1/18 お昼の『株価材料』PART Ⅰ

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■株価材料

△東レ<3402>、優れた導電性能を有する新規ポリエステル導電繊維の創出に成功

△三井住友建設<1821>、「ジョイ工法（機械式継手を内蔵した柱梁接合部工法）」を開発

△ＳＲＩスポーツ<7825>、女性専用設計のゴルフクラブ「ザ・ゼクシオレディス」を発売、ゴルフボール「ゼクシオ　プレミアム」２色を発売

△オリンパス<7733>、高速処理の自動輸血検査装置を米国で発売

△古河機械金属<5715>、トラック積載型クレーンの機能強化オプション追加し販売

△松下電工<6991>、柔軟にシステム構築が可能な「空調制御用コントローラー　Ａｉｒｏｐｔｙ」を発売

△商船三井<9104>客船、にっぽん丸で航く「南米と南洋の楽園クルーズ」を発表

△セプテーニ<4293>子会社、アイサイトとモバイル分野に特化した広告商品開発で協業

△旭松食品<2911>、おなかの調子を整える特定保健用食品「おなか納豆」を発売
（日経プレスリリース）

△インターネプコン06　豊田通商<8015>のせんべい、大人気
18日から20日まで東京ビッグサイトで開催されている「インターネプコンワールドジャパン2006」では、来場者に対して多くの企業がさまざまな粗品・景品を配っているが、なかでも人気になっているのが豊田通商だ。会社の名前が入ったせんべいがそれだが、アンケートに答える必要もないので、通りがかりの来場者が「ちょっと1枚いいですか、という感じで次々にとっていきますよ」と豊田通商関係者。以前の展示会でせんべいを配ったら、好評だったので今回もとなったそうだ。
豊田通商といえば、トヨタ<7203>のグループ企業のひとつで、トヨタ自動車と同様、その勢いはとどまるところを知らない。今年4月1日にはトーメンを吸収合併する。その発表があったときには、「小が大を飲む」ということで話題にもなったほど。商社業界では注目されている1社である。今回、同社が展示している主力商品は米国サイバーオプティクス製の3次元はんだ印刷検査装置。3D位相側面センサーで高密度実装基板でもはんだ量計測において、高密度を実現しているというものだ。同社関係者によれば、この分野で世界最高レベルの検査装置とのことだ。ただ、同社関係者はこの検査装置よりせんべいのほうが来場者に人気があり、苦笑いをしていた。

△インターネプコン06　世界有数、ヤマハ<7951>の表面実装機事業
ヤマハ発動機は18日から開催されている「インターネプコンワールドジャパン2006」（20日まで、東京ビッグサイト）に自慢の電子部品表面実装機を展示し、PR活動に懸命になっていた。表面実装機は同社のIMカンパニーが手がけているが、傍流事業ということもあり、「広報もわれわれの事業について詳しく知らない」（ヤマハ発動機の表面実装機担当者）そうで、社内の知名度が低い。しかし、ヤマハの表面実装機は世界的に有名になっており、いまやその分野で世界ナンバーワンを狙うところまできているという。「長い間細々とやってきたんですが、一昨年あたりからブレークして、台数ベースでは1位なんです」（同）とのことだ。そして、利益率についても高く、同社の中では一番になっている。そしてこの1月には、最新式の表面実装機2種類を発売し、さらに攻勢をかけるそうだ。担当者としては、収益をより上げることはもちろんのこと、社内での知名度をもっと上げたいという思いが強い。表面実装機：サーフェスマウンター、SMT。携帯電話やパソコン、デジタル家電等の電子・電気機器などに使われているプリント基板に電子部品を搭載する装置。

△東京オートサロン08　日産<7201>、2つのカスタマイズの方向性
東京オートサロン08の日産ブース、メインステージでは、ドレッシーな衣装とタップダンスなどを取り入れた情熱的なパフォーマンスが披露された。日産ブースのテーマも「ドレスアップとチューニング」、オーテックの「ライダー」シリーズをはじめとするクールなモデル、ニスモのモータースポーツを意識したホットなモデルが、それぞれのカスタマイズの方向性を示した。メインステージの2台は、「日産」ブランドが提案するカスタマイズの方向性。「ドレスアップ」と「チューニング」2つの価値観を併せ持つ。『スカイラインクーペ・エアロスポーツ・コンセプト』『エクストレイル“エクストリーマーパッケージ”ストレッチド』は、スカイラインクーペの躍動感、エクストレイルはSUVの力強さ、それぞれの世界観を更に高めたコンセプトモデル。量産モデルではできなかったテーマを、デザイナーのスケッチそのままにカタチにした、そんなカスタマイズが施されている。日産のカスタマイズの方向性は、歴代の『スカイラインGT-R』を称した言葉「羊の皮をかぶった狼」に通じる、クールルックスとホットな情熱を併せ持つ日産の美意識が見え隠れする。
（レスポンス）

△日本特殊塗料<4619>、環境負荷低減のエポキシ系厚塗り床材開発
日本特殊塗料は、環境負荷の少ない無溶剤エポキシ樹脂系厚膜塗り床材を開発した。シックハウス症候群の原因物質を含まず揮発性有機化合物（ＶＯＣ）も低減したうえ、エポキシ樹脂系塗り床材独特の臭気や耐水白化を改善したことが主な特徴。近年、内装材を中心とする建築関連塗料には環境適合性が強く求められており、同社では新タイプの塗り床材とプライマーを市場投入することで、こうした顧客ニーズにこたえていく。

△住友金属鉱山<5713>、新型偏光子採用の小型光アイソレーター開発
住友金属鉱山は、光ファイバーによる通信サービスのＦＴＴｘ（ファイバー・ツー・ザ・エックス）向けに小型アイソレーターを開発した。新型の偏光子を使用することによって、従来に比べて４分の１以下の大幅なサイズダウンに成功、次世代製品への搭載を狙う。現在、サンプル出荷を行っており、０８年度中には本格的な販売を開始する予定。

△住友重機械<6302>、インドからＰＥＴ用サイクロトロン受注
住友重機械工業は１７日、インドから、がん診断などに使用されるＰＥＴ（陽電子断層撮影法）検査用サイクロトロンシステムを受注したと発表した。インド向けには日本企業として初めての受注となる。同社は、ＰＥＴ用サイクロトロンで日本国内において約１００台の受注実績を有するトップメーカーで、０３年から海外市場への販売を開始し、これまでに、中国、韓国、台湾で受注実績を積み重ねている。今後、インドを含むアジアでの受注拡大のほか、欧米、中近東などグローバルな営業展開を図り、海外での年間受注高１０台以上を確保する方針。

△北興化学<4992>、ファイン事業強化へ日中に新プラント
北興化学工業は、医薬中間体や電子材料向けファインケミカル事業を強化する。約４３億円を投資して、岡山工場（岡山県玉野市）と、中国江蘇省の生産拠点に新プラントを建設し、０９年にも相次ぎ稼働させる。ともにグリニャール反応による有機合成品を製造する。高まる需要に対応し、同事業の生産拠点である岡山と中国に積極投資して、事業拡大を図る。北興化学工業は、グリニャール反応を基盤技術に電子材料原料、有機触媒、合成香料原料、医薬原料・中間体、機能性高分子モノマーなどのファインケミカル製品を幅広く供給している。近年、医薬中間体に加え、フォトレジストや半導体封止用エポキシ樹脂硬化剤向け原料など電子材料が好調に伸びており、昨年度（０７年１１月期）の農薬以外のファインケミカル部門は、売上高１４２億円（前年度比１９．４％増）と事業を拡大している。同部門の生産拠点では、需要拡大を受けフル稼働を続けており、大型投資で本格的な生産能力の増強に乗り出す。ファイン部門の主力生産拠点である岡山工場では、約２７億円を投資してグリニャール反応のマルチパーパス設備による新プラントを立ち上げる。高機能品の需要が高まっていることから、同社初となるクリーンルームも設置し、医薬中間体や電材向けに幅広く粉体製品を供給する。生産能力は年４００～５００トンを予定しており、０９年下期にも稼働させる。
（化学工業日報）

▼大林組<1802>は発砲事件からみ売る
大林組が大幅安い。九州・福岡で同社視点所有の自動車に４発の発泡騒ぎがあったことを嫌ったようだ。

△清水建設<1803>、踏み上げ誘発
清水建設が逆行高へ進んでいる。１月の月例経済報告で住宅建設の基調判断が上方修正されたことを好感している。逆日歩発生を交え連日逆不足状態にあり、カラ売り筋の買い戻しを誘う動きも台頭している。

△東宝不動産<8833>が３連騰
東宝不動産が３連騰。０８年２月期第３四半期（０７年３―１１月）の収益好調が引き続き手掛かり。連結経常利益は２５億２０００万円（同３２％増）と２ケタ増益となった。

▼テンポス<2751>５万円割れ
テンポスバスターズは急反落で５万円割れ。４日年初高値６万８０００円から２８．２％下落。ジャスダック平均は１０．５％下落。業務用中古厨房機器の販売が中心で今４月期は増収益を見込む。

□沖電線<5815>　国内、海外の電力設備投資増で環境良好。
下げすぎ是正の局面迎える。

□新生銀行<8303>　全般の暴落下でも４００円台で底堅い動き。
引き続き大株主の動向に関心強い。

△グラファイトＤ<7847>が反発
グラファイトデザインが反発。今２月期第３四半期経常利益が、前年同期比で黒字転換した。
（株式市場新聞）

△東京エレクトロン<8035>が続伸、半導体製造装置のＢＢレシオ１２月は上昇
東京エレクトロンが、８０円高の６２６０円と続伸している。米国市場が大幅下落を受け、２３０円安の５９２０円まで売られる場面もあったが切り返し急となっている。国際半導体製造装置材料協会（ＳＥＭＩ）が発表した１２月の北米地域の半導体製造装置のＢＢレシオは１１月の０．８２倍から０．８９倍と１倍割れ水準ではあるが上昇している。株価は、１６日に５７６０円と１１月１３日につけた昨年来安値５７００円水準まで下落したことから、目先底打ち感が出ている。また、財務省１月１８日受付大量保有報告書で、バークレイズ・グローバル・インベスターズの保有株比率が５．０２％→６．１７％に上昇したことが分かっている。米国の景気対策への期待なども下支え、直近の高値７０００円処を上値として意識する展開か。

△日清製粉Ｇ<2002>本社は「国産パスタ再値上げ」も材料に反発。この買い安心感は貴重
日清製粉グループ本社は反落→反発。一時、４７円安の１０６７円まで売られたが、その後反発し、１０９４円まで戻している。今朝の日経新聞等で「日清製粉グループの日清フーズ（本社・東京）は１７日、国産パスタを３月１日出荷分から値上げすると発表した」と報じられた。原材料のデュラム小麦の相場が、昨夏比で２倍に上昇し、価格維持は困難と判断。昨年１１月に続く値上げに踏み切るという。日清製粉グループ本社のチャートを見ると、昨年１０月の１０００円ラインを底に、反発。凸凹しながらも下値を切り上げてきている。まずは前のフシ１２００円ラインまで戻していきたい。現在の株価でＰＥＲは２２倍台。信用残はかなりの売り長となっており、今後、買い戻しが入ることも期待される。今期２００８年３月期業績予想は、原材料高が響き、増収減益の見込み。しかし、業界観測では、次期２００９年３月期はＶ字回復と見られている。これだけ「原油高」「原材料高」が浸透してきた現在、商品価格の値上げについては、消費者の理解も進んできたようだ。今後も価格転嫁が進行すれば、業績もさらに好転しよう。
大口株主は生保、信託口、都銀などのほか、三菱商事<8058>、丸紅<8002>、住友商事<8053>など優良企業が並んでいる。９月中間末で実質無借金、前期末で現金等４８４億円のキャッシュリッチと、堅実財務。食品という究極のディフェンシブ銘柄でもある。市場の先行き不透明感がある現在、この買い安心感は貴重かもしれない。

□コーセー<4922>は自己株式市場買付、上限株数１００万株に達し１月１６日終了
コーセーは平成１９年１２月１１日から平成２０年１月２３日までの予定で実施した東証における自己株式の市場買付が、１月１６日をもって予定の上限株数１，０００，０００株（株式の取得価額の総額２，９５７，７５６，０００円）に達し終了したことを発表した。なお、自己株式の取得に要した所要資金は、株式市場全体の低迷もあり、当初の株式取得予定価額上限額３，４００百万円を大きく下回った。

■ベスト電器<8175>は続落。エディオン<2730>、ヤマダ電機<9831>、ビックカメラ<3048>から熱い視線？で思惑買いも見送りが無難
ベスト電器は続落。５８円安の６６０円まで売られている。今朝の日経新聞で「家電量販店７位のベスト電器が、同２位のエディオンによる、資本・業務提携の提案を拒否する回答をしたことが１７日わかった」と報道された。「エディオンとの交渉に入れば、約７％のベスト株を保有して提携を求めている、最大手のヤマダ電機の新たな動きを呼ぶと警戒したもよう」「ベストは今後、資本・業務提携しているビックカメラとの関係強化を軸に、業績回復をめざす方針だが、ベストをめぐる、業界１、２位企業の綱引きは、今後も続く可能性がある」とされている。ベスト電器の現在の株価で、ＰＥＲは８２倍台。業績がさえないせいもあり、かなり割高となっている。信用残は１倍台後半の買い長。提携やＭ＆Ａの思惑買いもまだまだ多いようだ。チャートを見ると、この２ヵ月ほどは８５０円ラインから６５０円ラインまで続落トレンドで来ている。地合いがさえないこともあり、しばらくは模様眺めが無難か。

△日医工<4541>が続伸、ディフェンシブ銘柄として買われる
後発医薬品主体の日医工が、１０５円高の２５６５円と続伸している。１６日に発表した前２００７年１１月期決算は、経常利益が前々期比２８．８％増の４４億７３００万円と３期連続の増益で過去最高益を更新。０８年１１月期経常利益は前期比７．３％増の４８億円と伸びは鈍化するものの増益を見込み、８円増の年配当２５円を実施する見通し。外資系証券では、投資判断を｢買い」継続としていることから、ディフェンシブ銘柄として買いが入っているようだ。株価は、１２月２８日に上場来高値２６８０円をつけた後、利益確定売りで１６日に２３３５円までに押す場面もあったが切り返している。高値圏での頑強な展開が続きそうだ。

△きのうストップ高のソネット・エムスリー<2413>は続伸。まだまだ上値余地あり
ソネット・エムスリーは続伸。３万７０００円高の４３万４０００円まで買われている。きょうのストップ高ラインは４４万７０００円。
ストップ高となったきのうに引き続き、親会社のソネットエンタテインメント<3789>が、東証マザーズから東証１部へ上場したことで、動意づいているもようだ。ソネット・エムスリーは、医師向け医療サイトの運営事業などを行なっている。今期２００８年３月期連結業績予想は、前年比増収増益。業界観測では、次期２００９年３月期もさらに増収増益と見られている。筆頭株主はソニー系のソネットエンタテインメントだが、ほか、信託なども入っている。９月中間末で有利子負債ゼロ、前期末で現金等４７億４２００万円のキャッシュリッチと、買い安心感も充分にある。この１年ほどのチャート的では、そろそろ天井圏だが、３年ほどの中期で見ると、上値余地はまだまだ大きい。ＰＥＲは５４倍台と高いが、ＰＢＲも１５倍台と、成長期待値も高い。まずは前のフシ４５万円ライン奪回を目指す。

△トシン・グループ<2761>が続伸、中間期好調も２６週線移動線が押さえる動きか
トシン・グループが、４５円高の２２４５円と続伸している。前日発表した２００７年１１月中間期が好調だったことを好感し８５円高の２３２５円まで買われた後、モミ合いとなっている。売上高は前年同期比３．６％増の２６８億５７００万円、経常利益が同７．５％増の２５億５１００万円、純利益が同１４．９％増の１４億８７００万円となった。電気工事店に資材を販売する事業でリフォームや一戸建て住宅用が堅調に加え、展示即売会の開催では出展した資材メーカーから受け取る出展料が増えたなどとしている。株価は、２６週移動平均線が上値を押さえる動きとなっており、戻り売り基調が続きそうだ。

▼みずほＦＧ<8411>が大幅に反落し昨年来安値に接近
みずほフィナンシャルグループが、１万９０００円安の４６万４０００円と大幅反落し１６日につけた昨年来安値４５万９０００円に接近している。１７日の米株式相場が３０６ドル安と急落。１２月の住宅着工件数や住宅着工許可件数が市場予想以上に落ち込んだことや、フィラデルフィア連銀製造業景気指数が急低下。メリルリンチが発表した０７年１０―１２月期決算で、サブプライムローンに絡んで１１５億ドルの評価損を計上したことなど、サブプライムローン問題の影響は深刻との感が強まった。これを受け、東京市場も全面安から始まっている。銀行株がどのあたりで下げ止まるか注目されよう。

△昭和電工<4004>は「営業最高益更新」観測報道で下値を着実に切り上げ。中期も買いテーマあり
昭和電工は反落。７円安の３５５円で始まっている。今朝の日経新聞に「昭和電工の２００７年１２月期の連結営業利益は、前の期比１１％増の７６０億円程度になり、３期連続で過去最高となったようだ」「従来予想を２０億円、上まわる」との観測記事が出たが、市場は反応薄だ。記事によると、鉄のリサイクルに使う人造黒鉛電極が、鉄鋼需要の増加を受け、海外での販売が伸びた。アクリル繊維材料や、自動車部品に使う合成ゴムなど化学品も好調だったという。チャートを見ると、昨年１１月につけた年初来安値３３７円と、今月１６日につけた３４４円でダブル底を形成。今朝は反落して始まっているとはいえ、下値は着実に切り上げてきている。このままジリ高で、まずは２６週移動平均線であり次のフシでもある４００円ライン奪回を目指したい。現在の株価でＰＥＲは１３倍台、ＰＢＲは１倍台後半と、買い頃の数字となっている。また、中期で人気・話題の発光ダイオード関連銘柄。東洋経済新報社のサイト報道などによると「世界最高水準を誇る高輝度の発光ダイオード（ＬＥＤ）素子を増産する」という。

△アルファシステムズ<4719>は３Ｑ２ケタ増益の好決算で逆行高
アルファシステムズは逆行高。４０円高の２３４５円で始まり、寄り後は２３６０円まで買われている。きのう大引け後に発表した、第３四半期（２００７年４～１２月）決算は、売上高が前年同期比５．９％増の１７７億１９００万円、経常利益が同１７．８％増の２０億９４００万円、純利益が同２３．９％増の１３億５１００万円と、２ケタ増益となった。３月通期業績は、２ケタ増収増益の前回予想を据え置いている。また、この好決算が、ラジオＮＩＫＫＥＩで報じられた。今朝は日経平均株価が反落し、２０５円９５銭安の１万３５７７円５０銭で始まっている、地合いの悪い状況。そのため、同社のように材料が出た優良銘柄に買いが集まっているもようだ。
（証券日刊新聞）

△極東証券<8706> 第3四半期業績
極東証券は、07年12月連結 第3四半期業績を発表した。営業収益80億円（前年同期比9.5％増）、経常利益34億円（同29億円）、当期純利益24億円（同19億円）。
（証券新報）

△トヨタ、新興国向け戦略車「ＩＭＶ」強化…パキスタンで生産
トヨタ自動車は１７日、パキスタンで新興諸国向け戦略車「ＩＭＶ」の生産を開始したことを明らかにした。新興国での乗用車需要が高まるなか、パキスタンではＩＭＶをカローラと並ぶ主力車種と位置付け、市場の掘り起こしを図る。ＩＭＶの生産に乗り出したのは、現地の合弁生産会社「インダスモーターカンパニー」（ＩＭＣ）。具体的な生産計画は明らかにしていないが、ピックアップトラックタイプのＩＭＶを月間数百台レベルで生産を始めており、年間５０００～１万台弱の生産規模となる見通し。ＩＭＣでは１９９３年からグローバルカー「カローラ」の生産を開始。２００６年の生産台数は約３万５０００台で、市場シェア（販売ベース）は約２割とスズキに次ぐ２位をキープしている。昨年来、トヨタ車はロシアやブラジルなどの新興国向けの需要が急拡大しているが、パキスタンではＢＲＩＣｓや中東諸国のような爆発的な伸びはない。しかし、パキスタンの市場全体は着実に成長しており、カローラに続き、新興諸国向け戦略車「ＩＭＶ」の生産・販売によってＴＯＹＯＴＡブランドの浸透を図る。
ＩＭＶは、日本を除く海外の製造事業体を車両・部品のグローバルな生産・供給拠点として活用し、世界最適生産・最適調達を実践する戦略プロジェクト。効率的な調達が最大の目的で、タイでディーゼルエンジン、インドネシアでガソリンエンジン、フィリピンとインドで変速機と主要部品をそれぞれ生産し、今回のパキスタンのように各地の車両工場で組み立てるという新たな試みだ。ＩＭＶプロジェクトは２００４年にスタートし、０６年は約６０万３０００台（前年同期比３０％増）を販売。０７年は１～１１月実績で約６３万１０００台（同１７％増）と２けたの高い伸びを示している。ＩＭＶの生産拠点は当初計画では１０カ国前後を予定していた。現在、生産拠点はパキスタンを含め１１カ国・地域に達し、「パキスタンでＩＭＶの生産体制はほぼ構築された」（トヨタ関係者）としている。

△高島屋<8233>新宿店が危機対応訓練　震度６強の地震想定
阪神大震災から１３年を迎えた１７日、大手百貨店の高島屋は新宿店（東京都渋谷区）が震度６強の地震に被災したとする危機対応訓練を実施した。新宿店を大阪本社などとテレビ会議で結び、被害状況の報告や営業再開に向けた指示などを行った。震災時の客の安全確保や被害の最小化などを目的に、毎年この日に訓練を行っている。今回は東京都心西部で直下型地震が発生したという想定。大阪本社や東京本社に対策本部を設置して新宿店の復旧支援にあたるなど、全国的な店舗網を考慮した訓練をＴＶ会議を使って行った。高島屋は緊急地震速報の設備を全１８店舗に導入済み。同社では「訓練を通じて支援物資の備蓄や災害時の連携を改めて確認できた」としている。

△【０８新春トップインタビュー】キヤノン<7751>・内田恒二社長　ステッパー立て直し重点
－－今年の経営見通しは：「原材料が高騰しているうえに、市場では製品価格の下落も進んでいる。今年は、これまで想定していた以上のコストダウンの対策が必要になるとみている。このため生産工程の自動化、部品の共通化、工程の削減、情報の一元化を徹底するつもりだ」
－－半導体露光装置（ステッパー）の戦略は：「ステッパー事業の回復が今年一番の課題だ。ステッパーは市況のタイミングが合わないと良い製品を作っても売れない。半導体メーカーの投資状況を見極め、新製品を最適のタイミングで投入していく」
－－デジタル一眼レフカメラでは国内シェアでニコンに追い抜かれた：「デジタル一眼レフカメラの世界市場では、キヤノンがシェアナンバーワンだ。それと国内シェア以上に、今は原価率を４２％にすることをターゲットにしている。シェアを落としてもこのターゲット（原価率）でナンバーワンを取りたいと思っている」
－－生産体制はどう整備していく：「２０１０年までは現在の生産拠点で対応できる。そうした中でも、カメラ用レンズの供給が間に合っていないため台湾工場で増産するほか、プリンター用のトナーカートリッジ工場を米国や欧州に新設することも考えている」
－－松下電器産業、日立の子会社とディスプレー事業で提携した：「当社が狙っているのは液晶やプラズマ以上の高画質ディスプレーだ。日立ディスプレイズとの合弁がどれだけうまくいくかが重要になり、開発スピードを上げていかなければならない。小型液晶はデジカメやプリンターなどの表示部を内製化することを目的に事業化を目指す」
－－ＳＥＤ（表面電界ディスプレー）は：「品質、コストなどを検討する課題が残っており、現在も東芝からの支援を得て開発を進めている。１９８年に撤退したＦＬＣ（強誘電性液晶）の二の舞にならないよう慎重に進めていく」

△【０８新春トップインタビュー】ニコン・苅谷道郎社長　デジカメで新興市場開拓
－－今年はどういう方針で臨む：「米国のサブプライム問題がどこまで波及するかによって、経営環境は大きく変わる。だが、変化にかかわらず常に持続的な成長を目指していくことを基本に据えており、今年はそれを達成できるか試されるだろう。現在は主力のデジタルカメラや、ステッパーが順調だが、いつ市況が落ち込むか分からないので危機感は常に持っている」
－－厳しい状況をどう乗り切る：「ステッパーはシリコンサイクルの変動の影響が大きい。だから、今後は不況下でも販売が見込める液晶フォトマスク用ガラス基板や、ロボット用のエンコーダーなど産業用機器分野の事業を安定化させることが重要になる」
－－主力のデジタルカメラ市場の見通しは：「０７年は狙った通りに市場に対する提案ができた。特にデジタル一眼レフカメラでは『Ｄ４０』でビギナー層を開拓し、若い女性を中心に新しい市場を創出できた。プロ向けの『Ｄ３』も好評で、供給が追いつかないため増産の指示を出した」
－－これからのデジタルカメラ事業の課題は：「一工場あたりの生産性が向上しており、しばらくは新工場を作らなくても需要に対応できる状況だ。今後の課題は、需要が爆発的に伸びているＢＲＩＣｓ市場にどう対応するかで、各地域で現地法人の設立を急がせている」
－－開発を進めている次世代カメラの具体像は：「今後は撮影した画像を大画面テレビに出力したり、ネットを介して映像を楽しむ形へと変わっていくだろう。次世代カメラはそのような使い方に適したもので、コンパクトカメラと一眼レフカメラの中間に位置するタイプ。フィルムカメラの名残がなくなって、フォルムやデザイン、使い方やユーザーも全く新しいものになる。しかし、デジタルカメラが好調な状況下では、無理して投入はしない。デジタルカメラ市場の成熟具合を見きわめたうえで、切り札として投入する」

△【０８新春トップインタビュー】高島屋<8233>・鈴木弘治社長　「量より質」で差別化
－－昨年は百貨店業界で再編が相次いだ：「大丸と松坂屋のＪ・フロントリテイリングに加え、三越と伊勢丹が経営統合するが、両グループともオーバーラップがないし補完関係が構築できる。効果は意外と早く出てくるのはないか」
－－自社の再編は：「当社には必然性がない。店舗ごとの個性をいかに出していくかが重要だからだ。顧客は『経営統合したら違うのは看板だけなのか』と不安に思う可能性もある。寡占化する中でも差別化できなければ消費者に失礼だ」「店舗過剰、面積過剰の業界で、淘汰（とうた）は必ずある。『１兆円クラブ』が生き残りの条件だといわれるが、違う。２００億円でも存在価値があれば全く問題ない。その意味で、ずうたいが大きいことは生き残りの絶対条件ではない」
－－差別化戦略とは：「お客さまが持つ当社のイメージは伝統、エレガント、オーセンティック（正統）だと聞いている。今後は新たな高島屋のファン作りをしなければならない。現状では、婦人やファッション分野のＭＤ（商品政策）力において、伊勢丹との力量の差を痛感している。伊勢丹が１００点なら当社は２０点。単品管理のデータを使うなどして、再構築を手がけたい」
－－各社が店舗改装を急ぐ。東京、大阪の旗艦店の大規模改装の狙いは：「改装はＭＤの見直し、店全体のプレゼンを顧客にアピールできる、新規顧客の獲得につながるなどのメリットがある。台頭してきた専門店と渡り合う上でも必要だ。大阪には（子会社の）東神開発のノウハウを入れ、大阪一のレストラン街をつくりたい。心斎橋に店舗を構える大丸との連携で街を盛り上げることも考えている」
－－高島屋は単店ごとの売り上げが高く統率しにくいとの指摘がある：「百貨店は地場産業。地域性は無視できない。ただ、共通性を見極めて、高島屋全体でやっていくことを明確にすべきだ。来年４月に統合新会社として発足する三越と伊勢丹でも問題になるのではないか」

△【０８新春トップインタビュー】Ｊ・フロントリテイリング<3086>　奥田務ＣＥＯ　商品開発力を再構築
－－大丸と松坂屋の昨年９月の経営統合が業界再編の起爆剤になった。経営課題は：「商況が厳しい中での船出だ。３月をめどに持ち株会社に両社のマーケティング機能を移管、統合する。外部コンサルのノウハウも活用し、魅力ある商品や売り場開発を徹底して研究する。同時に、大丸、松坂屋の個別店舗の位置づけや顧客層を一度見直したい。合理化では業界で先行したが、新商品をローコストで提供するため、商品開発力を再構築し新ビジネスモデルを作ることが経営統合の最大の目的だ」
－－４月には中期経営計画を策定する：「今年は９カ年計画の第１期３カ年計画がスタートする。第１期は、経営統合の基礎固めと効率化で、営業利益６００億円を目指す。経営の考え方や業務の進め方、システムを共通化するほか、６、７割の商品は共同で仕入れる。第２期は２０１１年の大阪・梅田店の増床、１２年に東京店の増床、松坂屋銀座店も１３年をめどに再開発し、規模や収益が拡大する時期だ。第３期は百貨店と食品スーパー以外の局面に挑戦したい」
－－統合で潤沢になった営業キャッシュフローの使い途は：「財務体質の改善に加えて、現金収支は約４００億円となった。再開発する松坂屋銀座店の課題は、百貨店中心の商業フロアとオフィスの貸しビルの組み合わせをどうするか、商業部分の収益性をどう確保するかだ。資金調達は証券化なども選択肢のひとつだ」「食品スーパーへの投資も加速したい。９月には大丸ピーコックと松坂屋ストアを経営統合し、今の１３００億円規模の売上高を、早期に業界で生き残れる３０００億円規模に育成したい」
－－業界再編の行方は：「大阪では阪急、高島屋、近鉄が増床を、大阪駅北側に三越が新店を出店する計画で、大丸も増床で対抗する。だが、明らかにオーバーストアで、どこかがなくなる可能性はある。今後の再編は、海外のように店舗ごとに売買するケースもでてくると思う」
（FujiSankei Business i）