12/21 朝の『株価材料』PART Ⅲ

朝の『株価材料』PART Ⅲは、"つづきはこちらです"をクリック！

[0回]

■株価材料

△ヤマハ<7951>、欧州名門ピアノメーカー買収発表
ヤマハは20日、オーストリアの名門ピアノメーカー、ベーゼンドルファーを買収すると正式に発表した。同国大手銀行のＢＡＷＡＧが保有する全株式をヤマハが買い取る。買収額は非公表だが、1700 万ユーロ（約28億円）前後のもよう。世界のピアノ御三家の１つとして根強い人気のベーゼンドルファーを傘下に収めて、世界市場での競争力強化につなげる。ベーゼンドルファーは1828年の創業。資本金は220万ユーロで、年間売上高は1350万ユーロ。1000万円以上の高級品を手作りで製造しているが、販売台数は年間300台程度で伸び悩み、赤字に陥っている。ヤマハは自社の販売網に乗せて、年5％程度売り上げを増やす計画。外部に音が漏れない消音機能付きピアノなど自社の技術を組み合わせた新製品開発も検討している。ヤマハは同日、インドのデリー近郊のグルガオン市に販売会社「ヤマハ・ミュージック・インド」を来年5月に設立すると発表した。資本金は2億ルピー（約6億円）でヤマハグループが全額出資。

△国内証券会社の９月中間、営業収益24％増・日証協発表
日本証券業協会が20日発表した全国の証券会社（加盟313社）の2007年9月中間期決算の営業収益合計は、前年同期比24％増の2兆5730億円だった。投資信託や外債の売れ行きが良く、手数料収入が増えたため。ただし新興市場の長引く低迷や米国の信用力の低い個人向け住宅融資（サブプライムローン）問題の影響で、株式売買から得られる手数料収入はわずかに減った。

▼大証、十八銀行<8396>に改善報告書を要求
大阪証券取引所は20日、十八銀行に改善報告書の提出を求めたと発表した。同行が2007年3月期から過去5期にわたる決算を一部訂正したため。会社情報の開示体制を改善する必要性が高いと判断した。提出期限は来年1月10日。連結子会社の十八総合リース（長崎市）が通常とは異なる会計処理をして減価償却不足が判明。この修正により同行は決算を訂正していた。

△ＪＲ西日本<9021>、山陽新幹線区間にＩＣ乗車カード導入
西日本旅客鉄道（ＪＲ西日本）は20日、新幹線専用のＩＣ乗車カード「エクスプレスＩＣカード」を2009年夏に山陽新幹線に導入すると発表した。東海道新幹線区間では東海旅客鉄道（ＪＲ東海）が08年3月にサービスを開始する予定。

△08年度の国内粗鋼生産0.7％増、過去２番目に・鉄鋼連盟予測
日本鉄鋼連盟は20 日、2008年度の国内粗鋼生産が今年度見込みに比べ0.7％増の1億1880万トンになるという予測を発表した。1億2000万トンを記録した1973 年度に次ぐ過去2番目の高水準となる。07年度も前年度比0.2％増の1億1800万トンになる見込み。同日会見した鉄連の馬田一会長（ＪＦＥスチール社長）は「建材向けは一部不振だが、製造業向けを中心に国内外の需要は旺盛」と述べ、各社ともフル生産が続くとの見通しを示した。日本造船工業会が19日、年明けにも造船用鋼板の安定供給を要請すると表明したことについて馬田会長は「厚鋼板の需要はどこも好調。どこかの顧客向けを減らして供給に回すことは非常に難しい」と述べた。

△11月の世界粗鋼生産、4.0％増
国際鉄鋼協会（ＩＩＳＩ）は11月の世界粗鋼生産量（速報値、67カ国・地域）が前年同月比4.0％増の1億896万トンだったと発表した。61カ月連続で前年実績を上回った。中国（4.3％増）、インド（7.8％増）、ブラジル（6.2％増）などが増加。07年1―11月の累計は12億トンを超えた。

■11月のコンビニ売上高、0.5％減・２カ月連続マイナス
日本フランチャイズチェーン協会が20日発表した11月のコンビニエンスストア売上高（11社、既存店ベース）は前年同月比0.5％減の5536億円で、2カ月連続で前年を下回った。休日が天候に恵まれたことなどで客数は0.7％増えたが、客単価は1.2％減となった。行楽需要や割引キャンペーンの効果でパスタやデザート、おにぎりが好調だった。一方、弁当は引き続き不調。飲料や菓子など加工食品も全店ベースの売上高が0.2％減となった。

△東京ガス<9531>、地域ごとに営業新会社・08年４月から
東京ガスは20日、2008年4月から営業の新会社を地域ごとに設立すると発表した。東京、神奈川、千葉、埼玉の営業地域で09年度末までに約40社設立する。ガス機器の営業などを手掛ける「エネスタ」などの拠点を新会社に集約し営業力を強化する。店舗名称は「東京ガスライフバル」に変える。

△白物家電の国内出荷額、11月は5.3％増・８カ月連続プラス
日本電機工業会（ＪＥＭＡ）は20日、11月の白物家電（ルームエアコン除く）の国内出荷額が前年同月比5.3％増の1352億円だったと発表した。8カ月連続で前年同月を上回った。金額構成比の大きい冷蔵庫が大容量タイプを中心に好調で13.9％増の247億円と大きく伸びた。寒さが本格化したことで電気ストーブも 16.7％増となった。

△松下<6752>のＣＡＴＶ用ＨＤ―ＳＴＢ、北京五輪組織委が採用
松下電器産業は20日、2008 年8月の北京五輪で、同組織委員会が松下製のケーブルテレビ用ハイビジョンデジタルセットトップボックス（ＳＴＢ）の採用を決めたと発表した。約2000 台を競技会場やメディアセンターなどに設置する。今後、中国でもデジタルハイビジョン放送の視聴地域が増えるとみられ、松下はケーブルテレビ会社向けに本格的に販売する。

△輸入原油、円建てで25年ぶり最高値
日本が輸入する原油の価格が円建てで過去最高値を更新したことが財務省が20日発表した11月の貿易統計速報で分かった。それによると、円建ての原油輸入平均価格（運賃・保険料込み）は1リットル57.99円と、1982年11月の過去最高値（56.96円）を25年ぶりに上回った。原油輸入価格はドル建てではすでに過去最高値を更新しているが、為替の円高で、円建てでは第二次石油危機直後である82年の価格を下回っていた。円建てでも過去最高値を超えたことで、日本経済への影響を懸念する声が高まりそうだ。

■プレサンス<3254>が軟調――値動き鈍く初値を下回って推移
軟調。きょう新規上場で、朝方に公開価格（16万円）を9000円（６％）下回る15万1000円の初値を付けた。その後は初値を挟んでもみ合い、現在は初値を下回る水準で売買されている。値動きの鈍さから、公募や初値で買った投資家からの換金売りに押されている。現在までの売買高は約１万 7000株で、公開株数（公募１万2000株、オーバーアロットメントによる追加分を含む売り出し１万1000株）を下回っている。マンションの企画開発・販売などを手掛ける。主幹事は大和証券ＳＭＢＣ。

▼ダイハツデ<6023>が一段安――個人投資家の見切り売りで
一段安。朝方から個人投資家とみられる見切り売りが先行したが、午後に下げ幅を大きく広げている。一時は前日比170円安の1165円まで下げた。６日の直近安値（1270円）を後場早々に下回り、５日以降に形成していたボックス圏から下放れたことで小口の売りがかさんでいるという。市場では「底入れを期待して買いを入れていた向きの損失覚悟の売りも出ているのではないか」（大手証券）とする声も聞かれた。船舶用の内燃機関が主力。新造船の好調な受注を背景に2008年３月期も増収増益を見込み、連結経常利益は前期比17％増の39億円になる見通し。ただ、新日鉄（東証１部、5401）が国内造船各社と進めていた船舶用厚鋼板の価格交渉は前年比10％の引き上げで決着したと18日に報じられたことで、「採算面で厳しくなりそうな造船各社から内燃機関の値引き要請が今後、強まるのではないかといった懸念も出始めているのでは」とする声も市場では聞かれた。

▼竹内製作所<6432>が年初来安値を更新――建機需要に減速懸念
７日続落。18日の4330円を下回って２日ぶりに年初来安値を更新した。一時は前日比230円安の4230円まで下げた。小型建機を主力とする建機メーカー。「米国の信用力の低い個人向け住宅融資（サブプライムローン）の焦げ付き問題を背景とした建機需要の減速懸念が強まっている」（準大手証券）との指摘が出ている。海外売上高比率が高く、外部要因の先行き不透明感が意識されやすいようだ。

▼ＴＤＫ<6762>やキヤノン<7751>が下げる――先物主導で主力株売り
朝方は高かったＴＤＫやキヤノンが下げている。ＴＤＫは前場に前日比100円高の8200円まで上昇、キヤノンも同70円高の5470円を付ける場面があったが、後場に入り両銘柄ともに下げが目立つ。国内証券の情報担当者は「前引け時点で東証一部の下落銘柄数は上昇数を上回っていた。優良株の一部など指数の影響度が高い銘柄が相場を支えていたが、後場に入り先物主導で相場が下落し、これらの優良株の売りにつながった」と見ていた。

▼明星工<1976>が年初来安値を更新――需給面での悪さを嫌気
４日続落。前場に11月20日以来１カ月ぶりに年初来安値を下回ったことで、個人投資家とみられる処分売り圧力が強まり、後場は下げ幅を広げている。一時は前日比18円安の297円まで下げ、2003年12月以来４年ぶりに300円を割り込んだ。「需給面での悪さを嫌気している」（岩井証券・イワイ・リサーチセンター）という。前週末14日時点の信用買い残は294万株と最近の売買高に比べると多く、６カ月ほど前からみるとほぼ２倍近くに膨らんでいる。値動きの悪さも嫌気している。株価は７月３日に590円の戻り高値を付けた後、もみ合いつつ水準を大きく切り下げてきた。11月20日に304円を付け、その後は346円を上限にしたボックス圏の動きとなっていたが、きょう前場にその下限も下回った。業績はさえないが、連結ＰＢＲ（株価純資産倍率）は 0.9倍程度にとどまるなど指標面での割安感を指摘する声はあるが、市場では「株価が出直るには需給面での改善が必要」とする見方があった。

▼日化薬<4272>が一時ストップ安――経常減益見通しを引き続き嫌気
後場に入って一段安。一時は値幅制限の下限（ストップ安）となる前日比100円安の692円まで下げた。18日に発表した2008年５月期の連結業績予想の下方修正が引き続き嫌気されている。前日19日の後場は売り気配で値が付かない状態が続き、大引けにストップ安で比例配分されていた。通期の連結経常利益は前期比19％減の122億円にとどまる見通し。従来予想は６％増の160億円だった。液晶用の偏光フィルムやプラズマディスプレー用フィルムなど電子情報材料事業の不振が背景。経常利益は増益予想から一転しての減益予想となり、変化率の大きさが売りに拍車をかけているようだ。もっとも市場では「やや過剰反応」（東海東京調査センターの赤羽高シニアアナリスト）との見方もある。赤羽氏は「医薬品や自動車用エアバッグ向け火薬など、フィルム事業以外は堅調。フィルム事業も液晶向け強化で立て直しが可能」とみていた。日化薬の子会社で偏光フィルム製造を担当するポラテクノ（4239、ジャスダック）は一時、ストップ高まで買われた。
（NIKKEI NET）

▼真柄建設<1839>を12月20日から監理ポストに指定＝東証
東証は２０日、真柄建設株式を２０日から「上場廃止基準に該当するかどうかを認定した日」まで監理ポストに指定すると発表した。同社が２０日、半期報告書の法定提出期限（２００８年１月４日）までに半期報告書を提出できる見込みのないことを開示したため。

△次世代ネットワーク開始で競争激化のＣＡＴＶ、迎撃態勢を整える業界大手
ＮＴＴ< 9432>がＮＧＮ（次世代ネットワーク）を来年にスタートさせることでＣＡＴＶの競争激化が想定されている。放送と通信の融合が言われる中、ＣＡＴＶにとって最も脅威になるのが大手通信会社の存在で、ＮＧＮの本格化で厳しさが増すとみる業界関係者がほとんどだ。そうした中、業界大手各社は迎撃態勢を整え、これまでと同じく収益拡大を目指している。ＮＧＮがスタートしても、ＮＴＴ法によってＮＴＴが直接的に放送を手掛けることは考えにくい。
しかし、ＮＴＴの関連企業や他の企業が放送に参入することが想定されるなど「２００８年は一段と競争が厳しくなり、ＣＡＴＶ業界にとって浮沈をかけた勝負の年になる」（ビック東海<2306>の早川博己社長）という。
ＮＴＴによると、ＮＧＮの商用化は総務省の認可が下り次第で、２００８年３月を予定している。業界では２０１０年までに、現行の光ブロードバンドサービスエリア全域にサービスを広げると観測されているが、これについてＮＴＴは「開始後の具体的な商用化スケジュールについては、立ち上がりの需要を見ながら、徐々に広げていく」（同社の広報担当者）としていた。
これまでも衛星放送などとの競合で、厳しい競争が繰り広げられていたＣＡＴＶ業界だが「今のところ加入者数の増加傾向には変化がみられない」（スターキャット・ケーブルネットワーク<4339>の広報担当者）という。ただ、ＮＧＮへの移行期となる２０１０年まで、しのぎを削る状況になるとみられている。それでも「厳しい競争で淘汰されるのは中小業者が中心になる」（業界関係者）との声が多く、迎撃態勢が整っている大手各社は成長路線を維持するとの見方が多い。
業界最大手でガリバー的な存在であるジュピターテレコム<4817>に関しては「積極的なＭ＆Ａによる戦略的なエリア構築などで成長余力がある」（準大手証券アナリスト）との指摘がある。同社では直近１年間で総加入世帯数が前年比で２２．１％増を記録したが「ＮＧＮが始まっても急激に加入者数が変動するとは予想していない」（ジュピターテレコムの広報担当者）という。ゴールドマン・サックス証券、アナリストの吉田憲一郎氏は「圧倒するシェアを誇り基盤が強いうえに、同社はＮＴＴのサービスから乗り換えてきた顧客が多いため、ＮＧＮスタートは大きなリスク要因にならない」と指摘、同社株について「買い推奨」を継続している。
ビック東海では、自社ＣＡＴＶ光幹線網を構築し、それをもとにＣＡＴＶ─ＦＴＴＨサービスを提供している。これによってＣＡＴＶ事業の営業利益を２００８年３月期予想の１５億円から１２年３月期には５０億円まで拡大させる考えだ。ＦＴＴＨは光ファイバーを伝送路として、一般の個人住宅に直接引き込む通信のシステムを指す。ビック東海はこのサービスの拡充で加入者数を増加させている。同社の早川社長は「競争激化が見込まれる今後をにらみ、いかに早くサービスの基盤を整備するかが重要だ」とコメントしていた。他方、競争は厳しいながらも、むしろそれによって「マーケットの認知度が高まれば市場開拓の余地も生じる」（ゴールドマン・サックスの吉田氏）との見方も出ている。業界関係者の間からは「携帯電話と異なりＣＡＴＶは市場拡大余地があり、よほどの価格破壊が無い限り、競争激化と言っても未開拓の顧客の争奪戦という形になりそうだ」（ジュピターテレコムの広報担当者）との声もあった。

△電通<4324>、オプト<2389>を1株38万円でＴＯＢ
電通は２０日、オプトに対して株式公開買い付け（ＴＯＢ）を実施すると発表した。ＴＯＢ価格は１株あたり３８万円。電通は２００７年８月３１日現在、オプトの発行済み株式総数の５．０１％およびオプトが発行した第４回新株予約権３７個を保有しているが、両社の資本・業務提携を更に強固なものとするため、「資本・業務提携の強化に関する基本合意書」を締結した。買付予定株数の上限は２万７０００株で、買付代金は１０２億６０００万円。ＴＯＢ後の電通のオプト株所有割合は３４．８６％となる予定。ＴＯＢ期間は２００８年１月２１日から３月４日までの３１営業日。オプトはＴＯＢ後も、ジャスダック証券取引所の上場を維持する方針となっている。

△芦森工<3526>が125万株・2.5億円を上限に自社株買い、発行株の2.1％
芦森工業は２０日、発行済株式総数の２．１％に当たる１２５万株、２億５２５０万円を上限に自己株式を取得すると発表した。２０日の終値２０２円で、１２月２１日午前８時４５分の東京証券取引所のＴｏＳＴＮｅＴ─２において買い付けの委託をする。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行するためとしている。

△エスケー化研<4628>が13.5万株・4.05億円を上限に自社株買い、発行株の0.86％
エスケー化研は２０日、発行済株式総数の０．８６％に相当する１３万５０００株、４億０５００万円を上限に自己株式を取得すると発表した。取得日程は１２月２１日。

△大東建<1878>の筆頭株主が29.2％の株式を売却へ、ＧＳら外資が入札＝関係筋
大東建託の会長で筆頭株主の多田勝美氏が、保有する株式２９．２％を売却する手続きに入り、米投資銀行大手のゴールドマン・サックス（ＧＳ）、リーマン・ブラザーズなど複数の買い手候補と接触していることが２０日、明らかになった。複数の関係筋が明らかにした。関係筋によると、多田氏が代表をつとめる資産管理会社の持分２７．６％と多田氏個人の持分１．６％の入札に対し、ＧＳ、リーマン、モルガン・スタンレー(MS.N: 株価, 企業情報, レポート)、投資会社エイトス・キャピタルが応じ、最終入札に入っている。関係筋の１人は「持分２９．２％の売却だけではなくＭＢＯ（マネジメント・バイアウト）に発展する可能性もある」と述べた。
多田会長側はファイナンシャル・アドバイザーに野村<8604>証券を採用した。大東建託の時価総額は約８０００億円。会長の持分が現行の株価から仮に２０％のプレミアムを乗せて売却された場合、売却額は約２８００億円、ＭＢＯになった場合の規模は１兆円を超える可能性がある。大東建託の２０日終値は前営業日比８８０円高の６４９０円。

■日野<7205>が北米新工場の本格稼動を延期、サブプライム問題などで需要減
日野自動車の近藤詔治社長は２０日の年末会見で、１１月に稼動した北米の新工場の本格操業を延期したことを明らかにした。サブプライムローン（信用力の低い借り手向け住宅融資）問題などで北米のトラック需要が落ち込んでいるため。当初は１日１０台の生産を予定していたが、現状は１日２台の生産に抑えている。排ガス規制強化を控えた昨年に代替需要が増加した反動のほか、景気に減速感が出ており、今年の北米トラック需要は前年比７割程度に落ち込む見通しだという。近藤社長は「来年もそんなに簡単に反転しないだろう。アメリカの市場はしばらく厳しいとみている」と語った。しかし２００７年の世界販売台数見通しは、北米の需要減をインドネシアやオーストラリアなど資源国がカバーすることから、前年比６．６％増の１０万７０００台になりそうだという。日野自動車は昨年の北米販売好調を受け、北米で３番目となる組み立て工場を米ウェストバージニア州に建設。１１月から稼動させていた。日野自動車が同日発表した２００８年の生産・販売は、生産が前年比９．７％増の１１万７５００台、販売が同１０．５％増の１１万８２００台を計画している。併せて日野自動車は、２０１６年３月期に販売台数を２０万台超に倍増させる方針も発表した。

△住金<5405>がベトナムで薄板合弁を検討、日本の高炉メーカーで初の現地生産
住友金属工業は２０日、ベトナムにおいて、台湾の中国鋼鉄（ＣＳＣ）と冷延・メッキ・電磁鋼板を中心とした薄板の合弁事業の検討を開始したと発表した。日本の高炉メーカーでベトナム現地生産を行うのは初めて。合弁事業の総投資額は１０億ドル強となる。合弁事業の年間販売量は１７０万トンで、稼働時期は２０１１年頃を予定している。西澤庄蔵副社長は会見で、出資比率などはこれから検討するとしながらも「住金の出資は３０％がひとつの目安になる」と述べた。また、主要株主はＣＳＣと住金になるが、他社の出資もあり得るという。現在、ベトナムの鋼材需要は年間５００―６００万トン程度。経済は１４―１５％で成長しており、今後、鋼材需要の伸びも期待される。このほか「東南アジアの製造拠点と位置付けている」（西澤副社長）としており、インドも含めた東南アジアの需要へ対応する。

△三菱ＵＦＪ<8306>投信、一般投資家向けモバイルサービスを開始
三菱ＵＦＪ投信は、１９日から、同社が設定・運用するファンドに関する情報を携帯メールや携帯向けホームページ（ＨＰ）で提供する、一般投資家向けモバイルサービスを開始した、と発表した。発表によると、三菱ＵＦＪ投信は、携帯メール配信と携帯向けホームページの運営により、同社が設定・運用するファンドの基準価額や分配金情報、商品概要を中心に情報提供を行う方針。希望するファンドの基準価額を３パターン（毎日、毎週末、毎月末）から選び受信できるほか、携帯向けＨＰでは、三菱ＵＦＪリサーチ＆コンサルティングの調査部作成のレポートなども見ることができる。

△タダノ<6395>、子会社株式を長野計器<7715>に譲渡
タダノは２０日、同社の連結子会社であるニューエラーの全株式を長野計器に譲渡すると発表した。譲渡予定日は２００８年４月１日。譲渡株式数は２５万７０００株で、譲渡価額は３０億円の予定。今後の見通しについては、譲渡日が２００８年４月１日の予定であるため、当期業績に与える影響はないという。来期以降については、ニューエラーの売り上げと利益分が減少するものの、業績に与える影響は軽微としている。

□東電、08年度から全管理職の賞与を10％減額
東京電力<9501>は２０日、２００８年度から全管理職の賞与を１０％減額すると発表した。新潟県中越沖地震の影響で柏崎刈羽原子力発電所が停止したことによる業績悪化を踏まえた。期間は「当面の間」としている。

▼楽天<4755>、カード子会社が利息返還損失で238億円を追加引き当て
楽天は２０日、連結子会社で「楽天カード」事業を運営する楽天ＫＣが、利息返還損失引当金の見積もり方法変更によって２３８億円を追加引き当てすると発表した。楽天ＫＣは、利息返還請求のデータ蓄積が進み、将来リスクのより合理的な見積もりが可能となってきたことなどから見積もり方法を変更。これにより２００７年１２月末における利息返還請求にかかわる引当金を、従来方法による１３９億円から３７７億円に２３８億円増額する。楽天グループの０７年１２月期連結業績には、同額の損失が営業損益に反映されるとしている。

■ゼネラル<3890>、08年10月期から個別業績予想を廃止
ゼネラルは２０日、２００８年１０月期から個別業績予想の公表を廃止すると発表した。個別企業として内部取引が約７５％と大きく外部取引が僅少化しており、投資情報としての必要性が薄れてきたためと同社では説明している。個別業績結果については、従来通り発表するという。

△ソニー銀（ソニーＦＨＤ<8729>）のアウトルックを安定的からポジティブに変更＝Ｓ＆Ｐ
スタンダード＆プアーズ（Ｓ＆Ｐ）は、ソニー銀行（東京都港区）の長期カウンターパーティ格付けに対するアウトルックを安定的からポジティブに変更した。銀行基礎信用力格付けはＣからＣ＋に引き上げた。Ｓ＆Ｐによると、アウトルックの変更は、収益力の向上により財務基盤がさらに強化される可能性が高いとの見方を反映している。銀行基礎信用力の格上げについては、収益基盤が強化されていることを受けた措置。

□ＳＲＧタカミヤ<2445>、ジャスダック上場廃止を申請
エスアールジータカミヤは２０日、ジャスダック証券取引所に上場している普通株式の上場廃止の申請を決定したと発表した。１２月１７日に東京証券取引所市場第二部に上場したことに伴い、株式売買の取引集約および重複上場による管理業務・管理コストの軽減を図るためと同社では説明している。
（ロイター）

■日興コーデ<8603>:07年４－12月連結純利益予想は640億円－配当実施せず
日興コーディアルグループは20日、2007 年12月期（４－12月）の連結純利益が前年同期比19.7％増の640億円となる見通しと発表した。純営業収益は同0.7％減の3200億円、営業利益は同17.2％減の640億円、経常利益は同21.8％減の610億円を見込む。第３四半期（10－12 月）は米シティグループとの株式交換契約に伴い配当は行なわない。不動産投資子会社のシンプレックスの売却益計上が利益の押し上げ要因。日興コーデの決算期は米シティと同様の１月１日から12月31日とし、07年度は９カ月の変則決算となる。ブルームバーグ・ニュースが算出した第３四半期の純利益は同１％減の306億円になる。

△いちごアセット：ミヤノ<6162>株を５％超保有－配当、利益追求の目的で
シンガポールに本社を置く投資顧問のいちごアセットマネジメントが旋盤関連部品を製造するミヤノ株式を買い進め、発行済み株式総数の５％超を保有していることが明らかになった。いちごアセットが20日、関東財務局に提出した大量保有報告書によると、同社はミヤノ株式を報告義務発生日の14日までに合計314万2000株を保有し、発行済み株式総数に対する割合は5.37％になった。保有目的は「株主リターンとしての配当および値上がり利益追求」と説明している。大量保有報告書によると、ミヤノの大株主に関しては筆頭のシチズンホールディングスが発行済み株式数の29.90％を保有するほか、米系投資運用会社のインダス・キャピタル・パートナーズが同8.64％まで買い増している。
（ブルームバーグ）