2/7 朝の『株価材料』PART Ⅲ

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■株価材料

△ＪＦＥ<5411>、パイプライン向け高強度鋼管の受注に力
ＪＦＥスチールは高級大径溶接（ＵＯＥ）鋼管で、高強度規格パイプライン向けの出荷を本格化する。鋼管が座屈しにくいという特性で差別化を図り、凍土地帯など過酷な環境下で、原油や天然ガスのパイプラインを敷設するプロジェクトに売り込む。現在、７件のプロジェクト向けに商談が進行中。０８年中に全体で８０００トンの受注を見込んでおり、原油高などで資源開発が加速する中、同鋼管市場における欧州のユーロパイプ、新日本製鉄、住友金属工業との受注競争をリードする考えだ。パイプライン用高強度鋼管で、主力となりつつある国際規格「Ｘ８０」を中心に受注を目指す。アラスカやカナダ、シベリアなどで進んでいるプロジェクトでは、コスト削減のため、強度が高い分、鋼管の厚みを薄くして、軽量化、低コスト化できる高強度鋼管の需要が高まっている。だが薄くする分、パイプが局部的に変形（座屈）しやすくなることが問題となっている。とくに凍土地帯では季節により、パイプを敷設する土台がずれるため、地盤がずれる恐れのある地震地帯とともに、局部座屈性能も高い高強度鋼管が求められている。ＪＦＥは独自技術により、局部座屈性能を大幅に高めた高強度鋼管を商品化。すでに「Ｘ６５」や次世代の高強度規格「Ｘ１００」などの鋼管を製造。国内外で００年以降約５万５４００トンを出荷しているが、「Ｘ８０」はこれから。凍土地帯や流氷域、地震の多発地帯を貫くパイプライン向けに受注獲得を狙う。現在、資源開発では「Ｘ６０」クラスから「Ｘ８０」へ移りつつあり、２０１０年代には「Ｘ１００」への移行が予想されている。同社はまず「Ｘ８０」で高い座屈性能を実証。実績を積むことで、とくに「Ｘ８０」以上の高強度鋼管で首位を争うユーロパイプに対し、優位性を固めたいとしている。

△三菱重工<7011>、冷熱事業を内外で強化－伸長分野に積極投資
三菱重工業は０８―２０１２年度に３００億円を投じ、冷熱事業で国内外の生産とサービスを強化する。カーエアコン、ターボ冷凍機、輸送用冷凍機など海外で需要が高まっている分野に重点的に投資する。三菱重の冷熱事業売上高の約４割を占める業務用エアコンは枇杷島工場（愛知県清須市）を生産技術と開発のマザー工場と位置づけ、中国とタイの合弁工場との３極体制を確立する。三菱重工業は０８―２０１０年度の次期中期経営計画で、冷熱事業売上高を０６年度比５１・１％増の３０００億円に引き上げる方針。同事業は０４年度まで営業赤字だったが、０８年３月期（０７年度）は営業利益率が２・２％に改善する見通し。枇杷島工場の支援で中国、タイ工場で業務用と家庭用エアコンの生産機種を再編し、冷熱製品の海外販売強化することで、２０１０年度に同事業の営業利益率を０７年度見込み比７・８ポイント増の１０％とする。

△昨年の工作機械９社受注、９．８％増の６６９６億円－本社まとめ
日刊工業新聞社がまとめた工作機械メーカー９社の０７年の受注実績は前年比９・８％増の６６９６億４４００万円となった。鍛圧機械メーカーを含めた１０社では同９・１％増の９３０８億３８００万円。海外市場で航空機やエネルギー関連など重厚長大向けの拡大が継続した。国内は設備投資が一段落した影響が見られ６社が前年を割った。１０社合計の国内は前年比２％減の４７１０億７４００万円、輸出が同２３・４％増の４５９７億６４００万円。三井精機工業は国内外とも同２ケタ伸長。航空機や建設機械向けに好調な受注が続いた。０７年１２月単月のアマダ<6113>の国内は建築確認の長期化の影響で低調。一方で「北米は堅調で、回復しつつある」（アマダ）としている。

△コニカミノルタ<4902>ビジネス、シーイーシー<9692>と新会社－ＩＴサービス展開
コニカミノルタビジネステクノロジーズ（東京都千代田区）と同社の国内販売会社コニカミノルタビジネスソリューションズ（同中央区）、シーイーシーの３社は６日、主に中堅・中小企業を対象に複写機・複合機とシステムインテグレーション（ＳＩ）を組み合わせてＩＴサービスを展開する新会社を共同出資で設立したと発表した。安全な文書管理や出力、複写機を含めたＩＴ機器の運用などのサービスを提供。シーイーシーはコニカミノルタの顧客企業に販路を拡大。コニカミノルタはＳＩ事業やＩＴサービスと連動して複写機を拡販する。新会社「コニカミノルタビズコム」は１月２９日付で設立し、４月１日に営業を始める。資本金は３億円でコニカミノルタビジネステクノロジーズが２０％、コニカミノルタビジネスソリューションズが４６％、シーイーシーが３４％を出資した。人員は３０人程度でスタート。５年内に売上高１００億円を目指す。

△ＮＥＣ<6701>、顧客の視点取り入れたＳＩ革新活動を強化
ＮＥＣは６日、顧客の視点を取り入れたシステム構築（ＳＩ）革新活動の強化策をまとめ実践していくと発表した。営業プロセス（手順）改革、ＳＩエンジニアリングの追求、システムエンジニア（ＳＥ）要員の拡充の三つの枠組みで活動。ビジネスモデルの検討など提案力の強化やＳＩの生産性をアップすることで、ＩＴサービス・ＳＩ分野で現在６％半ばの営業利益率を１ポイント引き上げる。営業プロセス改革ではソリューション提案力の強化とワークフロー改善を推進。システムモデルをベースに提案できる実践的コンサルタントを３年間で現行比６倍の１６０人に増やす。併せてサービス指向アーキテクチャー（ＳＯＡ）やＳａａＳ（ソフトウエアのサービス提供）などのモデルも整備する。またワークフロー（仕事のやり方）改善として営業、実践的コンサル、営業支援の３層構造で役割分担を明確化。営業活動の効率化とコンプライアンス（法令順守）を徹底する。

△ＮＨＫとフジノン（富士フイルムＨＤ<4901>）、被写体の回転が自由自在のレンズアダプター開発
ＮＨＫとフジノンは、テレビカメラを固定したまま被写体を倒立させたり、時計回りや反時計回りに回転させたりできるレンズアダプターを開発した。カメラ本体とレンズとの間に装着する。固定式と可動式のプリズムを内蔵し、光の屈折現象を応用して撮影した映像を回転させる。フジノンでは民間の放送事業者や番組制作会社向けに同アダプターの商品化を計画する。開発した「光学像回転アダプター」は０７年末の紅白歌合戦で初めて利用。今後も歌番組やバラエティー番組で活用していく。プリズムの動きで映像を回転させるため映像品質の劣化がない。カメラのケーブルがカメラ本体に絡まることもなく、何回でも回転できる。電気処理を必要としないため映像遅延も起こらない。一連の技術は特許を出願した。

△ＯＫＩ<6703>、中国でモノクロＬＥＤプリンターの生産開始
ＯＫＩは３月に中国・深センの子会社でモノクロ発光ダイオード（ＬＥＤ）プリンターの生産を始める。中国をはじめとする新興国市場では、領収書などの印刷用途でモノクロプリンターの需要が依然として堅調なため。中国での同プリンターの売上高は年１００億円を見込む。プリンターなどの製造子会社、沖電気実業（深セン）でモノクロＬＥＤプリンターの生産に３月に着手し、４月から量産する。まずは月産３万台を計画する。ＯＫＩは中国でプリンター生産を始めた直後の０２年から０３年にモノクロＬＥＤプリンターも自社製造していたが、カラー化による市場縮小などを予想して外部への委託生産に切り替えていた。ただその後もイメージドラムなどの基幹部品は電子機器製造受託サービス（ＥＭＳ）会社への供給用として製造し続けていた。０７年１月に稼働を始めた沖電気実業（深セン）のプリンター新工場は、延べ床面積が従来の４倍の３万２０００平方メートル。

△日本ビクター<6792>、中規模施設向け業務用放送設備事業を強化
日本ビクターは業務用放送設備事業を強化する。中規模施設向け同設備の戦略商品として、緊急地震速報を流せる放送設備を開発。月内に受注を始める。システム価格は１５０万円で、年間８００セットの受注を見込む。現在は同社推定２５％の業務用放送設備のシェアを０８年度には３５％に引き上げる。家電製品よりも利益率が高い業務用機器の販売を伸ばし、全社の収益を改善する狙いもある。放送設備を構成する主要機器の操作器と制御ユニットを開発した。出力制御は２０回線まで対応、商業施設では売り場ごとに異なるＢＧＭや案内放送を流すなどの使い方ができる。地震速報など緊急度の高い放送を優先する機能を搭載。優先順位は６段階に設定できる。

△富士通<6702>、モバイルＷｉＭＡＸに準拠した世界最小クラスの基地局開発
富士通は６日、携帯情報機器向け次世代高速無線通信技術「モバイルＷｉＭＡＸ」に準拠した世界最小クラスの基地局装置「ブロードワン　ＷＸ３００」を開発、４月に発売すると発表した。日本をはじめ世界でモバイルＷｉＭＡＸを利用した通信網の構築が本格化する見込みで、設置コストなどを低減できる製品の投入で市場拡大に応える。ＷｉＭＡＸ基地局製品群の販売は５年間で１０万台を目指す。発売する屋外用基地局装置は数キロメートルの範囲で電波の送受信が可能で、容積２０リットル、重さ２０キログラムと世界最小クラスとなった。窒化ガリウム（ＧａＮ）半導体を使った超高速の高電子移動度トランジスタ（ＨＥＭＴ）を搭載したアンプと、携帯電話システムで実績のある信号のひずみ補正技術を組み合わせ、電力効率を従来比で倍増した。アンプを小型・省電力化して２台搭載することで、最大送信出力２０ワットと高出力を維持した。

△三菱電<6503>・関電<9503>・中部電<9502>、小型で高効率な空冷式ヒートポンプを共同開発
三菱電機と関西電力、中部電力は６日、ビルや工場などの冷暖房の熱源に使われる空冷式ヒートポンプチラーを小型化した新機種「コンパクトキューブ」を共同開発したと発表した。冷却能力１８０キロワット、加熱能力１６０キロワット。従来品と比べ重量が３３％軽く、設置面積が１９％小さい。設置の自由度が増し、吸収冷温水機から置き換えやすくなった。４月下旬から受注を開始する。価格は１３４４万円。空気熱交換機と水熱交換機を高密度に内蔵することで小型化と高効率化を両立した。熱交換機の散水方法の工夫、スクロール圧縮機のインバーター駆動を最適化で省エネルギー化した。消費電力当たりの冷却・加熱能力を示すエネルギー消費効率が冷却時に４・３。吸収冷温水機を置き換えると二酸化炭素排出量を５７％削減でき、年間消費エネルギーを５３％低減できる。年間ランニングコストは５２％削減できると試算している。

△フタバ産業<>7241、年内に中国・天津工場を拡張－プレス部品など能力倍増
フタバ産業は０８年末までに中国・天津市の工場を拡張する。ピラーやカウルなど自動車ボディー関連のプレス部品や、マフラー、燃料タンクの生産能力をいずれも倍増する。
トヨタ自動車<7203>の天津や長春の工場での増産に対応する。投資額は２０億円。併せて、現在６０―７０％の現地調達率を２－３年後に９０％に引き上げる方針だ。
フタバ産業が工場を増強するのは現地法人の天津双叶協展機械。０８年中に工場の延べ床面積を８０００平方メートル拡張し、２万平方メートルとする。現在４８０人の従業員も増やす。受注動向に合わせながら段階的にフル稼働に引き上げる。天津双叶は、生産能力増強と現地調達率引き上げのほか、構成部品の内製化などを推進、生産効率を高めて競争力を向上する。フタバはすでに中国広州市の現地生産会社、広州双叶汽車部件で延べ床面積を０９年中に２倍強の４万３０００平方メートルにする計画を明らかにしている。

△日産<7201>、Ｅ１０実証プロに参加－バイオ燃料対応車の認定取得
日産自動車は６日、バイオ燃料の普及を目指し４月から北海道十勝地域で実施する「とかちＥ１０実証プロジェクト」に参加すると発表した。これに合わせ、ガソリン９割、バイオエタノール１割の混合燃料（Ｅ１０）対応車の技術認定を国土交通省から取得した。対応車は、同社のクロスオーバーＳＵＶ（スポーツ多目的車）「ムラーノ」をベースに開発した。プロジェクトは環境省の地球温暖化対策技術開発事業の一環で、走行試験などを１２月まで行う。日産は試験車両を提供。排気性能試験などを支援しながら自社の車両開発にも役立てる。国内のＥ１０認定車は日産が初めてだが、
近くトヨタ自動車<7203>なども取得する見込み。日産は北米で、バイオエタノール混合率８５％に対応した大型ピックアップトラック「タイタン」やＳＵＶ「アルマーダ」を発売済み。２０１０年までの環境行動計画でバイオ燃料対応車をグローバル投入する方針。

△清水エスパルス、「カーボンオフセット」実施－三井住友<8316>銀と信託契約
プロサッカーチーム「清水エスパルス」は、試合開催時に排出する二酸化炭素（ＣＯ２）の一部を温室効果ガス排出権で相殺する。途上国で削減事業を実施するクリーン開発メカニズム（ＣＤＭ）に基づくブラジルの水力発電事業から国連登録済みの排出権１８００トン（ＣＯ２換算）を取得するため、三井住友銀行と金銭信託契約を結んだ。これは静岡県・日本平でのホームゲーム開催時に排出するＣＯ２の５年分に相当するという。今回のカーボンオフセットは、排出権を小口化できる信託手法を活用するもので、三井住友が受託者となりエスパルスを委託者兼受益者とする金銭信託契約を結ぶ仕組み。エスパルスは取得した排出権で試合開催時の電力消費やシャトルバス運行に伴うＣＯ２排出を埋め合わせる。

△東芝<6502>、４５ナノ世代ＬＳＩ用ＳＲＡＭ回路向け消費電力半減する技術開発
東芝は４５ナノメートル世代（ナノは１０億分の１）以降のシステムＬＳＩに組み込むＳＲＡＭ（記憶保持動作が不要な随時書き込み読み出しメモリー）回路向けに、消費電力を半減できる技術を開発した。駆動時間の長い携帯電話や携帯ゲーム機などの普及、高性能化が進み、搭載するＬＳＩにはより高速な動作が求められる。低電圧によるＳＲＡＭの高速動作、低消費電力化がそのカギとなっていた。０８年度下期に量産を始める４５ナノ世代ＬＳＩへの適用を目指す。米国で開催中の国際固体素子回路会議「ＩＳＳＣＣ」で、６日（現地）に発表した。東芝は０・７ボルトの電源電圧、１ギガヘルツ（ギガは１０億）で動作する容量６４キロバイトのＳＲＡＭを開発、ＬＳＩを試作した。一般に電源電圧は現行６５ナノメートル世代のＬＳＩで１―１・２ボルト、４５ナノ世代に微細化すると０・９―１・１ボルトまで下げる必要がある。

△住友電工<5802>、ウエハー径４インチ以上のＧａＮ基板を製造する技術確立
住友電気工業はウエハー直径４インチ（１００ミリメートル）以上の窒化ガリウム（ＧａＮ）基板を製造する技術を確立した。早ければ２０１０年に量産を始める。同社は次世代ＤＶＤ機器の青紫色レーザー向けに２インチのＧａＮ基板を量産しているが、大口径化によりコストダウンできるほか、発光ダイオード（ＬＥＤ）や電子デバイスなど新分野への適用を見込む。今回４インチＧａＮ基板の試作に成功した。まず４インチ基板の量産技術確立を目指し、並行して５インチ以上の基板の試作にも取り組む。大口径化で１枚のウエハーから取れる素子の数が増えるほか、半導体メーカーにとってはシリコンウエハー用に普及している４インチ以上のウエハー向け製造設備を利用しやすくなる。

△電気化学工業<4061>、半導体封止用充てん材の高付加価値化を加速
電気化学工業は半導体封止用充てん材の高付加価値化を加速する。０８年度に内外で新設備を導入し、充てん材の最大粒径を現在比で約３５％小さくする。また金属異物を排除するため、製造設備に金属が摩耗しにくい加工を施す。投資額は６億―７億円。これにより、現在、５割超の世界シェアの一層の拡大を目指す。同社の充てん材は「シリカ」と呼ばれる球状の無機材料。主に半導体チップをエポキシ樹脂で封止する際、樹脂に混ぜて使う。環境意識の高まりにより、半導体実装工程では鉛フリーハンダの使用が増加。同ハンダは高温での作業が必要なため、熱に強い無機系シリカを樹脂に多く混ぜるニーズが高まっている。

△化学大手５社の４―１２月業績、全社増収も通期は下ぶれ懸念も
総合化学大手５社の０７年度第３四半期（４―１２月）は全社増収、住友化学<4005>をのぞく４社が営業増益となった。電子材料の売価下落や建材が建築基準法改正に伴う確認申請遅滞の影響を受けたものの、各社が主力とする石油化学事業が堅調に推移し、収益を下支えした。ただ、昨秋以降、ナフサなどの原燃料高が一段と進み事業環境は厳しさは増しており、通期は下ぶれ懸念も浮上している。
三井化学<4183>は石化製品の値上げ浸透やウレタン原料の市況高止まりなどが収益を押し上げた格好。
旭化成<3407>は堅調だったケミカル事業が前年同期比１３９億円の増益となり、ニチアス<5393>問題などの影響で同６２億円の減益となった住宅事業のマイナス分をカバーした。

△三菱ＵＦＪ<8306>証、株券の担保権喪失防止で管理サービス本格化
三菱ＵＦＪ証券は０９年１月の株券電子化に対応し、担保権が設定されている株券の管理サービスを４月から本格実施する。取引先が持つ株券に担保権を設定している上場企業（担保権者）向けで、株券電子化で現物「株券」が無効となることから、担保権の喪失を防ぐ手だてを提供する。同様のサービスは大手証券会社など一部にとどまっているとみられ、株券電子化に対応し顧客サービスの強化を決めた。株券電子化に伴い、名義書き換えをせず当事者間で株券の授受のみを行う従来の担保管理方法では、担保権が消滅する恐れがある。三菱ＵＦＪ証券は、担保権者と上場企業の取引先である担保設定者双方の口座開設から、証券保管振替機構（保振）への担保株券の預託、両社の口座間での担保設定手続きを一貫して行う。

△都、航空機産業参入狙う中小３８社とＩＨＩ<7013>とのマッチング会開催
東京都は航空機関連産業に参入を望む都内中小製造業３８社と、ＩＨＩとのビジネスマッチング会を１５日に開く。都が０７年度に始めた航空機関連産業参入支援活動で直接商談の場を提供する第１弾の試み。中小製造業は航空機産業への参入と商機拡大の一大チャンスであり、自社の精密加工技術を売り込むことに真剣だ。ＩＨＩは航空機エンジンの国内最大手。マッチング会は東京新宿区の東京都庁舎内で、３８社を数グループに分けてＩＨＩの担当者と商談する形式をとる。「合金加工メーカーなど有力な企業が参加する」（東京都産業労働局商工部）という。このマッチング会で一社でも多くの中小が航空機関連分野に参入できるよう期待している。参加する都内中小企業３８社は、これまで都が実施してきた航空機関連産業参入支援事業に参加してきた顔ぶれで、具体的な商談の構えを整えている。
（日刊工業新聞）

△飲食店情報を提供する「ぐるなび<2440>」に注目（本日の投資戦略）
昨日はＩＳＭ指悪化をうけ売り物から始まり、日経先物は売り気配から１３３３０円で寄り付いた。より直後１３３７０円の高値をつけた後じり安が続き、結局先物は引け間際１３０５０円の安値をつけたあと１３０９０円で終わった。業績悪化関連のオリックスやバンダイナムコ、大日精化はストップ安まで売られれ、ＪＴや日清食品などの提携解消関連も下落した。特定筋関連の巴コーポはストップ高まで買われた。本日はＮＹ株下落を受けやや軟調に始まるものと見られる。しかし昨日の下落で心理的下値抵抗線となる１３０００円に近づいたことから売り一巡後にはもみあいで終わるものと思われる。日経先物の短期下値めどは１３０００円。本日はぐるなびに注目。飲食店情報をインターネットで提供して飲食店から手数料を徴収している。今期は加盟店増加と１店舗あたり売り上げ増加、経費削減などで業績は回復傾向にある。業績好調から１２月０５日の高値２９１０００円を突破する勢いを示している。決算発表は２月０８日。

△興研<7963>　今期は増収増益予想、前期の期末配当は１５円から２５円へ
興研は、６日引け後に前０７年１２月期業績を発表した。売上高７６億４４００万円（前々期比１．８％減）、経常利益６億６５００万円（同４．１％減）、純利益３億３７００万円（同３．０％減）と小幅な減収減益となった。アスベスト対策用保護具の売上高は、前々期と比較し６億５０００万円減少したが、一般産業分野の呼吸追随形ブロワーマスクをはじめとした安全衛生保護具の販売が引き続き好調であったことから、マスク関連事業部門の売上高は前々期比３．３％減に止まった。環境関連事業部門では、医療施設向けの換気装置や換気浄化システムが堅調であったことと、全自動内視鏡洗浄消毒装置「鏡内侍（かがみないし）」が下期に入り市場に浸透し始めたことで、売上高は前々期比２２．４％の増収となった。今期は、呼吸追随形ブロワーマスク（電動ファン付き呼吸用保護具）は幅広い業種で使われているが、３月１日より施行される「粉じん障害防止規則等の一部を改正する省令」により、トンネル内での作業において電動ファン付き呼吸用保護具の使用が義務付けられることから、同社のブロワーマスクに注目が集まることは確か。また、環境関連事業においては、医療用マスク、全自動内視鏡洗浄消毒装置、ホルムアルデヒド対策用換気装置等、同社ならではの製品があることから売上拡大が期待される。今期業績予想は、売上高７８億円（前期比２．０％増）、経常利益７億１０００万円（同６．６％増）、純利益３億５０００万円（同３．６％増）と増収増益を見込む。なお、０７年１２月期の期末配当予想は当初１５円としていたが、前純利益がほぼ前々期並みとなったことから株主への利益還元として２５円配当を決定した。

△アサックス<8772>　第３四半期は２ケタ増収増益
アサックスは、６日引け後に０８年３月期第３四半期業績を発表した。営業収益４５億４７００万円（前年同期比２２．９％増）、経常利益２４億７０００万円（同２６．５％増）、純利益１３億６７００万円（同３１．２％増）と２ケタ増収大幅増益となった。同社は、事業主に、不動産を担保として運転資金を融資する金融事業を展開している。案件の精査と融資判断のスピードが速いことに定評がある。主に首都圏が営業エリアであり、リピート客も多い。通期業績予想は、営業収益５９億８３００万円（前期比１９．４％増）、経常利益３１億８５００万円（同２３．７％増）、純利益１７億７２００万円（同２３．８％増）、１株当たり純利益１万６３３２円５９銭と最高益更新を見込んでいる。社名はあまり浸透していないようであるが、山手線で広告を出しているので、関東圏では徐々に浸透すると期待したい。業績が着実に伸びているのも、審査基準が非常に厳格であることから貸倒の件数が少ないことによる。
（証券日刊新聞）

△携帯液晶、ネット販売　コネクトリプロ　研究用に中古品
携帯電話向けのソフトウェア開発のコネクトテクノロジーズ<3736>（東京都新宿区）の全額出資子会社で携帯電話の再利用部品を販売するコネクトリプロ（東京都新宿区）は６日、使用済み携帯電話の液晶パネルなどを販売するサイト「液晶市場」を開設した。主力のリサイクル事業の強化策の一環。一方で中古液晶は、研究用や開発用のサンプルニーズが高まっている。ユーザーはネットを通じて中古液晶部品を手軽に安く調達できる。特に液晶パネル業界は、大量注文が当たり前だったことから、コネクトリプロでは、ごく少量から購入できるネット販売のニーズが高いとみている。国内携帯電話の年間販売台数は約５０００万台という巨大市場だが、すでに携帯電話の普及率は約９０％に達し、市場の大部分は買い換え需要で、巨大市場の裏には大量の使用済み携帯電話が廃棄されているのが実情だ。コネクトリプロは、大量の使用済み携帯電話から、再生可能な液晶パネルを取り出せる割合が高いことに着目。２００５年１１月から中古液晶パネルを取り出し、販売する事業を開始したところ、低価格で品質も新品と遜色ないことから企業の研究開発部門を中心に利用が拡大している。昨年は１００万台分の再利用液晶パネルを販売し、再利用液晶パネルはカーナビや小型テレビ、ドアホンなどに生まれ変わっているという。液晶市場は当初、１・８インチから２・８インチまでの３７種の小型液晶モジュールを中心に販売する。また、携帯電話に使用されている液晶モジュール以外の周辺部品にも高性能部品が搭載されており、今後は周辺部品などの販売も開始し、品揃えを拡充する。

△ソキア<7720>　３次元測定機　１００メートル先の誤差０．６ミリ　大型構造物用販売
測量機器メーカー大手のソキア（ＴＥＬ０４６・２５０・０９１４）は、１００メートルを超える大型構造物用の高精度３次元測定機「ＮＥＴ０５」を１５日に発売する。価格は５２５万円。ダム、トンネルなどの土木工事や大型船舶、鉄道車両などの製造現場での利用促進を図り、年間１５０台の販売をめざす。ＮＥＴ０５は、業界最高レベルの精度を持つ高性能レーザー距離計を搭載。測量用反射シートを使った場合、誤差は１００メートル先で０・６ミリメートル以内。通常の測量用反射プリズムの場合でも同０・９ミリメートル以内で、最長３・５キロメートルの距離を測ることができる。また、鉛直角、水平角の測定精度も世界最高の０・５秒（７２００分の１度）を実現。２００メートル先で０・５ミリメートルのシャープペンの芯を挟む程度の角度しかずれない。このほか測量用の反射プリズムや反射シートの中心を自動的に見つけ出して測定する「自動視準機能」や、移動する反射プリズムを連続的に測定する「自動追尾機能」も搭載している。高精度３次元測定機の世界市場は数十億円規模。船舶や車両、製油所や発電所など工業計測用の需要が増えているほか、「最近は防災用にダムや山の斜面などのわずかな動きをモニタリング（変位監視）する需要が伸びている」（宮澤光・営業推進課長）という。

△顧客サービス一元化　ソニー<6758>、購入相談・修理で新会社
ソニーは６日、国内の顧客サービスを一元的に行う新会社「ソニーカスタマーサービス」を４月１日に設立すると発表した。製品購入前の相談から製品購入後の問い合わせや修理などの顧客サービスを一貫して行う。資本金は１億円で、ソニー本体が全額出資する。社員数は約７００人の見込み。ソニーはこれまで、購入前の顧客対応は販売会社のソニーマーケティングが行い、購入後の修理などは製品製造を手掛けるソニーイーエムシーエスが別に行ってきたが、購入前後の顧客サービスを一元的に行う仕組みがなかった。新会社を設立することで、顧客サービスをスムーズに提供する体制を整えると同時に、製品に対する苦情などをこれまで以上に商品開発などに反映させたい考え。

△ザッパラス<3770>、携帯向けに広告掲載　コンテンツ・検索に連動
占いなどの携帯電話向けコンテンツ配信サービスを展開するザッパラス（東京都渋谷区）は、携帯電話向けコンテンツで広告掲載を開始する。コンテンツ利用料に加えて、広告収入で収益源を多様化させることで、成長スピードを加速させるのが狙い。
ザッパラスが採用した広告システムは、ヤフー<4689>グループのオーバーチュアが提供するコンテンツ連動型と検索連動型広告。コンテンツ連動型広告は、サイト内で、ユーザーが興味のある記事を閲覧すると、その記事に関連する広告が同一ページ内に表示され、その広告をクリックすると、連動したサイトへアクセスできる仕組み。
一方、検索連動型広告は、サイトに表示された商品やサービスなどのキーワードをクリックすると、関連キーワードの商品やサービスを扱う広告主のサイトが表示される。広告主にとって自社製品やサービスに興味を持つユーザーに対し、効率的な販売促進活動ができるのが特徴。一方で、ユーザーにとっても、興味を持つ商品やサービスを簡単に見つけられるメリットがある。ザッパラスが広告掲載を開始するのは、同社の主力コンテンツであるモバイル版Ｙａｈｏｏ！占い。トップページをはじめ、占いの結果ページや占い情報を入力するページの上段や下段に各２～４本の広告を掲載を予定している。

▼製紙大手３社が経常減益　０７年４－１２月期　原燃料高が圧迫
製紙大手５社の２００７年４～１２月期連結決算が６日、出そろった。紙製品の値上げにより全社増収となったが、古紙やチップ、重油など原燃料価格が上昇したことが利益を圧迫し、最大手の王子製紙など３社が経常減益となった。
再生紙の古紙配合率偽装による業績への影響は０８年３月期に生じる見通しだが、各社とも「どの程度の影響があるか分からない」（王子製紙<3861>）としている。原燃料価格上昇による経常利益の押し下げ分は、王子製紙で３８９億円、
日本製紙グループ本社<3893>で３３３億円に上った。各社とも印刷用紙や板紙などを値上げし、コスト上昇分を製品価格に転嫁したが、原燃料価格が一段高となった。
一方、三菱製紙<3864>はインクジェット用紙や写真印画紙が好調で経常増益。
北越製紙<3865>もコスト削減を進めた結果、増益を確保した。

△メルシャン<2536>　家庭料理にマッチ、ワイン新ブランド
メルシャンは６日、家庭料理との相性を訴求した国産ワインの新ブランド「メルシャン　Ｕｃｈｉ！Ｇｏｃｈｉ（ウチごち）」を３月２６日から発売すると発表した。ワインに含まれる酸味、甘味、渋味のバランスを調節することで、日本の家庭料理との相性を追求した。「和食のコクと甘みがより広がるワイン」のように、どのような料理と合うかを商品名に取り入れ、日常的な食卓での需要拡大を狙う。価格はオープン価格だが、６００ミリリットルで６４０～６５０円の見込み。販売目標は２０万ケース（１ケース＝１２本入り）。

▼石油元売り大手４社　０７年４－１２月期　石油事業は実質赤字　原油高…調達コスト転嫁しきれず
石油元売り大手４社の２００７年４～１２月期連結決算が６日出そろった。期初の割安な在庫による利益かさ上げ効果（在庫評価益）を除いた石油事業の経常損益は４社そろって赤字となった。原油高に伴い上昇した原料調達コストを末端の販売価格に転嫁しきれなかったため。０８年３月期も全社が石油事業の実質的な赤字を予想しており、“歴史的な原油高”が本業の収益を直撃する。
通期の在庫評価益を除いた石油事業の経常損益は、最大手の新日本石油<5001>が２８０億円の赤字、
新日鉱ホールディングス<5016>は９５億円の赤字となるなど４社とも赤字を見込む。石油事業が実質的な赤字に陥るのは、新日石が０６年度に続き２年連続、
出光興産<5019>が０５年度以来、新日鉱とコスモ石油<5007>がそれぞれ０２年度以来となる。
国内石油の需要低迷により、原油価格の高騰で上昇した調達コストを末端の販売価格に転嫁しきれないのが響く。ただ、在庫評価益を含めた会社全体の営業利益では、新日石とコスモの２社が大幅に上方修正した。中間決算時予想に比べ在庫評価益が新日石で７３０億円、コスモで１７０億円膨らむためだ。一方、新日鉱は在庫評価益が増加するものの、金属事業の落ち込みが響いて減益を予想。たな卸資産の評価方法が他社とは異なる「後入先出法」を採用する出光興産は在庫評価益の計上がなく、大幅な減益を見込む。

△太陽光発電用パワーリレー　松下電工<6991>が開発　欧州で販売
松下電工は、欧州の規格に適合した太陽光発電システム用パワーリレー（継電器）「ＬＦ－Ｇリレー」を開発、販売を開始した。実勢価格は１２０円前後。太陽光発電市場が拡大している欧州向けを軸に１年後に月産７万個、３年後に月産１５万個の販売を計画している。リレー内部でスイッチをオン／オフする固定接点と可動接点の間の距離「接点間絶縁距離」を１・５ミリメートル以上にし、欧州の太陽光発電規格「ＶＤＥ０１２６」に適合させた。また、定格制御容量は２２アンペア／２５０ボルトの大容量。コイル保持電圧の軽減で消費電力を２８０ミリアンペアに抑えた。サイズは長さ３０・１×幅１５・７×高さ２３・３ミリメートル。重さは約２３グラム。太陽光発電システムのほか、ＵＰＳ（無停電電源装置）、家電・ＯＡ機器向けにも売り込む。

△平日もリッチ　キリン<2503>・ザ・ゴールド来月一新
キリンビールは６日、昨年３月に約１７年ぶりの定番ビールとして発売した「キリン・ザ・ゴールド」を３月上旬にリニューアル発売すると発表した。うまみを引き出すチェコ産麦芽の使用比率を５０％から７５％へ拡大。炭酸ガスも従来品より高めにして苦みを抑え、泡も一層クリーミーにした。缶のパッケージには、ビール色に近いリッチゴールドを採用。ビール離れが進む２０代の需要拡大を狙うだけでなく、３０～４０代のビール好きに「週末だけでなく、平日に麦芽１００％のリッチなビールを楽しんでほしい」（門田邦彦・開発担当者）との思いを込めたという。オープン価格だが、店頭価格は３５０ミリリットル缶で２１３～２１７円。０８年の販売目標を前年比５・８％増の約５５０万ケース（１ケース＝大瓶２０本換算）に設定した。

□三菱重工<7011>　廃棄物処理装置とガスホルダー事業　グループ会社に移管
三菱重工業は６日、４月１日付で廃棄物処理装置事業と、ガスホルダー、ビールタンク事業をそれぞれ全額出資のグループ子会社に移管すると発表した。廃棄物処理装置事業は現在、設計、調達、建設などを三菱重工が担当しているが、これをアフターサービスを手がける三菱重工環境エンジニアリング（ＭＪＫ、東京都港区）に移管し、一貫体制を構築する。ガスホルダー、ビールタンク両事業は三菱重工橋梁エンジニアリング（ＭＢＥ、広島市中区）に移す。事業移管にあたってはＭＪＫ、ＭＢＥへの簡易吸収分割方式を採用する。

▼レギュラーガソリン、７週連続下落　需要減、卸値上げ反映せず
石油情報センターが６日発表した石油製品の価格動向調査（４日時点）によると、レギュラーガソリンの全国平均店頭価格は先週に比べ１リットルあたり０・３円安の１５２・６円となり、７週連続で値下がりした。灯油の全国平均店頭価格も１缶（１８リットル入り）あたり４円安の１７４２円となり６週連続で下落した。石油元売り各社は、２月出荷の石油製品の卸価格を一斉に１リットルあたり２円前後引き上げたが「石油需要減退で、販売店での価格競争が過熱した」（石油情報センター）ため、卸値上げが店頭価格には反映されなかった。このほかの石油製品の全国平均価格はハイオクガソリンが１リットルあたり０・３円安の１６３・６円、軽油が０・２円安の１３１・９円となり、それぞれ７週連続で下落。　石油情報センターでは、ガソリン価格の先行きについて「需要が弱く、引き続き数銭単位での下落が続く可能性がある」とみている。

△ダイキン<6367>　デザインと省エネ重視、天井埋め込み型のエアコン７月発売
ダイキン工業は６日、デザインと省エネを重視した天井埋込型エアコンの新製品「うるるとさらら天井埋込カセット型　シングルフロー（ＣＲシリーズ）」を７月２０日に発売すると発表した。吸い込み口に、格子のない「フラットデザインパネル」を採用。超高層マンションやデザイン住宅のリビングの景観にも合うようインテリア性を高めた。また、フィルターに付着したホコリを回転ブラシが１日１回、自動的に取り除く掃除機能を搭載。フィルターを掃除しない場合に比べ年間約２２％の省エネを実現した。さらに、ホコリがたまったダストボックス付パネルをリモコン操作で昇降させる機能も取り入れ、従来のように脚立に乗ってパネルを取り外す作業をなくした。フラットパネルを組み合わせた希望小売価格は５２万５０００円（１０畳タイプ）～８０万１１５０円（１８畳タイプ）。
（FujiSankei Business i）