12/12 朝の『株価材料』PART Ⅲ

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■株価材料

■脱税疑惑　大分県、キヤノン<7751>に造成地を１８億円安く売却
大手ゼネコン「鹿島<1812>」からの裏金など約３０億円を申告せず、大分市のコンサルタント会社「大光」（大賀規久社長）が東京国税局の強制調査（査察）を受けた問題で、大光が誘致に関与した「キヤノン」子会社工場建設の際、大分県土地開発公社が、造成地を実際にかかった費用より約１８億円安く売却していたことが分かった。差額分は、県が公社に補てんしており、県は「工場誘致を巡る競争を勝ち抜くために必要な措置だった」などと説明している。この工場は、キヤノンのプリンター関連生産子会社「大分キヤノンマテリアル」大分事業所。０５年６月、デジタルカメラ生産子会社「大分キヤノン」工場の隣接地に進出が決まり、県は造成地を５０億円でキヤノンに売却すると約束した。しかし、造成地の起伏が激しかったことなどから、実際の工事にはこれより１８億円多い約６８億円かかった。しかし、県は工場進出による税収増や雇用効果などを考え、差額の約１８億円を公社に補助金で補てん。公社は当初の約束通り、５０億円で売却した。補助金支出については、０６年の同県議会が承認しているが、市民グループが今年１０月「地形を見れば、５０億円で済まないことは分かったはず。キヤノンと誠実に価格交渉した形跡もない」として、県監査委員会に住民監査請求をしている。一方、大分県の広瀬勝貞知事は定例会見（１０日）で、大賀社長との関係について「（０３年に初当選した）選挙の関係でお世話になった」と説明。同工場の誘致に大賀社長の果たした役割について「キヤノンのことで知っていることもあるから、いろいろ教えてもらっている。そういう意味では一つの意味があったのかもしれない」と話した。
（毎日新聞）

△三菱ＵＦＪ<8306>－米サブプライム支援基金へ出資打診される
（朝日新聞）

△出発地－目的地を「略地図」に　ALPSLABに自動作成機能
アルプス社（ヤフー<4689>）は12月11日、地図上で出発地と目的地を指定すると、ルートに関係ない道路を省略した道案内地図を作成できる「ALPSLAB 略地図」を実験サイト「ALPSLABで公開した。地図上の2カ所をクリックすると、両地点を結ぶ道に沿ったルート地図を作成。ルートとなる道を色分けして強調し、目印となるような店の名前などを表示する。ルートに関係ない道は表示しない。ルート作成には、「ALPSLAB route」の機能「道ピタ」を採用した。ALPSLAB routeに投稿されたルート地図を使って略地図を作ることも可能だ。略地図はブログに貼り付けることもできる。

△「PCに貼っても安心なパスワード」　QRコード活用で
NTT<9432>アイティは、QRコードと暗号化技術を利用したパスワード管理ツール「HaruPa」を、12月12日に発売する。暗号化したQRコードをPCなどに貼っておき、専用アプリをインストールした携帯電話のカメラで読み取ると、パスワードを表示する仕組みだ。パスワードを忘れてもすぐに確認できる上、携帯アプリにはユーザーごとに異なる復号鍵が設定されるため、他人に読み取られる心配はないとしている。QRコードは、専用ソフトで暗号化して生成し、印刷してPCなどに貼り付けておける。PCへのログインパスワードや各種ネットサービスのパスワードなど、任意のパスワードで利用できる。サイトからソフトをダウンロード購入して利用する。価格は、企業向けが1ライセンス当たり1万9800円、家庭向けが同3480円。携帯電話はNTTドコモのFOMA端末のみ対応する。
（ITmedia News）

△エコプロダクツ07　パイオニア<6773>、カーナビでCO2削減への貢献を紹介
パイオニアは、12月13日～15日に東京ビックサイトで開催される「エコプロダクツ2007」に「パイオニアブース」を出展すると発表した。パイオニアブースでは、「感動空間をささえる環境技術」をコンセプトに、家庭内や車室内のごく日常の生活空間をイメージしながら、製品の環境配慮、事業所での環境保全の取り組み、研究開発テーマなどについて紹介する。カーエンタテインメントコーナーでは、『サイバーナビ』と『楽ナビ』を中心に、スマートループを実現した新世代のカーナビがもたらす省エネルギー（CO2 削減）への貢献について紹介する。また、VOC（揮発性有機化合物）放散量を低減させたサブウーファースピーカー、増幅回路のデジタル化により小型・軽量化を実現したカーオーディオアンプも紹介する。

△オークネット<9669>11月…レガシィワゴン が3か月連続トップ
中古車TVオークションの大手、オークネットは、 11月のオークネットTVオークションでの成約台数を集計し、タイプ別ランキングベスト10をまとめた。それによると国産部門はスバル（富士重工業<7270>）の『レガシィツーリングワゴン4WD』が3か月連続でトップを獲得した。
2位はトヨタ<7203>の『セルシオ』、3位がホンダ<7267>の『フィット』だった。4位のトヨタの『クラウンセダン』は、前月に続いてアスリート系が新旧ともに人気で安定した成約を見せている。
5位のスズキ<7269>の『スイフト』は、出品台数の増加に伴い先月9位からランクを上げた。軽自動車部門は、スズキの『ワゴンR』が前月の2位からトップに返り咲いた。
2位はダイハツ<7262>の『ムーブ』、3位はホンダの『ザッツ』だった。前月12位から大きく順位を上げたのは5位のスバルの『R2』で、成約率が51％と高かった。8位のスズキの『エブリィワゴン』は、PZターボが人気で急上昇した。輸入車部門は、BMW『3シリーズセダン』が1位だった。2位はメルセデスベンツ『Eクラスセダン』、3位がメルセデスベンツ『Sクラス』だった。

■新日本石油<5001>精製、ボイラー排出ガス基準超過で対策を関係機関に報告
新日本石油精製は、室蘭製油所のボイラー排出ガスの基準が超過していた問題で、11月8日に実施された胆振支庁による立入検査に基づく指導に従って事実関係の調査、原因究明および再発防止策を同支庁に報告したと発表した。併せて、同様の指導を受けた北海道産業保安監督部にも同内容の報告をした。調査結果によるとNOx排出基準超過時間は水素分解装置火災事故時が延べ192時間、ボイラー起動・停止時が延べ24時間。SOxやばいじんの基準超過は無かったとしている。同所では再発防止策として装置緊急停止時およびボイラー起動・停止時には、燃焼用空気量の低下、燃料の変更および脱硝設備の運転改善を行いNOx低減を図ることとし、これを要領に明記するとしている。同所では「地域の皆様をはじめ、関係機関の方々にご迷惑、ご心配をおかけいたしました。今後は、再発防止策の徹底をはかり、運転監視・管理体制を強化してまいります」としている。

△豊田合成<7282>、LEDの可能性を探るショールームを期間限定で開設
豊田合成は、愛知県名古屋市栄に期間限定で「LEDショールーム」を開設したと発表した。ショールームは「LEDのさらなる可能性を探る」をテーマに、同社製LEDチップを使用した照明装置を展示し、提案や商品性評価を行う。一般も入場できる。期間は12月25日までで、アップルストア名古屋栄の地下1階に設置した。展示内容はシャンデリア、店舗用照明、住宅用照明。
（レスポンス）

△東芝<6502>、サーバ製品で新機軸－自動ファイルバックアップ機能を追加
東芝はパソコンの統合セキュリティー管理を実現する中小企業向けアプライアンス（用途に特化した製品）サーバ製品で新機軸を打ち出す。０８年２月末に同サーバの最新版「ＰＣ運用上手Ｖ２」を発売。パソコンの操作監視や制御、検疫などの基本機能に加え、パソコンの自動ファイルバックアップ機能を追加し使い勝手を高める。価格は３０ライセンスで約１００万円から。販売パートナー体制も拡充し、１年間で１０００台の販売を目指す。東芝のＰＣ運用上手は情報漏えい対策やパソコンの資産・運用管理を１台で実現するアプライアンスサーバ。７月に製品化した現行「同Ｖ１」は、グループ販社の東芝情報機器と協力し年商１００億―５００億円の企業を中心に市場開拓に取り組んできた。最新版の投入にあたっては東芝情報機器と共同で販促専門のプロジェクトチームを組織。さらにキヤノンマーケティングジャパンや富士ゼロックスなどグループ外の販売パートナーを通じた拡販体制も敷いていく。新規に追加するファイルバックアップ機能はパソコン上のデータをネットワーク直結型ストレージ（ＮＡＳ）などに自動的に格納する仕組み。パソコンの障害発生時のデータ復旧や新規パソコン購入時のデータの移行を簡単に実行できる。ノートパソコン「ダイナブック」とのセキュリティー連携や煩雑な資産管理を効率化する帳票作成機能なども拡張した。一般に単機能のセキュリティー製品を組み合わせて運用する場合、それぞれの製品知識が必要になる。これに対しＰＣ運用上手では「分かりやすいメニュー画面による操作でさまざまな機能を一元管理できる」（サーバ・ネットワーク事業部）という。このため高度なＩＴの専門知識がない中小企業でも簡単に情報漏えい対策が可能になる。

△フルノシステムズ、ビックカメラ<3048>と無線ネットシステム拡販
フルノシステムズは、ビックカメラと組んで無線ネットワークの新製品を拡販する。ビックカメラが全国の法人営業部門で扱い、製品に関連するサポートも手がける。近く発売するシステム「ユニファス・スモールオフィス・スターターキット」の販売価格はネットワーク構築などのサポートを３年保証したものが３９万６９００円、５年保証が４４万９４００円。初年度１０００セットの販売を見込む。新システムは構築に多くの周辺機器やソフトウエアが必要だった従来システムとは異なり、アクセスポイントとソフトウエアに簡略化。運用面の簡素化も実現した。

△日本電産<6594>、２０１２年までに車載モーターの世界供給体制を確立
日本電産は２０１２年度に車載モーター事業の売上高を０６年度比約１０倍の３５００億円を目指す。０９年夏に滋賀技術開発センター（滋賀県愛荘町）内に車載モーター専用開発棟を開設するほか、欧米の開発拠点も強化する。生産拠点は２０１２年度までにインドや南米などに新設する。同社の車載モーターは世界シェア４位だが、
開発、生産体制を強化してデンソー<6902>、独ボッシュをしのぐトップ企業を目指す。世界中の自動車メーカーへの供給を目指し、２０１２年までにアジア、欧米３極での開発体制とグローバル供給体制を確立する。
開発体制強化のため、滋賀技術開発センターに７―１０階建ての「車載モーター開発センター」を新設する。投資額は１００億円で、０８年度早期に着工し０９年夏に完成する。開発要員１０００人体制を整える。米デトロイトの開発センターの人員を０９年までに現在の７０人から２００人に増強するほか、欧州は２００人規模のドイツの開発拠点をフル活用する。生産面では中国や増強中のポーランドなどに続き、０９年度中にインドに工場を新設する。場所や投資額は今後詰める。また２０１２年度までにタイの精密小型モーター用工場敷地内や南米にも新設する方針。Ｍ＆Ａ（企業の合併・買収）も積極的に行い、車載関連の全種類のモーターを世界各地から供給できる体制を整える。同社は９０年に車載モーター事業に参入。０６年度には仏ヴァレオから車載用モーター部門を買収した。安全性や燃費改善などを目的に自動車一台当たりのモーター搭載数は増加しており、同社は主力の小型精密モーターと並ぶ事業に育成する。

△ＯＫＩ<6703>、ユビキタス事業を本格展開へ４ソフトを来年投入
ＯＫＩ（沖電気工業）は０８年中に携帯電話端末を遠隔操作するなどのソフトウエア４種類を発売し、「ユビキタスサービス基盤事業」を本格化する。次世代ネットワーク（ＮＧＮ）をはじめとする通信インフラや携帯情報端末の発達に伴い、多様化する関連サービス需要に応える。２０１０年度までの中期経営計画で同事業を成長の柱の一つとし、利益が低調な情報通信部門の立て直しを図る。製品化するソフト「ｄコネクトプラットフォーム」はサービス事業者が携帯電話から受電するだけで、端末から全地球測位システム（ＧＰＳ）情報や写真データなどを取り出せる。例えば、タクシー会社が携帯電話で迎車を要請した顧客の位置情報を自動で把握し配車するサービスが実現できる。ＯＫＩは強みである自然言語処理技術などを基に、インターネットや社内ネットワークにある情報を検索・抽出するためのサービス基盤の開発も進める。ブログ（日記風簡易ホームページ）などに出てくる駅名などの位置表現を抽出し、緯度経度などの位置情報を付加するソフトを開発している。書き込み機能や社内データ検索機能などを統合した企業向けソーシャル・ネットワーキング・サービス（ＳＮＳ）をコンサルティングも含めた製品として提供する予定。リクルートと共同開発する「ラダリング対話ソフト」は、利用者に複数の質問を投げかけながら各人の要望に合ったサービスなどを絞り込んでいく。まずは転職者向け職業紹介サービスに導入される見込みだ。ＯＫＩは１１月にはユビキタスサービスに必要となる自社ソフトを体系化し、システム構築基盤「エーピー・プラット・ユー」として発表した。今後はそれに自社開発や他社の製品を順次加えていき、事業の拡大を目指す。

△トヨタ<7203>、中国で部品物流を再構築－江蘇省・常熟でセンター稼働
トヨタ自動車は、中国で工場向け部品の物流体制を再構築する。０９年に江蘇省常熟市に物流センターを稼働、これまで生産拠点ごとに分かれていた部品配送体制を一元管理する。トヨタの中国での生産台数は、２０１０年初頭には１００万台となる見通し。生産拡大に対応して部品物流の効率化を加速、現地での競争力を高める。物流センターを設置するのは、上海市近郊の港湾都市である常熟市の工業団地。トヨタは２０万平方メートル程度の敷地を確保したもようだ。第１期工事として建築面積で約１万平方メートルの物流センターを建設する。投資額は数十億円と見られる。トヨタには第一汽車集団（一汽集団）との合弁で設立した「天津一汽豊田汽車」（天津市）や、広州汽車集団（広汽集団）との合弁の「広州豊田汽車」（広東省広州市）など、車両工場と部品工場を合わせて１０カ所の生産拠点がある。

△三菱電機<6503>、洗面台に設置可能な小型ハンドドライヤーを発売
三菱電機は洗面台カウンターに設置できる小型のハンドドライヤー「ジェットタオルプチ」を２０日に発売する。手洗い後すぐに乾燥でき、床に水滴を落とさないで済む。従来の壁掛け設置型で必要だった水受けタンクの掃除や水を捨てる手間も省く。価格はジェット風式で６万２７９０円。小規模事業所や飲食店向けに年間２万台販売を目指す。据え付け面の大きさは直径約１５センチメートル。ブロワー（送風機）の大きさを従来比３０％小型化した。広範囲に風を吹き出すノズルを採用し、小型ながら８―１２秒で乾燥できる。吹き出された風を洗面ボウルに当たるまでに減衰させるノズル配列により、水滴のはね返りを防ぐ。

△タカキタ<6325>、自走式で作業が容易な有機肥料散布機を来年２月発売
タカキタは自走式の有機肥料散布機「ＳＣ―２００」を完成、０８年２月に発売する。ホッパー内の独自の機構により複数の肥料を混合する。価格は６２万４７５０円。初年度２００台の販売を目指す。散布部のシャッター開口部が大きく、含水率４５％以下の堆肥（コンポスト）や米ぬか、鶏ふんなどの有機質の肥料を５メートル先まで、粒状の化成肥料を１０メートル先まで散布できる。幅１０４０ミリメートルと小型で、自走式のためビニールハウスなど狭い場所での作業が容易。重量をタイヤでなくゴム製履帯全体で受け止めるため作物の根を傷めない。

△ジェイテクト<6473>、高速化した横型ＭＣ２機種を発売
ジェイテクトは１１日、横型マシニングセンター（ＭＣ）２機種を１２日に発売すると発表した。主軸テーパー５０番の高速・高精度機「ＦＨ１２５０ＳＸ」が価格８８００万円。４００ミリメートル角パレットで設置面積クラス最小の「ＦＨ４００Ｊ」が２６９０万円。各機の年間販売目標は５０台と１５０台。ＦＨ１２５０ＳＸは実加工範囲（ワーク振り）が直径２４００ミリメートルと広く最大積載５トン。各軸の早送りは毎分４２メートル。主軸は最高毎分６０００回転。重切削、高速仕上げができる同８０００回転の主軸も用意。故障や工具の情報を表示するソフトウエアも搭載した。ＦＨ４００Ｊは早送りが毎分６０メートルと高速。動作間の待ち時間などを減らし、非切削時間は同社従来機比１６％減。設置面積は７・９平方メートルで同３０％減。主軸の最高毎分１万５０００回転。

△英貴自動車、太陽電池を標準装備のキャンピングカーを製作
英貴自動車は、太陽電池を標準装備したキャンピングカーを製作、０８年３月１日に発売する。軽トラックの荷台を改造したタイプと、軽自動車の内装のみ仕様変更したタイプの２種類で、１２月中には試乗車を完成する。価格は顧客アンケートなどを参考に設定するが、２００万―３５０万円程度となる見込みで、０８年度に２０台の販売を目指す。英貴自動車が同車に標準装備する太陽電池の出力は、顧客の要望に応じて異なり、電力は車内の照明や電子レンジ、冷蔵庫などに供給する。軽トラックの荷台を改造するタイプは、ゼック（石川県野々市町）と共同で開発する。本格的なキャンピングカーで、特種用途自動車登録が必要。ワゴンの軽自動車の内装のみを改造したタイプは自社で施工する。
ベース車両はスズキ <7269>の「キャリイ」や「エブリイ」などを予定。

△アイメタル<5605>、生産能力２０％引き上げへ老朽設備を刷新
アイメタルテクノロジーは２０１０年までに、各工場の機械加工設備を刷新する。総額約５０億円を投じて全体の約３割を新しいラインに切り替える。鋳造部品の生産能力を２０％以上引き上げ、輸出用トラックや建設機械の需要急増に対応する。同社は０８年に新鋳造工場を建設する方針を打ち出している。今後２年間の設備投資は、従来の３倍程度に相当する計１５０億円超に達する見通しだ。また、新工場の建設を機に１００人規模の増員を決めた。
アイメタルはいすゞ自動車<7202>系列の鋳造部品メーカー。本社を構える土浦地区（茨城県土浦市）や北茨城地区（茨城県北茨城市）、綾瀬地区（神奈川県綾瀬市）などの工場にある老朽化した機械加工設備を中心に、リニューアルを進める。同社は０８年度から３カ年の中期経営計画を策定中。いすゞ<7202>や日立建機<6305>など主要顧客の増産対応に伴い、最終年度に売上高を０７年度見通し比２割以上高める計画。

△三菱化学（三菱ケミカルＨＤ<4188>）、“省エネ物流”を強化－エネ原単位３％改善を目標
三菱化学と三菱化学物流は、物流分野の省エネルギー対策を強化する。ＭＣＬＣが保有する船舶の改良による燃費改善、積載率の向上のほか、トラック輸送における省エネ対策を徹底する。ＭＣＬＣは改正省エネ法に基づく特定荷主で、０８―０９年度に３％のエネルギー原単位改善を目標に設定している。ＭＣＬＣは三菱化学から物流業務を受託している。物流に使用するエネルギー使用量を種類別で見ると船舶が５９％、トラックが３７％、鉄道が４％。積載重量では船舶が大半を占めており、自社保有の内航船１２隻を運用している。

△ユニチカ<3103>、バイオマスプラの樹脂成形品を富士ゼロックスが採用
ユニチカはポリ乳酸（ＰＬＡ）を主成分とするバイオマスプラスチック「テラマック」の樹脂成形品を電気機器部品向けに用途拡大する。アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン（ＡＢＳ）樹脂の代替品として開発、富士ゼロックスの新型デジタル複合機部品に採用された。０８年度は樹脂製品で年間５０トン、２―３年後に１０倍の同５００トン規模に拡大する。樹脂成形品は全重量の３０％以上をＰＬＡ、残りを環境配慮型の難燃剤を添加した石油系樹脂で構成。難燃性や耐衝撃性を高めた。日本バイオプラスチック協会認定のバイオマスプラマーク表示対象品として拡販する。今後はテラマックの特性や加工性の向上を急ぐほか照明カバーや建材など一般耐久財への普及も狙う。

△大日本インキ<4631>、インドにマザー工場を建設－汎用インクを集中生産
大日本インキ化学工業（ＤＩＣ）はインドに汎用インクを集中生産する「マザー（母体）工場」を建設する。投資額は数十億円規模で、０９年に稼働する。インク事業は原燃料価格の高騰で製造コストが上昇する一方、新興国メーカーの新規参入で価格競争が激しくなっている。このため、人件費や製造コストが安いインドで汎用インクを集中的に生産し、インク事業の収益を高める。インクの母体工場は米国、中国、欧州２拠点に続き５拠点目。母体工場ではまずチラシやポスターなどに使う汎用的なオフセットインクを２、３種類製造する。生産能力は明らかにしていないが、段階的に増やすことで、インド周辺国のみならず、南米や欧州へも輸出できるようにする。立地場所はインド西部の輸出に適した場所となる見通し。ＤＩＣはインドにすでに五つ以上の工場があり、新聞インクやグラビアインクなど、ニーズに合ったインクを需要量に応じて生産している。

▼１０月の鋼材受注、改正建基法の影響響き建設用２カ月連続減
日本鉄鋼連盟（馬田一会長＝ＪＦＥ<5411>スチール社長）がまとめた１０月の用途別鋼材受注統計（速報）によると、普通鋼の内需のうち、建設用が前年同月比１・７％減の１２１万２０００トンで、２カ月連続の減少となった。改正建築基準法による新規住宅着工減の影響が続いている模様。対照的に、製造業用は同９・３％増の２１２万トンで、４カ月連続の増加と好調を持続している。全品種合計は同４・２％増の７６０万１０００トンで、うち普通鋼材は同３・７％増の７１７万６０００トンだった。普通鋼材の内訳は内需が同１・０％増の４９２万６０００トン、輸出が同１１・８％増の２１２万１０００トンだった。鋼材別でも建設用が多い形鋼や棒鋼、線材がマイナスとなった。一方、厚板や熱延コイル、亜鉛めっき鋼板など製造業用が中心の鋼材は、いずれも高い伸びを見せている。

△川田工業<5931>、富山工場の設備増強－道路橋用版を年産６０％増
川田工業は約５億円を投じて富山工場（富山県南砺市）の設備を増強、道路橋向けの鋼・コンクリート合成床版「ＳＣデッキ」の年産能力を従来比６０％増の１万６０００トンとした。合成床版は現場の型枠工事を省き、プレストレスト・コンクリート（ＰＣ）床版と同等の耐久性が得られることから普及が進んでいる。「まだ需要を満たしきれない」（渡邉敏常務）状況にあり、０８年度の追加投資も検討する。合成床版は工場で鋼板を型枠になるように加工しておき、橋げた上に組み付けてコンクリートを打設、一体構造の路床にする。道路橋の床版は、通行する車両の荷重を受ける最も基本的な構造部材。長年、初期コストの安さから鉄筋コンクリート（ＲＣ）造が一般的だったが、交通量の増加とともに車両総重量規制の緩和もあり、損傷が多発している。

△伊藤園<2593>、都内関連施設を来年度中に新拠点に集約
伊藤園は東京都内にある関連施設を集約する。このほど東京・神楽坂にあるビルを約４０億円で購入、年内に子会社の本社を同ビルに移転するほか、０８年度（０９年４月期）中に都内の研修施設などを順次、移転・集約する。これにより拠点の管理コスト低減を図るほか、本社（東京都渋谷区）と新拠点の都内２拠点体制にすることで従業員間の連携を密にする狙いがある。伊藤園は資金調達手段の多様化や機動的な資金調達を行うため、９月に第一種優先株を公募し、売り出した。これにより約１４５億円の資金を得ており、今回、その資金用途の一つとして、ビル購入関連資金約４０億円を拠出した。まず連結子会社で「タリーズコーヒー」など飲食店事業を統括するフードエックス・グローブ（東京都港区）、タリーズコーヒージャパン（同）を移転し、１７日から営業活動を始める。

△日本政策投資銀、住化<4005>に環境格付け融資－温暖化対策に２０億円
日本政策投資銀行は住友化学に対し、環境格付け融資を実行した。融資額は２０億円。調達した資金はエネルギー回収システムや燃料電池の研究開発投資など、地球温暖化対策資金に充てる。今回の融資では、環境格付け融資のオプションとして今年度始めた「環境格付け利子補給制度」を適用。同制度を適用したのは３件目で化学業界では初。今回の適用金利は明らかにしていないが、環境格付け融資では通常金利から最大０・６％優遇し、同制度の適用でさらに１％を優遇する。日本政策投資銀行の環境格付け融資は、スクリーニングシステム（格付けシステム）で企業の環境経営度を評点化、優れた企業を選び、得点に応じて３段階の適用金利を設けるもの。同融資のオプションとして創設された環境格付け利子補給制度は、原単位当たり二酸化炭素（ＣＯ２）排出量を５年以内に５％以上削減すると誓約した企業に対し、環境格付け融資の適用金利から、さらに１％優遇する。
（日刊工業新聞）

△０９年度までに格安会社　全日空<9202>社長　国際線で既存航空と提携
全日本空輸の山元峯生社長は１１日、中国・上海市内でフジサンケイビジネスアイのインタビューに応じ、２００９年度までに国際線専用の格安航空会社を設立する考えを明らかにした。今年２月にまとめる新たな中期経営計画に具体的な時期や内容を盛り込む。また、ジェット燃料の高騰が続けば、来年４月以降、国際線の燃油特別付加運賃（燃油サーチャージ）の値上げを申請する可能性を示した。山元社長は「現在のわれわれのコストで国際線の路線を増やすよりも、アジアの安いコストを活用していくべきだ」と格安航空会社設立の意義を強調。そのうえで、「ライバルとなるアジアの既存の格安航空会社の出方を見極める必要があるが、１０年の成田、羽田空港の拡張までには就航させたい」と述べ、０９年度までの設立・就航を目指す考えを示した。設立する格安航空会社の形態については、「自前で設立するよりもアジアの大手航空会社や既存の格安航空会社などと一緒にやる方が現実的だ」と語った。全日空は燃油サーチャージの来年１～３月分の据え置きを決定しているが、山元社長は「このまま高騰が続けば、運賃に転嫁せざるを得なくなる」と指摘。一方、国内線運賃の値上げに関しては、「新幹線との価格対抗力が弱っており、値上げは厳しいだろう」と述べた。

△フリービット<3843>　ユビキタス家電、収益の柱目指す　第１弾はホームセキュリティー
インターネット接続代行業などを展開するフリービット（東京都渋谷区）は、ユビキタス家電ブランド「ドリーム　スタイル」のサービス第１弾として、ホームセキュリティーサービス「ドリーム・ホーム・セキュリティ・スタイル（ＤＨＳＳ）」の提供に乗り出した。同社はユビキタス関連事業をインターネット接続代行に続く注力事業として位置づけており、早期に収益柱に育てる考えだ。ＤＨＳＳは、ブロードバンド（高速大容量）回線を活用したホームセキュリティーサービス。ブロードバンド回線に接続したメーンコントローラーとカメラ、ホームセキュリティーセンサーで構成。不法侵入があると、ユーザーが利用している携帯電話にメールで異常を知らせる。また、携帯電話の画面で室内の様子を見れる機能も搭載した。同サービスの利用料金は、初期費用は３９９０円、月額基本料金５２５円。機器は販売ではなく、貸し出す。今後は、煙検知器や温度センサーなどを組み合わせることで、火災検知機能や空調の温度調整機能といった高機能化の実現に向けて開発を進めていく考えだ。フリービットは、ユビキタス家電ブランドの立ち上げに伴い、２０１０年４月期を最終年度とする中期経営計画を策定した。中計では、ユビキタス関連事業などを大きく伸ばし、２０１０年４月期業績は売上高が１３０億円（０８年４月期見込み７４億円）、経常利益が２０億円（０８年４月期見込み３億円）の達成を目指す。

△三菱ガス化学<4182>　東京テクノパーク新設　機能化学品などの研究拠点統合
三菱ガス化学は１１日、東京都葛飾区にある東京研究所と東京開発センターを一体整備・再構築し、機能化学品・機能材料の研究を中心とする都市型研究開発拠点「東京テクノパーク」（ＴＴＰ）を新設すると発表した。総投資額は約４５億円で、２００９年１１月からの運用開始を予定している。同社は中期経営計画「協創２００８」のグループビジョンに「真の高収益・研究開発型企業集団」を掲げており、ＴＴＰを顧客や関連会社にも開かれた「シナジーラボラトリー」として運営することで、目標の実現を目指す。東京研究所と東京開発センターはこれまで、敷地が分断されており、別組織として運営されていた。しかし、周辺の再開発計画に伴うＵＲ都市機構との土地交換により、両施設を分断していた敷地の取得が可能となった。このため、施設の老朽化の進んだ東京研究所のスクラップ＆ビルドと合わせ、新しく取得する敷地にショールームや講演会、多目的スペースを備えた本館（地上６階建て）や、研究棟（地上２階建て）４棟などを新たに建設し、ＴＴＰとして一体運営する。敷地面積は１１万７０００平方メートルで、うち開発対象は約６万６０００平方メートル。

△携帯向け高速通信用半導体　ルネサス来秋から量産
ルネサス　テクノロジは１１日、ＮＴＴドコモ<9437>や、富士通<6702>など携帯電話メーカー４社と共同開発している最大毎秒７・２メガバイトの高速データ通信が可能な携帯電話向け半導体「ＳＨ－Ｍｏｂｉｌｅ　Ｇ３」を来年秋から量産すると発表した。共同開発による半導体は今回が第３弾。２００６年５月に第１弾として量産開始した「ＳＨ－Ｍｏｂｉｌｅ　Ｇ１」は今年７月までに累計出荷数が１０００万個を超えた。基本ソフトをセットにした共同開発第２弾の半導体は、今年１１月にドコモが発売したＦＯＭＡ９０５ｉ全１０機種中６機種に採用されるなど存在感を高めている。今後は、日本だけでなく世界市場への展開も推進していく考えだ。

△日立ソフト<9694>　共同プロジェクトの機密情報　共有サービス開始
日立ソフトは１１日、複数の事業者で実施する各種プロジェクトなどで、パソコン上で機密情報を共有できる仮想オフィス「セキュア・プロジェクト・オフィス」（ＳＰＯ）の提供サービスを開始したと発表した。プロジェクトの期間に応じて１カ月単位で契約できる。価格は小規模な５ユーザーの場合、初期費用は６万円、月間費用は２３万２５００円。利用者は仮想オフィスにそれぞれの「鍵（ＵＳＢキー）」を使って入館する。ＳＰＯはプロジェクトに使用する電子文書を一元管理し共有化できる。また、ソフトなどをサーバー側で管理するシンクライアント化によりパソコンからの情報流出を防止するほか、ＶＰＮ（仮想専用線網）接続による伝送経路の暗号化でネットワーク上の情報漏洩（ろうえい）を防止するなど、高度なセキュリティー機能を搭載した。これまで複数事業者にわたるプロジェクトは、事業者がそれぞれプロジェクトルームを設置し、各ルーム間で電子メールに暗号化したファイルを添付することで情報を共有していた。しかしあて先を間違えると暗号化したファイル内容は漏洩しないものの、メールの題名などから類推できる範囲については情報漏洩してしまうなどのリスクがあった。
（FujiSankei Business i）