1/30 朝の『株価材料』PART Ⅳ

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■株価材料

△甲子園でビール戦争勃発！　アサヒ<2502>ＶＳキリン<2503>
改装中の阪神甲子園球場（兵庫県西宮市）のスタジアム内飲食店街に、ビールメーカー大手、アサヒビールとキリンビールのビアレストランが３月２２日オープンすると、球団を運営する阪神電気鉄道（阪急阪神ＨＤ<9042>）が２９日、発表した。昨年１年間のビール販売量では、２位のキリンがわずか１日分の差でアサヒに迫るなど、しのぎを削る両社。甲子園は従来、アサヒの牙城（がじょう）だったがキリンのレストラン参入で、球場内のビール販売戦争も激しくなりそうだ。
アサヒとキリンが出店するのは、内野席２階の飲食店街。いずれも店舗の広さは約１１０平方メートル２５席で、大型スクリーンが設置され、食事中にも観戦できる。阪神電気鉄道のメーンバンクは、アサヒと同じ三井住友<8316>銀行なので、長年、甲子園球場でのビール販売はアサヒがほぼ独占。昨年までは、スタジアム内の９０カ所の売店のうち、約９割がアサヒ製品の販売店だった。ところが、今年３月以降は、顧客の要望に応えるかたちで、キリンの取扱店が２０店に倍増。冷凍果実を入りのチューハイ販売など女性客向けの新商品提案が球場側に評価され、今回のレストラン進出となった。アサヒビアレストラン「スーパードライ甲子園」では、球場限定のロシア料理「ボルシチ」などとともに、地元・西宮工場で作った新鮮な生ビールが満喫できる。一方、キリン系の「ライブレストラン　ファイア」は、黒い床と黄色の厨房でタイガース色を演出。キリンビールは「千載一遇のチャンス。レストランオープンを起爆剤に、甲子園球場全体でのキリンビール売上大幅アップを目指したい」と意欲を見せている。
（産経新聞）

▼あいおい損保<8761>　サブプライム損失５００億円に倍増
あいおい損害保険は２９日、昨年９月末時点で２５２億円と見込んでいた米低所得者向け高金利住宅ローン（サブプライムローン）関連の損失が、約２倍の５００億円超に膨らむ見通しを明らかにした。昨年１０月以降もサブプライム関連の証券化商品の価格下落が続いているためで、２月下旬に公表する０７年度第３四半期（１０～１２月）決算で保有するサブプライム関連証券などの評価損を積み増す方針だ。あいおいは損保業界４位で、０７年３月期連結決算の経常利益は約２７２億円、最終（当期）利益は約１６１億円だった。サブプライム関連の評価損はこれらを大幅に上回る見通しで、経営への影響も避けられないとみられる。あいおいのサブプライム関連の投資残高は昨年９月末時点で１１５４億円。同９月中間決算では、市場価格を参考に全体の４分の１の２５２億円を評価損として計上した。しかし、その後もサブプライム関連商品は相次いで格下げされ価格が一段と下落、評価損を大幅に積み増さなければならなくなった。サブプライム問題では昨年秋以降、損保業界２位の損害保険ジャパンが、サブプライム証券などの元利払いを保証する金融保証保険事業で約３４０億円の損失処理を行うと発表。また、三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループも、昨年１０月時点では約２７０億円だったサブプライム関連損失が同１２月末では５００億～６００億円規模に拡大する見通しになっている。日本の金融機関は当初、欧米金融機関に比べて「サブプライムショックの影響は極めて軽微」とされてきたが、金融市場の混乱が長期化していることから、今後も追加損失が広がる可能性が高い。
（毎日新聞）

△ソニー<6758>「FeliCaポート」の累計出荷が500万台に
ソニーは1月28日、FeliCaのカードやおサイフケータイをPCで読み書きするためのリーダー／ライター「FeliCaポート」の累計出荷が500万台を超えたと発表した。FeliCaポートには、PCにUSBで接続する外付けタイプの「PaSoRi（パソリ）」と、PC本体に内蔵されているタイプがある。ソニーでは2001年秋からパソリを出荷しているほか、2005年春モデル以降のVAIO（国内出荷モデル）の全機種にパソコン内蔵タイプのFeliCaポートを搭載している。FeliCaポート内蔵のPCは、ソニーのほかにも、いくつかのメーカーから出荷されている（参照記事）。
（ITmedia News）

△富士機工<7260>、若泉富士機工を吸収合併
富士機工は、100％子会社の若泉富士機工を吸収合併すると発表した。富士機工は、グループ経営の効率化を図るため、主に、シフター他事業本部本庄工場の製品の加工の一部を埼玉県で行っている若泉富士機工を3月1日付で吸収合併する。合併に伴う富士機工の今期の業績見通しへの影響は無い。

△フォスター電機<6794>、欧州メーカーとの連携強化へ
フォスター電機は、ドイツ・ミュンヘンに営業オフィスを開設すると発表した。同社は各国の自動車メーカーに対して部品を供給しているが、今回、欧州の自動車メーカーとの技術面・営業面での連携をさらに強化するため、ドイツの子会社フォスターエレクトリック（ヨーロッパ）の営業オフィスをミュンヘンに開設する。オフィスの従業員は開設時1人で、2月に開設する予定だ。

△USS<4732>、期末配当を増配
USSは、2008年3月期の期末配当を増配すると発表した。同社の期末の配当金は1株当たり60円を予想していたが、今回20円増配して85円とする。前年の期末配当と比べても35円の増配となる。年間配当金は145円となり、前年実績と比べて45円増配となる。同社が運営する中古車オークションは出品台数、成約台数ともに好調で、業績も過去最高益となる見通し。株主に還元するため、増配する。

△井巻マツダ<7261>社長、中期計画は順調に進展
マツダの井巻久一社長は29日の新型『アテンザ』発表の席上、今年度から4か年の計画でスタートさせた中期経営計画「マツダ・アドバンストメント・プラン」が順調に進んでいると強調した。同計画では当面、国内外の生産能力増強が課題となっている。井巻社長は昨年中に日本（山口・防府および広島・本社工場）の能力増と中国新工場（南京市）の立ち上げが完了したと説明、タイの新工場も順調に建設が進んでいると述べた。中期計画では、最終年度の世界販売を160万台に引き上げる目標を掲げており、同日発表した新型アテンザなどによる「商品力主導」（井巻社長）の成長を目指す。

△日野<7205>のハイブリッド用交流同期電動機が受賞
日野自動車は、2007年度優秀省エネルギー機器表彰（日本機械工業連合会会長賞）を受賞したと発表した。今回、同社が受賞したのは、29日に発売した新型『レンジャーハイブリッド』と小型ハイブリッドトラック『デュトロハイブリッド』に採用している「交流同期電動機（モーター/発電機）」。日本機械工業連合会は「優秀な省エネルギー機器を開発して実用に供することにより、エネルギーの効率的利用の推進に貢献していると認められる者及び企業その他の団体」を表彰しており、日野は交流同期電動機を共同で開発した東芝とともに受賞した。

△アイシン精機<7259>グループ、NPO活動応援の支援先を決定
アイシン精機グループの12社は、昨年10月に公募した「オールアイシンNPO活動応援基金」の寄付先として11団体を選定したと発表した。合計200万円を贈呈する。同基金は、アイシングループの12社で毎年秋に開催しているチャリティコンサートの収益金の有効活用として、愛知県内のNPOやボランティアグループなどを積極的に支援することをねらいに創設し、今年で10回目。選定にあたっては、企業市民活動の推進部署である「さわやかふれあいセンター」が窓口となり、応募31団体に対し書類選考を実施したあと、活動状況や同基金の申請内容などをヒアリングした。また、幅広い分野への支援を行うため、社会福祉・環境保護・青少年育成・地域発展など様々な分野の団体から寄付先を選定した。今回選定されなかった団体に対しても、社内備品の寄贈やバザー品提供などの協力などを通じて交流関係を保ち、様々な形で支援する方針だ。同社グループは今後も良き企業市民として、より地域に密着した活動ができるよう継続して支援する。

△コスモ石油<5007>、豪州の探鉱開発プロジェクトに参加
コスモ石油は、100％子会社であるコスモエネルギー開発が豪州での探鉱開発プロジェクト（AC/P32鉱区）に新たに参加したと発表した。コスモエネルギー開発は、AC/P32鉱区に関するファームイン合意書に調印した。AC/P32鉱区は豪州チモール海に位置しており、パートナー各社により現在、探鉱中。コスモエネルギー開発は、従来から豪州地域で石油探鉱開発プロジェクトを進めてきており、今回、新たにAC/P32鉱区への参加を決めた。権益は22.5％。
（レスポンス）

△三菱電機<6503>、温度センサー装備の天井つり下げ型室内機を発売
三菱電機は「輻射温度センサー・ムーブアイ」を標準装備した業務用の天井つり下げ型室内機を２月２０日から順次発売する。赤外線で床の表面温度を計測し、体感温度を計算。室内の上下の温度ムラを防ぐことで冷暖房の快適性を高め、消費電力を削減できる。学校や予備校向け。価格は４キロワット機が６６万４５０円、１６キロワット機が１３７万２３５０円。初年度に３万台の販売を見込んでいる。ムーブアイは家庭用エアコン向けに開発した温度センサー。従来製品に比べ暖房時の消費電力量を３０％、冷房時は１５％削減できる。業務用パッケージエアコンの総需要は減少傾向だが、小中高校や予備校、大学向けは需要が急拡大している。三菱電機は差別化するには、室内機を天井に埋め込めない既存の校舎向けに天井つり下げ型で工事が手軽な機種が必要と判断した。

△高松機械<6155>、ＣＮＣ旋盤の海外戦略を強化
高松機械工業は海外で主力のＣＮＣ旋盤の販売・サービス網を拡充する。０８年中に米国に営業拠点を追加、メキシコ、インドにも進出する。またタイ販売子会社に技術者を配置し、東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）でのメンテナンスサービス業務を日本から移管する。０７年度見込みで約４３億円のＣＮＣ旋盤の海外売り上げを、０８年度に６０億円にする方針。
米国では販売子会社の高松機械ＵＳＡ（シカゴ）が６月、トヨタ自動車<7203>のケンタッキー工場などにも近いシンシナティに営業所を開く。０８年中に、カリフォルニア州とメキシコにも営業拠点を置く計画。北米自動車市場は、ビッグスリーが不振だが、日系自動車メーカーは現地生産を伸ばしている。設備需要も伸びると見て新たな営業拠点で顧客への対応力を高める。米子会社はＣＮＣ旋盤の販売を０８年に１００台と前年より３０台増やす計画。将来は年間販売２００台を目指す。

△ＴＩＳ<9751>とＯＢＣ<4733>、中堅卸売業向け受発注ＥＤＩをＳａａＳ方式で提供
ＴＩＳとオービックビジネスコンサルタント（ＯＢＣ）は、流通業界の中堅卸売業向けに受発注ＥＤＩ（電子データ交換）システムをＳａａＳ（ソフトウエア機能のサービス提供）方式で提供するサービスを３月３日に始める。ファクスなどを用いた伝票作成に比べ事務効率が最大４割向上。インターネットを通じて取引先と在庫情報を共有でき、在庫管理の効率化が可能になる。３年間で１万社の採用を見込む。新サービス「受発注ＥＣセンターｆｏｒ商蔵奉行Ｖ　ＥＲＰ」は、ＯＢＣの中堅企業向け業務パッケージ「奉行Ｖ　ＥＲＰ」の受発注データや納期・出荷情報をインターネット経由でＴＩＳのデータセンターに送信し一元管理する。価格は３６万７５００円で、データセンターへの接続料がユーザーＩＤ１０個あたり年間６万６１５０円から。社内ＬＡＮに接続したパソコンすべてに使用できるＬＡＮ対応版が１０５万円で、年間接続料が１８万９０００円から。

△浜ホト<6965>、冷媒にフッ素系不活性液体採用の高出力ＬＤの実用化にめど
浜松ホトニクスは２９日、冷却部分の冷媒にフッ素系不活性液体を使った高出力半導体レーザー（ＬＤ）の実用化にめどをつけたと発表した。従来の純水と比べ設備を小型化できメンテナンスが容易になる。寿命試験で１万２０００時間を超える連続運転に成功。同技術を採用した高出力ＬＤを１年内をめどに発売する。高出力ＬＤの冷媒にフッ素系不活性液体を使うのは初めて。従来の純水は純度を精密に制御するため、設備が大型化し不純物を取り除くためのフィルターなども必要だった。フッ素系は冷却能力が純水に劣るが、試験の結果、出力低下は１０％程度にとどまることを確認した。

△日立<6501>、ＮＧＮ事業強化－ホームゲートウェイなど新製品で需要取り込む
日立製作所は２９日、次世代ネットワーク（ＮＧＮ）関連事業の強化策を発表した。０８年度第１四半期（４―６月）に、家庭での情報の出入り口になるホームゲートウェイなど２製品を発売する。３月にＮＴＴが始める予定のＮＧＮ商用サービス関連製品の需要を取り込む。家電製品との連携を強めることで他社と差別化を図る。日立グループ全体で２０１０年度の通信ネットワーク関連事業の売上高を０７年度比３１・６％増の５０００億円を目指す。発売するホームゲートウェイは健康管理や防犯などの「ライフ・コミュニティー事業」のサービス提供基盤（ＳＤＰ）として使われ、家電や照明などの宅内機器間をつなぐ装置。通信網を介した機能変更・追加が可能な業界の標準技術仕様「ＯＳＧｉ」を採用する。ライフ・コミュニティー向けで２０１０年度に５００億円の売り上げを見込む。

△曙ブレーキ<7238>、２０１０年度めどに西日本の生産機能集約
曙ブレーキ工業は西日本の生産機能を集約する。すでに岡山県内の関連会社２社を統合しているが、２０１０年度をめどに同県内に点在する３工場を１拠点にまとめる。曙ブレーキは海外生産の拡大を急いでおり、国内では今後減産するブレーキ部品も出てくると見られる。生産の効率化を急ぎ、収益の底上げを図る。子会社の曙ブレーキ山陽製造（岡山県総社市）の本社工場に吉備第２工場（同）、総社工場（同）の機能を移管する。３工場は同じ市内にあるが、拠点を一つにすることで生産効率を一層高める狙い。設備投資額など詳細は今後詰める。曙ブレーキ山陽製造は現在、本社工場でブレーキを、第２工場でブレーキ用部品をそれぞれ製造している。総社工場は主に倉庫として活用しているという。曙ブレーキは西日本だけでなく、国内全域で生産拠点の見直しを進めている。

△ＮＴＮ<6472>、軽量ハブベアリングを完成－材料使用量を削減
ＮＴＮは材料使用量を削減した省資源仕様「軽量ハブベアリング」を完成した。普通乗用車向け同社従来品に比べて、ハブ輪と外輪に使う炭素鋼を２割削減。ハブベアリング全体の重量も１割減らした。自動車メーカーに提案し、採用できる部分から軽量化技術を適用していく。同技術を使ったハブベアリングで２０１０年に１００億円の販売を目指す。燃費改善につながる自動車部品の軽量化は、車関連産業で急務。省資源仕様のハブベアリング製造は、加工時に発生するバリや切り粉の抑制にも配慮している。製品形状の設計変更や鍛造技術の適用で、材料そのものの使用量を減らした。設計面では、つば状のフランジの形を従来の円形から異形化。ホイール案内部を円柱状から不連続のつめ状にして材料の投入量を減らした。また面取り部や減肉部を鍛造で仕上げるなどして機械加工部位を削減。材料の歩留まりを向上した。

△東亜工業、ハイテン用プレス機を米工場に増設
東亜工業は、米インディアナ州にある子会社のＴＯＡ<6809>のプレス加工能力を約４割引き上げた。軽量で強度の高いハイテン材（高張力鋼板）加工用に加圧能力３０００トンと８００トンのトランスファープレス機を導入した。
同工場は富士重工業<7270>、トヨタ自動車<7203>向けにサスペンション（懸架装置）部品などを生産しており、ハイテン材を加工する設備の拡充で、車体の軽量化要求に対応する。総投資額は約２０億円。
米子会社のＴＯＡは、３０００トンのトランスファープレス１基が稼働している。２年後をめどに完成車メーカーなどからハイテン材の加工受注が増加すると予測し、２基目を含む先行投資に踏み切った。主要生産品目はサブフレームアッシーやクロスメンバーコンプル、ホイールエプロン、リンフォースメンバーなどのサスペンション関連部品および骨格部品。

△旭化成<3407>ホームズ、分譲型モデルハウス強化－営業担当者を重点配置
旭化成ホームズは都市部を中心に展開する分譲型モデルハウスに営業担当者を重点配置する。住宅展示場からシフトし、公開期間終了後に建売住宅として売却する分譲型モデルハウスを地域に密着した営業拠点として位置づける。同モデルハウスで地域性に合わせたイベントを開いて集客力を高め、建て替えを中心とした需要を掘り起こす。０８年度に同モデルハウス２００棟（０７年度見通しは１００棟）の公開・販売を目指す。住宅業界では住宅展示場への来場者の減少が課題となっている。来場は販売に直結するといわれるが、旭化成ホームズの調査によると、建て替えもしくは新築をした一戸建て住宅の入居者の約３０％しか展示場に来場していないことが分かった。そこで同社は新しい営業手法として、公開期間後のモデルハウスを建売住宅として売却する「街かどヘーベルハウス」事業を０７年から本格的に始めた。

△江崎グリコ<2206>、２８年ぶり「プリッツ」値上げ
江崎グリコは焼き菓子「プリッツ」を２８年ぶりに値上げする。現在は１０５円だが、３月４日から１１８円に引き上げる。同社は「ポッキー」を０７年秋に値上げしており、それに続く主力商品の値上げとなる。小麦粉の価格が高騰し、コストを吸収しきれなくなった。毎年春に新製品を発売するのに合わせて実施。１カ月間は２種類の味付けパウダーなどで付加価値を高める。

△大商、環境貢献型の住宅やビルの研究会を今春発足
大阪商工会議所は早ければ４月にも、家電や住宅、エネルギーなどの大手メーカーを中心とした環境貢献型モノづくり産業の研究会を発足させる。
住宅・オフィス分野に対象を絞り、シャープ<6753>、松下電器産業<6752>、大和ハウス工業<1925>、積水ハウス<1928>、大阪ガス<9532>など約１０社と、環境問題やモノづくりに精通した学識経験者が参加する見通し。関西の強みである太陽電池産業や住宅産業の集積を生かし、二酸化炭素（ＣＯ２）の増減に影響を与えない「カーボン・ニュートラル」住宅や、オフィスビルなどの創出を目指す。
研究会はシャープなど大阪に本社を置く企業や学識経験者に加え、金融機関と行政がオブザーバーとして参加する。０８年度はモデル住宅・オフィスなどのコンセプトづくりや、プロトタイプの開発を行う。また、そのために必要な施策・制度の創設などを国や自治体へ要望していく。
（日刊工業新聞）

△クレスコ<4674>　第３四半期の最終利益は３．２５倍
クレスコは、２９日引け後に０８年３月期第３四半期業績を発表した。連結売上高は、９８億７９００万円（前年同期比９．３％増）、経常利益５億９６００万円（同２７．２％減）、純利益１億９８００万円（同３．２５倍）と増収ながら、営業外収益が前年同期に比較して１億６０００万円減少したこともあり経常減益となったものの、前期にあった大型の特別損失がなくなったことから、最終大幅増益となった。同社が属する情報サービス業界全体の売上高は、受注ソフトウェアが金融を中心に依然堅調な伸びを示しており、中でもシステムインテグレーションが高い伸びを示している。その他の分野ではシステム等管理運営受託、計算事務等情報処理、データベースサービスが増加している。４月スタートする内部統制法制を控え、ＩＴ投資をはじめ、内外環境の変化に適応し、競争優位性を確保するために情報システムの再構築が旺盛である。このような追い風の環境の中で、主力のソフトウェア開発事業の売上高は７億５２００万円増の７６億４２００万円となった。内訳を見ると、金融は２億３９００万円増の３６億６０００万円、公共サービスは１４００万円増の１９億２６００万円、流通・その他は４億９８００万円増の２０億５５００万円と各部門とも順調であった。組込型ソフトウェア開発事業の売上高は７７００万円増の２２億２３００万円となった。その内訳は、通信システムは１億３６００万円減の８億６４００万円、カーエレクトロニクスは１億７６００万円増の９億５４００万円、その他は３７００万円増の４億４００万円と通信システムの売上だけが減少した。通期連結業績予想は、売上高１３９億円（前期比１０．０％増）、経常利益９億１０００万円（同９．９％減）、純利益４億円（同６．９７倍）、１株当り純利益６３円３６銭と最終利益のＶ時回復を見込む。

△デザインエクスチェンジ<4794>　コンテンツマネジメント部を立ち上げ
デザインエクスチェンジは、２９日引け後にコンテンツマネジメント部の立ち上げを発表した。同社は、昨年１２月２８日付で開示のとおり、黒澤コンテンツの５０％を保有していることで、黒澤明監督生誕１００周年記念事業（ＡＫ１００プロジェクト）をはじめとする黒澤コンテンツに係る事業につき、国内外から多数の引き合い、問い合わせがあり、大型案件の引き合いも来ていることから、このビジネスチャンスを逃すことなく、世界的な展開を行っていくために、新事業部を立ち上げることとした。コンテンツマネジメント部は、黒澤コンテンツを中心とする各種コンテンツのリメイク等の許諾ビジネスのプロデュース、遂行及びマネジメントを行う。また「ＡＫ１００プロジェクト」のプロデュース、遂行、マネジメントも行う。更に各種エンターテイメント関係の内外の有力制作会社や大手配給会社及び人脈などをフルに活かし、コンテンツビジネスの拡大を目指している。現在進行中の案件は、ＡＫ１００プロジェクトの記念行事の開催、黒澤作品のアニメーション化、世界的に有名なプロデューサによる黒澤作品リメイクの打診等がある。

△日立ソフトウェアエンジニアリング<9694>　第３四半期連結経常利益は２．１７倍
日立ソフトウェアエンジニアリングは、２９日引け後に０８年３月期第３四半期業績を発表した。連結売上高１１８８億１７００万円（前年同期比１３．６％増）、経常利益７８億３８００万円（同２．１７倍）、純利益９億８０００万円（同４６．８％減）と２ケタ増収、大幅経常増益となったものの中間期にアイネスののれん相当額の未償却残高を一括償却したことにより大幅最終減益となった。同社が属する情報サービス業界は一部にＩＴ投資抑制の動きがあるものの依然として、金融・製造業を中心に堅調に推移している。また、ＳａａＳ、システムの仮想化などの新たな需要も拡大の兆しを見せている。このような環境下で、同社グループは事業ポートフォーリオを組替えることにより０８年度に営業利益率８％以上の達成を目指す「チャレンジ８+（エイトプラス）作戦」を展開し、売上・利益両面での持続的成長に取り組んでいる。主力のソフトウェア・サービス部門の売上高は１０７６億７４００万円（同１７．７％増）と好調であった。システム開発事業では、金融機関向けの基幹業務システム、ストレージ、カーナビの組込ソフト、公共向けシステムが好調に推移した。サービス事業は、システム開発に伴う保守サービスの大幅増に加え、ＳａａＳ分野の大口受注として信託銀行向け「Ｓａｌｅｓｆｏｒｃｅ」を導入するなどサービスメニューを拡大している。また、プロダクト＆パッケージ事業では、セキュリティ「秘文」や運用管理などの拡販に努めたほか、地理情報システムの大口受注があった。情報処理機器部門の売上高は１１１億４２００万円（同１４．６％減）となった。収益性の低い案件を抑制したため機器販売は減少したものの、インタラクティブ電子ボード「ＳｔａｒＢｏａｒｄ」が海外市場で大幅な伸びを示すと共に、世界初の２人同時入力を実現した新製品の販売を開始し、拡販に取り組んでいる。また、指静脈認証システム「静紋（ジョウモン）」は、地方自治体の職員ポータルシステムへの導入をはじめ大口受注の獲得に成功している。通期連結業績予想は、売上高１６９０億円（前期比８．０％増）、経常利益１０６億円（同３０．７％増）、純利益２６億円（同２４．６％減）、１株当り純利益４１円４１銭を見込む。
（証券日刊新聞）

△大京<8840>、ＡＥＤを標準装備　新築マンション１棟に１台
マンション分譲大手の大京は２９日、今年以降に着工する新築分譲マンションに、自動体外式除細動器（ＡＥＤ）を標準配備する方針を明らかにした。今年着工予定のマンション数は全国で７０～８０棟。ＡＥＤは原則１棟１台ずつ、１階エントランス周辺に置く考えで、「住民の皆様がより安心して快適に暮らせる物件を提供したい」と話している。ＡＥＤは、心臓が不規則に痙攣（けいれん）する「心室細動」が起きたとき電気ショックで正常に戻す装置。操作が簡単なのが特徴で、２００４年から一般人に使用が解禁された。大京が置くＡＥＤは２通りあり、一つは大手警備会社が遠隔操作で点検を行う専用ボックス入りのもの。全マンションのうち３分の２程度に置かれ、設置費用は数万円かかる。もう一つは宅配ボックスの一部にはめ込む形のＡＥＤで、遠隔操作機能がないため、大京の子会社「大京アステージ」から派遣され常駐している管理員が点検を行う。設置費用は１５万～２０万円程度となっている。設置費用はいずれも大京が負担する。月５０００～７０００円程度のリース代は管理組合が負担。住民に対しては入居前に使い方の講習を実施する。ＡＥＤは、公共施設などで設置が進んでおり、例えば文部科学省の０７年６～８月の調査では、国公私立の幼・小・中・高校で「配備済み」と答えたところは約２５％にとどまったが、０８年３月末には約４０％にまで拡大すると見込まれている。
大京によると、マンションではまだ設置が進んでいない状況で、伊藤忠<8001>都市開発、扶桑レクセルなどが提供する物件に導入されるにとどまっている。

△旭化成<3407>メディカル　ウイルス除去フィルター用　中空糸工場を新設
旭化成メディカルは２９日、バイオ医薬品などの製造工程で使うウイルス除去フィルター用の中空糸を製造する工場を、宮崎県延岡市の既存工場の隣接地に建設する、と発表した。来年３月に完成させ、投資額は約４２億円。欧米を中心にバイオ医薬品の開発が活発化し、需要が伸びているのに対応する。生産能力は現在の約２・３倍になる見通しだ。

△０７年１２月　都市ガス販売量最高
日本ガス協会が２９日発表した２００７年１２月の都市ガスの販売量は前年同月比６・７％増の３１億７２００万立方メートルとなり１２月単月としての過去最高を更新した。増加は１０カ月連続。工業向けが好調だったほか、気温が低めに推移したことから家庭用の給湯需要も拡大したのが寄与した。用途別の内訳は、家庭用が４・４％増となり１４カ月ぶりに増加に転じたほか、工業用は８・９％増、商業その他も４・３％増と総じて堅調に推移した。
地域別でも全地域で増加し、中でも北海道（北海道瓦斯<9534>）と東北、四国は２ケタを超える伸びを記録した。

△デジカメ「ニコン<7731>　Ｄ６０」　ゴミ除去機能　初級者向けで初めて
ニコンは２９日、初級者向けでは初めてゴミ除去機能を搭載したデジタル一眼レフカメラ「ニコン　Ｄ６０」を２月２２日に発売すると発表した。本体想定価格は７万５０００円で、月産約１０万台を見込む。Ｄ６０は１０２０万画素で重さ４９５グラムの軽量ボディーを採用した初級者向けモデル。レンズ交換時などに撮像素子に付着するゴミを除去する機能を入門機としては初めて搭載。撮像素子前面フィルターを振動させゴミを払い落とす「イメージセンサークリーニング」に加え、ミラーボックス内に空気流制御穴を設けることで撮像面へのゴミ付着を軽減させる「エアフローコントロールシステム」の併用でゴミ軽減機能を強化した。初級機向けデジタル一眼レフはキヤノン<7751>が３月下旬に約９万円の新モデルの発売を発表している。ニコンはキヤノンよりも安い価格帯で先行発売し、同市場で攻勢をかける。
（FujiSankei Business i）