1/17 お昼の『株価材料』PART Ⅰ

お昼の『株価材料』PART Ⅰは、"つづきはこちらです"をクリック！

[0回]

■株価材料

△菱地所<8802>など大手不動産株が高い、ＵＢＳ証は目標株価引き下げも株価の上昇余地は大きいと評価
大手不動産株が高い。三菱地所が１８０円高の２４７０円まで買われているほか、
三井不動産<8801>や住友不動産<8830>、ＮＴＴ都市開発<8933>もそろって上昇。業種別値上がり率ランキングでは「不動産」がトップ。ＵＢＳ証券では１６日付で、「大手不動産会社の株価上昇余地は大きい」というリポートを出している。同証では、三井不、菱地所、住友不、ＮＴＴ都市４社の目標株価を引き下げはしたものの、投資判断「Ｂｕｙ」を継続。「金融危機が緩和すれば株価は大きく反発」するとの見通しを示し、５０％以上の大きな上昇余地があるとしている。
なお、４社の目標株価は、三井不４２００円→３４００円、菱地所４４００円→３６００円、住友不５３００円→４１００円、ＮＴＴ都市３４万円→２８万円に修正した。
（株式新聞ダイジェスト）

△新日鉄<5401>と住金<5405>が上昇、期日接近で信用整理進む
新日本製鉄と住友金属工業が上昇している。昨日引け後に発表された先週末（１１日）申込み現在の個別信用残動向において売り残がもっとも増えていた銘柄のトップが住金で新日鉄が２位。逆に買い残がもっとも減少していた銘柄でも住金が１位で新日鉄は４位だった。具体的に住金の信用売り残は前週比５２５万株増の１３２１万株で買い残は８３６万株減の７０５８万株となっており、取組倍率は５．３４倍まで低下してきた。新日鉄の同倍率も５．４７倍となり、市場では「一時の強い“荷もたれ感”は解消されつつある」（準大手証券）という声が聞かれている。全般相場の急落に加え、住金は０７年の７月２０日、新日鉄は同２３日に昨年来高値を付けており、その際の６ヶ月決済期日が接近していることも整理が進んでいる背景と見られる。

△不動産株が高い、押し目買いが先行
三井不動産<8801>、三菱地所<8802>など大手不動産株が軒並み高となっている。不動産株は市況の悪化懸念などから厳しい下げとなっていたが、全般相場の落ち着きを受けて押し目買いや買い戻しが入っているもよう。
ＵＢＳ証券では三井不、菱地所、住友不<8830>の投資判断「買い」を継続。リポートでは「景気の先行きに不透明感があることを考慮しても、株価の上昇余地が大きい」などと指摘していた。

△商社株が高い、ＧＳ証は高評価
商社株が総じて堅調。このところ下げていたことから押し目買いが入っているほか、この日はゴールドマン・サックス証券が商社株の投資判断を「ニュートラル」→「アトラクティブ」へ引き上げたことも手がかり。リポートでは業績のディフェンシブ性と魅力的なバリュエーションに注目している。
中でも三菱商事<8058>を強い買い推奨リストに新規採用、住友商事<8053>は「中立」から「買い」に引き上げている。
（ラジオNIKKEI）

□高千穂電気<2715>元社員の訴え退ける＝社長の自社株購入で株主代表訴訟－東京地裁
東証1部上場の電子部品商社「高千穂電気」（東京都港区）の桜井恵社長が不当な安値で自社株を購入し、会社に損害を与えたとして、元社員の株主が同社長らを相手に株式の返還などを求めた訴訟の判決で、東京地裁は17日、「取締役会の承認を得ており、売買価格にも合理性がある」と述べ、元社員の訴えを退けた。難波孝一裁判長は「1999年9月21日の取締役会議事録に自社株の売買を承認すると明記されている」と述べた。その上で、「元社員は取締役会には参加しておらず、決議の内容を具体的に把握する立場にはない」として、議事録は偽造されたとする元社員の主張は信用できないとした。　
（時事通信）

△小林製薬<4967>、芳香消臭剤「消臭元」から春季限定の「桜の香り」を発売、トイレ用芳香消臭剤「サワデー　桜の香り」を期間限定発売

△ＮＲＩセキュアと日立ソフト<9694>、「ＳｅｃｕｒｅＣｕｂｅ」と「秘文」を組み合わせたサービス提供

△日立<6501>、安心・省エネルギー機能搭載のエスカレーター「ＶＸシリーズ」を発売

△インフォテリア<3853>、ＳａａＳ型データ連携サービス「ＡＳＴＥＲＩＡ　Ｏｎ　Ｄｅｍａｎｄ」を開始

△日本ユニシス<8056>、病院向け看護必要度管理システムを発売

△いい生活<3796>、「ＥＳ　いい物件ライト」を利用した「事業用物件」を取り扱い開始

△千葉銀行<8331>、「ちばぎんバリアフリー・リフォームローン」を取り扱い開始

△アイティフォー<4743>、迷惑電話防止機能など搭載のコールセンター構築パッケージを発売

△ＯＫＩ<6703>データ、高速・高耐久性のビジネス向けＡ３対応モノクロページプリンターを発売
（日経プレスリリース）

△Ｊエナジー（新日鉱ＨＤ<5016>）、知多で石化製品のハブ基地化を加速
ジャパンエナジーは、知多製油所（愛知県知多市）での石化製品ハブ基地化に拍車をかける。０４年にスタートしたトルエンタンクのスペース賃貸事業に続き、ベンゼンタンクを同製油所に新設する方針を固めた。商社や需要家に提供することで国内では不足気味のベンゼン在庫機能を強化、市況変動の平準化につなげる。同社では今後も遊休土地を活用した物流機能を拡張する方針で、パラキシレン（ＰＸ）など他の石化製品も加える方向性で検討している。

△アルバック<6728>、第１０世代基板対応のスパッタ装置製品化
アルバックは１６日、フラットパネルディスプレイ（ＦＰＤ）製造向けに第１０世代基板にも対応可能な縦型インラインスパッタリング装置（ＳＤＰ）の新製品「ＳＤＰ－２６００ＶＴＸ／３０００ＶＴＸ」を製品化、受注を開始したと発表した。処理時間を従来比で半減する一方、ＩＴＯ（インジウム・スズ酸化物）ターゲット寿命を２倍に延ばしている。今後１年間で５台の販売を見込む。同新製品は、第８・５世代（２６００×２３００ミリメートル）～第１０世代（約３メートル角）に対応する次世代カラーフィルター（ＣＦ）基板向けスパッタリング装置。大型化の進むＣＦ用ＩＴＯ成膜に最適化している。

△稲畑産業<8098>、樹脂コンパウンドの中国生産を拡大
稲畑産業は中国で合成樹脂コンパウンドの生産能力を拡充する。東莞市の工場に新たに３ラインを導入し、生産能力を年間６０００トン強引き上げる。すでに設備の発注を終え、一部で設営に着手しており、３月までに完工する計画。投資額は約２億５０００万円。同社では、需要動向を見極めながら、さらなる設備増強に乗り出す方針で、年内にも具体策を詰める。自動車、ＯＡ機器関連を中心としたユーザー業界の相次ぐ生産移転にともなう需要拡大に対応した供給体制を整える。稲畑産業は中国において東莞の２カ所と大連に樹脂コンパウンド製造拠点を構える。汎用樹脂のほか、電子関連部品や自動車関連部品向けなどの高機能樹脂まで幅広く手掛け、３工場トータルで５万トンを超える生産能力を持つ。

△三菱重工<7011>、米電力からガスタービン６基受注
三菱重工業は１６日、米電力会社、ジョージア・パワー社から同社がジョージア州スミュルナ市に保有するジャック・マクドノフ発電所向けＭ５０１Ｇ型ガスタービン６基（うち２基はオプション）を受注し、併せて、長期メンテナンス契約を結んだと発表した。三菱重工の原動機事業の米国営業拠点、ミツビシ・パワー・システムズ・アメリカ（ＭＰＳＡ）を通じて受注したもので、天然ガス焚きガスタービン・コンバインドサイクル（ＧＴＣＣ）発電設備の中核機器として、総計２５２万キロワットの高効率な電力供給を支えることになるとしている。

△シスメックス<6869>、アジア各国で血球計数装置シェア５０％超へ
血液細胞検査の血球計数分野で世界トップのシスメックスは、シンガポール拠点、シスメックス　アジア　パシフィック（ＳＡＰ）を軸に今後数年で、主力の血球計数装置のアジア各国におけるシェア５０％以上の確保を目指す。この一環からタイ拠点のシスメックスタイランドの営業人員を倍以上に増やしたほか、インドで建設中だった試薬工場（バディ工業団地内）が昨年に完成し、装置と試薬の双方の供給を今後、本格化する。地域本部機能のシンガポールからベトナム、タイなど現地代理店網のもう一段の拡充、機能強化も図り、一連の取り組みでアジアでシェアトップの座をより強固にしていく。
（化学工業日報）

△横浜ゴム<5101>が反発
横浜ゴムが反発した。４月からタイヤを値上げすることが好感されている。

△キッコーマン<2801>　連日の逆日歩攻勢をバックに上昇第２ラウンド入り。
３月からの値上げで業績増額期待強い。

△東光<6801>　コイルの好調から１２月の月次受注は前年同月比６．５％増を達成。
１４０円台は売られ過ぎ。

△セブンシーズ<3750>　自社株買いもあり悪地合い下での頑強際立つ。
メディア事業など新たな展開に注目。

△ゼンケン<2446>が買い気配
ゼンケンホールディングスが買い気配。０８年９月期の経常利益予想を、上方修正した。
（株式市場新聞）

△エン・ジャパン<4849>は下げすぎからのリバウンド。人気優良銘柄の買い時
エン・ジャパンは反発。２万３０００円高の２４万６０００円まで買われている。大証ヘラクレス市場値上がり率上位にランクインしている。とくに材料が出たわけではないようだが、前日１６日には一時、２０万６０００円まで売られ、昨年来安値を更新した。そこからのリバウンド局面となっているもようだ。また、今朝は日経平均株価の反発とともに、ヘラクレス指数も反発。２０．３２ポイント高の９６８．８１ポイントまで戻している。エン・ジャパンのチャートを見ると、昨年１０月高値６５万円ラインから続落。一時の人気からアク抜けし、現在の株価でＰＥＲは１４倍台と割安になっている。一方、ＰＢＲは５倍台と、今後の成長期待値は高め。まずは２５日移動平均線３３万円ライン～前のフシ３５万円ラインまでは戻したいところだ。業績は好調に右肩上がり。大口株主は越智通勝社長らだが、外資・信託なども入っている。６月中間末で有利子負債ゼロ、前期末で現金等６１億７３００万円のキャシュリッチと、財務面も買い安心感は充分だ。

△ディスコ<6146>が１１日ぶりに反発、３Ｑ営業益１４％増を好感
ディスコが、１８０円高の４７３０円と１１営業日ぶりに反発し前日つけた昨年来安値４６３０円から出直っている。同社の２００８年３月期第３四半期決算(３Ｑ)、営業利益が前年同期比１４％増の１７０億円程度になったもようだとの日本経済新聞社の報道を好感している。携帯電話や薄型テレビの生産拡大を背景に、主力の電子部品向け切断装置が好調だった。各種装置に使われる消耗品のダイヤモンドブレードも販売が増加したとしている。通期の業績予想は、売上高が前期比１３％増の９７２億円、営業利益が１２％増の２１９億円と従来予想を据え置く公算が大きいとの見方を示した。信用取組倍率０．８３倍好需給となっており、買い戻し主導の動きとなったようだ。

△日本メーカーの環境技術優位性に注目
環境関連は新鮮味に欠けますが、息の長いテーマです。米デトロイトでの北米国際自動車ショーでは、エタノール燃料自動車、低公害型ディーゼルエンジン自動車、ハイブリッド自動車、電気自動車など環境に配慮した自動車の出品が目立っています。
さらにトヨタ自動車<7203>と米ＧＭが相次いで、家庭で充電できるプラグイン・ハイブリッド自動車を１０年までに発売すると発表したため、普及が加速する可能性が強くなってきました。米国では２０年までに乗用車の燃費を４０％改善させる新規制も検討されています。高性能化、低価格化を目指す競争が激化する中で、トヨタグループをはじめとする日本メーカーが技術的優位性を発揮できるかが注目されます。

△日鉄鉱業<1515>は反発。豪州産の発電用石炭価格の上昇観測で、今朝は石炭株が買われる
日鉄鉱業は反発。３０円高の６０３円まで買われている。とくに材料が出たわけではないようだが、今朝の日経新聞で「オーストラリア産発電用石炭（一般炭）の日本向け価格は、２０１０年度に、１トン１１０米ドル（約１万２０００円）と、２００７年度の約２倍に達する見通し」と報じられた。インドなど新興国からの需要増に、産地である豪東部の、港湾や鉄道など物流設備の能力増が追いつかないためという。
そのため、今朝は同社のほか、住友石炭鉱業<1503>、三井松島産業<1518>の石炭銘柄が買われている。
また、今朝は新日本製鐵<5401>が反発し、２３円高の６３４円まで買われている。そのツレ高・連想買いもあろう。日鉄鉱業のチャートを見ると、他の多くの銘柄と同様、下げすぎ相場となっている。今朝寄り後は一時、５５３円まで売られ、前日につけた５７０円に続き、昨年来安値を更新した。現在の株価でＰＥＲは１０倍台、ＰＢＲは０．５倍台と、割安。信用買い残がかなり膨らんできており、「底値の拾い時」と見る向きも多いようだ。まずは前のフシであり、１３週移動平均線でもある７８０円ラインまでの戻りを目指したい。

▼昭和シェル石油<5002>は外資系証券のレーティング下げで続落だが、どう見ても売られすぎ
昭和シェル石油は続落。１３円安の９８９円まで売られ、前日１６日につけた昨年来安値１０００円を更新した。今朝の日経新聞で「昭和シェル石油の２００７年１２月期は、連結経常利益が前の期比９％増の８５０億円になったようだ」「従来予想を５０億円、上まわる」と報じられたが、市場は反応薄だ。経常増益の理由が、「原油価格の急騰を受け、期初の割安な在庫による利益かさ上げ（在庫評価益）が膨らんだため」だからか。加えて、外資系証券がレーティングを「イコールウエート」（中立）から「アンダーウエート」（弱気）に格下げした。ＰＢＲが１倍以上で、新日本石油＜５００１＞（東１）などと比較して相対的に割高であると指摘された。とはいえ、現在の株価でＰＢＲは１．１５倍と、絶対値ではとくに割高感はない。ＰＥＲは８倍台と割安。また、チャート的には、どう見ても売られすぎ。信用残は売り長だが、買いがかなり膨らんできている。市場では、今後、反発すると見る向きが多いようだ。２５日移動平均線１２００円ラインまでは戻していきたい。

△三益半導体工業<8156>はきのう発表の１１月中間好決算が引き続き買われる。地合いも好転へ
三益半導体工業は続伸。寄り後は３６円高の１６７８円まで買われている。前日１６日後場中に発表した、１１月中間決算が、前年同期比約４割～７割超の大幅な増収増益だったことが、引き続き買い材料となっているもようだ。同社のチャートを見ると、きのう１６日にはいったん昨年来安値１５８７円をつけたものの、その後、反発。信用残は買い長なので、上値の重しになる心配があるものの、現在の株価でＰＥＲは１４倍台と割安。テクニカル的にも、移動平均線からかなり下方に乖離している。底値の買い時と見たい。このまま続伸で、まずは２５日移動平均線２０４０円ラインまでの戻りを目指す。今朝は日経平均株価も反発。９１円８７銭高の１万３５９６円３８銭で始まっている。年初から急落していたが、ここへ来て、さすがに投げ一巡、下げすぎからの調整局面となっているようだ。

△新日本石油<5001>は反発。テクニカル、割安感に「卸価格転嫁」方針明示がオン
新日本石油は反発。１０円高の７８６円で始まっている。今朝の日経新聞等で「新日石は石油製品のコスト上昇を、２月１日からの卸価格に転嫁する方針」と報じられた。石油連盟の渡文明会長（新日石会長）が、１６日の記者会見で明らかにしたもの。石油製品の調達コストが、２月出荷分は１月比１．３円上昇するとの見通しを示したという。新日本石油のチャートを見ると、きのう１６日は昨年来安値７７１円をつけた。現在の株価でＰＥＲ７倍台、ＰＢＲ０．８倍台と、割安感も買われているもようだ。
（証券日刊新聞）

△０８新春インタビュー　トヨタ自動車<7203>・渡辺捷昭社長　環境、市場、質を強く意識
－－今年の抱負は：「昨年より今年のほうが経営環境は厳しいが、大事なことは３つある。１つは環境問題。これに対応できなければ自動車メーカーは生き残れない。２つ目は先進国の景気減速、新興国・資源国の急成長という市場変化にどう対処するか。３番目はものづくりから販売・サービスまで『一気通貫』で質を向上させること。３つを強く意識して経営にあたる」
－－国内販売は１５９万台にとどまった：「計画値に１０万台以上届かず予想以上に厳しかった。日本経済が停滞しているわけでないのに自動車市場は活性化しない。幸い、新車投入やさまざまな施策などでトヨタのシェアは４６・２％にまで向上した。市場の縮小を悲観せず、市場創造型の商品投入やインフラ整備を進めていく」
－－来年は世界販売１０００万台体制となる：「販売が上ぶれしても下ぶれしても柔軟に対応できるやりくり上手な生産体制を作る。つまり９００万台の生産能力で１０００万台作れる体制を作るということだ。知恵を使って過剰投資も機会損失も避けたい」
－－新興国向け低価格車（エントリー・ファミリーカー＝ＥＦＣ）の開発は進んでいるか：「まだものになってはいない。環境性能などこだわる部分と、割り切る部分を見極めたい。部品はできるだけ現地化し、『コンセプトイン』の発想で企画・設計段階から部品メーカーと協力して進める必要がある」
－－資本提携先の富士重工業やいすゞ自動車との協業は進むか：「今は進展していないが、次の段階に進む可能性はある。良い関係に深めることを意識しながら、あわてずに着実にやるべきだ。もちろん、互いにメリットがなければよい関係は保てない」
－－世界一の自動車メーカーになるが：「ナンバーワンとかフロントランナーといわれても、慢心したり現状に満足したらダメ。会社の志や目標に対して身の丈はまだまだ低い。『総論賛成・各論反対』や『責任転嫁』など大企業病の兆候を戒めている」

△０８新春インタビュー　日産自動車<7201>　カルロス・ゴーン社長　次なる成長へ態勢を整備
－－昨年を振り返ると：「厳しい市場の中で成長を遂げた。２００７年度はコミットメント（公約）の世界販売３７０万台を達成できそうだ。新車攻勢や米国の販売好調が寄与したためで、８０００億円を計画した連結営業利益も予定通りだ。今は次なる成長への態勢を整えているところだ」
－－日産とルノー、２社の最高経営責任者（ＣＥＯ）職は負担が大きいのでは：「１９９９年に『日産復活』の命を受けたときも同様に懐疑的な見方をされた。社長を決めるのは最終的には株主。株主からの承認がある限り、私自身の情熱とエネルギーが衰えなければ（両社のトップを）続ける」
－－国内販売の立て直しはどうか：「全体需要は下がっており難しいが、日産の国内シェアは上がっており、商品、マーケティングなど全体的に見てうまくやっている。ただ、全体需要は２００８年も落ちるだろう。注意を払って事業を進めたい」
－－０８年の米国市場を１５５０万～１６００万台と厳しく見積もった：「０７年の市場規模は私だけが当初から１６００万台と厳しく予想し、残念ながら的中してしまった。０８年も私の予想が正しいのではと恐れている。もちろん、そのための備えは必要だが」
－－０９年度には世界販売４２０万台を打ち出している。次期中期経営計画は：「計画台数などは言えないが、成長はコミットメントする。準備している中身を見てほしい。現中期計画以降はロシアやインド、モロッコなど成長率の高い市場でさまざまな手を打つ。これらを合算すれば日産が成長するのは確かだ」
－－米ＧＭやクライスラーなど北米メーカーとの提携は：「今はルノーと日産の成長を実現するだけ。ただ、（北米地域での協業先を模索しているという）従来の戦略に変わりはない。第三者を迎えてアライアンス（連携）を拡大することは理にかなっている。積極的に相手を探しているわけではないが、好機をとらえてやりたい」（

△０８新春トップインタビュー　住友重機械工業<6302>・中村吉伸社長　海外拠点投資で展開加速
－－今中間期決算で営業利益が過去最高を達成するなど業績が好調だ：「今年３月までの中期経営計画は有利子負債の削減が大きなテーマだったが、目標の１０００億円を１年前倒しで達成し財務体質は大きく改善した。そのため４月から始まる新中期経営計画『グローバル２１』では、収益力をより積極的に投資に回せるようになった。今後はベトナム、中国、インド、ブラジル、ロシアの順で拠点投資を進め海外展開を加速する」
－－海外展開を基軸にする上で懸念材料は：「サブプライム（高金利型）ローン問題がどこまで影響を及ぼすか分からない。米国を中心に消費が冷え込むと大きな影響が予想されるため警戒はしている。しかし、中国や新興国の成長は続いており全体的に見れば世界市場は平均的に成長するとみている。売上高の海外比率が初めて５０％を超えるなど海外向けが堅調に推移している。一方で横ばいの国内市場への対処が課題となる」
－－主力の減速機の今後の展開は：「最も海外展開が進んでいる事業だけに今後も『戦略の柱』として増強していくことになる。減速機はほとんどの機械に使われる基幹部品。当社で扱う各種機械製品向けの内製化を促進できるほか、製品開発で連携を図ることができる。既存の工場の増強に加えインド、ブラジル、東欧、ロシアの新生産拠点の建設も考えている」
－－鋼材の値上がりについては：「値上げ分を市場価格にどのように転嫁できるかが重要になる。さらに生産性を改善してコストダウンを進めることを徹底しなければならない。顧客が欲しがる『一流商品』を提供することなしに単に価格転嫁だけはしないつもりだ」
－－新たな柱となる新規事業は：「既存の５つの事業を第一優先にしている。すべての事業でトップシェアを目指しているが、さらに競争力を高めるための国内外の中小企業などを対象にＭ＆Ａ（合併・買収）や提携を積極活用していく」

△０８新春トップインタビュー　日立造船<7004>・古川実社長　中計で売上高２割伸ばす
－－中期経営計画（２００５～０７年度）の進捗（しんちょく）状況を：「一度は下方修正したが、見直し後の数値は守れる見込みだ。負の遺産を処理したところに、中国特需による船舶用エンジンの拡大などフォローの風が吹いた。民需は好調で設備投資を増やす。環境事業は官需の拡大が期待できず、赤字を出さないようにしたい」
－－４月にスタートする次の中期計画（０８～１０年度）の策定は：「１月末か２月初めには発表できそうだ。売上高は２割程伸ばしたい。現行の中計は不採算事業の切り離しなどリストラが中心だった。今は、Ｖ字回復というにはあまりにも低い利益水準だが、社員も数年間に及んだ給与・ボーナスカットなどを耐えてきた。あとは着実に伸ばしていく。復配を視野に、売上高営業利益率５％を目指す」
－－造船事業の完全撤退は否定してきたが、次期中計でも変わらないか：「今の段階で申し上げることはない。３年先のことなので、（ＪＦＥホールディングスと折半で出資している）ユニバーサル造船がどうなっているか分からないし、保有株式を売るかどうかも決まっていない。中計では同社の取り扱いには触れない。われわれの事業は造船と切っても切れない部分があるので、総合的に考え結論を導きたい」
－－脱造船の方針に変更はないか：「（ユニバーサル造船への）投資利益は期待できるが、過剰な期待はかけない。ユニバーサルの業績に頼るような経営はしない」
－－社名を「Ｈｉｔｚ（ヒッツ）」に変更する考えは：「次期中計の３年間は『Ｈｉｔｚ日立造船』と表記したい。収益を出せるようになれば『Ｈｉｔｚ株式会社』に変更できればいいなと思う」
－－ＩＨＩがプラント事業の採算悪化で巨額の損失を追加計上した：「当社では、５億～１０億円以上の大口工事の受注を営業部門任せにするのではなく、経営陣がしっかり関与することで、受注リスク管理を徹底しています」

△富士フィルム<4901>　化粧品部門を強化　５品目追加、店頭で販売
富士フイルムは１６日、アンチエイジング（抗加齢）を目的としたスキンケアシリーズに美容液など５品目を新たに追加すると発表した。併せて、これまでの通信販売を主体とした展開から、全国のドラッグストアなどでの店頭販売に本格的に乗り出す。新たに発売するのは、３０～４０代をターゲットにしたスキンケアシリーズ「アスタリフト」ブランドから、（１）メーク落とし（２）洗顔料（３）日中用美容液（４）サプリメント（５）美容ドリンク－の５品目。発売は３月１２日で、全国の量販店やドラッグストアで取り扱う。昨年９月に発売した「アスタリフト」はこれまでローション、美容液、クリームの３品目で構成しており、スキンケアシリーズとしてラインアップが充実する。これに加えて販売ルートをドラッグストアなどへも広げることで、ブランドの知名度を着実に浸透させていく方針だ。アスタリフトは本業であるフィルムで培った浸透・吸収技術を活用して商品化。抗酸化力をもつアスタキサンチンや、肌のうるおい成分であるコラーゲンを配合しており、肌への浸透効果が高いのが特徴だ。同社では「化粧品専業大手でも追随できないレベルの浸透力」と自慢する。また、今回はドリンク剤などもシリーズに追加し、体の内外から働きかける商品体系にも発展させた。富士フイルムは「フィルムの原料は人肌と同じコラーゲンで、写真を劣化させる酸化は老化の要因でもある。得意とする技術を生かせる」（広報部）と話し、新規分野に力を入れていく方針だ。
（FujiSankei Business i）