2024 11,22 11:09 |
|
2008 02,16 14:00 |
|
日経新聞 2008年2月14日 【ロンドン=清水泰雅】米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は21日、米フォード・モーターが売却を決めている英高級車ブランド「ジャガー」と「ランドローバー」の労働組合がインドのタタ自動車による買収を支持していると報じた。両ブランドは英国に約1万6000人の労働者を抱えるが、雇用維持のために投資ファンドより、インドの有力自動車メーカーの方が望ましいと判断したという。 同紙によると、両ブランドの職場を代表する60人がランドローバーの英国工場に集まり対応を協議。「自動車業界で十分な資金力と影響力を持つ」としてタタ自動車による買収が最適との結論に達したという。 買収にはタタ自動車のほかに、インド自動車大手のマヒンドラ・アンド・マヒンドラやJP・モルガン系の投資ファンドであるワン・エクイティが候補に挙がっている。公式には両ブランドの労組は売却に反対しているが、売却が不可避となった場合、雇用の確保を最優先に考えて、支持を決める見込み。売却額は13億―15億ドルになるとみられる。 興味のある方は、"つづきはこちらです"をクリック!
・・・って、そんな事はどうでも良いことであって、 Daimlerディムラーを作る事になるのが「タタ」??? もしそうなるのであれば「ロールズロイズ=BMW」や いうなれば、アンティーク家具の中にいるような ただ、上記の図式の場合、BMWやVWには蓄積された技術の信頼等が それでなくてもJAGUAR&Daimlerの最近と言えば、 逆に「タタ」がDaimlerの"W6"を復活させてくれたらなぁ~・・・ それこそ、内装も"アーデンW6"バージョン(写真)にでもなれば、 VWもベントレーコンチネンタルGTで大成功しました。
世界の自動車産業史に1ページを刻むほどの歴史的快挙だったに違いない。「絶対に不可能」と言われた、世界最廉価(約27万円)のクルマをインドのタタ自動車が世に送り出したのだ。あまりに簡素な作りのため、商業的成功を疑問視する声も多いが、注目すべきはむしろ不可能を可能にした現地メーカーの台頭である。日本勢も安穏としていられない時代がやってきた。 真っ暗な会場に浮かび上がった英語の一文。 「TaTa'Rs. 1lac car not feasible. Osamu Suzuki やがて、この文字が粉々に砕け散ると、SF映画「2001年宇宙の旅」のオープニング曲として知られる「ツァラトゥストラはかく語りき」が鳴り響き、3台のクルマが交錯するライトを浴びながら会場内に滑り込んだ。 1月10日のインドのデリー・モーターショー。現地メーカー、タタ自動車の発表会場の様子だ。 あまりに豪奢で荘厳な新車の発表会。だが、登場したクルマは高級車でもスポーツカーでもない。世界で最も安いクルマ、「ナノ」だ。その 1ラックカーは、タタ財閥のラタン・タタ会長が1台のバイクに4~5人もの家族が同乗するというインド交通事情を憂い、約4年前に表明した国民車だ。 冒頭の一文は、インドの乗用車市場でシェア約五割を占めるスズキの鈴木修会長がメディアに語ったとされる言葉。実際、世界的に環境・安全規制が厳格化し、原材料の高騰が続くなか、1ラックカーの実現は不可能と言われていた。 不可能が可能となった――。 その衝撃は大きい。さらに、想像以上に洗練されたデザイン。利益率も「12~13%程度を見込んでいる」(現地アナリスト筋)。鈴木会長も「立派なクルマ。さぞかし売れるだろう」と評したほどだ。現地紙では数日前から大々的に報じていた。当日の会場内は数千人もの人で溢れ、殺気立った雰囲気。しかも、来場者は次々とナノをゴツゴツとたたく。ボディが樹脂製といううわさがあったためだ。むろん、鉄製だ。ある日本人見学者は「皆が寄ってたかって強くたたいたせいか、わずかな凹凸が生じていた」と言う。
先述したとおり、タタ会長がナノを開発した意図は、2輪車ユーザーを取り込むためである。 インド国内では、クルマの購入が可能な年収60万円以上の層は全人口約11億人に対し、わずか4%。一方、2輪車は4割近い層が購入可能で、800万台を超える市場がある。この一部でも取り込めば、投入効果は大きい。 また、乗用車市場の規模はいまだ小さいとはいえ、その伸び自体はすさまじい。2008年は166万台(前年比15%増)、2010年には200万台を軽く突破すると予想。つまり、タタはナノという入門車で囲い込んだユーザーを、経済発展のなかで上位車種にステップアップさせる戦略だ。 ちなみに、ナノは9月にも発売、年間25万台生産する。これはインドでスズキが最多生産する「アルト」の26万台に匹敵する。 さて、ここで読者諸賢は察するだろう。これはトヨタ自動車や日産自動車などの日本メーカーが以前から得意とした戦略。当然、スズキ以外の日本メーカーもインドのテコ入れに着手しつつある。 トヨタは2010年にも60万~80万円台の価格を目標とした格安車を投入する。日産のカルロス・ゴーン社長も正式な提携には至っていないが、ルノーと現地二輪車メーカーのバジャジ・オートとの三社共同を念頭に「3000ドルカー」を開発することを表明。ホンダも2010年までに現在、販売中の「シティ」よりも小さい小型車を投入する計画である。 だが、今回のナノショックは、日本メーカーにとって2つの問題点を暗示している。 1つは、いまやインドは部品製造では低コスト国ではなく、後発の日本メーカーが低価格車を発売する際は独自の調達網の構築が必要となるという点だ。 今回のモーターショーを視察したHSBC証券の杉浦誠司シニアアナリストは「安価な中国製部品が普及しつつある。実際、出展企業908社中、約140社が中国部品メーカーだった。インドの自動車関連の人件費は年率20%以上で急上昇している」と語る。 もう1つはインドの製造業全体が先進国と肩を並べるほどの競争力をつけ始めたなかで、現地メーカーによる低価格車の投入がタタに限らないということだ。 バジャジは、タタの会場からひっそり離れた2輪車メーカー用ブースで、独自開発した超格安車をガラスケースに囲んで出展。「いまさら日産やルノーと共同開発する必要はないのでは」という声がバジャジ社内から聞こえてくる。 前出の杉浦氏は「超格安車がスタンダードになってしまえば、大衆車市場を現地メーカーが握り、限られた高級車市場というパイを外国メーカーで争う格好に陥る懸念がある」と指摘する。
とはいえ、ナノはたった一本のワイパー、3本締めのホイール(通常は4本)、片側だけのドアミラーなど、あまりに簡素な作り。はたして、普及するのだろうか。 インドの自動車購入価格は「富裕層でも80万~100万円前後が中心」(岩垂好彦・野村総合研究所上級コンサルタント)。安くてよい物なら、高級品にこだわらない国民性だ。普及する素地はある。 スズキの鈴木会長は「安全面などの指摘はあるが、これは形式的なこと。実際にインドの道でどう評価されるかだ。それは1年もすればわかるだろう」と語る。 ナノが売れなくても、タタの“勢い”は消えないとの指摘もある。それは、過去の日本を振り返れば、明白だ。トヨタは1961年、当時の通商産業省の国民車構想を契機に、「1000ドルカー」(当時は1ドル=360円)と呼ばれた低価格車「パブリカ」を発売したが、簡素過ぎたゆえに、商業的には失敗した。だが、そのノウハウを後の「カローラ」の成功に結び付けたという先例がある。 実際、タタはトヨタを、2輪車メーカーのバジャジはホンダを手本とし、日々、研究しているという。インドの成功者、鈴木会長はもとより、豊田佐吉や本田宗一郎を信奉する幹部社員も少なくない。 かつて米国メーカーを研究し尽くした日本メーカーは、国内市場で米国車を駆逐した。因果応報なのか。インドでほぼ同様の構図ができつつあるのが皮肉である。 PR |
|
コメント |
コメント投稿 |
|
trackback |
トラックバックURL |
忍者ブログ [PR] |