12/28 朝の『株価材料』PART Ⅳ

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■株価材料

△ＫＤＤＩ<9433>、似た曲を検索するソフト開発
ＫＤＤＩ研究所（埼玉県ふじみ野市）は大量の音楽データの中から、特定の曲と似たものを見つけ出すソフトウエアを開発した。携帯電話に大量に曲を保存しておき、好みの曲を続けて再生するのに使える。2008年中にも携帯電話「ａｕ」に搭載されている音楽再生ソフトに機能を追加する考えだ。最近では音楽再生機能を持つ携帯電話で大量の音楽データを持ち運ぶユーザーが増えている。ただ、曲数があまり多いと、曲名や歌手名、ジャンルで検索しても、そのときどきの気分に合った好みの曲を探す作業は難しい。新ソフトなら、一曲聴いている時に「好き」「嫌い」を選ぶ簡単な操作で、同じ傾向の似た別の曲を次に自動的に再生させることができる。

▼イオンクレジット<8570>の３―11月期、経常利益13％減
イオンクレジットサービスが27日に発表した2007年3―11月期の連結業績は、経常利益が259億円と前年同期比13％減った。提携先の拡大を背景にカードショッピングの取り扱いは伸びたが、上限金利の引き下げに伴うキャッシング事業の収益低迷が足を引っ張った。売上高に当たる営業収益は1357億円と7％増えた。電子マネーとの一体型カード発行なども寄与し会員獲得が順調に進み、ショッピング取扱高は18％伸びた。提携先の拡大を背景に4割近い増収となったマレーシアをはじめ海外事業も成長した。

△久光製薬<4530>、純利益11％増・３－11月、鎮痛消炎剤が好調
久光製薬が27日に発表した2007年3―11月期の連結業績は、経常利益が前年同期比9％増の251億円だった。医療用医薬品事業で外用鎮痛消炎剤「モーラステープ」シリーズが好調を保ったほか、「サロンパス」などの大衆薬部門も堅調だった。売上高は8％増の913億円。「モーラステープ」が7％増、2倍サイズの「モーラステープＬ」も37％増と高齢者向けを中心に大きく伸びた。研究開発費を含めた販売管理費が29億円増えたが増収効果で吸収、営業利益は8％増の244億円だった。

■日航<9205>、優先株1000―1500億円・増資引き受け、商社・銀行に要請
日本航空は年明け早々にも日本政策投資銀行など主力取引銀行や取引関係の深い大手商社などに対し1000億―1500億円程度の増資引き受けを要請する。優先株の発行を軸に検討しており、今年度中の合意をめざす。航空貨物事業を分社して一部株式を売却することも検討。資産売却を含めて2500億―3000億円規模の新規資金を調達する計画だ。業績が回復基調に入ったこともあり、資産売却の加速など銀行救済色を弱める形で経営再建をめざす。すでに一部企業に増資の打診を始めた。
三菱商事<8058>や三井物産<8031>など親密な取引関係にある大手商社、事業会社や、政投銀、みずほ<8411>コーポレート銀行、三菱東京ＵＦＪ<8306>銀行、三井住友<8316>銀行の主力取引銀行4行などに引き受けを要請する見通しだ。優先株での増資を検討するのは普通株に比べ既存株主への影響を小さくできるとみているため。年度内の払い込みをめざし本格交渉に入る。

□ＪＦＥ<5411>、橋梁２社を合併・国内２位に、他社との統合も模索
ＪＦＥホールディングスはグループ内で橋梁（きょうりょう）事業を再編する。傘下のＪＦＥエンジニアリング（東京・千代田）が川鉄橋梁鉄構（東京・台東）を2008年4月に吸収合併する。橋梁分野は公共事業の削減で市場が縮小し価格競争も激化。
三菱重工業<7011>と新日本製鉄<5401>が橋梁事業の統合を前提に包括提携するなど生き残りに向けた再編が加速している。ＪＦＥは三菱重工―新日鉄連合に次ぐ国内2位に浮上、他社との統合も模索して事業規模の拡大をめざす。
橋梁分野でＪＦＥエンジは国内5位、鉄鋼事業会社ＪＦＥスチールの子会社、川鉄橋梁は7位で、両社合計の年間売上高は約350億円（いずれも沿岸構造物含む）。
橋梁専業で現在首位の横河ブリッジ<5911>を抜き、400億円強の三菱重工―新日鉄連合に次ぐ勢力となる。

△良品計画<7453>、中国での商標問題決着
良品計画は香港企業が中国で先行登録していた「無印良品」「ＭＵＪＩ」商標の取り消しが最終審にあたる北京市高級人民法院で確定し、商標問題が決着した。商標は衣類と履物が対象。他の商品は「無印良品」の値札を付けて販売しているが、衣類・履物は「良品計画」を使っていた。2008年1月10日以降、全商品を「無印良品」ブランドで販売する。

△ヤフー<4689>、ネット調査を強化・子会社と一体運営
ヤフーはインターネットを使った消費者調査事業を強化する。従来はヤフーと子会社のヤフーバリューインサイト（東京・中野）が個別に実施してきたが、今後はヤフーが一体運営。合計で約200万人の消費者モニターを使った調査結果を消費財メーカーや小売業などに販売する。10万円程度からという低価格も売り物に、年間受注件数を1000と現在の約 10倍に引き上げる。まず28日から、バリューインサイトが顧客企業向けに調査結果を提供するサイト「Ｃ―ＮＥＷＳ」で、3000人を対象にヤフーが実施した独自調査の結果を掲載。結果の詳細は販売し、企業の要望に応じた個別調査も手がける。

△ＮＥＣ<6701>、生体認証システムの海外要員1.5倍に・テロ対策需要対応
ＮＥＣは、体の一部を使って個人を識別する生体認証システムの海外販売を強化する。現在200人いる海外拠点の専任要員を2年後に1.5倍の300人体制に拡充。世界の空港や国境検問所などに指紋認証や顔認証のシステムを売り込む。テロ対策などセキュリティー強化に生体認証を採用する国が増えているのに対応する。欧米や中南米、香港など世界5拠点で認証システム関連の技術者を増やし、現地の入国管理局などの要望に応えたシステムを開発・販売する。

□株主向け説明会、ＣＦＳ<8229>も開催・イオン<8267>に対抗
経営統合の賛否を巡って筆頭株主のイオンと委任状争奪戦を展開するドラッグストア大手のＣＦＳコーポレーションは、自社の株主向け説明会を開く。来年1月9日に地盤の静岡県三島市、翌10日に横浜市を予定。石田健二会長兼社長が「長期的な成長には不可欠」とし、調剤薬局のアインファーマシーズとの統合案に賛成するよう呼び掛ける。今月29日からＣＦＳ株主向けの説明会を開くイオンに対抗する。

△ＭＫキャピタル<2478>の９―11月期、経常利益67％増
不動産投資のエムケーキャピタルマネージメントが27日発表した2007年9―11月期の連結業績は、経常利益が前年同期比67％増の25億円だった。08年2月中間期の業績予想を第１四半期で上回った。不動産ファンドで保有する物件の売却が順調だった。自己勘定で保有する開発用地などの売却も寄与した。売上高は15％増の65億円。不動産ファンドによる物件売却に伴い、成功報酬や物件売却報酬を計上。ファンド運営事業が3.8倍の14億円に拡大した。自己勘定による不動産投資は5％減の50億円。大型物件を売却した前年同期の反動が出たが、建築確認を取得した用地の売却などが順調に進んだ。

△Ｊ・ＴＥＣ<7774>の第３者割当、全株が失権
再生医療のジャパン・ティッシュ・エンジニアリング（Ｊ・ＴＥＣ）は27日、オーバーアロットメントによる売り出しに伴う第３者割当増資について、割当先の野村証券から申し込みがなく全株が失権したと発表した。Ｊ・ＴＥＣは21日に上場。初値は公募・売り出し価格を20％下回る9万6000円、27日の終値は10万9000円で、野村証券への割当価格の11万 400円を下回る。オーバーアロットメントは、証券会社が株主から株式を借りて公募と同時に売り出す。証券会社は株主に返却する株を第３者割当または市場から買い付ける。割当価格より株価が下回っている場合は、証券会社は市場から買い付ける方法を選択する場合が多い。

△1―11月の建機出荷額16.4％増・07年は２年連続で過去最高更新
日本建設機械工業会（島田博夫会長）が27日発表した2007年1―11月の建設機械出荷額は前年同期比16.4％増の2兆3525億円だった。06年通年の2兆 2216億円をすでに上回っており、07年通年は2年連続で過去最高を更新する。輸出は北米向けが減ったが、その他すべての地域で高い伸びが続き、北米の不振をカバーしている。1―11月の輸出は前年同期比20.9％増の1兆5317億円。06年に最大の輸出先だった北米向けは同 27.9％減の2685億円。景気拡大が続く欧州向けは同42.7％増の2911億円。4月以降は北米を上回る傾向が続いている。アジア（中国を除く）向けも市場の大きいインドネシアの需要が回復して同61.9％増の1520億円に急伸した。国内は同8.9％増の8208億円。国内で使用済みの中古車が新興国で高値で売れることから、買い替え需要が活発。改正建築基準法の施行でビルや住宅の着工が遅れた影響で建機レンタルの市場は軟調だが、11月単月の建機国内出荷は前年同月比4.3％増だった。

△都市ガス販売量6.2％増・11月
日本ガス協会（野村明雄会長）が27日まとめた11 月の都市ガス販売量実績は前年同月比6.2％増の27億3000万立方メートルと9カ月連続で増加した。家庭用は0.1％減とほぼ横ばいだったが、工場燃料向けなどの需要増で工業用が11.3％増と伸びた。オフィスビル向けなど商業用は0.5％減だった。
（NIKKEI NET）

△生化学工業<4548>、肩関節症薬、米で０９年度にも承認申請

△キリン<2503>ビール、０７年見込み、二酸化炭素７％削減

△部品表、ＩＴ生かし「国際化」
コマツ<6301>が独自に工夫した統合基幹業務システム（ＥＲＰ）を導入、生産効率化につなげている。工場ごとにばらばらだった部品表を設計段階からグローバルに統一。建機の生産を別の工場に移管する際、生産立ち上げまでの期間を従来の３分の１に縮めた。新製品を世界の複数の工場で同時に立ち上げることも可能になるなど、グローバル展開の加速にも寄与している。業界屈指の収益率を誇るコマツの情報技術（ＩＴ）戦略を探った。

△理想科学<6413>、タイに営業・研修拠点――アジアの従業員、技術磨く

△日立プラント<1970>、クレーン試験棟拡張――大型化に対応

△ＴＢＫ<7277>、ターボチャージャー用部品の生産ライン新設

△10月の電子部品世界出荷、13％増4650億円・年末商戦向け需要活況
電子情報技術産業協会（ＪＥＩＴＡ）が27日にまとめた電子部品の出荷統計によると、10月の世界出荷額は前年同月比13％増の4650億円で、32カ月連続で前年実績を上回った。薄型テレビやゲーム機など年末商戦向けの需要が活況で、多くの部品が前年同月比２ケタ増となった。品目別には「受動部品」が同11％増の1484億円。コンデンサーが12％増えたほか、薄型テレビ向けを中心にトランスが12％、コイルが18％と大幅に伸びた。

△ＮＣＧ<4787>、ネット地図上で最短ルートを簡単に検索・距離計測も可能
東証マザーズ上場で電子地図製作の日本コンピュータグラフィック（ＮＣＧ）は、インターネット上の地図で歩行者が目的地までの最短ルートを簡単に検索できるサービスを始めた。マウス操作による経由地点の設定回数を従来サービスより大幅に減らし、使い勝手を向上させた。最短ルートの正確な距離も計測できる。サービス名は「ちず丸距離計測（仮）」。同社のネット地図検索サービスのサイト「ちず丸」で無料で提供を始めた。

△松下<6752>子会社、世界最薄9.5ミリのブルーレイドライブを出荷
松下電器産業子会社のパナソニック　コミュニケーションズ（福岡市博多区、藤吉一義社長）は27日、パソコン向けのブルーレイ・ディスク（ＢＤ）ドライブとして世界最薄の9.5ミリを実現した製品のサンプル出荷を始めたと発表した。パソコンメーカー向けに出荷し2008年中に製品化を目指す。大きさは厚さ9.5ミリ×幅128ミリ×奥行き127ミリ。光ピックアップレンズを動かすための台座部と、ディスクを読み書きする際の誤差を補正するデバイスを薄くして実現した。

■エーザイ<4523>の訴えを却下・米連邦地裁、特許侵害訴訟で
エーザイは27日、米子会社が米ミューチュアル・ファーマシューティカルなど2社を特許侵害だとしてニュージャージー州連邦地裁に訴えていた問題で、同地裁がエーザイ側の提訴をこのほど却下したと発表した。同地裁は「訴訟要件を満たすような争いがない」と判断した。エーザイ側はアルツハイマー型認知症薬「アリセプト口腔（こうくう）内崩壊錠」の後発品を米国食品医薬局（ＦＤＡ）に申請したミューチュアル社と同社の関連会社を相手取り、2006年8月に訴訟を起こした。同地裁は2社がＦＤＡの承認を受けていないことなどを理由に、今月20日付で物質特許の侵害を審理する段階にないと結論づけた。

△ジグノシステム<4300>、ラジオ番組制作会社を買収・エフエム東京から
携帯電話サイト運営のジグノシステムジャパンは27日、親会社のエフエム東京（東京・千代田）からラジオ番組制作子会社を28日付で買収すると発表した。傘下の映像・音楽制作子会社と互いに顧客を紹介して事業を拡大する。ジグノはＦＭ東京グループで音楽・映像・ネット分野の制作会社としての位置づけを鮮明にする。買収するのはＦＭ東京が74.5％の株式を保有するエフエムサウンズ（東京・千代田）。ジグノはこのうち50％を取得、サウンズの社長からも0.25％を買い取ることで合計50.25％を確保する。買収額は約1億円。

△プラネックス<6784>、ルーターと受信機のセット製品
ジャスダック上場でネットワーク機器のプラネックスコミュニケーションズは27日、無線ＬＡＮ（構内情報通信網）のルーターと受信機をセットにした製品を 1月下旬から発売すると発表した。それぞれに付いているボタンを1回押せば、無線ＬＡＮの接続設定が完了する。理論上は最大で毎秒300メガ（メガは 100万）ビットで高速通信できる。「ＭＺＫ―Ｗ０４ＮＵ―ＰＫＵ」の価格は1万8800円。全国の家電量販店や自社サイトで販売する。
（日経産業新聞）

▼ノダ<7879>：建築確認申請の遅れが響き損益・配当予想を下方修正
ノダは２７日、２００７年１１月期損益予想の下方修正を発表した。連結営業損益は従来予想の１６億円の赤字から１６億８０００万円の赤字に、連結経常損益は１４億円の赤字から１４億５０００万円の赤字に修正した。建築基準法改正に伴う建築確認申請の遅れが響く。純損益は固定資産譲渡益が見込みに比べ増加したものの、子会社の繰延税金資産の取り崩しを予定しているため、前回の予想通り１億円の赤字となる見通し。年間配当は従来予想の１０円から７円に減額した。

▼鈴丹<8193>：08年2月期の業績予想を下方修正、売り上げ不振が響く
鈴丹は２７日、２００８年２月期業績予想の下方修正を発表し、連結経常利益予想を従来の６億０５００万円から３億１０００万円へとほぼ半減させた。残暑が長引いたことで秋冬物商戦が不振となり、２─１１月期累計既存店売上高が前年同期比１０．６％減と計画を大きく下回ったことが響いた。
（ロイター）

△寺崎電気産業<6637>：単元株式数を1000株から100株に変更する。
変更予定日は08年３月３日で、流動性向上と株主数増加が目的。

△ヤマウ<5284>：光洋システム機器（本社・福岡県春日市）の全株式を取得し、子会社化することを発表。
主力事業である公共工事が減少する中、情報機器の開発・販売など新たな事業分野を拡充する。

▼日本食品加工<2892>：静岡県の富士工場において10月31日、でん粉製品包装工程で一時的な工程トラブルが起こったと発表した。
それによって生じた顧客の損害に対する補てんにより、特別損失が発生する見込み。金額は現時点で確定していないという。

▼パレモ<2778>：12月（11月21日－12月20日）の月次売上高は、既存店が前年同月比7.9％減と前月（10％減）に比べてやや改善した。
一方、全店売上高は3.8％増と２カ月ぶりに前年同月を上回った。

▼象印マホービン<7965>：07年11月期連結経常利益は前の期に比べて 30％減の23億9500万円にとどまった。
新製品効果などで売上高は増加したものの、原材料価格の高騰、競争激化による粗利益率低下をカバーできなかった。 08年11月期の経常利益は前期比0.2％増の24億円とほぼ横ばいを見込む。

▼大庄<9979>：08年８月期第１四半期（９－11月）連結業績は売上高が前年同期比3.1％増の212億2600万円、経常損益が5400万円の赤字（前年同期は２億7600万円の黒字）となった。
既存店売上高が4.1％減と計画値（３％減）を下回ったうえ、魚価高騰や食材価格の値上げで原価率が上昇したことも響いた。
（ブルームバーグ）

△モジュレ<3043>の中間期は黒字転換
モジュレが２７日の市場で一時５０００円ストップ高の７万１３００円と上昇。２６日に今０８年５月期１１月中間期推定値（非連結）の上方修正を発表。最終損益が２１００万円の赤字から３００万円の黒字へと転換したことを好感した。予想に比べ販管費の増加ペースが緩やかだったという。なお、通期見通しは修正していない。

△ＴＹＯ<4358>は子会社がゲームソフト販売事業進出
コンテンツビジネスを多角的に展開するティー・ワイ・オーが２６日、子会社が新たにゲームソフト販売事業に参入すると発表した。ＴＹＯグループのゲーム・音楽制作会社「５ｐｂ．（ファイブピービー）」、ゲームメーカー「スティング」２社の、流通・販売・営業・広告宣伝業務を一括して代行する販社を新設する。社名は「Ｇｅｎｔｅｒｐｒｉｓｅ（ジェンタープライズ）」。０８年１月から事業を開始する予定。経営体制の合理化と、グループスケールメリットを生かした事業展開を図るとしている。
（株式新聞ダイジェスト）

△次世代DVD新型機、来春にも発売＝書き換え可能ディスクに対応―東芝<6502>社長
東芝の西田厚聡社長は27日、インタビューに応じ、次世代DVD規格で書き換え可能なディスク（HD　DVD―RW）に対応したレコーダーを発売する方針を明らかにした。早ければ来春にも商品化する見通し。ソニー <6758> や松下電器産業 <6752> などが推進するブルーレイ・ディスク（BD）陣営は既に書き換え可能ディスク対応レコーダーを投入しているが、対抗するHD　DVD陣営としては初の対応機となる。　
（時事通信）

△三菱自<7011>、３月までにロシア進出決定
三菱自動車の益子修社長は２７日、産経新聞のインタビューに応じ、懸案となっているロシアへの工場進出問題について「２、３カ月のうちに決める」と述べ、来年３月までに投資計画を正式決定することを明らかにした。提携関係にある仏プジョーシトロエングループ（ＰＳＡ）と合弁生産する案が有力。また、立地はトヨタ自動車や日産自動車が進出するサンクトペテルブルクではなく、複数の都市の候補から最終決定するという。ロシア政府は海外の自動車メーカー誘致のため、部品輸入にかかる関税を優遇している。優遇措置の期限（２５日）は過ぎているが、「ロシア側の手続き上の問題」（三菱自）といい、進出に関する契約を結ぶ方向だ。工場は２０１０年ごろのラインオフ（稼働開始）を目指す。当初の生産規模は年２万～３万台程度とみられ、生産車種は主力のＳＵＶ（スポーツ多目的車）の「アウトランダー」などを検討している。合弁相手はＰＳＡが「有力な選択肢」（益子社長）で最終調整しているもよう。立地はロシア政府の意向や労働力確保といった観点から検討中だが、各社が進出したサンクトペテルブルクは候補に入っていないという。一方、中国事業では三菱自が２５％を出資する東南汽車について「生産面でのテコ入れが必要」とし、人的支援を行う考えを示した。中国では主力セダンの「ランサー」「ギャラン」などが販売目標に届かないなど苦戦しており、三菱自の管理職・若手社員を“援軍”として出向させる。出向者は現在の４人から大幅に増える見通しで、生産管理などの間接部門に配置して生産計画の立案などで現地従業員をフォローする。電気自動車については平成２１年から官公庁などを中心にリース販売する。２２年ごろから市販し、価格は「２５０万円前後になるのでは」との見解を示した。

△「服の阪急」志望でも「食の阪神」に配属…採用を一本化
阪急、阪神両百貨店の持ち株会社「エイチ・ツー・オー（Ｈ２Ｏ）リテイリング（エイチ・ツー・オー　リテイリング<8242>）」は２７日、来年以降の新規採用について、傘下の阪急百貨店で一括して学生を採用する方針を明らかにした。人材の融合を進めるのが目的だが、阪急百のファッションにあこがれて入社した学生が、阪神百の食料品売り場に配属されるというケースも出てきそうだ。両社は今年１０月、経営統合した。大阪・梅田にある２つの本店が近接するため、ファッションに強い「高級感の阪急」、食料品に強い「庶民的な阪神」という性格を際立たせながら店舗運営を進めていく方針。ただ、統合効果を早期に出すため、来年４月１日から現場レベルでの人事交流を開始することを決めていた。学生の一括採用もこの流れの中で決めたもので、「阪急百で採用し、適性を見ていずれかの百貨店に配属する」（Ｈ２Ｏ幹部）という。来春の入社人数は、阪急百が約５０人、阪神百が約１０人。阪急百による一括採用は、平成２１年４月入社の学生からとなる見通しだ。Ｈ２Ｏは傘下にスーパーマーケット事業なども持っており、百貨店事業以外については別に採用を行う。再編・統合が進む百貨店業界では、「出身会社」意識を薄めるため積極的に人事交流を行っている。大丸、松坂屋ホールディングスが統合して９月に誕生した「Ｊ・フロントリテイリング」は、統合初日から主要店の店長を含めた人事交流を開始。新規採用についても「今後、一本化する方針」（幹部）。ミレニアムリテイリングも、採用は傘下のそごう、西武百貨店で個別に行っているものの、管理職以上については、「スキルアップや一体感を持たせるため」（ミレニアム）交流を行っている。ただ、各百貨店の個性は、営業、販売などのサービスを担う人材による面も大きい。人事交流を進めつつ、いかに店舗の個性を維持するか、各社は人材育成の面でも難しい判断を求められることになりそうだ。

△中国アリババが日本進出、ソフトバンク<9984>と法人設立
電子商取引で中国最大手の阿里巴巴集団（アリババ・グループ）が、同社に出資するソフトバンクと共同で来年初めに日本法人を設立し、日本市場に本格進出することが２７日明らかになった。アリババは競売や決済など幅広いネットビジネスを手がけるが、日本では企業間の部品などの売買をネット上で仲介する事業に特化する。中小企業が多い日本を有力な市場とみて、ソフトバンクとの協業を通じて市場開拓を図りたい考えだ。来日した創業者の馬雲（ジャック・マー）最高経営責任者（ＣＥＯ）が、明らかにした。日本法人は、アリババ、ソフトバンク両社からそれぞれ６０～８０人の人員を出向させ、新会社を設立する。出資額や出資比率は明らかでないが、マーＣＥＯは「海外では現地の企業に事業を主導してもらうのが基本方針」とし、ソフトバンクが過半数の出資を行う可能性が高い。アリババはすでに日本語のウェブサイトを立ち上げており、日本法人設立でよりきめ細やかなサービス展開を目指す。マーＣＥＯは日本での事業方針について「楽天やヤフーが高いシェアを占める消費者間の電子商取引は行わない」と述べ、事業者間取引に特化する方針を表明。また、中国で事業展開を模索する楽天とは役員交流を行っている事実を明らかにし、「楽天が中国に進出するなら協業を検討する用意がある」と述べた。電子商取引分野では１１月、楽天が台湾現地企業と合弁を設立、来春から事業を始める方針を明らかにしたほか、１２月にはヤフーも米イーベイと提携するなど、国境を越えた連携が加速している。
（産経新聞）

△日立<6501>　「総合電機の強みは生かせる」　古川一夫社長
薄型パネル事業で、松下電器産業、キヤノンと提携する日立製作所の古川一夫社長は、毎日新聞とのインタビューに答え、今後は自前のパネル生産を縮小して、電力や鉄道車両など重点分野で投資を強化する方針を明らかにした。
－－提携の狙いは？◆国際競争に勝つには、（パネルを使う）テレビやデジタルカメラのシェアが高い松下とキヤノンの力が必要だ。次世代パネルの有機ＥＬ（エレクトロ・ルミネッセンス）生産や電力、鉄道車両といった重点分野への投資も考慮すると、提携は不可欠だった。
－－テレビで独自性が失われませんか。◆最近発売した３２型の液晶テレビは、厚さが３・５センチしかないが、バックライトなどの部品を工夫することで薄型化を実現できた。提携でパネルを共有しても、他の部分で商品の差別化を図ることは可能だ。日立の技術力を生かし、特徴ある商品を作りたい。
－－携帯音楽プレーヤーなどに使うハードディスク駆動装置（ＨＤＤ）事業が赤字です。◆（外資など）外部の力を借りることも検討しているが、事業全体を売却する考えはない。
－－「選択と集中」の遅れが指摘されます。◆（幅広く事業を手がける）「総合電機」の強みは生かせる。他社が得意分野に特化すれば、「総合電機」としての存在感は増す。

□三洋電機<6764>　０８年３月上旬に臨時株主総会　決算自主訂正で
三洋電機は２７日、自主訂正した０１年３月期～０７年９月中間期の単独決算について、株主の承認を求める臨時株主総会を、来年３月上旬に開くと発表した。具体的な開催日や場所は未定。不適切な決算に至った経過や、創業家の井植敏元会長ら新旧の経営陣への処分などを説明する。
（毎日新聞）

▼田辺三菱薬<4508>－肝炎ウィルス、グロブリン製剤からも検出
（朝日新聞）