12/11 朝の『株価材料』PART Ⅱ

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■株価材料

△発電用燃料、軒並み高騰・電力料金やセメント、転嫁一段と
火力発電燃料に使う石炭と液化天然ガス（ＬＮＧ）の輸入価格が高騰している。オーストラリア産石炭は電力会社が交渉していた価格が5割程度の引き上げで決着。ＬＮＧも春先から2割強跳ね上がった。中国など新興国の需要急増や原油高を背景に、資源国が大幅値上げを求めている。電力料金のほか、セメントなど幅広い製品で転嫁値上げが広がる見通しだ。豪州産石炭は日本の輸入量のほぼ3分の2を占める。エクストラータやＢＨＰビリトンなどの鉱山会社は2007年10月―08年9月分や08年1月―12 月分の輸出価格を大幅に引き上げると主張。前の期より約5割高い1トン75―80ドルで決まった。これから本格化する08年4月―09年3月分の交渉も、鉱山会社が大幅値上げを求めるのは確実な情勢だ。

□イオン<8267>、委任状勧誘へ・ＣＦＳ<8229>とアイン<9627>統合阻止狙う
大手ドラッグストアＣＦＳコーポレーションと調剤薬局大手アインファーマシーズの経営統合に反対するイオンは、出資先のＣＦＳの株主に対して統合反対を呼びかけるため、委任状勧誘に乗り出す方針を固めた。10日午前10時までに、統合案の見直し要請に回答するようＣＦＳの経営陣に求めてきたが、明確な返答がなかったため。大手小売りとグループ企業による異例の委任状争奪戦に発展する見通しになった。ＣＦＳは10日午前、「13日に臨時取締役会を開いて対応を協議したうえで、回答する」との声明を発表した。イオンはすでに10月上旬から統合反対を表明している経緯もあり、ＣＦＳ経営陣の翻意は難しいと判断したもようだ。ＣＦＳに15％を出資する筆頭株主であるイオンは、今後他の株主に対して「統合比率がＣＦＳ株主に非常に不利」と訴える考えで、文書送付などを通じた、委任状勧誘作業の準備に入った。

△ネットプラ<3328>がストップ高比例配分　5800株超の買い残す
終日買い気配のまま推移し、大引けに値幅制限上限（ストップ高）の前週末比４万円高の14万4000円で比例配分された。253株の売買が成立し、ストップ高水準で5844株の買い注文を残した。５営業日連続で取引時間中に売買が成立しなかった。
ヤフー<4689>と米イーベイとの業務提携に絡んで、両社のネットオークション事業相互乗り入れの仲介業務をネットプラが受託したことを評価した買いが膨らんでいる。

▼東建コーポ<1766>がストップ安比例配分――35万株の売り残す
朝方から売り気配が続き、値幅制限の下限（ストップ安）にあたる前週末比500円安の3830円で大引けに比例配分された。大引けでは２万7860株の取引が成立したものの、ストップ安水準には35万3690株の売り注文が残った。７日に2008年４月通期の連結経常利益が79億円になる見通しと発表。従来見通しの142億円から下方修正したことが嫌気された。

△田淵電<6624>が続伸――好業績で調整一巡感も
続伸。前場には一時前週末比27円高の418円まで上げ、11月16日以来の400円台乗せとなった。個人投資家とみられる買いが優勢で、後場も堅調に推移している。主力株が手掛けにくい中で、調整一巡感のある好業績銘柄として物色されているという。変成器や電源ユニット部門が好調で、2008年３月期の連結経常利益は前期比43％増の10億円の見通し。ただ、信用買い残は11月末時点で約249万株と高水準。株価も上値抵抗線となっていた25日移動平均（前週末終値時点で394円）をきょう上回ってきたことで、戻り待ちの売りが出やすくなると見られている。市場でも「目先は400円台を維持できるかが、焦点」とする声もあった。

△積水化<4204>が４日続伸――11月の受注住宅棟数10％増
４日続伸。一時前週末比27円高の801円まで上昇、11月２日以来の800円台回復となった。７日に11月の住宅受注棟数を発表。前年同月に比べ10％増加した。1棟あたりの受注金額も２％増加しており、収益拡大への期待感が増した。国交省が発表した10月の新設住宅着工戸数が４カ月連続で前年同月を下回るなど、このところ住宅建設に対する厳しさが警戒されていたことから、同社の受注棟数の増加が好感された。

△三菱ＵＦＪ<8306>が分割後高値――自社株買いの観測
反発。午後に入ってから一段高で、前週末比42円高の1243円まで上昇する場面があった。その後も高い水準で推移している。６日から３営業日連続で分割後の高値を更新した。10月31日、三菱ＵＦＪは１億5000万株を上限とする自社株買いを発表しており、取得期間を12月３日から2008年３月24日までと定めていた。市場では「自社株買いによる上昇ではないか」（国内証券）との観測が浮上している。米国の信用力の低い個人向け住宅融資（サブプライムローン）問題への対策が欧米で打ち出されており、不安感後退で売られ過ぎていた国内銀行株の買い戻しが起きているとの見方も出ている。
きょうはみずほＦＧ<8411>、三井住友ＦＧ<8316>も午後に入って一段高となる場面があった。
日興<8603>シティグループ証券の野崎浩成氏は大手銀の株価について、「サブプライムローン問題に対する不安感で大きく下げた11月直前の水準に戻っており、上昇はこのあたりで一段落する公算が大きい」とみる。ただ「地銀株と比べた場合の割安感を市場が意識するようになれば、さらに上値を追う展開が予想できる」とも指摘する。

△ニッセンＨＤ<8248>が高い――配当取り狙いの買いで
高い。個人投資家とみられる買いが優勢で、後場に上げ幅を広げている。一時は前週末比23円高の767円まで買われ、８月10日以来の高値を付けている。配当取り狙いの買いが入っているという。2007年12月期の年間配当は前期と同じ23円（うち中間期は10円）を予定し、利回りは約３％あり、権利付き最終売買日を14日に控えている。株価は11月28日に690円の直近安値を付けた後、もみ合いつつ水準を着実に切り上げており、値動きも軽くなっている。前週末には５日移動平均が25日移動平均を下から突き抜ける短期のゴールデンクロスも形成している。ただ、業績は振るわない。主力の通販事業は順調だが、現販事業の規模縮小や金融事業での過払い金利息返還引当金の増加、特別退職金の計上などが響き、07年12月期の連結最終損益は30億円の赤字（前期は７億7700万円の黒字）を見込む。市場では「さらに上値を追うには新規の好材料が必要ではないか」（岩井証券・イワイ・リサーチセンター）とする見方があった。
（NIKKEI NET）

△日本通信<9424>、ドコモ<9437>の３Ｇ利用で初の仮想移動体通信事業者に
日本通信は１０日、ＮＴＴドコモと相互接続協定書を締結・調印したと発表した。日本通信は、会社のメールが携帯電話で受信できるサービスなどを提供する方針で、ドコモの第三世代（３Ｇ）携帯電話回線を相互接続で利用する初の仮想移動体通信事業者（ＭＶＮＯ）になるという。

△楽天<4755>、エディ利用で楽天ポイントがたまるサービスを08年夏めどに開始
楽天と電子マネー「Edy（エディ）」を展開するビットワレット（東京都品川区）は１０日、マーケティング分野で包括提携すると発表した。２００８年夏をめどに、楽天の会員が携帯電話を通じてビットワレットのエディを利用したとき、楽天グループのポイントサービスである「楽天スーパーポイント」がたまるサービスの提供を開始するなどとしている。楽天は自社サービスの利用拡大を図り、ビットワレットは楽天会員によるエディの利用促進を見込む。楽天はインターネット事業で３０００万人以上の会員を保有し、ビットワレットのエディ加盟店は７万店以上としている。

△神田通信機<1992>が25万株を上限に自己株取得へ、発行済み株式の2.9％
神田通信機は１０日、発行済株式総数の２．９％に相当する２５万株を上限に自己株を取得すると発表した。取得総額上限は５０００万円。取得期間は１２月１１日から２００８年３月３１日まで。

△マクセル<6810>がチノンテックに約19％出資、光学部品事業で提携
日立マクセルは１０日、光学機器などの製造販売を手がけるチノンテック（長野県諏訪市）による第三者割当増資（７００株）を引き受け１８．９％出資すると発表した。また、両社は光学部品事業で業務提携する。増資引き受けの金額は公表していない。マクセルは実質的にチノンテックの第２位株主となる。業務提携では、両社の技術を組み合わせることによって携帯電話や車載用、監視用といった用途のカメラに使われるレンズユニットの多機能化や高付加価値化などを図るとしている。両社は生産やマーケティング分野でも協力を進める。

△新生銀<8303>とあおぞら銀<8304>、長プラを年2.30％に引き上げ
新生銀行とあおぞら銀行は、長期プライムレートを現行の年２．２０％から０．１０％ポイント引き上げて２．３０％にすると発表した。１２月１１日から適用する。

▼エムビーエス<1401>、極東ホールディングスに1.5億円の第三者割当増資
エムビーエスは１０日、極東ホールディングス（山口県下関市）に１億５０００万円の第三者割当増資を実施すると発表した。発行価額は１株１５万６５２０円。払込期日は１２月２５日。同時に極東建設（山口県下関市）と業務提携すると発表した。今後具体的な提携内容については詰めていくが、劣化した建物の外壁を修理し美観を再現する技術であるホームメイキャップ事業にかかわる新工法を共同開発することなどを検討しているという。

△トプコン<7732>がソキア<7720>に1株640円でＴＯＢ、経営統合目指す
トプコンは１０日、ソキアに１株６４０円で株式公開買い付け（ＴＯＢ）を実施すると発表した。全株取得し完全子会社化を目指すという。ソキアはＴＯＢに賛同の意を表明している。ＴＯＢ期間は１２月１１日から２００８年１月２９日。国際的に競争が激化する測量機器業界のなかでスケールメリットを追及するため、２０１１年４月までに両社の経営統合を完了させることが最終目的としている。ソキア株はＴＯＢの結果次第で上場廃止になる可能性があるという。ＴＯＢは１７３２万６０００株に満たない場合には、応募株券全てについて買い付けを行わない。ソキア株の１０日終値は前日比２円高の４９９円。両社は３月１６日に経営統合について合意しているが、公正取引委員会から独禁法上問題ない旨の回答が得られることを条件としていた。トプコンは、測量機器のモーター非搭載型トータルステーションの国内販売についてＴＪＭデザイン（東京都板橋区）にＯＥＭ供給する契約を締結。ＴＯＢ成立を条件に２００８年２月からＯＥＭ供給を実施する。公取委からは、同契約が確実に実施されるなら独禁法違反にはあたらないとの回答を得たという。ただモーター非搭載型トータルステーションの日本国内の販売実績は約２３億円（２００７年３月期）で業績への影響は軽微としている。両社の測量機器市場での国内シェアを合せると８０％強になる見通しだ。

■07年度は経常10.6％増益、実質11四半期ぶりに下方修正＝野村<8604>証券の企業収益見通し
野村証券金融経済研究所は、２００７年度─２００９年度の企業業績見通しについて、ＮＯＭＵＲＡ４００（除く金融）の２００７年度予想が、連結ベースで１０．６％経常増益になることを明らかにした。これまでの予想（今年９月時点）は１２．０％増益で、１．４ポイント下方修正となる。下方修正は２００７年６月公表時にも行っているが、この時は税制改正に伴う減価償却費増を織り込んだことによるもので、目立った制度改正を踏まえない実質的な下方修正は、ＩＴの在庫調整で企業収益が踊り場を迎えた２００５年３月公表時以来、１１四半期ぶりとなった。同研究所は下方修正した理由として、当初見込みよりも好調に推移している企業の予想利益が下期の先行き不透明感を理由に据え置かれる一方、米サブプライムローン（信用度の低い借り手向け住宅ローン）問題の影響で下方修正となる企業が少数ながら発生、さらには中越沖地震や改正建築基準法などの特殊要因に端を発する下方修正が発生したことなどを挙げている。他方、同研究所では０７年度下期の為替の前提上限をドル／円で１１５円としていることから、最近のドル安／円高を背景に「すぐに１１５円台まで円安に振れると考えにくく、再度下方修正となる可能性もある」（同研究所の海津政信所長）という。それでも、ドル安／円高が減益に落ち込むほどの影響を及ぼすことはないとしている。同研究所では、業績の為替感応度と円高進行の影響度を加味して試算したところ、０７年度の下期の想定レートを１１０円とした場合の経常増益率は９．２％と今回の発表値に対してさらに１．４ポイント下振れした。業種別では、運輸、化学、ソフトウェアなどが上方修正となった。運輸は海運業が貢献するなど新興国経済の拡大が寄与する業種がある一方、ゲームなど新製品開発で自ら需要を喚起する企業の上方修正率が目立つという。ＮＯＭＵＲＡ４００は、野村証券金融経済研究所が提供している業績予想データと財務データを持つ株価指数で、採用銘柄は東証の業種別時価総額構成比とほぼ等しくなるように選択した代表企業となっている。

△協和発酵<4151>の格付けをＡ３からＡ２に引き上げ＝ムーディーズ
ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、協和発酵工業の３本の債券に対する長期債務格付けをＡ３からＡ２に引き上げ、引き上げ方向での見直しを継続すると発表した。
ムーディーズによると、今回の格上げは、キリンホールディングス<2503>（Ａａ２／格下げ方向で見直し中）による協和発酵の株式公開買付けが成功したとの発表を受けた措置。協和発酵とキリンファーマ（東京都渋谷区）、キリンファーマの１００％親会社のキリンホールディングスの戦略的提携の実現がより確実になったことに基づいている。
（ロイター）

△エーザイ<4523>：米ＭＧＩファーマ買収、4350億円ＴＯＢ－がん事業拡大(３)
最重要領域としてがん事業に取り組んでいるエーザイは、がん・救急治療に強い米製薬企業ＭＧＩファーマを買収する。株式公開買い付け（ＴＯＢ）で39億ドル（約4350億円）を投じて全株を取得する。ＭＧＩの持つがん・救急治療関連の製品や研究開発機能を取得、がん事業拡大を目指す。現在主力の認知症薬｢アリセプト｣特許切れ後のがん事業への注力を示したとの見方がある。東証で10日発表した資料によると、エーザイは１株41ドルで中旬ごろからＭＧＩにＴＯＢをかける。この価格はＭＧＩ株７日終値に比べて7.55ドル、23％高い水準。買収手続きは2008年１－３月中に完了する見通し。ＭＧＩは11月29日に戦略的選択肢の検討をしていると発表、株価が急上昇していた。エーザイは自社のがん領域製品や研究開発機能にＭＧＩの経営資源を加えて相乗効果の発揮を目指す。資料によると内藤晴夫社長は「がん領域事業の基盤を強化して 2012年度以降の成長確保を期待している」と述べた。ＭＧＩ社長は、取締役会、経営陣はこの契約を歓迎しているなどと述べた。コスモ証券の馬目俊一郎アナリストは、エーザイのＭＧＩ買収について「アリセプト特許切れ後はがん事業を軸にすることを内外に明示した取り組み」と分析した。同時に「ＭＧＩの売上高などからすると買収価格39億ドルは高過ぎる印象があり、がん自社製品を開発できればいいが、『もろ刃の剣』とも言える」と指摘した。この案件での財務アドバイザー（ＦＡ）はエーザイがＪ.Ｐ.モルガン証券、ＭＧＩは戦略的選択肢の検討でリーマン・ブラザーズを起用した。エーザイは買収に必要な資金39億ドルについて、ブリッジローン（つなぎ融資） 36億ドルと現金３億ドルを充てる。そのうえで長期借入金や普通社債（ＳＢ）発行などで資金を確保していく方針。ＭＧＩ買収の今期（2008年３月期）業績への影響は確定次第発表するとしている。

△ＴＢＳ<9401>：「政策投資」の目的で東映<9605>株を５％超保有－大量保有報告
ＴＢＳがテレビ番組やビデオの制作を行う東映株式を買い進め、発行済み株式総数の５％超を保有していることが明らかになった。ＴＢＳが10日、関東財務局に提出した大量保有報告書によると、同社は東映株式を報告義務発生日の３日までに合計853万9000株を保有し、発行済み株式総数に対する割合は5.78％になった。保有目的は「政策投資」と説明している。東映経営戦略部の中山正久氏は、「ＴＢＳとは以前から株式持ち合いの関係を続けている」と述べたうえで、「当社はＴＢＳ以外の民放各社とも関係を強化しており、安定的に番組供給をしていくつもりだ」とコメントした。

▼ＧＭＯＩ<9449>：今期純損失が186億円に拡大－ネットカード貸付を特損計上
インターネット関連事業を手掛けるＧＭＯインターネットは10日、今期（2007年12月期）の連結純損益が186億円の赤字（前期は121億円の赤字）になる見通しだと発表した。従来予想は130億円の赤字で、損失幅は56億円拡大する。連結子会社だった会社への融資などを特別損失として計上したことが要因。ＧＭＯＩによると、元子会社で８月に独立したネット金融事業を手掛けるネットカード（旧ＧＭＯネットカード、東京都渋谷区）への緊急融資など56億円が返済期限を過ぎても返済されなかった。同社の担保処分も困難で、具体的な返済スケジュールも決まっていないため、保守的に貸倒引当金56億円を特別損失に計上した。
（ブルームバーグ）

△ゼンショー<7550>---大幅続伸、買い戻しの動き強まる格好へ
大幅続伸。もみ合い上放れから売り方の買い戻しの動きが強まっているようだ。岡三では6日付で投資判断を「やや強気」から「強気」に格上げ、Ｍ＆Ａや新規出店などによって、継続的な利益成長が見込める点を評価としている。また、米産牛肉の輸入制限緩和方針なども本日の支援材料につながる形か。
（フィスコ）

△ＡＣＣＡ<3764>が買われる、総額１１５億円にのぼるＣＢ発行の正式発表を材料視
ＡＤＳＬ事業のアッカ・ネットワークス（ＡＣＣＡ）が続伸し、一時７０００円高の２２万７０００円まで買われた。出来高も６２５株と前日の３１７株から増加した。７日引け後、総額１１５億円にのぼるＣＢ（転換社債型新株予約権付社債）の発行を正式発表し材料視された。ただ、一部報道が７日付で同様の内容を伝えており、株価にはある程度織り込み済み。割当先は同社とは資本的なつながりがあるイグナイト・グループの関連会社。今回の資金調達は次世代高速無線通信規格「ＷｉＭＡＸ（ワイマックス）」に備えてのもの。今後、総務省から認定を受けられなかった場合、ＣＢ全額を繰上償還する予定だという。

△北陸ガス<9537>が上伸、大手ガス株に追随、配当利回り意識の値動きか
北陸ガスが２０円高の３３０円と薄商いながら上伸した。ここ東京ガス<9531>、大阪ガス<9532>といった大手ガス株が上昇しており、出遅れ感から追随した格好。また、３月期末配当が７円の見通しとなっており、期間利回りの高さから配当取り人気の動きが高まる兆しとの見方もできそう。市場に有力テーマが不在のなか、期末に向けた高配当利回り銘柄の選別が必要な日柄となっていきそうだ。

△牛肉関連に見直しムード、牛肉の輸入制限を月齢３０カ月未満に緩和へ
７日、日米両政府は次官級の経済対話で、米産牛肉の輸入条件見直しなどの問題を協議。米側によると、日本側は現在月齢２０カ月以下としている輸入条件を３０カ月未満に緩和する方針を示したという。町村信孝官房長官も同日の記者会見で緩和方針を認めた。
これを受け、牛丼チェーン店を展開する松屋フーズ<9887>、吉野家ホールディングス<9861>、ゼンショー<7550>、なか卯<7627>などが買い優勢となり、見直しムードが浮上した。ただ、米側は月齢条件そのものの撤廃を求めている。これについて日本側は科学的な議論がないうちに解除すれば消費者の理解を得られないとしており、全面解除はまだ遠そうだ。

△アルプス<6770>が高値に迫る、「人体通信」を材料視
アルプス電気が３日続伸、一時３５円高の１４６３円まで上昇し、１０月１７日の年初来高値１４７４円に迫った。９日付日本経済新聞は、同社が人体の表面を通じて電子データのやりとりをする「人体通信」用部品を商品化すると報道。コードのない音楽用ヘッドホンやドアに触れるだけで鍵が開く電子錠などへの利用を見込んでいるという。０８年７月に機器メーカーへのサンプル出荷を開始、０９年３月をメドに量産する予定。同社では「実物は１０月に行われたＣＥＡＴＥＣ（シーテック）２００７に出展していた。サンプル出荷の時期など記事は概ね事実」（広報）とする。
また、ＮＴＴドコモ<9437>も人体通信技術を搭載した携帯電話を開発しているが、ＮＴＴドコモを含めた他社との連携や関連については、「守秘義務もあり、ノーコメント」（同）としている。

▼Ｈｕｍａｎ<8937>が軟調、競争激化で中間期の業績推定を下方修正
不動産販売を主力とするＨｕｍａｎ２１が４日続落、一時１６円安の３９２円まで売られている。同社は７日、今０８年４月期１０月中間業績推定を下方修正。連結経常利益は８億円から６億２２００万円（前年同期比３８．６％減）に減額。マンション販売が好調だったが、競争激化で利益が伸び悩んだ。
（株式新聞ダイジェスト）

△萩原工業<7856>、今１０月期も最高益見込む
萩原工業が１０日発表した０７年１０月期連結決算は売上高が２３４億６７００万円（前年同期比３．９％増）、経常利益が１６億４００万円（同１３．８％増）、当期純利益が８億４０００万円（同４３．０％増）となった。各種シートやコンクリート補強材など主力の合成樹脂加工製品が堅調に推移したほか、薄型テレビ用フィルム切断機ほかの機械製品も売上高が１５％増と好調で同事業の営業利益も１０％増加した。これを受けて従来は１株につき２０円と予想していた期末配当を３０円（記念配当５円を含む）に増額する方針も明らかにした。０８年１０月期は売上高が２４０億円（前期比２．３％増）、経常利益１７億５０００万円（同９．１％増）、当期純利益９億８０００万円（同１６．７％増）を見込んでいる。いずれも前期に続いて過去最高になる見通しで、期末配当は２５円を予想している。

△野村が横浜銀<8322>を「２」に格上げ
野村証券は１０日付で横浜銀行株式に対する投資判断を中立の「３」から強気の「２」に引き上げた。そのレポートにおいて同証券は「野村がカバーする地銀１５行において資金利益の力強さは当社が筆頭である」と強調。０８年３月期～１０年３月期の単体コア業務純益は年率８％増益と、１５行平均の６％増益を上回る見通しとし、一方で０８年３月期予想基準のＰＥＲは１７倍と、１５行平均の２０倍を下回るなどと指摘。成長力を考慮すれば株価の上値余地はあるとしている。
（ラジオNIKKEI）

△新たに高専賃住宅を開業、販売　東急不動産<8815>
東急不動産は12月10日、シニア住宅事業５施設目となる「グランクレール美しが丘」（横浜市青葉区）を開業し、６施設目となる「グランクレール青葉台」（同）の販売を開始した。同社はこれまで、杉並区や横浜市において、住宅型有料老人ホーム・介護付有料老人ホームを展開してきたが、今回の２施設はともに「高齢者専用賃貸住宅」（高専賃）で、横浜市の終身賃貸借事業認可を取得している。賃借人が死亡するまで賃貸借契約が継続する。また、有料老人ホームと違い、老人福祉法ではなく借地借家法の適用を受け、入居者の権利は利用権ではなく、借地借家権となる。

△「エコプロダクツ2007」に出展　三菱地所<8802>
三菱地所は12月13日から15日までの３日間、東京ビッグサイトで開かれる「地球と私のためのエコスタイルフェア～エコプロダクツ2007」に出展する。この展示会は、環境配慮製品や環境への取り組み、サービスなどを紹介する環境展示会で、632社・団体が出展する。同社は、大手町・丸の内・有楽町でのドライミストや打ち水プロジェクトの取り組みや、高断熱・高気密、全館冷暖房換気のエアロテック住宅などを紹介する。
（住宅新報）

□御手洗会長「関係ない」＝キヤノン<7751>のコンサル会社裏金問題
キヤノンが大分市に建設した工場をめぐり、御手洗冨士夫会長の知人が経営する同市のコンサルタント会社に、受注した鹿島から裏金が渡っていた可能性が高いとされる問題で、御手洗会長は10日午後、日本経団連会長として開いた記者会見で、「（コンサル会社が）鹿島とどういう関係にあるか知らないが、私とは全く関係ないと断言する。大変迷惑している」と述べた。　

△大日住薬<4506>、新固形製剤棟が竣工＝生産増へ試運転開始
大日本住友製薬は10日、固形製剤の増産に向け、同社鈴鹿工場「新固形製剤棟」の竣工（しゅんこう）式を行った。国際的GMP（医薬品の製造基準・品質管理に関する基準）に適合した製剤棟として、すでに試運転を開始。2009年1月から本格稼働し、最大年間生産量30億錠を目指す。　

△コクヨ<7984>、11年以降の全カタログ掲載品を環境配慮型に＝非適合に「エコ×」印
コクヨグループは10日、2011年以降の文具、家具両分野の自社カタログに掲載する全製品を環境配慮型にすると発表した。13日に発行する08年版以降のカタログで、該当しない品に「エコ×（バツ）」のマークを記し、環境配慮型製品の購入・使用を推進する企業姿勢を打ち出す。　

△TDF<5641>宮城工場、操業をほぼ全面再開
いすゞ<7202>系部品メーカーのTDFは10日、爆発事故が6日に起きた宮城工場（宮城県村田町）について、同日からほぼ全面的に操業を再開すると発表した。2008年3月期業績予想への影響は判明次第、開示するとしている。　

△NEC<6701>、WiMAXシステムの販売活動開始＝台湾で初受注、世界展開見込む
NECは10日、次世代高速無線通信「WiMAX（ワイマックス）」の無線基地局やアンテナ、パソコン用カード型端末などの通信システムを製品化し、販売活動を開始したと発表した。近くWiMAXサービスが始まる台湾の大手企業グループ大同傘下の通信事業者、大同電信（台北市）からこのほどシステムを初受注した。　

△ユニクロの仏1号店は14日オープン＝海外進出5カ国目に
カジュアル衣料品店「ユニクロ」を展開するファーストリテイリング<9983>は10日、進出準備を進めていたフランス一号店「ユニクロ　ラ・デファンス店」が、パリ市近郊に14日にオープンすると発表した。ユニクロの海外進出は英、中、韓、米に次いで5カ国目となる。　

△東京海上日動（ミレアＨＤ<8766>）、エジプトでイスラム保険事業＝08年中に開始
東京海上日動火災保険は10日、エジプトで、イスラム保険「タカフル」の元受事業を始めると発表した。現地の投資会社と合弁で新会社を設立、2008年中に営業開始する予定。同社のタカフル事業の展開は、マレーシアやサウジアラビアなどに続き5カ国目。　

△ビクター<6792>の市民ビデオ映像祭、世界53カ国から2010作品応募
日本ビクター は10日、2008年3月に開催される市民ビデオ映像祭「東京ビデオフェスティバル」に、世界53カ国・地域から2010作品の応募があったと発表した。20歳代の若い世代からの応募が5割以上を占めたほか、60歳代の団塊の世代からの応募も昨年より増加した。　

△タイで火力発電所を新設＝計320万キロワット―Jパワー<9513>
電力卸最大手の電源開発（Jパワー）は10日、電力需要が堅調なタイで2件の火力発電所を新設すると発表した。発電所の出力は合計320万キロワットで、同社が海外展開する発電事業では最大。また同社主導で進める初の海外発電事業となる。今後さらに環境調査などを進め2009年にも着工、12年から順次運転を開始する。　

△大証<8697>、買収へ条件提示＝ジャスダック再編を協議－日証協
日本証券業協会の安東俊夫会長は10日、大阪市内で大阪証券取引所の米田道生社長と会談し、日証協が7割超の株式を保有するジャスダック証券取引所の再編問題について協議した。安東会長は大証との統合を含む複数案を説明。米田社長は、ジャスダックが新売買システムの自主開発を中止して大証のシステムを使用するなど経営効率化を条件に買収に前向きな姿勢を示した。　
（時事通信）

△タミフル　中枢神経などに影響なし　厚労省部会が動物実験
インフルエンザ治療薬「タミフル」（一般名リン酸オセルタミビル）と異常行動などの関連を検討している厚生労働省の作業部会（座長、大野泰雄・国立医薬品食品衛生研究所副所長）は１０日、現段階ではタミフルが中枢神経などに影響を与えることを示す動物実験の結果は出なかったと発表した。最終的な判断は、年内にもまとめるという。同薬を巡っては、同省が５～６月、輸入販売元の中外製薬に追加試験実施を指示していた。この日報告された試験では、毒性試験の対象となった幼いラットに死亡例もあったが、同社は「死因は偶発的なもの」とした。一方、タミフルを経口投与した若いラットの脳中の同薬の濃度が承認申請時の実験より大幅に低いことが判明。承認申請時のデータに誤りがあったとして、同省は他の試験成績も再確認するよう指示した。

△鳥インフル　中国・南京市で「ヒト・ヒト」感染か
厚生労働省は１０日、中国・南京市でヒトからヒトへの感染が疑われる高病原性鳥インフルエンザ（Ｈ５Ｎ１型）の発症例があったと発表した。「ヒト・ヒト」感染の疑いは、ベトナム（０４年３月）、タイ（同９月）、インドネシア（０６年４月）に次いで４例目で、中国では初めて。中国政府が世界保健機関（ＷＨＯ）に報告した。それによると、男性（２４）が１１月２４日に発症し、１２月２日に死亡。さらに同居する父親（５２）が３日に発症し、治療を受けている。南京市がある江蘇省では今年、鳥インフルエンザの発生報告がなく、死亡した男性が病気の鳥に接触した形跡がないため、最初の感染源は分かっていない。父親は男性から感染した可能性がある。ＷＨＯによると、今月９日までの鳥インフルエンザ感染者数は１２カ国で３３７人（死亡２０７人）。中国ではこの親子を含め２７人が発症し、１７人が死亡している。ヒトからヒトへ容易に感染するウイルス変異が起きた場合、世界的な大流行の危険がある。

□モリテックス<7714>　役員選任決議で取り消しで東京高裁に控訴
光学機器メーカー、モリテックスは１０日、６月の株主総会で承認を得た役員選任決議を取り消した６日の東京地裁判決を不服として、東京高裁に控訴した。地裁は、同社が株主に５００円の商品券を配布したことを「会社法で禁止する利益供与に該当する」と認定したが、同社は「総会決議は適法かつ適正」と主張している。訴訟は、筆頭株主のＩＤＥＣが決議取り消しを求めて提訴した。

△日産<7201>ＧＴ－Ｒ　オークションで新車を２００万円上回る価格で業者が落札
販売業者向けにインターネットで中古車などのオークション市場を運営しているオークネット<9669>（本社・東京都千代田区）は１０日、同社の「中古車ＴＶオークション」で、日産自動車の新型スポーツカー「ＮＩＳＳＡＮ　ＧＴーＲ」が新車の販売価格を約２００万円上回る１０４０万円で販売が成約したと発表した。同社によると、出品された中古車が新車価格を上回ったのは過去２２年間で３度目という。「ＮＩＳＳＡＮ　ＧＴ－Ｒ」は、０２年に生産中止となった「スカイラインＧＴ－Ｒ」の後継車。大きく口を開けたフロントと鋭角的につり上がったヘッドライトという攻撃的なマスクが特徴で、３８００ＣＣ・４８０馬力のＶ６ツインターボエンジンを搭載した“怪物マシン”。１０月に千葉市の幕張メッセで開かれた第４０回東京モーターショーで発表され、６日に全国発売されたばかりだ。価格は７７７～８３４万円で、今回のオークションに出品されたのはパールホワイトの「プレミアムエディション」（８３４万円）。発売された６日に出品されたという。オークネットは８６年６月から、衛星テレビシステムを使って中古車の全国オークションを毎週行っており、今回で１１８８回目。これまで約４７０万台が出品されたが、中古車の売買成約価格が新車を上回った例は８７年の日産「Ｂｅ－１」と９０年のホンダ「ＮＳＸ」だけという。同社広報室は「極めてまれなケースで、ＧＴ－Ｒの人気を実感させられた」と話している。

▼情報流出　顧客９２０件分　Ｔ＆Ｄ<8795>フィナンシャル生保
Ｔ＆Ｄフィナンシャル生命保険は１０日、０５年末まで契約を結んでいた保険募集代理店（埼玉県熊谷市）からＴ＆Ｄの顧客情報９２０件分が外部に流出した、と発表した。１１月２６日にこれらの顧客情報が記載された文書が差出人不明でＴ＆Ｄに送り付けられ、流出が発覚した。流出した情報は契約者の住所、氏名、電話番号や保険証券番号など。具体的な被害は現在のところ報告されていないが、Ｔ＆Ｄでは契約者に個別に謝罪し、注意を呼びかけている。

△雑記帳　ミッキー、ドナルドが入院中の子供ら激励　千葉
東京ディズニーランド（オリエンタルランド<4661>）の人気キャラクター、ミッキーマウスとドナルドダックが１０日、同市の浦安市川市民病院を訪れ、小児科病棟の子供たちと交流した。
入院生活を送る２３人の子供たちを励まそうと、運営するオリエンタルランドが企画。ミッキーとドナルドはサンタクロースにふんし、子供たちとクリスマスソングを歌ったり、記念撮影を楽しんだ。
大好きなディズニーキャラクターと対面し、元気をもらった子供たち。「風邪を引いて体調を崩さないよう、ミッキーやドナルドのように大きな口を開けてうがいします」と誓っていた。

△ＩＮＡＸ（住生活グループ<5938>）　住宅設備機器、４月から３～１５％値上げ
ＩＮＡＸは１０日、タイル建材や水栓金具、トイレなどの衛生陶器をはじめとする住宅設備機器の希望小売価格を来年４月から３～１５％値上げすると発表した。銅、ステンレスなどの原材料や陶器を焼く燃料の価格が高騰したため。タイル建材の値上げは３年連続。トイレなど衛生陶器は３％程度、水栓金具などは３～１５％程度、タイル建材は５～１２％程度それぞれ値上げする。ＩＮＡＸは今年４月にもタイル建材などを平均５％値上げしたが、原材料と燃料価格の高騰で吸収しきれず、０８年３月期は前年比３３億円の経費増の見通しとなった。

△松下電器<6752>　高級白物家電に参入　冷蔵庫と炊飯器に最新機能
松下電器産業は１０日、冷蔵庫と炊飯器に最新機能付きの最高級機種を追加し、来年２月１日に発売すると発表した。冷蔵庫はナノテクノロジーを盛り込んだ「コンパクトＢｉＧ」、炊飯器はステンレスとセラミックスの重層構造を採用した「スチームＩＨジャー炊飯器」。付加価値を高めた高級白物家電は団塊の世代などシニア層を中心に市場が拡大。
三菱電機<6503>や三洋電機<6764>も炊飯器などに高級品を追加しており、松下の参入で競争が本格化しそうだ。コンパクトＢｉＧは、静電気の力で水からイオンを作り出し、野菜室で霧状に吹きかけて野菜や果物の鮮度を落とすエチレンガスの発生を抑える。ビタミンやポリフェノールなど栄養素を増やす効果もある。スチームＩＨジャー炊飯器は、炊飯時に高熱となるステンレス層から熱が逃げるのをセラミックス層が防ぎ、従来より熱量が１０％アップ。ご飯がふっくらと炊き上がる。市場想定価格は冷蔵庫が２８万円、炊飯器が１１万～１１万５０００円。いずれも従来製品より約３万～４万円高い設定となっている。
（毎日新聞）

□サントリー＆ニコス<8583>がＪスポンサー降りる
Ｊリーグ創設時のステージスポンサーだったサントリーとニコス（三菱ＵＦＪニコス）が今季限りで、リーグオフィシャルスポンサーから降りることが９日、分かった。１７日の理事会後に正式発表される。推定スポンサー料は１社年間３億円。Ｊリーグでは穴埋めするため、同業の他社と交渉を進めている。“老舗”がそろってＪリーグから離れる。Ｊリーグ初年度の９３年から３年間、第１ステージはサントリー・ステージ、第２ステージはニコス・ステージと呼ばれていた。その両社が０７年末までの契約満了に伴い、リーグオフィシャルスポンサー契約を更新しないことが決定。Ｊリーグ幹部は「時代の流れです。しようがありません」と話した。関係者の話によると、サッカー界の飲料メーカーと言えば、日本サッカー協会とスポンサー契約を結んでいるキリンの印象が強く、サントリーは広告効果が薄いと判断したという。ニコスに関しては、前身の日本信販が０５年１０月以降、合併を繰り返し、現在は三菱ＵＦＪニコスとなったため、新たな経営陣が契約更新をしないことを判断。すでに９月にニコスブランドの「Ｊリーグオフィシャルカード」は新規募集を停止した。現在、９社がリーグオフィシャルスポンサーに名を連ねているが、サントリー、ニコスのほかにも撤退の姿勢を見せている企業があり、Ｊリーグは新規のスポンサー探しに奔走している。
（スポーツ報知）