△ニチアス<5393>、組織改正を実施…耐熱材の認定不正取得で
ニチアスは、3月1日付けで工業製品事業本部の組織変更を実施したと発表した。今回の組織変更では、工業製品事業本部内の「シール材事業部」、「無機断熱材事業部」、「高機能樹脂製品事業部」を廃止し、新たに「高機能製品事業部」と「工業製品事業部」の2事業部体制に再編する。建築資材の耐熱性能を不正に取得していた事件を受けた措置。

△中国自動車初期品質、5部門で日本ブランドがトップ…JDパワー
J.D.パワー アジア・パシフィックは、2007 年中国自動車初期品質調査の結果を発表した。調査は、新車購入後2 - 6か月が経過した車の所有者を対象に、中国での自動車の初期品質を調べるもの。調査では、実際に経験した不具合をユーザーに指摘してもらった。8回目となる今回は、内容を大幅に変更し、不具合指摘項目が前回までの135項目から増やし、8つのカテゴリーの228項目とした。8つのカテゴリーは外装分野、走行性能分野、装備品/コントロール/ディスプレイ分野、オーディオ/エンターテイメント/ナビゲーション分野などで、今回の調査は、2006年 10月から2007年6月の間に新車を購入した所有者が対象。中国の主要24都市で2007年4月から8月にかけて面接調査を実施し、9720人から回答を得た。調査対象車は41メーカーの93モデル。
この結果、7セグメントのうち、5セグメントで日本ブランドが占めた。特にホンダ<7267>は2セグメントでトップとなった。セグメント別のトップは、「コンパクトカー・セグメント」が天津の『シャーリー』、
「プレミアム・コンパクトカー・セグメント」がスズキ<7269>の『スイフト』で2年連続トップ。「エントリー・ミッドサイズカー・セグメント」がホンダの『シティ』、
「ミッドサイズカー・セグメント」がトヨタ<7203>の『カローラEX』。「ローワー・プレミアム・ミッドサイズカー・セグメント」がヒュンダイの『ソナタ』、
「アッパー・プレミアム・ミッドサイズカー・セグメント」が日産<7201>の『ティアナ』。「MPVセグメント」がホンダの『オデッセイ』で4年連続トップだった。
（レスポンス）

△建設機械用アクスル世界最大手の伊カラーロ、日本参入
建設機械用アクスル（車軸）世界最大手のイタリアのカラーロ（パドヴァ市）は、０８年度に日本市場に参入する。部品商社の中央精工（東京都港区）が販売代理店を引き受けた。２０１１年に集中する建機のモデルチェンジをにらみ日本メーカーとの取引拡大を目指すカラーロと、建機部品の販売量を拡大したい中央精工の思惑が一致した。
コマツ<6301>など建機大手が購入の検討を始めた。カラーロは建機や農業機械、フォークリフトの足回り部品であるアクスル、トランスミッション（変速機）、減速機を生産している。欧米を中心に１９工場を持ち、販路は欧米ほか中国、インドなどの新興地域に持つ。日本メーカーとは海外でコマツの現地工場向けにアクスルを納入しているが、日本国内は駆動部品の競合が多く、販路確保が難しかった。

△ＩＨＩ<7013>、ＧＥの小型ジェット機用エンジン向け部品を増産
ＩＨＩは米ゼネラルエレクトリック（ＧＥ）の小型ジェット旅客機用エンジン「ＣＦ３４」向け部品を増産する。０８年度に０７年度計画比で４４台分を上乗せし、４４０台分を生産する。ＧＥの民間航空機メーカー大手ボンバルディア（カナダ）とエンブラエル（ブラジル）向けの増産に対応する。ＩＨＩが増産する部品は低圧タービンモジュール、ファンローター、高圧圧縮機ブレード、補機類など。ＣＦ３４はリージョナルジェット機（地域間航空機）と呼ばれる１００席未満の小型ジェット旅客機に搭載されている。７０席タイプ向けと９０―１００席タイプ向けの２機種がある。ボンバルディアとエンブラエルはいずれもエンジンにはＣＦ３４を全面的に採用している。ＩＨＩは両社の増産に対応し、０３年以来、段階的に生産量を引き上げている。０７年度も前年度比１４％増の年産３９６台分となる。

△富士機械製造<6134>、旋盤を１０機種に絞り込み－生産効率向上、コスト削減
富士機械製造は旋盤のラインアップを、現在の５０機種から９月末までに１０機種に絞り込む。部品の種類を減らして調達費を抑えるとともに、部品生産現場の作業効率を高めて全体のコストを削減するのが狙い。価格競争力を強化し、販売増につなげる。同社の工作機械事業は小型旋盤が主力。足回り部品の加工向けなど自動車産業向けが売り上げの９割を占める。顧客の要望にきめ細かく対応しながら製品を開発してきたため、用途が限られた機種が増え、機種数が必要以上に多くなっていた。仕様が似ている機種は、他機種で代替できることも少なくない。最近は標準機メーカーが低価格を売りに同社の機械と競合する場面も増えており、価格競争力が従来以上に重要になっている。同社の工作機械事業は０８年３月期の売り上げ見込みが１４５億円（前年度比１１・６％減）と低迷している。

△東亜ディーケーケー<6848>、海外で計測・分析機器強化－中国・欧・中東を開拓
東亜ディーケーケーは海外で計測・分析機器事業を本格化する。４月から海外顧客を対象に修理や情報収集を行う巡回サービスを始めるほか、アジアや中東などを担当する海外営業部門を新設する。また０８年度中にも海外の計測関連企業に自社技術を供与し、中国とタイで委託生産を始める方針を固めた。早ければ３年後に、連結売上高に占める海外売上高の比率を２０％に倍増する。４月に子会社の東亜ＤＫＫサービス（東京都武蔵野市）に海外課を新設。東亜ディーケーケーの国際業務部の従業員と連携し、２―３カ月に１度、海外の顧客を訪問する。自社製品の修理や調整などを実施し更新需要を掘り起こすほか、他社製品など業界動向の情報を集める。これらにより「顧客との距離を縮める」（東亜ディーケーケー首脳）方針だ。また２０１０年には、東亜ディーケーケーの国際業務部を拡充して「国際本部」に発展的に改組。

△デジタルアーツ<2326>、フィルタリングソフトの販売で家電量販店との連携強化
デジタルアーツはパソコン向けのウェブサイト利用制限（フィルタリング）ソフトの販売で、家電量販店との連携を強化する。新製品を２月末に発売するのに合わせ、店頭に専用陳列コーナーの設置を依頼。未成年者が使う携帯電話の有害サイト対策としてフィルタリングの認知度が上昇しており、店舗側からも好感触が得られると判断した。量販店の本部に働きかけ、全国の店舗で専用コーナーの設置を目指す。
現在デジタルアーツはビックカメラ<3048>やヨドバシカメラと連携し、パソコンの購入時に店頭でフィルタリングソフトをインストールするサービスを展開している。時間がない人やパソコンの操作が苦手な人向けのサービスで、店員が代わりにインストール作業をする。

△ＮＥＣ<6701>、携帯向けＭＲセンサー増産－月５０００万個体制に
ＮＥＣは携帯機器向けの磁気抵抗（ＭＲ）センサーの生産体制を強化する。５月にウエハーの薄膜処理から検査までを行う前工程の生産能力を現在の月３０００万個から同５０００万個に増強する。携帯電話やノートパソコンなどの携帯情報通信機器の軽薄短小化が進む中で、機器の薄型化などに寄与するＭＲセンサーの需要が世界で拡大しているため。ＭＲセンサー事業の売上高は２０１０年度までに、０７年度比３・３倍の１００億円を目指す。ＭＲセンサーは折り畳み式携帯電話の開閉を検出し、液晶表示装置の電源切り替えなどに使われる。ＭＲセンサーなどを製造するＮＥＣ山梨（山梨県大月市）の工場に数億円を投じて、成膜装置と試験装置を新たに導入した。センサーの回路の微細化も進めたことで、前工程の生産能力を大幅に向上した。加えて、協力会社に委託するウエハー研削からの後工程の生産量を従来比２・１倍の月２５００万個に引き上げる。

△三菱電<6503>、配管自動洗浄機能搭載の自然冷媒ヒートポンプ式給湯機投入
三菱電機は微細な泡による配管自動洗浄機能を搭載した自然冷媒ヒートポンプ式給湯機を６月に市場投入する。追い炊きなど循環運転中に稼働し、風呂の配管や熱交換器内に汚れが付着しにくくする。同給湯機市場は０８年度も２０―３０％の成長が見込めるものの販売競争も激しくなっている。同社は現在シェア２５％で業界２位だが、差別化製品の販売で市場の伸びを上回る成長を果たしシェア拡大を狙う。部品洗浄技術として開発した「マイクロバブル」技術を給湯機に応用した。特殊構造のノズルで水流に空気を混ぜることで、直径がマイクロメートル単位の泡を発生。微細な泡が配管に付着する皮脂などの汚れを吸着する。ノズルを給湯タンクユニット内に搭載。循環運転時に泡を発生することで、浴槽の皮脂汚れが配管に付着しない。

△ノリタケカンパニーリミテド<5331>、太陽電池電極用ペーストを発売
ノリタケカンパニーリミテドは１８日、太陽電池の発電効率を従来より０・１―０・２ポイント向上できる電極用ペースト「マクサニー」３種を３月初旬に発売すると発表した。価格は銀系が１キログラム６万―９万円、アルミニウム系が同７０００―８０００円。０８年度に１０億円の売り上げを目指す。受光面用の銀系「ＦＡ」、裏面でシリコンと反応し電力の取り出しを効率化するＢＳＦ層用のアルミ系「ＡＬ」、裏面リード線用「ＢＡ」の３種。いずれもシリコンウエハーに印刷、乾燥、焼成し電極にする。溶媒の樹脂ペースト材料や、銀・アルミの粒度を工夫した。ＦＡは印刷後も形がくずれず、幅８０マイクロメートルまでの狭いリードが量産でき、受光面を従来より２割増やせる。導電性も高い。ＡＬは膜厚調整が容易で高出力。アルミ層を３０％薄くでき、焼成不良も減らせる。ＡＬは無鉛。ＢＡは有鉛、無鉛が選べる。

△ミツミ電機<6767>、営業戦略を策定－売上高年率２ケタ増を継続
ミツミ電機は売上高の年率２ケタ増を継続的に達成するため、重点的に伸ばす製品や市場の営業戦略を策定した。高周波や半導体、要素部品、電源の４製品群を強化、音響・映像（ＡＶ）や通信など既存４分野に加え車載や社会インフラを伸ばす。海外売上高比率を現在の３０％から３年後をめどに５０％にする。一連の取り組みで中長期に売上高５０００億円を目指す。高周波では従来のデジタルＡＶや車載用チューナーのほか、ブルートゥースやＷｉＦｉなど無線分野の製品のモジュール化を進める。半導体はアナログ回路とデジタル回路を混載した製品を増やすほか、環境負荷が少ないベアチップを基板に実装したモジュール製品を伸ばす。要素部品は精密加工技術を活用しスイッチやコネクター、モーターなどを開発。電源では省電力、高効率、小型化を進めた個別仕様（カスタム）製品を提案していく。

△西川ゴム<5161>、鉄を使わず２割軽量化したボディーサイドシールを開発
西川ゴム工業はゴムと樹脂を原料にした、自動車用のボディーサイドシールを開発した。従来の同シールは中心に鉄板が入っていたが、これを樹脂に転換、２割の軽量化に成功した。
すでにトヨタ自動車<7203>が今春投入する中型車への採用を決めている。これに向けて、西川ゴムは吉田工場（広島県安芸高田市）で量産を始めた。西川ゴムが新開発したボディーサイドシールはドアとボディーの間にあるシール材。ドア、窓の外周部分を覆っており、従来品は、４ドアの中型セダンタイプで一台当たりに使われる同シールの重量は４キログラムだった。車の軽量化ニーズを受けて、剛性を担保する芯の部分を鉄から熱可塑性樹脂ゴム弾性体に切り替えた。部品重量を２割減らして、同タイプ車での同シールを３・２キログラムにした。樹脂芯は熱に弱いが、同社はゴムと一緒に押し出して成形する工程で、樹脂に熱が伝わらず、樹脂を塑性変形させない独自工法を開発した。

△ＯＫＩ<6703>データ、福島で生産物流時のＣＯ２排出量を７２％削減
ＯＫＩデータはプリンターを生産する福島事業所（福島市）で生産物流時の二酸化炭素（ＣＯ２）排出量を大幅に削減する。周囲３０キロメートル圏内にあった６カ所の外部部材倉庫を撤廃し、工場内に部材在庫スペースを確保した。工場内での生産効率化と倉庫・工場間のトラック輸送を廃止した効果で、０７年度は生産物流時ＣＯ２排出量を０６年度比７２％削減できる見込みだ。福島事業所は国内のメーン生産拠点。Ａ３カラープリンターの生産を中国にシフトしたほか、ジャストインタイム（ＪＩＴ）生産の強化でライン見直しなどを実施した結果、０７年度上期（４―９月）の半年間で工場内の生産スペースを２０％削減した。同スペースを部材在庫スペースに活用できたため、外部６カ所の部材倉庫（６５００平方メートル）をなくし、生産物流時ＣＯ２の削減に取り組んだ。

△日本の電力業界、インド火力の熱効率改善を提案
日本の電力業界はインドの石炭火力発電所に対し、熱効率向上のための改善提案を行った。クリーン開発と気候に関するアジア太平洋パートナーシップ（ＡＰＰ）の一環で１２日までインドの発電所で実施していたピアレビューの成果を受けたもので、電気事業連合会が１８日発表した。インド側からも新たな技術支援の要請が行われた。ＡＰＰは日本や米国、インドなど７カ国が参加する地域的枠組み。８分野のタスクフォースで構成され、「発電および送電タスクフォース」で発電所の効率運用について取り組んでいる。今回のインドでのピアレビューでは２カ所の石炭発電所を約８０人の技術者などが視察。
日本からは東京電力<9501>やＪパワー<9513>、電事連などから１４人が参加した。日本からは発電所の燃焼最適化や、補機となる大型通風機の動力削減などを提案。これにより設備の初期性能近くまで改善できるとしている。

△日立金属<5486>、島根・安来で特殊鋼を増産－主力炉の能力月１万２千トンに
日立金属は安来工場（島根県安来市）の製鋼能力を拡大する。電炉の電気容量を引き上げることなどで、主力炉の月産能力を現在の約１万トンから３月末までに１万２０００トンに高める。並行して、３基ある電炉のうち、最も小型の電炉を休止。主力炉に集中することで、生産効率を向上させる。これに伴う投資額は老朽更新を含め４０億―５０億円。これにより、工具鋼や自動車用部材などの旺盛な需要にこたえていく。安来工場は特殊鋼の主力拠点。製鋼工程では昨年末まで電炉３基をフル稼働。７―１２月は月平均１万７９００トンの鋼塊を生産し、ユーザーの受注にこたえていた。だが、最も小さな電炉は主力炉の３分の１程度の能力しかないため、主力炉に生産を集中させることで、よりコストダウンを進めることにした。変圧器などを交換し、主力炉の能力を当初の月７５００トンから月１万トンまで引き上げ、２炉体制に移行した。

△三井住友建<1821>など、可視光通信で３次元位置計測システムを開発
三井住友建設は１８日、慶応義塾大学、中川研究所（東京都品川区、松村友邦社長）と共同で、可視光通信を用いた３次元位置計測システム（概要図）を開発したと発表した。目に見える光を高速点滅させてデジタル信号を伝達する可視光通信技術で、複数の点の３次元座標を一括かつ短時間で測量する。これまで苦手だった夜間の測量や測量の自動化に効果を発揮するという。システムは市販のデジタル一眼レフカメラと画像解析用のパソコン、標点となる発光ダイオード（ＬＥＤ）光源で構成。座標が分かっている基準点用光源と、計測したい位置に測量点用のＬＥＤ標点を設置し、それら全体をデジタルカメラで２カ所から撮影。その撮影データをパソコンに取り込み、画像解析して各測量点の３次元座標を算出する。一度ＬＥＤ光源を設置すれば、その後は測量点に人が行く必要がなくなり、省力化になる。

△中央三井<8309>信託、個人向けコンサル強化－ミニ店舗３０カ所に拡大
中央三井信託銀行は個人向けコンサルティング業務を加速させる。コンサル業務に特化したミニ店舗「コンサルプラザ」を増設し、休日でも資産運用やローン、遺言、相続、不動産などの各種相談に対応できる体制を強化する。３月に、さいたま市浦和区内と東京・自由が丘に新設し、計２２カ所にする。これまで首都圏地区を中心に開設してきたが、今後は関西や中部地区などにも設置し、早期に３０カ所程度に増やす。コンサルプラザは中央三井信託銀行の既存店舗のほか、百貨店などの商業施設や駅の構内など、個人の顧客が来店しやすく利便性の高い場所を中心に設置している。平日は１９時や２０時まで、土・休日にも営業し、資産運用や住宅ローン、遺言信託、遺産整理業務、不動産の活用などの各種の相談業務に対応している。店舗のレイアウトもコンサルティングブースを中心としたミニ店舗としている。
（日刊工業新聞）

△価格比較サイトを提供するカカクコム<2371>に注目（本日の投資戦略）
昨日はＮＹ休場の中、買戻しから堅調に始まり、日経先物は１３６２０円で寄り付いた後１３８４０円まで買われて、買い一巡後後場から売り物に押された。結局先物は引け間際１３５８０円の安値を付けたあと１３５９０円で終わった。楽天やサイバーエージェント、カカクコム、ディーエヌエー、Ｃ４テクノロジー、ミクシィなどのネット関連は買われ、マツモトキヨシやＪＳＣ、イマジニアなどの業績悪化関連はストップ安まで売られた。ドンキホーテやセシールなどの消費関連も下落した。本日はヨーロッパ市場上昇を受けやや堅調に始まるものと見られる。海外ファンドが新興市場に参入してきたことはプラス要因となる。日経先物は１３６００円をはさんだ売買が予想される。本日はカカクコムに注目。同社はパソコンサイトや携帯電話サイトで各種商品の価格比較サイトを提供している。利用者が急増するなか広告収入は急増している。今後は飲食や旅行サイトも拡充させていく方針である。株価は１月０９日の高値に接近してきており投資妙味は高い。５０万円近辺注目。

■快調なダイハツ<7262>に親会社株登場で天井感　株価診断＆注目銘柄手持ちは売却を優先　自信あれば小口でカラ売りも可
快調に上値を追うダイハツ工業が、１８日、１２４６円まであり昨年１１月の上値のフシ１２５７円にあと一歩と迫った。同社株は今年１月２２日の８６０円をボトムに上昇に転じ、この日まで１８日間の立会い日数で陽線数が１５本と非常に強い動きを示し、上昇幅３８６円、上昇率で４４．８％に達した。単純計算で１日平均２１円上昇したわけだ。特に、この間の全般相場が不振だったことも考慮すれば４４％以上の値上がり効果があると見ることもできよう。快調に上昇した理由は、①ガソリン高で軽自動車が見直されていること，②とくに、このところテレビ・コマーシャルが目立ち、これによって、ダイハツといえば田舎に強い農作業の軽トラックというイメージから都会型のイメージに変わってきたこと、③１月３０日発表の０６年４～１２月期業績が営業利益で２８．５％増と好調だったこと、などだ。ただ、短期間に急上昇したことで底値圏を買った向きの利益確定売りが出やすくなっている。特に、１２５０～１３００円にかけてはいくつものフシがあるため、先行き上抜くとしてもここらで一服は欲しいはず。
また、親会社のトヨタ自動車<7203>株が動き出したことに、買い方は警戒感を強める。ダイハツとトヨタに限らず、マーケットでは先ず小型株が動き、最後に本命株が動いてひと相場終了となるからだ。ここは、持ち株はいったん売りを優先させるべきで、腕に自信のある向きには小口を前提にカラ売りを仕掛けるのもいいだろう。

□一六堂<3366>　柚原社長の持株の一部を従業員に贈与すると発表
一六堂は、１８日引け後に代表取締役社長柚原洋一氏の保有する同社株式の一部を、同社従業員に贈与することを発表した。昨年度からの組織変更に伴い主要役職に従事する１５名を対象に、過年度までに実施したインセンティブの状況を加味し、同社の株式を贈与する。贈与の目的として、近年入社の従業員を含めた主要役職者へ付与することで、既存従業員とのインセンティブの平衡を図り、全従業員一丸となって、業績向上と株主価値の最大化への意欲を一層高めるためとしている。贈与される株式数は２４０株。贈与予定日は２月２１日。
０８年２月期連結業績予想は、売上高７２億１２００万円（前期比４４．５％増）、経常利益７億２２００万円（同６７．２％増）、純利益３億９２００万円（同６７．２％増）と大幅増収増益で過去最高を見込む。

△東テク<9960>　アルデプロ<8925>の子会社を取得
東テクは１８日引け後、アルデプロより尾高電工の株式を取得し、子会社化することを発表した。同社グループは、各種空調機器の取扱いにシステムオートメーションの複合技術も兼ね備え、工事・保守・メンテナンス業務も行う「トータルソリューションプランナー」を目指し、総合的なサービスを提供できる体制を強化している。そのために、千葉市で電気工事業を営んでいる尾高電工の全株式を取得して子会社化することが、首都圏エリアのサービス体制の強化に繋がると判断したため、株式の取得を決議した。なお、尾高電工の０７年５月期の業績は、売上高６億８８００万円、経常利益３３００万円、純利益１８００万円である。同社の今期業績に与える影響はないが、来期以降の業績に与える影響については現在精査中としている。

△夢真ホールディングス<2362>　子会社の譲渡を発表
夢真夢真ホールディングスは、１８日引け後に子会社の譲渡を発表した。同社は、経営資源を人材派遣事業に集中するために、これまでＭ＆Ａで買収した企業の売却を進めてきた。今回の発表もその流れに沿ったものである。譲渡が決定した企業は夢真キャピタル。
売却先は、財務、会計、人事を中心としたコンサルティング事業をグループで展開する純粋持株会社のＢＢＨ<3719>。売却金額は４５００万円。１８日の取締役会の決議後、同日に株式譲渡契約書を締結し、株式の譲渡を済ませた。今後の見通しとして、０８年９月期の業績修正を行う必要があるが、現在精査中であり、明らかになり次第発表する方針。
（証券日刊新聞）

△欧州の自動車２強、戦略の違い浮き彫り　ダイムラー、単独路線／ルノーは提携拡大へ　妥当性問われる年に
ドイツのダイムラーは単独路線を強化。フランスのルノーは他社との提携拡大－。世界的な景気減速が懸念される２００８年に入り、欧州を代表する２大自動車メーカーの戦略の違いが鮮明になってきた。「各社独自の歴史があるので、どちらの戦略が有利とは一概には言えない」（在欧自動車アナリスト）が、米国や日本メーカーの主力を追い掛けるダイムラーとルノーにとって今年はそれぞれの戦略の妥当性が問われる年になりそうだ。１４日に０７年１２月期決算で増益を発表したダイムラーのツェッチェ社長は、経営の重荷となっていたクライスラーの売却について「やっとダイムラーの強みにだけ（経営資源を）集中できるようになった」と振り返った。社長は「いろんな協力関係を検討したが結果としては独自路線を歩む」と強調。イタリアのフィアットとの提携交渉についても「互いに利点があれば一部で可能性は探るが、それ以上のものではない」と距離を置く姿勢を示した。同じ日に決算を発表したルノー。
ゴーン社長はロシアの自動車最大手アフトバスの株式２５％を取得する交渉が順調に進んでいることを明らかにし「われわれのグループは米ゼネラル・モーターズ（ＧＭ）、トヨタ自動車<7203>に次ぐ世界３位になる」と強調した。
ルノー・日産<7201>グループの０７年の販売台数は６１６万台で世界５位。これに１００万台の生産能力のあるアフトバスが加わり３強入りを目指す。
相乗効果が見込めるとみた企業に巨額投資し世界の主要市場でのシェア拡大を目指すルノーにとっては、日産との提携が成功体験だ。一方、資本提携に懲りたダイムラーの経営指標は台数より利益率を重視する構えだ。

△タケエイ<2151>、パークゴルフ場の運営子会社をあすにも設立　ゴミ処分場跡地を有効利用　国内初、来春開業目指す
産業廃棄物処理業者のタケエイ（東京都江戸川区）は、新規事業としてパークゴルフ場の運営ビジネスに乗り出す。ごみ処分場の跡地を有効利用するのが目的。低料金で手軽に楽しめるパークゴルフの人気が高まっているのに着目し、パークゴルフ場の運営子会社、タケエイパークゴルフマネジメント（東京都江戸川区）を今月２０日にも設立する。パークゴルフ場第１号は同社のごみ処分場の大木戸最終処分場（千葉市緑区）の跡地を予定し、２００９年春の開業を目指す。同社は今後、自社のごみ処理場跡地だけでなく、同業他社のごみ処分場の有効利用に向けたコンサルティング事業を展開する予定で、同ビジネスを将来の収益源に育てる考えだ。産業廃棄物業者の多くが、ごみ処分場の跡地の活用方法に頭を痛めているが、ごみ処分場の跡地の有効利用が促進しないのは理由がある。戸建て住宅やマンションといった住宅用建物が建てられない規制があるためだ。このため、ごみ処分場の跡地の大半は公園や森林としてしか活用されていないのが実情だった。今回のようにごみ処分場の跡地をパークゴルフ場として運営する事業化の試みは国内初のケースとなり、産業廃棄物業者の間では、同社のパークゴルフ事業の成否が注目されている。タケエイパークゴルフマネジメントの資本金は３０００万円で、全額タケエイが出資する。第１号案件となる大木戸最終処分場の跡地に建設するパークゴルフ場は、約５万５０００平方メートルの敷地に３６ホールを備えたコースになる。

△シリコーン製調理用品が人気　春からの新生活合わせ　カラフルで斬新
合成樹脂シリコーン素材の調理用品が、口コミで支持を広げている。カラフルで斬新なデザインが特徴だが、耐熱性や強度など機能も充実。春からの新生活に合わせ、キッチンに彩りを加えるインテリアとしても注目されている。
日本橋三越<2779>本店（東京都中央区）では昨春から特設コーナーを設置。中でも仏マストラッド社製のふた付き容器「パピヨット」（２個セットで６７２０円）は、電子レンジやオーブンで簡単に蒸し料理などができるうえ、油を使わない調理も可能で、健康志向の高まりにも対応した人気商品となっている。お玉やへらなどの小物も豊富で、赤や黄、白、紫など色とりどりなのも最近の傾向。熱による変形や焦げ付きもほとんどなく、「プレゼントとして買われる方も多い」（商品担当）という。渋谷ロフト（同渋谷区）では、キッチン用手袋や鍋敷きなどが売れ筋。「カラーバリエーションが多く、１つあればインテリア代わりにもなる存在感が魅力」（販売担当）だ。

△三菱電機<6503>　浴室カビ予防機能も　衣類乾燥除湿器に新製品
三菱電機は１８日、衣類乾燥除湿器「サラリ」シリーズの新商品として、浴室のカビの繁殖を抑制する機能を新たに搭載した５機種を３月１日から順次発売すると発表した。従来の衣類乾燥、除湿、冷風、温風、衣類消臭機能に、浴室のカビ対策として「浴室カビガード」機能を新たに搭載。脱衣所から浴室に乾いた風を送って除湿し、カビ菌糸の成長を８０％抑制する。５機種のうち、「ＭＪ－Ｈ１００ＣＸ」と「ＭＪ－１００ＣＸ」は、乾かしたい洗濯物の量に合わせて吹き出す風の方向や幅を手動で設定できるルーバーを新搭載。市場想定価格は２万７０００円前後～５万円前後。５機種合わせて月１万８０００台の販売を目標とする。

△エムビーエス<1401>　耐震防災補強新工法　表面異常、迅速に確認　ＮＥＴＩＳに登録　事業に活用、収益の柱に
外装リフォームなどを手掛けるエムビーエス（山口県宇部市）が産学連携で新開発した、構造物の表面異常をチェックできる耐震防災補強工法が注目を集めている。国土交通省がインターネットで建築や土木などの新技術情報を提供するシステム「ＮＥＴＩＳ」に登録されのを機に、エムビーエスでは、同工法を活用した事業を早期に立ち上げ、収益の柱に育てる考えだ。同工法は、コンクリート構造物の表面に透明の特殊コーティング材を使ってガラス繊維で作られた透明シートを接着して構造物を補強する工法。透明の補強材やシートの使用により、補強工事後でも構造物の表面が透き通って見えるため、表面の異常を目でチェックできるのが特徴。地震後や補強工事から数年経過した後などでも構造物の表面異常を確認できるため、補修が必要かどうかを迅速に判断できる。しかも、作業工程や使用材料が少ない。このため、工期は、現在主流となっているアラミド繊維で作られたシートによる補強工法と比べて約半分に短縮できることから、新規事業に育成できると判断した。エムビーエスは、この工法を徳山工業高等専門学校（山口県周南市）、長岡技術科学大学（新潟県長岡市）など地元の大学などと共同で開発した。ＮＥＴＩＳは、国土交通省が公共工事のコスト削減や品質・安全性の向上などに向け民間企業の取り組みや新技術などの紹介したり、情報を共有化するためのデータベースサービスで、２００１年度からスタートした。　インターネット上で一般公開しているため、工事業者だけでなく、誰でも利用できることから、同工法の知名度が高まると期待している。

△大日本印刷<7912>　音楽に電子透かしデータ　携帯使い実証実験
大日本印刷は１８日、音楽などに電子的な透かしを入れて、携帯電話や携帯情報端末（ＰＤＡ）を使った情報配信に利用する技術「ゲンコーダＭａｒｋ（マーク）」の実証実験を、東京・両国にある「江戸東京博物館」で１９日から始まる「川瀬巴水展」で開始する、と発表した。専用ソフトを内内蔵したＰＤＡを、場内に音楽を流している機器に近づけると、耳に聞こえない音として音楽に混ぜられた電子透かしデータをＰＤＡが抽出。データが指示する画像をＰＤＡ内から呼び出してモニターに表示する。「川瀬巴水展」では、展示されている、大正から昭和の東京を描いた版画の題材になっている建物や場所の写真が、説明とともにＰＤＡ画面上に呼び出される。携帯電話で電子透かしデータを拾い、ウェブサイトにアクセスして情報を閲覧するような使い方も可能。大日本印刷では展覧会やイベント、プロモーションなどへの利用を促していく。２００９年度で「ゲンコーダＭａｒｋ」システム関連で５億円の売り上げを見込む。
（FujiSankei Business i）