1/10 お昼の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

△三洋電<6764>が小反発――「携帯事業売却で来週にも最終合意」
小反発。一時、前日比５円高の163円を付けた。昨年末に過年度決算の訂正を背景に監理ポスト入りしたことで処分売りが膨らみ、大納会には 150円まで下落していたものの、その後は買い戻しでじり高基調となっている。10日付の日本経済新聞朝刊は「携帯電話機事業の売却で、京セラ（6971）と来週にも最終合意する。京セラによる買収額は500億円前後で、４月１日までに買収を完了する」と報じた。既定路線との声がある一方、株価の下支え要因との見方もあった。

△任天堂<7974>が続伸――値ごろ感からの買いで
続伸。国内外の機関投資家とみられる値ごろ感からの買いが優勢で、一時は前日比2000円高の６万2000円まで上げた。昨年12月27日に６万7400円の直近高値を付けた後、米株安など外部環境の悪化を受けた売りに押されて大きく水準を切り下げていた。前日は一時５万6800円まで売られ、この間の下落率は16％に達した。その後は買いが徐々に強まり、昨年11月20日の直近安値５万6100円を下回ることなく切り返してきたことで、「下値は確認した」との見方も広がった。前日の米国株が反発したのも買い安心感につながっているものの、市場では「外部環境の先行きに不透明感があることで、まだ上値を積極的には追いにくいのではないか」（大手証券）とする声が聞かれた。

■ＡＢＣマート<2670>が反落――３―11月期好業績も出尽くし感
反落。小安く寄り付いたが、その後は下げ幅を拡大しており、前日比120円安の2430円まで下落する場面があった。前日９日に発表した 2007年３―11月期の連結業績は、新規出店効果などが寄与し、経常利益は前年同期比11％増の138億円となるなど増収増益となったが、特に好感した買いは目立たない。２月期通期の見通しは変えておらず、前日まで続伸していたこともあって、目先の材料出尽くしとした売りが優勢になっているようだ。株価は昨年の夏以降、おおむね2500円前後でのもみ合いが続いている。市場では「今期連結ベースの予想ＰＥＲ（株価収益率）は約20倍と値ごろ感は特にないため、株価の上振れには上方修正や来期の増収増益見通しを示すことが必要だろう」（準大手証券のストラテジスト）との声が聞かれた。

■オートバクス<9832>が反落――個人投資家の売りに押される
反落。個人投資家を中心とする売りに押され、一時は前日比80円安の2165円まで下げた。７日に昨年来高値（2050円）を付けた後、前日まで２日間の上げ幅が急だったことから、戻り待ちの売りが出ている。自律反発狙いの買いが中心だったことで、上値余地は限定的と見た投資家による利益確定の売りもあるという。原油高に伴うガソリン価格の高騰を背景に、カー用品の市場環境は厳しい。2008年３月期の連結経常利益は前期比43％減になる見通しで、「業績面での明るい材料が出ない限り、低ＰＢＲ（株価純資産倍率）銘柄とはいえ、手掛けにくい」（岩井証券・イワイ・リサーチセンター）との声が聞かれた。予想連結ＰＢＲは0.5倍程度となっている。

△アインファマ<9627>が続伸――「ISSなどCFS統合賛成呼びかけ」
続伸。前日比29円高の1748円まで上げている。調剤薬局大手。10日付の日本経済新聞朝刊が、「ドラッグストア大手ＣＦＳ（東証１部、8229）が計画するアインファマとの経営統合を巡り、米インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ（ＩＳＳ）など議決権行使助言大手２社が統合案に賛成するよう機関投資家などに呼びかけたことが明らかになった」と報道。ＣＦＳと、統合に反対する同社筆頭株主のイオン（同、8267）が委任状争奪戦を展開するなか、投資家の一部はアインファマに小口ながら思惑的な買いを入れているようだ。もっとも市場では「委任状争奪戦の進展を見極めたい」との声が以前から多く、一般的に思惑的な売買が活発な時にみられる荒い値動きとはなっていない。きょうはＣＦＳが続落、イオンが反発していることもあり、同報道の影響は現時点で限定的となっている。

△昭電工<4004>が小幅続伸――「ハイブリッド車用の素材を増産」
小幅続伸。一時、前日比13円高の403円まで上昇し、昨年の大納会以来、５営業日ぶりに400円台を回復した。10日付の日本経済新聞朝刊が「国内素材各社がハイブリッド車用素材の増産体制整備に乗り出した」と報じ、モーターに使う磁石合金を手掛ける昭電工も生産能力を大幅に増やす見通しが示されたことをきっかけに、自律反発狙いの買いの勢いが増したようだ。もっとも、買い一巡後は戻り待ちの売りも出て、上げ幅を縮めている。同報道によると、約10億円を投じ、モーター用磁石合金の生産能力を25％増の１万トンに拡大するという。一方、同様に関連素材の増産観測が伝えられた旭化成（3407）、電化（4061）、日立化成（4217）などは小幅安で推移している。いずれの銘柄も前日に大幅高しており、きょうはその反動で利益確定売りが先行しているようだ。

△ＪＡＬ<9205>が上昇――自律反発狙いの買い
前日比６円高の 251円まで上昇した。自律反発狙いの買いが入っているとみられる。現在、検討中の最大1500億円規模の優先株による増資の計画案が明らかになったものの、市場では材料視する声はあまり聞かれない。増資案の第一報があった2007年12月末には希薄化を懸念した売りで急落していた。10 日付の日本経済新聞朝刊によると、三井物（8031）や三菱商（8058）など大手商社やジャパンエナジーといった取引先から合計900億円程度を募ったうえで、残る600億円程度を日本政策投資銀行やみずほコーポレート銀行など主力取引４行に引き受けを求める方針という。調達資金は燃費効率の高い中小型機への買い替えなどに充てる。増資などに併せ、国際線運行子会社の賃金見直しや貨物事業のてこ入れ策など新たな合理化策も打ち出す方針。一方、現在入札を実施しているジャル（ＪＡＬ）カード（東京・品川）の株式売却では、相手先に三菱ＵＦＪが有力になっていると10日付の読売新聞朝刊が報じている。市場では「増資の実施そのものは既に株価には織り込み済みとみられ、今回明らかになった詳細な内容には驚きはない」（国内証券のアナリスト）との声があった。今後の株価動向については09年３月期以降の業績見通しが鍵を握るとの見方があり、原油価格の上昇などを背景にしたコスト増に対応するもう一段の合理化策に注目が高まっている。

■鉄鋼株がさえない　「07年粗鋼生産過去最高」も戻り売り
鉄鋼株がさえない。新日鉄<5401>は前日比13円高の693円まで上昇したものの、その後下げに転じる場面があった。
住金<5405>やＪＦＥ<5411>は安い水準で推移している。10日付の日本経済新聞朝刊は「2007年の国内粗鋼生産量が34年ぶりに過去最高を更新したことが確実になった」と報じたが、足元の好調は織り込み済みと受け取られているようだ。このところ見直し買いで上昇基調にあったため、材料出尽くしとした戻り売りや利益確定の売りも出やすくなっているもよう。もっとも、2008年の粗鋼生産に対する過度な懸念は特に聞かれない。みずほインベスターズ証券の鈴木博行シニアアナリストは「米国などがやや減速するとしても、アジアの需要は引き続き旺盛。鉄くず価格が高止まりしていることを考慮すると、2008年も昨年並みの高水準を維持する可能性が高い」と指摘。「来期（2009年３月期）の業績が落ち込む可能性も低く、現在の鉄鋼株には値ごろ感がある」と話していた。また、モルガン・スタンレー証券のアナリスト、五老晴信氏は９日付のリポートで「中国が輸出関税率の引き上げを発表しており、輸出抑制策の強化は鋼材市況の上昇につながる」としている。

△フジテレビ<4676>、スーパー店頭に広告配信・ＰＨＳ活用
フジテレビジョンは3月から、スーパーの店頭に食品などの広告映像を配信するサービスを始める。映像をＰＨＳによる無線方式で配信する仕組みを大日本印刷と共同開発した。テレビＣＭと店頭での映像配信を連動させることで、宣伝効果を高める。新サービスはまず、関東地区にある大型スーパーに導入する。食品や衣料品など店内で扱う商品の広告映像を、店頭に据え付けた液晶画面付き専用端末に配信する。

△コンビニ弁当、安全徹底・セブン<3382>やファミマ<8028>、委託先の管理強化
コンビニエンスストア各社は生産を外部委託している弁当・総菜類などの安全管理を強化する。セブン―イレブン・ジャパンは委託先企業に独自の安全認証取得を求める対象をめん類やパンなどに拡大。ファミリーマートは全委託工場に国際的な品質管理基準の認証取得を促し、工場監査員も倍増する。自社で企画する弁当・総菜類などはコンビニ売上高の4分の1強を占め、売れ行きは業績を左右する。「食の安全」が問われる中、戦略商品の管理を徹底する。公的な食品の衛生管理手法として「ＨＡＣＣＰ」があるが、コンビニ企画商品の弁当などは対象外。セブンイレブンはこれまで弁当・総菜分野で、ＨＡＣＣＰに準じた独自の安全性基準を持つ。今回、そば・うどんなどめん類、パンのほか、漬物の3分野で新設した。

△松田産業<7456>が大幅続伸――ＮＹ金連日最高値、前日ストップ高
大幅に４日続伸。買い気配で始まり、前日比290円高の3190円まで上昇する場面があった。ニューヨーク商品取引所（ＣＯＭＥＸ）で金先物相場が上昇基調を強めており、前日９日も取引の中心である２月物が時間外取引で一時１トロイオンス894.4ドルまで上昇し、連日で過去最高値を更新した。松田産業は貴金属リサイクルを手掛けている。金価格の上昇が需要拡大につながるとの思惑から買いを集めており、前日に値幅制限の上限（ストップ高）まで上昇した流れがきょうも継続している。他の金関連銘柄では、住友鉱（5713）も３日続伸。前日比37円高の1944円まで上昇した。もっとも、住友鉱に関しては前日に米非鉄大手のアルコアが発表した2007年10―12月期決算が市場予想を上回り、時間外取引で上げ幅を拡大していることが追い風になっている面も大きいとの見方があった。

▼トヨタ<7203>が反落――米株高、円一時110円台も買い入らず
反落。前日比80円安の5730円で寄り付いた。前日９日の米株式相場はダウ工業株30種平均が146ドル高と反発するなど比較的大きく上昇し、外国為替市場で円相場が一時１ドル＝110円台まで下落するなど外部環境は順風だが、積極的な買いは現時点で目立たない。前日に昨年来安値となる5600円を付けたばかりということを考慮すると、買い意欲の乏しさが鮮明だ。米国の景気や株式相場の先行き不透明感が根強いうえ、足元の国内新車販売も振るわない状況とあって、投資家の見送り気分は引き続き強いようだ。
（NIKKEI NET）

△大手薬品株が堅調、ディフェンシブ株に買い安心感
武田薬品工業<4502>やアステラス製薬<4503>など大手薬品株がしっかり。米国を中心に景気への不透明感が広がるなかで、相対的にディフェンシブ株である薬品株に買い安心感が出ており、世界景気に敏感な自動車株などに比べて押し目買いが入りやすくなっているという。

△伊藤園<2593>しっかり、12月の売上高が1.9％増
伊藤園がしっかり。同社が９日の引け後に発表した１２月の月次販売状況で、売上高の合計が前年比１．９％増となったことなどが材料となっている。日本茶のほか、紅茶飲料、中国茶飲料などが好調だった。５月からの累計では前年同期比４．２％の増加。

■自動車株がさえない、米景気不透明感から円安には反応薄
トヨタ自動車<7203>など自動車株が全般にさえず、為替が１ドル＝１１０円付近と円安／ドル高に振れたことへの反応は乏しい。サブプライムローン（信用度の低い借り手向け住宅ローン）問題を背景に米景気を中心とした世界景気の先行き不透明感が自動車販売への不安につながり、値動きを重くしているという。

▼ミクシィ<2121>軟調、日興シティが「売り」でカバレッジ開始
ミクシィが軟調。日興シティグループ証券が、インターネット業界のカバレッジを開始し、同社の投資判断を「３Ｓ」（売り／スペキュラティブ）としたことなどが材料視されている。日興シティでは、同社のもう一段の成長には広告単価の上昇が望まれるとしている。

△再浮上うかがう海運株、鉄鉱石交渉決着なら駆け込み的な船舶需要
前年後半以降、大きく売られてきた海運株が再浮上のタイミングをうかがっている。株価と連動性の高いバルチック指数が春先にかけて反発するとの見方が強まっているためだ。来年度の鉄鉱石の価格交渉が大詰めを迎えており、決着すればこれまで手控えられていた船舶需要が年度末にかけて駆け込み的に高まる可能性があるという。一方、中国など新興国市場の経済拡大を背景に急上昇した船賃は依然「異常水準」にあり、正常化による低下は続くため長期的な株価上昇は疑問だとの声も出ている。８日の東証業種別指数で値上がりトップとなり久々の急反発をみせた海運株。９日の市場でも朝方は軟調だったが後場にかけて切り返した。８日の市場では、ばら積み船運賃の総合指数であるバルチック海運指数が７日の市場で１１日ぶりに反発したことが買い材料となったほか、
ドイツ証券が７日付リポートで日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>の海運大手３社を「バイ」で新規カバーしたことも話題となった。ドイツ証券アナリストの安藤誠悟氏がポイントとするのは来年度の鉄鉱石の価格交渉が大詰めを迎えていることだ。価格交渉時の戦術として鉄鉱石の買い手である中国の鉄鋼メーカーは鉄鉱石の輸入を控えることで需要の低さを演出し、価格を低めに抑えようとするという。このため輸送需要が低下し用船料も下落する。一方、鉄鉱石の供給側の一角であるブラジルも、ライバルであるオーストラリアが中国までの海運距離で約３分の１と有利に立つため、船賃を下げたいというモチベーションが働く。船賃を下げればそれだけ鉄鉱石の価格を上げる余地が生まれるためだ。オーストラリアに船賃を下げたい理由はないが、中国・ブラジルの２国に対しオーストラリア１国というパワーバランスの結果、価格交渉がヤマ場を迎えている現在、用船料が下がっているという。新興国経済の拡大による鉄鋼需要の増加を背景に、来年度の鉄鉱石価格が大幅に上昇するのは必至とみられている。交渉がまとまれば、値段が引き上げられる４月までに、これまで控えていた分と、安い価格のうちに鉄鉱石を仕入れてしまおうという駆け込み的な需要から用船料は反発するというのが安藤氏の見方だ。バルチック指数と海運株の連動性は高く、指数反発とともに株価も上昇するとみて、商船三井の目標株価（今後１２カ月）は２１７０円、川崎汽船は１５５０円と、現在の株価から５─６割の上昇を見込んでいる。
もともと大手海運会社の足元の業績はしっかりしている。日本郵船の０８年３月期連結経常利益は前年比６７％増予想。川崎汽船は１０月３０日に業績予想を上方修正し、連結経常利益予想を前年比２倍の１２８０億円に引き上げた。さらにバリュエーション面でもＰＥＲは一ケタであり、全市場平均が１５─１６倍程度とみられるなか割安感は強い。しかしながら昨年後半以降、株価は大きくたたかれ、ピークから３割程度下落した。株価下落のひとつの要因は外部環境の悪化だった。円高と原油高が進み利益圧迫要因になると嫌気された。川崎汽船の場合、１円の円高で１２億円、燃料価格の１ドル上昇で２．６億円マイナス（連結経常利益ベース）になる。他の海運会社も円高と燃料価格の上昇は打撃だ。さらに新興国経済の成長とともに設備投資需要が大きく増加するとのグローバルインフラストラクチャー拡大シナリオをもとに日本の海運株や建設機械株を買っていた海外投資家の一部が投資姿勢を反転させたことも、株価の下落につながった。リーマンブラザーズ証券・チーフストラテジストの宮島秀直氏によると「２００４年に始まったグローバルインフラブームのサイクルは６年。そのピークは４年目の今年に来るとみて一部のヘッジファンドが先回り的に売っている」という。海外勢が日本株売りを進めるなかで、年初からみれば利益の出ている海運株から外していったという面もあるとみられている。こうした悪材料も株価下落の過程で織り込まれつつある。用船料が上がらずとも現在の高水準を維持できれば、円高や原油高の悪影響を吸収して０８年３月期は大幅な増益となると予想するアナリストは多い。用船料に関しても、ドイツ証券だけでなく「休みが多くなる年末年始は輸送需要が低くなるが、船舶需給がタイトな状況には変わりない。旧正月明け以降には反転する可能性が大きい」（野村証券金融経済研究所シニアアナリストの成田康浩氏）と、春先にはいったん回復するとみる専門家が多い。
ただ、長期的な株価回復には疑問の声もある。２年で３倍以上に上昇したバルチック指数は依然として「異常値」（国内証券アナリスト）とみられているためだ。バルチック指数の上昇を材料として海運株も買われただけに指数の調整長期化は株価への圧迫要因になるという。バルチック指数は１１月１３日に付けた最高値１万１０３９ポイントから約２割低い８７３０ポイント（８日終値）まで低下したが、０６年初から比べれば３．５倍、０７年初からでも２倍の水準にある。なかでもケープサイズと呼ばれる積載重量１５万─１７万トン級の大型船は、現在１日あたりの用船料が１５万ドル前後となっているが、一時は２０万ドルまで上昇していた。以前は７７００ドル程度で推移しており、現在の２０分の１程度。損益分岐点は３万ドル程度と言われている。クレディスイス証券アナリストの板崎王亮氏はケープサイズの用船料は０８年度に１０万ドル、０９年度は６万ドルに低下すると予測している。用船契約は年間契約など長期のものもありスポット価格の変動だけで、海運会社の業績が影響されるわけではない。ただ北米航路などの採算が厳しいなか、鉄鉱石や穀物を運ぶドライバルク船がドル箱なのも事実だ。板崎氏は現在の株価について下げすぎの感が強いとして現水準から大きく下回ることはないだろうとの見方を示しながらも、長期的な業績に関しては「賃料正常化の過程で減益を想定せざるを得ない可能性がある」と厳しい見方を示している。

△日本航空<9205>がしっかり、増資計画の進ちょくに期待
日本航空がしっかり。１０日付日経新聞朝刊が同社の計画している最大１５００億円規模の優先株による増資案の内容を報じたことで、増資に向けた動きが進んでいるとの期待が出ているという。
同紙によると、三井物産<8031>など大手商社やジャパンエナジー（新日鉱ＨＤ<5016>）など取引先に合計９００億円程度、日本政策投資銀行など主力取引銀行に６００億円程度の引き受けを要請するという。

△Ｔ＆ＣＨＤ<3832>が大幅高、07年11月期予想を上方修正
Ｔ＆Ｃホールディングスが大幅高。一時、ストップ高となる１３万３０００円まで買われている。２００７年１１月期業績予想の上方修正を好感した。連結経常利益は２億２４００万円から２億２９００万円、連結純利益は９３００万円から１億２６００万円に増額した。コスト削減等が寄与する。年間配当は従来予想の１５００円から無配に修正した。有価証券含み損を純資産に計上することで、分配可能額がマイナスとなるため。

△持田薬<4534>が続伸、米ワイスに疼痛治療薬のライセンス供与
持田製薬が続伸。９日に米国ワイスの医療用医薬品事業部門であるワイス・ファーマシューティカルズと疼痛（とうつう）治療薬候補物質の「ＴＲＰＶ１きっ抗薬」についてライセンス契約を締結したと発表したことを好感している。持田が開発した「ＴＲＰＶ１きっ抗薬」は炎症や神経障害による痛みを抑制する効果だけでなく、消化管障害や腎障害などに対しても副作用が少ない治療薬として期待されているという。ワイスは「ＴＲＰＶ１きっ抗薬」を全世界において医薬品として開発・製造・使用・販売する独占的な権利を取得し、持田は契約に伴う一時金や売上高に応じたロイヤルティなどを受け取る。

△住友金属鉱山<5713>が上値追う、引き続き金価格の上昇を好感
住友金属鉱山が上値追いの展開となっている。引き続き金価格の上昇を好感した。９日のニューヨーク商品取引所（ＣＯＭＥＸ）の金塊先物相場は、ファンド筋の継続的な買いや原油相場の高止まりに加え、中国でこの日始まった金先物取引が大幅高となったことを好感して続伸し、連日の史上最高値更新となった。

△川島織セルコン<3009>堅調、固定資産売却で特別利益
川島織物セルコンが堅調。同社が９日の引け後に、固定資産の売却による特別利益が発生したと発表したことなどが好感されている。売却したのは駐車場２物件。２００８年３月期業績に特別利益として約１億円を計上する予定だという。

△スター・マイカ<3230>が堅調、08年11月期は営業18％増益予想
スター・マイカが堅調な展開となっている。同社が９日に発表した連結決算で、２００８年１１月期の営業利益見通しが２２億１３００万円（前年比１８．６％増）と増益予想となったことを受け、買い優勢となった。２００７年１１月期は、連結営業利益が１８億６６００万円（前年比２１．９％増）で、連続２ケタ増益予想が注目されている。
（ロイター）

△日本橋<5912> ストップ高と急伸。
特に好材料は観測されないが、同社のほか、松尾橋梁、サクラダ、ピーエス三菱など橋梁関連株の人気化が目立っている。前日は、モルガンの建設セクター投資判断格上げが連想材料となって、不動テトラや日特建設など低位の建設株が急伸、この流れが低位の橋梁関連にも波及しているものと観測される。

△プロデュース<6263> 買い先行。
一部新聞の特集記事において、08年に期待される新興企業のひとつとして取り上げられている。また、ＧＳでは目標株価を引き上げたようだ。工場見学で活発な生産状況を確認したとして投資判断「買い」を継続、目標株価については55.7万円から60万円に引き上げ。

△クラリオ<6796>---低位材料株に値幅取り資金が向かいやすい
3日ぶり反発。上昇する25日線がサポートとして機能する格好からのトレンドが継続している。相場全体が膠着の中では低位材料株に値幅取り資金が向かいやすい。また、日立グループの再編機運も引き続き手掛かりに。低価格の次期主力カーナビの日産車への純正採用期待も。

▼不動産セクター---業種別下落率トップ、ＣＳでは厳しい見方
不動産セクター本日は業種別下落率トップになっている。
住友不動産<8830>をはじめ大手各社が軒並み軟調、ＮＴＴ都市開発<8933>や野村不動産<3231>など前日の上げが目立った銘柄群もきつい下げ。比較的、バスケット売りが同セクターに集まっているとの観測のほか、ＣＳでは、不動産・住宅・建設セクターの投資戦略レポートにおいて、不動産業界の 2008年はかなり厳しい年になりそうとしている。

△ダイワボウ<3107>---先回り買いの反動に
思惑通り、ラジオ番組で紹介されたこともあり、戻り高値を更新している。ただ、前日にこれを織り込む格好から先回り的な買いも入っていたことから、寄り付き後は利食い優勢に。

△スクリン<7735> 賑わう。
東京エレクが10-12月期の受注状況を発表、半導体製造装置関連銘柄の買い材料につながっているが、とりわけ、ＦＰＤ製造装置の受注上ブレが目立っていることで、同社やアルバック、芝浦メカなど、比較的液晶製造装置分野のウェイトが高いと見られている銘柄の上げが目立つ。

△宇部興<4208>---トレンド上限突破を意識した流れに
トレンド下向きながら、上限突破を意識した流れに。買い戻しの流れが徐々に強まってきているようである。第一三共と米イーライリリーが、次期主力薬として期待される抗血栓症薬「プラスグレル」の販売許可を米FDAに申請したが、プラスグレルは、同社と第一三共が発見し、第一三共と米イーライリリーが臨床を進めている薬。

△リンクセオリ<3373> 大幅高。
四半期決算の内容が評価されている。第1四半期は為替差損の発生で経常利益が前年同期比39.3％減の10.29億円となったが、通期予想の7.4億円を既に超過した。なお、三菱ＵＦＪ証券では順調な立ち上がりとみているが、円高や北米での減速、国内不振を考慮して投資判断「3」を継続している。

△ＤｅＮＡ<2432>---４日続伸、日興シティが新規買い推奨
4日続伸。日興シティでは、インターネット業界のカバレッジを開始、5社に投資評価を付与しているが、同社とドワンゴの投資評価を新規に「１Ｓ」と買い推奨へ。同社の目標株価は70万円、ドワンゴは44万円としている。同社に関しては、有害サイト問題に対する規制方針が固まり次第、高成長を再評価する局面に入るとみているようだ。

△ダイセキＳ<1712> 第3四半期の決算を発表しており、累計経常利益は前年同期比65.1％増の6.93億円となった。
08年2月期予想に対する進ちょく率では79.8％となっているが、四半期ベースでの経常増益率は同1.5％にとどまっている。なお、ＪＰモルガンでは決算レポートをリリース、足元での鈍化は受注の谷間に加えて改正建築基準法の影響があったと。一方、会社側では第4四半期に不安要素はないとの見解を示したとしている。

△カシオ<6952>---新興国開拓を本格化
買い気配スタート。2009年までにブラジルでデジカメの生産・販売に乗り出すなど、デジカメ各社が新興国開拓を本格化してきている。なお、みずほ証券では、収益性の高い安定成長分野の堅調に加え、携帯電話の開発費ピークアウトなどから利益回復を予想し、レーティング引き上げ。

△ミクシィ<2121> 日興シティでは、インターネット業界のカバレッジを開始したようだ。
新興市場銘柄ではミクシィが対象となっており、投資判断は「3S」、目標株価については120万円となっている。株価は成長性を十分に織り込んでおり、もう一段の成長には広告単価の上昇が望まれると。

△新日鉄<5401>---直近戻り高値突破期待
直近戻り高値突破期待。2007年の国内粗鋼生産量が34年ぶりに過去最高を更新したことが確実となったと報じられている。また、非鉄大手アルコアが発表した2007年10－12月期決算が市場予想を上回ったとして、時間外取引で一段高となっている。一目均衡表では現在、雲の中で推移しており、雲上限は 734円。遅行スパンは下方転換シグナル発生を拒否させている。
（フィスコ）

△ユー・エス・エス<4732>は続伸、３Ｑオークション好調実績に反応
ユー・エス・エスは、１４０円高の６６００円と続伸している。前日９日に今期第３四半期（３Ｑ）の中古車オークション実績を発表、出品台数、成約台数、成約率とも前年同期比プラスと好調に推移したことから、今３月期の連続最高純益更新業績や投資ファンドの買い増しなどが見直されげ過ぎ訂正期待の買い物が続いている。同社は、中古車オークションの最大手でシェア３割を誇り、業績は、国内新車登録・中古車登録とも減少が続いているが、中古自動車の輸出好調から中古自動車の品不足感が強まったことを背景に順調に推移している。３Ｑオークション実績は、出品台数が前年同期比２．４％増、成約台数１２．７％増、成約率は５３％から５６％に高まった。今３月期業績は、売り上げ６９３億５０００万円（前期比７％増）、経常利益２６９億円（同６％増）、純利益１５１億円（同４％増）と連続過去最高を予想しているが、オークションシステムの増強、会場の増設、さらに中古自動車買取販売事業子会社の経営統合などを進めており、上ぶれ期待も高まる。株価は、タワー投資顧問の保有比率低下などから思惑が一巡、下値調整となったが、新たにテンプルトン・インベストメントの保有比率拡大などから思惑再燃となっている。ＰＥＲは１４倍台、１３週移動平均線から９％超のマイナスかい離と下げ過ぎ示唆となっており一段の底上げが予想される。

△ミスミＧ<9962>は売り上げ減額織り込み下げ過ぎ訂正で続伸
ミスミグループ本社は、２１円高の１９１６円と続伸している。昨年１１月に今３月期売り上げを下方修正したことが響き上場来安値に迫る１５８７円まで急落、これとともに信用売り残が大きく積み上がり株不足で逆日歩がつく展開となっており、売り方の買い戻し主導で下げ過ぎ訂正に動いている。同社の今期売り上げの減額は、昨年１０月に株式譲渡したミクリードの売り上げ減少分を２０億円引き下げたもので、利益についてはほぼ期初予想通り前期比強含みに推移し、通期純利益は９４億５０００万円とわずかだが前期の過去最高を連続更新する。金型部品の通信販売事業者として、国内、中国、欧州向けなどが続伸、自動化事業、エレクトロニクス事業も好調に推移していることが寄与している。株価は、今期売り上げの減額がショックとなり１５８７円安値まで急落、ようやく急落前の２０００円大台目前となっている。一段のリバウンドが有力となる。

△大証<8697>はＨＣ、ＪＱの統合交渉本格化報道をテコに４連騰
大阪証券取引所は、１万２０００円高の５６万７０００円と４日続伸となっている。同社は、新興市場の大証ヘラクレス（ＨＣ）とジャスダック証券取引所（ＪＱ）との市場統合を進めているが、この日朝のＮＨＫテレビニュースで、同社の米田道生社長と日本証券業協会の安東俊夫会長が前日９日に会談、本格的な交渉に入り、ＪＱは今月１５日の取締役会で正式に統合を決定すると伝えられたことが買い手掛かりとなっている。今３月期中間期業績、通期業績の相次ぐ上方修正も見直されている。ＨＣとＪＱの統合は、昨年１２月末の日本証券業協会のコメントからスタートした。すでに大証の統合案が一部報道されており、大証は日本証券業協会が保有するＪＱ株式７割強の過半数を現金で最大２００－３００億円で取得するとともに、市場統合でも他市場の７－１０倍のＪＱの手数料（場口銭）を１年後に半分に、３年後に大証なみに引き下げるよう提示しているとされた。大証は、取引所としては日本初の株式上場会社であり、ＨＣとＪＱの市場統合で上場企業数は１１００社程度に拡大、世界的に市場間競争が強まるなか一段の「勝ち組」化要因となる期待も高まる。同社の業績も、デリバティブ取引の過去最高ペ－スの推移から、中間期、通期業績と相次いで上方修正され、今３月期経常利益は８２億円（前期比１６％増）と期初の減益予想が増益へプラス転換し、連続の過去最高更新となる。１０月の業績増額時の１０万円幅の上値評価の再現は十分に想定範囲内となる。

□ＡＢＣマート<2670>は３Ｑ順調業績発表も利益確定売りで急反落
エービーシー・マートは、１１５円安の２４３５円と３日ぶりに急反落している。前日９日に発表した今２月期第３四半期（３Ｑ）決算が、順調に着地したが、この２日間で前年同月比プラスで推移している月次売り上げに反応して２５０円高していただけに利益確定売りが先行している。同社の３Ｑ業績は、前年同期比１５％増収、１０％経常増益、３％純益増益と伸び、利益は、第１四半期、中間期決算発表時に２回修正され、増減交錯した通期予想業績に対して７７－７９％の進捗率となり目安の７５％をクリアした。店舗政策では、年間６２店の出店計画に対して３Ｑまでに６３店出店、４店閉鎖と積極化し、販売面では東京を中心とした都心部の路面店やファッションビルの販売が好調に推移、とくにキャンペーン効果でメンズのレザーウォーキングシューズ、レディスのハイソールスニーカーなどの売れ行きが伸びたことなどが寄与している。２月通期業績は昨年１０月予想を据え置き、純利益は再上方修正通りに１０２億円（前期比１％増）を見込んでいる。株価は、既存店の月次売り上げが１１月、１２月と連続してプラスとなっていることに反応し２０００円台央の中段もみ合いから上放れ気配を強めている。ＰＥＲ評価では割高だが、信用取組は株不足で逆日歩もついており、売り方の買い戻し主導で上値を窺う展開が有力となる。

△パルコ<8251>は３Ｑ高進捗率着地から業績再上ぶれ期待高め続伸
パルコは、１５円高の１３９９円と続伸している。ただ高値後は、利益確定売りも交錯している。前日９日に発表した今２月期第３四半期（３Ｑ）決算が、通期予想業績に対して高進捗率となったことから、昨年７月の第１四半期（１Ｑ）決算発表時と同様に業績上ぶれ期待を高め買い先行となっている。同社は、１Ｑ決算発表後の１０月に中間期・通期業績を上方修正している。同社の３Ｑ業績は、前年同期比７％増収、０．７％経常増益、８％純益増益となった。１０月増額の今期通期業績対比では、経常利益は７７％、純利益は９０％の高進捗率となる。ショッピングセンター事業で１０年ぶりとなる新規店舗の「静岡パルコ」を３月に開店したほか、単独ビルで最大規模の「浦和ビル」を１０月に開店、３月から運営受託した「ル　テアトル銀座」の劇場部門なども好調に推移したことが寄与した。通期業績は、１０月予想を据え置き純利益は４６億円（前期比２％増）を見込んでいるが、期末にかけ１Ｑと同様の再上ぶれ思惑も高まりそうだ。株価は、都市型含み株人気に親会社の森トラスト関連思惑もオンして逆行高習性には定評がある。株不足で逆日歩のつく信用好需給もフォローしリバウンド幅拡大が予想される。
（東洋経済新報社）

△エムスリー<4534>が連日のストップ高、製薬企業の営業支援事業を米国で本格始動、大和総研はレーティング引き上げ
ソネット・エムスリーが５万円ストップ高の４２万５０００円でカイ気配。連日のストップ高となっている。同社の主力は医療関係者に向けた情報配信事業。９日、製薬会社の商品情報などを医療関係者に紹介するサービス「ＭＲ君」の米国版サービスを本格始動すると発表。これを受け、大和総研は９日付リポートで同社のレーティングを「２」から「１」に引き上げた。同総研は国内で「ＭＲ君」が日本の製薬企業の間に浸透している中、同社最大の注目点は「『米国事業の進展』にあり、今回の発表を極めてポジティブなニュースと受け止めている」とコメント。特に「０７年末に既に現地企業から受注していた」という時間的な早さと、契約企業がメガファーマであった点にサプライズを感じているとする。
（株式新聞ダイジェスト）

▼ショベルカーにひかれ男性死亡＝JFE<5411>スチール敷地内－広島県警
9日午後6時20分ごろ、広島県福山市のJFEスチール西日本製鉄所敷地内にある「呉重車輌」福山事業所の重機車両置き場で、派遣社員の佐々木進さん（68）＝同市向陽町＝がショベルカーでひかれ、搬送先の病院で死亡が確認された。県警福山東署は事故原因などを調べている。調べによると、佐々木さんは大量に血を流して倒れているのを発見された。付近にはタイヤに血の付いたショベルカーがあったという。
（時事通信）

△ＪＡＬ<9205>カード株、売却先は三菱ＵＦＪ<8306>が有力に
経営再建中の日本航空が、１００％子会社のクレジットカード会社「ジャル（ＪＡＬ）カード」の一部株式を売却する相手として、三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループが有力になっていることが、９日明らかになった。日航はＪＡＬカードの株式を最大４９％売却する方向で検討しており、売却額は数百億円規模になるとみられる。月内にも内定する見通しだ。日航は売却代金を有利子負債の返済などに充てる考えで、再建計画達成の弾みになりそうだ。個人向け業務の強化を掲げる三菱ＵＦＪにとっても、優良顧客を抱えるＪＡＬカードに資本参加できれば、業務面で大きなプラスになるとみられる。関係者によると、ＪＡＬカード株を巡っては、三菱ＵＦＪのほか、クレディセゾン、外資系ファンドなど５社程度に受け皿候補が絞り込まれている。１月１１日に２次入札が行われる予定だが、最も高い売却金額が見込まれ、すでにＪＡＬカードと業務面で提携関係にある三菱ＵＦＪの選定が有力となった。
（読売新聞）

△Sony<6758> Picturesの番組がDivX対応に
米DivXと米Sony Pictures Televisionは1月8日、Sony Picturesのテレビ番組を、DivX形式対応とすると発表した。オンライン動画配信業者は、Sony Picturesのテレビ番組をDivXフォーマットで提供できるようになる。ユーザーは、ダウンロードした番組をDivX認定の家電製品で再生できる。DivXのケビン・ヘルCEOは「消費者は、高品質の動画コンテンツを、様々な業者や端末を通じて楽しめる柔軟性と選択肢を望んでいる」とコメント。「Sony Pictures TelevisionがDivXデジタルメディアソリューションの価値を認めたことを嬉しく思う」としている。

△PS3（ソニー<6758>）の目玉「ガンダム無双」がPS2に　旧世代機に移植の「なぜ」
バンダイナムコ<7832>ゲームスは、昨年3月に発売したプレイステーション 3（PS3）向けソフト「ガンダム無双」を、プレイステーション 2（PS2）向けにアレンジし、「ガンダム無双 Special」として2月28日に発売する。新世代機向けに発売したゲームソフトが、一定以上の期間を経て旧世代機向けに焼き直して発売されるというのは、きわめて異例だ。
ガンダム無双は、バンダイナムコの「機動戦士ガンダム」シリーズと、コーエー<9654>の「無双」シリーズというヒットブランドのコラボレーションで誕生したアクションゲーム。昨年3月のPS3版発売直前、当時ソニー・コンピュータエンタテインメント会長だった久夛良木健氏が「早くもPS3ソフトの第2世代が登場したのでは」と期待を込めたように、ソフト不足が指摘されていたPS3の目玉タイトルだった。だが──「ガンダム無双の売上本数は30万本程度と、思っていたほど伸びなかった。コーエーは開発に回っていたし、リスクを負っているのはバンダイナムコの方だろう。利益面ではよほど厳しい状況なのか」と業界関係者は声を落とす。PS3の累計販売数は約130万台（2007年末時点）。一方、PS2の累計販売数は1億2000万台を突破しており、どちらのハード向けに販売した方が多くのソフトを売ることができるかは、火を見るよりも明らかだ。PS3向けに作ったソフトをわざわざ作り直し、年度末に間に合う2月に発売するというのは、高い開発費に見合う利益を回収するための策と取られても仕方がない。
（ITmedia News）