12/14 朝の『株価材料』PART Ⅲ

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■株価材料

▼株信用取引手数料つり上げ１０年、日証金<8511>に改善命令へ
証券金融最大手「日本証券金融」（東京都中央区）が、株の信用取引の際に投資家が負担する「品貸料（しながしりょう）」を不当につり上げていたとされる問題で、金融庁は１４日にも日証金に対し旧証券取引法（現・金融商品取引法）に基づいて業務改善命令を出す。証券取引等監視委員会の調べによると、日証金は１０年近く前からこうした価格操作を続けていたといい、同庁は公益、投資家保護の両面で同法に違反すると判断した。証券監視委は今年６月に日証金の検査に着手、すでに同社を行政処分するよう金融庁に勧告している。信用取引は資金や株を借り、保有していない株を売買する仕組み。日証金は、株を借りたい投資家と株を保有する法人などの間に入り、株の貸借取引を仲介している。この際、投資家が株を借りた相手に支払う手数料が品貸料で、価格は日証金が取り仕切る入札で決まっている。日証金はこの入札で、法人の代理として参加した証券会社に高めの価格を提示するよう依頼し、落札価格をつり上げていた。品貸料を受け取る法人側は利益を得るが、投資家は余計な負担を強いられていたことになる。
（読売新聞）

■トヨタ<7203>　労組、春闘で賃金制度改善要求の見通し
トヨタ自動車労働組合（鶴岡光行執行委員長、約６万人）が０８年春闘の賃上げ交渉で、ベースアップに相当する賃金制度改善を要求する見通しとなった。１５００円を軸に議論している。トヨタ労組の賃金制度改善要求は３年連続。春闘のリーダー的立場のトヨタ労組の方針は、春闘相場に影響を与えそうだ。トヨタ労組は、トヨタの業績が拡大しているうえ、ガソリン価格などが上昇していることから賃金制度改善を求める方向となった。来年１月中に執行部案をまとめ２月中旬の評議会で正式決定する。トヨタ労組は０３年から３年連続でベア要求を見送っていたが、トヨタの業績急伸を背景に０６年は１０００円、０７年は１５００円の賃金制度改善を要求。経営側はそれぞれ１０００円を回答している。
（毎日新聞）

△横から見てもきれいな「バスト」を実現するブラ　ワコール<3591>
ワコールは、バストシルエットを正面からだけではなく、横からみたときにも立体的にきれいに見せるブラジャー「LALAN（ララン）～差がつく横顔タイプ～」を2008年２月初旬から発売する。累計100万枚を売り上げた「LALAN」シリーズの4作目。今回は、横からのシルエットにこだわった。ブラジャーのカップやサイズごとにカップの形を変えることで立体的に造形し、前から見ても横から見ても、胸にふくらみをもたせ、前に高く上向きな、きれいなバストシルエットを実現した。全7色。A・B・Cカップ5565円、D・E・Fカップ6090円。
（J-CASTニュース）

△信越化学<4063>、高速加硫型成形用シリコーンゴムを開発
信越化学工業は、従来の約5分の1の速さで加硫（硬化）する高速加硫型成形用シリコーンゴムを開発したと発表した。新たに開発した高速加硫型成形用シリコーンゴムは、ゴム硬度40度の「KE-594」とゴム硬度70度の「KE-597」の2種類。両製品をブレンドして使用することで、必要な硬度の製品を得られる。製品は、時間当たりの成形個数を増やすことができるため、金型面数、成形機、人員などのコスト低減や省エネルギー化につながる。また、金型の取り数が少なくなることにより、成形品の寸法精度の向上や不良品の低減につながるほか、加硫剤が添加済みで、前工程が不要だ。シリコーンは、有機と無機の特性を兼ね備えた高機能樹脂。電気・電子、自動車、建築、化粧品、化学など、幅広い産業分野で高付加価値を付与できる製品として使用されている。

△パーク24<4666>の10月期決算…駐車違反取締り強化で大幅増収
パーク24が発表した2007年10月期の連結決算は、営業利益が前年同期比4.0％増の126億5400万円と増益となった。売上高は同15.6％増の754億5800万円と、2ケタの増収となった。6月に駐車違反に対する罰則が厳罰化されたことなどから、時間貸駐車場の稼働状況が好調だった。ただ、新規開発物件の増加や開発を強化したため、利益率が低下、経常利益は同1.0％増の118億7300万円にとどまった。さらに、税金費用などを控除した結果、当期純利益は同4.7％減の68億4000万円と減益だった。2008年10月期の業績見通しは売上高が同17.7％増の888億円、経常利益が同1.1％増の120億円、当期純利益が同3.8％増の71億円となる見通し。

△愛知製鋼<4582>、欧州で小型モーター用磁石を生産　ボッシュ<6041>向け
愛知製鋼は13日、欧州で小型・軽量モーター用の磁石の生産を08年2月から開始すると発表した。独ロバート・ボッシュ向けに供給する。生産する磁石は、同社が独自の製法で製造しているネオジム系異方性ボンド磁石「マグファイン」。これまで、国内で生産し、
トヨタ<7203>車のシート用のモーターなどに採用されている。今回、ボッシュとの共同開発で、同磁石を使って車載モーターを従来のフェライト系磁石を使ったモーターに比べ50％、小型化することに成功した。生産は、9月に同磁石を生産するために設立したチェコの孫会社、アイチマグファインチェコで生産。08年2月から月間20万個を生産し、2010年には、同200万個体制にする。

■日産<7201>、ストックオプション発行内容を決定
日産自動車は、ストックオプションの目的で発行する新株予約権の募集要項を決定した。ストックオプションを発行するのは、同社従業員の連結業績向上に対する意欲を高めるのが狙い。募集する新株予約権は5000個で、普通株式50万株分。行使期間は2010年4月1日から2007年6月19日まで。割当日は12月21日。対象は同社の従業員20人。

△コスモ石油<5007>、協和発酵<4151>TOBの応募結果を公表
コスモ石油は、キリンホールディングス<2503>が実施した協和発酵工業の株式公開買付け（TOB）の結果を発表した。コスモ石油はキリンが実施したTOBに、保有する協和発酵の株式のうち、194万7514株を応募した。TOBの結果、譲渡株式数は79万5000株となった。譲渡後のコスモ石油の協和発酵の保有株式数は115万3074株となる。コスモ石油は2008年3月期で、有価証券売却益6億6000万円を特別利益に計上する見通し。

△出光興産<5019>とUDC、有機EL用のりん光材料を共同開発
出光興産と米国のユニバーサル・ディスプレイ・コーポレーション（UDC）は12日、有機ELの蒸着用赤色・緑色りん光材料を共同開発することで合意したと発表した。出光とUDCは、2006年12月から蒸着用青色りん光材料を共同開発しており、今回の合意で協業範囲をさらに拡大する。共同開発のテーマは、有機EL材料の発光層を構成する、出光の「りん光ホスト」とUDCの「りん光ドーパント」、出光がすでに保有する有機EL材料との最適な組み合わせ。現行の蛍光材料に対して4倍の発光効率が期待できるりん光材料は、ディスプレイや照明に利用でき、環境負荷が小さい低消費電力デバイスとして技術開発が進められている。出光は、すでに蛍光材料を世界のディスプレイメーカーや照明メーカーに供給し、商品化を進めている。りん光材料も、出光は開発を強化している。UDCは、りん光発光技術の基本特許を保有し、りん光材料開発のリーディングカンパニーだ。UDCの赤色りん光材料は、すでに市場投入されている有機ELディスプレイにも使用されている。両社は、共同開発の取り組みを拡大し、高性能りん光材料の早期市場投入を目指す。
出光は、ソニー<6758>と中大型有機ELディスプレイ用材料の共同開発を推進しており、出光・UDCの共同開発成果をソニーとの取り組みに活用していく。

△新日本石油<5001>、特約店4店がISO14001認証を取得
新日本石油は、「ISO14001取得講座」を受講した特約店4店が「ISO14001認証」を取得したと発表した。ISO14001取得講座は、首都圏近郊の特約店を対象に実施していて、ISO14001認証の取得をめざす特約店をサポートする目的で2005年度から実施しており、全11回、6か月のカリキュラムを受講することで、ISO認証取得に必要な環境マネジメント体制を構築できる内容となっている。今回、特約店4店が認証を取得したことで、講座を受講してISO14001認証を取得した特約店は、合計7店となった。同社グループは、「地球環境との調和」を経営理念に掲げ、石油業界では、最大規模のISO14001規格の環境マネジメント体制を構築するなど、環境への取り組みを積極的に進めている。今後も、経営理念に賛同し、企業の透明性・イメージアップや顧客からの「グリーン調達」要請に対応するなど環境経営を推進するため、ISO14001取得をめざす特約店をサポートする講座を実施していく。
（レスポンス）

△東芝<6502>、来年度の半導体事業の売上高を１５％増の１兆６６００億円へ
東芝は０８年度の半導体事業の売上高が前年度比１５％増の１兆６６００億円弱になる見通しを明らかにした。０７年度の売上高予測１兆４４００億円を２１６０億―２２００億円ほど上回る。ＮＡＮＤ型フラッシュメモリーの増産やソニーと設立する超小型演算処理装置（ＭＰＵ）製造の共同出資会社が連結対象になることが寄与する。同事業の営業利益は前年度比１０％増の１６５０億円程度になる見通し。同じく０８年度、半導体事業に充てる設備投資額は約３３００億円となるが、上振れする可能性がある。東芝の半導体事業は携帯機器などの記憶媒体に用いるＮＡＮＤ型フラッシュメモリー、画像処理などのシステムＬＳＩ、電力用半導体（パワーデバイス）を含む個別半導体（ディスクリート）の三つが主力。いずれも０８年開催の北京五輪を前に需要拡大を見込む。このうちＮＡＮＤフラッシュは四日市工場（三重県四日市市）で第４製造棟が稼働開始。０８年６月末には直径３００ミリメートルウエハー換算で月産６万枚に増やす。四日市工場の現在の月産能力は同２００ミリメートルラインが１０万７５００枚、同３００ミリメートルラインが月産１５万枚。ここに第４製造棟の増産が加わり、出荷数量増から売上高を押し上げる。ただ、ＮＡＮＤフラッシュの価格動向が影響しそう。デジタルカメラや携帯電話向けのほかにも搭載製品は増えているが、韓国のサムスン電子やハイニックス半導体など競合メーカーの増産次第で、年率４０％を見込む価格下落が想定以上に進む可能性がある。一方、システムＬＳＩでは０８年４月をめどにソニーと共同出資で設立する半導体生産会社が連結対象に加わる。ディスクリートでは加賀東芝エレクトロニクス（石川県能美市）でパワーデバイスを増産。０８年度の同事業の売上高を２９００億円（０７年度の売上高予測２６３０億円）にする。

△三洋電<6764>、工場などの空調システムに太陽熱を活用－０９年度めど事業化
三洋電機は太陽熱を工場や商業施設などの冷暖房用のエネルギー源として活用する省エネルギーシステムを開発し、０９年度に事業化する。太陽熱で水を９０度Ｃ前後に温め、その熱で吸収式冷凍機を運転。冷房時は吸収式で２０―３０度Ｃの冷水をつくり、ガスエアコン（ＧＨＰ）の冷媒冷却用に活用する。太陽熱は燃料コストが不要で二酸化炭素（ＣＯ２）を排出しないエネルギー源。企業のＣＯ２削減対策として注目されそうだ。三洋電機は太陽熱を活用した空調の省エネシステムを群馬県の工場を活用して実証中で、０７年度内に終了。０８年度に事業化に向けた課題を詰める。開発する省エネシステムは、年間を通じて太陽熱を空調システムに利用できる点が特徴。太陽熱は給湯や暖房への用途がある。三洋は冷水生成の過程で温水の活用が不可欠な吸収式冷凍機をＧＨＰの冷房用の熱交換システムに活用することで、年間を通じて太陽熱の利用法を確立。ＧＨＰの運転効率を高め、ガス費用を２０％削減する効果をねらう。業務用空調の電気式エアコン（ＥＨＰ）でも同様の効果が得られると見ている。今後、実用化に向け価格を詰めるが太陽熱など新エネルギーを利用したシステムは通常、初期投資を１０年で回収する。開発したシステムは９年程度で回収できるようコストダウンする。開発中の空調システムはまず、真空ガラス管を内蔵した「集熱器」に水をポンプで循環させ、太陽熱を吸収して７０―９５度Ｃの湯を作る。湯を活用してセントラル空調に使われる吸収式冷凍機を稼働し冷水を生成。夏場はＧＨＰの冷媒の冷却用に冷水を利用。冬場は太陽熱でつくった温水を、ＧＨＰの暖房用の熱交換に利用するしくみ。集熱器と上水道を熱交換機で接続し、給湯用の熱源としても活用できる。

△ＮＴＴ<9432>西、ＣＴＣ<4739>など２社と光回線利用のグリッドサービスで協業
ＮＴＴ西日本は自社の光通信回線を利用したグリッドコンピューティングサービスの販売で、伊藤忠テクノソリューションズ（ＣＴＣ）、ケイ・ジー・ティー（東京都新宿区）の２社と協業することで合意した。両社のアプリケーションソフトウエアとＮＴＴ西のグリッドサービスを組み合わせて企業に提案し、それぞれの販売拡大につなげる。複数のパソコンをＮＴＴ西の光通信回線で接続しスーパーコンピューター並みの計算処理を仮想的に実現するサービス「ひかりグリッド」を、企業向けに拡販するのが狙い。０４年のサービス開始以来、大学や研究機関で多くの実績を築いてきたが、企業には十分に浸透していなかった。アプリベンダーやシステム構築（ＳＩ）事業者と協業し、企業での利用増を目指す。ＣＴＣとは電磁波解析ソフト「ＭＡＧＮＡ／ＴＤＭ」とひかりグリッドを組み合わせて提案していく。またケー・ジー・ティーとはデータ可視化ソフトや医用画像処理ソフトなどビジュアリゼーション（可視化）関連製品とひかりグリッドを連携させて展開する。両社は、それぞれのソフトをひかりグリッドで高速処理することにより、利用者の使い勝手を高めて拡販につなげる。ＮＴＴ西では、これを機にアプリベンダーやＳＩ事業者との協業を積極化する方針。このほかにも数社との間で協業に向けての交渉を進めているという。

△ビクター<6792>、家庭用プロジェクターをＡＶ分野の柱に
日本ビクターは経営再建策の一環として、家庭用プロジェクターを民生用音響・映像（ＡＶ）分野で液晶テレビとビデオカメラに続く柱に育てる。０６年度に国内外で年１０００台程度だった販売台数を、０７年度は新機種投入などで同１万８０００台にする。国内では家庭用プロジェクターを扱うＡＶ機器専門店の数を従来の約１０店舗から１２０店舗に増やす。日本ビクターは０６年度まで同分野では液晶テレビ、ビデオカメラ、リアプロジェクション（背面投射型）テレビなどを主力製品と位置づけていた。だが、リアプロは主要販売地域の北米で需要が低迷している。このため、新たに家庭用プロジェクターを伸ばすことにした。これまで同社は家庭用プロジェクターで価格２００万円程度の高級機種を販売してきた。同社は大画面で映画などを視聴するホームシアター用プロジェクターの世界市場規模が０７年度に３５万台、０８年度には４０万台になると予想している。「家庭用プロジェクター市場は世界で拡大する」（作間俊哉理事ＩＬＡ事業グループＩＬＡセンター長）と見て、「高級品だけでなく中・高級品市場」（同）を狙う戦略に変更した。第１弾として１１月下旬に発売した「ＤＬＡ―ＨＤ１００」と、０８年１月下旬に発売する「ＤＬＡ―ＨＤ１」の価格を９０万円以下に設定。これら２モデルの見本機を国内１２０カ所のＡＶ機器専門店に設置する。プラズマテレビや液晶テレビの大画面化が進むが「家庭用プロジェクターは薄型テレビとは別物。画面８０型以上で本格的なホームシアターを望む客に提案する」（同）という。ビクターは資本・業務提携を決めたケンウッドとの経営統合を視野に入れ、事業構造改革を進めている。特に民生用ＡＶ機器分野の立て直しが急務となっている。

△アルテック<9972>エーディーエス、ＤＶＤケース一貫生産システムで攻勢
アルテックエーディーエスは、ポリプロピレン製ＤＶＤケースを一貫生産するシステムを栃木県の金型・樹脂成形メーカーに納入した。０８年にはブルーレイディスクや無線識別（ＲＦＩＤ）搭載ケース製造に対応するシステムを成形メーカーに納入する。中国などアジアの低価格製品に対抗できるシステムとして攻勢をかける。ＤＶＤケース一貫製造システムは斎藤合成樹脂工業（栃木県足利市、斎藤博司社長）に納入した。システムは欧州製の高速樹脂成形機、金型システム、取り出し装置や冷却装置、溶着機や梱包機などで構成した。成形速度はワンショット５秒。多数個取り金型を採用し、同時に８個の成形部品が作れる。型締め力は６５０トン。成形からフィルム溶着まで自動で、工程間ロスが少ない。金型はキャビティー、コアとも成形機正面から交換が可能。成形機から外さずにメンテナンスできる。

△ジェイテクト<6473>、来月に立型ＭＣ４機種投入－標準機拡充し攻勢
ジェイテクトは、０８年に１０年ぶりに生産を再開する立型マシニングセンター（ＭＣ）の市場投入計画を見直し、攻勢をかける。０８年春に３機種だった予定を改め、０８年１月に４機種、６月までにさらに２機種を追加する。同社はＭＣ事業の強化を課題とし、２０１０年度に売上高３１０億円（０７年度見込み２２０億円）を目指す。このうち立型ＭＣで４０億円の売り上げを見込む。１月以降に発売する立型ＭＣは、ファナック<6954>の「ロボドリル」やブラザー工業<6448>の「タッピングセンター」などの小型ＭＣよりは加工ワークが大きく、自社の横型ＭＣより小さいサイズを対象とする。自動車部品加工向けの専用機で蓄積した技術を盛り込み、他メーカーと差別化を図る。同社の工作機械部門の主力は、自動車産業向け専用機「トップセンター」や研削盤など。

△不二越<6474>、軸受・油圧機器の生産能力増強－２年で設備投資４００億円
不二越は０９年１１月期までの２年間で約４００億円の設備投資を実施する。軸受と油圧機器の生産能力増強が目的。さらに新興国での工場新設も検討する。０７年１１月期の設備投資額は約２００億円になる見込みで、０６年１１月期は１８０億円を実施している。４年連続して高水準の投資を維持することで、主要生産拠点の設備更新が一巡する。新設備で高水準の需要に応えていく。０８年１１月期と０９年１１月期にそれぞれ２００億円を投資する。軸受は大型の球面ころ軸受と工作機械や印刷機械用の精密玉軸受にターゲットを絞って能力を増強。油圧機器でも増産投資を計画する。軸受、油圧機器とも海外での新工場建設もにらんでおり、アジアや東欧といった新興国で検討している模様。同社はこれまで２年間の設備投資で軸受は世界５カ国の子会社で自動車用軸受の生産能力を拡充した。現在、富山地区に精密ベアリングなどの工場を建設中。

△日産<7201>、１１月末に「キャシュカイ」販売が１０万台を記録
日産自動車は、２月に欧州に投入した新型の小型クロスオーバー車「キャシュカイ」の販売台数が１１月末で１０万台を記録した。カルロス・ゴーン社長は発売時に「１年で１０万台を売る」と表明しており目標を上回るペース。販売数が多いのは英国、ロシア、イタリア。日本向けは英工場から輸入し「デュアリス」の名前で販売していたが、１２月に九州工場（福岡県苅田町）に生産移管。年末には出荷が始まる予定。

△ジェイテクト<6473>、剛性・軽量化両立した小型車用ハブユニット拡販
ジェイテクトは、剛性や強度を維持しながら３０％軽量化した新タイプの小型車用ハブユニットを拡販する。現在自動車メーカー２社で１車種ずつに納入し、０７年度の売り上げ見込みは２億円。今後、受注活動を強化し、２０１１年度に３０億円の売り上げを目指す。ハブユニットは自動車の車体とホイールをつなぐハブと軸受を組み合わせた足回り部品。新タイプの軽量ハブユニットは、開発過程でブレーキドラムやホイールなどの周辺部品を含む全体の応力をコンピューター利用エンジニアリング（ＣＡＥ）で解析。小型・軽量化と剛性・強度を両立する最適形状を導き出した。

△日本特殊陶業<5334>、エンジン点火用プラグ増産－毎年１００億円を投資
日本特殊陶業は、エンジン点火用プラグを増産する。現在の世界での年産約６億５０００万個を５年後には約８億個に引き上げる。また自動車用プラグでは、放電部分に貴金属を用いる高性能プラグの比率を高める。国内外の工場を増強・改修するため、０８年度から数年間、毎年約１００億円を投資する。同社は自動車用プラグのトップメーカー。さらなるシェア拡大をにらみ、増産に動く。高性能プラグは放電部分にニッケル合金を使う通常のプラグよりも寿命が長く、燃費向上や有害排出ガス削減などに役立つ。そのため需要が拡大している。現在同社は車用の高性能プラグを年間約１億個生産。これを５年後には１億５０００万―２億個程度にしたい考え。高性能プラグの生産比率を高めるため、一部の通常のプラグ組立工場では、放電部分の溶接工程にレーザー溶接機を導入。高性能プラグを生産出来るよう改修を行う。

△水道機工<6403>、水処理用ポリシリカ鉄凝集剤のパートナー企業を２０社超に
水道機工は０７年度内に水処理用ポリシリカ鉄凝集剤（ＰＳＩ）事業で４―５社と提携し、同事業のパートナー企業を２０社超に拡大する。ＰＳＩは藻類の除去や汚泥発生量を減量化できる凝集剤。主成分は鉄とシリカで有害物質を含まず、環境負荷も低いため、浄水場などでの利用が増えている。ＰＳＩを安定供給するため、パートナー企業にライセンスを許諾し、全国に製造・販売拠点網を構築する。水道機工はこのほど甲信商事（長野県松本市、小松登行社長、０２６３・２８・１１００）と北陸化成工業所（富山県高岡市、中山親光社長、０７６６・２２・２１５５）の２社と相次ぎ提携し、ＰＳＩ事業のパートナー企業は全国１７社となった。甲信商事は甲信越地区で初のパートナー企業。北陸化成工業所はＰＳＩの原料であるケイ酸ソーダなどを製造するほか、ＰＳＩ以外の水処理用凝集剤も手がけている。

△大陽日酸<4091>、温室効果ガス１／３に抑制するクリーニングガスを製品化
大陽日酸はパーフルオロカーボン（ＰＦＣ）など温室効果ガスの排出量を従来比約３分の１に削減できる化学気相成長法（ＣＶＤ）装置向けクリーニングガスを製品化した。新製品の「五フッ化エタン（Ｃ２ＨＦ５）」は、既存の「六フッ化エタン（Ｃ２Ｆ６）」のＦ原子をＨ原子に置換し、ガスの化学反応を活性化することで、反応されずに装置に残る温暖化ガスを大幅に削減することが可能。半導体メーカー向けに販売する。新製品の温暖化係数は３４００と、従来の六フッ化エタンの１万１９００より低いため、排出量を大幅に抑制できる。半導体業界は２０１０年までにＰＦＣ排出量を９５年比１０％以上削減する目標を掲げている。新製品はこうしたニーズに対応できる。

△住友鉱<5713>、銅鉱石の安定確保へチリ事務所を年内にも現法化
住友金属鉱山はチリのサンティアゴ事務所を現地法人に格上げする。現在申請中で、年内にも認可される見通し。チリは銅などの鉱物資源が豊富なことから、現地鉱区で探鉱を進めるとともに、銅鉱山の権益取得や鉱石の安定確保につなげる。これまでは本社や米国の事務所から社員をチリに派遣していたが、「鉱区取得の際に現法があった方がプライオリティーを獲得しやすい」（家守伸正社長）と判断した。非鉄各社は銅鉱石を購入する買鉱条件の悪化により、製錬事業の利益が縮小しており、海外鉱山の権益確保や探鉱に力を入れている。同社も「チリ、ペルー、豪州の３カ国を主に探鉱活動を行う」（家守社長）構え。その一環で６月には石油天然ガス・金属鉱物資源機構（ＪＯＧＭＥＣ）からチリ国内の銅の探鉱権益を取得した。また、１０月にはペルーで現地法人を設立している。

△西尾レントオール<9699>、ＧＰＳ組み込んだ高所作業車向け管理システム開発
西尾レントオールは全地球測位システム（ＧＰＳ）を組み込んだ高所作業車向け管理システムを開発した。大型ビルの建設など作業車の状態が把握しにくい環境でも、位置や稼働の状況を現場事務所のパソコンで一元管理できる。実用化は０８年春の見通しで、その後は自社のレンタル高所作業車に搭載する計画。同社は人員削減など合理化可能なシステムとしてアピールし、レンタル事業の拡大に結びつける。大型ビルや工場の建設現場で使用する高所作業車に取り付けるシステムで、現場管理者の削減や作業車の効率稼働も見込める。作業車の稼働率を引き上げればレンタル数の低減も可能。さらに故障時にどの下請けが運転していたかなど、責任の明確化も可能という。現在、試作システムを高所作業車に取り付けて実験を続けている。来春までにシステムを完成させ、自社のレンタル作業車に搭載する予定。

△ＪＲ東<9020>、三鷹駅を改装し商業施設を開業
ＪＲ東日本は三鷹駅（東京都三鷹市）をリニューアルし、１６日からコンコース内の商業施設「Ｄｉｌａ（ディラ）三鷹」の一部を開業する。延べ床面積１３６０平方メートルのスペースに「千代田鮨」などの飲食店１２店舗のほか、スーパーマーケット「クイーンズ伊勢丹」や雑貨店など計２５店舗が出店する。今回のリニューアル工事では改札内コンコースを広げたほか、３面ある各ホームにエスカレーターとエレベーターを設置するなど利便性を高めた。０８年度中の全面完成を予定。三鷹駅は１日当たり１７万人が利用する。ＪＲ東日本では施設完成後、年間２４億円の売り上げを見込んでいる。

△ＪＲ東日本<9020>、ハイグレード車両の愛称は「なごみ（和）」に決定
ＪＲ東日本は、全席グリーン車仕様のハイグレード車両「Ｅ６５５系」の愛称を「なごみ（和）」に決めたと１３日発表した。なごみは全席に小型液晶モニターを設置したほか、一部に革張りシートを採用。まず０８年２月にＪＲ東日本のシニア向け会員組織「大人の休日倶楽部」メンバー限定の団体旅行で利用。同年３月以降に、大手旅行会社主催の団体旅行での営業運転も始める計画。

△金融審、競争力強化へ報告案－銀行・保険の株保有緩和
金融審議会（首相の諮問機関）第二部会は１３日、銀行や保険会社に対する業務規制の緩和に関する報告書案を提示した。金融界の高度化・国際化が進む中、規制について「競争力の確保などを勘案し、判断すべきだ」として、銀行や保険が保有する一般企業の株式について、制限を緩和するよう要請。金融審は月内にも最終報告書を取りまとめる。報告書案は、企業の発行済み株式保有を銀行で５％以下、保険で１０％以下と定めた現状の制限について、見直しを提案。具体的に地域・企業再生の分野で保有制限を緩和するよう求めた。この緩和により、銀行などは中小企業に対して投資と融資を組み合わせた柔軟な金融支援をできるようになる。このほか（１）商品現物取引（２）商品売買の形式を用いているイスラム金融（３）温室効果ガスの排出権取引（４）銀行・証券会社役員と保険会社役員の兼任―の認可や解禁を求めた。
（日刊工業新聞）

△綜合臨床ホールディングス<2399>　第１四半期売上高５９．３％増
綜合臨床ホールディングスは、１３日引け後に、０８年７月期第１四半期連結業績を発表した。売上高７億３７００万円（前年同期比５９．３％増）、経常利益５０００万円（前年同期は６８００万円の赤字）、純損益２１００万円の赤字（同５１００万円の赤字）と経常黒字化を達成し、最終損失幅も大幅に改善した。会計基準変更による減収要因があったものの、既存グループ会社の増収にＭ＆Ａ効果も加わり、売上拡大した。医薬品業界においては、厚生労働省がドラッグ・ラグの解消に対して積極的に取り組む姿勢を表明しており、新薬審査体制の強化が製薬・治験業界に追い風となることが期待されている。各製薬企業は従来に増して高品質・高効率の治験を求めるようになっていることから、特定の地域での少数施設で多くの症例を集めることが可能なＳＭＯ（医療機関の治験支援）に受注が集中する傾向が見られるという。健康食品事業についても、予防医療の浸透を背景に今後の急拡大が期待でき、事業環境は良好といえる。通期連結業績予想は、売上高４０億５０００万円（前期比２９．６％増）、経常利益４億２０００万円（同６０．９％増）、純利益１億２５００万円（同２６．３％増）を見込んでいる。また、同社は、０８年７月期を初年度とする３ヵ年の中期経営計画を策定し、この日発表した。中期経営目標として、東証１部指定替え基準の達成を掲げ、連結経常利益１０億円、株主資本利益率（ＲＯＥ）１０％、１株当たり当期利益（ＥＰＳ）４５００円を目指す。
（証券日刊新聞）

△出光興産<5019>、有機ＥＬ材料開発　米ＵＤＣと協業拡大
出光興産は１３日、米国の有機ＥＬ（エレクトロルミネッセンス）材料大手のＵＤＣ（ニュージャージー州）と有機ＥＬ材料開発の協業を拡大すると発表した。既に商品化されている蛍光材料に比べて、発光効率が４倍高い「りん光材料」と呼ばれる材料について、既に共同開発している青色に加え、赤色と緑色を共同で研究開発し、３～５年後の商品化を目指す。りん光材料は、携帯電話や薄型テレビのディスプレーや照明に利用できる。ただ、現行の蛍光材料に比べて寿命が短いため、商品化に向けては単独で開発するよりも共同研究を進めるのが得策と判断した。ＵＤＣは米ナスダック上場のベンチャー企業で、
有機ＥＬ材料の開発分野で新日鉄<5401>化学、三菱化学（三菱ケミカルＨＤ<4188>）、コニカミノルタ<4902>と提携している。

△ウェブクルー<8767>　バイク買い取りサイト開設　業者選びの負担軽減
自動車保険や生命保険などの比較・見積もりサイトを運営するウェブクルー（東京都港区）は、複数のバイク買い取り業者から、一番高く買ってくれる業者を探せる買い取り査定サイト「バイク買取比較・ｃｏｍ」（ｈｔｔｐ：／／ｂｉｋｅ．ｓａｔｅｉｏｍａｋａｓｅ．ｃｏｍ／）のサービスを開始した。今後は、買い取り業者数を増やし、利用者の満足度向上を目指す。同サイトは、所有バイクの売却を検討している利用者が、車種や車体色、走行距離、年式といったバイク情報や住んでいる地域などを入力するだけで、複数の買い取り業者に一括査定を依頼できる。一度の入力作業で一番高い値段で愛車を買い取ってくれる業者を探すことができるため、煩わしかった業者選びの負担が軽減される。利用料は無料で、会員登録なども必要ない。バイク買い取り市場は右肩上がりで成長。市場拡大に伴い、新規参入が相次ぎ、業者は数百社にのぼるとされている。１円でも高い価格でバイクを買い取ってもらうには、たくさんの業者に見積もりや査定を依頼するため、時間や労力がかかり、利用者の負担は大きかった。
（FujiSankei Business i）