12/12 朝の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

△東証参加証券111社、９月中間純利益32％増
東京証券取引所は11日、取引参加者である証券会社111社の2007年9月中間期の純利益の合計が前年同期比で32％増の3083億円だったと発表した。投資信託の販売などに伴う手数料は伸びたが、株式の委託売買手数料が低下して最終黒字社数は前年同期と変わらず83社だった。証券会社が顧客から株式売買注文を取り次いだ分の委託売買代金は543兆円と同16％増加した。ただ手数料率が0.08％と0.02ポイント低下したことから株の委託手数料は1％減少して4700億円だった。

△東芝<6502>エレベータ、ＵＡＥで23億円受注
東芝エレベータは11日、アラブ首長国連邦（ＵＡＥ）から、アブダビ沖の無人島開発プロジェクト向けにエレベーターやエスカレーター計93台を受注したと発表した。受注額は約23億円。同プロジェクトはオフィス棟や住宅棟、商業棟などの施設建設が多数計画されている。受注したのは分速240メートルの高速機種68台を含むエレベーター89台とエスカレーター2台、動く歩道2台の計93台。2008年春に着工し、09年に引き渡す予定。同社の中東での受注としては過去最大になるという。ＵＡＥの首都アブダビ沖の無人島全域を開発するプロジェクトで、オフィス棟や住宅棟、商業棟のほか、学校や病院、ホテル、ゴルフ場などを建設。09年までの第１期工事で約640億円の投資を見込み、エレベーターなど昇降機の設置台数は計4000台に上る。

△日立<6501>、クラリオン<6796>にカーナビソフト開発を移管
日立製作所は11日、カーナビゲーション向けソフト開発を手掛けていたクラリオンとの共同出資会社を解散し、機能をクラリオン側に移管すると発表した。2006年末にクラリオンを子会社化したことを受け、グループの車載ソフト開発機能を集約して効率化する。日立とクラリオンからカーナビソフトの開発を受託していたエイチ・シー・エックス（東京・品川、皆川昭一社長）を、08年3月31日付で解散する。従業員約50人はクラリオンかクラリオンのカーナビ子会社に移籍する。グループで重複していた機能を一体化し、開発期間短縮やコストの圧縮につなげる狙い。

△コスモ石油<5007>、ＩＰＩＣから非常勤取締役を受け入れ
コスモ石油は臨時株主総会を11日開き、10月に同社の筆頭株主になったアラブ首長国連邦（ＵＡＥ）・アブダビ首長国の国際石油投資会社（ＩＰＩＣ）から2人の非常勤取締役を受け入れることを決めた。選任したのは、ＩＰＩＣ事業部門のサイード・アル・ムハイルビ氏（32）と同投資部門のカリファ・アル・ロマイシ氏（28）。

△明治安田、三菱東京ＵＦＪ<8306>と中小向けローンで提携
明治安田生命保険は11日、三菱東京ＵＦＪ銀行と中小企業融資で提携すると発表した。中小企業に対し、26日から三菱東京ＵＦＪ銀の無担保ローンを借りるよう勧誘する。融資が実現すれば、金額に応じて手数料を受け取る。明治安田を通じて借りれば、金利を年0.25％優遇する。３大都市圏の21支社で実施し、年間100件の取り次ぎをめざす。三菱東京ＵＦＪ銀は取引先が希望すれば、無担保ローンに明治安田の退職金相談サービスを付帯する。

△信託３行が長プラ0.1％上げ
三菱ＵＦＪ<8306>信託銀行、住友信託銀行<8403>、みずほ信託銀行<8404>は11日、大企業向け貸出金利の指標となる長期プライムレート（最優遇貸出金利）を現行の年2.20％から0.1％引き上げ、年2.30％にすると発表した。長期金利が上昇していることが主因。12日から適用する。

△松下<6752>、ブラウン管ＴＶのプラスチックを薄型に再利用
松下電器産業は11日、使用済みのブラウン管テレビから難燃剤入りプラスチックを回収し、2008年春モデル以降の薄型テレビの一部部品として再利用すると発表した。10年には薄型テレビに使うプラスチックの10％を再利用品とする考えだ。プラスチックの種類を瞬時に特定する機器を活用。自社のデータベースと照合しながら有害物質などを除去し、再生加工する仕組みを構築した。ブラウン管テレビは11年7月のアナログ放送終了で、大量処分が見込まれている。松下では初年度は数十トン、3年後に数百トンの再生プラスチックの利用を見込む。今後義務化が検討されている薄型テレビのリサイクルモデルにも応用が可能という。

▼ディーエヌエ<2432>がストップ安配分――8574株の売り残す
後場中ごろからは値幅制限の下限（ストップ安）にあたる10万円安の63万9000円で売り気配となり、大引けでストップ安比例配分となった。比例配分で 973株の売買が成立し、ストップ安水準で8574株の売り注文を残した。日通しの売買高は５万2952株。売買代金は349億円と大商いだった。増田寛也総務相が10日、携帯電話・ＰＨＳ各社に対し、有害サイトを閲覧できないようにするフィルタリングサービスを普及させるよう要請し、未成年利用者には同サービスに原則加入させる方針が伝わったことが売り材料。ディーエヌエの主力事業である「モバゲータウン」の会員は約半分が10代ということや、ディーエヌエがきょう朝方に会員の利用規制強化を発表したこともあり、今後は会員数が伸び悩むのではといった先行き懸念から売りが膨らんだ。あす12日付で東証１部指定となる。ただ、機関投資家などによる東証株価指数（ＴＯＰＩＸ）組み入れを見越した買いなどは目立たなかった。

△ソキア<7720>が売買不成立――ストップ高水準で約2900万株買い越し
終日買い気配のまま推移し、売買が成立しなかった。大引け時点の気配値は値幅制限の上限（ストップ高）にあたる前日比80円高の579円で、差し引き2900万株程度の買い越しだった。
前日10日にトプコン<7732>がソキアに対してＴＯＢ（株式公開買い付け）を実施し、完全子会社化すると発表。１株当たり640円という買い付け価格にさや寄せすることを期待した買いが集まった。

▼ＴＯＷＡ<6315>が３日続落――FOMC控え個人の利益確定売りで
３営業日続落。後場に下げ幅を広げ、一時は前日比47円安の1120円まで下げた。「米連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）を控えて利益を確定しておこうと個人投資家とみられる売りが出ている」（岩井証券・イワイ・リサーチセンター）という。半導体製造装置メーカーで好調な受注と固定費削減などの効果などを背景に2008年３月期は大幅な増益を見込み、これまで好業績銘柄として物色されてきた。株価は11月13日に887円の直近安値を付けた後はほぼ一本調子で上昇、12月７日には1200円まで買われていた。この間の上昇率は35％に達し、高値警戒感も出始めていた。

■みずほＦＧ<8411>がじり安――ＦＯＭＣ控え利益確定売り
じり安。一時は前日比3000円安の63万4000円まで下げた。米連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）の開催を前に買い控えムードが広がる中、散発的な利益確定の売りに押されている。
三菱ＵＦＪ<8306>や三井住友ＦＧ<8316>は伸び悩んでいる。

△青山商<8219>が４日続伸――ボーナス商戦への期待も
４営業日続伸。個人投資家などとみられる買いを集め、後場に上げ幅を広げている。一時は前日比70円高の3020円まで上げ、11月15日以来ほぼ１カ月ぶりの 3000円台乗せとなった。「売り一巡感の強まっている内需関連株を見直す動き」（岩井証券・イワイ・リサーチセンター）という。７日午前発表の11月のスーツ事業の既存店売上高が前年同月比4.1％増だったことも、買い安心感につながっている。最近の寒さに加え、冬のボーナスが10日、ほとんどの公務員に支給されるなど「これから本格化するボーナス商戦への期待も高まっている」（同）との指摘もあった。株価は11月20日に2600円の年初来安値を付けた後、もみ合いつつ水準を切り上げている。12月４日には５日移動平均が下から25日移動平均を突き抜ける短期のゴールデンクロスも形成している。市場では「６月29日の高値3800円を起点に年初来安値までの下落幅の半値戻しにあたる3200円が当面の目標になりそう」との見方もあった。
（NIKKEI NET）

△ストリンガー・ソニー<6758>会長、07年度利益率5％の目標達成に自信
ソニーのハワード・ストリンガー会長兼ＣＥＯ（最高経営責任者）は１１日、ロイターなどの海外メディアのインタビューに応じ、２００７年度に連結営業利益率５％とする今期の目標について、「予定通り進んでいる」と述べ、達成に自信を示した。米国でのサブプライムローン（信用度の低い借り手向け住宅融資）問題を発端に、米国などの経済が悪化する懸念に関しては「今のところ家電販売に影響は出ていない」と説明した。ソニーは０５年９月、０７年度に連結営業利益率５％の目標を掲げた。０８年３月期の連結業績見通しは、売上高８兆９８００億円、営業利益４５００億円で、実現すれば目標達成となる。同会長は、米国の最大商戦日である「ブラックフライデー」（米感謝祭翌日、今年は１１月２３日）での成果について、「家電も『プレイステーション３』も非常に好調だった」と語り、足元の事業動向は順調だと強調した。１０月に金融子会社のソニーフィナンシャルホールディングス<8729.T>が東証一部に上場したことに伴い、ソニーは約３０００億円を調達。調達資金の使途についてストリンガー会長は、「財務面での安定も確保した。買収の機会もあるだろうが、今は５％の利益率目標を達成するとが先決」と述べるにとどまった。同会長はまた、今後３年間はソニー経営陣に留まる考えを示した。「今後３年間はここにいるかと問われれば、答えはイエスだ。１０年間いるのかと問われれば、多分、答えはノーだ」と述べた。ストリンガー氏は２００５年６月、現職についている。ストリンガー会長は、このほか、海外メディアに先立つ日本メディアとのインタビューで、有機ＥＬテレビを来年米国で発売する考えを示した。ソニーの広報担当者が明らかにした。

△トヨタ<7203>、原価改善活動で年3000億円以上のコスト削減見込む
トヨタ自動車の渡辺捷昭社長は１１日、ロイターのインタビューに応じ、２００５年に開始した新たな原価改善活動について、年３０００億円以上のコスト削減効果を見込んでいることを明らかにした。効果は来年投入する車から表れ、２０１０年ごろに最も大きくなるという。渡辺社長は原価改善活動の進ちょくについて「ほぼ（想定どおりに）行けると思う。来年出てくる新しい車にかなり導入されるだろう」と説明。年間３０００億円程度の低減効果があったとされる前回の改善プログラムと比較したうえで「それ以上のペースを期待している。そうでないと意味がない」と述べた。１台あたりのコストが下がることから、販売台数が拡大すればそれだけ効果は大きくなるという。原価改善はトヨタの競争力の源泉の１つ。渡辺社長が現職に就いた２００５年から「ＶＩ（バリューイノベーション）」と呼ばれる新しい原価改善活動を開始した。設計の段階から従来の開発手法を見直し、部品点数を削減するなどしてコスト削減を図ろうとしている。２０００年から取り組んだ前回のプロジェクト「ＣＣＣ２１」では、５年間で約１兆円のコスト削減効果を上げたとされる。渡辺社長は「ＶＩ」に続く次の原価改善プログラムにも言及。「（２０１０年ごろには）次の概念も考えているだろう。（部品やユニット単位のコスト低減ではなく）車そのもの（を見直す）かもしれない」と語った。また渡辺社長は、今後の生産能力の増強について、年間販売目標１０４０万台を掲げる２００９年までは既存工場の効率化で対応することも選択肢の１つと説明。新しい工場の建設については慎重な姿勢を示した。同社長はカナダやロシアなどで新しい工場が立ち上がることを指摘し、「（能力は目標に）もうほぼ近い」と述べた。そのうえで「（既存工場の）生産性を向上させれば（生産能力の）ポテンシャルは上がる。人の投入の仕方、設備の改善、時間の使い方によって能力は決まってくる」と語った。

△ＮＥＣ<6701>とＮＥＣエレ<6723>、車載用次世代プラットフォーム向けマイコンとＯＳ開発
ＮＥＣとＮＥＣエレクトロニクスは１１日、車載用次世代プラットフォーム向けマイコンと基本ソフト（ＯＳ）の試作品を開発したと発表した。車両制御などを扱う制御系と、映像・音楽や外部との通信などを扱う情報系を連携させ、処理の効率化をねらう。
トヨタ自動車<7203>とデンソー<6902>、アイシン精機<7259>傘下のアイシン・エィ・ダブリュ（愛知県刈谷市）と協力して開発した。マルチメディア情報機器を搭載したトヨタ車への２０１０年以降の採用を視野に、今後も３社と商用化に向けた開発を進める。他の自動車メーカーやＩＴ関連企業にも採用を働きかけ、車載マルチメディア情報機器における業界標準を目指す方針。

△スズキ<7269>、インドを生産のハブとし「ワールドカー」を生産へ＝鈴木会長
スズキの鈴木修会長は１１日、インドを生産のハブとし、「ワールドカー」を生産する方針を表明した。業界のコンファレンスで述べた。同会長は詳細については明らかにしなかったが、スズキが５４．２％を出資しているマルチ・スズキが世界市場向けに販売する車を生産することになるという。同社幹部によると、スズキはこの日行われるマルチ・スズキの記者会見で、新型車に関する計画を明らかにする予定。

△雪印乳業<2262>が雪印種苗<2057>にＴＯＢ、完全子会社化目指す
雪印乳業は１１日、雪印種苗に株式公開買い付け（ＴＯＢ）を実施すると発表した。ＴＯＢ価格は１株あたり５５０円。全株取得し完全子会社化を目指す。乳製品市場では、異常気象による生産国の供給力が低下する一方、新興国などで乳製品需要が高まるなか価格が高騰している。一方、飼料市場でもバイオエタノール需要の高まりなどから価格が上昇する状況となっている。雪印乳業では、乳牛の飼料となる牧草などの種子を扱う雪印種苗を一体化させることで良質な生乳の確保を図っていくという。雪印種苗もＴＯＢに賛同の意を表明している。雪印乳業は現在、雪印種苗の発行済み株式総数の５０％を保有しており、ＴＯＢでの買い付け予定数に上限・下限を設けず応募株式の全てを買い付ける。買い付け代金は最大で６６億３３１１万円の予定。ＴＯＢの結果、雪印種苗は上場廃止となる可能性がある。ＴＯＢ期間は１２月１２日から２００８年１月２３日まで。

△泉州電業<9824>が20万株を上限に自己株取得へ、発行済み株式の1.9％
泉州電業は１１日、発行済株式総数の１．９％に相当する２０万株を上限に自己株を取得すると発表した。取得総額上限は３億６０００万円。取得期間は１２月１２日から２００８年１月３１日まで。

△平和<6412>が200万株を上限に自己株取得へ、発行済み株式の1.38％
平和は１１日、発行済株式総数の１．３８％に相当する２００万株を上限に自己株を取得すると発表した。取得総額上限は２０億円。取得期間は１２月１３日から２００８年１月２２日まで。
（ロイター）

■藤森工業<7917>：5.6％安の1155円と５営業日ぶりに反落。
前週末７日の日本経済新聞朝刊で、高出力なフィルム型太陽電池の実用化にメドをつけたと伝わり、将来の収益寄与を期待した買いを集め、前日まで２日連続でストップ高となっていた。

■シンキ<8568>：8.3％安の121円と急反落し、東証１部の値下がり率３位。
新生銀行<8303>が６日に、シンキを13日付で連結子会社化すると発表。前日に18％高となるなど、短期間に買い進まれた反動で下げた格好だ。

△三菱商事<8058>：6.1％高の3330円と急騰。
相場全体が明るさを取り戻す中、直近に新興国需要の鈍化懸念で売られていた三菱商など総合商社株に見直し買いが膨らんだ。
三井物産<8031>は3.6％高の2465円、住友商事<8053>は 1.4％高の1627円、伊藤忠商事<8001>は2.6％高の1140円。

△東芝<6502>：５分で充電、新型電池を開発－売上目標は15年度1000億円
総合電機２位の東芝は11日、高速充電が可能な充電式のリチウムイオン電池を開発したと発表した。５分間で90％以上の充電ができ、１日１回の充電で10年以上の使用が可能という。08年３月から長野県佐久市の工場で量産を開始し、10年までに200億円を投じる。電動バイク、無停電電源装置、風力発電、フォークリフトなど産業分野で展開し、将来的にはガソリンと電気モーターを併用して走るハイブリッドカーなどへの搭載を想定。15年までに売上高1000億円程度を目指す。
（ブルームバーグ）

△日立化成<4217>---前日の下落分を吸収
前日の下落分を吸収。一目均衡表の雲上限がサポートとして意識されている。遅行スパンは2-3営業日後には上方転換シグナル発生の可能性。なお、日興シティでは先端材料が拡大、事業再編にも注目と。

△今仙電機<7266>---上げ幅広げる、野村では新規に「２」格付け
上げ幅を広げる展開に。野村が投資判断を新規に「２」としていることが買い材料とされる。業績の成長率と比較して株価の割安感が強いと判断している格好。納入単価の上昇や日産向け新規受注などが牽引して、今後の業績成長も続くと予想、野村では、来期、再来期と2けたの経常増益を見込んでいる。

△大同特鋼<5471>---リバウンド基調持続
リバウンド基調持続。狭い値動きとなっているが一目均衡表の雲上限を捉え、サポートとして機能しつつある。なお、ＵＢＳでは利益構造は転換点を迎え、原材料費高騰による業績底割れの可能性は低いと。

△コナミ<9766>---1/4高値意識、踏み上げ期待も
狭い値動きながら前日の急騰で直近戻り高値を突破しており、1/4高値3670円を射程に。信用倍率は0.31倍と売り超が続いており、需給妙味は大きく、踏み上げ期待も。なお、クレディ・スイスでは中期的な収益見通しは好調と。
（フィスコ）

△海運株が値上がり率２位、大和総研は郵船<9101>、商船三井<9104>を高評価
海運株が高い。業種別株価指数で値上がり率２位となった。大和総研は１０日付で日本郵船、商船三井、川崎汽船<9107>のリポートを出した。高評価なのは郵船と商船三井で、いずれもレーティング「２」を継続。両社とも円高・燃料価格高騰を吸収しての増額修正は評価できるとし、郵船は「関連事業も含めた安定的な利益成長を評価したい」、商船三井については「船腹需要を鑑みれば、市況高止まり、高水準での利益推移が見込まれる」と指摘する。川崎汽は投資指標面で他社と比べやや低位にあるためレーティング「３」としているが、北米内陸コスト格差や欧州への大型船投入効果による競争力を背景に「コンテナ部門の収益改善度合いが大きいことは大きなポイント」とする。海運株は大きく売り込まれていた反動も出ているようだ。

▼ＩＨＩ<7013>がウリ気配のまま売買終了、監理ポスト割り当てで失望売り
ＩＨＩ（監理ポスト）がきょう１１日午後２時５１分の売買再開後、ウリ気配となり、気配値のまま取引を終えた。東証が１２月１１日付で監理ポストに割り当てており、嫌気売りが先行した。同社は１１日午後２時すぎ、今０８年３月期の営業損失が約１５０億円になる見通しと発表。９月２８日に発表した今期の下方修正では営業損失が１７０億円になるとしていたが、社内調査による過年度決算発表訂正を受けて、前回予想から約２０億円改善する見通しという。一方、過年度には約３００億円の損失が計上される見込みで、今後、０７年３月期、０６年３月期の訂正を行うとしている。
（株式新聞ダイジェスト）

▼キヤノン<7751>が反落、大分工場建設を巡るスキャンダルを嫌気
キヤノンが一時、前日比120円（2.03％）安の5800円まで下落して、５日ぶりに反落。同社の大分工場建設を巡って鹿島が６億円の所得隠しを指摘された問題に関連して、工事受注の仲介を行ったコンサルティング会社の社長はキヤノンの御手洗冨士夫会長と知人関係だったと報じられたことが懸念材料視されたものと見られている。キヤノンではこのコンサルティング会社「御手洗会長と同郷の知人で休日などに会食で一緒になったこともある」と説明した上で「（工場建設について）コンサル会社社長の業者選定への関与は承知していない」としている。10日に行われた経団連の定例記者会見の席上においても御手洗会長は「全く関係ない。大変迷惑している。鹿島と（コンサルティング会社が）どういう関係か知らないが、私は関係ない」と述べ、コンサルティング会社とのつながりを否定している。
（テクノバーン）

△「平成19年度地球温暖化防止活動環境大臣表彰」を受賞　大和ハウス工業<1925>
大和ハウス工業はこのほど、「居住段階におけるＣＯ２排出量の削減、省エネルギー住宅の開発・普及」への取り組みが、環境省が実施する「平成19年度地球温暖化防止活動環境大臣表彰」を受賞したと発表した。次世代省エネルギー基準を上回る「外張り断熱通気外壁」の開発や、独自のエネルギーシミュレーションソフト「ecoナビゲーター」を開発し、省エネ機器を導入した場合のＣＯ２排出量や光熱費削減効果を分かりやすく伝えることで省エネルギー住宅の普及を推進している点が評価された。

△10月の首都圏戸建分譲住宅供給戸数、５カ月振りに増加　日住協
社団法人日本住宅建設産業協会（日住協）はこのほど、10月の首都圏戸建分譲住宅（建売住宅）供給調査の結果を発表した。それによると、10月に住宅性能保証制度を利用して協会会員29社が首都圏で供給した戸建分譲住宅は、995戸（前年同月比40.9％増加）で、５カ月ぶりに増加に転じた。地域別では、千葉県が210戸（同92.7％増加）、神奈川県が269戸（同79.3％増加）、埼玉県が313戸（同53.4％増加）で大きく増加した一方、東京23区は31戸（同50.0％減少）となった。住宅価格では、首都圏全体は1,009万円（同1.2％下落）となった。地域別では、東京23区と神奈川県で下落したが、その他の地域では上昇した。

▼千代田区・中央区・港区の３区では賃料下落に　東京ビル協
社団法人東京ビルヂング協会はこのほど、10月期の「ビル経営動向調査」の結果を発表した。同協会会員を対象に四半期ごとに調査を実施しているもの。今回で57回目となる。それによると、23区の賃料水準は、坪当たり上限が31,632円（前回は32,738円）、下限が19,805円（同20,694円）で、ともに下落した。地域別では、千代田区・中央区・港区の３区では上限・下限ともに下落したが、新宿区・渋谷区では上限・下限ともに上昇した。23区の平均空室率は3.1％で、横ばいとなった。地区別では、千代田区と中央区の空室率は上昇した。空室率低下が目立ったのは、港区六本木の2.5％（同3.5％）、渋谷区渋谷東地区1.0％（同2.5％）だった。
（住宅新報）

■検討会委員2人に計40万円＝薬害肝炎被告企業から―問題にせず・厚労省
薬害C型肝炎問題で、リスト記載者418人を厚生労働省が追跡調査するため同省が設置した検討会の委員2人が、
訴訟被告企業の旧三菱ウェルファーマ（現田辺三菱製薬 <4508> ）から、講演料や原稿料などの名目で、それぞれ約20万円を受領していたことが11日、分かった。山井和則衆院議員（民主）の質問主意書に対し厚労省が過去3年間の状況を確認し回答した。研究費や寄付金は確認されなかった。

△クラレ<3405>、エラストマー関連製品を値上げ＝原料価格高騰で
クラレは11日、接着剤などに使われるエラストマー関連製品を来年1月1日出荷分から値上げすると発表した。原油やナフサ価格の高騰を受け、主要原料のイソプレンモノマー、スチレンモノマー、ブタジエンモノマー、ウレタン原料といった主原料の価格が高止まりしており、安定供給を維持するには採算を改善する必要があるとしている。　

△設備投資額、中期計画の予想値より上振れする＝昭和電工<4004>社長
昭和電工の高橋恭平社長は11日、東京都内で記者会見し、2006年から08年まで3年間の設備投資額が、現行の中期経営計画の予定額2000億円から上振れするとの見通しを発表した。投資額は06年が900億円、今年が800億円と2年で1700億円に達したが、高橋社長は「成長を止めるわけにはいかない。キャッシュフローをみて、許されると判断したものは2000億円の枠を超えて実施する」と述べ、来年も引き続き高水準の設備投資を続ける意向を示した。　

△マツダ<7261>、美祢試験場に3コース新設＝高速スラローム実験など可能に
マツダは11日、美祢自動車試験場（山口県美祢市）の増設工事が完了したと発表した。従来の「サーキットコース」（全長3330メートル）に加え、車両の急旋回性評価などを行う円形フラット路面の「スキッドパッド」（半径80メートル）、高速でのスラロームテストなどを実施する「フリーフラットコース」（全長 400メートル）、高速でのワインディング走行などが可能な周回路「ワインディングコース」（全長2900メートル）の3コースを新設した。　

△北海道銀（ほくほくＦＧ<8377>）、道内4高専と連携協定へ
北海道銀行は11日、道内の4高等専門学校との間で、地域における技術開発などを支援する「連携協力協定」を結ぶと発表した。14日に正式調印する。地域の新事業創出や産業振興が狙い。協定先となるのは函館・苫小牧・釧路・旭川の4工業高等専門学校。

△ジョイとの合併報道「正式決定の事実ない」＝マックスバリュ北海道<7465>
イオン<8267>グループのマックスバリュ北海道は11日、一部報道機関が、同じイオングループの「ジョイ」（札幌市）と同社が、来春にも合併する方針を固めたと報じたことについて、「当社が発表したものではなく、現時点で正式に決定している事実はありません」と声明を出した。ジョイも「同社からの取材はなかった」としている。　

△コマツ<6301>のレンタル子会社、東北地盤のレンタル会社と統合へ
コマツは11日、東北、北関東を地盤とする建設機械レンタルのビッグレンタル（福島県郡山市）とコマツ子会社のコマツレンタル（横浜市）が経営統合することで基本合意したと発表した。早ければ2009年4月にも合併する。急成長するビッグのノウハウ導入などを通じ、レンタル事業の強化を進める。新会社社長には四家千佳史ビッグ社長、会長には須藤則之コマツレンタル社長が就任する予定。　

□松下電工<6991>、サイクロン被災地支援で150万円
松下電工は11日、バングラデシュの南部ベンガル湾沿岸部を襲った大型サイクロンの被災者救済や被災地の復興を目的に、特定非営利活動法人を通じ現地に150万円を贈ると発表した。　

△CO2削減運動、2600人参加＝「1人1日1キログラム」―コスモ石油<5007>
コスモ石油は11日、地球温暖化対策として国が呼びかけている「一人一日一キログラム二酸化炭素（CO2）削減キャンペーン」への参加者が、グループ社員の77％に当たる2601人に達したと発表した。キャンペーンの趣旨に賛同した社員が自主的に参加したもので、同社広報室では「これだけの社員が参加するのは珍しいのでは」としている。　

△NHKと民放、新東京タワー利用を決定＝11年の地デジ化以降
東武鉄道<9001>は11日、東京都墨田区に建設を予定している「新東京タワー」について、NHKや在京民放5社と利用料金などの条件で合意し、同日付で利用予約契約を結んだと発表した。これにより、2011年7月の地上波テレビ放送の完全デジタル化以降、テレビ各局が関東圏の電波塔親局を東京タワーから新東京タワーに移すことが決まった。　
（時事通信）