1/16 お昼の『株価材料』PART Ⅱ

お昼の『株価材料』PART Ⅱは、"つづきはこちらです"をクリック！

[0回]

■株価材料

▼アトネイチャ<7823>が急落　本社ビル売却で「最終赤字見通し」
急落。一時は前日比66円安の925円まで下げ、８日の安値（990円）を下回って2007年９月の株式分割後の安値を更新した。15日、本社ビルを３月末までに売却すると発表。07年９月末時点で土地部分が約86億円の含み損を抱えており、売却により資産の効率化と財務体質の強化を目指す。業績への影響は確定次第発表する。これについて16日付の日本経済新聞朝刊は「08年３月期は連結最終赤字になる見通し」と報道。財務体質の改善を目指す姿勢を評価する投資家もいるとみられるが、現時点では最終赤字見通しを意識した売りが先行している。これまでに会社側は08年３月期の純利益を前期比19％増の25億円と見通している。本社ビルは賃借を受け引き続き使用する。同時に発表した07年12月の単体の総売上高（速報値）は前年同月比9.6％減だった。

▼デンソー<6902>、５カ月ぶり昨年来安値――手じまい売りで
続落。2007年８月17日に付けた3820円を下回り約５カ月ぶりに昨年来安値を更新した。一時は前日比160円安の3790円まで下げた。米株安や外国為替市場での円高進行といった外部環境の悪化を受けた投資家の手じまい売りが出た。もっとも市場では、「部品メーカーの場合、消費減速に伴う販価下落が、完成車メーカーに比べ遅れる傾向があり、目先的な収益悪化懸念は相対的に小さい」（準大手証券アナリスト）との見方もあり、売り一巡後は下げ渋っている。

▼ローム<6963>が一時ストップ安――インテル決算嫌気
大幅続落。海外の機関投資家の売りが出て一時は値幅制限の下限（ストップ安）である前日比1000円安の8140円まで下げ、連日で昨年来安値を更新した。前日に米半導体大手インテルが発表した2007年10―12月期決算で売上高が市場予測を下回ったことを嫌気した。株価は売り一巡後は下げ渋る展開となっている。「短期的には8000円近辺が下値の心理的節目になるが、どこまで深押しするのか不透明感はまだまだ強い」（中堅証券）との声が聞かれた。

▼サイバーステップ<3810>が上場来安値――中間決算の発表延期
大幅続落。一時は前日比9500円安の７万3600円まで下げ、２日連続で上場来安値を更新した。オンラインゲームを運営する。15日に同日に予定していた 2007年11月中間決算の発表を18日に延期すると発表した。会計監査人である太陽ＡＳＧ監査法人による監査業務が継続しており決算手続きが終了していないとしている。情報管理など内部統制が強化される流れのなかで、中間決算発表の延期を先行きの不透明要因として受け止めた投資家の売りが膨らんでいる。

▼ファナック<6954>、２年３カ月ぶり安値――米設備投資減を懸念
急落。連日で昨年来安値を更新し、一時は前日比710円（7.7％）安の8540円まで売られた。水準としては2005年10月28日以来約２年３カ月ぶりの安値を付けた。15日の米金融株の急落で米国の信用収縮が一段と強まり、米企業の設備投資意欲がさらに減退するとの懸念が広がっているという。寄り付き前に発表された2007年11月の機械受注統計は、船舶・電力を除く民需の受注額（季節調整済み）が前月比2.8％減と日経ＱＵＩＣＫニュース社（ＮＱＮ）がまとめた市場予想平均（5.0％減）より減少幅は小さかったが、非製造業の伸びが大きかった影響で、ファナックへの支援材料とはなっていない。市場では「信用取引で買った投資家が返済期日の到来で手じまい売りを出しているのでは」（準大手証券）との声も聞かれた。「中南米など新興国での需要拡大を考えると現在の株価水準は割安だ」（東海東京調査センターの大平光行シニアアナリスト）との見方もあった。

▼森精機<6141>が連日で昨年来安値更新――機械受注統計発表は反応薄
３日続落。一時は前日比179円安の1577円まで下げ、連日で昨年来安値を更新した。前日の米株安と日米景気の先行き不透明感を嫌気した海外の機関投資家の売りが出ている。寄り付き前に発表された2007年11月の機械受注統計は市場予想を上回ったが反応は鈍い。「通常の地合いなら入る押し目買い意欲も限定的」（岩井証券）という。「調整のメドとして1500円近辺が意識されるが、まずは外部環境が落ち着かないと下値も固まりにくいのでは」（同）との指摘があった。

▼イートレード<8701>が売り気配　SBIが完全子会社化、理論株価を意識
売り気配で始まった。現在は気配値を前日比5000円安の９万1100円まで下げており、約３万8000株の売り越し。親会社のＳＢＩ（東証１部、8473）が15日、イートレードを株式交換で８月に完全子会社化すると発表。イートレード株１株に対しＳＢＩ株3.55株を割り当てる。この交換条件とＳＢＩの15日東証１部終値（２万4830円）を基に算出したイートレードの理論株価は８万8146円。イートレードの15日終値９万 6100円を下回る水準の理論株価が意識され売りが優勢となっている。ＳＢＩはイートレードの完全子会社化でグループ間の連携を強め、顧客により高度なサービスを提供するとしている。ジャスダック証券取引所は15日付でイートレード株を監理ポストに割り当てた。ＳＢＩは続落。

▼パシフィック<8902>が売り気配――前期の売上高が25％減で
売り気配で始まり、気配値を前日比6000円安の９万1100円に切り下げた。売越株数は約300株。15日に2007年11月期の連結決算を発表。純利益は前の期比10％増の120億円だったが、売上高が1277億円と同25％減ったため、売りが出た。15日の米株の急落でリスク許容度の低下した投資家による見切り売りも出ているという。運用する不動産ファンドの成績が好調で利益は伸びたものの、不動産投資信託（ＲＥＩＴ）などファンド向けの不動産売却収入が前の期と比べ減少した。市場では、「信用収縮の影響でファンド組成が遅れていることは気掛かり」（クレディ・スイス証券の大谷洋司アナリスト）との声が聞かれた。08年11月期の売上高は前期比39％増の1778億円、純利益は同２％増の123億円となる見通し。株価は前日までの２日間で18％下落しており、「純資産価値でみれば割安感が出てきた」（同）との見方もある。

▼ソニー<6758>など輸出関連株が軒並み安――米株急落と円高で
ソニーや松下<6752>などの輸出関連株が軒並み安。ソニーは一時、前日比200円安の5710円まで下げた。15日の米株式相場が、米大手銀行シティグループの損失拡大や昨年12月の小売売上高が６カ月ぶりに減少に転じたことなどを受け、急落したため、米景気後退への警戒感が一段と強まり、日本の輸出関連株に見切り売りが出ているという。外国為替市場で円相場が１ドル＝106円台後半に上昇していることも、輸出採算の悪化懸念につながっている。トヨタ（7203）やホンダ（7267）といった自動車株も売りが先行している。

▼東芝<6502>が売り気配――インテル決算に失望、半導体関連軒並み安
売り気配で始まった。気配値は前日比10円安の746円で売越株数は約90万株。米半導体大手のインテルが15日夕発表した2007年 10―12月期決算は、売上高が四半期ベースで過去最高だったが、市場予想に届かず、同日の米株式市場の時間外取引で急落しているため、売りが東芝にも波及している。販売価格が下落したＮＡＮＤ型メモリーの売上高が会社予想に届かなかったという。
連想売りは東エレク<8035>やアドテスト<6857>、ＳＵＭＣＯ<3436>といった他の半導体関連株全般にも広がっている。
（NIKKEI NET）

▼三菱ＵＦＪＦＧ<8306>、サブプライム関連損失が12月末で500億円規模に拡大
三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループのサブプライムローン（信用度の低い借り手向け住宅ローン）関連証券化商品にかかわる損失が昨年１２月末時点で５００億円規模に拡大していることが１６日、分かった。関係筋が明らかにした。サブプライム関連の証券化商品の価格が下落してることに加え、サブプライム関連とは計上していなかったＳＩＶ（ストラクチャード・インベストメント・ビークル）にかかわる投資で損失が出ているもようだ。三菱ＵＦＪは現在、２００７年４―９月決算数字を取りまとめ作業中のため、数字が変動する可能性もある。三菱ＵＦＪは９月中間決算発表時点では、サブプライム関連で減損処理損失が４０億円、評価損２３０億円を計上した。広報担当者はコメントを差し控えた。

△アドバンスクリエイト<8798>が切り返し、6000株上限に自己株取得へ
アドバンスクリエイトが切り返し。朝方は軟調だったが、プラス圏に浮上してきた。１５日に発行済み株式総数の５．２０％に相当する６０００株を上限に自己株を取得すると発表したことが買い材料となっている。取得総額上限は３億円。取得期間は１月１６日から３月３１日まで。

▼半導体関連株が軟調、インテルの予想下回る決算受け売り優勢
半導体関連株が軟調に推移している。アドバンテスト<6857>、東京エレクトロン<8035>などがさえない。米インテル(INTC.O: 株価, 企業情報, レポート)の決算が予想下回ったことを受け、売り優勢の展開となった。インテルが１５日発表した２００７年第４・四半期決算は、売上高・利益ともに市場予想を下回た。０８年第１・四半期の業績予想もさえず、株価は引け後の時間外取引で１５％近く急落した。

▼アマガサ<3070>がストップ安売り気配、07年12月期当期利益予想を下方修正
アマガサがストップ安売り気配となっている。１０時０１分現在、同社株は差し引き１０６株の売りで８万１６００円売り気配。２００７年１２月期の業績見通しについて当期利益を２億０１００万円から１億３５００万円に下方修正したことを嫌気した格好となっている。営業利益は３億５６００万円から３億９３００万円に上方修正したものの、材料視されていない。

△関門海<3372>がしっかり、年2000円配当を好感
関門海がしっかり。同社は１５日、２００８年１１月期に年2000円配当を実施すると発表した。上場来初の配当実施を好感した買いが先行した。

△ＴＯＷ<4767>が買い優勢、08年6月期の業績予想を上方修正
テー・オー・ダブリューが買い優勢。１５日に２００８年６月期の業績予想を上方修正したことを好感している。０８年６月期連結業績予想は売上高が１３９億４２００万円から１４５億７０００万円、営業利益が１２億１８００万円から１３億２６００万円、純利益が６億４５００万円から７億２２００万円にそれぞれ引き上げられた。各種イベント案件の受注が入社３─４年目の社員の戦力化などで好調に推移しているという。

△プロパスト<3236>が買い気配、好業績と増配を評価
プロパストが買い気配で始まっている。好業績と増配を評価した買いが先行した。１５日に発表した２００７年１１月期中間連結決算は、資産活性化事業の好調が寄与し、連結経常利益が前年同期比２．２６倍の１５２億２４００万円だった。好業績を背景に年間配当予想は従来の３０００円から３６００円に引き上げると発表している。
（ロイター）

□オンリー<376>株が上場来安値、海外投資家の売り警戒－既存店販売は好調
紳士服店をチェーン展開するオンリーの株価が３営業日続落。一時は前日比4600円（6.1％）安の７万900円まで下げ、連日で上場来安値を更新した。15日公表の2007年９－11月期（第１四半期）業績で、既存店販売高が計画通り順調に推移していることが確認できたものの、株式相場全体の先安観が強く、海外投資家の持ち株売却が警戒されている。コスモ証券投資調査部の大西等シニアアナリストは「業績は順調だが、紳士服販売業界では準大手との位置付けで、市場関係者の関心も青山商事やＡＯＫＩホールディングスなどと比べて低い。外国人持ち株比率が高いこともあって、日本株を売り放したい向きから継続的に売り注文が出ているようだ」と指摘している。オンリーの07年８月末時点の外国人持ち株比率は23.8％。オンリーの９－11月期の連結営業利益は前年同期比20％増の３億2600万円で、営業利益率は16.6％と前年同期から1.8ポイント向上した。企業の従業員採用意欲が高く、若年層を中心にスーツが売れている上、「３万4000円や３万8000円などの高価格帯商品が伸びた」（同社ＩＲ担当マネージャーの村田晴夫氏）という。また靴やかばんなど関連商品の売れ行きも良く、既存店の客単価が同4.9％上昇したことも奏功した。　　会社側の営業利益予想は、中間期が４億8000万円、通期が10億2000万円。９－11月期の進ちょく率は中間が67.9％、通期が32.0％。コスモ証券では今期営業益が10億6000万円になるとみて、投資判断「中立プラス」を継続している。大西氏は「配当利回りが2.3％と高いうえ、一定以上の株式を保有する株主にはオーダースーツを１着無料で作ってくれるなどの株主優待もある。株価収益率（ＰＥＲ）６倍台の現状の株価は割安で、下落局面では買いを入れておきたい」と述べていた。午前10時20分現在の株価は、前日比4.6％安の７万2000円。出来高は149 株で、過去５営業日の終日出来高の平均（107株）を上回った。同社株は新規上場直後の2005年７月８日に16万3000円の高値を付けたが、２カ月半で５割調整し、05年９月30日には７万9250円を付けた。06年10月にも８万円台を割り込んだが、その後は14万円台に上昇、８万円を下限に浮き沈みを繰り返してきた。

▼魚喜<2683>株が反落、食品表示偽装などで消費者が魚離れ－今期は一転赤字へ
鮮魚販売などを手がける魚喜の株価が反落。魚価高に加え、他社で食品表示偽装が判明して消費者の生鮮食料品の購入意欲が減退。年末年始商戦の販売が大きく落ち込んだことから、同社は前日に今期（08 年２月期）連結最終損益予想を黒字から赤字に変更した。個人消費の先行き不透明感から業績に対する弱気の見方が強まり、売りが先行している。午前10時13 分現在の株価は前日比７円（4.1％）安の166円。同社の経理部の早川秀明氏は「最大の稼ぎ時である年末年始の販売が予想以上に悪かった。老舗料亭の食品表示問題などもあって消費者の魚離れは著しく、１、２月もこうした傾向が続く可能性が高い」と話していた。３－12月累計の全店売上高は前年同期比9.2％減だった。赤字店舗についての減損処理を行ったことなどから、今期の最終損益は１億7000万円の赤字になる見込み。従来予想は２億1500万円の黒字だった。２月には不採算店を４、５店舗撤退させ、80店前後にする見通し。

▼金融株売りの中でみずほＦ<8411>株が52週安値、メリル優先株引き受けは評価
みずほフィナンシャルグループの株価が一時、前日比２万7000円（5.4％）安の47万6000円まで下げて52週安値を更新。 2005年４月18日以来の安値を付けた。米銀最大手のシティグループの決算悪化などを受けて15日の米国株式相場は急落しており、世界的な金融、景気不安などを背景にこの日の日本株相場全般が売り込まれた影響を被っている。一方、みずほコーポレート銀行が米メリルリンチの優先株12億ドル（約 1300億円）分を引き受けることに関しては、市場から資本政策として前向きの評価を得ているようだ。岩井証券イワイ・リサーチセンター長の有沢正一氏は、「米株の急落を受けて機械的とも言える日本株の売りの一環として、時価総額の大きい金融株が売られている。邦銀のサブプライム関連損失が膨らむことも懸念されているようだ」と指摘した。
みずほＦのほか、三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ<8306>の株価も一時50円（５％）安の949円、三井住友フィナンシャルグループ<8316>も３万4000円（4.1％）安の79万5000円までそれぞれ下落するなど大手銀行株は全面安。三菱ＵＦＪに関しては、ＮＨＫが16日朝のニュースで、サブプライム関連投資商品の関連損失が昨年12月末時点で10月末と比べて倍増となる500億円以上に膨らんだと報じている。
みずほコーポがメリルの割当増資を引き受けることについては、「公的資金返済後の資本政策として上期の自社株取得に続く動きであり、投資家が求める資本の有効活用を実行した点は評価できる。高配当率でもあり、純投資として見ても国内のビジネスより投資効果が見込める点もプラス」（ＵＢＳ証券の田村晋一シニアアナリスト、15日付のリポート）との声が出ている。ただ田村氏は、「自己資本規模に対して出資額が小さく、経営上も業績上もインパクトは小さい。大規模な業務提携に発展する可能性も小さい」とした上で、本業収益の回復が見込みにくい点やサブプライム関連投資損失が会社予想を上回る懸念もあるとし、「株価上昇はまだ期待しにくい」との認識も示している。クレディ・スイス証券の伊奈伸一リサーチアナリストも、出資規模からメリルに対する影響力は限定的だとして、「みずほの米国での投資銀行業務展開が優位になる、といった純投資意外でのメリットまで期待するのは難しい」と 15日付リポートで述べている。

□明治菓<2202>株は小動き、ポッカと資本業務提携発表－シナジー効果見えず
菓子や医薬品などに注力する明治製菓の株価は小動き。中堅飲料メーカーのポッカコーポレーションと資本業務提携し、持分法適用会社にすると15日に発表したが、出資比率が中途半端で、両社で組む利点が見えにくいとの見方が多く、買いが限定された。午前９時30分現在の株価は前日比３円（0.6％）安の464円。取引開始後 30分間は上下１％以内での変動が続いた。出来高は27万株で、15日の同時刻とほぼ同水準。ただ約定件数は約２倍の79件となっており、平均取引サイズは前日の２分の１に相当する3253株。明治菓は15日、ポッカのＭＢＯ（経営陣による企業買収）に協力した投資ファンドのアドバンテッジなどからポッカ株の203万1008株（発行済み株式総数の22.12％）を買い取ることで基本合意したと発表した。株式買い取りは１月31日に市場外で取得する予定だが、買収総額については「開示を控えている」（明治菓広報ＩＲ部の大歯恵美子氏）と言う。一方、16日付の日本経済新聞朝刊は「100億円弱のもよう」と伝えた。コスモ証券投資調査部の馬目俊一郎シニアアナリストは、「ポッカが非上場化後に飲料に特化してしまったため、明治菓とのシナジーが見えにくい」と述べたうえで、明治菓が出資比率を22.12％にとどめることに対して、「やるなら100％か51％。連結子会社化しないと中途半端だ」との考えを示した。ポッカは全国に９万台の自動販売機を展開し、コーヒー飲料やレモン飲料などを販売している。明治菓ではこの自販機網を利用して健康食品や健康飲料を提供していく構え。

▼トヨタ<7203>やホンダ<7267>株が52週安値、急速円高で自動車株が軒並み売られる
急速に円高が進行する中、トヨタ自動車やホンダ、日産自動車<7201>など自動車株が軒並み下落。午前９時20分現在の株価は前日比で全般に４－５％前後の下落率となっており、トヨタとホンダは52 週安値を更新。トヨタは一時220円（４％）安の5310円まで売られ、2005年 11月以来の安値水準に落ち込んだ。朝方の東京外国為替市場では、ドル・円相場が１ドル＝106円台後半と約２年半ぶりのドル安・円高圏で推移。前日発表された米国の小売売上高が市場予想を下回ったほか、米銀最大手シティグループの業績悪化を受け、米国景気の後退懸念が一段と強まっている。米ミシガン州デトロイトでは13日（現地時間）から、世界５大モーターショーのデトロイトオートショー（北米国際自動車ショー）が開催中。原油価格高騰やサブプライム（信用力の低い個人向け）住宅ローン問題などの先行き懸念で今年の米国市場が1600万台の大台割れも予想される中、日本車メーカーはいずれも前年を上回る計画を打ち出している。ホンダの福井威夫社長は米デトロイトで13日（現地時間）、ブルームバーグ・ニュースのインタビューに応じ、2007年度下半期の想定ドルレート113 円に対し、足元円高で推移していることについて「第４四半期は110円を想定している。第３四半期が予約の関係もあって、下半期113円とした。ドルはそうなっているが、ユーロは円安の方向だし、その他通貨はあるから、それほど大きな影響はない」と述べていた。

▼レナウン<3606>が売り気配、個人消費低迷で衣料品不振－今期は一転赤字予想
衣料品販売のレナウンの株価が売り気配。個人消費の低迷によって秋冬物衣料が低調に推移したうえ、持分法適用会社の清算に伴う特別損失も計上したため、同社は前日、今期（08年２月期）の連結業績予想を黒字から赤字に変更した。業績悪化を受けて売り圧力が強まっている。午前９時５分現在の気配値は前日比20円（3.1％）安の615円で、前日に付けた昨年来安値を下回る水準。売り株数19万8500株、買い株数２万800株となっており、当面値が付きそうにない。同社の経営企画室広報担当部長の伊東甲二氏は「個人消費が思った以上に落ち込んでおり、ボディーブローのように効いている。昨年は残暑が厳しかったことで秋冬物商品が苦戦したほか、年末商戦も悪かった」という。伊東氏によると、衣料販売事業は商品を先に作り込むため、販売が低迷するとセールで売る商品が増えて採算が悪化する。今期の売上総利益は816億円を見込んでいたが、760億円に悪化する見通し。これに伴い、連結営業損益は24億円の赤字に転落する見込みとなった。従来予想は18億円の黒字だった。持分法適用会社のレナウンジャーヂなど関連会社の清算に伴う特別損失を８億円計上し、連結最終損益は38億円の赤字に転落する見通し。従来予想は１億円の黒字だった。
（ブルームバーグ）

▼パル<2726> 一時ストップ安で下落率上位。
前日に発表した第3四半期の決算内容が嫌気されている。累計営業利益は31.8億円で前年同期比14.2％減と減益決算に。中間期実績の8.8％減益に対して、9-11月期は20.9％減と減益幅が広がる状況となっている。

□ＡＣＣＥＳＳ<4813> 昨年11月安値近辺で下げ渋りをみせている。
ネット関連の一角がじりじりと切り返しをみせてきており、直近急落の反動を狙った動きに。一目均衡表では雲を割り込んでしまっており、チャート妙味は低いが。

▼コシダカ<2157> ストップ安売り気配。
四半期決算の内容並びに下方修正が嫌気されている。第1四半期は前年同期の開示がないものの、2.9億円の営業赤字と営業損益段階から赤字となった。また、08年2月中間期並びに08年8月期の業績予想を下方修正している。中間期については営業利益で従来予想の4.13億円から2.58億円に減額、一転して減益となる見通し。10月並びに11月の集客が予想を下回ったためと。

▼プレナス<9945> ストップ安売り気配。
前日の取締役会決議を受けて、先行き不透明感が強まる状況のもよう。（株）ほっかほっか亭総本部との和解交渉に有意義な進展が見られない場合、両者間における全てのエリア・フランチャイズ契約を解約せざるを得ないとの結論に達したようだ。2月5日までに建設的な回答が得られない場合、解約通知書を発送と。

■ディーエヌエー<2432>---下げ幅縮める、ボックス維持
下げ幅縮める。携帯フィルタリング強化による影響が警戒される格好から1/7以来の50万円を割り込む場面をみせたが、その後は下げ幅を縮めている。急落後に形成している50-59万円レベルでのボックス維持しており、下限到達で見直し買いも。

▼ディーエヌエー<2432>---フィルタリング強化影響を改めて警戒
売り気配。ＮＴＴドコモとＫＤＤＩが携帯フィルタリングサービスの強化策を発表し、先に発表したソフトバンクと合わせた3社の対応策が出揃っており、改めて制限による業績への影響が警戒される格好となっている。

△富山化<4518> プラスに転じる。
一時4営業日ぶりに700円を下回る場面もみられたが切り返しを見せてきている。一目均衡表の雲上限がサポートとして機能している状況は継続。ディフェンシブ物色のほかインフルエンザ関連など材料性から短期資金も向かいやすく。

▼新光電工<6967> 大幅安。
インテル関連として売り対象とされている状況。米インテルは決算発表後に、時間外取引で10％を超える急落となっており、同社やイビデンなど関連性が強いとされる銘柄群はさえない展開に。インテルは10-12月期実績のＥＰＳが市場コンセンサスを下回ったほか、1-3月期の売上ガイダンスもコンセンサスを下ブレ。

△佐世保<7007> プラスに転じる。
連日の直近安値更新で昨年1月以来の水準まで調整している。PERは12倍にまで低下しており、割安感が強まってきている。船舶受注の好調で業績懸念は低く、見直し買いの動きも。

△日平トヤマ<6130> 買い気配。
コマツがＴＯＢを実施、完全子会社化を目指す方針を固めたとの報道が伝わっている。プレミアムをつけて7割強の株式を取得、買収額は400-500億円程度になる模様と。ちなみに、前日終値810円を基準にすると、70.7％の株を取得する場合、発行済み株式数を5057.1万株とすると、290億円程度と計算される。

▼雑貨屋ＢＬ<3331> 売り気配から。
第1四半期での赤字が嫌気されている。第1四半期は売上高が前年同期比16.3％減の51.11億円となったほか、経常損益以下が赤字となった。経常損益については、0.76億円の赤字（前年同期1.93億円の黒字）となっている。

▼レイコフ<8941> 売り気配。
四半期決算の内容が売り材料視されている。第1四半期は売上高が前年同期比50.7％増の42.07億円となったものの、経常利益については同95.0％減の0.21億円にとどまった。また、不動産投資事業のホテル業務で損失が発生したとして、最終損益に関しては0.99億円の赤字（前年同期2.07億円の黒字）となっている。

▼任天堂<7974>---大幅続落で昨年9月以来の水準に
大幅続落で11月安値を下回り、9月以来の水準に。米小売売上高の低迷や為替相場の円高傾向が嫌気される格好に。フィデリティ投信の保有比率減少などファンドの売りも警戒。

△武田薬品<4502>---主力医薬品株の一角が堅調に推移
小幅続伸。主力医薬品株の一角が堅調に推移している。高配当利回りを手掛かりにしているほか、米景気不安の高まりによりディフェンシブ・セクターに資金がシフトする状況に。

△関西電力<9503>---電力株は軒並み堅調、円高に着目も
4営業日ぶり反発。電力株は軒並み堅調なスタートとなっている。為替相場が1ドル106円台に円高が進んでいるなど、円高に着目した流れに。また、外部環境の不安感が強まる中、ディフェンシブ物色に。

△電源開発<9513>---買い先行、外資系の買い増し検討報道で
買い先行。英投資ファンドのチルドレンズが出資比率を高める意向を表明、本日の買い材料につながっている。外資規制の対象となっており、経営権取得などといった状況までは想定しにくいものの、短期的には需給妙味が先行する形か。また、日興シティでは、同社を含めセクター内の複数社の投資判断を引き上げており、ディフェンシブへの資金シフトと重なって、電力セクターは現在唯一の値上がり業種となっている。

△東ガス<9531>---出光などとバイオガス供給事業
続伸。出光などと、下水処理場や食品工場の汚泥や生ごみからメタン主成分のガスをつくり、燃料として供給する事業を始めると報じられている。信用倍率は1.02倍と取り組み妙味は大きい。

▼Ｅトレード証<8701> 売り気配から。
株式交換比率にサヤ寄せの動きとなっている。親会社のＳＢＩがＥトレードを株式交換で8月に完全子会社すると発表、Ｅトレード1株に対してＳＢＩ株3.55株を割り当てるとしている。ＳＢＩの15日終値をベースとした場合、Ｅトレードの理論株価は8万8146円となる。なお、ジャスダックではこれを受け、15日付で監理ポストに割り当てた。
（フィスコ）

▼メディア工房<3815>は１Ｑの大幅減益・低進捗率着地を嫌い続落
メディア工房は、１９００円安の３万３１００円と６営業日続落となっている。前日１５日に２００７年第１四半期（１Ｑ）決算を発表、大幅増収、大幅減益で着地、２月中間期予想業績対比でやや不調な進捗率となったことが引き続き嫌気売りされている。同社の１Ｑ業績は、前年同期比３２％増収、２６％経常減益、２８％純益減益となった。同社は、昨年１２月に今期中間期・通期業績の増減マチマチの修正を行ったが、経常利益はこの中間期予想対比で６９％、純利益は１６％の進捗率となった。売り上げは、携帯電話向けコンテンツの拡大に対応して社内リソースをＰＣ向けからシフトして拡大したが、美容関連事業ではなお黒字計上に至らず減益となった。中間期・通期業績は、１２月修正値を据え置き、通期純利益は子会社のＴＮＫ株式売却益が加わり１億４２００万円（前期は３３００万円の黒字）と大幅増益、２期ぶりの過去最高更新を予想している。株価は、携帯電話のコンテンツ関連人気に前期業績の上方修正が加わり、昨年９月の上場来安値２万２２００円から５万１８００円まで反発したあと、昨年末の業績修正を嫌い調整加速となった。ＰＥＲは６倍台、ＰＢＲは１倍ソコソコ、配当利回りは２．９％と割り負け、１３週移動平均線から１７％超ものマイナスかい離となっており、下値固めから再度のリバウンド幅拡大も見込まれる。

▼インテージ<4326>は東証２部上場承認も売り加速し安値更新
インテージは、２８８円安の１６６２円と９営業日続落、昨年９月につけた昨年来安値１８５０円を下抜くとともに、ジャスダック市場の値下がり率ランキンづの第２０位と売られている。前日１５日に東京証券取引所から１月２２日付けで東証２部上場を承認され、上場に際して新株式発行を伴わない好需給や連続過去最高業績を更新中の好実態にも反応がなく、売り加速となっている。同社は、市場調査コンサルティング事業、システムソリューション事業、メディカルソリューション事業を経営の３本柱としているが、インターネット調査の拡大やメディカルソリューション事業のデータマネジメント・解析事業が順調に推移しており、今３月期業績は、売り上げ３３２億２７００万円（前期比７％増）、経常利益３２億６９００万円（同１２％増）、純利益１７億２７００万円（同６％増）と連続の過去最高更新を予想している。株価は、昨年１２月にタイに合弁会社を設立したこときっかけに４００円高し２０００円台出没となっていた。ＰＥＲは１０倍台、配当利回りは２．０％と下げ過ぎを示唆しており、２２日の重複上場に向け逆張り・突っ込み買い妙味も膨らんでくる。

□カッパ・クリエ<7421>は中間期大幅増益も材料出尽くし感で続落
カッパ・クリエイトは、１４０円安の２１１０円と２日間の変わらずを挟み５営業日続落となっている。前日１５日に２００７年１１月中間期決算を発表、昨年大納会引け後の上方修正通りに大幅増益で着地、今２月通期純利益も同様に減益率の大幅縮小を予想したが、材料出尽くし感から利益確定売りが続いている。同社の中間期業績は、前年同期比１１％増収、９．３倍経常増益、６７％純益増益と高変化した。改正建築基準法の影響で出店計画は未達となったが、既存店は店舗改装効果などで計画通りに推移したことが寄与した。決算期変更となる今２月通期業績も、上方修正通りに予想、純利益は１５億８０００万円（前期比２％減）と減益率縮小を見込んでいる。株価は、前期業績の再三の下方修正から大きく調整、ゼンショー（７５５０）との資本・業務提携をきっかけに底値反転をした。そのゼンショーが、昨年１０月に提携凍結を発表したことから逆に上値追いに弾みをつけた。下値で依然、強弱感の拮抗が続きそうだ。

▼東証２部重複上場のアイ・エス・ビー<9702>は反応なく連日の安値
アイ・エス・ビーは、この日から東証２部に新規上場されジャスダック証券取引所と重複上場となったが、東証２部では気配値も立たず反応薄で推移している。ＪＱ市場では、６２円安の７７１円と３営業日続落し連日の昨年来安値更新となっている。今年１月９日の上場承認に際して公募増資などの新株式発行を伴わないことから、３０円高の好感高となったが、後続不発となっている。同社は、携帯電話向けソフトや基地局向けシステムなどの強みを持つ独立系ソフトウェア開発会社で、業績は順調に増収増収を続けている。目下集計中の２００７年１２月期は、期初予想通りに推移、前期比７％増収、１８％経常増益を予想、純利益は５億円（前期比２３％増）と９期ぶりに過去最高を見込んでいる。この好調推移から、第３四半期決算発表時の昨年１０月には期末配当を期初予想の３０円から３２円に増配、株価は携帯電話関連株人気も波及して１２０５円高値まで２００円幅の水準訂正となった。２００８年１２月期業績も続伸観測が有力であり、実績ベースのＰＥＲ７倍台、ＰＢＲ０．７倍、配当利回り４．０％は割り負け歴然となる。重複上場をきっかけに徐々に好実態見直しも進もう。

△丸栄<8245>は興和提携が第３者増資の希薄化懸念押し返し急反発
丸栄は、１６円高の２４５円と４営業日ぶりに急反発している。前日１５日に筆頭株主の興和（名古屋市中区）と業務・資本提携を発表、不動産事業などの事業展開の協議を開始することを評価し、第３者割当増資による希薄化・需給悪化懸念を押し返し買い先行となっている。今回の提携は、同社店舗が位置する名古屋の栄地区が、名古屋駅前地区の再開発効果に押され劣勢になっていることに対応、地域の活性化と同社の百貨店事業と不動産事業などの収益拡大を図ることを目的にしており、今後、両社で専属プロジェクト・チームを設置し施策を検討する。第３者割当増資は、１月３０日払い込みで１１２７万株（発行価額３１６円）を興和に割り当て、調達資金３５億５５３２万円は、丸栄の不動産事業の強化、店舗改装などによる百貨店事業の競争力強化、有利子負債の圧縮などの充当する。増資後の興和の持株比率は１０．９３％から２８．６６％に高まる。株価は、昨年３月の都市型含み資産株人気でつけた４２６円高値から調整一方で、１０月の８月中間期業績の下方修正・純益赤字転落で下げ足を速めた。前日同時発表の今２月期第３四半期業績も、減収・経常減益、純益は赤字着地となった。全般急落相場下で下値での低位値ごろの材料株思惑が続きそうだ。

▼コマツ<6301>は日平トヤマ<6130>株式買い増し観測も売り先行し急続落
コマツは、１７５円安の２３８０円と４営業日続落している。この日付けの日本経済新聞で、子会社の日平トヤマの株式を株式公開買い付け（ＴＯＢ）により買い増し完全子会社化すると伝えられ、さらにこの日寄り付き前に発表された昨年１１月の機械受注統計が、市場予想平均の減少率前月比５．０％減を上回る２．８％減となったが、いずれも反応がなく売り継続となっている。前日の米国市場でサブプライムローン問題の深刻化や景気後退観測から、ＮＹダウが２７７ドル安の１万２５０１ドル１１セントと急反落、為替相場も１ドル＝１０６．７０ー８０円の１．４０円の円高・ドル安となったことが関連売りにつながっている。同社の日平トヤマ完全子会社化は、新興国向けに好調に推移している建設・鉱山機械に加え、工作機械も強化する一貫で、工作機械業界第５位の日平トヤマとの相乗効果により同社の工作機械関連の売り上げは１０００億円近くになり４位の牧野フライス製作所との差を縮めるとされた。日平トヤマは、２００６年１１ー１２月にコマツが同社株を取得、買い増した時の急伸が連想され寄り付きから買い気配を切り上げ、９０円高の９００円買い気配と４営業日ぶりに急反発、ストップ高ペースで推移している。なお両社は、寄り付き前に報道内容についてコメントを発表、いずれも「現時点で何も決定されていない」とした。

▼マックス<6454>は増配、自己株式取得も３Ｑ小幅減益で連日の安値
マックスは、５０円安の１０６７円と４営業日続落し、連日の昨年来安値更新となっている。前日１５日に今３月期第３四半期（３Ｑ）決算とともに期末配当の増配と自己株式取得を発表したが、業績そのものが下方修正通りの小幅減益となったこともあり売り先行となっている。同社は、昨年１０月の中間期決算発表時に３月通期業績を下ぶれ修正し期末配当を減配、やはり売り先行となった。同社の３Ｑ業績は、前年同期比１％増収、３％経常減益、３％純益減益となり、１０月の通期減額値対比で利益は７３－７６％の進捗率と目安の７５％をほぼ達成した。国内では改正建築基準法、米国ではサブプライムローン問題で新設住宅着工戸数が大幅減少しインダストリアル機器部門が影響を受け、ステンレス・線材などの原材料価格高騰も圧迫要因となり、為替差損計上も響いたが、オフィス機器部門などが堅調に推移し小幅減益にとどまった。期末配当は、昨年１０月に期初予想の３６．９９円から３５円に減配したが、今度は３６円に増配する。自己株式取得は１００万株（発行済み株式総数の１．９４％）、１４億円を上限に１月１６日から５月３０日までを取得期間に実施する。株価は、ＰＥＲは１３倍台、ＰＢＲは０．８倍、配当利回りも３．３％と割り負けており底値反転も想定範囲内となる。
（東洋経済新報社）