12/27 朝の『株価材料』PART Ⅲ

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■株価材料

△Wiiは毎秒17台――Amazonが2007年ホリデーシーズンの結果を発表
米Amazon.comは12月26日、2007年ホリデーシーズンの売り上げ結果や売れ筋商品について発表した。同社によると、最も注文が多かった日は12月10日で、その日は毎秒62.5個の注文があり、1日の総注文数は540万個を超えたという。Amazonによると、米国、英国、デンマーク、フランス、日本、カナダのAmazonネットワーク全体では、最も発送が多かった日には1日390万個以上の小荷物を発送した。また99％以上の商品は、クリスマス前日までに配達されたという。
また米Amazon.comのみでは、任天堂<7974>のWiiが、在庫のある間は毎秒17台の割合で売れた。また次世代DVDプレーヤーは、サッカー競技場7つ分の台数が売れたという。Amazon.comが11月15日から12月19日にかけて受注した人気商品は、玩具では「Jakks EyeClops Bionic Eye」「IlluStory Make Your Own Story Kit」、ゲームソフトは「Super Mario Galaxy」「Call of Duty 4」。DVDは「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」、ドキュメンタリーの「Planet Earth: The Complete BBC Series」「パイレーツ・オブ・カリビアン／ワールド・エンド」。家電製品ではGarminのGPS、キヤノンのデジタルカメラ「IXY DIGITAL」シリーズ、Samsungの液晶テレビ。PC関連ではAppleの「MacBook」、Nokiaの「Internet Tablet」、Hewlett-PackardのノートPC「Pavilion」のEntertainmentシリーズだった。
（ITmedia News）

△トヨタ紡織<3116>ロシア、カムリ 向けシートの納入開始
トヨタ紡織は、子会社であるトヨタ紡織ロシア（TBR）が自動車用シートの生産準備を整えて生産を開始し、トヨタ自動車のロシア現地法人トヨタ・モーター・マニュファクチャリング・ロシア（TMMR）に納入を開始した。TBRは、TMMRの工場内で、『カムリ』のシートを年間2万台生産する予定。トヨタ紡織では、ロシアでの事業を欧州戦略における重要な事業のひとつとして、世界各地域における最適生産体制をより強固なものにしていくとしている。

△大同メタル<7245>、エンジンリビルトの合弁会社をフィリピンに設立
大同メタル工業は、子会社の大同メタル販売がフィリピンでエンジンリビルド事業を目的とした合弁会社を設立したと発表した。大同メタルでは、主要製品であるエンジン用軸受の関連ビジネスとして、エンジンリビルド事業を、市場性、需要実績、今後の地理的条件などを考慮し、フィリピンに合弁会社を設立した。新会社は「ダイドー・リビルト・サービス」で資本金は約1億円。大同メタル販売が55％、現地企業のSymoreが28％、国華商会が10％、サンコートレーディングが7％出資する。日本の最新エンジン技術に裏付けされたトータルエンジンサービスにより、排気ガス対策やリサイクル化などに寄与することで、既存のリビルド会社との差別化を図っていく。事業は、当面フィリピン国内でのビジネスに特化するが、近い将来に技術及びコストの優位性などを活かして、先進国向け輸出も視野に入れて事業を展開していく。

△東洋ゴム<5105>、米国の子会社など4社の社名を変更
東洋ゴム工業は、2008年1月1日から米国子会社1社と孫会社3社の社名を変更すると発表した。変更するのは、子会社の「Toyo Tire International」を「Toyo Tire Holdings of Americas」に変更する。 また、孫会社の「Toyo Tire（U.S.A.）を「Toyo Tire U.S.A.」、「Nitto Tire North America」を「Nitto Tire U.S.A.」に、「Toyo Tire North America」を「Toyo Tire North America Manufacturing」にそれぞれ変更する。社名を変更するのは、米国の統括組織である純粋持株会社Toyo Tire Internationalの機能を強化し、北米関連会社の効率的運営を進めるとともに、コーポレートガバナンスを強化するのが狙い。また、戦略企画、サプライチェーンマネージメントを現地に移管してより市場に近いところでスピードのある経営を行うことで、北米市場でのトーヨータイヤの企業価値の向上を図っていく。統括機能強化に伴って商号を変更し、高品質でタイムリーな製品を提供するとともに、独創性の高いマーケテイング・販売活動を展開し、ブランドポジションの向上を図るとしている。

△東京オートサロン08　ブリヂストン<5108>、POTENZA RE-11など新商品を紹介
ブリヂストンは、2008年1月11日-13日の期間幕張メッセで開催される「TOKYO AUTO SALON 2008 with NAPAC」に出展すると発表した。街乗りからサーキット走行まで、実感できる速さと楽しさを追求した「POTENZA」ブランドの新商品POTENZA『RE-11』や同社の安全技術の代表である「ランフラットタイヤ」などを紹介する。さらに、F1マシンやサポートする多くのモータースポーツ用タイヤの展示を通じて、同社の幅広いモータースポーツ活動も紹介する。ブースは、ブリヂストンFVSとの共同出展で、顧客が満足できるカスタマイズプランを提案するカスタマイズ専門店「コクピット」によるカスタマイズカーも紹介する。同社では、東京オートサロン2008への出展を通じ、優れた商品と高い技術力、コクピットの魅力を伝えたいとしている。
（レスポンス）

△日野<7205>、２０１２年めどに関東に新工場
日野自動車の近藤詔治社長は２６日、日刊工業新聞社とのインタビューで、２０１２年をめどに関東に生産能力１０万―２０万台規模の車両工場を建設する方針を明らかにした。国内工場は、エンジンなどを製造する新田工場（群馬県太田市）の８０年の開設以来。岡崎清英専務を中心に社内でプロジェクトチームを結成し、土地の選定に入った。投資額は数百億円規模とみられる。近藤社長は「海外販売が急速に成長しており、早めに手を打ってもすぐに需要が追いつく。（建設が）早くてもマイナスはない」とし、この計画の前倒しの可能性も示唆した。同社は、０７年に初めて海外販売が国内販売を上回る見込み。海外のノックダウン（現地組み立て）向け半製品、部品の生産能力も高める必要がある。新工場には「モノづくりにとって大きな夢の実現」（近藤社長）となる最先端の生産ラインを導入する。輸出の利便性や部品調達、人材確保などの面から総合的に候補地を決める。同社は現在、大型トラックなどを手がける日野工場（東京都日野市）、トヨタ自動車からの受託車などを生産する羽村工場（東京都羽村市）、新田工場の国内３工場体制で「２０１０年代の早い時期に能力不足になる」（同）。エンジン生産は新田工場を拡充する方針だ。また、排出ガス後処理装置やキャブ（運転台）の共同開発で提携したいすゞ自動車とは「お互いに小さい部品メーカーを抱えている。バラバラにあるより、一体で物事を考えたら何か見えてこないか。次はそれをやりたい」（同）とし、調達での協業に意欲を示した。部品メーカーの再編について、トヨタ紡織やジェイテクトを例に挙げ「（合併などで）２１世紀に勝ち残る集団ができた」（同）と述べた。

△ＯＫＩ<6703>、宮崎に３００ミリウエハー対応ラインを敷設
ＯＫＩ（沖電気工業）は０８年度、半導体生産子会社の宮崎沖電気（宮崎県清武町）に、直径３００ミリメートル（１２インチ）ウエハーに対応したパッケージ生産ラインを敷設する。同社が３００ミリメートルラインを設置するのは初めて。３０億円弱を投じてラインを敷設し、ウエハーレベル・チップ・サイズ・パッケージ（ＷＣＳＰ）を生産する。ウエハー大口径化と回路微細化への投資抑制方針を打ち出したが、独自技術が生かせ、需要拡大が見込める分野のため、資金を投じる。宮崎沖電気に予定する３００ミリメートルウエハー対応ラインは、同１００ミリメートル（４インチ）ラインを閉鎖して空きスペースになっている場所に敷設。当面、１ラインで月産１０００―２０００枚を計画。顧客要求に応じて徐々に生産能力を増やしていく。ＯＫＩは、ウエハー寸法の大口径化と回路線幅の微細化への設備投資を抑制し、両分野の半導体製造では受託製造会社（ファンドリー）を活用する方針を打ち出している。だが、ＷＣＳＰは数社が事業化しているに留まり、今後も需要増加が見込める。発注先となる半導体メーカーが直径３００ミリメートルラインで回路を形成していることもあり、ＯＫＩも同ラインを敷設することとなった。ＷＣＳＰはウエハーの状態で再配線や保護膜、端子形成を行うもの。ワイヤボンディングのスペースが不要になるため、実装面積が少ない携帯電話やデジタルカメラなどへの搭載が進んでいる。最近ではワンセグ放送（移動体通信端末向け地上デジタル放送）を受信する機能が付いた携帯電話や自動車向けにも需要が拡大している。

△ドコモ<9437>、店舗の顧客情報漏洩対策を強化
ＮＴＴドコモは「ドコモショップ」など携帯電話販売店での顧客の個人情報漏洩（ろうえい）対策を強化する。販売担当者が利用する顧客情報のデータベース（ＤＢ）について、担当者が見ることのできる情報を必要最小限に限定するシステム改善を実施。またＤＢへのアクセス状況を抜き打ち検査し、不必要なアクセスをしている担当者を早期に発見する体制を設ける。一連の対策で漏洩行為の抑止力を高め、故意による情報の流出を阻止する。対策は悪意や故意でＤＢにアクセスし、顧客情報を外部に漏洩しようとする担当者の排除を目的に導入する。まずＤＢで閲覧できる情報のうち、住所など顧客との契約に不要な部分は画面に表示させない措置をとる。ＤＢへのアクセスも、これまでは名前や電話番号など二つの情報が一致した場合に「閲覧可」としていたが、今後はさらにもう１種類の顧客固有情報を加えた３種類の情報が合致した時に閲覧できるよう見直す。またＤＢへのアクセス状況を販売店側には通知せずに検査。業務と無関係に情報の閲覧が行われていないかどうかをチェックする仕組みも導入する。携帯電話の販売店は契約時に厳格な本人確認が求められるため、販売担当者は顧客の個人情報と接する機会が多い。ドコモはこれまでにも故意、過失を含め販売店から顧客情報が外部漏洩する事態を防止するため、生体認証システムの導入や情報のコピー防止といった対策をとってきた。しかし２月に滋賀県内の販売店で、販売担当者が顧客ＤＢに本来業務外でアクセス。３３９人分の情報を勝手に閲覧し、一部を外部に流出させる事態が発覚した。ドコモはこの担当者を告訴したが、１２月３日に不起訴処分が確定した。こうした事態を受け、ドコモは悪意の担当者による情報漏洩阻止対策を強化する。

△ＮＴＴデータ<9613>、ＤＣの省電力化へ環境改善・運用管理サービス
ＮＴＴデータは２６日、データセンター（ＤＣ）の省電力化に向けた環境改善・運用管理サービスを０８年１月に始めると発表した。自社や顧客企業が持つＤＣ内のＩＴ機器設置環境を診断し、コンサルティングや設計、運用管理などのサービスを提供。急増するＤＣの電力量を削減し地球温暖化防止につなげる。２０１０年度までに３０件、３０億円以上の売り上げを見込む。新サービス「グリーンデータセンタ」は自社のＤＣ構築・運用実績を生かし、仮想化技術や電源供給方式、空調効率改善といった省電力化の技術を顧客のニーズに合わせて提供する。またＮＴＴデータが首都圏に所有するＤＣで省電力化技術を検証。二酸化炭素（ＣＯ２）排出量の３０％削減を目指す。ＮＴＴデータは同サービスの提供に先立ち、米国のＤＣ省電力化推進団体「グリーングリッド協議会」（オレゴン州）に加盟した。今後は国内外のＩＴ機器メーカーとの協業や官公庁との情報交換を進め、ＤＣの高効率化に向けた標準仕様や指針（ガイドライン）を策定していく。

△小糸製作所<7276>、北米で前照灯４割増産－年産３３０万台体制
小糸製作所は北米の生産拠点を強化する。米イリノイ州にあるパリス、フローラの両工場をこのほど増強し、前照灯の年産能力を現状比約４割増の３３０万台分に高める。能力拡張に伴う設備投資額は約４０億円。このほか、樹脂成形金型の現地内製化を進めるため、専用工場建設の検討に入った。サブプライムローン（信用度の低い個人向け住宅融資）問題などで北米経済の不透明感が増しつつも、日系自動車メーカーを中心に増産が続いており、これに対応しコストダウンも積極化する。小糸製作所はパリス工場の設備増強をほぼ終えており、０８年初から稼働する予定。約６０万台分の能力が増える。フローラ工場は設備投資を抑えつつ、一部の増強で３０万台分の能力を増やす。これらで北米での前照灯の生産増強は一段落するが、この７月に稼働した標識灯を扱うアラバマ工場には土地の余裕がある。

△新明和<7224>、中国・重慶で特装車生産－インドには合弁設立
新明和工業は特装車事業で海外戦略を加速させる。０８年１月に中国・重慶でゴミ収集車などの生産を始める。また０８年度内にもインドに合弁会社を設立し、早期に生産体制の確立を目指す。近年、輸出が好調な中東・アフリカではメンテナンス拠点として「サービスステーション」を設置する方針。特装車は国内需要が安定期に入っており、成長の活路を海外に求めていく。中国では合弁会社「重慶耐徳新明和工業」（重慶市）で生産を行う。同社は０６年１０月に環境機械製造を目的に設立。現地の軍需工場を転用して機械生産をしており、特装車生産に使用できる十分なスペースが確保できる。同工場では０８年度、ゴミ収集車で年産約５０台、脱着ボディー車で年産約９０台を予定している。ダンプトラックなど生産品目の追加や段階的な増産も視野に入れている。同社の特装車部門としては初の海外生産となる。

△ニチゾウテック<4654>、エンジ部門を拡充－５年後に設計者倍増
ニチゾウテックは２０１２年までにエンジニアリング部門の設計技術者を２４人と、０７年の１２人から倍増する。主に電気制御技術者の採用を拡大する計画。これにより、工場内の搬送から画像認識まで幅広い技術をカバーし、生産と検査を合わせた効率的なライン設計を顧客に提案する。増員する技術者は本社に投入するほか、顧客が多い九州でも採用し配属する。エンジニアリング部門の売り上げは、自動車部品生産ラインの自動化・省力化工事がメーン。こうした工事では効率向上のニーズが高まっているため、設計技術者の増員で対応することにした。技術者の採用では新卒のほか、若手の中途採用も予定している。自動車以外では建設機械や鉄鋼、家電などの分野で需要を開拓する。ニチゾウテックはこれまでも搬送や熱処理、非破壊検査、画像認識といった技術で、製造現場の合理化をエンジニアリング技術で提案してきた。

△１１月のフォークリフト生産、１３．４％増の１万５８２３台
日本産業車両協会がまとめた１１月のフォークリフト生産販売実績は、生産台数（速報値）が前年同月比１３・４％増の１万５８２３台となり１４カ月連続の増加。国内販売に輸出を加えた総販売台数（確報値）は、同１２・５％増の１万５０２８台で１４カ月連続の増加となった。国内販売は横ばいだが輸出が４カ月連続で同３０％超の増加となり、生産と販売の台数増加を支えた。機種別生産台数はバッテリー式が同９・０％増の５３１６台、エンジン式が同１５・７％増の１万５０７台。同販売台数はバッテリー式が同１０・８％増の５１９０台、エンジン式が同１３・４％増の９８３８台。国内販売は同０・３％減の７９０８台で２カ月連続の減少。バッテリー式は同６・３％増となったがエンジン式が同６・０％減と後退、国内全体として横ばいにとどまった。輸出は同３１・２％増の７１２０台で１４カ月連続の増加。欧州、南米、中東、東アジア向けが好調。

△共和レザー<3553>、中間在庫削り自動車内装用皮革材を連続一貫生産
共和レザーは自動車内装用皮革材を生産する浜松市南区の工場に、２日以上かかっていた材料投入から製品出荷までを４、５時間に短縮できる新製造ラインを０９年をめどに導入する。トヨタ自動車グループの生産ノウハウを生かし、中間在庫を持たない連続一貫生産ラインとする。生産技術の開発強化のため、同分野の人員も現在の約３０人から０８年中に倍増する。共和レザーは、内装用皮革材の主な製造工程でまず原料を入れてシート状に押し出し、コーティング、仕上げ加工を施す。各工程で最適な生産順序やスピードが異なるため、従来は中間在庫で調整していた。新ラインは、塗料変更の自動化や、各工程のスピード調整により、連続一貫製造を可能にする。ロールを巻いたりほどいたりする手間と中間在庫が省け、材料投入から出荷までの時間を大幅に短縮できる。

△トヨタ<7203>、「ＳＰｒｉｎｇ－８」に電池材料などの研究専用施設を設置
トヨタ自動車は高輝度光科学研究センター（ＪＡＳＲＩ、兵庫県佐用町）の放射光実験施設「ＳＰｒｉｎｇ－８」に、早ければ０９年４月に専用施設「豊田ビームライン」を設ける。放射光を用いて微細レベルで物質や構造を解析、電池材料や部品材料の高機能化などを目指す。豊田ビームラインでは、基礎研究を行うグループ会社の豊田中央研究所（愛知県長久手町）が運用主体となる。燃料電池車やハイブリッド車（ＨＶ）向け電池材料や自動車部品材料の研究開発などを行う。巨大リング中を高速で回る電子に磁力を与えて放射光を発生させ、放射光を物質に照射することにより物質特性や微細構造を解析する。Ｘ線より精密な原子レベルで解析や評価ができるため、材料の高機能化に向けた改良などが図りやすい。ＳＰｒｉｎｇ－８では複数の企業グループが共同運営する施設はあるが、企業単独で専用施設を設けるのは初めて。

■富士紡<3104>、子会社の豊浜工場を閉鎖－韓国社は解散
富士紡ホールディングス（ＨＤ）は２６日、１００％子会社のフジボウテキスタイル（東京都中央区）の国内繊維生産体制の再編に伴い、同社豊浜工場（香川県観音寺市）を閉鎖すると発表した。０８年１月３１日に操業を停止し、３月末に閉鎖する。工場跡地は売却の方向で検討している。豊浜工場の紡績糸製造事業は、大分工場に設備の一部と生産を移管し、新たな生産体制で効率的な開発・生産に努める。織布製造事業は協力専業メーカーへの生産委託などで対応する。これによりタイ、中国などの海外生産を含めた適地生産体制を強化する。豊浜工場の人員は他工場や非繊維事業会社などへのシフトを含め、グループ内の雇用で労働組合と協議中。

△積水化<4204>、中計の戦略投資額を１０００億円超に上積み
積水化学工業は現行の中期経営計画（０６―０８年度）の戦略投資額を当初予想より４００億―５００億円上積みする。水インフラ整備事業など成長分野を対象に、当初想定の６００億円から１０００億―１１００億円に引き上げる。水道管補修・施工関連の欧州企業を数十億円で買収する計画など、Ｍ＆Ａ（企業の合併・買収）で積極的に事業を拡大するのが狙い。資金は６月に売却した積水ハウス株の売却益２２４億円などによりまかなう。同社の成長分野は水インフラ整備以外に、ＩＴ・自動車向け高機能材料事業、医療事業などがある。内部努力での成長に加え、現中計からＭ＆Ａを積極化。０６年９月には第一化学薬品を約３００億円で買収した。このため「当初の６００億円は第一化学などの買収に使用した」（大久保尚武社長）としている。今後も海外を中心にさらにＭ＆Ａを進めるため、投資枠を拡大する。

△ノリタケ<5331>、高級陶磁器の製販合理化－海外製産品を国内市場に
ノリタケカンパニーリミテドは東南アジアの自社工場で生産した高級陶磁器を、日本市場向けに初めて本格的に販売し始めた。従来、日本向けは国内工場で作った製品だけだった。スリランカ工場では白磁器に加え、これまで国内だけで生産していた高級磁器ボーンチャイナの製造も開始。国内外で高級陶磁器の需要が縮小する中、製造・販売を合理化し、収益向上を目指す。ノリタケカンパニーリミテドは０７年３月末に国内工場の統廃合を実施しており、不足分を海外工場の増強で補うことにした。今回、スリランカ工場（コロンボ）とフィリピン工場（マニラ）で焼成炉など合計で２億円を投資、生産設備を増強した。今後、スリランカとフィリピンの工場で生産する製品の１０―２０％を日本向けに輸出する。同社が主に高級陶磁器を販売する米国や日本の陶磁器市場では、アジア製などの安価な製品が流通し、高級品の需要が減少している。

△アサヒ飲料<2598>、抗アレルギー効果の緑茶飲料を発売
アサヒ飲料は抗アレルギー効果が認められているメチル化カテキンを豊富に含む「べにふうき茶葉」を使用した緑茶飲料「べにふうき緑茶」を０８年１月１５日に全国で発売する。価格は３５０ミリリットルペットボトルで１６８円。１０万ケース（１ケース＝２４本入り）の販売を見込む。同社は０５年に同商品のテスト販売を開始、０７年は首都圏などで限定販売した。今回、全国販売に踏み切る。価格も従来の２１０円から引き下げ、販路拡大を狙う。

△日興<8603>、ニューデリー駐在員事務所をシティに業務委託
日興コーディアル証券は２６日、インドのニューデリー駐在員事務所を２５日付で閉鎖し、０８年１月にグループのシティバンク・インドへ業務委託すると発表した。委託する業務はインドの政治・経済・社会情勢や直接投資、投資関連商品の情報収集など。日興は営業力のあるシティのネットワークを活用し、現地でのサービス向上を図る。
（日刊工業新聞）

△アルバイトタイムス<2341>　第３四半期は収益構造の改善が進捗し、大幅増益を達成
無料求人情報誌「ＤＯＭＯ」を展開するアルバイトタイムスが２６日引け後に発表した０８年２月期第３四半期連結業績は、売上高９０億４９００万円（前年同期比４．７％減）、経常利益５億２５００万円（同３．２４倍）、純利益２億３０００万円（同２．８４倍）と減収ながら、積極的なコスト削減に努め大幅な増益となった。主力事業である「ＤＯＭＯ」の売上高は、５．４％減の８０億７８００万円だった。名古屋版が１４．３％増、大阪版も１０．３％増と好調だったものの、大手人材サービス業顧客からの掲載が減少を続け、高収入版の「ｍａｉｄｏ　ＤＯＭＯ」が苦戦している首都圏版が１５．６％減、発祥地であり売上最大の静岡３版も県内求人マーケットの縮小傾向から６．２％減少したことが響いた。求人情報サイトの「ＤＯＭＯ　ＮＥＴ」は、９月の商品リニューアルにより、「ＤＯＭＯ」と完全一体型商品として販売し、売上高は４７００万円となった。今年１月に続きリニューアルを実施したことで、ネット経由の応募数は前年同期比で約４倍にまで増加。前期からの投資が奏功し、「ＤＯＭＯ　ＮＥＴ」の商品力は着実に向上している。また、フリーペーパー取次事業の売上高は、５．２％増の８億９５００万円だった。通期の連結業績予想は、売上高１２２億６４００万円（前期比０．１％減）、経常利益５億１６００万円（前期は２億５３００万円の損失）、純利益２億３０００万円（同１億９８００万円の損失）を見込む。すでに利益面では予想値に到達しているが、売上高に関して先行き不透明感があるとして従来予想を据え置いている。なお、業績連動型の配当方針に基づき、期末に１株当たり２円の復配を予定。
（証券日刊新聞）

△ハイブリッド車　ホンダ<7267>、５０万台目標　１０年めど　トヨタ追撃本格化
ホンダは２６日、電気モーターとガソリンエンジンを組み合わせて走るハイブリッド車の販売台数を、２０１０年をめどに年間４０万～５０万台に拡大する方針を明らかにした。この目標に向け、０９年に投入するハイブリッド専用車は主力の小型車「フィット」をベースにする計画だ。価格帯も通常のガソリン車に近づけていき、手の届く「エコカー」を市場に投入することで、ハイブリッド車を強みとするトヨタ自動車への追撃を本格化する。ホンダは２０１０年の総販売台数で、ハイブリッド車が占める割合を１０％とする見通しを立てている。このうち、現行の「シビック　ハイブリッド」の販売台数を４万～５万台と見据えながら、ハイブリッド専用車や東京モーターショーに出展した「ＣＲ－Ｚ」をベースにしたハイブリッドスポーツカーを合わせ、３年後には最大５０万台の販売を見込む。ハイブリッド専用車に搭載する独自のハイブリッドシステムは、小型・軽量化を図るとともに、コストの大幅削減を目指す。今年６月に世界累計販売台数２００万台を突破した人気車種「フィット」をベースにすることで、ホンダは燃費やコスト面で、トヨタの「プリウス」をしのぐ性能の環境対応車を投入したい考えだ。

△小型ジェット機商戦が過熱　地方路線　加製独占、挑むブラジル製
地方空港路線で、小型ジェット機（１１０～７０人乗り）商戦が過熱している。ボンバルディア（カナダ）製が独占する日本市場に、エンブラエル（ブラジル）製が参入。
国産では、三菱重工業<7011>が「ＭＲＪ（三菱リージョナルジェット）」の事業化を目指しており、海外メーカーの代理店である商社を含め、納入競争が激しくなりそうだ。航空会社にとっては、地方路線で空席が目立つ中型ジェットを小型化することで効率化できるメリットがあるほか、増便につなげる可能性もあることから、地方路線の活性化を目指す地域の思惑とも一致する。
現在、国内の地方空港を飛んでいる小型ジェットは、ボンバルディア製のみで計１３機。日本航空<9205>系列のジェイエアで伊丹－山形、福岡－高知など１５路線、アイベックスエアラインズで成田－仙台、福島－伊丹など９路線で就航している。
だが、ジェイエアはボンバルディア製に加えて２００７年２月、エンブラエル製小型ジェット１０機の購入を決定。０９年３月開港予定の静岡空港で航空事業に参入予定の総合物流会社、鈴与（静岡市）も、エンブラエルの機体２機を使用する。ジェイエアと鈴与には０８年以降、順次納入されるなど、ボンバルディアの牙城を崩そうとしている。ボンバルディア製の機体は比較的軽く、燃費がよいとされるのが特徴。一方、エンブラエル製は小型ジェット機としては客室が広いのを売りにしている。
エンブラエルの代理店である丸紅<8002>の遠矢源太郎民間航空機部長は「小型ジェットは今後１０年で、国内は１００機程度の需要」と見通す。ボンバルディアの代理店の双日の栗林顕民間航空事業部長は「小型ジェットで、地方と海外を結ぶ路線も考えられる」と語り、１機の定価が４０億円前後の小型ジェットの売り込みに熱が入る。
０７年３月、プロペラ機が高知空港で胴体着陸事故を起こすなどトラブルが相次いだボンバルディアは、事故を受けて日本事務所を開設し、安全性のＰＲにも余念がない。

△コクヨ<7984>、伊研究機関と提携　乳幼児教育プログラム開発
コクヨは、イタリアの幼児・児童教育研究機関「レッジョ・チルドレン」と、幼児教室向けの教育プログラムを共同開発する契約を結んだ。同機関は「レッジョ・アプローチ」と呼ばれる教育手法を確立したことで世界的に知られるが、民間企業と教育プログラムを共同開発するのは初めてという。共同開発するのは乳幼児を対象としたプログラム。当初、０～１歳向けプログラムを開発し、来春からコクヨが運営するスクール「ＨＩＲＡＭＥＫＩＤＳ　ＳＴＵＤＩＯ　（ひらめきッズ　スタジオ）」（東京都港区）に導入する。また、教室向けのプログラムにとどまらず、教育空間の提案など多岐にわたる教育ビジネスを予定し、「レッジョ・アプローチ」の理念を広げていく。「レッジョ・アプローチ」は、子供たちの意思や個々に持つ感性を重視し、保護者も参加する形で発想力・表現力を養うのを特徴としている。一方、「ひらめきッズスタジオ」も、創造力などを子供たちが主体的に身につけることに重点を置き、世界で評価の高い教育プログラムも積極的に活用している。

△花王<4452>が新アタック　少ない水でも汚れスッキリ
花王は２６日、衣料用洗剤「アタック」シリーズから、少ない水で洗濯する最近の傾向に対応した液体洗剤「アタックバイオジェル」を１月２３日に発売すると発表した。皮脂汚れやにおいの分解除去を促進する独自開発の液体用高活性バイオ酵素を配合。大容量化、節水型が進む近年の洗濯機事情に応じて、少ない水でも洗浄力を高めた。石鹸洗剤工業会の調べによると、洗濯物重量に対する洗濯水の量は１９９７年に１７倍程度だったのが、２００５年には１３・５倍に減った。花王は「洗濯機の大型化や家事の効率化でいっぺんに洗う量が増えたり、環境に配慮して節水型が増えたりという事情がある」とみる。想定価格は本体が１キロ４００円前後、つめかえ用が０・９キロで３７０円前後。初年度の売り上げ目標は９０億円で、１６００億円程度といわれる洗剤市場で７％のシェア獲得を目指す。
（FujiSankei Business i）