2/6 お昼の『株価材料』PART Ⅱ

お昼の『株価材料』PART Ⅱは、"つづきはこちらです"をクリック！

[0回]

■株価材料

▼住友林<1911>が昨年来安値更新――上値の重さを嫌気
続落。一時は前日比80円安の698円まで下げ、約３カ月ぶりに昨年来安値を更新した。株価の上値の重さを嫌気した個人投資家などの売りが出た。米株安に端を発するこの日の相場全体の地合いの悪さも影響した。「米住宅ローン問題に加え、国内の住宅確認申請問題の影響など住宅・不動産関連銘柄の悪いイメージを払拭（ふっしょく）できない面がある」（岩井証券）との指摘もあった。連結ＰＢＲ（株価純資産倍率）は0.7倍弱にとどまるなど割安感を指摘する声もあり、今後は「700円に近づくにつれ、押し目買いも入りやすい」との見方もあった。

▼ジャレコ<7954>の売買膨らむ――「ハナマサ」の大量閉鎖で思惑
大商い。売買高は現時点で既に1000万株を大きく超えている。株価は前日終値を挟んでの荒い値動き。６日付日本経済新聞朝刊が「業務用スーパー『肉のハナマサ』を展開するハナマサ（東京・港）が全102店のほぼ半数にあたる47店を一斉閉鎖する方針を固めた」と報じたことがきっかけ。ジャレコはハナマサを持ち分法適用会社としている。「月内にも資金、経営の両面での支援企業を探す」（同紙）とも伝わっており、思惑の売買を集めているようだ。ここ数年の不安定な業績や事業展開の不透明感を受け、株価はこのところ極端に低い水準で推移している。そのため、市場では「ハナマサの店舗閉鎖に対する判断うんぬんより、報道を受けて値幅取り狙いの短期資金が流入している面が大きい」（準大手証券の小型株ディーラー）との声も聞かれる。

▼ＣＣＩ<4788>が続落――「ポッドキャスト」に広告配信も売り優勢
続落。売り気配で始まった後、前日比2800円安の６万1100円まで下落する場面があった。６日付日本経済新聞朝刊は「ＣＣＩは電通（東証１部、4324）などとインターネットの番組配信サービス『ポッドキャスト』に、音声広告を自動配信するサービスを始める」と報じたが、現時点で好材料視する動きは見られない。日経平均株価の下げ幅が一時400円を超えるなど株式相場全体が全面安となる中、新興市場でも主力株は軒並み安となっており、その流れを受けた換金売りなどが優勢になっているとみられる。４日に発表した2007年４―12月期業績は、連結経常利益が前年同期比33％減の７億6200万円にとどまるなど振るわない内容だった。業績の先行き不透明感が強まっていることも、今回伝わった材料があまり好感されていない背景になっているようだ。

△リアルコム<3856>が大幅高――住商情報に情報共有基盤導入
大幅に続伸。前日比6500円高の８万7000円まで上昇した。前日５日、住商情報<9719>にリアルコムが手掛ける情報共有基盤を全社導入したと発表したことが買い材料。大口の案件が成立したことで、先行き不透明感がひとまず後退したとして見直し買いが先行しているようだ。主力製品の販売が振るわず、新製品の開発販売も中断に追い込まれたことを受け、１月25日に2007年12月中間期と08年６月期通期の連結業績予想を大幅に下方修正した。新規上場後わずか４カ月あまりでの下方修正ということもあり、大量の失望売りで翌営業日の28日から３日連続で値幅制限の下限（ストップ安）で売り気配のまま売買不成立となった経緯がある。その後も売りが優勢で、前日には７万2300円と上場来安値を付けたばかり。足元の下げがきつかったことも、戻りを大きくしているとみられる。

▼ソニー<6758>とキヤノン<7751>に売り先行　米株急落で輸出株に売り
ソニーやキヤノンなど輸出関連株に売りが先行。両銘柄とも売り気配で始まっており、ソニーは前日比150円安の4560円で寄り付いた。前日の米株式市場ではダウ工業株30種平均が今年最大の下げ幅を記録。１月の米サプライマネジメント協会（ＩＳＭ）非製造業景況感指数が大幅に悪化したことで米景気後退観測が強まっており、東京市場でも投資家心理が悪化している。
（NIKKEI NET）

△トヨタ<7203>が切り返し、割安感際立つとの声
トヨタが切り返しプラス圏に浮上している。朝方は米景気減速懸念から売りが先行したが、売り一巡後は堅調な決算への評価や株価水準からみて割安感が際立つとの声もあり、買い戻しが優勢となっている。クレディ・スイス証券は５日付のリポートで、為替の前提を円高方向に修正し目標株価を１万円から７０００円に引き下げながらも「現状の株価はかなり割安との認識は不変で、アウトパフォームの投資評価は維持する」としている。

▼テレビ東京<9411>軟調、ＣＳが「アンダーパフォーム」に引き下げ
テレビ東京が軟調。クレディ・スイス（ＣＳ）が５日、同社の投資評価をこれまでの「ニュートラル」から「アンダーパフォーム」に引き下げた。目標株価は３８００円から３４００円に引き下げられた。クレディ・スイスでは、同社が発表した第３・四半期の減益決算にサプライズはないものの、同業他社と比べて割高感が強くなっているほか、中期経営計画の係数目標が成長力の鈍化を表していると判断している。

▼東エレク<8035>が軟調、1─3月半導体製造装置受注高は減少予想
東京エレクトロンが軟調。５日の決算会見で、２００８年１─３月期の半導体製造装置（フラットパネルディスプレー・ＦＰＤ含む、連結ベース）受注高が、０７年１０─１２月期（１９７６億円）に比べ２─３割減少するとの見通しを示したことが嫌気されている。さらに、全体相場が大幅安となっていることも同社の株価を圧迫しているという。一方、２００７年４─１２月期連結決算は売上高、純利益ともに４─１２月期としては過去最高となった。売上高は前年同期比１２．６％増の６７６２億円、当期利益は同３７．１％増の８８０億円だった。

▼ＪＴ<2914>軟調、日清食品<2897>と冷食事業統合契約を解消
日本たばこ産業（ＪＴ）が軟調。６日に、日清食品、加ト吉<2873>との冷凍食品事業の統合契約を解消することで合意したと発表したことが嫌気されているという。従来の計画では、ＪＴが子会社の加ト吉を完全子会社化した後、加ト吉株４９％を日清食品に譲渡し、３社の冷凍食品事業を集約する方針だった。ＪＴは午前９時半から会見を行う。

△ケネディクス<4321>が買い気配、07年12月期予想を上方修正
ケネディクスが買い気配。５日に発表した２００７年１２月期業績予想の上方修正を好感した。連結経常利益は従来予想の２２２億円から２６１億円、連結純利益は１１９億円から１４６億円に増額した。物件取得が順調に進みアセットマネジメント受託残高が増加。管理報酬であるアセットマネジメントフィーが伸びている。アクイジションフィーも予想を上回る見込みとしている。好業績を受けて年間配当は従来予想の１７５０円から２３５０円に増額した。
（ロイター）

▼大日インキ<4631>株が反落、欧米の印刷低迷と円高で来期減益も－大和格下げ
大日本インキ化学工業の株価が３日ぶりに大幅反落。米国景気の減速や為替相場の円高進行から欧米の印刷材料事業が低迷、来期（2009年３月期）業績は減益に転じるとの見方が出ており、業績悪化を警戒した売りが優勢となった。大和総研は５日、投資判断を従来の「２（アウトパフォーム）」から「３（中立）」に引き下げた。一時49円（11％）安の393円まで下げ、52週安値を更新。大和総研の竹内忍アナリストは、「収益の過半を叩き出す欧米で印刷材料事業を手掛ける100％子会社サンケミカルの業績が、サブプライム（信用力の低い個人向け）ローン問題と円高のダブルパンチで、第３四半期以降、悪化に転じている」（５日付のリポート）と指摘した。来期業績は、減益に転じると予想する。大日インキによると、欧米印刷材料事業の営業増益率は、第１四半期（07 年１－３月期）は前年同期比16％増、第２四半期は同18％増に対して、第３四半期は同17％減と急減速。第３四半期累計では同5.3％増にとどまった。　　ＩＲ担当の坂井薫氏は、「第３四半期の減益はＳＡＰ導入に伴う費用を計上したことによるもの。決してスローダウンしたわけではない」と説明している。もっとも大和総研の竹内アナリストは、ＳＡＰ導入などによる営業費用の一括計上という特殊要因は割り引く必要はあるとしながらも、「北米ではインターネットの普及に代表されるデジタル印刷の台頭や、サブプライムローン問題の余波を受けた企業の広告・販促需要減退に見舞われている。需要減により、原材料価格高騰分の価格転嫁が十分には行われにくい事態が想定される」との認識を示した。

▼出光興産<5019>株が上場来安値を更新、製品マージン縮小で今期大幅減益へ
出光興産の株価が大幅続落。一時630円（7.1％）安の8260円と、2006年10月25日の上場以来の安値を更新した。同社は５日、石油製品・石油化学製品の利幅が低下したことを理由に08年３月通期の連結純利益予想を従来の290億円から105億円（前期比75％減）に下方修正すると発表。本業の石油製品事業で業績が悪化していることが嫌気され、売りが加速した。08年３月期の石油製品部門の営業損益は、110億円の赤字に転じる見通し。前年の実績は177億円の黒字。従来予想（20億円の損失）と比較して90億円の減額となっている。原油価格の急激な上昇に対し、石油製品の販売価格値上げが進展せず、マージンが悪化したことや、自社製油所で使用する燃料コストの増加が響いたとしている。会見した松井憲一常務によると、１－３月は前四半期比較でマージンは回復傾向にあるものの、「足元の需要を見ていると、大幅な回復は期待できない」という。モルガン・スタンレー証券のアナリスト、ラリータ・グプタ氏は６日付の投資家向けレポートで、出光興産の再評価時期はまだ先だと指摘。石油事業における赤字の継続や、洪水のため操業を停止した豪州石炭事業の販売回復時期に不透明感があることから、09年３月期の「減益リスク懸念が台頭」（同氏）しているとした。株価についても、下落の可能性は残るとの見解を示している。　　その上でグプタ氏は、「これらのネガティブ材料が株価に織り込まれた後が、同社株の再評価時期になる」との認識を示した。

△ロート薬<4527>が３日続伸、スキンケア新商品が好調－３度目の業績予想増額
ロート製薬の株価が３営業日続伸。「肌ラボ」や「オバジ」などのスキンケア製品が伸びたほか、生活習慣病領域の内服薬などがヒット、会社側は５日に2008年３月期の業績予想を引き上げた。期中で３度目の増額修正となったため、好業績銘柄としての認識が一段と強まり、投資家の買いが集まった。午前10時現在、大阪証券取引所（大証）で前日比13円（1.0％）高の1322 円で取引されている。一時1329円と、2007年12月18日以来、約１カ月半ぶりの高値圏に回復した。全面安の様相を呈す日本株相場の中にあっては数少ない上昇銘柄のひとつ。ＴＯＰＩＸを構成する1726銘柄のうち、約93％に相当する 1603銘柄が値下がりしており、上昇銘柄は78にすぎない。ロート薬の新しい通期業績予想は、本業のもうけを示す連結営業利益が前期比9.8％増の125億円で、前回予想から９億円（7.8％）の上方修正となった。三菱ＵＦＪ証券の三浦充美シニアアナリストは６日付の投資家向けリポートで、「好調な売り上げから上方修正は期待されていたが、その幅はわれわれの予想を上回る水準」だったと述べ、投資判断「１（強い買い推奨）」を継続した。三浦アナリストはむしろ、「従来から保守的な傾向が目立つ同社の計画策定を鑑みると、今期の好業績を『高い前期ハードル』として本決算発表時（08 年５月）により慎重な09年３月期業績予想が示される」可能性を指摘、これを短期的なリスク要因としている。同社株をカバーする証券アナリスト６人の09年３月期の連結営業利益予想の平均は134億円で、会社の今期予想比で７％の増益が見込まれている。予想レンジは121億－148億円。

△スタバ<2712>株が小幅高、朝食メニュー拡充で四半期大幅増益－増配も
コーヒー専門店を展開するスターバックス コーヒー ジャパンの株価が前日比300円（0.6％）高の５万5000円と小幅高。朝食メニューを拡充するなどの販売促進策が奏効し、月次の既存店売上高は１月までで30カ月連続前年同月を上回っている。前日に発表された2007年４－12 月期業績は、単体経常利益が前年同期比５割以上の伸びを示したため、好業績を裏づけとした買い安心感が広がった。増配も株価の支援材料となった。野村証券の成清康介アナリストは５日付の投資家向けのメモで、四半期業績について、「朝食ビジネスが新しい成長軸として着実に強化さたことを印象付けた」と評価。さらに、07年10月―08年１月の既存店売上の単純平均が前年同期比1.4％増と、会社計画を1.4％ポイント上回ったことを挙げ、同証券が予想する通期経常利益68億7000万円（前期比34％増）の達成は可能とみていた。07年４－12月期の経常利益は前年同期比55％増の55億6700万円。クリスマスシーズンに向けて投入したバニラの甘い香りのドリンク「クレーム ブリュレ ラテ」や「ストロベリーシフォンケーキ」などの売り上げが好調だった。９月からの朝食メニューの拡充や06年11月からの値上げ効果、マグカップなどのグッズ販売も伸びた結果、客単価は同4.5％上昇した。同期の新規出店は69店舗（ライセンス８店含む）、退店は８店舗。期末の店舗数は747店舗（同19店舗）と、ドトールコーヒー・日本レストランシステム傘下のドトールコーヒーに次いで全国で２番目の規模を誇る。スターバックスはドライブスルー併設の店舗や病院内に出店するなど店舗立地の多角化を進めている。同社ＩＲグループの足立紀生マネジャーは「今期は90店舗の出店を見込んでいたが、順調に進んでおり、96店舗まで伸ばせそうだ」と話す。08年３月通期の業績は売上高、利益とも４期連続で過去最高を更新する計画。経常利益予想は前期比27％増の65億5000万円。業績が順調に推移していることを踏まえ、配当は１株当り年300円と前期と比べ100円増配することを決めた。

▼大塚商会<4768>株が急反落、中小企業のＩＴ投資が縮減－増益率の低下を警戒
独立系システムインテグレーターの大塚商会の株価が売り気配で始まり、寄り付き後は770円（9.3％）安の7540円まで下げ幅を拡大した。2007年末以降、中小企業が情報システム（ＩＴ）投資を絞り込む傾向が出ているという。大塚商会は過去５年間にわたり、平均33％の営業増益を続けてきたが、景況悪化などで今後は増益率が低下していかざるを得ないとみられた。同社が５日の取引終了後に公表した08年12月期の連結業績見通しによると、売上高は前期比4.2％増の4890億円、営業利益は同2.8％増の309億円。同社の過去５年間の平均成長率（年率）は売上高が7.7％、営業利益が33％だった。需要鈍化に加え、九州地区で配送センターを新設していくことなどが利益を圧迫すると説明している。コスモ証券投資調査部の川崎朝映アナリストは、３％の営業増益だと予想した会社側の今期業績計画をみて、「慎重なのはいつものことだが、従来以上に弱気との第１印象を持った」とそうだ。川崎氏は会社側の説明を受けて、「08年12月期が終わってしまえば、会社計画を上回っているのだろうが、中小企業がＩＴ化投資を絞り込む動きを見せていることから、増益率は低下せざるを得ない。減速局面に入ったと捉えるべき」と分析している。ブルームバーグ・プロフェッショナルによると、同社株をカバーする証券系アナリスト７人の今期営業益予想の平均値は340億円だった。このため、会社計画は市場コンセンサスを９％下回ったことになる。
（ブルームバーグ）

△カカクコム<2371> 逆行高。
明日に決算発表を予定しているが、期待感が先行する展開にもなっているもようだ。先月末には、いちよしが業績予想を上方修正して投資判断を格上げした経緯があり、期待感の強まりにつながっている格好。今期経常利益は、会社側計画16億円に対して、いちよしでは18.45億円の従来予想から19.5億円に上方修正している。

▼ヒューマンＨＤ<2415> ストップ安売り気配。
一転しての赤字見通しがネガティブサプライズとして受け止められている。第3四半期までの決算発表と併せて08年3月期の業績予想を大幅に下方修正、最終損益については従来の10.8億円の黒字予想から21.29億円の赤字（前期10.44億円の黒字）にまで減額されている。人材関連事業の鈍化に加え、固定資産の減損損失などが影響するためと。

△アサヒ<2502>---堅調、ＪＰＭでは「オーバーＷ」格上げへ
堅調。前日に決算発表、前12月期営業利益は前期比2％減の869億円、会社計画は下回ったものの、市場コンセンサスは上ぶれのもよう。また、今期は増収増益見通しとしており、底堅い決算内容に見直しの動きが先行。ＪＰモルガンでは投資判断を「オーバーウェイト」に格上げ、収益構造の改革に注力するという強い意思表示が確認できたと評価へ。

■ソフトバンク<9984> 売り優勢も5日線レベルで踏ん張る。
日経平均が500円超の下げとなり、インデックス売りの影響もあろうが、支持線レベルでの底堅い動きをみせている。米マイクロソフトと米ヤフーとの再編の動向から売り込みづらいところ。ただ、明日決算発表を控えていることもあり、買いも入りづらいか。

▼ＪＵＫＩ<6440>---ストップ安、10-12月期の減益決算受けて
ストップ安。前日に発表した第3四半期決算を受けて、売り圧力が強まる格好に。中間期の営業増益率28.3％増に対して、10-12月期は前年同期比38％減益となっている。通期予想に対する進捗率は依然として高い状況だが、大幅な上ぶれ期待は後退する格好にも。

□アドバンテス<6857>---需給妙味から買い戻しを意識した押し目買いも
3日ぶり反落で直近の上昇分帳消しに。ナショナルセミコンダクターの下方修正を背景に米国、欧州とも半導体関連が下げており、この影響を受けているようだ。ただ、2/1時点の信用倍率は0.84倍と2週連続で売り超の需給であり、下げ止り感がみられるようなら買い戻しを意識した押し目買いも。

△クラリオン<6796>---しっかり、コスモの格上げ材料視
しっかり。コスモが投資判断を「Ｂ＋」から「Ａ」に格上げしたことが材料視されているもよう。統合効果や再編によるシナジー効果で今期経常利益は会社計画を上回る可能性が高まったと判断している模様。今期経常利益は会社計画44億円に対して、53億円にまで上方修正している。

▼オリックス<8591>---ストップ安気配、投資判断格下げも相次ぎ
ストップ安売り気配。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期経常利益は491億円で前年同期比48％減益となり、通期では3530億円の従来予想から2610億円に減額修正している。米サブプライムローン問題による市場混乱で投資事業収益などが伸び悩んでいるようだ。ＧＳ、野村、三菱ＵＦＪなど投資判断の格下げが相次いでいる。

△フルキャスト<4848> ストップ高。
第1四半期決算発表を受けて前日も買い先行となったが、みずほが投資判断を「４」から「３」に格上げ、一段と買い安心感が強まる状況のもよう。同業他社の業務停止命令を受けて、同社の新規登録企業数、発注企業数が急回復しつつあると指摘、モメンタムの改善基調を格上げの背景としているようだ。

△ダイハツ<7262>---トヨタのプラス反転が刺激に
売り先行も寄り付き安値に下げ幅を縮める。トヨタが25日線をサポートにプラスに転じてきており、プラス影響も。2/1時点の信用倍率は0.14倍と前週の0.34倍からさらに売り超となっており、買い戻しを誘う流れにも。

△リアルコム<3856> 堅調。
住商情報へ納入が材料視されているようだ。リアルコムは5日、住商情報システムがリアルコムの「KnowledgeMarket」を全社で導入し、約3000名を対象とした情報・ナレッジ共有の統一基盤を構築したと発表している。

■サイバー<4751>---続落も押し目買い意識
続落も押し目買い意識。チャート形状では三角保ち合いを上放れた格好であり、直近急騰の反動に。ただ、サポートとして機能している一目均衡表の雲上限レベルでの下げ渋りもみられ、押し目買い意欲も。2/1時点の信用倍率は1.82倍と再び1倍台に。

▼朝日インテク<7747> 売り気配。
1日に発表した大幅な下方修正がネガティブサプライズ、前日まで2日続けてストップ安比例配分となっている。なお、本日はＧＳが米アボット社との契約変更リスクを考慮して、投資判断を「買い」から「中立」、目標株価についても3800円から1000円に引き下げたようだ。一方、目標株価よりも下方へのオーバーシュートは売られすぎとしている。

△日立<6501>---信用倍率は0.57倍とさらに需給妙味が拡大
売り先行も5日線レベルで底堅く。08年3月期の連結営業利益を前期比1.6倍の3000億円に上方修正。最終損益は前回予想の400億円の黒字から100億円の黒字に下方修正したが、黒字転換は維持。2/1時点の信用倍率は0.57倍とさらに需給妙味が拡大した。
（フィスコ）

△小林製薬<4967>は３Ｑ減収益も高進捗業績を買い直し３連騰
小林製薬は、８０円高の４２７０円と３日続伸している。１月１８日に今３月期第３四半期（３Ｑ）決算を発表、小幅減収減益で着地したが、通期予想業績に対して高進捗率を示したことを見直し、ディフェンシブ株買いが増幅しており、信用取組が株不足で逆日歩のつく好需給やフィデリティ投信の保有株増加などもフォローしている。同社の３Ｑ業績は、前年同期比０．１％減収、１．９％経常減益、６．７％純益減益と伸び悩んだ。内臓脂肪症候群（メタボリックシンドローム）用内服薬「ナイトシール８５」などの医薬品や家庭用品卸事業の漢方・生薬商材などが好調に推移したが、在宅医療ビジネスのシールドヘルスケアセンター３社の全株式を譲渡して売り上げが落ち込み、２００６年１１月に連結子会社化した人工呼吸器メーカーのイーベント社の先行投資負担や、家庭用品卸事業の顧客のドラッグストア業界の出店競争・価格競争激化による営業利益減益が響き減益着地となった。ただ３月通期業績は、期初予想を据え置き純利益は８７億５０００万円（前期比５％増）を見込んでおり、３Ｑ利益は、通期予想対比で８６－９０％の高進捗率となった。昨年１１月発表の９月中間期業績と同様に上ぶれ着地の期待も高まる。株価は、昨年１１月の子会社コバショウ株式売却に伴う通期売り上げの下方修正でつけた昨年来安値３３６０円から強弱感対立の信用好需給をテコにリバウンド幅を拡大している。投資採算は割高となるが、花粉症のシーズン入りとなり特需期待も高まりなお上値を伸ばす展開が見込まれる。

■旭硝子<5201>は４期ぶり最高益更新予想も反応薄く安値覗く
旭硝子は、４９円安の１２４１円と３日続落し、１月２２日につけた昨年来安値１２３０円を覗いている。前日５日に発表した２００７年１２月期業績が、昨年１２月の修正予想を上ぶれて２ケタ増益で着地し、今期業績も続伸し４期ぶりの過去最高純益更新を予想したが、前日の米国ＮＹダウの今年最大の下げなどが響き売り先行となっている。同社の前期業績は、前々期比３％増収、３９％経常増益、５４％純益増益と増益率を伸ばして着地した。フラットパネルディスプレイ（ＦＰＤ）用ガラス基板の市況が、薄型テレビの需要拡大に伴いＴＦＴ液晶用ガラス基板を中心に堅調に推移し、板ガラスの市況も日本、北米では軟調となったが、欧州で堅調に推移し、化学製品の市況も回復したことが、昨年１２月の修正値を上ぶれて着地する要因となった。今１２月期業績は、売り上げ１兆６０００億円（前期比４％減）、経常利益１９００億円（同１％増）、純利益１０００億円（同４３％増）と減収増益を予想、純利益は前期計上の欧州自動車ガラス事業の固定資産減損損失、連結子会社２社の構造改革費用、欧州の独禁法課徴金などの特別損失が一巡し４期ぶりに過去最高を更新する。株価は、昨年１２月に増減交錯する前期業績の修正に世界株安が重なり、昨年来安値まで調整した。ＰＥＲは１４倍台と下げ過ぎとなっており、全般相場落ち着きを待って下値確認をサポートしよう。

△三菱自<7211>は業績再上方修正で低位値ごろ株買い入り小反発
三菱自動車は、寄り付きの４円安から２円高の１８２円と切り返しもも合っている。前日５日に今３月期第３四半期（３Ｑ）決算とともに、今期通期業績の再上方修正を発表したが、低位値ごろ株買いと利益確定売りが交錯している。同社の今期業績は、中間期決算発表時の昨年１０月に上方修正されたが、その修正値を再修正した。売り上げは３００億円引き下げ、営業利益は１００億円、経常利益は１３０億円各アップさせ、純利益は据え置きとした。販売台数が、昨年１１月予想時より２万５０００台減少して１３３万７０００台に修正し売り上げを減額、営業利益、経常利益はユーロを中心とした為替好転やコスト低減効果が寄与して上方修正、純利益は現在の販売台数伸び悩みや豪州三菱自動車車体工場閉鎖損失が重なり据え置いた。株価は、昨年１０月の業績増額時に昨年来高値２３９円まで買い進まれたものの、なお業績水準自体がまだ回復途上にある反省から下値もみ合いが続いた。全般相場の不透明化とともに、大取組となっている信用需給も加わり、低位値ごろが再度最大の株価材料となる展開も想定範囲内となる。

▼ローム<6963>は安値更新、減益転換の業績減額で市場コンセンサス下回る
ロームは、寄り付きから売り気配で始まり８９０円安の７０８０円まで売られて続急落し１月３０日につけた昨年来安値７６１０円を大きく更新している。前日５日の今３月期第３四半期（３Ｑ）決算の開示に合わせて、３月通期業績の下方修正を発表、期初の増益転換予想が減益転換し市場コンセンサス平均５３６億円を大きく下回ることが失望売りを加速している。同社の３月期業績は、売り上げが期初予想より２３０億円、経常利益が２００億円、純利益が１３０億円それぞれ引き下げられ、純利益は４００（前期比１５％減）と減益転換する。世界的に景気後退懸念が広がり、デジタル家電を含む民生機器市場の調整により、集積回路、半導体素子、受動部品、ディスプレイなどの各部門の売り上げが、昨年１１月の中間期決算発表時の想定を下回って推移し、急激な円高で為替レートを前回想定の１ドル＝１１５円から１０５円に変更、収益環境が急速に悪化することから下方修正した。株価は、業績が期初予想通りに順調に推移し、３回にわたる自己株式取得もフォローし、１万円台出没を続けてきたが、世界同時株安に巻き込まれ大きく下ぶれた。下値確認が続こう。

□トヨタ<7203>は３Ｑ最高業績、自己株消却も米株・ＡＤＲ安響き続落
トヨタ自動車は、２００円安の５５８０円と続急落し、安値後はやや下げ渋っている。前日５日に発表した今３月期第３四半期（３Ｑ）が、２ケタ増収増益・高進捗率、過去最高で着地、同時に自己株式取得・消却も発表したが、前日の米国市場でＮＹダウが、３７０ドル３セント安の１万２２６５ドル１３セントと今年最大の下げとなり、同社ＡＤＲ（預託証券）も、東京市場の終値より１５６円安（円換算値）で引けたことも響き売り先行となっている。同社の３Ｑ業績（９カ月）は、前年同期比１１％増収、１３％税金等調整前純益増益、１６％純益増益で着地し、３Ｑベースで過去最高となるとともに、昨年１１月に上方修正された通期予想業績に対して利益は８２％の順調な推移を示した。３Ｑ（３カ月）の北米販売台数が、４年半ぶりにマイナスとなり営業利益も減益になったが、新興国向け伸長でカバー、上半期の好調推移も寄与、営業努力の２３００億円の増益要因、為替変動益１３００億円、原価改善効果９００億円が重なり、諸経費増加の減益要因２４４５億円を吸収し最高決算につながった。３月通期業績は１１月修正値を据え置き、純利益は１兆７０００億円（前期比３％増）と連続過去最高更新を見込んでいる。自己株式取得は、２２００万株（発行済み株式数の０．７％）、１２００億円を上限とし、自己株式消却は、約６年ぶりに１億６２００万株（同４．４９％）を３月３１日に実施する。株価は、６０００円台の攻防からサブプライムローン問題の影響による米国景気後退懸念が強まり５０００円台攻防と水準を下げたが、下げ過ぎとして急反発している。ＰＥＲ１２倍台、配当利回り２．４％の好実態、自己株消却などの好需給と綱引きしつつ下値を再確認することとなろう。

△ニコン<7731>は３回目の業績上方修正をバネに急反発
ニコンは、寄り付きから買い物を集め１５０円高の２９１０円と３日ぶりに急反発、逆行高している。前日５日に今３月期第３四半期（３Ｑ）決算とともに、３月通期業績の３回目の上方修正を発表、割安株買いが再燃している。前日に同じ精密セグメントのオリンパス（７７３３）が、業績下方修正で急落したのにツレ安しただけに、好対照として一段とポジティブに評価されている。同社の今期業績は、昨年７月、１１月と上方修正されてきたが、その１１月修正値を再々増額した。売り上げは２２０億円、経常利益は６０億円、純利益が４０億円それぞれ引き上げられ、純利益は７４０億円（前期比３５％増）と連続過去最高更新の更新幅を拡大する。３Ｑ業績が、映像事業のデジタル一眼レフカメラや交換レンズが好調に続伸、コンパクトデジタルカメラも順調に推移したことから、前年同期比１６％増収、３７％経常増益、３０％純益増益と伸び、計画を上回ったことを踏まえて再々増額した。株価は、昨年１１月の業績再修正時に４２１０円の戻り高値まで８００円幅の急騰を演じ、上方幅以上に２７８０円安値まで調整した。ＰＥＲは１５倍台、１３週移動平均線から２１％超のマイナスかい離と下げ過ぎ歴然となっており、リバウンド幅拡大が有力となる。
（東洋経済新報社）