1/31 朝の『株価材料』PART Ⅲ

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■株価材料

▼リコー<7752>、今期連結営業益1880億円に下方修正――円高が重し
リコーは30日、2008年３月期の連結営業利益（米国会計基準）が従来予想を70億円下回り、前期比８％増の1880億円になりそうだと発表した。カラープリンターなどオフィス機器部門の売り上げは堅調なものの、為替の円高が重しとなる。売上高は従来予想と同じ９％増の２兆2500億円となる見込み。主力のオフィスソリューション分野は９％増の１兆9376億円を見込む。一方、１―３月期の平均為替レートは１ドル＝105円、１ユーロ＝155円と、前年同期に比べ円高を予想する。純利益は２％増の1135億円と、従来予想を35億円下回る見通し。

△三井住友<8316>銀、中小企業ファンドに出資・取引先の海外進出支援
三井住友銀行は30日、海外進出する中小企業に投資するファンドに3億円を出資すると発表した。出資先は日本アジア投資が2月に設立する「ＪＡＩＣ中小企業グローバル支援投資事業有限責任組合」。三井住友銀は取引先の中小企業をファンドに紹介して資金調達を支援するほか、海外の情報やノウハウを提供してもらえるようにする。同ファンドには独立行政法人の中小企業基盤整備機構やＭ＆Ａの仲介会社なども出資。出資金の総額は20億円で、運用期間は8年間。

△電力、都市ガス各社が料金引き上げ・４－６月
電力、大手都市ガス各社は30日、原燃料費の変動を3カ月ごとに料金に反映させる制度に基づき、4―6月の料金を引き上げると発表した。
標準家庭で156円上げる東京電力<9501>をはじめ電力4社、ガス 2社が1996年の現行制度導入以後で過去最高の上げ幅になる。北陸電力のみ料金を据え置くが、そのほかは3・四半期連続の値上げとなる。
電力で過去最高の上げ幅となったのは、東京電力のほか東北電力<9506>（上げ幅101円）、関西電力<9503>（75円）、九州電力<9508>（72円）。4―6月は原油価格の上昇が加速した昨年10―12月の原燃料費用を基に算出するため、各社の値上げ幅が拡大した。
中部電力<9502>も燃料費分では141円と過去最高の上昇を見込む。ただ4月に燃料費調整とは別に、コスト削減などを原資とする料金本格改定を実施するため、実際の料金上昇幅は141円より小さくなる。

△丸善<8236>、ａｍ／ｐｍと大学の売店事業で提携
丸善は30日、エーエム・ピーエム・ジャパン（ａｍ／ｐｍ、東京・港）と大学の売店事業で業務提携すると発表した。ａｍ／ｐｍの持つ運営ノウハウを使って書店とコンビニエンスストア、ＤＶＤレンタルを組み合わせた新型店を年に10店開業。売店事業の売上高を3年後に120億円と現在の2倍に引き上げる。1号店は4月、山梨学院大学（甲府市）に開く。約360平方メートルの3分の1をコンビニ、残りを書籍・ＤＶＤレンタル売り場に充てる。初年度の目標売上高は1億5000万円。会見した丸善の小城武彦社長は「学生数の減少で大学間の競合が増しており、従来の教科書＋αの書店では大学のニーズに合わない」と述べた。

△オムロン<6645>、営業利益５％増・４－12月期
オムロンが30日発表した2007年４―12 月期連結決算（米国会計基準）は、営業利益が４31億円と前年同期に比べ５％増えた。主力のセンサーなどが海外向けで伸びた。ただ、国内を中心に設備投資動向に陰りが見え始めており、08年３月期通期では売上高が前期比７％増の7750億円、営業利益で５％増の６50億円と、昨年10月の下方修正に引き続き予想を引き下げた。
今年５月で創業75周年となり、記念配当５円を含め年間配当を42円と前期から８円引き上げる。利益の株主配分を進めるため、従来の自社株取得枠に加えて２月から３月にかけて600万株、180億円を上限に自社株を取得することを決めた。また以前から発行済み株式数の１割を超える自社株を消却することにしており、今回の取得後に1000万株分を消却する。取得及び消却後の自社株残高は約1740万株となる見通し。

□ヤマトＨＤ<9064>の４―12月期、連結営業益４％増――輸出支援が好調
ヤマトホールディングスが30日発表した2007年４―12月期の連結業績は、営業利益が前年同期比４％増の680億円だった。企業向けの運送サービスでのコスト削減が寄与したほか、新たに始めた通関手続きや海外輸送手配などを請け負う輸出業務支援サービスが順調だった。ただ引っ越し事業を含む「ホームコンビニエンス事業」は改正建築基準法の影響で運送業務が落ち込み、この事業の営業損益は３億8600万円の赤字と不振だった。売上高は同５％増の9395億円。このうち宅急便事業を含む主力の「デリバリー事業」の売り上げは同５％増の7891億円だった。ネット通販などの商品物流が好調だった。ただ人件費の支払いを実質労働時間に見合った方法に変えた結果、費用負担が増えたため、この事業の営業利益は前年同期比１％減の472億円にとどまった。08 年３月期の連結業績予想は従来通り、売上高は前期比７％増の１兆2400億円、営業利益は同７％増の720億円を見込む。記者会見した栗栖利蔵執行役員は「２月後半から３月にかけての繁忙期に法人向け宅配で２ケタの利益を出したい」と話した。また、法人と契約する運送事業で単価の引き上げの検討に入ったことも明らかにした。「燃料費や駐車場代、正社員採用コストを踏まえると、大口顧客ではなく少量の相手先から始めていくことになる」（栗栖氏）という。

□コマツ<6301>の４―12月期、純利益38％増――海外向けの好調続く
コマツが30日発表した 2007年４―12月期の連結決算（米国会計基準）は、純利益が前年同期比38％増の1515億円だった。４―12月期として過去最高を更新した。世界的な資源開発やインフラ整備を背景に需要が拡大し、建設・鉱山向けの機械やフォークリフトなどの産業機械・車両が好調に推移した。売上高は22％増の１兆6290億円と４―12月期として過去最高だった。部門別では主力の建設・鉱山機械は中国向けを中心に海外での需要が大きく伸び、23％増の１兆3776億円となった。米州は北米市場の減少を中南米が補い、微減にとどまった。08年３月期通期の見通しは売上高が17％増の２兆2100億円、営業利益は33％増の3250億円、純利益は25％増の2050億円の従来予想を据え置いた。

▼オーエイチテ<6726>がストップ安配分――6088株の売り残す
終日売り気配で推移し、大引けに値幅制限の下限（ストップ安）となる前日比4000円安の３万9400円で比例配分された。比例配分では126 株の売買が成立し、ストップ安水準で6088株の売り注文を残した。31日が期限となっている2008年４月期の半期報告書が提出できないと前日に発表。東京証券取引所が29日付で監理ポストに割り当てた。オーエイチテは石岡聖悟社長が責任をとって退任する人事も公表しており、上場廃止の可能性を含めた先行き不透明感を嫌気する売りが膨らんだ。

▼松電工<6991>が後場に急落――通期利益予想を下方修正
急落。一時は前日比84円安の1006円まで下げた。14時に2007年４―12月期業績に併せ、08年３月期の連結営業利益が前期比３％増の850億円になりそうだと発表。従来予想の910億円を下回るとしたことで、投資家心理が弱気に傾いた。原油・原材料価格が高騰しているうえ、改正建築基準法の施行を受け新設住宅着工が減少しているなか、電材（照明・情報機器）部門と住設建材部門の通期営業利益見通しが従来予想を下回るとした。07年４―12月期の営業利益は前年同期比１％増の648億円だった。

▼みなと銀<8543>が反落――07年4-12月期の経常減益を嫌気
反落。個人投資家を中心に売りが優勢となり、前日比８円安の203円を付けた。前日の取引終了後に発表された2007年４―12月期業績で連結経常利益が前年同期比でマイナスだったことなどが嫌気された。三井住友ＦＧ（東証１部、8316）が米国の信用力の低い住宅融資（サブプライムローン）関連の追加損失を発表したことで、金融機関の業績先行きに不透明感も漂っており、市場では「戻り待ちの売りに押されやすい状況。目先、200円で下値を固められるかが焦点になる」（大手証券）との指摘があった。

△任天堂<7974>が続伸――戻り待ちの売りで上げ幅縮小
続伸。朝方から機関投資家を中心とした買いが優勢で一時は前日比2150円高の５万1700円まで上げたが、後場に入って上げ幅をじりじりと縮めている。景気の先行き懸念がぬぐえないなか、上値では戻り待ちの売りに押されている。市場では「心理的な節目である５万円付近では買いが入りやすくなっている」（大手証券）との声が聞かれた。主力のゲーム機販売は堅調で、アナリスト予想の平均であるＱＵＩＣＫコンセンサス（15社）では2009年３月期の連結営業利益は前期比 14％増の5354億円となっている。
（NIKKEI NET）

▼住友信託<8403>、通期サブプライム関連損失が倍増し約400億円に
住友信託銀行は３０日、２００７年４―１２月期にサブプライムローン（信用度の低い借り手向け住宅ローン）関連損失が約３００億円に増えたと発表した。通期の関連損失は当初予想の倍に当たる４００億円に膨らむ見通し。通期の当期利益予測は当初予定の９００億円に据え置き、ロイターエスティメーツのアナリスト１１人による市場予測値９１５億円と同水準になった。同行は昨年１１月の中間決算発表時に、サブプライム関連の通期の損失見通しを約２００億円としていた。４―１２月期にＳＩＶ（ストラクチャード・インベストメント・ビークル）関連で売却損１７５億円、関連法人向けローンの引き当て９３億円などの損失を計上。０８年１─３月期も１００億円程度の損失計上を見込んでいる。証券化商品の市況悪化による価格下落で売却損が膨らむなどした結果、当初見込みよりも損失が拡大している。１２月末時点でＳＩＶ関連のエクスポージャーは１９８億円、ＣＬＯ（ローン担保証券）関連のエクスポージャーが３０３億円残っている。このほか、米国金融保証専門会社（モノライン）が保証する資産担保証券が約１８０億円あり、含み損が８億円発生している。４―１２月期の業績は経常利益が前年同期比４０．９％減の８７４億円、当期利益が同４５．３％減の５３８億円となった。サブプライム関連の損失拡大のほかにノンバンク向けの引き当て強化で減益となった。通期の業績予想に対する進ちょく率は、経常利益が５８．３％、当期利益が５９．８％となっている。

△4─6月期の電気料金、前期比156円値上げ＝東京電力<9501>
電力会社１０社と大手ガス会社４社は、燃料・原料費調整制度に基づく４─６月期の電気、ガス料金を発表した。それぞれの最大手の料金改定は東京電力が前期比１５６円値上げして６６６０円に、
東京ガス<9531>も同１６２円値上げし５４７５円となった。電力・ガス料金は、日銀の金融政策に関係の深い全国コア消費者物価指数（ＣＰＩ、生鮮食品を除く）への影響が大きいため、市場でも注目されている。燃料・原料費調整制度では、石油、液化天然ガス（ＬＮＧ）価格や為替変動などを反映させ、電力・ガス会社が３カ月に１度料金を見直す。今回の改定は０７年１０─１２月期の動きを反映した。

▼ＪＴ<2914>の中国産冷凍食品で健康被害、同一工場の商品全てを自主回収
日本たばこ産業（ＪＴ）は３０日、子会社であるジェイティフーズ（東京都品川区）が輸入販売する中国産の冷凍食品の一部について自主回収すると発表した。販売した餃子から有機リン系殺虫剤が検出されたため、製造委託していた中国河北省の天洋食品が製造した冷凍食品、２３品目全ての回収を行う。ＪＴによると、千葉県と兵庫県で冷凍餃子を食べた消費者に、嘔吐（おうと）、めまいなどを伴う重大な健康影響が発生。千葉県警によると、有機リン系殺虫剤が検出されたという。健康被害が出たのは、１０月１日製造の「中華ｄｅごちそう　ひとくち餃子」、１０月２０日製造で日本生活協同組合連合会が販売している「ＣＯ・ＯＰ手作り餃子」。「中華ｄｅごちそう　ひとくち餃子」は全国のスーパーで月７０００ケース程度販売しており、在庫は６０００ケース程度あるという。また、生協によると「中華ｄｅごちそう　ひとくち餃子」は２２生協で扱っている。今回、回収の対象となっている２３品目の製品の在庫は４万８０００ケースあるという。天洋食品は畜肉系の商品を作ることができ、ＪＴ以外のメーカーも製造委託をしている可能性があるという。　ＪＴは、１９９９年７月に旭化成の食品事業の営業譲渡を受けて以降、天洋食品と取引を開始した。

△ＣＫＤ<6407>が150万株上限に自己株取得へ、発行済み株式の2.16％
ＣＫＤは３０日、発行済み株式総数の２．１６％にあたる１５０万株を上限に自己株を取得すると発表した。取得総額は１５億円。取得期間は２月１日から３月３１日まで。

△大和証Ｇ<8601>が2500万株上限に自己株取得へ、発行済み株式の1.82％
大和証券グループ本社は３０日、発行済み株式総数の１．８２％にあたる２５００万株を上限に自己株を取得すると発表した。取得総額は２５０億円。取得期間は１月３１日から３月２４日まで。

△協同飼料<2052>が250万株を上限に自己株取得へ、発行済み株の2.5％
協同飼料は３０日、発行済み株式の２．５％にあたる２５０万株を上限に自己株を取得すると発表した。取得総額は３億円。取得期間は２月１日から３月３１日まで。

△リコー<7752>が900万株上限に自己株取得へ、発行済み株式の1.23％
リコーは３０日、発行済み株式総数の１．２３％にあたる９００万株を上限に自己株を取得すると発表した。取得総額は１５０億円。取得期間は１月３１日から３月２４日まで。

▼大和証Ｇ<8601>の10─12月期は35％減益、ホールセール低迷目立つ
大和証券グループ本社が３０日発表した２００７年１０─１２月期連結決算は、純利益が前年同期比３５．５％減の１７２億６４００万円になった。株式相場の低迷を背景に株式の委託手数料やトレーディング益が減少したのが主因。株式新規公開（ＩＰＯ）など企業によるエクイティファイナンス（新株発行をともなう資金調達）も低調で、株の引き受け・売り出し手数料が前年同期の５分の１に縮小したことも足かせとなった。グループのリテール部門である大和証券の１０─１２月期純利益は、前年同期比６．１％減の１７９億円。投資信託の販売の伸びによる信託報酬（受益証券の受入手数料）は同３５％増え、業績を底上げする安定収入になっている。ただ、株式相場全体の下落を背景に個人の売買が減り、株の委託手数料が振るわなかった。１０─１２月期に日経平均株価は１万７０００円台で始まったものの、１２月末には１万５０００円割れをうかがう展開となっていた。年初来、株式相場はさらに下落している。財務担当の岩本信之執行役は３０日の会見で、投資家の投信の買い意欲などについて「１─３月期に入ってからもあまり好調とは言えない。全体的にスローダウンしている印象を持っている」と述べた。ホールセールの大和証券ＳＭＢＣ（自己資金投資業務を含む）の１０─１２月期純利益は３６億０７００万円と、前年同期比７６．０％の減少。７─９月期の最終赤字からは回復したが、株の引き受け・売り出し手数料が低迷したほか、Ｍ＆Ａ（企業の合併・買収）の手数料収入（４９億１９００万円）は前年同期比でおよそ半減となった。大和証券ＳＭＢＣはＭ＆Ａのアドバイザリー業務で大型案件に関与する機会が減り、２００７年１─１２月）のリーグテーブルでは９位に低迷した。一方、グループ全体の４─１２月期決算は、純利益が前年同期比１１．３％減の５９３億３９００万円。米サブプライムローン（信用度の低い借り手向け住宅ローン）問題に端を発した債券市場の混乱で、ホールセール部門のトレーディング収益が悪化したほか、株の引き受け・売り出し手数料の減少を、投信の手数料収入の好調で補うことができなかった。大和は、複数の金融機関で影響が出ている住宅ローン担保証券（ＲＭＢＳ）業務を行っていない。このため、ＲＭＢＳの評価損や売却損などは直接発生していない。クレジット関連商品のスプレッド拡大により、中間決算では主にロンドンの現地法人で評価損や実現損を約１５億円計上していた。
また同社は３０日、発行済み株式総数の１．８２％にあたる２５００万株を上限に自己株を取得すると発表した。取得総額は２５０億円。取得期間は１月３１日から３月２４日まで。

■丸紅<8002>、08年3月期純利益見通しは＋21.5％の1450億円
丸紅は３０日、２００８年３月期の連結業績（米国会計基準）予想で、純利益が前年比２１．５％増の１４５０億円とする従来見通しを据え置いた。ロイターエスティメーツにおける主要アナリスト１４人の予測平均値１５０３億円を下回った。

△原材料価格の上昇、商品改良などで対応＝花王<4452>社長
花王の尾崎元規社長は３０日、都内で会見し、天然油脂などの原材料価格上昇への対応について「商品改良や付加価値の高い新製品で対応を図る」と述べ、既存商品の値上げは行わない方針を示した。国内の個人消費に対する見方については「１２月は心理的な不透明感だった」ものの、年が明けて、株価下落や商品価格の値上げなどが相次ぎ「今後の個人消費は、楽観的な見方をすることはできず、少し厳しく見ていかなければならない要素が強まっている」との懸念を示した。ただ、そうしたなかでも価値のある商品は受け入れられるとし、高付加価値商品へのシフトを進める方針に変わりなく、新製品の収益への寄与率１０％超えをメドとして考えるとした。また、海外については「２００８年は、アジア強化を鮮明にする事業戦略を図っていく」と語った。

△メイコー<6787>、日本ビクター<6792>からサーキット事業を譲り受け
メイコーは３０日、日本ビクターから３月３１日付けでサーキット事業を譲り受けると発表した。譲り受け価格は未定。ビクターのサーキット事業部門は主にプリント配線板を担当し、薄板化と絶縁性能に特色があるＶＩＬ工法などの技術を持っている。同社は技術の融合により、最先端技術の開発が可能になるとしている。
（ロイター）

△エフィッシモＣ：学研<9470>株を19.82％まで買い増し、ＭＥＳＣＯも保有増
学習研究社の筆頭株主、エフィッシモ・キャピタル・マネジメント（シンガポール）が同社株式を発行済み株式の19.82％まで追加取得したことが明らかになった。エフィッシモが30日、関東財務局に提出した大量保有報告書によると、同社は報告義務発生日の29日までに学研株の合計2099万8000株を保有し、発行済み株式総数に対する割合は従来の19.22％から19.82％になった。保有目的は「状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」と説明している。エフィッシモは学研が買収防衛策発動に向けた手続きに入る基準の保有比率 20％に一層近づいている。
そのほかエフィッシモは、三井金属エンジニアリング<1737>（ＭＥＳＣＯ）株式を報告義務発生日の23日までに同9.59％から10.16％に引き上げる大量保有報告書も提出している。エフィッシモは元村上ファンド社員の高坂卓志氏が取締役を務める投資ファンド。

△ヤフー<4689>：10－12月期純利益13％増の172億円－広告中心に事業好調
ポータル（玄関）サイト国内最大手ヤフーが30日発表した第３四半期（2007年10－12月）連結決算によると、純利益は前年同期比13％増の172億円だった。広告関連企業の連結子会社化で広告事業の売上高が大幅に伸びた。また、不動産情報の掲載件数の増加のほか、オークションの手数料とショッピングのテナント料などの収入が好調に推移し、ビジネスサービス事業の増収が寄与した。同四半期の売上高は同29％増の701億円となった。広告事業全般が好調に推移したほか、昨年９月から連結子会社化したオーバーチュアの業績が四半期を通じて連結に計上されたため、同事業の売上高が前年同期比69％増と大きく伸び、営業利益も51％増益となって全体をけん引した。営業利益は同13％増の313億円、経常利益は同16％増の308億円だった。2008年３月通期の予想は、純利益が648億－665億円（前期実績は580億円）を見込む。売上高は2606億－2644億円（同2126億円）、営業利益は1228 億－1256億円（同1062億円）、経常利益が1203億－1231億円（同1028億円）を予想している。同社はまた08年３月期の配当予想を１株当たり年間107円－110円にすると発表した。前期実績は96円。また、ヤフーの100％子会社化である地図情報データ保有のアルプス社を吸収合併すると発表した。ヤフーは地図関連サービスの一段の強化を目指す。

△日産自<7201>、ルノー：07年の両社販売合計4.2％増－提携でロシアなど拡大
日産自動車と資本・業務提携関係にある仏ルノーは30日、2007年の両社合計の販売実績が前年比4.2％増の616万46 台になったと発表した。内訳は日産自が同5.7％増の367万5574台、ルノーが同2.1％増の248万 4472台。提携関係で特に伸びた地域としては、ロシア、中南米諸国、中国、中近東・アフリカ諸国を挙げている。

▼三益半導体工業<8155>：8.4％安の1671円と３日続落。
メリル・リンチ日本証券は29日、投資判断を「買い」から「中立」に引き下げた。

▼自動車部品メーカー：日信工業<7230>が15％安の1795円、武蔵精密工業<7220>が13％安の2130円で東証１部の下落率１、２位を占有。
日信工は 29日、08年３月期の連結純利益計画を従来の132億円から129億円に減額。高採算の二輪車部品の伸び悩み、原料価格高騰を価格転嫁で吸収できなかったことが響く。ＵＢＳ証券では目標株価を従来の3200円から2100円へ下げる。

▼大同特殊鋼<5471>：7.3％安の676円と反落。
関連会社株式の売却による税金費用の発生などが影響し、07年４－12月期の連結純利益は前年同期比 30％減の99億4800万円となった。

△ミズノ<8022>：8.7％高の725円と５営業日ぶりに大幅反発。
ランニングシューズなどの販売が好調、07年４－12月期の連結営業利益は前年同期比 22％増の56億4400万円となった。通期予想に対する進ちょく率は74％。

▼コクヨ<7984>：2.7％安の839円と反落。
オフィス通販の好調で売り上げは従来予想に比べて堅調なものの、原油・パルプの高騰で主要製品の材料の紙価格が上昇していることが収益面での重しとなっている。原材料高をコストダウンでカバーできず、足元の利益は従来計画を大きく下回ったもようで、業績懸念からの売りが優勢となった。

▼有沢製作所<5208>：10％安の887円とストップ安。
市場縮小が見込まれているリアプロジェクションＴＶ用フレネルレンズ事業からの撤退を決定。特別損失を計上するため、今期（08年３月期）の連結純利益予想を前期比57％減の９億5000万円に大幅下方修正した。従来予想は21億5000万円だった。

▼日本電波工業<6779>：12％安の3680円とストップ安。
受動部品に対する顧客の慎重な受注動向などを背景に来期以降の業績は鈍化するとの見方が出ている。ゴールドマン・サックス証券の高山大樹アナリストは29日、顧客の慎重な受注姿勢や価格下落圧力に加え、「同社は今年度まで品種構成に恵まれ、シェア上昇も寄与したため、来年度業績の変化率は乏しくなる」（29日付のリポート）などと指摘、目標株価を6500円から5500円に引き下げた。

▼九州電力<9508>など電力株：九州電の株価は前日比5.5％安の2650円と大幅反落。九州電は29日、燃料価格の上昇や販売電力量の増加、渇水の影響などによる燃料費の増加などを受け、2007年４－12月期の連結営業利益は前年同期比27％減の1185億円と発表。
電力株全体に売りが広がり、関西電力<9503>、東京電力<9501>なども売られた。
（ブルームバーグ）

△田辺三菱<4508> 4営業日続伸も直近戻り高値目前で動き鈍く。
四半期業績の内容が評価され強含みで推移しているものの、直近戻り高値を超えられず。ただ、テクニカルでは25日線サポートで反転、一目では雲上限を突破し、遅行スパンは下方転換シグナル発生を拒否している。1/25時点の信用倍率は0.52倍と3週連続で1倍を下回っているなど需給妙味も。戻り高値クリアで弾みをつけたいところ。

△日立金<5486> 小じっかりも25日線、一目の雲下限が上値抵抗と意識されている。
1/25時点の信用倍率は0.09倍と売り超の需給であり、踏み上げを誘う意味での抵抗線突破が待たれる。なお、ＵＢＳでは、発電所向けアモルファス合金や、欧州のターボ車向け耐熱鋳鉄、耐熱鋳鋼の需要増、ハイブリッドカー向け永久磁石など、戦略製品は着実に伸びる見通しと。

△三井住友ＦＧ<8316>---堅調推移、サブプラ懸念も相対的に後退
堅調推移が続く。前日に第3四半期の決算を発表、サブプライム関連の損失が想定をやや上回ったものの、概ねアナリストはポジティブな評価となっている。サブプライム関連損失は670億円となったものの、償却・引当がほぼ完了しており、同問題に関しては、ほぼメドがついたとの見方になっている。モノラインにかかるエクスポージャーも200億円と開示、100億円の引当処理を行なっている。

△中央電<5566>---年初からの調整分を吸収
リバウンド基調を強め年初からの調整分を吸収し、一時昨年末以来の4ケタを回復している。コスモ証券では、合金鉄市況上昇を背景に再上方修正される公算が大きいと。
（フィスコ）