2/18 お昼の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

▼サッポロＨＤ<2501>が反落――新中期経営計画には反応薄
３営業日ぶりに反落。一時、前週末比35円安の735円を付けた。15日に、2009年12月期を最終年度とする新中期計画を発表した。連結営業利益を07年 12月期比25％増の155億円に拡大させる目標やＭ＆Ａや不動産事業で２年間で450億円を投じる計画などを盛り込んだものの、目立った反応はみられない。むしろ目先の買い手掛かり出尽くしと受けとめられているようだ。市場では「株価は、今回の中期経営計画含めたファンダメンタルズ（基礎的条件）の動向よりも、不動産価格や（米投資ファンドの）スティール・パートナーズの買収提案に絡んだ思惑などに左右されやすい」（国内証券のアナリスト）との指摘があり、中計に対する注目度は低いという。

△プロデュース<6263>が急伸　07年12月中間期、大幅営業増益
急伸。一時は前週末比２万5000円高の34万3000円を付けた。15日に発表した2007年12月中間期決算は単独営業利益が前年同期比 2.6倍の８億3300万円だった。きょうは朝方から大幅増益を好感した買いが膨らんでいる。株価は昨年11月上旬以降大幅に下落し、底値圏で推移していたため、好材料に反応しやすかった面もある。07年12月中間期は電子部品製造装置やフラットパネルディスプレー（ＦＰＤ）の点灯検査装置、太陽電池向け検査装置などが伸びた。08年６月期通期については単独営業利益が前期比69％増の20億円という従来予想を据え置いた。

△神東塗<4615>が続伸――第３四半期連結の経常増益を好感
続伸。一時は前週末比６円高の155円まで上げた。住友化学系の塗料中堅。前週末の取引終了直前に発表した2007年４―12月期業績で、連結経常利益が前年同期比31％増の７億4800万円だったのを材料視した個人投資家とみられる買いが優勢となっている。自動車用電着塗料や工作・建設機械向けに工業用塗料などの好調が寄与。今回、従来予想のまま変更のなかった通期業績についても「上方修正の可能性が出てきた」（広田証券）との声も聞かれた。08年３月期の連結通期の経常利益8億8000万円に対する４―12月期の進ちょく率は85％に達し、前年同期の63％を大きく上回っている。市場では「目先、上値の壁になっている155円を上抜けてくると上げ余地は広がる」（同）との見方があった。

△三菱ＵＦＪ<8306>が小幅高――大手銀株は総じて上値重い
売り先行後は小幅高に転じ、前週末比９円高の953円を付ける場面があった。もっとも相場全体が買い優勢となる中、上げ幅は小幅となっている。三井住友ＦＧ（8316）みずほＦＧ（8411）も小動きで、大手銀株の上値の重さが目立っている。英政府が経営危機に陥っている中堅銀行ノーザン・ロックの一時国有化を発表するなど、米国の信用力の低い個人向け住宅融資（サブプライムローン）問題への対応が進むが、先行きの展開を見極めたいとして買い手控える投資家も依然として多いようだ。市場では「モノライン（金融保証会社）の信用問題などサブプライム問題への対応は着実に進んでいるものの、全面的に楽観視できる環境にない。あいおい損保の損失報道などがある中、損保決算への警戒もある」（国内証券の情報担当者）との見方があった。

▼損保株が軒並み安――あいおい<8761>の損失報道が全体に波及
あいおい損保、損保ジャパン<8755>など損保株が軒並み安。現在、業種別東証株価指数（ＴＯＰＩＸ）で「保険業」が値下がり率首位となっている。あいおい損保の信用力の低い個人向け住宅融資（サブプライムローン）関連の損失が「2008年３月期で900億円前後に達する見通し」（18日付日本経済新聞朝刊）などと報じられ、業界全体に連想売りが波及しているようだ。あいおい損保は売り気配で始まった後、前週末比50円安の421円で寄り付き、１月 22日に付けていた昨年来安値（433円）を約１カ月ぶりに更新した。あいおい損保のサブプライム関連の損失は、2007年９月中間期時点で252億円だった。損保ジャパンは１月11日に340億円の損失計上を発表しているが、さらに拡大しているのではとの懸念も広がっているという。三菱ＵＦＪ証券の藤戸則弘投資情報部長は「評価損を埋め合わせるには、債券などの含み益を出す必要があり、経営の体力を大きく減らしかねない」と指摘していた。

▼イマジニア<4644>が売り気配　08年３月期、一転して営業減益に
朝方から売り気配が続いている。現在の気配値は値幅制限の下限（ストップ安）にあたる前週末比100円安の874円で、差し引き24万株程度の売り越し。15日に2008年３月期の連結営業利益は前期比25％減の10億円になりそうだと発表したことが売り材料。同15％増の16億円としていた従来予想から一転して減益の見通しを示したことで、失望売りが膨らんでいる。株価は11月上旬以降大幅に下落し、底値圏で推移している。08 年３月期はニンテンドーＤＳ向けソフトの販売価格引き下げや新規ソフトの販売延期などが響く。ある国内証券のアナリストは「今期不振だったＤＳ向けの教育系ソフトは乱立しており、来期以降も回復は困難。携帯向けコンテンツ配信も新しい内容を打ち出せなければと厳しい」と指摘。さらに現在の株価水準については「ゲーム業界で見ると割安感はあるものの、来期以降の業績を踏まえると買いは入れにくい」と話していた。

▼ＮＴＴ<9432>が続落――「総務省がＮＴＴ東西に行政指導」で
続落。前週末比１万1000円安の49万6000円まで下落する場面があった。「総務省は15日、ＮＴＴ東日本と同西日本の両社に対し、関連の子会社と一体となった営業で健全な市場競争を阻害している可能性が高いとして、営業のあり方を見直すよう行政指導する方針を固めた」（16日付の日本経済新聞朝刊）と伝わったことが売り材料。ＵＢＳ証券の乾牧夫アナリストは「2010年に再開される再々編議論に向けて、ＮＴＴへの規制強化の動きは今後も続くだろう」と分析。株価については「（規制強化の動きが重しとなり）ＰＢＲ（株価純資産倍率）１倍前後の水準で推移する可能性が高い」とみていた。

▼ＯＴＳ<4564>が反落――07年４―12月期、営業赤字幅拡大
反落。一時は前週末比5000円安の15万6000円を付けた。前週末15日に発表した2007年４―12月期業績は連結営業損益が11億5600万円の赤字（前年同期は８億5800万円の赤字）だった。きょうは朝方から赤字幅拡大を嫌気した売りが膨らんでいる。07年４―12月期は研究開発費が増加し、収益を圧迫した。08年３月期通期については連結営業損益が４億1000万円の赤字という従来予想を据え置いた。

□東映<9605>がもみ合い――今期営業益下方修正も売り限定
もみ合い。売り気配で始まり、前週末比14円安の558円で寄り付いたものの、小幅ながら上げに転じる場面もあり、その後は横ばい圏で推移している。15日に 2008年３月期の連結営業利益が前期比35％減の68億円となり、従来予想を13億円下回りそうだと発表し、嫌気した売りが先行した。主力の映画事業で製作映画にヒット作がなく低調だったことに加え、映画やアニメのＤＶＤも前期に大型作品があった反動で落ち込む。「テレビ局との提携作品が少なかったことが“敗因”の一つ」と三菱ＵＦＪ証券の曽根基春シニアアナリストは指摘している。昨年11月に08年３月期連結営業利益を90億円から81億円に見直しており、２度目の下方修正となった。ただ、売り一巡後は下げ止まった。足元の不振はある程度織り込まれていたようだ。曽根氏は「09年３月期はゴールデンウイークに公開予定のテレビとの提携作品が株価見直しの手掛かりの一つとなる」と話していた。

△みずほ<8411>銀、個人データ分析し最適な商品紹介
みずほ銀行は顧客のデータベースを分析し、結婚や退職など生活の変化に合わせて最適な金融商品を提案する営業手法を導入する。勘と経験に頼る従来のやり方を改め、データに基づく効率的な仕組みに切り替える。みずほグループの大きな課題となっている個人向け金融の強化につなげたい考えだ。こうした手法は欧米の金融機関で広く活用されているが、日本の大手銀行が本格的に取り組むのは初めてという。みずほ銀は米大手銀行に担当者を派遣してノウハウを吸収した。
（NIKKEI NET）

△高島屋<8233>しっかり、2月中旬までの売り上げが好調
高島屋がしっかり。同社は１５日、２月の店頭売上高が１４日までの累計で約６％増（１８店舗ベース）となったと発表した。営業施策が奏功し、好調に推移しているという。１月についても、底堅い個人消費に支えられ、ほぼ前年並みの売上高を確保した。

△東エレク<8035>しっかり、ＣＳが「アウトパフォーム」に引き上げ
東京エレクトロンがしっかり。クレディ・スイスは１５日、ＳＰＥ（信号処理プロセッサ用のコア）受注高の回復などを理由に同社の投資評価を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に引き上げた。目標株価は７９００円から９６００円に引き上げられた。一方、１８日付日経新聞朝刊で、同社がシャープ(6753.T: 株価, ニュース, レポート)と太陽電池事業で提携すると報道されたこともプラス材料となっている。

△コマツ<6301>が4日続伸、東証1部売買代金トップ
コマツが４日続伸。午前９時５０分現在で東証１部売買代金トップと人気化している。市場では「市場全体では２００９年３月期企業業績への不安があるが、新興国を含めたグローバル規模で収益をあげているコマツなどの企業は不安が比較的小さい」（国内証券投資情報部）との声が出ている。

△日精機<7287>堅調、80万株上限に自己株取得
日本精機が堅調。同社は１５日の引け後、発行済み株式総数の１．３１％に相当する８０万株・２０億円を上限に自己株を取得すると発表した。取得期間は２月１８日から３月２１日まで。

△楽天<4755>が買い気配、悪材料出尽くし感
楽天が買い気配。１５日に発表した２００７年１２月期連結営業利益は前年比９９．６％減の１億１８００万円だったが、ネット株人気が強まっていることもあり、悪材料出尽くし感から買われている。０７年１２月期はカード事業を手がける楽天ＫＣが、利息返還損失引き当ての見積もり方法を変更したため、追加の引当金が発生した。ロイターエスティメーツによる主要アナリスト５人の予測平均値５３億円を大幅に下回った。連結売上高は主力のインターネット仮想商店街事業が好調に推移したことから、同５．２％増の２１３９億円となった。仮想商店街事業は出店数や会員数の増加に伴い流通額が拡大し、営業利益が同１０．７％増の１９５億円だった。証券事業は株式市況の停滞で手数料収入が減少し、営業利益が同６２．６％減の５７億円となった。楽天ＫＣなどのクレジット事業は２５１億円の営業赤字（前年は６１億円の赤字）だった。楽天は０８年１２月期の業績予想を開示していない。ロイターエスティメーツによる主要アナリスト１０人の連結営業利益の予測平均値は４０１億円となっている。

△東京都競馬<9672>高い、07年12月期経常53％増益との報道
東京都競馬が高い。１６日付日経新聞朝刊が、２００７年１２月期連結経常利益について、従来予想（３１億円）を上回り、前年比５３％増の３４億円前後になたもようと伝えたことが手掛かりになっているという。報道によると、中央競馬との交流レース「東京大賞典」が過去最高の売り上げとなるなど、競馬人気の回復が寄与した。

△サイバーエージェント<4751>が買い気配、人気衰えず
サイバーエージェントが買い気配。好業績を好感され１４、１５日と連続ストップ高となっているが、人気が衰えず買いが継続している。市場筋によると、同社株の人気がマザーズ銘柄など中小型株に波及しているという。１３日に発表した２００８年９月期第１・四半期（１０─１２月期）の連結業績は、ネット広告などが伸び、売上高が前年比１５．０％増の２０８億０１００万円、営業利益が同９８．７％増の１８億５４００万円となった。純利益は投資有価証券評価損６億８３００万円などを計上したため同５５．５％減の１億７１００万円となった。

△新日石<5001>がしっかり、アブダビで石油副産物の合弁事業
新日本石油がしっかり。１６日付日経新聞朝刊で、同社が年内にアラブ首長国連合（ＵＡＥ）のアブダビ首長国で石油製品の副産物の硫黄を有効利用してコンクリート代替材を作る合弁事業を始めると報道され、材料となっている。同紙によると、合弁会社は新日石が４９％、現地の都市開発会社アルクドラが５１％を出資し、６月までに設立する。資本金は２０億円で、年間５万トン程度のコンクリート代替材を生産する見込み。

△インテリジェンス<4757>買い気配、5000株上限に自己株取得へ
インテリジェンスが買い気配。１５日に自己株を除く発行済株式総数の１．３％に相当する５０００株を上限に自己株を取得すると発表したことを好感している。取得総額上限は６億５０００万円。取得期間は２月１８日から３月３１日まで。

△アイオデータ<6916>が反発、08年6月期利益予想を上方修正
アイ・オー・データ機器が反発している。１５日に発表した２００８年６月期利益予想の上方修正を好感した。連結経常利益は従来予想の７億５０００万円から１０億円、連結純利益は６億６０００万円から８億３０００万円に増額した。期末在庫が大幅に軽減されたほか、値引きが当初予想を下回ることや仕入れの原価低減効果などが利益増に寄与する。法人需要が見込める期後半の厳しい環境が予想されるとして、売上高予想は６４９億円のまま変更していない。
（ロイター）

▼ＪＤＣ信託<4815>株が売り気配、サブプライム余波で受託財産伸びず－赤字に
ジャパン・デジタル・コンテンツ信託の株価が、売り気配値を切り下げている。米国のサブプライム（信用力の低い個人向け）ローン問題に端を発した金融収縮の影響などから、信託の受託財産額が想定通りに積み上がらず、今期（2008年３月期）の最終損益は大幅な赤字に転落する見通しとなった。足元の業績悪化を受け、売り圧力が増した。午前９時35分現在の取引状況は、前日比2300円（8.3％）安の２万5300円で、売り株数１万 2162株に対し、買い株数は1082株にとどまる。同社の広報室長の菅野吉信氏によると、「債券管理案件などで新規の信託を立ち上げるめどが立たなくなった。債券額の評価が安定せず、基本合意書の提携まで至ったが、組成できなかった」という。前週末15日に会社側が示した下方修正後の今期の最終損益見通しは９億 2000万円の赤字。従来予想は３億円の黒字だった。同社は、著作権に強みを持つ信託会社。コンテンツ信託以外にも金銭債権信託などを手掛ける。投資マインドの低下から受託財産額が伸びずに管理報酬が減少、今期の受託財産額を従来予想の1100億円から600億円に下方修正した。前期末は930億円。足元は585億円で推移しているという。今回下方修正の主因となったのは、プロ向けの債券管理。９月中間期末に５案件の売り上げ計上を留保したという。組成手数料は２億6000万円、数百億円規模の受託財産の積み上げを見込んでいた。今後について菅野氏は、「今春、夏にはサブプライム問題は正常化すると見ており、受託財産も順調に積み上がっていくだろう」（菅野氏）としている。

△菱食<7451>株が続伸、メーカーの値上げ相次ぎ利益率改善－今期は３割増益へ
食品卸大手菱食の株価が続伸。原材料高などを背景にメーカーが相次ぎ商品単価の値上げを表明しており、利益率が改善し始めている。15日公表の2008年12月期業績見通しで29％の営業増益を見込んだため、業績回復を期待した向きから株価の割安さに着目した買いが入った。この日は買い気配で取引を開始。午前９時５分すぎに前週末比80円（3.6％）高の2280円で3100株の約定があった。その後も買いが優勢で、2430円まで上昇、07年11月８日の水準に値を戻した。三菱ＵＦＪ証券の有賀泰夫シニアアナリストは18日付の投資家向けメモで、卸売業各社の業績はメーカーの値上げ効果により07年10－12月期以降回復していると指摘、投資判断「１（強い買い推奨）」を継続した。菱食が15日の取引終了後に公表した2007年12月期連結決算によると、連結営業利益は前の期比6.9％増の61億円となった。下半期（７－12月期）では 27％の営業増益で、営業利益率も0.79％と前の下半期（06年７－12月期）の 0.57％を0.22ポイント上回った。　　08年12月期の連結営業利益は前期比29％増の79億円、１株利益（ＥＰＳ）は92円73銭と見込んだ。三菱ＵＦＪ証はでは、09年12月期の予想ＥＰＳの134円90銭に対し、株価収益率（ＰＥＲ）25倍まで評価できる余地があるとして目標株価を3370円に設定している。有賀氏は、同業他社と比較して目標株価算出に用いるＰＥＲが高いのは、「加工食品卸売業の中で最も高い中期成長性が期待されるため」とリポートで記述している。

△東芝<6502>株が３日続伸、ＨＤ－ＤＶＤ撤退検討で負担減の見方－ソニー<6758>反発
次世代ＤＶＤ（デジタル多用途ディスク）の「ＨＤ　ＤＶＤ」の撤退検討が明らかになった東芝の株価が、事業負担が軽減するとの見方を材料に３営業日続伸。対抗規格「ブルーレイディスク（ＢＤ）」陣営の中軸で、次世代ＤＶＤの規格争いに勝利した形になるソニーの株価は反発している。東芝については、18日付の日本経済新聞朝刊が半導体工場の増設計画も報道したが、内容は過去に何度も報じられているだけに、インパクトは薄いと見られている。東芝株は前週末比44円（5.6％）高の828円、ソニーも同130円円（2.7％）高の4980円まで買われ、その後も高値圏で推移している。みすほ証券の張谷幸一アナリストによると、東芝は今期（2008年３月期）にＨＤ－ＤＶＤで500億円程度の営業赤字を出す見込みだったことから、「勝ち目のなかった事業を来期以降も続けるのではなく、早期に撤退するのならばポジティブ」と評価した。　　また張谷氏は、撤退損失が数百億円と報じられていることについては「今期は銀座のビルの売却益もあり、営業外で処理すればさほど影響はない」との見方を示している。東芝のＨＤ－ＤＶＤ撤退検討は16日夜にＮＨＫが報道し、国内外のメディアが追随。17日の朝日新聞朝刊は、東芝首脳が今週にも「対応策を発表する」と話した、と伝えた。ただ、ＨＤ―ＤＶＤ対応機器にはプレーヤーなど家電製品だけでなく、データ用の駆動装置（ドライブ）も含まれることから、東芝がパソコンへのドライブ搭載など一部事業は続ける可能性がある、と伝えている。一方、東芝は18日朝、ＨＤ－ＤＶＤの「事業方針について検討しているのは事実」とのコメントを出し、撤退も含め社内で討議していることを認めた。ただ、半導体工場の増設報道ともども「現時点では何も決まっていない」としている。また、ソニーの広報担当者である遠藤真代氏は、次世代ＤＶＤ報道について「コメントは控える」としている。ＪＰモルガン証券の和泉美治アナリストらも18日付の英文リポートで、米映画大手７社中５社までがＢＤ陣営となっているため、ビデオソフトに乏しいＨＤ－ＤＶＤは「成長性がない」と指摘。撤退により販促コストがなくなれば、東芝には300億円の増益要因になるとして、「来期には損益の急速な改善が期待できる」としている。
また、ゴールドマン・サックス証券の松橋郁夫アナリストらは16日付英文リポートで、撤退報道は米雑誌「ハリウッド・リポーター」が最も先行していたと指摘。東芝のＨＤ－ＤＶＤ撤退は「われわれのシナリオに沿った」内容だとした上で、撤退に伴い「400億－500億円」の増益効果が期待できるとの試算を示した。

▼コロムビアＭＥ<6791>株が下落、邦楽で大型ヒット作なし－営業赤字に転落へ
音楽映像ソフト会社のコロムビアミュージックエンタテインメント（コロムビアＭＥ）の株価が前週末比６円（8.8％）安の62円と下落。邦楽のヒット作不足でＣＤなどの販売が振るわず、2008年３月通期の連結営業損益が従来計画の黒字から一転して赤字に転落する見通しを15 日に発表した。大型作品の発売も遅れており、業績の先行きを慎重にみる投資家が増えているようだ。08年３月期の連結業績予想は、本業のもうけを示す営業損益が従来予想の６億円の黒字から７億5000万円の赤字に下方修正した。会社側の説明によると、 06年11月にリリースされた一青窈の初のベストアルバム「BESTYO（ベスチョ）」が、ミリオンに迫るヒットを記録し、同社の業績に貢献した。ただ、今期は邦楽の大型ヒット作がなく、売上高が落ち込んだ、という。さらに、会計処理方法の変更や海外子会社の事業整理損失の発生も響く。同社の株価推移を見ると、音楽ソフトの原盤やゲームソフトの製造・販売を手掛けるＴＤＫコアを買収すると発表した07年９月に104円まで買われる場面もあったが、その後は下落傾向をたどっている。今年１月16日には50円まで値を下げ、昨年来安値を記録した。
（ブルームバーグ）

△トヨタ自<7203>---昨年12/27以来の6200円を回復
昨年12/27以来の6200円を回復。海外勢による買いが観測されている。また、7日からの1000万株を上限にした自社株買いは終了したが、本日から29日の間に1200万株を上限に実施するため需給の下支えに。

△シャープ<6753>---先週強含みの銘柄・セクターは高値もみ合い
高値レベルでの膠着。東京エレクと太陽電池で提携と報じられているが反応は乏しい。先週強い動きをみせていただけに利食いの動きも出ているようだ、そのほか先週強含みであったパイオニアも一服しているほか、海運、商社の一角も一服に。

△アクロデア<3823> 一時ストップ高。
四半期決算の内容が評価されているようだ。第3四半期までの業績は、営業損益が0.86億円の黒字（前年同期1.93億円の赤字）となった。なお、大和総研では同総研予想を超過したポジティブな決算との見方を示している。

△カーボン<5302> 急反発。
今期の減益見通しを受けて先週末は急落となったが、会社側の業績予想は保守的との見方が多く、本日は押し目買いの動きが強まる格好となっている。前期実績も大幅な上ブレで着地したほか、ドイツ証券や新光などでは今期増益見通しと予想している。

■木村化<6378>---本日四半期決算発表
利食いに押される。直近戻り高値を捉えられなかったこともあり、利食いに押される格好に。ただ、短期資金中心で回転も早いことから下値の堅さが意識されるようだと再び仕掛け的な動きにも。なお、本日四半期決算発表が予定されている。

△新日鉄<5401>---反発、鉄鉱石価格65％引き上げ合意との報道も
反発。先週末は資源価格上昇のなかで鉄鋼セクターに出遅れ感もみられた。本日は一部で、同社とブラジル資源大手の間で、08年度の鉄鉱石価格が前年比 65％引き上げで合意と報じられている。想定どおりの大幅値上げとなるが、短期的な悪材料出尽くし感などにつながっているとの見方も。

△メガネトップ<7541>---ストップ高、10-12月期は急速に収益回復
ストップ高。先週末発表の決算内容が評価されている。第3四半期累計営業利益は前年同期比22％減益ながら、10-12月期では同4.8倍の11.9億円と急激な回復に転じている。通期業績計画の達成も視野に入る展開。業界内での優位性など改めて評価の動きにも。

▼サトー<6287> 東証１部下落率トップ。
先週末に第3四半期決算を発表、通期予想を下方修正しており、失望売りが膨らんでいるようだ。今期最終損益は従来予想の32億円から24億円に減額修正、原材料高の影響や先行投資負担などのコスト増が背景の模様。

▼あいおい損<8761>---急落、サブプラ関連損失拡大報道で
急落。今期のサブプライム関連損失が900億円前後に達する見通しとの観測報道が嫌気される。中間期には252億円の評価損が計上されていたが、大幅に膨らむ見通しとなっている。なお、今期最終損益の下方修正は避けられないものの、最終黒字は確保する見通しとされている。

△Ｃ４Ｔ<2355> ストップ高買い気配。
ＳＢＩによる子会社化が好感されている。ＳＢＩ並びにＥトレードを引き受け先として第三者割当増資を実施、増資後はＳＢＩが69.15％を保有する親会社となる。今回の増資による増加株数は現発行済み株式総数を大幅に上回る規模となるが、一株利益の希薄化懸念よりもＳＢＩ傘下での業績回復期待が生じているようだ。

△佐世保<7007>---直近戻り高値を捉える、テクニカル好転も
4営業日続伸で直近戻り高値を捉えてきている。造船株は全般強い動きをみせており、これまで売り込まれていた銘柄に対して見直す流れが強まってきている。5日、25日線との短期ゴールデンクロス発生。一目均衡表の遅行スパンは上方転換シグナル発生が近づく。

△ＧＳＩクレオス<8101>---急伸、第3四半期決算内容を好感視
急伸、1月7日以来の100円台回復。先週末発表の第3四半期決算が評価材料に。累計営業利益は12.3億円で前年同期の0.8億円の赤字からは大幅に改善、通期予想10億円も超過している。10-12月期だけでみても、営業利益は5.8億円と前年同期の3.9億円の赤字から10億円近い改善となっている。

△三菱重工<7011>---昨年12/27以来の500円回復
昨年12/27以来の500円回復となり、年初からの調整分を吸収した。オバマ氏による経済政策を受けて原発・太陽電池など環境関連銘柄に注目が向かう流れが強まってきている。一目均衡表では先週末に雲下限に到達、これを突破してきており、雲上限の500円後半レベルが意識されてきた。

△日本郵船<9101>---雲上限を捉える、週足雲1100円意識
利食い優勢後は切り返しをみせてきており、一目均衡表の雲上限を捉えてきている。抵抗線として意識され強弱感が対立するところであるが、一番厚い雲のレベルであり、確実にクリアしてくるようだと上値余地は拡大し、週足ベースの雲上限（1100円）辺りが意識される。

△東京製鐵<5423>---大幅続伸、メリルの「買い」格上げで
大幅続伸。メリルでは投資評価を「中立」から「買い」に引き上げ、目標株価を1500円としている。鋼材価格の上昇や鉄スクラップ価格の落ち着きによる鋼材マージンの大幅改善、厚板の生産量増加などから来期営業利益は前期比倍増の290億円に達すると予想。

△東芝<6502>---買い優勢、ＨＤ－ＤＶＤ事業撤退報道を好感
小高く寄り付いた後に買い進まれる展開。ＨＤ－ＤＶＤ事業の事実上撤退報道が伝わっており、買い材料視されている。リスク要因とされていた同事業の動向に対して早めの抜本策が打ち出されることは、不透明感の払拭につながるとしてポジティブに捉えられているようだ。日興シティでは投資評価を「２Ｈ」から「１Ｈ」に格上げ、目標株価を940円としている。

△ソフトバンク<9984>---孫社長は水面下で3社トップと接触
米マイクロソフトと米ニューズによる米ヤフー争奪で、3社と提携関係にある同社の動向が注目されている。孫社長は水面下で3社トップと接触していると報じられており、アジア戦略で中心となる同社への思惑が高まる状況だ。

△ソニー<6758>---SONYFH<8729>決算や次世代DVD勝利など材料視
金融子会社SONYFHの4-12月期連結業績は、純利益が前年同期比41％増の227億円だった。また、次世代DVD規格で、東芝が事実上撤退する見通しが報じられており、ブルーレイ・ディスク方式が勝利する格好となるなど、同社にとってはプラス材料が相次ぐ。
（フィスコ）