12/20 朝の『株価材料』PART Ⅳ

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■株価材料

□雑記帳　ダンゴ鼻の初代新幹線「０系」全廃へ　ＪＲ西日本<9021>
ＪＲ西日本は、ダンゴ鼻が特徴の初代新幹線車両「０系」の営業運転を来秋で終え、全廃することを決めた。最新型「Ｎ７００系」の増備に伴い、世代交代させる。東海道新幹線開業の１９６４年に登場。最高時速２１０キロは当時世界一だった。現在は塗装を変え、６編成計３６両が山陽区間限定の「こだま」として走っている。０１年に鉄道発祥の地、英国の博物館に収蔵されるなど、日本の鉄道技術の象徴だった。高度成長を支えた「夢の超特急」は、いよいよ夢の中だけの存在に。

▼宅建業法違反　「レオパレス２１<8848>」が取引主任置かず　埼玉
賃貸アパート大手の「レオパレス２１」（東京都中野区）が宅地建物取引業法（宅建業法）に違反し、さいたま市の事務所に専任の宅地建物取引主任者を配置していなかったことが国土交通省の調べで分かった。登録されていた取引主任者は本社に勤務していた。１１月に分かり、国交省は処分を検討する方針。宅地建物取引主任者は契約前の重要事項の説明や契約書面の交付などを行う。不動産業の登録事務所は従業員５人につき１人以上の専任の取引主任者を配置しなければならないと定められている。国交省によると、埼玉県と合同で１１月中旬、さいたま市内のレオパレス２１の事務所を抜き打ち調査。宅建業法に定めた業者票の掲示をしていなかったうえ、業者票に記された専任の取引主任者は本社に人事異動していた。レオパレス２１は「申し訳ありませんでした。国交省には始末書を提出し、現在は取引主任を適正配置しました」（広報室）と話している。同社は７３年設立で、東証１部上場。管理戸数は約４２万戸。
（毎日新聞）

△クリスマスの夜に「ニコニコ生放送」
ニワンゴ（ドワンゴ<3715>）が運営する「ニコニコ動画」は12月19日、初めての「ニコニコ生放送」を実験すると告知した。「開演」はクリスマスの12月25日午後8時から（午後7時半に「開場」）。「あの『ひろゆき』と『コイヅカ』が生対談！」という告知内容からすると、ニワンゴ取締役のひろゆき氏と、ニコニコ動画開発者の戀塚昭彦さんの対談をライブ配信するようだ。実験サービスのため、視聴人数には制限があるという。
（ITmedia News）

△ヤフー<4689>、ソフトバンク<9984>モバイル向けにデスクトップ画面を提供
ヤフーは2007年12月19日、ソフトバンクモバイルの携帯端末向けに「Yahoo! デスクトップ（β版）」のサービスを開始した、と発表した。「Yahoo!デスクトップ」は、端末の待ち受け画面上に天気予報や検索画面を表示できるソフトウェア。背景画像も好みに合わせて設定できる。利用は無料。

△優れたカラーデザイン車、日産<7201>「マーチ」がグランプリ受賞
日産自動車は、2008年12月12日、日本ファッション協会主催による優れたカラーデザインの自動車を表彰する「オートカラーアウォード2008」で、同社の「マーチ」(外装色：サクラ、内装色：カカオ)がグランプリを受賞したと発表した。2007年6月のマイナーチェンジの際に設定された新色「マーチ」で、女性からの要望が多い「ピンク」を採用し、内装は落ち着いた「カカオ色」を使用した。カラーデザインの完成度だけでなく、発売当初から行ってきたカラーデザインの進め方や戦略なども評価されたという。
（J-CASTニュース）

△ホンダ<7267>、ハイブリッド車の価格差を20万円以内に…年末会見
ホンダは19日、都内のホテルで恒例の年末会見を行った。その中で福井威夫社長は2009年以降販売するハイブリッド車について、「大幅なコストダウンを図り、お求めやすい価格にする」と強調した。その「お求めやすい価格」とは、福井社長によれば、一般のユーザーが、イメージではなく、経済的判断で買えるレベルだという。具体的には、「同クラスのガソリン車との価格差を、2年ぐらいの間にガソリン代でちゃんとリターンできる」と福井社長は説明し、その価格差を20万円以内とした。福井社長はハイブリッド車について、これまでの10年間がイメージ先行型の時代で、2010年頃から本格普及の時代を迎えると見ている。ホンダはそこから一気にハイブリッド車で攻勢をかける計画だ。

□ダイキン工業<6367>、買収した企業の中間持株会社を解散
ダイキン工業は、連結子会社のAFA-Bermuda社を解散すると発表した。ダイキンは、意思決定の迅速化、連結経営の高度化をめざして、今年1月に買収を完了したマレーシア企業のOYLインダストリーズ社グループの出資構造について、その見直しの具体的な検討を進めている。この一環としてOYLインダストリーズ社の子会社として中間持株機能を持つAFA-Bermuda社を清算することにした。AFA-Bermuda社解散に伴う業績への影響は軽微としている。

△JFE<5411>の中国合弁工場が生産能力を増強へ　冷延プロジェクト起工式
JFEスチールと広州鋼鉄企業集団有限公司は、主に中国国内の自動車や家電用の溶融亜鉛鍍金鋼板を製造・販売する合弁会社の広州JFE鋼板有限公司（GJSS）が冷延プロジェクトの起工式を行った。GJSSは2003年12月に設立され、2006年3月には年産40万トンのNo.1 CGLラインを完工し、その後、順調に立上げてきた。今後とも増加が見込まれる自動車・家電を中心とする高級鋼への需要増加に応えるため、冷延鋼板製造設備、連続焼鈍設備、No.2溶融亜鉛鍍金鋼板製造設備を新たに建設することを決め、今年6月には中国国家発展改革委員会の批准を取得、7月31日に、合弁契約書を締結した。2010年中の生産開始を目標に、工場建設を進める。

□ホンダ<7201>福井社長、プラグインHV「存在理由わからない」…年末会見
ホンダの福井威夫社長は19日の年末定例会見の席上、ハイブリッド車（HV）の一形態である「プラグインHV」について「いろいろ勉強しているところだが、ホンダとしては存在理由がよく分からない」と、その普及には否定的な見解を述べた。福井社長は、プラグインの普及には「2次バッテリーの画期的な進化が必要」とし、「そうしたバッテリーができればEV（電気自動車）ということもできる」と指摘した。そのうえで、EV並みのバッテリーを搭載しながら「なぜエンジンも搭載する必要があるのか」と疑問を呈した。プラグインHVはトヨタ自動車がこの夏に国内で公道試験を始めたほか、米GM（ゼネラルモーターズ）が専用車シボレー『ボルト』の開発を進めている。
（レスポンス）

△Ｊエナジー（新日鉱ＨＤ<5016>）、２０１１年度めど鹿島製油所に重質油分解装置を新設
ジャパンエナジーは２０１１年度をめどに鹿島製油所（茨城県神栖市）に重質油分解装置を新設する方向で検討を始めた。投資額は１０００億―１５００億円。０６年度に一度は検討していたものの、同製油所での石油化学プラント増設と重なった上、資材費が予想以上に高騰したことで見送っていた。ただ原油が高止まりし、比重の重い重質油が軽質油より相対的に安くなる「重軽格差」がこの先も拡大すると判断。同装置導入で重質油の処理を増やし、製油所の競争力を強化する。重質油分解装置はアスファルトのような残渣油を高温で加熱、分解することで軽油や灯油といった軽質留分を生産する。鹿島製油所では日量２万―３万バレル程度の装置を新設する考え。持ち株会社の新日鉱ホールディングスが現中期計画（０７―０９年度）で計画している４３５０億円の投資には含まれず、大半は２０１０年度以降での投資となる。これに合わせ、同社は４月に２０１４年度までに１兆円を投資する長期ビジョンを発表したが、重質油分解装置の新設が最大の投資案件になる。ジャパンエナジーはすでに水島製油所（岡山県倉敷市）に重質油分解装置を導入。４月には処理能力を日量２万６０００バレルから同３万バレルへ能力を引き上げたところだ。米国石油協会が定めた基準で、数値が大きいほど軽質原油であることを表す単位「ＡＰＩ比重」で、水島は３０度から３２度の原油を処理し、業界平均の３５度よりも重質な原油に対応している。現状で１度違えば１バレル当たり７０セントの値差が生じるという。世界的には自動車の普及でガソリンや軽油など需要の軽質化が進展。これらの留分がより多く取り出せる軽質原油の需要が増加し続けている。そのため同社では原油価格の重軽格差が今後も拡大すると判断、大型投資に踏み切る。国内ではコスモ石油が０６年１１月に堺製油所（堺市西区）で約１０００億円を投じ、日量２万５０００バレルの重質油分解装置を新設すると発表。２０１０年度の操業開始を計画している。

△東芝<6502>、リアルタイムで動画を鮮明に拡大する画像処理技術を開発
東芝はリアルタイムで動画を鮮明に拡大する画像処理技術を開発した。複数画素の平均値を取るデジタルカメラのズーム機能に使われる既存のフィルター方式に比べ、精細度をほぼ倍増できる。１フレームごとに処理を行うため演算量が少なくて済む。ソニー、ＩＢＭと共同で開発した超小型演算処理装置（ＭＰＵ）「セル」の技術を応用した０８年度発売の新型ノートパソコンに新技術を搭載する。開発技術は「超解像度」と呼ぶ画像処理方式。１枚の画像から図柄の似た部分を自動的に抽出し、重ね合わせて画素を増やす。同方式の従来手法は１０枚以上の画像から同一領域の画素を抜き出して複製する技術で、数十倍の演算処理が必要だった。動画のほか写真など静止画にも使える。新型パソコンではムービーカメラで撮った映像を視聴しながら編集したり、写真データの一部を拡大して切り取るなどの処理ができる。今後、カメラのズーム機能や高精細ハイビジョンテレビなどにも応用を検討する。

△総務省など、家電・機器を一元管理する次世代宅内ネット開発
総務省とＮＴＴコミュニケーションズ、三菱電機<6503>は自宅にあるあらゆる情報家電、セキュリティーシステムなどを一元管理する次世代ホームゲートウエー（ＨＧＷ）を開発した。ＡＶ家電、白物家電などバラバラに設計された規格に対応。例えばテレビと監視システム、冷蔵庫と電話機など異機種間接続を実現する。総務省はこのＨＧＷを利用して０８年３月、異なるメーカーの機器を持ち寄って実際に相互接続して稼働させる大規模な実証実験を実施する。
実験には開発２社のほか、ソニー<6758>、東芝<6502>、松下電器産業<6752>、ＮＴＴ<9432>、ＫＤＤＩ<9433>などが参画を表明。総務省はさらに広くメーカーやサービス事業者の参加を募る。
総務省は実験を踏まえ、複数のネットワーク規格を横断して相互接続する方式を標準規格として策定する。次世代ＨＧＷは総務省の委託により、ＮＴＴコムと三菱電機が共同開発した。これまで宅内ネットワークはテレビや録画装置などＡＶ家電では「ＤＬＮＡ」、白物家電は「エコーネット」といったように分野ごとに異なる規格化が進んでいる。開発したＨＧＷは、規格の違いを吸収してさまざまなホームネットワークを相互に接続する基盤ソフト「ＯＳＧｉ」を採用し、規格を超えた相互接続を実現した。すでにある規格を存続させたまま対応できるためメーカーは利用しやすい。具体的な活用として、放送波で送られテレビに表示される緊急地震速報の情報をもとに、ガスコンロを止め、玄関のドアを自動的に開放するといった連携が考えられるという。また介護ヘルパーが要介護者の血圧などの健康情報と冷蔵庫の中の食品の在庫状況を把握して、効率的な介護サービスを提供するといった活用が検討されている。ネットワーク接続した宅内機器に不具合が生じた際、機器の故障かネットワークの問題かなど原因を遠隔で把握することもできる。これによりメーカーを超えた共通コールセンターで不具合に一元対応するサービスの提供も可能になる。

△日立<6501>、ＥＤＡツール用いた設計システムの適用範囲を拡充
日立製作所はハードウエア製品の開発業務において電子回路設計自動化（ＥＤＡ）ツールを用いた設計システムの適用範囲を拡充する。サーバやストレージ（外部記憶装置）といった従来の情報通信向け製品に加え、０８年度からデジタル家電や自動車、医療分野の製品開発で段階的に採用。ＬＳＩやプリント基板の設計自動化を推進し、設計の効率を２倍、期間を４０％短縮する。製品の高性能化に伴う開発量増大に対応し、日立グループ全体のモノづくり力強化につなげる。４月に稼働した同設計システムは、０８年度以降に発売するサーバやストレージなど情報通信分野の新製品開発で導入。適用の拡大にあたってはデジタル家電やカーナビなどの自動車情報製品、超音波医療診断装置といった医療製品で計画し各研究所レベルで検討作業に入った。ハードウエア製品は高性能化・省エネといったニーズが増大。このためＬＳＩやプリント基板は高速化、低電圧化が求められ、開発作業は複雑化が避けられなくなっている。そこで情報通信分野の製品開発で実績を持つ設計システムの応用で設計を効率化。日立グループ横断型の共通設計基盤として普及を進める。同設計システムは米ケイデンス・デザイン・システムズ（カリフォルニア州）の設計自動化ソフトを採用。ＬＳＩなど電気系部品設計の初期段階からシステム全体の設計、製品の生産設計を自動化し、従来より短い期間で高性能・高品質な製品の開発を実現する。横浜市磯子区の設計センターで集中管理され、社内ネットワークを通じて利用されている。

△シャープ<6753>、光出力４００ミリワットの赤色レーザー開発
シャープは１９日、ＤＶＤの書き込み速度を左右する光出力が業界最高の４００ミリワットの赤色半導体レーザーを開発、０８年４月から量産すると発表した。厚さ１・８ミリメートルのパッケージを採用、ノートパソコンなど薄型機器のＤＶＤドライブに搭載できる。サンプル価格は１０００円。新開発品の投入を機に赤色半導体レーザーを約３割増産し月９００万個体制とする。高出力化するため、レーザーチップ発光部を誘電体膜で覆って耐性を高めた。従来の出力３５０ミリワット品のＤＶＤ２層記録速度が１０倍だったのに対し、４００ミリワット品は同１０―１８倍を実現できる。

△ＫＤＤＩ<9433>、携帯の冬モデル主力３機種の発売は来月下旬に
ＫＤＤＩの小野寺正社長兼会長は１９日会見し、携帯電話端末の冬モデルの主力３機種の販売が０８年１月下旬にずれ込むとの見通しを明らかにした。今回新たに採用するチップセットと基本ソフトの統合プラットフォーム「ＫＣＰプラス」の開発が大幅に遅れたことが要因。主力機種の発売が遅れることで年末商戦についても「相当厳しいものになる」との認識を示した。同社は月間純増数で２位が続いているが、３位のＮＴＴドコモが新端末で攻勢をかけており、１２月は３位に転落する可能性も出てきた。また０８年から１８歳未満の青少年が携帯電話契約をする際に原則として、有害サイトへの接続制限（フィルタリング）を付けることについて、「親名義の契約ではフィルタリングへの対応が不十分になる可能性がある。契約時に所有者と利用者を明記するような対応も必要になるのではないか」と対策の強化を提言した。

△ＮＴＴ<9432>など、北海道・岩見沢で複数ネットによる防災情報配信実験
ＮＴＴ東日本、ＮＴＴは１９日、北海道岩見沢市と協力して光ファイバー回線、携帯電話網、防災行政無線など異なるネットワークを用いて住民に災害情報を確実に伝達する技術の実証実験を２０日に始めると発表した。既存の通信インフラを有効活用するため、低コストで構築できる。実験はＮＴＴ東と岩見沢市が手がけ、住民が災害の発生時に自宅や外出先などどこにいても災害・避難情報などを迅速、確実に受けられることを目指す。配信技術はＮＴＴの環境エネルギー研究所が開発した「防災情報伝達制御システム」を利用。一つのサーバで岩見沢市が持つ光回線網、インターネット、携帯電話網、業務用無線通信（ＭＣＡ）など複数回線に防災情報を同時配信できる。また災害時に発生しやすい通信の混雑状況に応じて情報内容を自動編集。重要情報だけを優先的に伝達する機能も備える。実験は０８年３月末まで市内の公的施設や一般世帯を対象に実施。ＮＴＴ東とＮＴＴは実験を踏まえ、自治体向けにシステムの提案活動を進めていく。

□ホソカワミクロン<6277>、栗本鉄工所<5602>との資本提携を解消－偽装で判断
ホソカワミクロンは栗本鉄工所との資本提携を解消する。今後、販売、技術提携も解消を協議する方向。ホソカワは、栗本が引き起こした高速道路橋向け円筒型枠の強度試験データ偽装問題を重くみた。「ＣＳＲ（企業の社会的責任）の観点から資本提携解消を決めた」（細川益男社長）とし、栗本から内諾を得た。官需依存体質から脱却を目指す栗本にとって、ホソカワとのナノテク分野の提携解消は再出発に影響を与えそうだ。近く株式をそれぞれ売却する見通し。栗本はホソカワミクロンの第２位株主で３００万株を保有する。このうち一部を金融機関などが市場外取引で購入、ホソカワも自社株買いなどで対応するという。ホソカワが保有する栗本の株式７５万株は市場で売却する見通し。販売提携については、両社ともに相手製品の取扱高が年間数千万円程度で、解消による経営への影響は限定的。

△住友ゴム<5110>、０８年度にもブラジルにタイヤ販売統括会社を設立
住友ゴム工業は、南米で市販タイヤを拡販する。０８年度にもブラジルにタイヤ販売統括会社を設立する。チリのサンティアゴにある駐在事務所を格上げしたうえで、今後成長が期待されるブラジルに拠点を移す。出資形式は地元企業との合弁方式と見られる。自動車保有台数の伸び悩みで日本国内のタイヤ市場の大きな成長が期待できないため、ロシア、インドなどＢＲＩＣｓを中心とする新興国で販売を強化する。同社は現在、中南米地域に年間１５０万本を供給している。今後２００万本の販売をメドに、ブラジルでの販売会社設置に踏み切る。同販社を南米エリア販売の統括拠点と位置づけ、代理店網の拡充を急ぐ。単独での進出はせず、パートナー企業を探す。既存の地元販売代理店などと提携する可能性が高いという。

△日立ツール<5963>、切削抵抗４５％低減したＣＢＮエンドミル発売
日立ツールは立方晶窒化ホウ素（ＣＢＮ）製の刃を使ったボールエンドミル「エポックＣＢＮボールエンドミル」を発売した。独特の刃先形状を採用し超硬工具並みの使いやすさを目指した。価格は２万９９２５円から。年間１億円の販売を目指す。独特の鋭い刃先形状で、他社製ＣＢＮエンドミルに比べ切削抵抗を４５％削減。あわせてＣＢＮ工具の問題である欠けやすさを低減した。刃先半径０・１ミリ―１・０ミリメートルまで１０品目をラインアップ。微細金型の仕上げ、荒加工や高硬度材料の切削用途に向く。

△森精機<6141>、ネット監視サービス搭載の工作機械が年内に１万台超へ
森精機製作所はインターネットによる監視サービス「ＭＯＲＩ―ＮＥＴ　Ｇｌｏｂａｌ　Ｅｄｉｔｉｏｎ」を搭載した工作機械が０７年中に１万台を突破する見込みとなった。同サービスは機械に携帯電話の端末を搭載し、加工完了や異常停止を２４時間監視する。これまで日本、米国、欧州でサービスしてきた。今後はアジアを含め他地域にも拡大する。

△ＦＣＣ<7296>、国内生産を再編－ホンダ向け２輪クラッチは九州拠点へ移管
エフ・シー・シー（ＦＣＣ）は国内の生産体制を再編する。主要取引先のホンダが２輪車や自動変速機（ＡＴ）の生産を再編するのに対応するもので、数年内の完了を目指す。ホンダが２輪車生産を九州に集約するのに伴い、同社向け２輪車用クラッチは子会社の九州ＦＣＣ（熊本県宇城市）から供給する。現在、九州ＦＣＣで生産する軽自動車用クラッチは三重県鈴鹿市の工場か、浜松市内の工場に移管する方向で最終調整する。生産体制の再編は、ＦＣＣが０８年２月の稼働予定で鈴鹿市に建設中の新工場を核に進める。ホンダは０９年中をめどに浜松製作所（浜松市中区）の２輪車生産を熊本製作所（熊本県大津町）に集約。一方で、熊本で生産する軽自動車用自動変速機（ＡＴ）は０９年に鈴鹿製作所（三重県鈴鹿市）に移管する計画。ＦＣＣはこれに対応し、取引先近くから供給する体制を整える。

△日本特殊塗料<4619>、車用技術応用し住宅向け防音材に参入
日本特殊塗料は一般住宅向け防音材市場に参入する。自動車の防音・騒音対策技術を応用して住宅用防音材「防音くん」シリーズを開発、このほど発売したもので、施工店、塗装店を中心に販売代理店を組織し、一戸建て住宅や集合住宅向けに商品を販売していく。初年度に数億円の売り上げを見込んでいる。日本特殊塗料は自動車のエンジンルームから車室内、トランクルームまで車両トータルの防音システムノウハウを持つ。そこで培った技術を日常の騒音問題の解決に生かせると判断した。防音くんは窓用、床用など用途別に８種類の製品を用意、リフォームなどの改修工事で簡単に取り入れられるのが特徴。たとえば「防音くん　流し台用」は、ブチルゴムシートで裏面に接着剤が付いており、これを流し台の裏面に張ることで、蛇口から出た水が当たる音を約３・１デシベル低減（同社測定）できるという。

△富士精工<6142>、豪で気泡緩衝材を増産
富士精工は住宅の断熱用途が好調な気泡緩衝材を豪州で増産する。メルボルンの工場を１１億円かけ移転・新築し、０９年１月稼働、生産能力を１・５倍にする。現地子会社で２０１１年に０７年見込み比６０％増の売上高３０億円を目指す。既存工場は売却する。新工場は敷地面積１万６５００平方メートル、延べ床面積７６３０平方メートル。設備も新規に導入、従業員も１０人増の６０人にする。

△楽天<4755>証券ＨＤ、資産運用事業を拡大－投信開発・ラップ口座に進出
楽天証券ホールディングスは、グループの資産運用事業を拡大する。投資信託を設定・運用できる投信会社の認可を金融当局に申請中で、認可が得られ次第、業務を始める。また顧客の資産を一任運用する「ラップ口座」サービスにも乗り出す方針。新たな投資家層の取り込み向けた起爆剤と位置付ける。楽天証券ホールディングスは現在、傘下のインターネット専業の楽天証券で投資信託の販売などを手がけている。０６年にグループ内に設立済みの「楽天投信」が顧客ニーズに合わせた投資信託の開発に乗り出す。関東財務局の認可が得られ次第、営業を始める。また個人富裕層向け資産管理サービスとして注目を浴びているラップ口座のサービス開始に向け検討に入った。楽天証券ではすでに投資信託専門の購入支援ホームページ（ＨＰ）「投信スーパーステーション」を開設するなど投信関連サービスを拡充している。
（日刊工業新聞）

△ウェブマネー<2167>　電子決済３００社増計画　新規契約へ営業攻勢
オンラインゲームや映像・音楽配信サービス、ＥＣ（電子商取引）サイトなどの電子決済サービスを展開するウェブマネー（東京都港区）は、携帯電話コンテンツ（情報の内容）会社などの新規加盟店の獲得により、２００８年３月期見込みで１５００社の契約加盟社数を１０年３月期までに３００社増の１８００社に増やす計画を明らかにした。同社の収益構造は決済額の増加に連動する仕組みになっている。決済額を増やすには、契約加盟社数の増加が欠かせない。このため、新規加盟店の獲得に向けて、携帯電話向けコンテンツを配信する企業など、これまで顧客となっていなかった新企業への営業攻勢をかける。また、既存加盟店には、加盟店と共同でユーザーキャンペーン企画などを展開し、電子決済の利用を促進していく考えだ。決済額では、０８年３月期見込みの３１０億円を１０年３月期までに、０８年３月期比４８・３％増の４６０億円に引き上げる。電子決済サービスは、右肩上がりの成長が予想されている。ブロードバンド（高速大容量）通信インフラの普及拡大を背景に、オンラインゲームや映像・音楽配信サービスなどの国内デジタルコンテンツ市場が急速に伸びているためだ。民間調査会社によると、国内デジタルコンテンツの市場規模は０６年３月期で６００億～７００億円。これが０８年３月期には１０００億円を突破する見込みで、１０年３月期には１８００億～１９００億円にまで拡大すると予想されている。

△ＩＨＩ<7013>社長　審査組織「２年で解散」　内部管理態勢、早期確立へ
ＩＨＩの釜和明社長は１９日、フジサンケイビジネスアイのインタビューに応じ、巨額損失発生に伴って新設する受注案件事後審査組織の役割を「２年程度で終わらせる」と述べ、早期に内部管理態勢を確立する考えを強調した。また、収益の柱と位置づける航空エンジン事業は、年間約１００億円の投資を維持する方針も示した。ＩＨＩは１４日、大幅赤字と決算訂正を受けた幹部の処分を発表。併せて再発防止策として、プロジェクトの中間原価などを事後チェックする組織「プロジェクト管理室」の新設も表明していた。釜社長は、同組織の要員８人程度のうち「１～２人は外部から招く」とし、「（会社が）自らリスク管理できる態勢が整うまでの暫定的な機関」と説明。そのうえで２年程度で問題が起きない態勢を整え、解散する方針を明らかにした。自身の経営責任については、「中期経営計画の必達が責任」と述べ、改めて辞任を否定した。さらに、問題が発生したエネルギー・プラント事業の規模を縮小する一方で、成長の柱とする航空機エンジンは「需要が引き続き堅調」との見方を示した。このため新設する相馬工場（福島県）などへ年間１００億円程度の投資を継続し、「（中期的に事業の）営業利益率７％を目指す」と述べた。

△松下電器<6752>とルネサス　次世代半導体拠点は茨城・那珂か　共同開発協議進む
松下電器産業とルネサステクノロジは、共同開発を協議している回路線幅３２ナノ（１ナノは１０億分の１）メートルの最先端半導体の製造技術開発を、ルネサスの那珂事業所（茨城県ひたちなか市）で行う検討に入る。両社は４５ナノまでの共同開発を、ウエハーサイズが８インチの開発・試作ラインがあるルネサスの北伊丹事業所（兵庫県伊丹市）で実施していた。ただ、最先端半導体は１２インチでの生産を計画していることから、１２インチラインのある那珂事業所での共同開発が浮上した。３２ナノの共同開発は、今年度内に正式契約を結ぶ見込みで、２０１０年以降の量産を目指すとみられる。半導体はほぼ２年ごとに世代交代が進んでその都度、開発費や設備投資が膨らむ構造になっている。３２ナノ世代の開発費は数百億円に上るとされ、提携して費用分担を図る動きが相次いでいる。
１８日には東芝<6502>が米ＩＢＭとの３２ナノ共同開発を発表。東芝はすでにＮＥＣエレクトロニクスと３２ナノの共同開発に乗り出しているが、提携を２系列に増やし、技術の相乗効果を追求する。

△１１月の粗鋼生産１８カ月連続増
日本鉄鋼連盟が１９日発表した１１月の粗鋼生産量は、前年同月比１・１％増の１０１１万４０００トンとなり、１８カ月連続で増加した。自動車向けなどが引き続き好調で、１１月としては１９７３年に次ぐ過去２番目の高水準だった。前月比では２・５％減。内訳は、普通鋼が０・７％減の７８３万５０００トン、特殊鋼が７・７％増の２２７万９０００トン。品種別では鋼板類が４・７％増の５１０万４０００トン、建材用途が多い条鋼類は、建築基準法改正に伴う住宅着工の遅れが影響し、９・１％減の２０２万６０００トンにとどまった。

□新日石<5001>会長　１月は「据え置き」　石油製品卸値見通し
新日本石油の渡文明会長は１９日、石油連盟会長としての定例会見で、新日石の来年１月出荷分のガソリンなど石油製品の卸価格について、「ほぼ据え置きになる」との見通しを示した。足元の原油相場が先月に比べわずかに下落しているうえ、円高で調達コストが改善傾向にあるため。他の石油元売りも据え置く見通しで、来年１月の石油製品の小売価格は現行水準で推移しそうだ。新日石が卸価格を据え置けば９月以来４カ月ぶり。渡会長の説明によれば、原油価格下落と円高で調達コストが１リットル＝０・９円安くなるが、調達原油種が割高な軽質油中心となったことなどで同０・５円高となっているという。差し引きで１月の卸価格は同０・４円安になる見込みだが、価格未転嫁分の上乗せで「コストは横ばい」としている。一方、石油情報センターが同日発表したレギュラーガソリン１リットル当たりの全国平均店頭価格（１７日時点）は先週比０・２円安の１５５・３円となった。下落は３週ぶりだが、依然として最高値圏での推移が続いている。灯油の店頭価格は１８リットル当たり同２円高の１７５７円となり、調査を開始した１９８７円以来の最高値を７週連続で更新した。
（FujiSankei Business i）