12/19 朝の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

△11月の電力需要、1.6％増加
電気事業連合会（勝俣恒久会長）が18日発表した11月の電力需要（速報、10社合計）は711億キロワット時と前年同月比1.6％増加した。11月として過去最高を更新し、4カ月連続で前年同月を上回った。家庭用中心の電灯需要は1.7％増の214億キロワット時。気温が前年に比べ低めに推移し暖房需要が増えた。産業用大口電力は2.8％増の247億キロワット時で、非鉄金属や化学、紙・パルプなどの業種で需要が伸びた。

▼米住宅市場指数、12月も最低水準――３カ月連続
全米住宅建設業者協会（ＮＡＨＢ）が17日発表した12月の住宅市場指数（季節調整済み）は前月比横ばいの19となり、3カ月連続で過去最低水準にとどまった。サブプライムローン問題を受けて金融機関の貸し出し基準が厳しくなったうえ、住宅在庫も積み上がっているため、建設業者の景況感に回復の兆しは見えない状態が続いている。調査はＮＡＨＢが毎月実施。住宅建設業者が一戸建て住宅販売の業況や向こう半年間の見通しを「良い」「適当」「悪い」の3段階で評価する。良いと悪いの回答が同数の場合、指数は50になる。「悪い」の回答が「良い」を上回るほど指数は低下する。ここ3カ月の指数は同協会が1985年1月に調査を始めて以来の最低水準。ＮＡＨＢは「住宅建設業者にとって冬場は住宅在庫の削減に取り組むいい時期だ」とした上で、2008年後半以降には住宅市場が回復するとの見方を示している。

△全日空<9202>と日通<9062>、近鉄エクスプレス<9375>が国際貨物で新会社
全日本空輸、日本通運、近鉄エクスプレスの3社は18日、国際貨物事業の提携で基本合意した。3社の共同出資で新会社を設立。全日空の航空輸送網と物流2社の陸上輸送網を組み合わせ、アジアを中心に拡大の見込まれる小口貨物などの取り込みをめざす。空陸の一貫輸送機能を持ち、アジアで攻勢を強める欧米の物流大手に対抗する。共同出資会社は全日空が筆頭株主となり2008年中にも設立、部品や書類などの小口貨物を扱う。全日空が09年度をメドに構築する沖縄・那覇空港を中心としたアジアの航空貨物輸送網を生かし、翌日配達などの急送サービスを手がける。国際展開を加速する日本企業の貨物のほか、中国と東南アジア間など日本発着以外の輸送業務取り込みも狙う。他の物流会社の出資・参加も募る。

▼ＮＥＣエレ<6723>が約７カ月ぶり上場来安値　業績先行き懸念
８日続落。前場に前日比125円安の2555円まで下げ、５月23日の安値（2605円）を下回って約７カ月ぶりに上場来安値を更新した。その後は下げ渋ったものの安い水準にある。新製品開発費の負担や半導体価格の下落などを背景に2008年３月期は150億円の連結最終赤字見通し。11月28日に発表した国内生産体制の再編も株価を上昇基調に転じるには至っていない。市場では「投資家が抱く業績の先行き懸念は依然強い」（準大手証券）との声が聞かれた。「親子上場」に対する市場の視線が厳しくなるなか、
米ファンドがＮＥＣ<6701>との親子上場を解消するよう求めている。この点で「特段、進展が見られないことも株価の重しになっている」（同）との声も聞かれた。

▼原弘産<8894>が連日の安値更新――個人の見切り売りで
続落。前場に一時前日比１万1000円安の16万7000円まで下げ、年初来安値を連日で更新した。不動産関連株売りの流れで、個人投資家の見切り売りに押されているという。マンション分譲などを手掛け、改正建築基準法施行でマンションの着工遅れによる販売の先行き懸念が根強いという。株価は10月末に 27万1000円の戻り高値を付けた後、もみ合いつつ水準を切り下げる展開で、値動きの悪さも嫌気している。信用買い残は一時からみると減少しているとはいえ、７日時点で7568株あり、最近の売買高からみるとまだ多く、重荷になっている。市場では「風力発電などの関連で新規の好材料が目先出ないと下値を模索する可能性が高くなる」（大手証券）との見方もあった。

△ＣＤＳ<2169>が公開価格を上回って推移――きょう新規上場
きょう新規上場。公募・売り出し（公開）価格である９万円を31％上回る11万8000円の初値を付けた。現在は初値を下回っているものの、公開価格を上回り堅調に推移している。現時点で売買高は２万7000株強と、公開株数（１万300株）の2.6倍に膨らんでいる。売買代金はヘラクレス市場のランキングで首位となっており、「資金回転の良さに着目した買いが入っている」（丸和証券調査情報部の大谷正之次長）ようだ。一方で、大谷氏は「21日にジャスダックのＮＥＯには市場の注目度が高いＪ・ＴＥＣ（7774*J）が上場するため、資金がそちらに流れる可能性もある」と指摘していた。

□ＬＩＮＫ＆Ｍ<2170>が初値近辺でもみ合い――公開株数は消化
きょう上場２日目。寄り付き直後に公募・売り出し（公開）価格である10万円の２倍となる20万円で初値を付けた後は、初値近辺でのもみ合いが続いている。初値を付けた直後に18万2000円まで弱含んだが、後場は22万円まで上昇する場面があった。現時点で売買高は約２万2000株と、公募・売り出し（公開）株数である１万4500株を大きく上回る。公開株を取得した個人などによる利益確定の売りはほぼ消化し、需給環境は比較的良好とみられる。ただ、初値比で一段高となるような動きは特に出ていない。従業員の労働意欲を高めるための組織・人事に関する経営コンサルタントを手掛けており、足元の業績は順調に伸びているが、今期（2007年12月期）連結ベースのＰＥＲ（株価収益率）は約40倍に達している。値ごろ感は乏しいとあって、上値追いには慎重な投資家も多いようだ。

△フェイス<4295>が急反発――ウェブマネー<2167>の下げ止まりを好感
急反発。後場一段高となり、前日比1150円高の１万4250円まで上昇する場面があった。４日に直近の高値となる１万9940円を付けて以降、右肩下がりの展開が続き、この間の下落率は３割超に達していた。ジャスダックの新市場「ＮＥＯ」に６日に新規上場した連結子会社、ウェブマネーの連日の急落が足を引っ張っていた面が大きい。ただ、きょうはウェブマネーがひとまず下げ止まっていることから、フェイスにも自律反発を狙った買いが膨らんでいる。きょう朝方に付けた直近の安値（１万2970円）は、10月29日以来の低水準。ウェブマネーの上場が承認されたのは11月２日で、株価はウェブマネーの上場期待で上昇していた分を既に帳消しにしていることも、見直し買いにつながったようだ。

△きんでん<1944>が５日ぶり反発――内需関連株を見直す動き
５営業日ぶりに反発。海外機関投資家や個人とみられる買いが優勢で、後場に上げ幅をやや広げている。一時は前日比20円高の870円まで上げた。外部環境が不透明感を増す中で、「内需関連株を見直す動き」（岩井証券・イワイ・リサーチセンター）という。業績面でも買い安心感がある。電気工事大手で、オフィスビルや物流拠点での一般電気工事の受注が順調なほか、光ファイバー敷設など情報通信工事も堅調で2008年３月期も増収増益を見込む。連結経常利益は前期比４％増の185億円の見通し。財務内容は健全で連結ＰＢＲ（株価純資産倍率）が0.7倍台半ばにとどまり、割安感を指摘する声も聞かれる。
関西地域でシャープ<6753>、松下<6752>、京セラ<6971>など電機関連の大型投資が相次ぐことで、市場では「中期的な工事の受注環境も良好に推移しそうだ」（大手証券）との声も聞かれた。
（NIKKEI NET）

△ジャスダック、大証<8697>と連携か単独生き残りの2案が選択肢＝日証協会長
日本証券業協会の安東俊夫会長は１８日の定例会見で、ジャスダック証券取引所を中心とする日本の新興市場の再編の行方について、今後の選択肢は、ジャスダック単独の生き残りか大阪証券取引所との連携・統合の２案に絞られたことを明らかにした。日証協の特別委員会は２７日に会合を開き、最終的な結論を出す。日証協は、保有する７２％のジャスダック株のうち、何パーセントを手放すかは確定していない。ただ、５０％超の株式が異動する場合は、大証とジャスダックの統合に発展することになる。安東会長はきょうの会見で、東証からは１７日に、ジャスダックの株を東証が保有してもメリットは少ないとの理由でジャスダック株の取得を見送ることを決めたことを聞いたと述べた。日証協が１１月に開いた特別委員会は、ジャスダックの株式の行方と新興市場の再編について、１）単独経営と将来の上場、２）東京証券取引所との統合、３）大阪証券取引所との連携、４）ジャスダックと東証マザーズなど各証取の新興株式市場との統合──の４案を示していたが、取りうる選択肢は１と３になった。

△堀内カラー<4683>、社長などによるＭＢＯが成立
堀内カラーは１８日、社長と親族でつくる資産管理会社「ホリウチ」によるＭＢＯ（マネジメント・バイアウト）が成立したと発表した。ホリウチはＴＯＢ（株式公開買い付け）により議決権の９８．７４％％を確保。買い付け総額は約５３億円で、今後は全株取得条項を付すなどして残りの株式を取得する。堀内カラーは２００８年３月４日に上場廃止になる予定。

□三井住友銀行頭取、米サブプライム基金への支援に慎重姿勢
三井住友銀行の奥正之頭取は１８日、全国銀行協会会長会見で、サブプライムモーゲージ（信用度の低い借り手向け住宅ローン）危機に対応するため、米大手金融機関が設立を進めている対策基金への支援について、慎重に対応する考えを表明した。奥頭取は、米財務省から支援要請が来ていることを認めたうえで「慎重かつ十分な検討をしなければならない」と述べ、「コマーシャルベースでしっかりと検討を続けている」とした。支援要請の中身について、サブプライム関連商品を除外した金融商品を凍結すための基金について、ファイナンスのバックアップラインの供与と説明。要請は、三井住友ＦＧのほかに、三菱ＵＦＪフィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループに各グループ５０億ドルづつ来ていることを認めた。奥頭取は、検討の理由として、資金支援要請がドル建てで来ており「ホームカレンシー（自国通貨）ではないため、アベイラビリティ・リスクを考える必要がある」とし、実現可能性の問題があるとした。基金が買い上げる対象資産は、サブプライム関連商品は除外されるものの「頼りになるのは格付けだけで、その格付けの信頼性や透明性などがどれだけ確信できるか疑問がある」と懸念を示した。また、メガバンクの株価が下落していることについても「市場の反応もある」と言及し、支援に慎重な態度を示した。支援の回答期限は１９日（ニューヨーク時間）となっているが、「延ばしてもらうこともありえる。ノーという答えも排しているわけではない」と語った。米金融機関が設立しようとしてる基金は、規模６００億ドル程度を目標にしており、米財務省の主導のもと、シティグループ、バンク・オブ・アメリカ、ＪＰモルガン・チェースの３行が中心的に取り組んでいる。サブプライムモーゲージ（信用度の低い借り手向け住宅ローン）危機により打撃を受けたストラクチャード・インベストメント・ビークル（ＳＩＶ）が保有している証券を買い取り、救済するのが目的。
しかし、現在の計画では買取資産を質の高いものに絞っていることから、質の低いＳＩＶは救済されないとして市場関係者の間で疑問視する声が出ている。これに加え、英ＨＳＢＣホールディングス<0005.HK>やオランダの協同組合系金融機関ラボバンク[RABN.UL]など複数の欧州系銀行は、独自で傘下ファンドの救済に動いており、シティグループが主導するＳＩＶ救済基金の必要性は薄まっているとの見方もある。

△ぐるなび<2440>堅調、ＧＳが目標株価引き上げ
ぐるなびが堅調。ゴールドマン・サックス（ＧＳ）が１８日付で、同社の目標株価はこれまでの１６万円から２１万円に引き上げたことなどが好感されている。ゴールドマンでは、投資判断は「中立」を継続している。

△ソディック<6143>が250万株を上限に自己株取得へ、発行済み株式の4.68％
ソディックは１８日、発行済株式総数の４．６８％に相当する２５０万株を上限に自己株を取得すると発表した。取得総額上限は２０億円。取得期間は１２月１９日から２００８年１月３１日まで。

△北日本銀<8551>が5万株を上限に自己株取得へ、発行済み株式の0.57％
北日本銀行は１８日、発行済株式総数の０．５７％に相当する５万株を上限に自己株を取得すると発表した。取得総額上限は２億５０００万円。取得日程は１２月１９日から次回の定例取締役会開催日まで。

▼みずほ<8411>証券を戒告処分、親銀行の顧客情報不正利用で＝東証とジャスダック
東証とジャスダック証券取引所は１８日、みずほ証券に対し、親銀行であるみずほコーポレート銀行の顧客情報を不正に利用する銀行・証券の垣根（ファイアーウォール）規制違反があったとして、戒告処分にすると発表した。また、日本証券業協会は同日、みずほ証券に対して同様の理由で過怠金２００万円の賦課を勧告している。

△クボタ<6326>が1000万株を上限に自己株取得へ、発行済み株式の0.8％
クボタは１８日、発行済株式総数の０．８％に相当する１０００万株を上限に自己株を取得すると発表した。取得総額上限は１００億円。取得日程は１２月１９日から２００８年３月２４日。株主還元策として、１株あたりの価値を向上させるためと同社では説明している。

△昭文社<9475>が30万株・3億円上限に自社株買い、発行済み株の1.8％
昭文社は１８日、発行済み株式総数の１．８％に当たる３０万株・３億円を上限に自己株式を取得すると発表した。取得期間は１２月１９日から２００８年３月２６日。

△昭文社<9475>がＮＣＧ<4787>を完全子会社化、電子事業を強化
昭文社は１８日、株式交換により日本コンピュータグラフィック（ＮＣＧ）を完全子会社化すると発表した。昭文社はすでに６７．７％の株式を保有するＮＣＧを完全子会社化することで、地図データなど電子事業を強化する。ＮＣＧの株式１株に対し、昭文社の株式１５０株を割り当て交付する。ＮＣＧは２月２０日に臨時株主総会を招集し、株式交換の承認を取り付ける。ＮＣＧは３月２６日に上場廃止になる予定。地図などを出版する昭文社は、電子事業を拡大するため２００２年にデータベース構築などを手かげるＮＣＧを子会社化。しかし出版事業の低迷が続いていることから、ＮＣＧを完全子会社化して電子事業にさらに積極投資していくのが得策と判断した。

△新日鉄<5401>、船舶用厚鋼板10％値上げで決着＝業界筋
業界関係者によると、新日本製鉄と国内造船各社は、船舶用厚鋼板価格の前年比１０％の値上げで決着した。上げ幅は平均１トン当たり７０００―８０００円で、今年１０月分にさかのぼって適用される。新日鉄は、２００８年３月期の連結経常利益予想を前年比０．４％増の６０００億円としている。ただ、下期に実施する値上げ交渉の結果は業績見通しに織り込んでおらず、上方修正要因と言える。現在、建設機械や産業機械向けでも値上げ交渉を実施しているという。

△日野自<7205>、中国の広州汽車と生産・販売の合弁会社を設立
日野自動車は１８日、中国の広州汽車と商用車生産・販売の合弁会社を設立したと発表した。広州市に新工場を建設し、２００９年半ばの生産開始を目指す。資本金は１５億元（約２３０億円、１元＝１５．３円で換算）で、広州汽車と日野自動車の折半出資。工場の生産能力は当初年３０００台で、年２万台まで引き上げる。日野によると、中国の大型トラック市場は年約３０万台。同社は日本から年約１５００台を輸出していた。新工場を設立して現地生産することで、市場のニーズに合った製品を投入していく。

▼08年度の薬価改定、薬価ベースで5.2％引き下げ＝政府筋
政府筋によると、２００８年度の改定において、薬価（薬価ベース）は５．２％引き下げとなる。１８日午後に行われた舛添要一厚生労働相と額賀福志郎財務相の大臣折衝では、薬価を医療費ベースで１．２％引き下げ、診療報酬は０．３８％引き上げることで合意した。薬価引き下げを薬価ベースにした場合、５．２％の引き下げ幅となる。アナリストは、５―６％の引き下げと予想していた。

△11月全国百貨店売上高、気温低下で3カ月ぶりの増加
日本百貨店協会が１８日発表した１１月全国百貨店売上高は、店舗数調整後で前年比０．９％増の６９２４億円となった。３カ月ぶりの増加。調査対象百貨店は９３社２７８店舗。同協会によると、１１月は後半からの冷え込みにより、コート・ジャケット等の衣料品を中心とした冬物商材がようやく動き始めたほか、歳暮の前半戦が好調に推移した食料品、改装等で競争力を高めている化粧品の大幅な伸びなどが押し上げ要因となったという。地区別に見ると、プロ野球優勝セールに沸いた名古屋をはじめ大都市部が概ねプラス基調であったのに対し、北日本を中心として、消費不振や競合激化等の影響が大きい地方都市では、月前半の高温による冬物低迷をカバーしきれずマイナス基調が続いているという。また、美術・宝飾等高額品のマイナス幅が大きく出たが、これは最近の不安定な経済情勢による消費心理の減退だけでなく、他の専門業態との競合やユーロ連動の価格改定による一時的な買い控え等諸要因が、ケース･バイ･ケースで複合的に影響したものと考えられるという。同時に発表された１１月の東京地区百貨店売上高は前年比１．７％増と、２カ月連続のプラスとなった。

△東芝<6502>、ＩＢＭと32ナノＬＳＩの製造技術開発で合意
東芝は１８日、米ＩＢＭとの間で、回路線幅が３２ナノ（ナノは１０億分の１）メートルの微細加工技術を用いた次世代ＬＳＩ（大規模集積回路）の製造プロセス技術を共同開発することで合意したと発表した。２０１０年度にも見込まれる３２ナノ世代ＬＳＩの量産に向けた開発を加速するのが狙い。ＩＢＭは、韓国のサムスン電子<005930.KS>、シンガポールのチャータード・セミコンダクター、ドイツのインフィニオン・テクノロジーズ、米フリースケール・セミコンダクター、米ＡＭＤ＜AMD.N>との間で３２ナノＬＳＩの共同開発で合意している。今回の合意で東芝は、ＩＢＭなど６社連合による共同開発に加わることになる。東芝とＩＢＭは、２００５年１２月から３２ナノ以降の半導体プロセス技術に関する基礎研究を共同で進めてきた。

▼11月の半導体製造装置ＢＢレシオは0.87、5カ月連続で1下回る
日本半導体製造装置協会（ＳＥＡＪ）が１８日発表した１１月の日本製半導体製造装置受注・販売統計速報値によると、販売額に対する受注額の割合を示すＢＢレシオは０．８７と、５カ月連続で１を下回った。ＢＢレシオが１を超えれば、受注好調を意味する。輸出を含む１１月の日本製装置の受注額（９─１１月の３カ月移動平均）は前月の移動平均と比べ２．２％増、前年同月比２１％減の１２９９億０１００万円だった。販売額は前月の移動平均と比べ７．８％減、前年同月比２．６％増の１４９３億１５００万円だった。
（ロイター）

△米アップル：ｉＰｈｏｎｅ日本展開でドコモ<9437>やソフバン<9984>と接触－ＷＳＪ
米紙ウォール・ストリート・ジャーナルのアジア版（電子版）は18日、米アップルが同社の携帯通信端末「ｉＰｈｏｎｅ（アイフォン）」を欧米に続いて日本で展開するため、国内携帯最大手ＮＴＴドコモと交渉中だと報じた。不調に終われば３位のソフトバンクモバイルと交渉する可能性があるという。複数の関係者の話として伝えた。同紙によると、アップルのスティーブ・ジョブズ最高経営責任者（ＣＥＯ）は最近、ドコモの中村維夫社長と会談した。ただ、交渉は利用者からの収入を両社でどう配分するかなどの課題が未解決のため、まだまとまっていない。アップルはアイフォンを今年６月に米で、11月には欧州で発売しており、来年にはアジア地域で展開開始の予定。同社自体は通信事業者ではないため各国の携帯電話会社に供給してサービスを運営する形式を取っており、日本などアジア地域ではどの会社と組むか注目されている。同紙によると、アップルは最大手であるドコモを希望。交渉では他の通信事業者の契約と同率の支払いを求めているといい、その割合は契約者からの収入の10％程度との見方を伝えている。辻村清行ドコモ取締役（プロダクト・アンド・サービス本部長）は18日午後、ブルームバーグ・ニュースのインタビューで、アイフォンは「魅力的な端末だと思う」と語ったうえで「仮にドコモが扱うとすれば『ドコモの端末』ではなく『アイフォン』としてドコモの半導体チップを入れて売ることになる」と述べていた。ただ、日本での販売についてアップルと交渉しているかに関しては「ノーコメント」と語っていた。報道について、ドコモ広報担当者の一越修一郎氏と、ソフトバンクモバイルの広報担当者である栗原新氏は、いずれも「ノーコメント」としている。また、香港駐在のアップルの広報担当者、ジル・タン氏もコメントを避けた。

△ＳＲＧタカミヤ<2445>の高宮社長：通期目標は達成可能、遅滞物件スタートで
工事現場の足場など建設用仮設機材のレンタル業務を行うＳＲＧタカミヤは17日、ジャスダック市場から東証二部市場に指定替えした。高宮一雅社長はブルームバーグ・ニュースのテレビインタビューで、上期業績は改正建築基準法の影響を受けたものの、通期の業績目標は達成可能との見方を示した。主な発言内容は以下の通り。
改正建築基準法の影響：「建築基準法の影響により、なかなか工事が着工されず特に今年の８月以降ぐらいから２、３カ月にわたって工事物件は非常に少なかった。ただ、新築物件ばかりではなく解体工事やメンテナンス工事でも足場は使用されるため全体的には影響は限定的といえる。特に関西方面では第２東名高速道路など遅れていた物件が12月あたりから順調に始まっており、不足部分を埋めるところまで行けたのではないかとみている」
通期業績見通し：「上期は目標数値に対して若干足りなかったが、前年対比でみても業績的にはクリアしており、ほぼ達成したと認識している。通期についても遅れていた物件が順調にスタートしており、特にこの12月が非常に好調なことから、（改正建築基準法の影響などの）問題も十分解決できるものとみている」
機材の新規購入計画：「建設業界の低迷により足場機材も長年供給過多になっていたため新規購入をしない、もしくは購入できない状態が続いてきたが、ここにきて安全問題や品質に関わる問題が大変クローズアップされていることから、当社は積極的に安全商品を採用する方針で、今期は40億円前後を新規機材に充てる計画で購入を進めている」
原材料価格高騰について：「素材価格が上昇しているため仕入れ価格はやや高くなっている印象だが、当社は安全性など品質面で他社と差別化できているとの自信を持っているため、現状では価格転嫁は比較的順調に行われている」

△クレハ<4023>：１億ドルで新工場建設、ＰＧＡ事業化－米デュポンと連携
化学大手のクレハは18日、米デュポンが保有する米プラントの一角に約１億ドル（約113億円）を投じ、ポリグリコール酸樹脂（ＰＧＡ）の自社工場を建設すると発表した。同社は、2008年１月に米国ウエスト・バージニア州で新会社を設立し、工場建設を進めて2010年からの商業生産を開始する予定。数年後には単年で１億ドルの売上高を超える事業に成長させる方針。ＰＧＡは酸素や炭酸ガスを透過させにくく、同時に水との反応で分解しやすいなどの利点を持つポリエステル樹脂の一種。これまでは主に外科用縫合糸として比較的小規模な生産にとどまっていたが、クレハが独自に生産技術を開発し、新たにペットボトルを製造する段階でＰＧＡを加えることでペットボトルの原料であるＰＥＴを大幅に減量することができるなどの可能性をもつ化学物質。
（ブルームバーグ）

△あいＨＤ<3076>---監視カメラなどセキュリティに対する注目度も
値幅取り資金が集中し、連日の高値更新となっている。合併上場後は5月安値を起点に上昇基調が継続。市民の生活の中での銃乱射事件が相次いでおり、監視カメラなどセキュリティに対する注目度も。

△ポイント<2685>---大幅反発、前日連想売りの反動と
大幅反発。先週末発表の第3四半期決算は概ね良好なものと捉えられたが、前日の株価は急落の展開となった。前日の取引時間中に、三陽商会が業績予想の大幅下方修正を発表しており、警戒感が連想されたようだ。メリルでは、三陽商会が重衣料中心な一方で同社は中軽衣料が中心、また、立地の違いもあるように収益構造が違うため、同社の業績未達リスクは小さいと判断している。

△みずほ<8411>---買い戻し優勢、ＧＳ決算受けた米市場が気になるところ
プラスレンジでの底堅い展開が続いている。ゴールドマン・サックスの決算を控え、売り方の買い戻しの流れもあるようだ。ゴールドマンのサブプライムの影響は限定的との見方は織り込まれているが、これを受けた米国市場の動向が気になるところ。

△松屋<8237> 3営業日続伸、前日の陰線部分は吸収。
5日、25日線とのデッドクロスも解消されつつある。信用倍率は0.13倍と売り超であり、需給が下支えする格好に。また、11月の全国百貨店売上高が発表されたが、前年同月比0.9％増と、3ヶ月ぶりに前年実績を上回っている。東京地区は1.7％増と2ヶ月連続で前年実績を上回る。

△ガス化<4182>---逆行高、ＣＳでは今期の業績上ブレを想定
逆行高。ＣＳでは取材レポートをリリース、投資判断「アウトパフォーム」継続としている。今期営業利益は会社側の上方修正数値475億円に対して500億円を上回る見通しとしているほか、経常利益は700億円達成の可能性（会社予想640億）もあり得るとみているもよう。来年度も持分利益の増加を見込んで、最終利益段階での増益は確保できるとしている。

△パイロット<7846>---10/4高値137万円が射程に
3営業日続伸。11/8安値を起点としたリバウンド基調が継続しており、10/4高値137万円が射程に。12月期業績の上振れ観測が手掛かり材料となっているが、直近の信用倍率は1.80倍と需給妙味も押し上げ要因に。次第に買い戻しを誘う流れが強まりそうである。
（フィスコ）

▼リーバイス<9836>が年初来安値、前期の業績推定値を下方修正、非連結経常利益は１４億１５００万円
リーバイ・ストラウス　ジャパンが反落。薄商いの中、２５円安の７６５円まで下げ、１４日の年初来安値７７５円を割り込んだ。１７日引け後、前０７年１１月期（非連結）業績推定値の下方修正を発表。経常利益推定値は従来の２３億６２００万円から１４億１５００万円（前々期比４０．５％減）に減額した。過剰な店頭在庫調整のため、第４四半期の納品出荷を抑えたことによる減収や、デニムマーケット需要の冷え込みにより店頭販売が不振だったことが影響した。

△昭光通商<8090>は出来高急増、日証金が貸借取引で申込停止措置
昭和電工<4004>グループ商社の昭光通商が大商い。出来高は１４４万株と前日の１３万株から急増した。株価も一時１２円高の１６８円と反発。１８日売買分より、日証金が制度信用取引の新規売りおよび買いの現引きに伴う申し込みで、弁済繰り延べ期限が来た買いの現引きを除く、申込停止措置を発表した。これを機に売り方の買い戻しを誘ったようだ。

▼アウン<2459>がストップ安比例配分、中間期業績推定の下方修正に失望売り浴びる
検索エンジンマーケティング（ＳＥＭ）が主力のアウンコンサルティングが３万円ストップ安の１５万１０００円で比例配分。出来高は２２１株、大引けで１８３８株の売り注文を残した。１７日引け後に今０８年５月期１１月中間期の非連結業績推定値を下方修正し、失望売りを浴びた。経常利益は４億３５００万円→３億３６００万円と計画を下回った。利益率改善のために利益額や利益率の低い案件の受注活動を慎重に行ったことで、現状では当初計画を下回ることになったという。同時にシリウステクノロジーズからモバイルＳＥＯ事業を譲り受けると発表しており、通期見通しについては精査中として従来計画を据え置いている。

△住生活Ｇ<5938>が４日ぶりに反発、システムバスの４～７％値上げを材料視
トステムとＩＮＡＸを傘下に持つ純粋持ち株会社の住生活グループが４日ぶりに反発、一時３３円高の１８１５円まで上昇した。同社傘下のトステムは１７日、０８年４月からシステムバスルームの価格を４～７％引き上げると発表した。樹脂・銅をはじめとする原材料価格および燃料価格の高騰が理由。１０日にはＩＮＡＸの住宅設備機器商品およびタイル建材商品を同じく０８年４月から平均３％程度値上げすると発表している。

△ホロン<7748>がストップ高比例配分、Ａ＆Ｄ<7745>が第三者割当増資を引き受け
ホロンが４０００円ストップ高の３万４２００円で比例配分。出来高は４９株、なお２２５７株の買い注文を残している。１７日引け後、エー・アンド・デイ（Ａ＆Ｄ）がホロンの第三者割当増資を引き受けると発表し、材料視された。発行価格および発行株式数は未定だが、実施総額は２億円相当で、０８年３月末日をメドに実施する予定。今後は製品の競争力強化、新製品の共同開発などの拡充を図る。今回の増資に伴い、ホロンはＡ＆Ｄから役員を受け入れる方針で、取締役を増員する。Ａ＆Ｄは計測メーカーで、ホロンの大株主。ホロンは０６年３月期の非連結最終赤字が２億６０００万円となり、前０７年３月期は３億９８００万円を計上、２期連続の赤字となった。現時点で業績に与える影響は軽微としており、今期見通しの最終赤字５７００万円は据え置いている。

△高砂香<4914>がしっかり、三菱商<8058>と共同でインスタントコーヒー会社買収
香料国内トップの高砂香料工業がしっかり。同社は１７日引け後、三菱商事と共同でインスタントコーヒーやコーヒーエキストラクトの製造・販売会社であるダンカフェ・マレーシア社を買収したと発表。今後、中国をはじめとしたアジア圏での事業拡大を狙う。買収の対象となった企業の株主構成は、高砂香が４９％、高砂香のシンガポール現地法人が２１％、三菱商が３０％。また、同日にメントールおよびメントール関連製品増産のための設備投資も発表し、材料視された。静岡県磐田市の工場に約２０億円を投じ、同製品の生産量を年間３０００トンまで引き上げる。設備は２０１１年に完成・稼働する予定。
（株式新聞ダイジェスト）

▼任天堂<7974>が続落、海外機関投資家が日本株の投資比率を削減
任天堂が一時、前日比2100円（3.27％）安の6万2100円まで下落して続落。年末商戦に突入した北米市場ではＷｉｉの品切れを起こす程、販売好調が続いているが、ここにきて中長期的な米国経済の減速懸念が生じてきており、米国経済の影響を受け易い主力の輸出関連株を中心に海外機関投資家が日本株を投資比率を削減。それに伴う売り注文が膨らんでいるといった見方がでてきている。
（テクノバーン）

▼ミスミＧ<9962>の１１月売上高、計画比２．７％減
ミスミグループ本社は１８日、１１月の月次売上高が１１０億５７００万円になったと発表した。前年比では８．４％増だが、対計画比では２．７％減だった。０８年３月期の累計（４－１１月）は８３９億２６００万円で、計画に対して０．３％増となっている。
（ラジオNIKKEI）

△アレルバスターカーテンを発売　セキスイインテリア
セキスイインテリアは12月22日から、花粉やダニなどのアレルゲンの働きを抑える抗アレルゲン加工のカーテン「アレルバスターカーテンコレクション」の発売を開始する。カーテンの総合メーカー五洋インテックス（愛知県、社長・大脇功嗣）と共同開発したもので、「アレルバスター」の機能に加え、柄21種類・色58種類の豊富な品揃えによりこだわりのインテリアニーズにも対応する。
「アレルバスター」は、積水化学工業<4204>が開発した抗アレルゲン加工剤で、花粉やダニなどのアレルゲンを不活性化する機能があり、製品の表面を「アレルバスター」処理すると、アレルゲンの働きを90％以上抑制する効果がある。化学的な方法で繊維に固定することで、クリーニングを繰り返しても（約50回程度）、アレルゲンの抑制効果が維持でき、自宅での洗濯も可能。価格は、１平方メートル当たり、エコノミー2,400円、スタンダード2,800円、レース1,400円。
（住宅新報）

△ビクター<6792>、ブルーノートとジャズイベント開催＝ブランドイメージ向上へ
日本ビクターは18日、ブランドイメージ向上に向けた取り組みとして、東京でジャズイベントを開催すると発表した。ジャズクラブのブルーノート東京（東京・青山）との共催で、来年2月29日と3月1日の両日に東京都渋谷区の芸術施設「Bunkamura」内のオーチャードホールで行う。　

■NTT<9432>西、4府県でネット障害＝3万5000利用者に影響
NTT西日本は18日、光ファイバーによるインターネット接続サービス「フレッツ・光プレミアム」などに障害が発生し、大阪、兵庫、京都、福岡の4府県の一部でネット接続ができなくなったと発表した。最大で約3万5000の利用者に影響が出たもよう。「ひかり電話」の通話には支障はないという。障害は同日午前10時半ごろに発生し、同社が原因を調べている。　

△丸紅<8002>、なつめやしの果実販売でアブダビのアルファと協力
丸紅は18日、アラブ首長国連邦（UAE）アブダビ首長国国営の食品会社アルファ社が製造するデーツ（なつめやしの果実）を日本市場で販売するため、同国の政府系商社アブダビ・トレードハウスとともに市場調査を始めると発表した。　

△アステラス製薬<4503>と科研製薬<4521>、肺動脈性肺高血圧症治療薬を発売
アステラス製薬と科研製薬は18日、肺動脈性肺高血圧症治療薬を19日に発売すると発表した。東レ <3402> が創薬し、既に慢性動脈閉塞（へいそく）症に伴うかいようや痛み、冷感の改善薬として発売されているベラプロストナリウムの徐放性製剤。アステラスは「ケアロードLA錠」、科研製薬は「ベラサスLA錠」の商品名で販売する。　

△鋼材安定供給を要請へ＝需給逼迫を懸念―造船工業会会長
日本造船工業会の田崎雅元会長（川崎重工業<7012>会長）は18日の定例記者会見で、日本鉄鋼連盟（会長・馬田一JFEスチール社長）に対し近く、造船用鋼材を優先的に安定供給するよう申し入れる方針を明らかにした。世界的な船舶需要の急速な拡大により、一部企業で鋼材供給が遅れ気味になっている事態を受けたもので、要請は2004年以来2度目となる。　

△旭硝子<5201>欧子会社に光量制御技術特許＝米リサーチ・フロンティアズ〔BW〕
SPD（浮遊粒子デバイス）技術開発の米リサーチ・フロンティアズ（NASDAQ：REFR）は、「SPDスマート」光量制御フィルム特許を、旭硝子（東京都千代田区）のベルギー子会社で建物用窓ガラスの製造・販売会社AGCフラットグラス・ヨーロッパ（旧グラバーベル）に供与したと発表した。同フィルムは、ガラスやプラスチックを透過する光量、熱量などを正確、均一に制御し、可視光線を99％以上遮断することができる。今回締結した全世界を対象とする非独占的ライセンス契約は、グラバーベルとの契約を更新、継続するもので、ライセンス製品販売に対し5―10％の特許使用料（ロイヤルティー）がリサーチ・フロンティアズに支払われる。その他金銭面の条件を含む詳細は公表されていない。
（時事通信）

▼島根原発（中国電力<9504>）で作業員５人負傷　建屋内で化学薬品浴びる
１８日午後５時２０分ごろ、島根県鹿島町の島根原発１号機で、定期点検中の作業員５人が、化学薬品をかぶり、救急車で市内病院に運ばれた。全員、やけどや目の痛みなどを訴えているが、いずれも軽傷の模様。負傷者に放射能汚染はないという。同発電所によると、現場は熱交換器室付近で、化学薬品は配管の洗浄用に使用されていたらしい。

△大日本印刷<7912>・北島社長に仏政府から勲章
大日本印刷は１８日、北島義俊社長にフランス政府からレジオン・ドヌール勲章コマンドゥール（３等）を授与されたと発表した。同章は皇帝ナポレオン創設の同国最高勲章。北島社長は１９９８年に同オフィシエ（４等）を受けている。２００３年６月に仏通信メーカーとのインクリボン製造合弁会社設立や０６年１０月ルーブル美術館との共同事業など、同国の産業振興と日仏文化交流の実績が評価された。北島社長は「今後も印刷を通じ、産業、文化の両方で日仏両国のきずなを深めていきたい」とのコメントを出した。
（産経新聞）