2/18 朝の『株価材料』PART Ⅴ

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■株価材料

■ＫＤＤＩ<9433>と英ＢＴ合弁、事業規模を縮小・大手向け営業不振
ＫＤＤＩは英通信大手ＢＴグループと合弁で設立した企業向け国際データ通信会社の事業規模を大幅に縮小する。ＢＴの国際通信網を生かして海外進出する日系企業の通信需要を取り込む狙いだったが、会社の規模が小さいなどの理由で大手企業との契約が進まなかった。合弁会社の営業活動は停止し、4月からは既存顧客のサポート業務などに特化する。対象となるのは2006年8月に設立したＫＤＤＩ＆ＢＴグローバルソリューションズ（東京・港、舘野修社長）。資本金と資本準備金は計15億円でＫＤＤＩとＢＴグループが折半出資している。海外に進出する日系企業を中心に国際通信網の構築や運用を請け負っており、08年3月期の売上高は約50億円の見込み。

△ディズニー（オリエンタルランド<4661>）、携帯利用にポイント制
ウォルト・ディズニー・ジャパン（東京・目黒）は、携帯電話の通話料や有料サイトの利用料に応じて商品などを消費者に提供するポイント制度を導入する。ディズニー映画の鑑賞券やホテルの優待券、米国直輸入の限定商品などを用意。3月1日から始まるディズニーの携帯電話サービスへの加入を促進するとともに、従来の有料サイトの利用者を囲い込む。新サービス名は「ディズニー・マジックポイント・クラブ」で、20日からサービスを始める。年会費は無料。ディズニーのパソコンや携帯電話サイトで会員登録すればだれでも利用できる。

△東芝<6502>半導体新工場、岩手と三重で一斉着工
東芝は岩手県北上市と三重県四日市市の2カ所にフラッシュメモリー工場を新設する。2008年度から一斉に着工し、提携先の米サンディスクとあわせた2 工場の総投資額は最大約1兆8000億円に達する見込み。東芝は赤字の新世代ＤＶＤ「ＨＤ―ＤＶＤ」事業から事実上撤退する一方、成長事業と位置づける半導体では2工場の一斉建設という異例の大型投資に踏み切り事業の選択と集中を一段と加速する。今週開催する取締役会で2工場建設を正式決定する。フラッシュメモリー事業では現在、三重県四日市市に4工場が稼働中。2工場新設により、生産能力を現状の4倍近くに引き上げ、フラッシュメモリーで世界首位の座を目指す。

△シャープ<6753>と東京エレクトロン<8035>、太陽電池で提携・今春に新会社
シャープと東京エレクトロンは太陽電池事業で提携する。今春をめどに共同出資で新会社を設立し、太陽電池の製造装置を共同開発する。太陽電池は世界市場が急拡大する一方、欧州や中国メーカーとの競争が激化している。シャープは半導体製造装置で世界2位の東京エレクトロンと組むことで効率的な生産体制を築き、海外勢に対抗する。新会社の資本金は1億円前後で、東京エレクトロンが約6割、シャープが約4割を出資する。東京エレクトロンの山梨県韮崎市の開発・生産拠点で、シリコン使用量が少ない「薄膜型」と呼ばれる太陽電池向けの製造装置を開発する。

△アロカ<7704>、インドに超音波診断装置の新工場
東証一部上場の医療機器メーカー、アロカはインドに超音波診断装置の工場を新設する。4月に着工し、12月から生産を始める。市場が急拡大しているインド国内向け製品を生産する。インド人技術者のソフトウエア開発力にも期待しており、3年後をめどに研究開発の担当者も雇い研究機能も持たせる。インドの販売代理店と2007年秋に設立した合弁会社がインド南部のチェンナイ近郊に2万平方メートルの土地を確保した。新工場は延べ床面積3500平方メートルで、2機種の生産から始める。投資額は4億円程度のもよう。数年内に増設して生産機種を4―5機種に増やす。インドでの売上高は09年に5億円を目指す。

△仲介経由資産、２兆円突破・三菱ＵＦＪ<8306>証券
三菱ＵＦＪ証券の証券仲介業を経由した預かり資産が昨年末で2兆円を突破し、1年前に比べて35％増えた。仲介で提携している三菱東京ＵＦＪ銀行の顧客に販売する国債や外債などが伸びた。預かり資産全体の1割弱となり、仲介業を手掛ける証券会社では最大の資金を集めている。これまでに約500人を三菱東京ＵＦＪ銀に仲介の専門要員として出向させ、新規顧客の開拓策として力を入れてきたことが功を奏した。

△三井住友海上<8752>、外国社員向け実習制度
三井住友海上火災保険は保険業界で初めて、外国人社員を対象にした本格的な実務研修制度を導入する。初年度は日本、米国、英国、シンガポールの4 拠点で、計7―14人を受け入れる。国内の損害保険市場は頭打ちで、海外事業の拡大は急務。研修を通じて海外拠点の業務レベルを底上げし、国際競争力を高める。同社が拠点を持つ37カ国・地域から幹部候補生を中心に対象者を選抜。シンガポールなら人事と広報、商品開発や財務は米国など、テーマ別に設定した国で実務に就く。実習期間は2週間―3カ月。往復の交通費の半額を本社が負担する。
（NIKKEI NET）

△コベルコクレーン（神戸製鋼所<5406>）、インドに販売事務所

△味の素<2802>ゼネラルフーヅ・北里研究所、抗アレルギー作用期待

△ニッポンの工場＝チーズ作り匠のソフト・雪印乳業<2262>なかしべつ工場

△大日本インキ<4631>、泡消火薬剤の濃度３倍・宮田工業<7301>と開発

△ＡＴＭ機器、中国に投入――富士通フロンテック<6945>

△はんだ付け装置、ＥＭＳ向けを中国で増産・タムラ製作所<6768>

△スカイコム、ＰＤＦ変換ソフトをネット経由で提供・月額500円
ＯＫＩ<6703>（沖電気工業）などが出資するソフト開発会社スカイコム（東京・台東、荒武捷二社長）は、ファイルを「ＰＤＦ」に変換するソフトを、インターネット経由で提供する。同社のＰＤＦ変換ソフトは現在、国内140万人、海外で60万人が利用している。月額利用料金を安く抑えて新たな会員を獲得し、安定収益源に育てる。「ＳａａＳ（サース）」形式のファイル変換ソフト「ニンジャＰＤＦ」を提供する。一ライセンスの利用料は月額500円。7月ころまではキャンペーンとして無償で提供するという。2008年度中に2万人の会員獲得、5000万円の売り上げを見込む。

△東急エージェンシーと東急電鉄<9005>、ブランドやサイト新設
東急エージェンシーと東京急行電鉄は、共同で屋外・交通広告事業を展開する。15日にブランド「ＴＯＫＹＵ　ＯＯＨ」を立ち上げ、専用ホームページも開設した。東急線の交通広告と、東京・渋谷駅周辺の屋外広告を連携させたキャンペーン広告を提案していく。ホームページでは各媒体の広告サイズや広告料のほか、東急線の乗客数や中づり広告の視認率、渋谷駅周辺の通行人の年齢層など各種データも掲載する。東急電鉄や東急バスなどはかつて屋外・交通広告媒体をそれぞれ販売していたが、昨年4月に販売・管理窓口を東急エージェンシーに一本化した。ブランドとホームページの新設で広告主や代理店にアピールする。

△ヤフー<4689>、ランニング情報サイトを立ち上げ
ヤフーはマラソンやジョギング関連の情報サイトを立ち上げた。ヤフーのスポーツ情報サイト「ヤフー！スポーツ広場」に「ランニング」コーナーを新設し、ランニング初心者向けのコラムや、利用者参加型のコミュニティーサービスなどの提供を始めた。マラソン雑誌を出版するランナーズ（東京・目黒）と組み、同社が運営するマラソン情報サイト「ランネット」のコラムやマラソン大会情報などを掲載する。大会一覧からランネットを経由して大会への参加登録もできる。ヤフーの地図情報サービスを使って利用者が自分のお薦めのランニングコースを公開できる機能や、ソーシャル・ネットワーキング・サービス（ＳＮＳ）に開設されているランニング関連のコミュニティーへの参加を促す仕組みなども設けた。

△リコー<7752>の通販サイト、「感性検索」エンジンを導入
ソフト開発のアルベルト（東京・渋谷、上村崇社長）は、キーワードを入力せずに商品や情報を検索する「感性検索」エンジンをリコーに納入した。リコーはオフィス機器などの通販サイト「ネットリコーライト」のプリンター販売コーナーに導入し、18日に運用を始める。プリンターに詳しくない人でも求める商品にたどり着けるようにし、同サイトの主な顧客である中小企業や個人事業主などが商品を探しやすい環境を整える。納入したエンジンは「ブルズアイ」。「本体がコンパクト」「印刷スピードが速い」といった質問項目に答えることで希望のプリンターを探せる。利用者の好みと商品の仕様をつき合わせて最適な商品を推薦する。

△コナミ<9766>、計算ゲームの携帯サイト開設
コナミは携帯電話で頭を鍛える計算ゲームの会員制サイトを18日に開設する。算数塾講師の宮本哲也氏の著書をもとにゲーム化した。対象は小学生以上。普及率の高い携帯電話を活用して、「脳トレ」ブームで人気が高まっている学習系コンテンツを強化する。サイトは「宮本算数教室の教材　賢くなるパズル」。一定のルールに基づいて升目を数字で埋めていくゲームで、宮本氏の算数塾の教材として使われているという。初級から上級、特級まで1000問以上の問題を用意し、順次増やしていく。月額会費は315円で、新しい問題を追加購入できる。まずＮＴＴドコモから対応し、4月以降に他の携帯電話会社にも広げる。

△阪急阪神ＨＤ<9042>、流通・ホテル事業を再編
阪急阪神ホールディングス（ＨＤ）は流通事業とホテル事業を4月1日付で再編すると発表した。阪急電鉄の流通事業を電鉄子会社に移管。ホテル事業は阪急のホテル運営会社とその子会社である阪神系列のホテル運営会社を合併する。組織形態を見直し、迅速な意思決定や運営の効率化を狙う。流通事業ではＨＤ傘下の阪急電鉄（大阪市）が展開してきた書店事業やコンビニ事業を阪急電鉄の子会社である阪急リテールズ（同）に事業移管。阪急電鉄の流通事業本部はリテールズを含めた４事業会社の統括に特化する。移管対象事業の2007年度売上高見込みは466億円。

△オンキヨー<6729>のオーディオＰＣ、ソーテック<6829>の販売ルートに
ジャスダック上場で音響機器メーカーのオンキヨーと同社子会社でヘラクレス上場のパソコンメーカー、ソーテックは15日、販売連携を強化すると発表した。オンキヨー製のオーディオパソコンの新製品をソーテックの販売ルートで扱う。新たな顧客層を開拓する。第一弾として15日から順次発売する新製品「ＨＤＣ―２．０Ａシリーズ」＝写真＝を扱う。ハードディスクなどパソコン部分とアンプを一体化した。原音に近い「24ビット・96キロヘルツ」規格の音源を再現できる。ＨＤＤの容量が160ギガ（ギガは10億）バイトと500ギガバイトの2種類を用意。ソーテックの通販サイトでの価格は60ギガが21万9800円、500ギガが25万9800円。

△東京トヨペット（トヨタ自動車<7203>）、「マークＸ」などに特別仕様車を設定
東京トヨペット（東京・港）は主力セダン「マークＸ」と派生車「マークＸジオ」に独自の特別仕様車「５５ｔｈアニバーサリーエディション」を設定して発売した。後付け部品の会社と協力し、車体前部のフロントバンパー部に専用にデザインしたエアロパーツを装着した。ハードディスク駆動装置（ＨＤＤ）内蔵型のカーナビゲーションシステム、自動料金収受システム（ＥＴＣ）車載器などの特別装備を備えたが、価格設定はほぼ据え置いた。マークＸジオの二輪駆動車「２４０Ｆ」の場合、ベース車両が271万円のところ特別仕様車は270万円で販売する。4月30日まで注文を受け付ける。多目的スポーツ車（ＳＵＶ）「ハリアー」にも特別仕様車を設定し、発売した。

△リオン<6823>、音質を細かく調整できる補聴器
補聴器国内最大手のリオンは20日、聞こえやすさを高めた補聴器の最上位機種「リオネットルーク」を発売する。従来機より細かく音質を設定できるうえ、食器を洗う音など不快な雑音を抑える機能を付けた。補聴器を付けたまま音量を調整できるリモコンを別売りで用意するなど、使い勝手を良くした。オーダーメードで耳穴の中に入れるタイプ3種類、耳にかけて使うタイプ1種類がある。価格は片耳で22万8000―32万円、両耳で50万6600―54万4000円。リモコンは3万1500円。初年度に計1000台の販売を計画する。
（日経産業新聞）

▼ケンコーマヨ<2915>：原材料高騰で08年3月期業績見通しを下方修正
ケンコーマヨネーズは１５日、２００８年３月期の業績見通しを下方修正し、営業利益を従来の２２億円から１７億５０００万円に引き下げた。原材料価格の高騰が予想を上回り、製品の値上げや経費削減では吸収できないため。経常利益は２１億円から１６億５０００万円に、当期利益は１１億３０００万円から８億５０００万円に下方修正した。

▼セブンシーズ<3750>：08年3月期業績予想を営業赤字に修正
セブンシーズホールディングスは１５日、５０００万円の黒字と予想していた２００８年３月期の連結営業損益見通しを５億５０００万円の赤字に下方修正した。出版物の見直しに伴う組織再編コストの増加や、ＩＴ事業の受注減などが影響する。円高による為替差損や、投資有価証券損が発生し、当期赤字幅も従来の１９億５０００万円から２７億５０００万円に拡大する見込み。

△アイオデータ<6916>：期末在庫の軽減などで利益予想を上方修正
アイ・オー・データ機器は１５日、２００８年６月期利益予想の上方修正を発表した。連結経常利益は従来予想の７億５０００万円から１０億円、連結純利益は６億６０００万円から８億３０００万円に増額した。期末在庫が大幅に軽減されたほか、値引きが当初予想を下回ることや仕入れの原価低減効果などが利益増に寄与する。法人需要が見込める期後半の厳しい環境が予想されるとして、売上高予想は６４９億円のまま変更していない。
（ロイター）

△ＳＡＮＫＹＯ<6417>：フィールズ<2767>株を買い増し、発行済み株式総数の15％まで追加取得した。
ＳＡＮＫＹＯが15日、関東財務局に提出した変更報告書（大量保有報告書）によると、同社はフィールズ株式を14日に市場外取引で２万4550株取得。発行済み株式に対する割合は7.93％から15％と７ポイント以上増加した。保有目的は「政策投資」としている。

△フジテック<6406>：エレベーター世界最大手の米オーチスが、国内エレベーター５位フジテックの筆頭株主になった。
米投資顧問ダルトン・インベストメンツ保有株の一部を買い取る取引が執行された。オーチス日本法人の国内シェアは４位で、オーチス、フジテックで国内上位３社を追いかける形になる。

▼松尾橋梁<5913>：受注高は会社計画達成に向け順調に進んでいるものの、鋼材の需給ひっ迫を背景に入荷時期が遅れており、生産高は会社計画に届かないもよう。
このため、08年３月期の連結営業利益予想を従来の３億5000万円から7000万円に下方修正した。前期は26億500万円の赤字だった。

▼日本コンクリート工業<5269>：改正・建築基準法の影響でパイル売上高の減少が予想され、08年３月期の連結純利益を従来の９億1000万円から５億円に減額修正した。
前期は10億5000万円。貸倒引当金、子会社の土地売却損などの計上も響く。

▼セシール<9937>：カタログ用紙代の値上げなどのコスト上昇に加え、事務所用ビルの売却方針を固めことで約20億円の減損損失を計上するため、07年 12月期の連結純損失は従来の13億円から41億1900万円とどまったもようだ。
前の期は12億8600万円の黒字だった。
（ブルームバーグ）

△船井財産<8929>、三菱ＵＦＪ証は「１」継続も目標株価は３０万円に
船井財産コンサルタンツについて三菱ＵＦＪ証券では１４日付で、引き続き２ケタの利益成長が見込めることから、今０８年１２月期予想ＰＥＲ７．９倍台の株価水準は割安と判断しレーティング「１」を継続するとしている。一方、目標株価については、全般的なＰＥＲが低下していること、今後３年間の経常利益の伸び率を考慮し、３９万円から３０万円に引き下げるとしている。

■東京一番<3067>の第１四半期経常益は２４．４％減、国産とらふぐ価格高騰
フグ料理チェーンを展開する東京一番フーズが１５日午後零時、今０８年９月期の第１四半期（０７年１０～１２月）連結決算を発表。経常利益は前年同期比２４．４％減の３億４４００万円となった。食品偽装や薬物混入などの事件による中国産輸入食材への不信から、消費者の需要が国産にスライド。その結果、国産養殖とらふぐの価格相場が大幅に上昇した。同社は、国産高級（養殖）とらふぐの使用にこだわりを持っているため、前年同期に比べ約１．５倍にまで跳ね上がった当期の価格が減収の要因となった。「現在も価格上昇傾向にあるが、中国産とらふぐの需要回復にはさほど長期間を要しない」（ＩＲ・森本氏）と見ている。通期連結業績予想は変えておらず、経常利益は前期比５．２％増の４億２２００万円。
（株式新聞ダイジェスト）

△天然クロマグロの「蓄養」、日本水産<1332>が大手初の事業化
日本水産は、天然クロマグロ（本マグロ）を沿岸のいけすで半年程度育ててから出荷する国内での「蓄養」漁業を、大手水産会社で初めて事業化した。クロマグロは国際的に漁獲規制が強化されており、自ら育てて高品質のマグロを安定的に確保する。子会社の中谷水産が、京都府北部の伊根湾（京都府伊根町）に大型いけす３基を設置し、クロマグロを育てている。２００７年夏に長崎県沖の壱岐海域で取った平均８０キロ程度の成魚を１００キロ前後まで太らせ、出荷している。ブランド名を「伊根まぐろ」と名付け、０８年３月末までに８０トン（８００匹前後）の出荷を見込む。伊根湾は年間を通して水温が低温で安定しているため、「脂の乗りや身の色が抜群によくなる」（高橋誠治・日本水産飼料養殖事業部長）という。
（読売新聞）

△電力系統・変電設備各社、海外事業を強化－中国など需要急増に対応
電力系統・変電設備各社が海外事業の強化に乗り出した。
東芝<6502>は中国や南米で総額５０億円を投資し、変圧器や開閉器の生産能力を拡大。
三菱電機<6503>は３０億円弱をかけて中国と米国に拠点を設けた。
日本ＡＥパワーシステムズも中国の生産体制を整備、もう一段の増強を検討している。中国や中東では都市開発の活発化で電力系統・変電設備需要が急増。電力系統・変電設備をめぐっては収益悪化から０１―０２年に業界再編に追い込まれたが、新興国や資源国を中心とした需要の急拡大で業績が好転、積極的に設備投資できるようになった。東芝は中国の常州東芝変圧器（江蘇省）の増床に約２０億円を投資、４月までに変圧器組み立てや試験の能力を高める。また、ガス絶縁開閉装置の生産拠点である河南平高東芝高圧開関（河南省）では２０億円（東芝負担分１０億円）をかけて第２工場を建設、生産能力を倍増した。ブラジルの東芝・ド・ブラジル（ＴＢＢ）でも７月までに投資額１０億円で変圧器の生産能力を４０％増強する。三菱電機は中国の三菱電機天威送変電機器（河北省）に１３億円を投じて遮断器、開閉器の生産能力を増強。さらに、米国の三菱エレクトリック・パワー・プロダクツでも１３億円で遮断器や変圧器の生産能力を拡大した。
日立製作所<6501>、富士電機<6504>システムズ、明電舎<6508>が共同出資する日本ＡＥパワーシステムズは０１年の設立当初から海外強化を推進。中国５拠点のほか、タイ、インドネシア、マレーシア、シンガポールで生産体制を整えた。一部工場でフル操業状態のため、今後増産投資を検討する。電力系統・変電設備は、変圧器や開閉器、遮断器など受・配電、変電設備で使用する機器。国内市場は電力会社の投資抑制で、９８年以降市場が縮小。収益悪化でメーカー５社が業界再編に動き、０２年には２社体制となった経緯がある。０５年に東芝と三菱電機の共同出資会社「ＴＭＴ＆Ｄ」は事業統合による業務効率化が進まず解散。東芝と三菱電機はＴＭＴ＆Ｄから事業を引き取った。その後、中国、中東での都市開発に伴う電力網の整備や、米国の停電対策投資などで海外需要が膨らんだ。高電圧領域で高性能製品を持つ日本メーカーはこの需要を取り込むことに成功し、現在の３社体制となってから各社の業績は好調だ。ＡＥパワーはすでに売上高の５０％が海外。「海外には大きな市場があり、当面伸びていける」（加納孝社長）と見る。東芝は２０１０年度に０６年度比で事業規模を１・５倍に成長させる計画を立てている。

△ツガミ<6101>、中国で自動旋盤の組立工場棟を増築－スイス社にＯＥＭ供給
ツガミは中国工場（浙江省）の自動旋盤の生産能力を増強する。資本・業務提携したスイス・トルノスの自動旋盤をＯＥＭ（相手先ブランド）供給するため、組立工場棟を増築する。トルノス製品の販売拡大に合わせて隣接地も取得し、さらに拡張することも検討する。０８年度はトルノスへのＯＥＭ供給とトルノス機販売で売上高２０億円を計画。工場を拡張し、さらに売上高を拡大する。増強するのは中国子会社の津上精密机床。延べ床面積３０００平方メートル以上の組立棟を増築し、生産スペースを現状の５０％増の１万平方メートルに拡張する。ツガミは低価格の単軸自動旋盤を生産し、トルノスに供給する。年２００台のトルノス製自動旋盤の生産能力を確保する。トルノスは同旋盤を２０１０―１１年には年６００―８００台販売する計画。ツガミも自社の自動旋盤の生産を月４０台から月１００台に引き上げる。

△コマツ<6301>、協力工場組織を一本化－建機とフォークの部品共通化
コマツは４月１日付で、フォークリフトの協力工場組織「松和（しょうわ）会」（６８社）を本体の協力工場組織「コマツみどり会」（１４５社）に統合する。５月上旬に開く同会定時総会で正式決定する。同社はミニ建機の協力組織「欅（けやき）会」（８５社）を０７年４月にみどり会に統合。松和会の統合で国内組織の一本化を完了し、コストダウンなどの改善活動を加速する。コマツは国内と中国、北米、欧州に協力工場組織を持つ。コマツみどり会は建設機械を中心とする協力工場組織。フォーク事業を担当するコマツユーティリティ（東京都港区）が所管する松和会をみどり会に統合することで、建機とフォークの部品共通化などを進める。また技術力やコスト競争力が高い松和会会員への建機部品の新規発注などを視野に入れ、調達先の多様化をねらう。国内協力工場組織の一本化で、子会社を含めたグループの調達先の品質向上とコスト改善を強化する。

□ＮＴＴ<9432>西、７月めど地域会社を８社に統合－収益改善へ新営業体制
ＮＴＴ西日本は事業運営体制を見直す方針を固めた。現在１６ある地域会社を主要ブロックに合わせて８社に統合するもので、７月をめどに実施する。企画や財務、コールセンターなど広域運営が可能な業務をブロックごとに集約し、西日本エリア３０府県にある各支店は地域密着体制で光回線の拡販、開通に集中する体制を敷く。地域会社と支店の役割分担を明確化することで、営業力の強化と収益改善を両立し業績を立て直す。今回の再編は、０６年７月に構築した関西、東海、北陸、中国、四国、九州の主要６ブロックにそれぞれ地域事業本部を置き、各府県ごとに３３支店を置く地域密着体制は維持。その上で各支店は光の販売、開通に特化し、統合した地域会社がサポートする体制を整える。

△日立<6501>と日本ＣＡ、指静脈認証で一元管理するシステムを共同開発
日立製作所は指静脈認証システム事業で日本ＣＡと協業する。企業が情報システムを利用する際のパスワード入力を指静脈認証（用語参照）で代替するシステムを共同で開発、１８日に発売する。社内の全システムの認証を指静脈認証で一元管理でき、業務ごとに必要だったパスワード管理が不要になる。成りすましも困難になり不正利用を防げる。大企業や官公庁、自治体など向けに拡販し、３年間で５０億円の売り上げを見込む。新システム「セキュア・シングルサインオンシステム」は、日立製作所の指静脈認証管理システムと日本ＣＡのウェブアクセス管理システム「サイトマインダー・ウェブアクセスマネジャー」を連携。日立製作所と日立システムアンドサービスが販売を担当し、日本ＣＡは技術面でサポートする。

△トレンドマイクロ<4704>、０８年度戦略発表－セキュリティー事業を強化
トレンドマイクロは０８年度の経営の重点として、日本でのセキュリティー対策サービス事業を強化する。創業２０周年となる０８年を「サービス元年の年」（大三川彰彦上席執行役員日本地域担当、写真）と位置づけ、２４時間体制によるネットワーク環境の直接監視サービスを３月に開始。ウイルス感染予防サービスや教育、コンサルティングサービスも順次投入し、３年間をかけて経営の柱に育てていく。３月１日に提供する新サービス「エキスパート・オン・ガード」は、本社内のウイルス解析・サポートセンター内で顧客のネットワークを２４時間３６５日体制で監視。ウイルス感染などの脅威に迅速に対応し、被害の拡大を防ぐ。また事前対策情報や個別に感染傾向を分析し対応を助言する。

△大手電機メーカー、ＮＧＮと家電製品をつなぐ中継機器を製品化
大手電機メーカーは次世代ネットワーク（ＮＧＮ）と家電製品をつなぐ中継機器事業に乗り出す。
日立製作所<6501>が春に、三菱電機<6503>は今秋にもＮＧＮ対応ホームゲートウェイを製品化する。
３月にＮＴＴ<9432>によるＮＧＮの商用サービスが始まる予定で、それを利用した家庭向け映像配信などのサービス市場も拡大する見込み。ホームゲートウェイを発売することで、各社が開発しているネット家電を市場に受け入れられやすくする狙いもある。三菱電機が製品化するホームゲートウェイは屋外と宅内ネットワークの境界付近に設置するだけで、ＮＧＮに対応していないセンサーや白物家電などでも防犯や災害通知、遠隔医療などのサービスを利用できる。有線・無線ＬＡＮや電力線搬送通信（ＰＬＣ）などの宅内通信方式に対応する。ＮＧＮ開始から半年程度で家庭向けのサービスが立ち上がる見込みで、それに合わせた製品化を目指す。

△ＫＹＢ<7242>、タイで緩衝器の開発強化－性能評価まで一貫体制
ＫＹＢは０８年にタイで２輪、４輪車用ショックアブソーバー（緩衝器）の設計から性能評価までの開発一貫体制を整える。約１億円を投じて、ＣＡＤソフトや試験評価機器などを導入するほか、開発人員も１０人増やし３１人とする。これまでも簡易な設計は手がけていたが、自動車メーカーの海外への開発機能の移管に対応し、現地でワンストップで対応できる仕組みをつくる。将来はほかの海外拠点にも現地開発機能を備える方針だ。完全子会社の「ＫＹＢテクニカル・センタータイランド」（チョンブリ県）で設備を増強する。設計機能を強化すると同時に、本格的な試験設備を持つことで、日系自動車メーカーの要求に現地で対応できるようにする。開発から生産までの期間を大幅に短縮する。タイ子会社は０４年に現地顧客との折衝窓口として設立。メーカーの要求を受け、現地で設計も手がけていたが、本格的な開発や性能試験などは日本で行っていたという。

■スズキ<7269>、静岡・相良工場関連の工業用地について一部の取得断念
スズキは相良工場（静岡県牧之原市）の新車両工場建設に伴い部品メーカーの誘致を予定していた工業用地について、一部の取得を断念した。対象は同市北西部の東萩間地区の４０万―５０万平方メートルで、スズキ系十数社が進出を検討していた。今後は牧之原、御前崎両市にまたがる上比木、須々木地区の４４万平方メートルに絞り、子会社を通じて用地取得を目指す。取得断念を同社は「造成費用が大幅に高くなり、取引先の企業に紹介できない」（鈴木修会長）と説明。用地は県や市と協力して地権者と調整を進めており、契約直前だった。上比木、須々木地区は０９年中の開発を目指すが、新車両工場の本格稼働に間に合わせるのは難しい状況。「当面は部品を運ぶ」（同）こととなる。ベルソニカ（同湖西市）と平岡ボデー（浜松市西区）のプレス部品メーカー２社は隣接する菊川市への工場進出を決めた。

△川島織物セルコン<3009>、再生タイルカーペットの国内販売を本格化
川島織物セルコンは米インターフェイス社（ジョージア州）、リファインバース（東京都中央区、越智晶社長、０３・３５３８・１７１２）と提携し、再生産した環境配慮型タイルカーペットの国内販売に本格的に乗り出す。提携により改修工事から回収した使用済みタイルカーペットをリサイクルするシステムを構築し、同カーペットを投入する。これにより、「日本のカーペット市場全体のシェア５％獲得を目指す」（川島織物セルコン）。従来、カーペットの表面の繊維部分とバッキングの塩化ビニール部分の分離は困難だったため、回収したカーペットは細かく裁断し埋め立てていた。リファインバース社が独自に開発した分離技術を使うことで、使用済みタイルカーペットの塩ビ部分を再樹脂製造し、再生化することが可能になった。同技術に世界最大手のタイルカーペットメーカー、米インターフェイス社が注目。

△日鉱金属（新日鉱ＨＤ<5016>）、年内にも中国・蘇州で伸銅品の一貫生産を開始
日鉱金属は０８年中にも中国・蘇州で伸銅品の圧延から表面処理、精密プレスまでの一貫生産を始める。全額出資子会社の日鉱金属（蘇州）で今秋までに表面処理ライン２台を設置し、プレス機も導入する。現地の日系メーカーが生産する電子機器や車載機器に使われる銅合金条などの現地供給の要求に対応する。既存の圧延機を活用し、投資額は約１０億円に抑える。日鉱金属（蘇州）では現在、ステンレス条を月５００―６００トン圧延、生産している。伸銅品の圧延は既存設備を使えることから、約２億―３億円を投じて付帯設備を設置する。新設する表面処理ラインのうち１台は、７月までに稼働する。プレス機は秋ごろをめどに設置し、稼働する予定。ステンレスと伸銅品を合わせた圧延設備の能力は、月７００―８００トンであり、「付加価値の高い伸銅品を月２００―３００トン生産したい」（足立吉正日鉱金属副社長）考えだ。

△阪大と小林製薬<4967>、シイタケエキスに肝炎の発症抑制する働きをマウス実験で確認
大阪大学大学院薬学研究科の八木清仁教授は小林製薬と共同で、シイタケ菌糸体から抽出したエキス（濃縮液）の中にある抗酸化物質に、肝炎の発症を抑制する働きがあることをマウス実験で確認した。Ｃ型肝炎の治療薬にはインターフェロンが使われているが、完全に効く治療薬はないため、肝臓の細胞を保護する抗酸化物質を創薬に結びつけていく。研究ではシイタケの抽出物に含まれる抗酸化物質のシリンガ酸とバニリン酸に注目した。肝臓に炎症を起こしたマウスに抽出物と二つの抗酸化物質をそれぞれ投与したところ、肝臓の炎症が抑えられた。肝炎が続くと繊維が盛んに作られ細胞の修復が追いつかない繊維化も抑制できたという。インターフェロンなどの抗ウイルス薬と併用すればＣ型肝炎ウイルスの感染者の肝硬変や肝がんの発生を防ぐことが期待できる。

△三陽商会<8011>、販売予測の精度高める生産・販売政策の対象ブランドを拡大
三陽商会は販売予測の精度を高めて欠品による販売機会損失を防ぐために構築した生産・販売政策「スペシャルロット政策」の対象ブランドを拡大する。０７年春夏から４０―５０代向けメンズブランド「ザ・スコッチハウス」で同政策を採用し、従来の約３倍の量を生産した売れ筋商品の９０％を定価で販売できたことなどから、０８年春夏から新たにメンズブランド「ポール・スチュアート」と「イルファーロ」にも同政策を導入する。流行の影響を受けにくいジャケットや多サイズ展開のパンツから実施する計画。スペシャルロット政策は、売れ行きを詳細に予測して販売の１年前から企画し、約２カ月前倒しで生産する。アパレルの場合、販売間際まで市場動向やトレンドを見て生産するのが主流だが、三陽商会は商品投入後の販売量の時系列変化と各店舗での商品の回転率の二つの点から適正な生産量を割り出し、前倒し生産を可能にした。
（日刊工業新聞）

△ノバレーゼ<2128>　今期も２ケタ増収増益へ、ゲストハウス・ウェディング好調
ノバレーゼの今０８年１２月期は、売上高９５億７００万円（前期比２２．４％増）、経常利益１４億２２００万円（同１３．６％増）、純利益７億５４００万円（同１１．０％増）と２ケタの増収増益で、引き続き過去最高益を更新する見通し。前期にオープンした都市型ゲストハウス２店舗、郊外型ゲストハウス１店舗、再生型リゾートホテル１店舗、ドレスショップ３店舗が通年で寄与するほか、新規の業務提携による売上増を見込んでいる。
期末（＝年間）配当は８０２円（前期は７１８円）と、２年連続での増配を予定。１４日に発表した前０７年１２月期決算は、売上高７７億６５００万円（前々期比３７．９％増）、経常利益１２億５１００万円（同３３．１％増）、純利益６億７７００万円（同２８．８％増）と大幅な増収増益となった。ゲストハウス・ウェディングは年々、人気を博す一方で業界の競合も厳しさを増しているが、同社は顧客ニーズの多様化に対応した営業戦略と、付加価値の高いサービス提供およびブランド戦略、再生ノウハウを活かした積極的な店舗展開を推進することで着実に成長を続けている。事業部門別の売上高は、婚礼プロデュース事業２９億２５００万円（同４０．９％増）、婚礼衣裳事業１６億９８００万円（同３０．０％増）、ホテル・レストラン事業３１億４１００万円（同３９．７％増）といずれも大幅な伸びとなった。同社は、郊外型・都市型と位置付ける直営のゲストハウスを加え、提携施設（レストランや料亭など）における披露宴、パーティー等の運営を行うほか、婚礼衣裳事業では、直営のドレスショップを展開し、結婚式・披露宴用の衣裳や衣裳小物のレンタルおよび販売を行っている。また、ホテル・レストラン事業では、婚礼飲食以外にもランチやディナーといった一般飲食を運営することで平日の施設稼働率を高めている。さらに、最大の特長ともいえるのは、再生事業を手がけている点である。これは、従来の専門式場やホテル、歴史的建造物の中で売却または再生案件として出された物件の建て直しに特化するもので、前期には、再生型リゾートホテルとして「ホテル諏訪湖の森」（長野県諏訪市）をオープンした。初めての再生型婚礼施設として２００４年９月に開店した「ザ　ロイヤル　ダイナスティ」（さいたま市大宮区）は再生前に比べ、受注組数が約２倍、売上が約３倍となる実績を上げている。同社の強みでもある再生事業は、今後も成長戦略の一つとして注力していく方針。
（証券日刊新聞）