1/29 朝の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

△偽装再生紙使った文具、販売継続へ説明文
ノートや封筒などのメーカー約100社が加盟する全日本紙製品工業組合（東京・台東）は28日、古紙配合比率を偽装した再生紙を使った紙製品の販売を継続するため、説明文書を卸・小売業に配布することを決めた。２月中旬までに小売店の店頭に掲示してもらい、消費者に理解を求める。在庫を回収すると、新入学などの需要期を前に品不足になると判断した。エコマーク制度を運営する日本環境協会（東京・港）は、偽装再生紙を使った製品を販売する時は消費者に告知するよう求めている。すでに生産した商品のエコマークをシールなどで隠すのは手間がかかるため、紙製品工業組合は説明文書で対応したい考え。今後、日本環境協会や経産省や環境省などに理解を求めていく。

▼リース取扱高、07年は4.9％減・４年ぶりマイナス
リース事業協会が28日発表した2007年のリース取扱高は７兆4234億円で前年比4.9％減少した。前年実績を下回るのは４年ぶり。民間設備投資に一服感が出ているうえ、融資攻勢をかける銀行などから資金を調達して設備を購入する企業が増えるなど競争の激化が主な要因だ。機種別にみると、取扱高全体の３割を占める情報通信機器（パソコンやサーバーなど）が前年比8.2％減となったほか、商業・サービス業用機器も同10％減少。同2.2％増となった事務用機器などを除き、全９業種のうち６業種で前年に比べ取扱高を減らした。リース利用全体の７割程度を占める非製造業の設備投資が鈍化していることに加え、リース料金自体が低下していることも取扱高を押し下げている。一方、07年12月のリース取扱高は前年同月比14.4％減の5875億円で７カ月連続のマイナスだった。

▼日電硝<5214>、今期連結純利益24％増へ――新株などで最大300億円調達
日本電気硝子は 28日、2008年３月期の連結純利益が前期比24％増の500億円になる見通しだと発表した。従来は７％増の430億円を見込んでいたが、液晶ディスプレー用ガラスの販売好調と、新設備による生産性向上が利益水準を押し上げる。期末配当は従来予想に１円上積みした５円とする方針で、年間配当は９円とする予定。連結売上高は前期比８％増の3650億円（従来予想は3600億円）の見込み。営業利益は15％増の970億円（同800億円）、経常利益も15％増となる940億円（同750億円）をそれぞれ予想する。同時に発表した07年４―12月期の連結業績は、営業利益が前年同期に比べ微増の682億円となった。製品価格の下落や原材料価格の上昇を、コスト削減や販管費の圧縮で補った。経常利益は３％増の668億円。前年同期に税金費用が少なかった反動で、純利益は346億円と４％減少した。
併せて、公募増資などを実施し、手取り概算で最大300億円強を調達すると発表した。資金は全額、情報・通信関連ガラス製造の設備投資資金に充当し、中長期的な収益拡大を図る。新株1830万株を発行するほか、自社保有の自己株105万株を売り出す。需要状況をみて、183万株を上限にオーバーアロットメントによる追加売り出しを実施する。新株の申込期間は２月８日から13日まで。払込日は同14日から18日のいずれかの日となる。

△楽天<4755>証券の４―12月期単独、最終赤字に転落――システム入れ替えで
ネット証券大手の楽天証券は28日、システム関連の特別損失が21億円発生すると発表した。これに伴い同日発表した2007年４―12月期の最終損益は１億2900万円の赤字（前年同期は63億円の黒字）に転落。稼働していないソフトウエアの見直しやサーバーの入れ替えに伴う解約損、新しいリース会計基準への前倒し適用などによる除却損などが発生する。親会社の楽天は、インターネット業界や証券業界の事業環境の変化が激しいとして、業績予想を開示していない。併せて、アセットマネジメント事業から撤退すると発表した。楽天証券ホールディングスの不動産ファンド子会社、楽天アセットマネジメント（東京・港、土居啓行社長）を８月付で清算する。解散に伴う業績への影響は軽微としている。

△ＮＥＣエレ<6723>の４―12月期、営業益48億円――合理化効果で
ＮＥＣエレクトロニクスが 28日発表した2007年４―12月期の連結業績（米国会計基準）は、営業損益が48億円の黒字だった。前年同期は107億円の赤字。償却費や人件費などの固定費削減による合理化効果で黒字に転換した。08年３月通期は「半導体事業の悪化懸念や為替の問題もあり」（佐藤博最高財務責任者）予想を据え置いた。売上高は微増の5217億円。小型液晶表示装置（ＬＣＤ）ドライバーなど通信機器向けが低迷したものの、自動車向け半導体が好調。デジタルテレビ向けやゲーム機器向けも堅調で補った。海外法人の税金費用などの増加で、最終損益は39億円の赤字（前年同期は131億円の赤字）となった。

△塩野義<4507>、新薬研究の拠点集約・140億円投じ
塩野義製薬は大阪府豊中市に総合研究所を新設する。140億円を投じ、2010年夏に稼働させる。関西の4カ所に分散している研究拠点を新研究所に集約、病気にかかわる体内物質の発見から新薬の合成までを1カ所で完結できる体制を整える。新薬の開発費は世界的に膨張する流れにあり、拠点集約により研究力を底上げする。毒性研究などを担う豊中市の研究所敷地内に総合研究所となる施設を新設する。６階建てで、延べ床面積4万3000平方メートル。この新棟にほかの３拠点（大阪市、大阪府摂津市、滋賀県甲賀市）に勤務する約700人の研究者ほぼ全員を配置する。

△クリムゾン<2776>がストップ高で終える――378株の買い残す
終日買い気配のまま推移し、大引けで値幅制限の上限（ストップ高）となる前週末比3000円高の２万3000円で１株だけ売買が成立、ストップ高水準で378 株の買い注文を残した。ジャスダック証券取引所が前週末、監理ポスト割り当てを26日付で解除すると発表したことが手掛かり。上場廃止懸念の後退を素直に好感した買いを集めた。

▼リアルコム<3856>、売り気配のまま売買不成立で終える
終日売り気配のまま推移し、比例配分はされず売買不成立で終えた。大引けの気配値は前週末比４万円安の16万4000円と、22日に付けた上場来安値（18万5000 円）を大きく下回る水準。大引け間際で20株弱の買い注文に対し、3200株超と大量の売り注文が出ていた。前週末25日に発表した、業績予想の大幅な下方修正が売り材料。主力製品の販売が振るわないほか、新製品の開発中断も響き、６月期通期の連結売上高は従来予想（18億5500万円）から10億8500万円に、最終損益は従来予想（１億9300万円の黒字）から１億900万円の赤字に転落する見通し。上場後わずか４カ月あまりでの大幅な下方修正に対する失望感は強く、朝方から大量の売りが出た。

▼神鋼環境<6299>が反落――通期の最終赤字転落予想を嫌気
反落。個人投資家とみられる失望売りに押され、前場には一時前週末比25円安の148円まで下げた。23日の150円を下回って昨年来安値を更新した。前週末の取引終了後に発表した2008年３月期の連結最終赤字は５億円（前期は３億5500万円）と、従来の３億円の黒字予想から一転、赤字になる見通しとしたことを嫌気している。塩ビ・リサイクル事業を運営している連結子会社のコベルコ・ビニループ・イーストの固定資産減損・棚卸資産処分などの特別損失の計上が響く。ただ、連結ＰＢＲ（株価純資産倍率）は0.7倍台半ばにとどまり、「指標面で割安感があることから、下値は限定的ではないか」（岩井証券・イワイ・リサーチセンター）とする見方が市場ではあった。

▼ミツミ<6767>が大幅安――Ｗｉｉ関連が任天堂につれ安
急反落。午後に入って一段安の展開で、前週末比270円（8.85％）安の2780円まで下げる場面があった。その後も安い。
市場では任天堂<7974>が値幅制限の下限（ストップ安）水準まで下落し、売り気配となっていることにつれ安している。ミツミは任天堂の据え置き型ゲーム機「Ｗｉｉ（ウィー）」に部品を供給していることで知られる。株価が直近３営業日で400円強上昇していたこともあって、ひとまず戻り待ちの売りが出ている、との声も聞かれる。
Ｗｉｉ関連では電源アダプターの田淵電<6624>も一段安。株価の下落率は５％を超えている。
大規模集積回路（ＬＳＩ）を納入するメガチップス<6875>も午後に入って下げ幅を拡大している。
三菱ＵＦＪ証券の内野晃彦シニアアナリストは「すでに株価は割安の水準まで下げている」と指摘する。投資判断は５段階評価の上から２番目である「やや強気」を維持している。

▼ローランド<7944>が反落――通期業績への先行き懸念で
４営業日ぶりに反落。個人投資家や海外の機関投資家とみられる売りが優勢で、後場に下げ幅を広げている。一時は前週末比190円安の2210円まで下げた。「通期業績の先行きを懸念した売りが出ている」（大手証券）という。前週末の取引終了後に発表した2007年４月―12月期の連結純利益は前年同期比８％増の 29億7400万円だったが、今回据え置かれている08年３月期の通期予想である55億円に対する進ちょく率が54％にとどまったことが業績の先行き懸念につながっているという。前年同期の進ちょく率74％からみて20ポイントも下回る。株価は値ごろ感と相場全体の地合いの良さを背景に前週末まで３日続伸した後だけに、戻り待ちの売りが出やすくなっていた。市場では「為替相場など外部環境にもよるが、今後は昨年来安値が意識される可能性はある」とする声も聞かれた。

△住生活Ｇ<5938>が小高く推移――４―12月期減益も買い安心感
小高く推移。前週末終値の1685円を挟んでもみ合う展開となり、後場には前週末比15円安の1670円まで売られる場面もあったが、14時過ぎからは上昇に転じており、一時は前場高値（38円高の1723円）に接近した。14時に発表した2007年４―12月期の連結業績は、営業利益が382 億円と前年同期比13％減少。ただ、通期見通しに対する進ちょく率は76％と順調で、業績の先行きを警戒していた投資家の買い安心感を誘ったようだ。４―12月期はホームセンター事業が伸長したものの、改正建築基準法施行の影響で住宅用建材が落ち込んだ。競争激化や資材価格の高騰も響いた。

△スタートトゥ<3092>が高値更新――値動きの良さが手掛かり
前場に前週末比３万4000円高の38万1000円まで上昇し、24日に付けていた上場来高値（37万5000円）を２営業日ぶりに更新した。後場も高い水準での推移が続いている。特に好材料は伝わっていないが、日経平均株価が急落している半面、新興市場の主力株の一角が堅調に推移しており、その流れが波及しているとみられる。昨年12月11日に新規上場した銘柄で、まだ上場から１カ月半程度しか日数が経過しておらず、「しこり」が少ないことなど値動きの良さを手掛かりにした買いが集まりやすくなっているようだ。アパレルブランドなどのインターネットショッピングサイトの運営を手掛ける。業績は順調に拡大しているものの、単独ベースの予想ＰＥＲ（株価収益率）は50倍を超えており、「値ごろ感は乏しい」との見方もある。
（NIKKEI NET）

△ホンダ<7267>の12月世界生産は＋5.5％・07年通年は＋7.7％
ホンダが２８日発表した１２月の世界生産実績は、前年比５．５％増の２９万８８２４台だった。２００７年通年は７．７％増の３９１万１８１３台だった。国内生産は１２月が５．７％減の１０万９７３３台、０７年通年が０．１％減の１３３万１８４４台。輸出は１２月が３．５％増の６万２９２１台、０７年通年が１２．６％増の７０万７０４９台だった。

△日産自<7201>の12月世界生産は＋15.5％・07年通年は＋6.2％
日産自動車が２８日発表した１２月の世界生産実績は、前年比１５．５％増の２７万４６６１台だった。２００７年通年は６．２％増の３４３万１３９８台だった。国内生産は１２月が１８．１％増の１１万４４２８台、０７年通年が４．５％減の１１７万９０８０台。輸出は１２月が３３．０％増の８万３８２１台、０７年通年が横ばいの６４万６１４０台だった。

△三菱自<7211>の12月世界生産は＋7.9％・07年通年は＋7.5％
三菱自動車工業が２８日発表した１２月の世界生産実績は、前年比７．９％増の１１万８６４８台だった。２００７年通年は７．５％増の１４１万１９７５台だった。国内生産は１２月が１０．３％増の７万９２７９台、０７年通年が１１．６％増の８４万６０８３台。輸出は１２月が４７．７％増の５万７０２２台、０７年通年が４０．９％増の５７万２３１２台だった。

△トヨタ<7203>の12月世界生産は＋2.2％・07年通年は＋5.3％
トヨタ自動車が２８日発表した１２月の世界生産実績は、前年比２．２％増の７１万５７６３台だった。２００７年通年は５．３％増の９４９万７７５４台だった。国内生産は１２月が３．２％減の３９万６３６５台、０７年通年が０．７％増の５１１万９６３１台。輸出は１２月が６．３％増の２５万７３０７台、０７年通年が６．１％増の２８７万８６６２台だった。

△東京製綱<5981>、ワイヤーロープ製品を15％値上げへ
東京製綱は２８日、鋼索（ワイヤーロープ）製品を３月出荷分から現行価格に比べ１５％値上げすると発表した。副資材であるロープ油・合成繊維などの価格上昇が続いている中、主材料の高炭素線材を今年春に大幅に値上げすると供給元の高炉メーカーが通告。自社の努力ではコスト増を吸収できないため、値上げするという。

△シンプレクス<4340>がストップ高、コスモ証券<8611>にシステム納入
シンプレクス・テクノロジーがストップ高。コスモ証券にインターネット外為証拠金取引システムを納入したと２８日に発表したことなどが手掛かり。シンプレクスの０８年３月期の業績予想に変更はないという。

△ジャステック<9717>、発行株1.96％・36万株上限に自己株取得へ
ジャステックは２８日、自己株を除く発行済み株式総数の１．９６％に相当する３６万株を上限に、自己株を取得すると発表した。取得総額上限は３億６０００万円。取得期間は１月２９日から４月２５日まで。

▼ミマキエンジ<6638>、公募・売り出し価格は1株67万6800円
ミマキエンジニアリングは２８日、１月１１日に発表した２２００株の公募増資と５００株の売り出しの発行価格は１株あたり６７万６８００円に決定したと発表した。

△パシフィックネット<3021>、発行株1.93％・500株上限に自己株取得へ
パシフィックネットは２８日、自己株を除く発行済み株式総数の１．９３％に相当する５００株を上限に自己株を取得すると発表した。取得総額上限は３３００万円。取得期間は１月２９日から２月１５日まで。

△住商情報システム<9719>、発行株4.71％・250万株上限に自己株取得へ
住商情報システムは２８日、自己株を除く発行済み株式総数の４．７１％に相当する２５０万株を上限に、自己株を取得すると発表した。取得総額上限は５０億円。取得期間は１月２９日から３月１４日まで。

△第一興商<7458>、約364万株の自己株消却と120万株上限の自己株取得へ
第一興商は２８日、３６４万２０００株の自己株を２月７日に消却すると発表した。また消却後の発行済み株式総数の１．７２％に相当する１２０万株を上限に自己株を取得すると発表した。取得総額上限は１５億円。取得期間は２月１２日から６月２０日まで。

△クレハ<4023>、60億円で炭素繊維の設備増強
クレハは２８日、約６０億円を投じて、炭素繊維原糸と断熱材など同原糸を利用した加工製品の生産能力を増強すると発表した。炭素繊維製品は、半導体や薄型テレビ、自動車関連など幅広い産業分野で需要拡大が続いており、今回はこれに対応するのが狙い。クレハの炭素繊維事業は世界で約６０億円の売り上げ規模だが、設備増強により２０１２年度には約１２０億円に引き上げる計画だとしている。設備増強はいわき事業所（福島県いわき市）と、中国・上海で行う。いわきでは、原料となる炭素繊維原糸の生産能力を現行の年産１１００トンから０９年春までに１４５０トンに、２０１２年春までに１８００トンに引き上げる。断熱材「クレカＦＲ」と、原糸を短繊維化し、自動車部品や電子部品などに使われる「クレカチョップ」は、１２年春までに生産能力を倍増とする。上海では、クレカＦＲの生産能力を０９年春に現行比倍増し、１２年春に同３倍への引き上げを計画している。クレカＦＲと「クレカフェルト」を断熱材として製造工程で使用する分野として、１）半導体材料のシリコン、２）ディーゼル車用排ガスフィルター、３）工作機械用超硬金属やハイブリッド車用モーター磁性材料、４）液晶・プラズマディスプレー用ガラス、５）ステッパー用レンズなどがある。クレハは、炭素繊維成型断熱材分野において世界で５０％以上のシェアを持つという。
（ロイター）

△出光興産<5019>：豪州エンシャム石炭鉱山の一部エリアで生産を再開
出光興産は28日、豪雨による洪水のため操業を停止していた豪州のエンシャム石炭鉱山の一部エリアで生産を開始したと発表した。また、構内の道路が通行できなくなったために停止している出荷について、再開時期は未定としている。

▼アジア株：下落、ゴールドマンのリセッション指摘で－三菱ＵＦＪ<8306>安い
28日のアジア株式相場は下落。ＭＳＣＩアジア太平洋指数は月間ベースで2001年９月以来最大の下げを記録しそうだ。日米両国の景気が減速しているとの懸念から売られた。三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループをはじめ邦銀株が下落。日本経済は恐らく既にリセッション（景気後退）入りしているとの見方をゴールドマン・サックスが示したことが手掛かりとなった。新日本製鉄は、この日発表した決算が減益となったことから売られた。中国の大唐国際発電も安い。中国がここ数十年で最悪の暴風雪に見舞われ、交通やエネルギー供給に被害が出ている。大和住銀投信投資顧問の窪田眞之シニア・ファンド・マネジャーは、投資家が描くシナリオは、日米が一時的にリセッションに陥るか、両国のリセッションが長引くかのどちらかだと述べた。ＭＳＣＩアジア太平洋指数は日本時間午後３時33分現在、前週末比3.3％安の141.18。同指数は過去３営業日で10％上昇していた。年初からは11％安で、ブルームバーグのデータによると、ボラティリティ（変動性）はこの日63 と、1998年10月以来の高水準に達した。アジア太平洋各地の株式相場はすべて下落。日経平均株価の終値は前週末比541円25銭（４％）安の１万3087円91銭だった。オーストラリア市場はこの日は祝日で休場。
（ブルームバーグ）

▼ＪＵＫＩ<6440> きつい下げ。
目立った悪材料は表面化していないと見られるが、中国関連としての位置づけの高さが、本日は警戒感を誘っているとみられる。
先週末には、津田駒<6217>が今期の減益見通しを発表して急落、本日はペガサスミシンも業績下方修正で急落と、中国関連の位置づけの高い機械株が軟調な動き、同社にも連想感を誘っているようだ。また、決算発表を受けて日立建機が急落、中国市場の悪化が業績伸び悩みの要因ではないが、同じく中国関連銘柄として位置づけは高く、同社株価には逆風となる格好へ。

■日立<6501>---反落も小幅な下げにとどまる
4営業日ぶり反落も小幅な下げにとどまる。1/18時点の信用倍率は1.13倍と需給妙味は大きく、ＰＢＲは1.02倍とＭ＆Ａ思惑を強めやすいレベルであり、下値の堅さが意識される。
（フィスコ）

▼ＮＲＩ<4307>がストップ安、純利益を下方修正、三菱ＵＦＪ証は投資判断を下げ
野村総合研究所（ＮＲＩ）がストップ安。２５日引け後、今０８年３月期第３四半期の連結決算および通期の純利益予想を下方修正。第３四半期の純利益は前年同期比２１．８％増の２５４億６６００万円を確保したものの、通期では３５０億円→３１０億円（前期２７０億１９００万円）に減額した。業績は金融サービス業向けの開発案件を中心に好調で、期末配当は２４円から２６円に増額、年間では５０円（前期３６円）としているが、年金制度の改定による特別損失を見込んでいる。三菱ＵＦＪ証券では２８日付でレーティングを「１」（強気）から「２」（やや強気）に引き下げ。金融サービスを中心に特定ユーザーへの依存度が高く、来期の業績拡大ペースは鈍化する可能性があると指摘している。

▼ベリサイン<3722>がストップ安比例配分、特損発生で前期業績の最終赤字転落
ネット認証大手の日本ベリサインが１万円ストップ安の６万４７００円で引けた。２５日引け後に前０７年１２月期の連結業績推定を修正。経常利益は増額したものの、特別損失発生により最終損益が９億１９００万円の黒字から２５億７５００万円の赤字に転落した。子会社の今後の収益予測をしたところ、同子会社買収時に想定した計画値の達成は難しいとの結論に至り、のれんの減損損失を特損計上したため。一方、期末一括３７０円の配当実施についても明らかにしている（前期実績・前回予想は無配）。

▼ドリームＩ<4310>がストップ安比例配分、今期無配転落を嫌気
ベンチャーの投資・育成を手掛けるドリームインキュベータが２万円ストップ安比例配分の１０万９０００円でウリ気配。２５日引け後に、今０８年３月期業績（非連結）予想を下方修正すると同時に、今期の無配転落の見通しを示し、嫌気された。通期最終損益は、上限６０００万円の黒字～下限６億５０００万円の赤字に修正。従来予想は７億５０００万円の黒字だった。ＩＰＯ社数の減少や、株式市況低迷に伴う上場有価証券の含み益減少などが響いた。年間配当額（期末一括配当）の従来予想は前期と同額の３０００円だった。

▼日立化<4217>が続落、大和総研は目標株価２４００円に引き下げ
日立化成工業が続落。大和総研では２５日付で「在庫調整の影響で、短期的に半導体用材料のモメンタムは鈍化しよう」とし、レーティングを「１」から「２」に、目標株価を３２００円から２４００円に引き下げている。引き下げの背景について、同総研では「収益源である半導体用材料のモメンタムに力強さを欠くことがその主な理由である。
ただし、調整は短期間で収束する可能性が高いうえに、住設事業の外部売却や日立粉末<5944>へのＴＯＢ（株式公開買い付け）実施など、事業構造改革が進展している点を評価し、一段階の引き下げにとどめた」などと指摘、また「電子材料サブセクター平均に比して割安感は乏しいが、事業構造改革の進展を通じた独自のターンアラウンドシナリオが健在であることを考慮すれば、サブセクター平均に比して幾分プレミアムを付した評価が可能な局面だと考えられる」ともしている。

■日電産<6594>が利益確定売りで反落、「突っ込み場面では狙いたい銘柄」と
日本電産が反落。２２日に昨年来安値６０８０円を示現して以降は、２５日７４９０円まで急速な値戻しを達成していたこともあり、利益確定売り、戻り売りがかさむ相場つきとなっている。２５日移動平均線に頭を抑えられた格好であり、地合いに連動する形での推移が当面は見込めそうな雰囲気だ。一方で、「直近のアナリストリポートなどで示されているように実態は絶好調であり、地合い安に巻き込まれて一段安に突っ込むものなら買い下がってみたい魅力的な銘柄の一角」（地場関係者）との見方も挙がっている。

▼芝浦<6590>が昨年来安値、ＩＣカード関連のシェアアップを図る
芝浦メカトロニクスが０７年１１月１２日に付けた昨年来安値４９５円を更新。今０８年３月期連結業績を下方修正したことで嫌気売りが出た。同社によると、半導体製造装置関連は「既存顧客の確保の上、新規顧客による拡大を目指す」（広報部）。流通機器システム部門では、「今年からスタートするたばこ自動販売機の成人識別ＩＣカード『ｔａｓｐｏ（タスポ）』対応機や、非接触ＩＣカード（Ｓｕｉｃａ、ＰＡＳＭＯなど）対応券売機のシェアアップを図る」（同）方針。

■スク・エニ<9684>が反落、自社株買い発表も反応薄
スクウェア・エニックスが反落。２５日の引け後に、今０８年３月期第３四半期（０７年４月～１２月）の連結業績を発表。経常利益は１７３億５４００万円（前年同期比１４．２％減）、純利益９０億９５００万円（同変わらず）となった。前年同期に大作の「ファイナルファンタジー１２」や「キングダムハーツ２」が欧米で販売された反動もあり、売上高が減少し減益となった。通期業績予想は変更していない。同時に自社株買いも発表、取得株数上限５００万株（発行済み株式数の４．３５％）、取得価格上限１５０億円、取得期間１月２８日から７月３１日まで。戻り待ちの売りに押される展開で、自社株買いには反応薄のようだ。

■任天堂<7974>がストップ安で引ける、「株価は魅力的な水準」との声も
任天堂が急落。５０００円ストップ安の４万６８００円で引けた。同社は２４日、今０８年３月期第３四半期決算の発表と同時に通期の上方修正を発表。しかし、２５日、週明け２８日と売り物に押されている。市場からは、売り先行の理由について、「今期予想連結ＰＥＲが２５倍前後でゲームソフト業界の２４倍を上回り、単純比較から割安感がない。また、円高傾向を警戒している面が大きい」（中堅証券）との声が出ている。ただ、収益性の高いＷｉｉソフトが好調なうえ、来期以降はコアユーザー向けタイトル数が拡大し、来期も増収増益が見込まれることから「株価は魅力的な水準」（同）という。

△マネパ<8732>が買い先行、ＦＸ売買高急増報道を材料視
マネーパートナーズが一時９８００円高の８万２７００円まで買われている。２６日付日本経済新聞で「ＦＸ（外国為替証拠金取引）の０７年度売買高が円換算で４４兆円になり、前年比３倍に急増した」と報じられたことが材料視されたようだ。同社も「これに準ずる増加となる見通し」（広報担当者）とする。今０８年３月期第３四半期の決算発表は２月１２日を予定。
（株式新聞ダイジェスト）

△ディーバ<3836>、０８年６月期業績予想を上方修正
連結会計システムの開発・導入支援を手がけるディーバは２８日、現在集計中の０７年１２月中間期および０８年６月期通期の業績予想の上方修正を発表した。通期では売上高を従来の２９億円から３０億円（前期比１９．１％増）に、経常利益は２億円から３億５０００万円（同１．７％増）、当期純利益も１億１５００万円から１億９５００万円（同２．５％減）にそれぞれ増額した。１－３月期に予定していた大型プロジェクトのライセンス出荷が前倒しで昨年末に実現するなど、ライセンス販売が好調に推移しているほか、それに伴ってサービスの受注も伸びている。

▼ケーズＨＤ<8282>、３Ｑ業績受けて３月通期予想下方修正
ケーズホールディングスが２８日発表した０８年３月期の第３四半期（０７年４月－１２月期）連結業績は売上高が４２７６億４４００万円（前年同期比３１．２％増）、経常利益が１２６億７３００万円（同２９．９％増）、当期純利益が６９億１０００万円（同４３．６％増）となった。価格下落はあったものの薄型テレビの販売が引き続き好調に推移したほか、パソコンやエアコン、デジタルカメラ、さらには白物家電や携帯電話などの販売も総じて好調だった。０７年４月にデンコードーと経営統合した効果も収益を押し上げた。もっとも、個人消費には力強さがないうえ、新規住宅着工の遅れの影響もあって販売動向を予想を下回っており、通期予想は従来の数値を下方修正した。売上高は従来の５９７０億円から５８００億円（前期比３４．５％減）に、経常利益は１８６億円から１８０億円（同２９．４％増）、当期純利益も９８億円から９５億円（同３３．０％増）にそれぞれ修正した。
（ラジオNIKKEI）

△３住宅ＦＣを統合、「フィアスホーム」へ　トステム住研
住生活グループ<5938>の住宅ＦＣを統括するトステム住宅研究所はこのほど、「ブライトホーム」、「ゴーイングホーム」、「ワンダーホーム」の３つの住宅ＦＣブランドを統合し、新たな住宅ＦＣブランド「フィアスホーム」を４月１日から導入すると発表した。導入にともない３つの社内カンパニーはフィアスホームカンパニー（条生秀人プレジデント）として統合し、４月１日の導入と同時に新ブランドによる新商品を発売する予定。３つの住宅ＦＣを合わせた06年度の年間契約棟数は936棟、08年１月現在のトータル加盟店数は59店となる。今後、新商品の拡販を中心に、新規加盟促進活動、新ブランドの浸透戦略などを進め、13年度には年間契約2,000棟、加盟店数100店規模を目指している。
（住宅新報）

▼500億円の優先株発行へ＝公的資金返済にらみ―中央三井トラスト<8309>
中央三井トラスト・ホールディングス（HD）は28日、500億円規模の資本調達を実施すると発表した。2月中をめどに普通株式への転換権が付かない優先株を発行、公的資金の返済に向けて財務体質の強化を進める。

△1日の総使用電力量が冬季の過去最高を更新＝関西電力<9503>
関西電力は28日、先週25日に1日の総使用電力量が5億3272万7000キロワット時を記録し、冬季の過去最高記録（05年12月22日、5億3188万8000キロワット時）を更新したと発表した。気温の低下による暖房需要が増加したのが原因とみられる。

□関西電<9503>は光通信子会社売却せず＝森社長
関西電力の森詳介社長は28日の定例記者会見で、KDDIが電力系通信会社を相次いで買収していることを受け、光通信子会社「ケイ・オプティコム」（大阪市）について「将来は本格的に利益を生み出す事業になると期待している」と述べ、同社を売却する考えを否定した。

□「コンプライアンス統轄部」新設＝七十七銀<8341>
七十七銀行は28日、「コンプライアンス統括部」を3月3日付の組織改正で新設すると発表した。法令順守や顧客説明管理などの態勢を強化することが狙い。

▼七十七銀<8341>の07年4－12月期連結最終利益102億円☆差替
連結経常利益は前年同期比2．9％減の168億7800万円、連結最終利益は同0．5％減の102億1100万円。業務純益は222億1300万円。12月末時点の金融再生法開示基準の不良債権残高は1518億円、総与信額に占める比率は4．7％。

△三菱ふそう、国内販売本部の通信をNTT<9432>グループに1本化
三菱ふそうトラック・バス（川崎市）は28日、国内販売本部の通信をNTTグループに一本化すると発表した。本社と26の地域販売本部には総計3000台の固定電話と3000台の携帯電話を保有しているが、これまでは、各部署ごとに別々の通信会社と契約していた。NTTとの一括契約に切り替えることで年間数億円のコスト削減が可能になるという。

■三菱東京UFJ<8306>銀のネットバンキングで一時障害＝午前、問い合わせ500件
三菱東京UFJ銀行は28日、インターネットバンキングなどの「三菱東京UFJダイレクト」でシステム障害が発生し、旧UFJ銀行の口座で利用している顧客が一時アクセスしにくい状況になったと発表した。利用者から約500件の問い合わせがあったが、経済的な不利益を被ったとの苦情は寄せられていないという。同行で詳しい原因を調べている。

△北陸電<9505>、電力量料金単価引き上げへ＝託送料金引き下げに伴う措置
北陸電力は28日、3月1日から一般家庭など規制部門に対する基本電気料金である「電力量料金単価」をキロワット時当たり0．37円引き上げると発表した。標準家庭1カ月当たりでは111円の値上げとなる。ただ、3月から6月は燃料価格高騰で上乗せされている燃料費調整を行わない特別措置を取るため、この期間の電気料金は変わらない。7月以降は燃料費調整が再開され、燃料価格が現状価格で推移しても値上げとなる。

△イオン<8267>・日航<9205>の提携カード、3月1日に募集開始
総合スーパー最大手のイオンと日本航空は28日、3月1日から提携カード発行申請の受け付けを始めると発表した。

△水野真紀<8332>さんが一日支店長＝横浜銀<8332>
横浜銀行は28日、200カ所目となる国内有人店舗「みなとみらい支店」（横浜市西区）を開設した。オープニングイベントでは、女優の水野真紀さんが一日支店長を務め、来店した顧客に名刺や記念品を配っていた。　

□日軽金<5701>、安全・品質保証を社長直属に＝建材の耐火性偽装で
日本軽金属は28日、国土交通相による認定を満たしていない防耐火建材を販売していたことが判明した事態を受け、社長直属の「製品安全・品質保証統括部」を同日付で新設したと発表した。開発を統括している技術・開発グループ内にあった品質保証部は廃止した。　

△世界生産、4社が過去最高＝国内低迷・海外好調―07年自動車8社
国内自動車メーカー8社が28日発表した2007年の生産・販売・輸出実績によると、世界での生産台数は、トヨタ自動車<7203>が前年比5．5％増の853万台となったのをはじめ、ホンダ<7267>、スズキ<7269>、ダイハツ工業<7262>の計4社が過去最高を更新した。世界的にガソリン価格の高騰が続き、日本メーカーが得意とする低燃費車や小型車の海外販売が好調だったことが主因だ。

△58階建てマンション、都内に完成＝分譲で国内最高層―住商<8053>など
住友商事などが東京都中央区の大規模再開発で手掛ける2棟の地上58階建て超高層マンション「THE　TOKYO　TOWERS」が完成し、28日、報道関係者に公開された。分譲マンションとしては国内最高階数で、高さも大阪市の「クロスタワー大阪ベイ」の200メートルに次ぐ193メートル。延べ床面積でも六本木ヒルズの森タワーや東京都庁を上回る。

△東洋紡<3101>、子会社のシャツ生地加工事業を譲渡＝染色は本体のトーブ地に特化
東洋紡は28日、子会社の東洋染色工業（兵庫県西脇市）が手掛けるシャツ生地加工事業を4月末で休止し、播州織工業協同組合（同市）に譲渡すると発表した。東洋紡は先に別の染色加工子会社の譲渡を決めており、今回で染色関連子会社の整理を完了する。今後は、本体の中東向けトーブ地の染色加工に特化することになる。　

△ソフトバンク<9984>、春商戦向け携帯端末15機種を発表
ソフトバンクモバイルは28日、春商戦向けの携帯電話15機種を発表した。
フルキーボードを搭載した「922SH」（シャープ<6753>製）やテレビ視聴に合わせてワンプッシュで横長にも縦長にも開けられる「ビエラケータイ920P」（パナソニック（松下電器産業<6752>）製）、
2．8型の高精細な有機EL（エレクトロ・ルミネッセンス）ディスプレー搭載の「レグザケータイ921T」（東芝<6502>製）などが主要な機種。

△京セラ<6971>、世界最小のLC型EMIフィルターを商品化
京セラは、ノイズ（EMI）と静電気（ESD）対策の2つの機能をワンチップ化し、LC（インダクターコイル）タイプでは世界最小となる「KVA16シリーズ」を商品化し、3月から量産する。携帯電話端末など向けに、静電気放電対策の部品として需要が拡大している。

△音楽の視聴機能を強化＝KDDI<9433>が春商戦向け携帯10機種
KDDIは28日、音楽の視聴機能を強化した「au」ブランドの春商戦向け携帯電話10機種を2月上旬以降、順次発売すると発表した。ワイヤレスで音楽を楽しめるよう、近距離無線通信技術の「ブルートゥース」対応機種を拡充した。主力のフルサポートコース利用で、想定価格は1万―2万円台前半。　

▼キヤノンMJ<8060>、12月期連結営業益7．8％減見込む＝デジカメ市場成長鈍化で
2008年12月期の連結業績予想は、売上高2．2％増の9250億円、営業利益と経常利益はともに7．8％減の340億円、最終利益は5．2％減の 190億円を見込む。年間配当は前期と同じ40円を予想。保守サービス分野での厳しい価格競争が続くほか、コンパクトデジタルカメラ市場の成長鈍化、半導体露光装置の出荷台数の減少などで減益決算となる。　

▼三菱重工<7011>に11億円支払い命令＝ごみ焼却場工事で談合認定－福島地裁
福島県いわき市が発注したごみ焼却施設建設工事の入札で談合があったとして、市民グループが受注した三菱重工業（東京都港区）を相手に約70億円の損害賠償を求めた訴訟で、福島地裁（森高重久裁判長）は28日、談合を認定した上で、同社に11億2770万円の支払いを命じた。森高裁判長は、三菱重工など大手5社が工事に先立ち、継続的に受注調整していたと認定。同市に少なくとも、契約金225億円の5％に当たる損害を生じさせたとして、賠償額を11億2770万円とした。また、いわき市が同社に賠償を請求していないことについて、「違法にその行為を怠っている」とした。　

△来月中に方向性を＝大証<8697>とのシステム統合－ジャスダック社長
ジャスダック証券取引所の筒井高志社長は28日の記者会見で、大阪証券取引所との統合問題で焦点となっている売買システムの一本化について、「2月末までに方向性をはっきりさせてほしい」と述べた。筒井氏は「ジャスダックの新システムの開発中断を長引かせたくない。協議には積極的に参加する」と強調、日本証券業協会と大証との交渉にジャスダックとしても関与したいとの意向を示した。
（時事通信）